JP2012140472A - 光学用ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる導光板 - Google Patents
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Abstract
【構成】ポリカーボネート樹脂(A)および重量平均分子量が1000〜18000であるポリスチレン樹脂(B)、ポリカプロラクトン(C)および紫外線吸収剤(D)0〜1重量部からなることを特徴とする光学用ポリカーボネート樹脂組成物、およびそれからなる導光板。
【効果】本発明の光学用ポリカーボネート樹脂組成物は、機械的性質、耐熱性、光線透過率、および流動性に優れており、とりわけ薄型導光板の用途(厚さ0.3mm程度)では輝度および転写性の良好な成形品を得ることができる。また、LED照明用レンズなど高い光線透過率が求められる用途や耐候性にも優れるため道路照明用LEDレンズカバー等の屋外用途の製品にも好適に使用できる。
【選択図】 なし
【効果】本発明の光学用ポリカーボネート樹脂組成物は、機械的性質、耐熱性、光線透過率、および流動性に優れており、とりわけ薄型導光板の用途(厚さ0.3mm程度)では輝度および転写性の良好な成形品を得ることができる。また、LED照明用レンズなど高い光線透過率が求められる用途や耐候性にも優れるため道路照明用LEDレンズカバー等の屋外用途の製品にも好適に使用できる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、耐熱性、機械的強度等を損なうことなく、光線透過率および流動性ならびに所望によっては耐候性に優れた光学用ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
液晶表示装置には、薄型化、軽量化、省電力化、高輝度・高精細化の要求に対処するために面状光源装置が組み込まれている。この面状光源装置には、一面が一様な傾斜の傾斜面を有する楔型断面の導光板が備えられている。また、高輝度を得るために上記の傾斜面にプリズム形状の凹凸パターンを形成して光散乱機能を付与する提案もなされている(特許文献1)。
導光板は、一般に熱可塑性樹脂の射出成形によって得られ、上記の凹凸パターンは、金型表面に形成された凹凸パターンの転写によって付与される。従来、導光板はポリメチルメタクリレート(PMMA)等の材料から成形されてきた。しかし、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA等の機器内部で発生する熱が大きくなる傾向にあり、また機器の軽薄短小化に対応するために、使用される熱可塑性樹脂には耐熱性が高く、かつ機械的強度も高い樹脂が求められており、PMMAからポリカーボネート樹脂に置き換えられつつある。
ポリカーボネート樹脂は、PMMAと比較して、機械的性質、熱的性質、電気的性質には優れるが、光線透過率の面ではやや劣る。また、PMMAと比較して流動性がやや劣ることから、転写性の面でも不十分であった。従って、ポリカーボネート樹脂製導光板を使用した面状光源装置の場合には、PMMAと比べて輝度が低下するという問題があった。
また、道路などの屋外照明で用いられるLEDレンズカバーや、LED電球など照明器具内で用いられる光源レンズなどの用途にあっては耐候性が求められる場合があった。
本発明は、ポリカーボネート樹脂本来の特性、すなわち耐熱性、機械的強度等を損なうことなく、光線透過率および流動性ならびに所望によっては耐候性に優れた光学用ポリカーボネート樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ポリカーボネート樹脂に特定のポリスチレン樹脂およびポリカプロラクトンを添加することによって、ポリカーボネート樹脂本来の特性、すなわち耐熱性、機械的強度等を損なうことなく、光線透過率ならびに流動性が飛躍的に向上することを見出し、本発明を完成した。また、紫外線吸収剤を添加することにより、上記の性能を損なうことなく耐候性をも向上することを見出した。
すなわち、本発明は、ポリカーボネート樹脂(A)97〜99.95重量%および重量平均分子量が1000〜18000であるポリスチレン樹脂(B)0.05〜3重量%からなる樹脂成分100重量部、およびポリカプロラクトン(C)0.05〜5重量部および紫外線吸収剤(D)0〜1重量部からなることを特徴とする光学用ポリカーボネート樹脂組成物、およびそれからなる導光板を提供するものである。
本発明の光学用ポリカーボネート樹脂組成物は、機械的性質、耐熱性、光線透過率、および流動性に優れており、とりわけ薄型導光板の用途(厚さ0.3mm程度)では輝度および転写性の良好な成形品を得ることができる。また、LED照明用レンズなど高い光線透過率が求められる用途に好適に使用できる。一方、耐候性にも優れるため道路照明用LEDレンズカバー等の屋外用途の製品にも好適に使用できる。
本発明にて使用されるポリカーボネート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、又はジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。
これらは、単独又は2種類以上混合して使用される。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。
3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン及び2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン及び2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は、通常10000〜100000、好ましくは10000〜30000、さらに好ましくは12000〜22000である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
ポリスチレン樹脂(B)の重量平均分子量は、1000〜18000である。重量平均分子量が1000未満の場合には光線透過率に劣り、また重量平均分子量が18000を超える場合は光線透過率に劣るので好ましくない。さらに好ましくは、2000〜4000である。
ポリスチレン樹脂(B)の組成比は、(A)および(B)からなる樹脂成分に基づいて0.05〜3重量%である。ポリスチレン樹脂(B)の組成比が0.05重量%未満であると光線透過率の向上が期待できない。また、当該組成比が3重量%をこえると光線透過率が低下するため好ましくない。好ましくは0.1〜2重量%である。
商業的に入手可能なポリスチレン樹脂(B)としては、BASF社製JONCRYL ADF−1300等があげられる。
ポリカプロラクトン(C)の配合量は、0.05〜5重量部である。ポリカプロラクトン(C)の配合量が0.05重量部未満であると光線透過率の向上が期待できない。また、当該組成比が5重量部をこえると光線透過率が低下するため好ましくない。好ましくは0.1〜3重量部である。
商業的に入手可能なポリカプロラクトン(C)としては、ソルベイ社製 CAPA6200、CAPA6500等があげられる。
本発明にて使用される紫外線吸収剤(D)としては、例えば、マロン酸エステル系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤が挙げられる。これらのうち、ベンジリデンマロネートやベンジリデンビスマロネートが好適に使用できる。
紫外線吸収剤(D)の配合量は、0〜1重量部である。紫外線吸収剤(D)の配合量が1重量部を超えると初期着色性が低下するため好ましくない。好ましくは0.15〜0.5重量部である。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、各種の熱安定剤、酸化防止剤、着色剤、離型剤、軟化材、帯電防止剤等の添加剤、衝撃性改良材、他のポリマーを配合してもよい。
好ましい酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤等が挙げられ、なかでも次の一般式1〜4に示す化合物が好適に使用できる。
一般式1
一般式1
(一般式1において、R1〜4は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で
置換されてもよいアリール基を示す。)
一般式2
置換されてもよいアリール基を示す。)
一般式2
(一般式2において、R5、R6は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を、a、bは整数0〜3を示す。)
一般式3
一般式3
(一般式3において、R7は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を、cは0〜3の整数を示す。)
一般式4
一般式4
(一般式4において、R8は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を示す。)
一般式1の化合物としてはクラリアントジャパン社製サンドスタブP−EPQが、一般式2の化合物としてはアデカ社製アデカスタブPEP−36が、また、一般式3の化合物としては住友化学社製スミライザーP−168が、一般式4の化合物としては、チバスペシャルティケミカルズ社製イルガノックス1076が、商業的に入手可能である。
これらの酸化防止剤は、一種もしくは併用して使用してもよい。また、その配合量は、(A)および(B)からなる樹脂成分100重量部あたり、合計で0.02〜2重量部が好ましい。
前記の各種配合成分、(A)、(B)および(C)ならびに所望によっては(D)の混合方法には、特に制限はなく、公知の混合機、例えばタンブラー、リボンブレンダー等による混合や押出機による溶融混練が挙げられる。
本発明の光学用ポリカーボネート樹脂組成物の成形方法としては、特に制限はなく、公知の射出成形法、圧縮成形法、押出成形法等を用いることができる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそれら実施例に制限されるものではない。尚、「部」、「%」はそれぞれ重量基準に基づく。
表1および表2に示す配合成分、配合量に基づき、タンブラーを用いて各種配合成分を混合し40mm径の単軸押出機(田辺プラスチック社製)を用いて、シリンダー温度220℃にて溶融混練し、各種ペレットを得た。
使用した配合成分は、それぞれ次のとおりである。
1.ポリカーボネート樹脂:
ビスフェノールAと塩化カルボニルから合成されたポリカーボネート樹脂
住友ダウ社製SD1080(粘度平均分子量:15000)
(以下「PC」と略記する。)
2.ポリスチレン樹脂:
BASF社製 JONCRYL ADF−1300
(重量平均分子量:2800、以下「PS1」と略記する。)
Aldrich社製 ポリスチレン
(重量平均分子量:800、以下「PS2」と略記する。)
Aldrich社製 ポリスチレン
(重量平均分子量:20000、以下「PS3」と略記する。)
3.ポリカプロラクトン:
ソルベイ社製 CAPA6200 (粘度平均分子量:20000)
(以下「PCL1」と略記する。)
ソルベイ社製 CAPA6500 (粘度平均分子量:50000)
(以下「PCL2」と略記する。)
4.リン系酸化防止剤:
アデカ社製アデカスタブPEP−36
(以下「AO」と略記する。)
5.紫外線吸収剤:
クラリアントジャパンホスタビンB−CAP
(以下、「UVA」と略記する。)
使用した配合成分は、それぞれ次のとおりである。
1.ポリカーボネート樹脂:
ビスフェノールAと塩化カルボニルから合成されたポリカーボネート樹脂
住友ダウ社製SD1080(粘度平均分子量:15000)
(以下「PC」と略記する。)
2.ポリスチレン樹脂:
BASF社製 JONCRYL ADF−1300
(重量平均分子量:2800、以下「PS1」と略記する。)
Aldrich社製 ポリスチレン
(重量平均分子量:800、以下「PS2」と略記する。)
Aldrich社製 ポリスチレン
(重量平均分子量:20000、以下「PS3」と略記する。)
3.ポリカプロラクトン:
ソルベイ社製 CAPA6200 (粘度平均分子量:20000)
(以下「PCL1」と略記する。)
ソルベイ社製 CAPA6500 (粘度平均分子量:50000)
(以下「PCL2」と略記する。)
4.リン系酸化防止剤:
アデカ社製アデカスタブPEP−36
(以下「AO」と略記する。)
5.紫外線吸収剤:
クラリアントジャパンホスタビンB−CAP
(以下、「UVA」と略記する。)
得られたペレットを用いて各種評価用試験片を作成し、評価に供した。結果を表1〜3に示した。尚、それぞれの評価方法は以下のとおり。
(積算透過率および光線透過率測定用試験片の作成方法)
得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(FANUC製S2000i100B)を用いて成形温度280℃、金型温度100℃でJIS K7139多目的試験片A型(長さ168mm×厚さ4mm)を作成した。端面を切削し、切削端面についてはメガロテクニカ製樹脂板端面鏡面機PB−500を用いて鏡面加工した。
得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(FANUC製S2000i100B)を用いて成形温度280℃、金型温度100℃でJIS K7139多目的試験片A型(長さ168mm×厚さ4mm)を作成した。端面を切削し、切削端面についてはメガロテクニカ製樹脂板端面鏡面機PB−500を用いて鏡面加工した。
(積算透過率および光線透過率の評価方法)
積算透過率および光線透過率は、日立分光光度計U−4100に長光路測定付属装置を設置し、光源として50Wハロゲンランプを用いて、光源前マスク5.6mm×2.8mm、試料前マスク6.0mm×2.8mmを使用した状態で1nm毎の分光透過率を測定することにより求めた。波長380〜780nmの領域における積算光線透過率が31000以上であり、かつ、波長400nmでの光線透過率が55%以上を合格とした。
積算透過率および光線透過率は、日立分光光度計U−4100に長光路測定付属装置を設置し、光源として50Wハロゲンランプを用いて、光源前マスク5.6mm×2.8mm、試料前マスク6.0mm×2.8mmを使用した状態で1nm毎の分光透過率を測定することにより求めた。波長380〜780nmの領域における積算光線透過率が31000以上であり、かつ、波長400nmでの光線透過率が55%以上を合格とした。
(流動性の評価方法)
得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(FANUC製S2000i100B)を用いて成形温度280℃、金型温度80℃でアルキメデススパイラルフロー金型(幅10mm、厚み1.0mm)を用い流動長を測定した。スパイラル流動長が140mm以上を合格(○)、140mm未満を不合格(×)とした。
得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(FANUC製S2000i100B)を用いて成形温度280℃、金型温度80℃でアルキメデススパイラルフロー金型(幅10mm、厚み1.0mm)を用い流動長を測定した。スパイラル流動長が140mm以上を合格(○)、140mm未満を不合格(×)とした。
(耐候性測定用試験片の作成方法)
得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(FANUC製S2000i100B)を用いて成形温度280℃、金型温度100℃で耐候性測定用試験片(90×50×1.6mm)を作成した。
(耐候性の評価方法)
耐候性は、スガ試験機製スーパーキセノンウェザーメーターSX75を用いて、放射強度150W/m2でパネル温度63℃降雨無し条件にて放射露光量75MJ/m2になるよう139時間照射した。
照射後のサンプル色度b*の測定は、村上色彩研究所製スペクトロフォトメーターCMS35−SPを用い、D65光源、視野角10°で行った。照射前と照射後の色度差Δb*が2以下を合格した。
得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(FANUC製S2000i100B)を用いて成形温度280℃、金型温度100℃で耐候性測定用試験片(90×50×1.6mm)を作成した。
(耐候性の評価方法)
耐候性は、スガ試験機製スーパーキセノンウェザーメーターSX75を用いて、放射強度150W/m2でパネル温度63℃降雨無し条件にて放射露光量75MJ/m2になるよう139時間照射した。
照射後のサンプル色度b*の測定は、村上色彩研究所製スペクトロフォトメーターCMS35−SPを用い、D65光源、視野角10°で行った。照射前と照射後の色度差Δb*が2以下を合格した。
実施例1〜6に示すように、本発明の要件を具備したポリカーボネート樹脂組成物は波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が高く、優れた流動性を示した。
比較例1は、PSの配合量が規定量よりも少ない場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率、波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例2は、PSの配合量が規定量よりも多い場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例3は、重量平均分子量が800のPS2を使用した場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例4は、重量平均分子量が20000のPS3を使用した場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例5は、PCLの配合量が規定量よりも少ない場合で、流動性が劣っていた。
比較例6は、PCLの配合量が規定量よりも多い場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例2は、PSの配合量が規定量よりも多い場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例3は、重量平均分子量が800のPS2を使用した場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例4は、重量平均分子量が20000のPS3を使用した場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例5は、PCLの配合量が規定量よりも少ない場合で、流動性が劣っていた。
比較例6は、PCLの配合量が規定量よりも多い場合で、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
実施例7および実施例8の樹脂組成物は、耐候性に優れ、かつ波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が高く、優れた流動性を示した。
比較例7は、紫外線吸収剤の配合量規定量よりも多い場合で、積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
比較例7は、紫外線吸収剤の配合量規定量よりも多い場合で、積算光線透過率および波長400nmでの光線透過率が劣っていた。
Claims (7)
- ポリカーボネート樹脂(A)97〜99.95重量%および重量平均分子量が1000〜18000であるポリスチレン樹脂(B)0.05〜3重量%からなる樹脂成分100重量部、およびポリカプロラクトン(C)0.05〜5重量部および紫外線吸収剤(D)0〜1重量部からなることを特徴とする光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリスチレン樹脂(B)の重量平均分子量が、2000〜4000であることを特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリスチレン樹脂(B)の組成比が、前記樹脂成分に基づき0.1〜2重量%であることを特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリカプロラクトン(C)の粘度平均分子量が、15000〜60000であることを特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリカプロラクトン(C)の配合量が、0.1〜3重量部であることを特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- 紫外線吸収剤(D)が、マロン酸エステル系紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項1に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学用ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる導光板。
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JP2010291738A JP2012140472A (ja) | 2010-12-17 | 2010-12-28 | 光学用ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる導光板 |
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JP2010282448 | 2010-12-17 | ||
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JP2010291738A JP2012140472A (ja) | 2010-12-17 | 2010-12-28 | 光学用ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる導光板 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JPWO2016199783A1 (ja) * | 2015-06-08 | 2018-03-29 | 出光興産株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物及び光学成形品 |
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2010
- 2010-12-28 JP JP2010291738A patent/JP2012140472A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2016199783A1 (ja) * | 2015-06-08 | 2018-03-29 | 出光興産株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物及び光学成形品 |
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