JP5631770B2 - ポリカーボネート樹脂組成物及びそれからなる光学用成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性、機械的強度等を損なうことなく、高い光線透過率および輝度を有し、かつ、色相に優れたポリカーボネート樹脂組成物、ならびにこれを成形してなる導光板、面発光体材料、銘板等の光学用成形品に関する。
液晶表示装置には、薄型化、軽量化、省電力化、高輝度・高精細化の要求に対処するために面状光源装置が組み込まれている。この面状光源装置には、一面が一様な傾斜の傾斜面を有する楔型断面の導光板が備えられている。また、高輝度を得るために上記の傾斜面にプリズム形状の凹凸パターンを形成して光散乱機能を付与する提案もなされている(特許文献1)。
導光板は、一般に熱可塑性樹脂の射出成形によって得られ、上記の凹凸パターンは、金型表面に形成された凹凸パターンの転写によって付与される。従来、導光板はポリメチルメタクリレート(PMMA)等の材料から成形されてきた。しかし、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA等の機器内部で発生する熱が大きくなる傾向にあり、また機器の軽薄短小化に対応するために、使用される熱可塑性樹脂には耐熱性が高く、かつ機械的強度も高い樹脂が求められており、PMMAからポリカーボネート樹脂に置き換えられつつある。
ポリカーボネート樹脂は、PMMAと比較して、機械的性質、熱的性質、電気的性質には優れるが、光線透過率の面ではやや劣る。従って、ポリカーボネート樹脂製導光板を使用した面状光源装置の場合には、PMMAと比べて輝度が低下するという問題があった。
従来から、ポリカーボネート樹脂製導光板における輝度を高める方法が幾つか提案されている。
特許文献2では、蛍光増白剤とビーズ状架橋アクリル樹脂を併用し、蛍光増白剤により輝度を向上し、ビーズ状架橋アクリル微粒子により輝度のむらを少なくする方法が、特許文献3では、アクリル樹脂および脂環式エポキシ樹脂を添加することにより光線透過率および輝度を向上させる方法が、特許文献4では、コポリエステルカーボネートを導入して凹凸パターンの転写を向上させることにより輝度を向上させる方法が提案されている。
しかしながら、特許文献2の方法では、部分的に輝度は向上するが、ビーズ状架橋アクリル樹脂や蛍光増白剤の添加により光線透過率が低下するため、導光板の光源より遠い部分の輝度の低下が大きく、均一な輝度を得ることが出来ないという問題があった。特許文献3の方法では、アクリル樹脂の添加により色相は良好になるが、白濁するために光線透過率および輝度を上げることが出来ず、脂環式エポキシ樹脂を添加することにより透過率が向上する可能性はあるが、色相の改善効果は認められないという問題があった。特許文献4の方法の場合、流動性や転写性の改善効果は期待できるものの、耐熱性が低下するという欠点があった。
特開平10−55712号公報 特開平9−20860号公報 特開平11−158364号公報 特開2001−215336号公報
本発明は、耐熱性、機械的強度等を損なうことなく、高い光線透過率および輝度を有し、かつ、色相に優れたポリカーボネート樹脂組成物、ならびにこれを成形してなる導光板、面発光体材料、銘板等の光学用成形品に関する。とりわけ、高い光線透過率および輝度を有することから導光板の用途に最適なポリカーボネート樹脂組成物に関する。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の分子量および分子量分布を具備するポリカーボネート樹脂にポリスチレン樹脂および酸化防止剤を含有させることにより、極めて高い光線透過率および輝度を有し、色相の良好な導光板等の光学用成形品が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、粘度平均分子量が10000〜19000であるポリカーボネート樹脂(A)97〜99.95重量%および重量平均分子量が1000〜18000であるポリスチレン樹脂(B)0.05〜3重量%からなる樹脂成分100重量部および酸化防止剤(C)0.02〜2重量部を必須成分としてなるポリカーボネート樹脂組成物であって、
前記ポリカーボネート樹脂(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が1.3〜2.0である、
ことを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物、ならびにそれからなる導光板等の光学用成形品に関する。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、輝度、光線透過性能、機械的性質、耐熱性及び色相安定性に優れているため、薄型(厚さ0.3mm程度)の導光板の成形加工においても色相が変化したり、樹脂そのものが劣化したりすることがなく、高い光線透過率および輝度を有することから工業的利用価値が極めて高いものである。
本発明にて使用されるポリカーボネート樹脂(A)は、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、又はジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。
これらは、単独又は2種類以上混合して使用される。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。
3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン及び2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂(A)は、粘度平均分子量が10000〜19000であり、かつゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が1.3〜2.0であることを要件とする。
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量を調節する方法としては、特に限定されないが、たとえば重合工程において分子量調節剤の使用量を調節することで所望の分子量を有するポリカーボネート樹脂を得ることができる。
上記の粘度平均分子量は、塩化メチレンを溶媒として0.5重量%のポリカーボネート樹脂溶液とし、キャノンフェンスケ型粘度管を用い温度20℃で比粘度(ηsp)を測定し、濃度換算により極限粘度〔η〕を求め下記のSCHNELLの式から算出した。
〔η〕=1.23×10−40.83
一方、ポリカーボネート樹脂の(Mw/Mn)比を調節する方法としては、特に限定されないが、たとえば重合工程において分子量調節剤の使用量を調節したり、分子量調節剤の添加時期を変更したり、反応時間、反応温度などの重合条件を調節する方法、ならびにポリカーボネート樹脂のペレットやパウダーをアセトン等の貧溶媒に供給してポリカーボネート樹脂中の低分子量成分を抽出除去する方法、あるいはポリカーボネートを良溶媒である塩化メチレン等に溶解させた溶液を作成し、これを貧溶媒であるアセトン等に供給して低分子量成分を低減もしくは除去したポリカーボネート樹脂を沈殿させる方法などが挙げられる。
上記の(Mw/Mn)比は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)から求めた。測定条件は、以下のとおりである。
装置:HEWLETT PACKARD社製HP1100
カラム:Polymer Laboratories社製
PLGe1 5μ MIXED−C
流動相:テトラヒドロフラン
検出器:UVランプ VWDモジュール 264nm
測定溶液は、塩化メチレンを溶媒として0.5重量%のポリカーボネート樹脂溶液とし、0.2μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過して調整した。
ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量が10000未満の場合には、機械的強度が低下するので好ましくない。一方、19000を超えると成形加工性が劣るため、薄肉・大型導光板などの成形が困難になり、光学パターンで必要とされる転写性が劣るのみならず輝度も低下するので好ましくない。好ましくは、10000〜17000の範囲である。
また、ポリカーボネート樹脂(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が1.3未満の場合は成形加工性が不十分であり、2.0を超えると光線透過率および輝度が低下するため好ましくない。更に好ましくは、1.4〜1.8の範囲である。
本発明にて使用されるポリスチレン樹脂(B)の重量平均分子量は、1000〜18000である。この範囲を超えると、光線透過率が低下するので好ましくない。より好ましくは、1500〜10000、さらに好ましくは2000〜4000の範囲である。
ポリスチレン樹脂(B)の組成比は、(A)および(B)からなる樹脂成分に基づいて0.05〜3重量%であるが、好ましくは0.1〜1重量%である。ポリスチレン樹脂(B)の組成比が0.05重量%未満であると光線透過率および輝度の向上が期待できない。また、当該組成比が3重量%をこえると光線透過率が低下するため好ましくない。
商業的に入手可能なポリスチレン樹脂(B)としては、BASF社製JONCRYL ADF−1300があげられる。
本発明にて使用される酸化防止剤(C)としては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤などが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、下記一般式1、2および3で表わされる化合物のうち1種またはそれ以上からなるものが挙げられる。
一般式1
Figure 0005631770
(一般式1において、R1〜4は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で
置換されてもよいアリール基を示す。)
一般式2
Figure 0005631770
(一般式2において、R5、R6は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を、a、bは整数0〜3を示す。)
一般式3
Figure 0005631770
(一般式3において、R7は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を、cは0〜3の整数を示す。)
一般式1の化合物としてはクラリアントジャパン社製サンドスタブP−EPQが、一般式2の化合物としてはアデカ社製アデカスタブPEP−36が、また、一般式3の化合物としては住友化学社製スミライザーP−168が商業的に入手可能なものとして挙げられる。
また、フェノール系酸化防止剤としては、下記一般式4の化合物が挙げられる。一般式4
Figure 0005631770
(一般式4において、R8は炭素数1〜20のアルキル基、またはアルキル基で置換されてもよいアリール基を示す。)
一般式4の化合物としては、チバスペシャルティケミカルズ社製イルガノックス1076が商業的に入手可能である。
酸化防止剤(C)の配合量は、(A)および(B)からなる樹脂成分100重量部あたり、0.02〜2重量部である。配合量が0.02重量部未満では、熱安定性が劣るため好ましくない。また、2重量部を超えると光線透過率が下がるため好ましくない。配合量は、0.04〜1重量部が好適で、さらに好ましくは0.05〜0.2重量部である。この範囲では、光線透過率が低下せず、優れた熱安定性を示す。
さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、着色剤、離型剤、軟化材、帯電防止剤等の添加剤、衝撃性改良材、他のポリマーを配合してもよい。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の各種配合成分の混合方法には、特に制限はなく、公知の混合機、例えばタンブラー、リボンブレンダー等による混合や押出機による溶融混練が挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形する方法には、特に制限はなく、公知の射出成形法、圧縮成形法等を用いることができる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそれら実施例に制限されるものではない。尚、「部」、「%」はそれぞれ重量基準に基づく。
(低分子量成分の少ないポリカーボネート樹脂の調製)
ビスフェノールAと塩化カルボニルから合成されたポリカーボネート樹脂(住友ダウ社製カリバーSD1080(以下「PC1」と略記する。)を原料樹脂として用意した。PC1の粘度平均分子量は15000、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)は2.3であった。
次いで、塩化メチレン1Lあたり60gのPC1の濃度になるように、塩化メチレン中にPC1を投入し、攪拌しながら室温で溶解させた。得られたPC1の塩化メチレン溶液を分液漏斗に移し、攪拌しながら上記塩化メチレンと同容量部のアセトン中に滴下し、ポリカーボネートを再沈殿させた。
上記操作により、パウダー状ポリカーボネート、ならびに低分子量成分が抽出され、かつ溶解しているアセトン溶液が得られた。
上記のパウダー状ポリカーボネートを分離・回収するために、ガラスフィルターを用いて吸引濾過を行った。その後、ガラスフィルター上に積層したパウダー状ポリカーボネートをアセトンにて3回洗浄した。
得られたパウダー状ポリカーボネートをガラス容器に移し、真空乾燥機を用いて減圧下80℃の条件で18時間乾燥した。
上記操作により得られた乾燥後のポリカーボネート樹脂(以下、「PC2」と略記する。)の粘度平均分子量は16300、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)は1.6であった。
(実施例1)
得られたPC2を99部、重量平均分子量が2800のポリスチレン樹脂(BASF社製JONCRYL ADF−1300(以下「PS1」と略記する。))を1部および酸化防止剤としてクラリアントジャパン社製P−EPQ(以下、「AO1」と略記する。)を0.1部の配合割合にて、タンブラーを用いて混合し40mm径の単軸押出機(田辺プラスチック社製)を用いて、シリンダー温度220℃にて溶融混練し、ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレットを用いて、次の評価を行った。結果を表1に示す。
(積算透過率および輝度測定用試験片の作成方法)
得られたペレットを120℃で4時間乾燥した後に、射出成形機(日本製鋼所製J−100SAII)を用いて成形温度280℃、金型温度100℃でJIS K7139多目的試験片A型(長さ168mm×厚さ4mm)を作成した。端面を切削し、切削端面についてはメガロテクニカ製樹脂板端面鏡面機PB−500を用いて鏡面加工した。
(積算透過率の評価方法)
積算透過率は、日立分光光度計U−4100に長光路測定付属装置を設置し、光源として50Wハロゲンランプを用いて、光源前マスク5.6mm×2.8mm、試料前マスク6.0mm×2.8mmを使用した状態で1nm毎の分光透過率を測定することにより求めた。波長380〜780nmの領域における積算光線透過率が32000以上を合格とした。
(輝度の評価方法)
輝度の評価は、前述の多目的試験片の端面にLEDランプを接触させ、LEDランプから418mm(168mm試験片 反LED端面から250mm)の位置にトプコン輝度計BM−7を設置して輝度を測定した。光源としては、NTT N211is携帯電話のLEDランプ3灯中2灯を用いて行った。なお、多目的試験片内を通過する光が外部に漏れないよう、住友ダウ社製光反射性ポリカーボネート SDポリカLR8031Vを用いて試験片カバーを作成し、設置した。
LEDを点灯した状態で測定した輝度が13200cd/m2以上を合格とした。
(比較例1)
PC2の代わりにPC1を用いる以外は全て実施例1と同一の操作を行い、ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。これを用いて、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
PC2の調整において、アセトンの代わりにメチルアルコールを使用する以外は全てPC2の調整と同じ操作を行い、乾燥後のポリカーボネート樹脂(以下、「PC3」と略記する。)を調整した。
PC3の粘度平均分子量は15700、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)は2.1であった。
これを用いて、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例2〜4、比較例3〜4)
表1および表2に示す配合成分、配合量に基づき、タンブラーを用いて各種配合成分を混合し40mm径の単軸押出機(田辺プラスチック社製)を用いて、シリンダー温度220℃にて溶融混練し、各種ペレットを得た。
使用した配合成分は、それぞれ次のとおりである。
ポリスチレン樹脂:
Aldrich社製 ポリスチレン(重量平均分子量:800)
(以下「PS2」と略記する。)
Aldrich社製 ポリスチレン(重量平均分子量:20000)
(以下「PS3」と略記する。)
リン系酸化防止剤:
アデカ社製アデカスタブPEP−36
(以下「AO2」と略記する。)
住友化学社製P−168
(以下「AO3」と略記する。)
結果を表1および表2に示す。
Figure 0005631770
判定: 合格(○)、不合格(×)
Figure 0005631770
判定: 合格(○)、不合格(×)
実施例1〜4に示すように、本発明の要件を満たす場合には、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および輝度に優れていた。
一方、比較例1〜4に示すように、本発明の要件を満たさない場合には、波長380〜780nmの領域における積算光線透過率および輝度に劣っていた。

Claims (4)

  1. 粘度平均分子量が10000〜19000であるポリカーボネート樹脂(A)97〜99.95重量%および重量平均分子量が1000〜18000であるポリスチレン樹脂(B)0.05〜3重量%からなる樹脂成分100重量部および酸化防止剤(C)0.02〜2重量部を必須成分としてなるポリカーボネート樹脂組成物であって、
    前記ポリカーボネート樹脂(A)が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が1.3〜2.0である、
    ことを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 前記ポリスチレン樹脂(B)の重量平均分子量が2000〜4000であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる光学用成形品。
  4. 請求項1または請求項2に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる導光板。
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