JP2012139830A - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性を損なうことなく、高品質なタイヤを安定に生産しうるモールド12の提供。
【解決手段】このモールド12は、ベントピース16を備える。ベントピース16は、端面30と、外部と連通するベントホール50とを備える。ベントピース16は、シリンダー32と、このシリンダー32に挿入されるプラグ34とから構成される。プラグ34は、上記ベントホール50と、第一頂面38とを備える。ベントホール50は、第一頂面38から外向きに延在する。プラグ34は、上記第一頂面38を有するヘッド54と、このヘッド54から外向きに延在する軸部56とから構成される。シリンダー32は、第二頂面38と、この第二頂面38の内縁から外向きに延在する内面42とを備える。この内面42は、上記ヘッド54を支持しつつ上記軸部56を保持しうる。
【選択図】図3

Description

本発明は、タイヤの製造方法に関する。
タイヤの加硫工程では、モールドが用いられている。加硫工程では、予備成形されたローカバー(未架橋タイヤとも称される)が、モールドに投入される。このローカバーは、モールドとブラダーとによって形成されるキャビティにおいて、加圧されつつ加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーのゴム組成物がキャビティ内を流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。加圧の際、モールドのキャビティ面とローカバーとの間にガスが残留すると、タイヤの表面にベアーが形成されることがある。ベアーは、タイヤの品質を低下させる。
図6に示されているのは、モールド2の一部である。モールド2は、ベントピース4を備えている。ベントピース4は、モールド2の本体6に設けられたソケット8に嵌め込まれている。ベントピース4には、前述のキャビティと外部とを連通するベントホール10が設けられている。ローカバーとキャビティ面との間に存在するガスは、このベントホール10を通じて外部へと排出される。この排出により、ベアーが防止される。モールド2に設けられたベントホール10に関する検討の一例が、特開2007−45083公報に開示されている。
特開2007−45083公報
ガスが排出された後、ベントホール10には多少のゴム組成物が入り込む。このゴム組成物は、タイヤの表面にスピューを形成する。モールド2には、多数のベントホール10が設けられている。このため、タイヤには、多数のスピューが形成される。スピューは、タイヤの外観を低下させる。外観向上の目的で、スピューは除去される。しかし、この除去には手間がかかる。
ベントホール10に、ゴムが残留することがある。この場合、この残留物を除去するためにベントピース4は掃除される。この掃除において、ベントホール10に傷がつくことがある。
傷のついたベントホール10には、ゴムが残留しやすい。この残留は、スピュー切れを招来する。残留物が溜まりベントホール10が閉塞されると、ベアーが発生してしまう。高品質なタイヤを安定に生産するために、ベントピース4は定期的に交換される。
図6に示されているように、従来のベントピース4は1ピースで構成されている。使用により、このベントピース4がソケット8内で変形することがある。この場合、このベントピース4をソケット8から引き抜くには大きな力が必要とされる。ベントピース4をソケット8から引き抜くことは容易ではない。しかもこの引き抜きの際には、モールド2の本体6の修整も必要とされる。ベントピース4の交換には、多大な時間がかかる。このようなベントピース4は、タイヤの生産性を阻害する。
本発明の目的は、生産性を損なうことなく、高品質なタイヤを安定に生産しうるモールドの提供にある。
本発明に係るタイヤ用モールドは、本体と、ベントピースとを備えている。この本体は、キャビティ面の一部をなす主面と、この主面から外向きに延在するソケットとを備えている。このベントピースは、このキャビティ面の他の一部をなす端面と、外部と連通しているベントホールとを備えている。このベントピースは、上記ソケットに挿入されるシリンダーと、このシリンダーに挿入されるプラグとから構成されている。このプラグは、上記ベントホールと、上記端面の一部をなす第一頂面とを備えている。このベントホールは、この第一頂面から外向きにこのプラグの中心線に沿って延在している。このプラグは、上記第一頂面を有するヘッドと、このヘッドから外向きに延在する軸部とから構成されている。上記シリンダーは、上記端面の他の一部をなす第二頂面と、この第二頂面の内縁から外向きに延在する内面とを備えている。この内面は、上記ヘッドを支持しつつ上記軸部を保持しうる。
好ましくは、このタイヤ用モールドでは、上記ヘッドは、上記第一頂面の外縁から上記軸部に向かって上記中心線に対して傾斜して延在する外面をさらに備えている。この外面の傾斜角度は、25°以上80°以下である。
このタイヤ用モールドでは、上記プラグの長さは5mm以上20mm以下が好ましい。である。上記第一頂面の内縁から外縁までの長さは、1mm以上5mm以下が好ましい。上記第二頂面の内縁から外縁までの長さは、2mm以上8mm以下が好ましい。上記ベントピースの半径は、3.3mm以上10mm以下が好ましい。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(1)本体とベントピースとを備えており、この本体がキャビティ面の一部をなす主面とこの主面から外向きに延在するソケットとを備えており、このベントピースがこのキャビティ面の他の一部をなす端面と外部と連通しているベントホールとを備えており、このベントピースが上記ソケットに挿入されるシリンダーとこのシリンダーに挿入されるプラグとから構成されており、このプラグが上記ベントホールと上記端面の一部をなす第一頂面とを備えており、このベントホールがこの第一頂面から外向きにこのプラグの中心線に沿って延在しており、このプラグが上記第一頂面を有するヘッドとこのヘッドから外向きに延在する軸部とから構成されており、上記シリンダーが上記端面の他の一部をなす第二頂面とこの第二頂面の内縁から外向きに延在する内面とを備えており、この内面が上記ヘッドを支持しつつ上記軸部を保持しうるモールドに、ローカバーが投入される工程と、
(2)このモールド内で、このローカバーが加圧及び加熱される工程と
を含む。
本発明に係るタイヤ用モールドによれば、生産性を損なうことなく、高品質なタイヤが安定に生産されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ用モールドの一部が示された部分断面斜視図である。 図2は、図1のモールドの一部が示された斜視図である。 図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。 図4は、ベントピースの一部を構成するシリンダーが示された断面図である。 図5は、ベントピースの他の一部を構成するプラグが示された断面図である。 図6は、従来のタイヤ用モールドの一部が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、タイヤ用モールド12の一部が示されている。このモールド12は、ツーピースモールドである。図示されているのは、このモールド12の下側の部分である。符号Cで示されているのは、キャビティ面である。キャビティ面Cは、タイヤの外面を形作る。
モールド12は、本体14と、多数のベントピース16とを備えている。この本体14は、多数の部材が組み合わされて構成される。図1には、この本体14を構成する部材のうち、モールドリング18と、このモールドリング18に組み合わされたトレッドリング20とが示されている。このモールドリング18及びトレッドリング20以外に、この本体14を構成する部材としては、ビードリング及びクランプリングが例示される。
図2に示されているのは、モールド12のベントピース16の部分である。このモールド12では、本体14は、キャビティ面Cの一部をなす主面22と、多数のソケット24とを備えている。各ソケット24は、この主面22からモールド12の外側に向かって延在している。ソケット24は、本体14を貫通する孔である。ソケット24は、外部と連通している。このモールド12では、このソケット24にベントピース16が嵌め込まれている。
図3には、図2のIII−III線に沿った断面図が示されている。この図3において、上側がモールド12の内側であり、下側がこのモールド12の外側である。ソケット24は、保持部26と、台座部28とを備えている。保持部26は、筒状を呈している。保持部26は、上記主面22の縁から外向きに延在している。台座部28は、保持部26の外側に位置している。台座部28は、この保持部26からソケット24の中心に向かって突出している。
各ベントピース16は、円柱状を呈している。このベントピース16の内側の端面30は、前述の本体14の主面22とともにキャビティ面Cを構成している。このベントピース16は、キャビティ面Cの一部をなす端面30を備えている。
図3において、一点鎖線C1で示されているのはベントピース16の中心線である。このモールド12では、この中心線C1は、前述のソケット24の中心線とも一致している。
このモールド12では、ベントピース16はシリンダー32とプラグ34とから構成されている。図示されているように、シリンダー32はプラグ34の外側に位置している。
図4には、ベントピース16の一部をなすシリンダー32の断面が示されている。この図4において、一点鎖線C2で示されているのは、このシリンダー32の中心線である。このモールド12では、この中心線C2は、前述のベントピース16の中心線C1とも一致している。なお、この図4の上側から下側に向かう方向が、モールド12における外向きに相当する。
シリンダー32は、円筒状を呈している。シリンダー32の中心には、このシリンダー32をその長さ方向に貫通する孔36が設けられている。この孔36は、中心線C2に沿って延在している。
シリンダー32は、頂面38と、外面40と、内面42とを備えている。頂面38は、前述のベントピース16の内側の端面30の一部をなしている。外面40は、頂面38の外縁44から外向きに延在している。内面42は、頂面38の内縁46から外向きに延在している。このモールド12では、この内面42は、第一内面42aと、第二内面42bと、第三内面42cとから構成されている。第一内面42aは、頂面38の内縁46から略外向きに延在している。この第一内面42aは、中心線C2に対して傾斜している。この第一内面42aは、テーパー状を呈している。図示されているように、この第一内面42aと中心線C2との間の距離は外向きに漸減している。第二内面42bは、第一内面42aからさらに外向きに延在している。この第二内面42bは、中心線C2に対して傾斜していない。この第二内面42bと中心線C2との間の距離は、シリンダー32の長さ方向において一定である。第三内面42cは、第二内面42bから略外向きに延在している。この第三内面42cは、中心線C2に対して傾斜している。この第三内面42cは、テーパー状を呈している。図示されているように、この第三内面42cと中心線C2との間の距離は外向きに漸増している。
このモールド12では、シリンダー32の第一内面42aは外向きに先細りである。第三内面42cは、内向きに先細りである。このシリンダー32は、この第二内面42bの部分が中心線C2に向かって突出するように構成されている。
図5には、ベントピース16の他の一部をなすプラグ34の断面が示されている。この図5において、一点鎖線C3で示されているのは、このプラグ34の中心線である。このモールド12では、この中心線C3は、前述のベントピース16の中心線C1とも一致している。なお、この図5の上側から下側に向かう方向が、モールド12における外向きに相当する。
プラグ34は、頂面48と、ベントホール50とを備えている。この頂面48は、前述のシリンダー32の頂面38と共に、ベントピース16の端面30を構成している。この頂面48は、このベントピース16の端面30の一部をなしている。ベントホール50は、この頂面48の内縁52から外向きに中心線C3に沿って延在している。このベントホール50は、このプラグ34をその長さ方向に貫通する孔である。
このモールド12では、プラグ34はヘッド54と軸部56とから構成されている。ヘッド54は、軸部56の内側に位置している。ヘッド54は、前述の頂面48以外に、第一外面58aを備えている。第一外面58aは、頂面38の外縁60から軸部56に向かって延在している。この第一外面58aは、中心線C3に対して傾斜している。この第一外面58aは、テーパー状を呈している。図示されているように、この第一外面58aと中心線C2との間の距離は外向きに漸減している。この第一外面58aは、外向きに先細りである。
軸部56は、ヘッド54の外側に位置している。軸部56は、ヘッド54から外向きに延在している。軸部56は、棒状を呈している。軸部56は、第二外面58bを備えている。この第二外面58bは、ヘッド54から外向きに延在している。この第二外面58bは、中心線C3に対して傾斜していない。この第二外面58bと中心線C3との間の距離は、プラグ34の長さ方向において一定である。
このモールド12では、プラグ34はシリンダー32に挿入される。これにより、ベントピース16が構成される。図3に示されているように、プラグ34のヘッド54はシリンダー32の第一内面42aで支持されている。このモールド12では、このプラグ34の第一外面58aの傾斜角度とこの第一内面42aの傾斜角度とが同等となるように調整されている。この第一外面58aは、第二内面42bと十分に当接する。これにより、プラグ34は、シリンダー32に安定に支持されている。このモールド12では、プラグ34のシリンダー32に対する位置ずれが効果的に防止されている。
このモールド12のベントピース16においては、プラグ34の軸部56はシリンダー32の第二内面42bに当接する。これにより、この軸部56がこの第二内面42bに保持されている。図示されていないが、この軸部56の第二内面42bに当接する部分には第二外面58bから突出する多数の微小凸条が設けられている。これら微小凸条は、シリンダー32に挿入されたプラグ34の抜けを効果的に防止しうる。
ベントピース16は、モールド12の本体14に設けられたソケット24に挿入される。これにより、モールド12が構成される。このモールド12を用いて、タイヤは次のようにして製造される。
トレッド、サイドウォール、ビード及びカーカス等の部材が準備され、フォーマーに供給される。これら部材がフォーマーにおいて組み合わされ、ローカバー(未架橋タイヤとも称される)が得られる。
ローカバー(図示されず)は、開かれたモールド12に投入される。投入のとき、ブラダー(図示されず)は収縮している。投入により、ブラダーはローカバーの内側に位置する。ガスの充填により、ブラダーが膨張する。この膨張により、ローカバーは変形する。モールド12が締められて、ブラダーの内圧が高められる。ローカバーは、モールド12のキャビティ面Cとブラダーの外面とに挟まれて、加圧される。ローカバーは、ブラダー及びモールド12からの熱伝導により、加熱される。ローカバーのゴム組成物は、加圧と加熱とにより流動する。加熱により、ゴム組成物が架橋反応を起こして、タイヤが得られる。
このモールド12では、ベントピース16が外部と連通するベントホール50を備えている。ローカバーとキャビティ面Cとの間に存在するガスは、このベントホール50を通じて外部へと排出される。この排出により、ベアーが防止される。
図3に示されているように、このモールド12では、本体14のソケット24にベントピース16のシリンダー32が挿入されている。このシリンダー32に、ベントピース16のプラグ34がさらに挿入されている。このモールド12では、ベントホール50にゴムの残留が認められた場合、プラグ34がシリンダー32から引き抜かれる。そして、このシリンダー32に新たなプラグ34が挿入される。この製造方法では、このようにして,ベントピース16が交換される。
このモールド12では、プラグ34は、シリンダー32の第二内面42bとの当接により固定されている。図3に示されているように、シリンダー32の第三内面42cとプラグ34の軸部56との間には、隙間が形成されている。この隙間は、軸部56とシリンダー32との接触面積を低減しうる。このため、プラグ34をシリンダー32から引き抜く際の抵抗は小さい。このモールド12では、プラグ34がシリンダー32から小さな力で引き抜かれうる。この引き抜きは容易である。このモールド12では、このプラグ34が引き抜かれると、シリンダー32もソケット24から容易に引き抜かれうる。このモールド12では、ベントピース16の交換が容易になされうる。このベントピース16は、その交換に要する時間の短縮に寄与しうる。しかも、交換により、ベントホール50の状態が適切に維持されるので、スピュー切れの発生に伴う、ベアーの形成が効果的に防止されうる。このモールド12によれば、生産性を損なうことなく、高品質なタイヤが安定に生産されうる。
このモールド12では、ベントピース16を構成するシリンダー32及びプラグ34それぞれの材質は、金属である。この金属としては、スチール、アルミニウム合金、ステンレススチール及びチタン合金が例示される。
このモールド12では、シリンダー32には、プラグ34を構成する金属の熱膨張率よりも大きな熱膨張率を有する金属が選定されるのが好ましい。このモールド12では、その加熱時においては、シリンダー32はプラグ34よりも大きく膨張する。大きく膨張したシリンダー32は、プラグ34を締め付けつつソケット24を押圧しうる。加熱されたモールド12では、ベントピース16がソケット24に安定に保持されうる。これに対して、モールド12の冷却時においては、シリンダー32は大きく収縮しうる。このシリンダー32の収縮は、プラグ34の引き抜きに寄与しうる。このモールド12では、ベントピース16の交換が容易である。この観点から、アルミニウム合金からなるシリンダー32とステンレススチールからなるプラグ34との組み合わせ及びステンレススチールからなるシリンダー32とチタン合金からなるプラグ34との組み合わせが好ましい。生産性を損なうことなく、高品質なタイヤが安定に生産されうるという観点から、ステンレススチールからなるシリンダー32とチタン合金からなるプラグ34との組み合わせがより好ましい。ベントピース16の生産コストの観点から、アルミニウム合金からなるシリンダー32とステンレススチールからなるプラグ34との組み合わせがより好ましい。
図3において、両矢印Rcはベントピース16の半径を表している。両矢印Waは、シリンダー32の頂面38の内縁46から外縁44までの長さを表している。両矢印Wbは、プラグ34の頂面38の内縁52から外縁60までの長さを表している。両矢印Rpは、プラグ34の軸部56の半径を表している。この半径Rc、長さWa、長さWb及び半径Rpは、常温で荷重の掛けられない状態で計測される。
このモールド12では、ベントピース16の半径Rcは3.3mm以上10mm以下が好ましい。この半径Rcが3.3mm以上に設定されることにより、ベントピース16がエアーの排出に効果的に寄与しうる。適切な大きさを有するベントホール50を設けることができるので、スピュー切れによるベントホール50の詰まりが効果的に防止されうる。この半径Rcが10mm以下に設定されることにより、このベントピース16の形状のタイヤ外観への影響が効果的に防止されうる。
このモールド12では、長さWaは2mm以上8mm以下が好ましい。この長さWaが2mm以上に設定されることにより、シリンダー32の剛性が適切に維持されうる。このシリンダー32は、ベントピース16の耐久性に寄与しうる。この長さWaが8mm以下に設定されることにより、このシリンダー32の形状のタイヤ外観への影響が効果的に防止されうる。
このモールド12では、長さWbは1mm以上5mm以下が好ましい。この長さWbが1mm以上に設定されることにより、プラグ34がシリンダー32に安定に保持されうる。この長さWbが5mm以下に設定されることにより、このプラグ34の形状のタイヤ外観への影響が効果的に防止されうる。
このモールド12では、軸部56の半径Rpは1.3mm以上5.3mm以下が好ましい。この半径Rpが1.3mm以上に設定されることにより、プラグ34の剛性が適切に維持されうる。このプラグ34は、ベントピース16の耐久性に寄与しうる。この半径Rpが5.3mm以下に設定されプラグ34は、シリンダー32から引き抜きやすい。
図4において、両矢印Lcはシリンダー32の長さを表している。角度αは、シリンダー32の第一内面42aが中心線C2に対してなす角度を表している。この角度αは、この第一内面42aの傾斜角度である。両矢印L2は、シリンダー32の第二内面42bの長さを表している。図5において、両矢印Lpはプラグ34の長さを表している。角度βは、プラグ34の一部としてのヘッド54の第一外面58aが中心線C3に対してなす角度を表している。この角度βは、この第一外面58aの傾斜角度である。この長さLc、長さLp、傾斜角度α及び傾斜角度βは、常温で荷重の掛けられない状態で計測される。
このモールド12では、プラグ34の交換の容易さ、強度の確保及びコストの観点から、長さLpは5mm以上が好ましく20mm以下が好ましい。同様の観点から、この長さLcも5mm以上が好ましく、20mm以下が好ましい。
このモールド12では、傾斜角度βは25°以上80°以下が好ましい。この傾斜角度βが25°以上に設定されることにより、プラグ34のシリンダー32に対する位置が安定に維持されうる。この傾斜角度βが80°以下に設定されることにより、ヘッド54の剛性が適切に維持されうる。このプラグ34は、ベントピース16の耐久性向上に寄与しうる。傾斜角度βが上記範囲を超えると、ベントピース16の破損が増えてしまう。シリンダー32がプラグ34を安定に保持しうるという観点から、傾斜角度αは傾斜角度βと同等であるのが好ましい。したがって、この傾斜角度αは、25°以上が好ましく、80°以下が好ましい。
このモールド12では、長さL2は2mm以上8mm以下が好ましい。この長さL2が2mm以上に設定されることにより、プラグ34がシリンダー32に十分に固定される。この長さL2が8mm以下に設定されることにより、プラグ34のシリンダー32からの引き抜きやすさが適切に維持されうる。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図3に示された基本構成を備え、下記表1に示された仕様を備えたベントピースを有するモールドが準備された。ベントピースの半径Rcは、3.3mmである。つまり、このベントピースの外径は、6.6mmである。シリンダーの頂面の長さWaは、2.0mmである。プラグの頂面の長さは、1.0mmである。したがって、このベントピースに設けられたベントホールの直径は、0.6mmである。プラグの長さLpは、10mmである。シリンダーの長さLcは、このプラグの長さLpと同等である。プラグのヘッドにおける第一外面の傾斜角度βは、60°である。この第一外面が当接するシリンダーの第一内面の傾斜角度αは、この傾斜角度βと同等とされた。シリンダーの材質は、ステンレススチールである。表中、このステンレススチールが「S」で示されている。プラグの材質は、チタン合金である。表中、このチタン合金が「T」で示されている。このモールドにローカバーを投入し、このモールド内でこのローカバーを加圧及び加熱して、タイヤを製造した。
[実施例2−3]
シリンダーの材質及びプラグの材質を下記表1の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを製造した。表の各材質の欄に記載された「A」は、その材質がアルミニウム合金であることを表している。
[比較例1]
従来のモールドを用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを製造した。このモールドのベントピースは、図6に示された基本構成を備えている。このベントピースは、1ピースからなる。このベントピースの外径は、6.6mmである。ベントホールの内径は、0.6mmである。このベントピースの材質は、ステンレススチールである。
[実施例4−8]
シリンダーの材質、プラグの材質、半径Rc、長さWa及び長さWbを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを製造した。なお、実施例6では、強度不足でプラグの破損が発生した。実施例7及び8は、他の例に比べて高コストであった。
[実施例9−12]
シリンダーの材質、プラグの材質、長さLpを下記表2の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを製造した。実施例9及び10では、プラグが短すぎて外に出ることがあった。
[作業性の評価]
モールドに含まれるベントピースの交換作業に要する時間を計測した。モールド1面当たりの時間が、交換時間として、下記の表1及び表2に示されている。この時間が短いほど、良好である。
[外観不良の発生率の評価]
製造したタイヤの外観を観察し、ベアー等の外観不良の発生したタイヤの本数を計数した。この計数値の、製造したタイヤの全数に対する比率が、外観不良の発生率として、下記の表1及び表2に示されている。この発生率が小さいほど、良好である。
Figure 2012139830
Figure 2012139830
表1及び表2に示されるように、実施例の製造方法では、比較例の製造方法に比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された方法は、種々のタイヤの製造にも適用されうる。
2、12・・・モールド
4、16・・・ベントピース
6、14・・・本体
8、24・・・ソケット
10、50・・・ベントホール
18・・・モールドリング
20・・・トレッドリング
22・・・主面
30・・・端面
32・・・シリンダー
34・・・プラグ
38、48・・・頂面
40、58a、58b・・・外面
42、42a、42b、42c・・・内面
44、60・・・外縁
46、52・・・内縁
54・・・ヘッド
56・・・軸部

Claims (7)

  1. 本体と、ベントピースとを備えており、
    この本体が、キャビティ面の一部をなす主面と、この主面から外向きに延在するソケットとを備えており、
    このベントピースが、このキャビティ面の他の一部をなす端面と、外部と連通しているベントホールとを備えており、
    このベントピースが、上記ソケットに挿入されるシリンダーと、このシリンダーに挿入されるプラグとから構成されており、
    このプラグが、上記ベントホールと、上記端面の一部をなす第一頂面とを備えており、
    このベントホールが、この第一頂面から外向きにこのプラグの中心線に沿って延在しており、
    このプラグが、上記第一頂面を有するヘッドと、このヘッドから外向きに延在する軸部とから構成されており、
    上記シリンダーが、上記端面の他の一部をなす第二頂面と、この第二頂面の内縁から外向きに延在する内面とを備えており、
    この内面が、上記ヘッドを支持しつつ上記軸部を保持しうる、タイヤ用モールド。
  2. 上記ヘッドが、上記第一頂面の外縁から上記軸部に向かって上記中心線に対して傾斜して延在する外面をさらに備えており、
    この外面の傾斜角度が、25°以上80°以下である請求項1に記載のタイヤ用モールド。
  3. 上記プラグの長さが、5mm以上20mm以下である請求項1又は2に記載のタイヤ用モールド。
  4. 上記第一頂面の内縁から外縁までの長さが、1mm以上5mm以下である請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ用モールド。
  5. 上記第二頂面の内縁から外縁までの長さが、2mm以上8mm以下である請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ用モールド。
  6. 上記ベントピースの半径が、3.3mm以上10mm以下である請求項1から5のいずれかに記載のタイヤ用モールド。
  7. 本体とベントピースとを備えており、この本体がキャビティ面の一部をなす主面とこの主面から外向きに延在するソケットとを備えており、このベントピースがこのキャビティ面の他の一部をなす端面と外部と連通しているベントホールとを備えており、このベントピースが上記ソケットに挿入されるシリンダーとこのシリンダーに挿入されるプラグとから構成されており、このプラグが上記ベントホールと上記端面の一部をなす第一頂面とを備えており、このベントホールがこの第一頂面から外向きにこのプラグの中心線に沿って延在しており、このプラグが上記第一頂面を有するヘッドとこのヘッドから外向きに延在する軸部とから構成されており、上記シリンダーが上記端面の他の一部をなす第二頂面とこの第二頂面の内縁から外向きに延在する内面とを備えており、この内面が上記ヘッドを支持しつつ上記軸部を保持しうるモールドに、ローカバーが投入される工程と、
    このモールド内で、このローカバーが加圧及び加熱される工程と
    を含む、タイヤの製造方法。
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JP2016078295A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 東洋ゴム工業株式会社 タイヤ加硫金型用ベントピース及びタイヤ加硫金型

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