JP2012137253A - 潜熱熱交換器、及び給湯装置 - Google Patents

潜熱熱交換器、及び給湯装置 Download PDF

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【課題】ケーシング内で吸熱管が安定に固定された潜熱熱交換器を安価に提供する。
【解決手段】天板40及び底壁13にはそれぞれ、ケーシング本体10と天板40とが接合された際に、ケーシング2の内部に向かって突出する上突出部144及び下突出部131が形成されている。複数の吸熱管50は、扁平に加工された円弧状折り返し部52で重ね合わされており、上突出部144及び下突出部131それぞれは、最上段及び最下段の円弧状折り返し部52と当接する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃焼排気中の水蒸気を凝縮させて潜熱を回収する潜熱熱交換器、及び該潜熱熱交換器を有する給湯装置に関する。
従来、器具本体内に、顕熱熱交換器と潜熱熱交換器とを有する、所謂、コンデンシング型の給湯装置が知られている。この種の給湯装置においては、顕熱熱交換器により燃焼排気の顕熱が吸収された後、さらに潜熱熱交換器により燃焼排気の潜熱が吸収される。
上記潜熱熱交換器としては、小型化や高熱効率化を進めるために、例えば、図13に示すように、燃焼排気が流れるケーシング801内に、直線部と円弧状折り返し部とが繰り返して連続する配管構造を有する吸熱管803が螺旋状態で複数配設され、各吸熱管803に被加熱流体を流通させるために、ケーシング801の一方側壁802に設けた流入ヘッダ860及び流出ヘッダ870にそれぞれ、各吸熱管803の上流端及び下流端が接続されたものが知られている(例えば、特許文献1)。
また、特許文献1の潜熱熱交換器とは異なるが、図15に示すように、複数の加熱回路を有する給湯装置においても、熱効率を向上させるために、ケーシング901内を仕切壁Wa,Wbにより2つの領域に分割し、各領域に吸熱管903a,903bを蛇行状態で複数配設させたものが開発されている。この潜熱熱交換器では、各領域に収容された吸熱管903a,903bに被加熱流体を流通させるために、ケーシング901の一方側壁902及び他方側壁904のそれぞれに、流入ヘッダ960a,960b及び流出ヘッダ970a,970bが接続されている(例えば、特許文献2)。
ところで、これらの潜熱熱交換器では、燃焼排気がケーシング内に導入されたり、被加熱流体が吸熱管内を流れた際に、吸熱管が振動するため、ケーシング内で吸熱管を固定させておく必要がある。このため、例えば、特許文献1では、線材に曲げ加工が施されたスペーサSと、図14に示すような、吸熱管803全体を固定するための本体部806a及び補助部806bからなる支持体806の利用が提案されている。また、特許文献2では、図15及び図16に示すような、吸熱管903a,903bの円弧状折り返し部の形状に変形させた固定部Wsを仕切壁Wa,Wbに設けることや、図17に示すような、吸熱管903a,903bを上下から挟むクランプ部材Cの利用が提案されている。
特開2008−151474号公報
特開2006−343090号公報
しかしながら、上記特許文献1のスペーサや支持体あるいは特許文献2のクランプ部材では、吸熱管を固定するための固定部材を別に使用しなければならず、またケーシング内に固定部材を配置するためのスペースを確保しなければならない。その結果、潜熱熱交換器の体積や重量が増加するとともに、コスト高となる。また、ケーシング内の燃焼排気の排気通路に固定部材が配置されてしまうため、熱効率の低下を招くこととなる。さらに、特許文献2の仕切壁を円弧状折り返し部の形状に変形させた固定部では、吸熱管の左右方向の振動は抑えられるものの、上下方向の振動が十分に抑えられないという問題がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、小型化及び高熱効率化が求められる潜熱熱交換器において、ケーシング内で吸熱管が安定に固定された潜熱熱交換器を安価に提供すること、及び該潜熱熱交換器を用いた給湯装置を提供することにある。
本発明によれば、内部に燃焼排気の通路を有するケーシングと、前記ケーシング内に収容される複数の吸熱管と、前記各吸熱管に被加熱流体を導入する流入ヘッダと、前記各吸熱管から被加熱流体を導出する流出ヘッダとを備える潜熱熱交換器であって、
前記ケーシングは、上方開口部を有する箱状のケーシング本体と、前記ケーシング本体の上方開口部を閉塞する天板とを有し、
前記ケーシング本体は、背面壁と、正面壁と、ドレン排水口を有する底壁と、一対の側壁とを有しており、
前記各吸熱管は、前記ケーシング内で、直線部と円弧状折り返し部とが繰り返して連続する配管構造を有し、
前記複数の吸熱管は、前記天板と前記底壁との間で少なくとも前記円弧状折り返し部が重なるように配置されており、
前記円弧状折り返し部は、前記吸熱管が重ねられる方向に扁平化された断面扁平形状を有し、
前記天板及び底壁はそれぞれ、前記ケーシングの内部に向かって突出する上突出部及び下突出部を有し、
前記上突出部は、前記天板側に位置する最上段の円弧状折り返し部に当接し、前記下突出部は、前記底壁側に位置する最下段の円弧状折り返し部に当接する、潜熱熱交換器が提供される。
上記潜熱熱交換器によれば、天板と底壁との間に重なるように配列された吸熱管の円弧状折り返し部が断面扁平形状を有するため、断面円形形状の吸熱管に比べて各吸熱管を密に配設することができ、それによって吸熱管が重ねられる方向の高さを抑えることができる。また、吸熱管の配設密度が高くなるため、吸熱管に接触することなく排出される無駄な燃焼排気の量が少なくなり、それによって高い熱効率を得ることができる。さらに、上記のように、天板と底壁との間で複数の吸熱管が重ねられている場合、吸熱管の振動や変形が生じやすいが、上記潜熱熱交換器によれば、天板及び底壁がそれぞれ、ケーシング内部に向かって突出する上突出部及び下突出部を有しており、これらの上突出部及び下突出部が上記扁平化された円弧状折り返し部に当接しているから、吸熱管を固定する固定部材を別に用いることなく、吸熱管を安定に固定することができる。さらに、吸熱管を固定するための別部材がケーシング内に設けられないため、燃焼排気を効率的に吸熱管に接触させることができる。
好ましくは、上記潜熱熱交換器において、
前記各吸熱管は、前記ケーシング内で、前記一方側壁と前記他方側壁との間で延在する直線部と、前記一方側壁側及び前記他方側壁側の両端に位置する円弧状折り返し部とが繰り返して連続する配管構造を有し、
前記天板は、前記一方側壁側及び前記他方側壁側の両端にそれぞれ前記上突出部を有し、
前記両端の上突出部はそれぞれ、前記最上段の両端の円弧状折り返し部に当接し、
前記底壁は、前記一方側壁側及び前記他方側壁側の両端にそれぞれ前記下突出部を有し、
前記両端の下突出部はそれぞれ、前記最下段の両端の円弧状折り返し部に当接する。
上記潜熱熱交換器によれば、ケーシング内の一方側壁側と他方側壁側の両端に扁平化された円弧状折り返し部が形成され、それら両端の円弧状折り返し部の最上段及び最下段がそれぞれ、天板及び底壁に設けられた上突出部及び下突出部と当接しているから、より安定に吸熱管をケーシング内に固定することができる。
好ましくは、上記潜熱熱交換器において、前記背面壁、前記正面壁、前記底壁、前記一方側壁、及び前記他方側壁は、一枚の金属板を絞り加工することにより一体成形されており、
前記一方側壁は、前記吸熱管の上流端が挿通される上流端挿通孔及び前記吸熱管の下流端が挿通される下流端挿通孔を有し、
前記流入ヘッダ及び前記流出ヘッダはそれぞれ、前記一方側壁の外部に配置されているとともに、前記上流端挿通孔及び下流端挿通孔を通って前記一方側壁の外部に導出される前記吸熱管の上流端及び下流端と接続されているものを用いることができる。
上記潜熱熱交換器によれば、一方側壁や他方側壁に吸熱管の固定部を設けることができない場合でも、ケーシング内で安定に吸熱管を固定することができる。
そして、本発明によれば、上記に記載の潜熱熱交換器を有する給湯装置が提供される。
以上説明したように、本発明によれば、固定部材を別途用いることなく、天板及び底壁にそれぞれ形成された上突出部及び下突出部により吸熱管を安定に固定することができる。そのため、本発明によれば、小型で高熱効率の潜熱熱交換器を少ない部品点数で安価に提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る潜熱熱交換器の一例を示す概略斜視図である。 図2は、図1の概略分解斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る潜熱熱交換器の他方側壁側の内部構造を示す部分概略断面図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る側方整流板を示す概略斜視図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る吸熱管を示す概略斜視図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る吸熱管の円弧状折り返し部を示す概略断面図である。 図7は、本発明の実施の形態1に係る吸熱管の直線部を示す概略断面図である。 図8は、図1のA−A線の切断面を示す概略断面図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係るケーシング本体と天板とをかしめ加工により接合する工程を示す部分概略断面図であり、図9(A)は接合前を、図9(B)は接合後を示す。 図10は、本発明の実施の形態1に係る給湯装置の一例を示す概略構成図である。 図11は、本発明の実施の形態2に係る潜熱熱交換器の一例を示す概略斜視図である。 図12は、本発明の実施の形態2に係る給湯装置の一例を示す概略構成図である。 図13は、従来の潜熱熱交換器の一形態を示す概略平面断面図である。 図14は、図13の支持体を示す概略斜視図である。 図15は、従来の潜熱熱交換器の他の形態を示す概略平面断面図である。 図16は、図15の吸熱管の固定手段を示す部分概略正面断面図である。 図17は、従来の吸熱管の固定手段を示す部分概略正面断面図である。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態の潜熱熱交換器、及びこの潜熱熱交換器を有する給湯装置について具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る潜熱熱交換器の一例を示す概略斜視図であり、図2は、図1の概略分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る潜熱熱交換器1のケーシング2は、上方開口部16を有する箱状のケーシング本体10と、ケーシング本体10の上方開口部16を閉塞する天板40とを有している。これらケーシング本体10及び天板40はそれぞれ、ステンレスなどの耐腐食性を有する金属板から形成される。
ケーシング本体10は、背面壁11、正面壁12、底壁13、一方側壁14、及び他方側壁15を有しており、一枚の金属板を絞り加工することにより、上方開口部16を有する箱状に一体成形されている。より詳細にこれを説明すると、一定方向に延びた平板状の底壁13の前後両側縁部から背面壁11及び正面壁12が起立し、これらがコーナ部を介して一体に繋がっており、底壁13の左右両側縁部から一方側壁14及び他方側壁15が起立し、これらがコーナ部を介して一体に繋がっている。さらに、背面壁11及び正面壁12の左右両側縁部はそれぞれ、コーナ部を介して一方側壁14及び他方側壁15と一体に繋がっている。これにより、ケーシング本体10には、背面壁11、正面壁12、底壁13、及び両側面壁14,15で囲まれた上方開口部16を有する内部空間が形成される。また、本実施の形態では、背面壁11、正面壁12、及び両側面壁14,15の開放端には、ケーシング本体10と天板40とをかしめ加工により接合するときに天板40を載置するための各壁11,12,14,15を水平方向に屈曲させた載置部101と、かしめ加工により天板40をかしめるための載置部101から上方に屈曲させた上フランジ部102とが連設されている。
なお、ケーシング本体10は、全ての構成壁11,12,13,14,15を上記のように絞り加工により形成する必要はなく、別部材の構成壁を溶接やロウ付けにより接合して形成してもよい。ただし、上記のように一枚の金属板を絞り加工することにより形成されたケーシング本体10であれば、ケーシング本体10の製造にあたって、溶接作業やロウ付け作業を行なう必要がない。また、このケーシング本体10を有するケーシング2の下方には溶接やロウ付けによる接合部が形成されないから、ドレンが発生しても、該ケーシング2の下方におけるドレンの滞留を低減することができる。さらに、背面壁11、正面壁12、底壁13、一方側壁14、及び他方側壁15が絞り加工により一体成形されていれば、少ない部品点数で簡易にケーシング2を作製することができる。特に、このような絞り加工で形成されたケーシング本体10を用いた場合、後述するように、吸熱管50と一方側壁14の外部に配置された流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70とを接続すると、他方側壁15側でケーシング2内に一定の空間が形成される。従って、この場合、従来のように他方側壁15を変形させた固定部で吸熱管50を固定できないため、本実施の形態の吸熱管50の固定手段が有用である。
背面壁11及び正面壁12の上下左右略中央部にはそれぞれ、給湯装置の器具本体に潜熱熱交換器1が取り付けられた際に、燃焼排気が導入される排気入口111及び燃焼排気が導出される排気出口121が横長矩形状に形成されている。これにより、ケーシング2内に排気入口111から排気出口121を連通する燃焼排気の通路が形成される。なお、排気入口111及び排気出口121の形状及び開口箇所は、使用形態に応じて適宜変更されてもよい。例えば、給湯装置の使用形態に応じて、底壁13に排気入口111が、天板40に排気出口121が形成されてもよい。
底壁13は、ドレン発生時にドレンを円滑にケーシング2の外部に排出させるため、背面壁11側から正面壁12側に向かって下方に傾斜しており、この傾斜の最下位の位置に、ドレンを排出するためのドレン排水口17が設けられている。このドレン排水口17は、ドレン排出管を介して中和器と接続される。また、底壁13には、ケーシング本体10と天板40とが接合された際に、左右方向の両端(一方側壁14側と他方側壁15側の両端)でケーシング2の内部に向かって突出する下突出部131,131が絞り加工により形成されている。この下突出部131は、後述するように最下段に位置する吸熱管50の円弧状折り返し部52に当接する位置に設けられている。
一方側壁14の前後方向の両端(背面壁11側と正面壁12側の両端)には、吸熱管50の上流端53が挿通される上流端挿通孔141及び吸熱管50の下流端54が挿通される下流端挿通孔142がそれぞれ吸熱管50の数だけバーリング加工により穿設されている。本実施の形態においては、上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142はそれぞれ、2列で、且つ千鳥状に配列されている。これら挿通孔141,142の数及び配列は、吸熱管50の数に応じて適宜選択される。他方側壁15は、上記の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142が形成されていない以外は、上記一方側壁14と同様である。なお、流入ヘッダ60を一方側壁14側に設け、流出ヘッダ70を他方側壁15側に設ける場合には、一方側壁14に上流端挿通孔141が形成され、他方側壁15に下流端挿通孔142が形成される。
天板40は、平板状の天板本体部41と、天板本体部41の周縁を全周に渡って上方に屈曲させた起立片部42と、起立片部42を全周に渡って水平方向に折り返した下フランジ部43とを有している。この天板40は、ケーシング本体10と同様に、一枚の金属板を絞り加工することにより形成されている。起立片部42は、ケーシング本体10の背面壁11、正面壁12、一方側壁14、及び他方側壁15で囲まれた上方開口部16の内周縁に内嵌する大きさに形成されており、下フランジ部43は、載置部101上に載置される大きさに形成されている。また、天板本体部41には、ケーシング本体10と天板40とが接合された際に、左右方向の両端(一方側壁14側と他方側壁15側の両端)でケーシング2の内部に向かって突出する上突出部144,144が絞り加工により形成されている。この上突出部144は、後述するように最上段に位置する吸熱管50の円弧状折り返し部52に当接する位置に設けられている。
図3及び図4に示すように、天板40の他方側壁15側の下面には、ケーシング本体10と天板40とを接合したときに、ケーシング2内で燃焼排気の通路方向に沿って延びる平板状の側方整流板45の上端が溶接により接合されている。すなわち、本実施の形態の潜熱熱交換器1では、絞り加工により一体成形されたケーシング本体10が用いられるため、吸熱管50と一方側壁14の外部に配置された流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70とを接続するためには、一方側壁14から吸熱管50の上流端53及び下流端54を導出させる必要がある。そのため、吸熱管50の上流端53及び下流端54をそれぞれ、一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142に挿通させると、他方側壁15側の円弧状折り返し部52の端部と他方側壁15の内面との間に一定の大きさの空間が生ずることとなる。その結果、排気入口111から導入される燃焼排気が抵抗の少ない該空間に流れてしまい、燃焼排気が吸熱管50に効率的に接触せず、熱効率が低下する虞がある。しかしながら、上記のように他方側壁15側の円弧状折り返し部52の端部と他方側壁15の内面との間の空間に側方整流板45を設ければ、側方整流板45によって燃焼排気が吸熱管50側に流れるため、燃焼排気が吸熱管50と接触しやすくなり、熱効率を高めることができる。そして、側方整流板45の上端が天板40の下面と接合されていれば、側方整流板45が接合された天板40でケーシング本体10の上方開口部16を閉塞するだけでケーシング2を組み立てることができる。
また、本実施の形態の側方整流板45は、図4に示すように、上端に天板40の下面と接合するための接合部450を有する平板部451と、排気入口111側及び排気出口121側の両端から吸熱管50側に向かって湾曲するように傾斜する傾斜面452,452とから形成されている。これにより、排気入口111からケーシング2内に導入された燃焼排気が排気入口111側及び排気出口121側で傾斜面452,452に沿って流れるため、燃焼排気が吸熱管50により接触しやすくなり、さらに熱効率を高めることができる。なお、傾斜面452,452は、直線形状で形成されてもよい。
さらに、図3に示すように、側方整流板45は、その下端が底壁13に当接しないように設けられている。側方整流板45が底壁13に当接するほど延設していると、燃焼排気がケーシング2内を通過する際、側方整流板45の振動が天板40及び底壁13の両方に伝達され、騒音が発生しやすい。しかしながら、側方整流板45が天板40の下面のみに当接し、底壁13に当接していなければ、そのような騒音を防止することができる。また、ドレンの流れが遮られず、円滑にドレンを排出できるとともに、底壁13と側方整流板45との間で接合部が形成されないから、ドレンによる隙間腐食を懸念する必要もない。
図2に戻って、天板40には、天板40の正面壁12側の下面から排気出口121の開口部上縁全体に向かって下方に傾斜する上方整流板46が接合されている。これにより、排気入口111から導入された燃焼排気は上方からも吸熱管50側に押さえつけられ、燃焼排気がより吸熱管50に接触しやすくなるとともに、排気出口121側で燃焼排気が上方整流板46に沿って排気出口121から円滑に排出されやすくなる。
ケーシング2内には、被加熱流体である水道水が流れる複数の吸熱管50(本実施の形態では、5本)が燃焼排気が通過可能な程度の隙間を空けて蛇行状態で収容されている。これら各吸熱管50の上流端53及び下流端54はそれぞれ、既述した一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142から一方側壁14の外部に導出される。
図5は、複数の吸熱管50のうちの1つを示す概略斜視図である。本実施の形態の吸熱管50は、ステンレスなどの耐腐食性を有する金属からなるコルゲート管(谷部と山部が軸線方向に交互に連続する外面形状を有する管)の複数箇所に曲げ加工を施して、直線部51と円弧状折り返し部52とが繰り返して連続する配管構造を有しており、直線部51と円弧状折り返し部52を一つの平面で蛇行させた波形の形状を有している(ただし、図1、図2などでは、煩雑化を避けるため、直線部51の一部のみがコルゲート管で表わされている)。各吸熱管50は、一方側壁14と他方側壁15との間の左右方向に直線部51が延在し、左右方向の両端(一方側壁14側と他方側壁15側の両端)に円弧状折り返し部52が位置するように、ケーシング2内に収容されている。なお、直線部51と円弧状折り返し部52とが連結された吸熱管50を複数用い、これらの吸熱管50が螺旋状態でケーシング2内に配置されてもよい。
吸熱管50の円弧状折り返し部52は、図5及び図6に示すように、吸熱管50が重ねられる方向に扁平化された断面扁平形状を有している。なお、図6は吸熱管50の谷部を切断した形状を示している。一方、吸熱管50の直線部51の谷部は、図7に示すように、断面円形形状を有している。
図2及び図3に示すように、各吸熱管50は、扁平に加工された円弧状折り返し部52で重ね合わされている。これにより、吸熱管50が重ね合わせられる方向で隣接する吸熱管50の距離を狭くすることができ、吸熱管50が密に配設され、潜熱熱交換器1を小型化できるとともに、燃焼排気を吸熱管50により効率的に接触させることができる。
また、重ね合わされる吸熱管50相互は屈曲する波形の波長方向に半ピッチだけずれている。すなわち、図2において、上から二段目と下から二段目の吸熱管50に対してこれらに隣接する吸熱管50は燃焼排気の上流方向(排気入口111側)に半ピッチずれた位置に設けられている。
さらに、左右方向の両端(一方側壁14側と他方側壁15側の両端)に位置する最上段の吸熱管50の扁平化された円弧状折り返し部52及び最下段の吸熱管50の扁平化された円弧状折り返し部52はそれぞれ、既述した天板40に設けられた上突出部144及び底壁13に設けられた下突出部131と当接している。これにより、吸熱管50を固定するための別部材を用いることなく、ケーシング2内で吸熱管50を安定に固定することができる。また、ウォータハンマー現象などによる吸熱管50の振動を抑制できる。さらに、吸熱管50を固定するために、燃焼排気の通路内に吸熱管50以外の別部材が配置されないため、燃焼排気を効率的に吸熱管50に接触させることができる。
既述したように、吸熱管50の上流端53及び下流端54はそれぞれ、ケーシング本体10の一方側壁14に穿設された上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142を通ってケーシング2の外部に導出されているとともに、導出された上流端53及び下流端54はそれぞれ、図1に示すように、一方側壁14の外部に配置された流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70と接続されている。このように、各吸熱管50の上流端53及び下流端54はそれぞれ、流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70と連結されて全体として並列接続されており、これにより、吸熱管50が直列接続された場合に比べて通水抵抗の軽減が図られる。
吸熱管50の上流端53及び下流端54がそれぞれ接続される流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70は、ケーシング本体10の一方側壁14の外部に配置されている。ただし、既述したように、流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70はそれぞれ、一方側壁14側及び他方側壁15側に配置されてもよいし、絞り加工により形成されたケーシング本体10が用いられない場合には、ケーシング2の内部に流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70が配置されてもよい。
図1、図2、及び図1のA−A線の切断面を表わす図8に示すように、これらの両ヘッダ60,70は、器状のヘッダ本体61,71と、ヘッダ本体61,71に内嵌状態で嵌合する器状のヘッダ蓋体64,74とを有し、ヘッダ本体61,71とヘッダ蓋体64,74の各開口部が対向するようにこれらがロウ付けにより接合されて形成されている。なお、本実施の形態の流出ヘッダ70は、流入ヘッダ60のヘッダ蓋体64を上下反転させたヘッダ蓋体74が用いられている以外は流入ヘッダ60と同様の構成を有する。このため、以下では、主として流入ヘッダ60を例に挙げて説明する。
図8によく現れているように、ヘッダ本体61は、吸熱管50の上流端53が接続される接続孔160が穿設された本体底板62と、ヘッダ本体61とヘッダ蓋体64とが嵌合されたときに、本体底板62の周縁からヘッダ蓋体64側に向かって立設し、ヘッダ蓋体64側に開放する本体周壁63とを有する。
ヘッダ本体61の本体周壁63は、ヘッダ本体61にヘッダ蓋体64が嵌合されたときに、本体開放端630の少なくとも一部が断面方向において蓋体底板65の外周面以上の高さとなるように延設されている。また、図2に示すように、ヘッダ本体61の本体周壁63は、一対の長辺部63aと一対の短辺部63bとを有する略矩形に形成されている。さらに、図8に示すように、これら長辺部63aと短辺部63bの本体開放端630は外方に広がるように形成されている。これにより、ヘッダ本体61とヘッダ蓋体64とをロウ付けする際に、本体周壁63の内面と蓋体周壁66の外面との間に、ロウ溜まり部Mが形成される。その結果、本体周壁63の内面と蓋体周壁66の外面との間のロウ付けされる接合面積を増加させることができるだけでなく、ロウ溜まり部Mでロウ材が広がるため、本体開放端630の端面のみにロウ材を塗布する場合に比べて、ロウ付け工程で不要な部分へのロウ材の付着も防止できる。
また、本実施の形態のヘッダ本体61の対向する長辺部63aの本体開放端630にはそれぞれ、ヘッダ本体61とヘッダ蓋体64とが嵌合されたときに、ヘッダ蓋体64側に折り曲げられる爪部67,67が形成されている。これらの爪部67,67は、短辺部63b方向で重ならないように形成されている。上記のような本体周壁63の本体開放端630にヘッダ蓋体64側に折り曲げられる爪部67を設けることにより、ヘッダ蓋体64がヘッダ本体61に嵌合された後、ヘッダ蓋体64の外周面に当接する爪部67がヘッダ蓋体64の動きを抑え、ヘッダ蓋体64のずれが確実に防止される。また、長辺部63aの本体開放端630に爪部67が形成されれば、給水管が接続される流入口164を避けて、ヘッダ本体61にヘッダ蓋体64を固定することができる。爪部67の数は、ヘッダ本体61の大きさに応じて、1つだけであってもよいし、3つ以上であってもよい。
ヘッダ本体61と接合されるヘッダ蓋体64は、蓋体底板65と、ヘッダ本体61とヘッダ蓋体64とが嵌合されたときに、蓋体底板65の周縁からヘッダ本体61側に向かって立設し、ヘッダ本体61側に開放する蓋体周壁66とを有する。この蓋体周壁66は、蓋体周壁66の外面が本体周壁63の内面に内嵌するように、ヘッダ本体61の本体周壁63と同様に、一対の長辺部と一対の短辺部とを有する略矩形に形成されている。
図2に示すように、蓋体底板65の上端近傍及び蓋体底板75の下端近傍にはそれぞれ、バーリング加工により流入口164及び流出口(図示せず)が形成されている。これら流入口164または流出口には、給水管または顕熱熱交換器の管体の上流端に繋がる接続管を接続させるためのジョイント筒68,78が装着される。これにより、流入ヘッダ60から流出ヘッダ70に複数の吸熱管50を介して被加熱流体が流れ、燃焼排気中の水蒸気が吸熱管50の外面で凝縮して、潜熱が回収される。
次に、本実施の形態の潜熱熱交換器の作製方法の一例について具体的に説明する。
潜熱熱交換器1の作製にあたっては、まず絞り加工により形成されたケーシング本体10の一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142に、各吸熱管50の上流端53及び下流端54をそれぞれ挿通させ、一方側壁14から吸熱管50の上流端53及び下流端54を所定長さ導出させる。そして、導出させた吸熱管50の外面と上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142との境界にロウ材(ペースト状のニッケルロウ材など)を塗布する。次いで、導出させた吸熱管50の上流端53及び下流端54をそれぞれ、ヘッダ本体61,71の接続孔160,170に挿通させ、上流端53及び下流端54の外面と接続孔160,170との境界にロウ材を塗布する。なお、ロウ材は、一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142の内面や、ヘッダ本体61,71の接続孔160,170の内面に塗布しておいてもよい。
上記とは別に、予めヘッダ蓋体64,74の流入口164及び流出口にジョイント筒68,78を嵌め込み、境界にロウ材を塗布してこれらを仮固定する。そして、ヘッダ蓋体64,74の開口部がヘッダ本体61,71の開口部と対向するように、ヘッダ蓋体64,74をヘッダ本体61,71の本体周壁63,73に設けられた治具押えP,Pと押込み治具(図示せず)との間に配置し、押込み治具でヘッダ蓋体64,74をヘッダ本体61,71に圧入する。圧入後、本体周壁63,73の本体開放端630,730に設けられた爪部67,77をヘッダ蓋体64,74側に折り曲げ、さらに本体周壁63,73の内面と蓋体周壁66,76の外面との間に形成されたロウ溜まり部Mにロウ材を塗布する。なお、この際、爪部67,77がヘッダ蓋体64,74側に折り曲げられているが、ロウ材の浸透力により爪部67,77の基部にもロウ材が浸透する。
次いで、図9(A)に示すように、ケーシング本体10の上方開口部16の周縁に設けられた載置部101上に天板40の下フランジ部43が載置されるように、ケーシング本体10上に天板40を配置する。なお、このとき、天板40に設けられた上突出部144及び底壁13に設けられた下突出部131はそれぞれ、最上段及び最下段の吸熱管50の円弧状折り返し部52に当接する。また、天板40の他方側壁15側の下面に設けられた側方整流板45は、他方側壁15側の円弧状折り返し部52の端部と他方側壁15の内面との間に形成された空間に挿入され、天板40の正面壁12側の下面に設けられた上方整流板46は、天板40の下面から排気出口121の開口部上縁全体に向かって下方に傾斜するように配置される。
そして、図9(B)に示すように、天板40の下フランジ部43に対して、ケーシング本体10の上フランジ部102を折り曲げるかしめ加工を行い、ケーシング本体10の上方開口部16を天板40で閉塞する。これにより、吸熱管50や流入ヘッダ60などが仮固定されたサブアッセンブリが組み立てられる。既述したように、本実施の形態では、ケーシング本体10が一枚の金属板を絞り加工することにより一体成形されており、ドレンの影響の少ないケーシング本体10の上方開口部16のみが天板40で閉塞されるため、溶接やロウ付けを行うことなく、かしめ加工によりケーシング本体10と天板40とを接合するだけで、耐腐食性に優れるケーシング2を作製することができる。
最後に、上記サブアッセンブリが加熱炉に投入され、炉中でロウ付け処理が行なわれる。これによりロウ材が塗布された箇所で各部材がロウ付けされ、潜熱熱交換器1が作製される。また、ロウ付け処理中にケーシング本体10及び吸熱管50が熱処理(固溶化処理)されるため、深絞り加工によって生じた残留応力及び円弧状折り返し部52における残留応力が除去され、強酸性のドレンとの接触があっても、応力腐食割れの発生を防止できる。
次に、本実施の形態の給湯装置の一例について具体的に説明する。
図10は、本実施の形態の給湯装置を示す概略構成図である。器具本体(図示せず)内には、顕熱熱交換器3と上記潜熱熱交換器1とが備えられている。
図10に示すように、顕熱熱交換器3は、潜熱熱交換器1の下方に配設されている。また、顕熱熱交換器3の下方には、ガス供給管から供給されるガスを燃焼させるガスバーナ4が配設されており、さらにガスバーナ4の下方には、ガスバーナ4に燃焼用空気を送風する送風ファン5が配設されている。
顕熱熱交換器3は、並設された多数のフィン群332と、これらフィン群332を貫通する蛇行状の管体331とから構成されている。顕熱熱交換器3と潜熱熱交換器1とは、潜熱熱交換器1のケーシング本体10の底壁13によって、上下に区画されている。
顕熱熱交換器3と潜熱熱交換器1とは、既述した排気入口111を介して連通しており、顕熱熱交換器3から排気入口111を介して潜熱熱交換器1内に送られた燃焼排気は、潜熱熱交換器1内を通過した後、排気出口121から器具本体の外部に排出される。
本実施の形態の給湯装置では、ガスバーナ4の燃焼により燃焼排気が生成され、この燃焼排気によって顕熱熱交換器3及び潜熱熱交換器1が加熱され、顕熱熱交換器3によって前記燃焼排気の顕熱が吸収されるとともに、潜熱熱交換器1によって前記顕熱が吸収された後の燃焼排気から潜熱が吸収される。このとき、ケーシング2内に導入される燃焼排気及び吸熱管50内を流れる被加熱流体が吸熱管50を振動させるが、本実施の形態の潜熱熱交換器1は、ケーシング2内で吸熱管50が安定に固定されているため、給湯装置の作動時における吸熱管50の振動を抑えることができる。また、燃焼排気中の水蒸気が露点以下に冷却されて含有水蒸気が凝縮されることにより、潜熱熱交換器1内で強酸性のドレンが生成され、潜熱熱交換器1内で発生したドレンはケーシング本体10の底壁13上に滴下する。しかしながら、既述したように、本実施の形態の潜熱熱交換器1は、絞り加工により一体成形されたケーシング本体10を有するため、ケーシング2の下方に溶接やロウ付けによる接合部がなく、それゆえケーシング2の下方でドレンの滞留が低減されており、底壁13に設けられたドレン排水口17から中和器にドレンを円滑に排出させることができる。その結果、ドレンによるケーシング2の腐食を抑えることができ、高い耐久性を有する給湯装置を得ることができる。
流入ヘッダ60のジョイント筒68は、水道管などの給水源からの冷水を導く給水管と接続されており、流出ヘッダ70のジョイント筒78は、顕熱熱交換器3の管体331の上流端に連通する接続管と接続されている。従って、給水管からの冷水は、潜熱熱交換器1及び顕熱熱交換器3を通過する間に加熱されて温水となり、顕熱熱交換器3の管体331の下流端が接続されている出湯管から、浴室や台所などの給湯端末へ送られる。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、1つの加熱回路を有する給湯装置に用いられる潜熱熱交換器について説明したが、本実施の形態では、2つの加熱回路を有する給湯装置に用いられる潜熱熱交換器について説明する。なお、実施の形態1における潜熱熱交換器及び給湯装置と同様の構成については、同一の符号を付して、説明を省略する。
図11は、本実施の形態の潜熱熱交換器1aを背面側から見た概略斜視図である。
図に示すように、潜熱熱交換器1aのケーシングは、実施の形態1と同様に、ケーシング本体10と、ケーシング本体10の上方開口部を閉塞する天板40とからなるが、ケーシングの内部は仕切壁Wにより一方側壁14側の第1の領域と他方側壁15側の第2の領域とに画成され、左右方向で並列する各領域に第1の吸熱管50aと第2の吸熱管50bが収容されている。これら第1及び第2の吸熱管50a,50bの構成は、上記実施の形態1のそれと同様である。
ケーシング本体10は、実施の形態1と同様に、絞り加工により背面壁11、正面壁12、底壁13、一方側壁14、及び他方側壁15が一体成形されている。ただし、本実施の形態でも、実施の形態1と同様に、別部材からなる各構成壁11,12,13,14,15を溶接またはロウ付けして作製されるケーシング本体10を用いてもよい。
背面壁11には、第1の領域及び第2の領域のそれぞれに燃焼排気を導入するために2つの排気入口111a,111bが開口されている。また、図12に示すように、正面壁12には、第1及び第2の領域と連通する1つの排気出口121が形成されているが、背面壁11と同様に、2つの排気出口を設けてもよい。さらに、図示しないが、一方側壁14には、第1の吸熱管50aの上流端及び下流端がそれぞれ挿通される第1の上流端挿通孔及び第1の下流端挿通孔が穿設されており、他方側壁15には、第2の吸熱管50bの上流端及び下流端が挿通される第2の上流端挿通孔及び第2の下流端挿通孔が穿設されている。そして、底壁13には、第1の吸熱管50a及び第2の吸熱管50bの円弧状折り返し部と当接する下突出部131、及びドレンを排出するためのドレン排水口17が設けられている。
従って、本実施の形態の潜熱熱交換器1aにおいても、固定部材を別途用いることなく、天板40及び底壁13にそれぞれ形成された上突出部144及び下突出部131により第1及び第2の吸熱管50a,50bを安定に固定することができる。これにより、給湯装置の作動時における第1及び第2の吸熱管50a,50bの振動を抑えることができる。また、ケーシング本体10は溶接やロウ付けされた接合部を有しておらず、ケーシング本体10の組み立てに溶接作業やロウ付け作業を行なう必要がない。また、ケーシングの下方に溶接やロウ付けによる接合部が形成されないから、ドレンが発生しても、該ケーシングの下方におけるドレンの滞留を低減することができる。さらに、背面壁11、正面壁12、底壁13、一方側壁14、及び他方側壁15が絞り加工により一体成形されているため、少ない部品点数で簡易にケーシングを作製することができる。そして、ドレンの影響の少ないケーシング本体10の上方開口部のみが天板40で閉塞されるため、溶接やロウ付けを行うことなく、かしめ加工によりケーシング本体10と天板40とを接合するだけで、耐腐食性に優れるケーシングを作製することができる。
天板40は、実施の形態1と同様の構成を有しているが、側方整流板45は、一方側壁14側の第1の領域のみに設けられている。なお、第2の領域にも側方整流板を設けることもできるが、例えば、第2の吸熱管50bを収容した後で仕切壁Wを設ければ、仕切壁Wを第2の吸熱管50bの円弧状折り返し部の端部に近づけて配置することができる。従って、本実施の形態では、側方整流板45は、第1の領域または第2の領域のいずれかに設ければよい。
また、一方側壁14の外部には、第1の吸熱管50aの上流端及び下流端とそれぞれ接続される第1の流入ヘッダ60a及び第1の流出ヘッダ70aが配置されており、他方側壁15の外部には、第2の吸熱管50bの上流端及び下流端とそれぞれ接続される第2の流入ヘッダ60b及び第2の流出ヘッダ70bが配置されている。なお、これらのヘッダは、いずれも実施の形態1と同様のヘッダ本体及びヘッダ蓋体を有する。
図12は、上記潜熱熱交換器1aを有する給湯装置の一例を示す概略構成図である。
この給湯装置においては、第1のガスバーナ4aによって発生された燃焼排気が送風ファン5aによって第1の顕熱熱交換器3aに送られて顕熱が回収され、さらに潜熱熱交換器1aの第1の領域に送られて潜熱が回収される。同様に、第2のガスバーナ4bによって発生された燃焼排気が送風ファン5bによって第2の顕熱熱交換器3bに送られて顕熱が回収され、さらに潜熱熱交換器1aの第2の領域に送られて潜熱が回収される。この給湯装置によれば、例えば、一方の加熱回路を温水加熱回路に使用し、他方の加熱回路を暖房用加熱回路に使用することができる。
1 潜熱熱交換器
2 ケーシング
10 ケーシング本体
11 背面壁
12 正面壁
13 底壁
14 一方側壁
15 他方側壁
16 上方開口部
17 ドレン排水口
40 天板
50 吸熱管
51 直線部
52 円弧状折り返し部
60,60a,60b 流入ヘッダ
70,70a,70b 流出ヘッダ
111 排気入口
121 排気出口
131 下突出部
141 上流端挿通孔
142 下流端挿通孔
144 上突出部

Claims (4)

  1. 内部に燃焼排気の通路を有するケーシングと、前記ケーシング内に収容される複数の吸熱管と、前記各吸熱管に被加熱流体を導入する流入ヘッダと、前記各吸熱管から被加熱流体を導出する流出ヘッダとを備える潜熱熱交換器であって、
    前記ケーシングは、上方開口部を有する箱状のケーシング本体と、前記ケーシング本体の上方開口部を閉塞する天板とを有し、
    前記ケーシング本体は、背面壁と、正面壁と、ドレン排水口を有する底壁と、一対の側壁とを有しており、
    前記各吸熱管は、前記ケーシング内で、直線部と円弧状折り返し部とが繰り返して連続する配管構造を有し、
    前記複数の吸熱管は、前記天板と前記底壁との間で少なくとも前記円弧状折り返し部が重なるように配置されており、
    前記円弧状折り返し部は、前記吸熱管が重ねられる方向に扁平化された断面扁平形状を有し、
    前記天板及び底壁はそれぞれ、前記ケーシングの内部に向かって突出する上突出部及び下突出部を有し、
    前記上突出部は、前記天板側に位置する最上段の円弧状折り返し部に当接し、前記下突出部は、前記底壁側に位置する最下段の円弧状折り返し部に当接する、潜熱熱交換器。
  2. 請求項1に記載の潜熱熱交換器であって、
    前記各吸熱管は、前記ケーシング内で、前記一方側壁と前記他方側壁との間で延在する直線部と、前記一方側壁側及び前記他方側壁側の両端に位置する円弧状折り返し部とが繰り返して連続する配管構造を有し、
    前記天板は、前記一方側壁側及び前記他方側壁側の両端にそれぞれ前記上突出部を有し、
    前記両端の上突出部はそれぞれ、前記最上段の両端の円弧状折り返し部に当接し、
    前記底壁は、前記一方側壁側及び前記他方側壁側の両端にそれぞれ前記下突出部を有し、
    前記両端の下突出部はそれぞれ、前記最下段の両端の円弧状折り返し部に当接する、潜熱熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の潜熱熱交換器であって、
    前記背面壁、前記正面壁、前記底壁、前記一方側壁、及び前記他方側壁は、一枚の金属板を絞り加工することにより一体成形されており、
    前記一方側壁は、前記吸熱管の上流端が挿通される上流端挿通孔及び前記吸熱管の下流端が挿通される下流端挿通孔を有し、
    前記流入ヘッダ及び前記流出ヘッダはそれぞれ、前記一方側壁の外部に配置されているとともに、前記上流端挿通孔及び下流端挿通孔を通って前記一方側壁の外部に導出される前記吸熱管の上流端及び下流端と接続されている、潜熱熱交換器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の潜熱熱交換器を有する給湯装置。
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