JP2013133955A - 潜熱熱交換器、及び給湯装置 - Google Patents

潜熱熱交換器、及び給湯装置 Download PDF

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伸也 大坪
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真一 後藤
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Abstract

【課題】小型で、高熱効率を有するとともに、簡易に製造可能な潜熱熱交換器、及び該潜熱熱交換器を用いた給湯装置を提供する。
【解決手段】ケーシング本体10の背面壁11、正面壁12、底壁13、一方側壁14、及び他方側壁15は一枚の金属板を絞り加工することにより一体成形されており、一方側壁14は、前後方向の両端部140,140にそれぞれ、吸熱管50を導出するための上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142を有するとともに、両端部140,140の間に、外方に膨出する第1膨出部145を有しており、吸熱管50の上流端53及び下流端54はそれぞれ、一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142を通って一方側壁14の外部に配置された流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70と接続される。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃焼排気中の水蒸気を凝縮させて潜熱を回収する潜熱熱交換器、及び該潜熱熱交換器を有する給湯装置に関する。
従来、器具本体内に、顕熱熱交換器と潜熱熱交換器とを有する、所謂、コンデンシング型の給湯装置が知られている。この種の給湯装置においては、顕熱熱交換器により燃焼排気の顕熱が吸収された後、さらに潜熱熱交換器により燃焼排気の潜熱が吸収される。
上記潜熱熱交換器としては、例えば、特許文献1や特許文献2のものが提案されている。これらの潜熱熱交換器においては、図6や図8に示すように、燃焼排気が流れるケーシング内に、直管部と円弧状折り返し部とが繰り返して連続する配管構造を備えた吸熱管820,920が蛇行状態や螺旋状態で複数配設されている。そして、各吸熱管820,920に被加熱流体を流通させるために、ケーシングの一方側壁814,914側に設けた流入ヘッダ830,930及び流出ヘッダ840,940にそれぞれ、各吸熱管820,920の上流端及び下流端が接続されている。上記構造を有する潜熱熱交換器によれば、ケーシング内に吸熱管820,920を密に配設することができるため、広い伝熱面積を確保することができ、小型で、高い熱効率を有する潜熱熱交換器を得ることができる。
しかしながら、上記特許文献1の潜熱熱交換器の組み立てにあたっては、図7に示すように、四隅から下方に延長するように突設された上突設部812aを有する上ケース812と、四隅から上方に延長するように突設された下突設部813aを有する下ケース813とを、上突設部812aと下突設部813aとが互いに当接するように溶接して両側開口部を有する筒状のケーシング本体811がまず作製され、次いで、図6に示すように、ケーシング本体811の両側開口部の周縁が、吸熱管820の上流端及び下流端がロウ付けされた一方側壁814及び他方側壁815とそれぞれ溶接される。また、上記特許文献2の潜熱熱交換器でも、図9に示すように、ケーシングは、天板部材915と、一対の側壁913,914と、正面壁911a、背面壁911b、及び底壁911cを構成する断面凹形状の本体部材911とをロウ付けにより接合して作製される。
従って、上記のような多数の金属板を溶接やロウ付けにより接合して作製される潜熱熱交換器では、部品点数が多くなるという問題や、接合箇所が多くなるため、取付作業が煩雑化するという問題がある。また、小型で、熱効率に優れた潜熱熱交換器を作製するためには、ケーシング内に可能な限り長い吸熱管を収容するとともに、吸熱管の間の間隙を狭めることが望まれる一方、ケーシング内に円滑に燃焼排気を流通させる必要がある。そのため、高い寸法精度を有するケーシングを作製して、ケーシング内に吸熱管を精度よく配設しつつ、燃焼排気の通路を確保することが要求される。
特開2009−180398号公報
特開2008−292032号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、小型で、高熱効率を有するとともに、簡易に製造可能な潜熱熱交換器を提供すること、及び該潜熱熱交換器を用いた給湯装置を提供することにある。
本発明によれば、内部に燃焼排気の通路を有するケーシングと、
前記ケーシング内に収容される吸熱管と、
前記吸熱管に被加熱流体を導入する流入ヘッダと、
前記吸熱管から被加熱流体を導出する流出ヘッダとを備える潜熱熱交換器であって、
前記ケーシングは、上方開口部を有する箱状のケーシング本体と、前記ケーシング本体の上方開口部を閉塞する天板とを有し、
前記ケーシング本体は、背面壁と、正面壁と、ドレン排水口を有する底壁と、一方側壁と、他方側壁とを有し、前記背面壁、前記正面壁、前記底壁、前記一方側壁、及び前記他方側壁は一枚の金属板を絞り加工することにより一体成形されており、
前記一方側壁は、前記背面壁と前記正面壁とが対向する前後方向の両端部にそれぞれ、前記吸熱管の上流端が挿通される上流端挿通孔及び前記吸熱管の下流端が挿通される下流端挿通孔を有するとともに、前記上流端挿通孔及び前記下流端挿通孔が形成されている両端部の間に、外方に膨出する第1膨出部を有しており、
前記吸熱管は、前記ケーシング内の前記一方側壁と前記他方側壁との間で、直管部と円弧状折り返し部とが繰り返して連続する配管構造を有し、
前記流入ヘッダ及び前記流出ヘッダはそれぞれ、前記一方側壁の外部に配置されているとともに、前記上流端挿通孔及び下流端挿通孔を通って前記一方側壁の外部に導出される前記吸熱管の上流端及び下流端と接続されている、潜熱熱交換器が提供される。
上記潜熱熱交換器によれば、ケーシング本体の背面壁、正面壁、底壁、一方側壁、及び他方側壁が一枚の金属板を絞り加工することにより一体成形されているため、ケーシング本体の組み立てに溶接作業やロウ付け作業を行なう必要がない。また、吸熱管が直管部と円弧状折り返し部とが連続する配管構造を有するから、ケーシング内に吸熱管を密に配設することができる。
さらに、一方側壁は、背面壁と正面壁とが対向する前後方向の両端部にそれぞれ、吸熱管の上流端が挿通される上流端挿通孔及び吸熱管の下流端が挿通される下流端挿通孔を有するとともに、上流端挿通孔及び下流端挿通孔が形成されている両端部の間に、外方に膨出する第1膨出部を有するから、該膨出分だけ長い吸熱管を用いることができる。
そして、上記ケーシング本体は一枚の金属板を箱状に絞り加工することにより成形されているため、背面壁、正面壁、及び両側壁の各周壁と、これらの周壁間を連結する各コーナ部とでは絞り加工時の金属の流れ込み量が相違し、それによって各周壁の上下方向でケーシング本体の内方に向かって弓なりに湾曲した反りが発生しやすい。その結果、ケーシング本体が設計寸法通りに作製されず、一方側壁の上流端挿通孔及び下流端挿通孔が形成される両端部の領域にも反りが発生し、ケーシング内で吸熱管が所定位置に配設されない虞がある。
これに対して、上記潜熱熱交換器によれば、上流端挿通孔及び下流端挿通孔が形成される一方側壁の前後方向の両端部の間に、外方に膨出する第1膨出部が形成されるから、第1膨出部により金属の流れ込み量を調整でき、両端部を略平面に形成することができる。その結果、上流端挿通孔及び下流端挿通孔に吸熱管を挿通させたとき、ケーシング内に吸熱管を精度よく配設することができるとともに、ケーシング内に燃焼排気を円滑に流通させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、小型で、高熱効率を有する潜熱熱交換器及び給湯装置を、簡易に製造することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る潜熱熱交換器の一例を示す概略斜視図である。 図2は、図1の概略分解斜視図である。 図3は、本実施の形態に係る潜熱熱交換器の概略上面図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る潜熱熱交換器の一方側壁側及び他方側壁側の内部構造を示す部分概略断面図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る給湯装置の一例を示す概略構成図である。 図6は、従来の潜熱熱交換器の一形態を示す概略斜視図である。 図7は、図6のケーシング本体を示す概略斜視図である。 図8は、従来の潜熱熱交換器の他の形態を示す概略平面断面図である。 図9は、図8のケーシングを示す概略斜視図である。
以下、本実施の形態の潜熱熱交換器、及びこの潜熱熱交換器を有する給湯装置について具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る潜熱熱交換器の一例を示す概略斜視図、図2は、図1の概略分解斜視図、図3は、天板が取り付けられていない潜熱熱交換器の概略上面図、図4は、潜熱熱交換器の一方側壁側及び他方側壁側の内部構造を示す部分概略断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る潜熱熱交換器1のケーシング2は、上方開口部16を有する箱状のケーシング本体10と、ケーシング本体10の上方開口部16を閉塞する天板40とを有している。
ケーシング本体10は、背面壁11、正面壁12、底壁13、一方側壁14、及び他方側壁15を有している。このケーシング本体10は、一枚の金属板を絞り加工することにより、上方開口部16を有する箱状に一体成形される。より詳細にこれを説明すると、一定方向に延びた平板状の底壁13の前後両側縁部から背面壁11及び正面壁12がそれぞれ起立し、これらの前後壁11及び12がコーナ部を介して底壁13と一体に繋がっている。また、底壁13の左右両側縁部から一方側壁14及び他方側壁15がそれぞれ起立し、これらの側壁14及び15がコーナ部を介して底壁13と一体に繋がっている。さらに、背面壁11及び正面壁12の左右両側縁部はそれぞれ、コーナ部を介して一方側壁14及び他方側壁15と一体に繋がっている。これにより、ケーシング本体10には、背面壁11、正面壁12、底壁13、及び両側壁14,15で囲まれた矩形状の上方開口部16を有する内部空間が形成される。なお、本実施の形態では、背面壁11、正面壁12、及び両側壁14,15からなる周壁の上端には、上方開口部16を閉塞する天板40を載置するための各周壁11,12,14,15を外方に広がるように水平方向に屈曲させた載置部101が形成されている。
従って、本実施の形態のケーシング本体10の製造にあたっては、溶接作業やロウ付け作業を行なう必要がない。また、ケーシング本体10が下方に溶接やロウ付けによる接合部を有すると、潜熱熱交換器1で燃焼排気の潜熱が吸収される際、燃焼排気中の水蒸気が露点以下に冷却されることにより強酸性のドレンが生成され、該ドレンが接合部の隙間に浸入して、金属板が腐食しやすいという問題がある。しかしながら、上記絞り加工により製造されるケーシング本体10には溶接やロウ付けによる接合部が形成されないから、ドレンが発生しても、ケーシング2の下方においてドレンが滞留し難く、金属板の腐食が抑えられる。さらに、背面壁11、正面壁12、底壁13、一方側壁14、及び他方側壁15が絞り加工により一体成形されているため、少ない部品点数で簡易にケーシング2を作製することができる。
一方側壁14の背面壁11と正面壁12とが対向する前後方向の両端部140,140(背面壁11側と正面壁12側の両端)にはそれぞれ、吸熱管50の上流端53が挿通される上流端挿通孔141及び吸熱管50の下流端54が挿通される下流端挿通孔142が吸熱管50の数だけバーリング加工により穿設される。本実施の形態においては、上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142はそれぞれ、2列で、且つ千鳥状に配列されている。これら挿通孔141,142の数及び配列は、吸熱管50の数に応じて適宜選択される。なお、本明細書では、便宜上、背面壁11と正面壁12とが対向する方向を前後方向、一方側壁14と他方側壁15とが対向する方向を左右方向、天板40と底壁13とが対向する方向を上下方向という。ただし、給湯装置への潜熱熱交換器1の取り付け態様によって、これらの方向は給湯装置におけるそれらと異なる場合がある。
また、図2及び図3に示すように、一方側壁14は、上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142が形成される両端部140,140の間に、絞り加工によって一方側壁14の一部が外方に向けて膨出するように形成された第1膨出部145を備える。この第1膨出部145は、上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142が形成されている両端部140,140の領域からそれぞれ、外方に平面状に膨出する前段差部146及び後段差部147と、前後の段差部146,147の間を連結し、外方に膨出する曲面部148とから構成されている。このため、ケーシング2の内容積を膨出分だけ大きくすることができ、それに応じてケーシング2内に配設される吸熱管50の長さを長くすることができる。
また、本実施の形態では、各周壁11,12,14,15がコーナ部を介して連結されているケーシング本体10は絞り加工により矩形の箱状に形成されているため、絞り加工時に各周壁11,12,14,15と各コーナ部とでは金属の流れ込み量が異なり、コーナ部で肉余りが生じる。そのため、各周壁11,12,14,15の上下方向でケーシング本体10の内方に向かって弓なりに湾曲する反りが生じやすい。その結果、ケーシング本体10に、所謂、べこつきが生じるだけでなく、一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142にそれぞれ吸熱管50の上流端53及び下流端54を挿通させたとき、ケーシング2内で吸熱管50が傾いて、吸熱管50が所定位置に配設されない虞がある。さらに、上記吸熱管50の配設状態によって、ケーシング2内で燃焼排気が流れる通路断面積が設計寸法通り確保できない虞もある。これに対し、上記のように一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142が形成されている両端部140,140の間に、両端部140,140よりも外方に膨出する第1膨出部145を形成すれば、その第1膨出部145により絞り加工時の金属の流れ込み量を調整できる。これにより、第1膨出部145に隣接する両端部140,140の内方への反りを低減することができる。その結果、上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142が形成される両端部140,140の領域を略平面に形成することができるから、精度よく吸熱管50をケーシング2内に配設することができる。
一方側壁14における第1膨出部145が形成される位置は、上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142が形成される両端部140,140の間であれば特に限定されない。ただし、これら挿通孔141,142が形成される領域に近接して第1膨出部145が形成されれば、両端部140,140における反りをより低減できる。また、第1膨出部145は、好ましくは、天板40と底壁13とが対向する上下方向の略全体に渡って形成される。これにより、ケーシング2の内容積をより大きくすることができるとともに、絞り加工時に発生する一方側壁14の反りをより低減できる。さらに、潜熱熱交換器1の小型化のため、第1膨出部145の外方への張り出しは、上方から見たときに、載置部101よりも内方に位置するように形成される。
第1膨出部145は、外方に膨出する前後の段差部146,147の間が上方視略直線状の平面で連結された構造を有していてもよいし、あるいは段差部146,147を設けることなく、両端部140,140から中央部に向かって外方に膨出する曲面部148のみからなる構造を有していてもよい。ただし、外方に膨出する前後の段差部146,147の間が外方に膨出する曲面部148で連結されれば、絞り加工時に前後の段差部146,147の間の平面に生じる反りも低減できる。なお、曲面部148は、2以上の曲率半径を有していてもよい。
他方側壁15は、好ましくは、一方側壁14と同様に、絞り加工によって他方側壁15の一部が外方に向かって膨出するように形成された第2膨出部155を備える。この第2膨出部155は、第1膨出部145と同様に、前後方向の各コーナ部から中央部に向かって一定距離、離れた位置でそれぞれ外方に平面状に膨出する前後の段差部156,157と、前後の段差部156,157の間を連結し、外方に膨出する曲面部158とから構成されている。このような第2膨出部155を形成することにより、第1膨出部145と同様に、絞り加工時の他方側壁15の内方への反りを低減することができる。
ところで、潜熱熱交換器1の小型化及び高熱効率化を図る場合、燃焼排気を効率的に吸熱管50と接触させるためには、他方側壁15と吸熱管50との間の間隙はできるだけ狭くすることが好ましい。しかしながら、本実施の形態の潜熱熱交換器1では、絞り加工により一体成形されたケーシング本体10が用いられるため、吸熱管50の上流端53及び下流端54のそれぞれと一方側壁14の外部に配置された流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70とを接続するにあたっては、一方側壁14から吸熱管50の上流端53及び下流端54を導出させる必要がある。そのため、吸熱管50の上流端53及び下流端54をそれぞれ、一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142に挿通すると、他方側壁15の内面と他方側壁15側の円弧状折り返し部52との間に一定の大きさの空間が生ずる。その結果、排気入口401から導入される燃焼排気がケーシング2内を通過するとき、排気抵抗の少ない該空間に燃焼排気が流れてしまい、吸熱管50に燃焼排気が効率的に接触せず、熱効率が低下する虞がある。このような絞り加工及び吸熱管50の取付構造によってケーシング2内に排気抵抗の低い空間が形成されることを考慮し、本実施の形態では、他方側壁15の内面と他方側壁15側の円弧状折り返し部52との間に、好ましくは、燃焼排気の流れを遮る整流板45が設けられる。この整流板45によって、燃焼排気が吸熱管50側に流れ、それによって燃焼排気が吸熱管50と接触しやすくなり、熱効率を高めることができる。
そして、上記のような整流板45を設ける場合、他方側壁15に第2膨出部155を形成すれば、絞り加工による他方側壁15の反りが低減されるため、整流板45を他方側壁15の内面に精度よく配設できる。また、既述したように、第2膨出部155によって他方側壁15の前後方向の両端部を略平面に形成できる。それゆえ、整流板45を他方側壁15に固定するにあたって、他方側壁15の前後方向の両端部を整流板45の固定部として利用すれば、整流板45の取付箇所における他方側壁15の内面と整流板45との間の隙間を小さくすることができるとともに、ケーシング2の内部に整流板45を傾きの少ない状態で配置することができる。
他方側壁15における第2膨出部155が形成される位置は、好ましくは、他方側壁15の前後方向の中央部である。また、第2膨出部155は、第1膨出部145と同様に、好ましくは、天板40と底壁13とが対向する上下方向の略全体に渡って形成される。さらに、第2膨出部155は、外方への張り出しが上方から見たときに載置部101よりも内方に位置するよう形成される。また、第2膨出部155は、外方に膨出する前後の段差部156,157の間が上方視略直線状の平面で連結された構造を有していてもよいし、あるいは前後の段差部156,157を設けることなく、外方に膨出する曲面部158のみからなる構造を有していてもよい。
なお、整流板45は、他方側壁15の内面と他方側壁15側の円弧状折り返し部52との間の空間を流れる燃焼排気を遮る構造を有していれば、その構造は特に限定されない。例えば、図2及び図3に示すように、燃焼排気の流れる方向に延在する平面部451と、平面部451の上下及び前後方向の周縁から他方側壁15側に折り曲げられた折り曲げ部452と、前後方向の折り曲げ部452がさらに平面部451が延在する方向と略平行に折り曲げられた取付け片部453とを有していてもよい。平面部451及び折り曲げ部452は吸熱管50に向かって傾斜する傾斜面を有していてもよい。さらに、整流板45は、他方側壁15に固定されていてもよいし、天板40あるいは底壁13に固定されていてもよい。
背面壁11は、好ましくは、絞り加工によって背面壁11の少なくとも一部が外方に膨出するように形成された第3膨出部115を備える。本実施の形態の第3膨出部115は、背面壁11の全体を外方に膨出する上方視略円弧状の曲面部で構成することにより形成されている。このような第3膨出部115を背面壁11に設けることにより、絞り加工時の背面壁11の内方への反りを低減することができる。また、本実施の形態では、天板40に排気入口401が形成されているため、排気入口401から導入された燃焼排気は、背面壁11の内面と吸熱管50との間の隙間を通って下流側の排気出口121に流れる。そのため、絞り加工により背面壁11に内方に湾曲する反りが発生すると、上記間隙が狭くなって、通路断面積が小さくなる。その結果、排気抵抗が増加して、燃焼排気が円滑に流れない虞がある。これに対して、背面壁11の少なくとも一部に外方に膨出する第3膨出部115を形成すれば、吸熱管50がケーシング2内に配置されたとき、背面壁11と吸熱管50との間に所定の大きさの通路断面積を確保することができ、それによってケーシング2内に燃焼排気を円滑に流通させることができる。
本実施の形態において、第3膨出部115の曲面の中心は、左右方向で一方側壁14よりに設けられている。これにより、他方側壁15側の膨出分よりも、一方側壁14側の膨出分が小さくなり、それによって背面壁11とコーナ部を介して連結されている一方側壁14の上流端挿通孔141が形成される領域の変形が抑えられる。従って、背面壁11には、好ましくは、左右方向において少なくとも他方側壁15側に第3膨出部115が形成される。なお、曲面部を有する第3膨出部115は、2以上の曲率半径を有していてもよい。また、第3膨出部115は、好ましくは、背面壁11の上下方向の全面に渡って形成され、外方への張り出しは、載置部101よりも内方に形成される。
底壁13は、ドレン発生時にドレンを円滑にケーシング2の外部に排出させるため、正面壁12側から背面壁11側に向かって下方に傾斜している。また、その傾いた面の最下位の位置には、ドレンを排出するためのドレン排水口17が設けられる。このドレン排水口17は、図示しないドレン排出管を介して中和器と接続される。さらに、底壁13は、好ましくは、左右方向の両端(一方側壁14側と他方側壁15側の両端)に、ケーシング2の内方に向かって段状に張り出す第1固定部131,131と、左右方向の中央部に、ケーシング2の内方にリブ状に張り出す第2固定部132とを有する。これらの第1及び第2固定部131,132は、絞り加工により形成され、後述するように、最下段に位置する吸熱管50に当接する。
正面壁12には、上下左右略中央部に、潜熱熱交換器1が給湯装置の器具本体に取り付けられた際に、燃焼排気をケーシング2外に導出する排気出口121が横長矩形状にバーリング加工により形成されている。なお、排気出口121の形状及び開口箇所は、使用形態に応じて適宜変更されてもよい。また、排気出口121が正面壁12に形成されない場合、背面壁11と同様に、外方に膨出する膨出部が形成されてもよい。
天板40は、平板状の天板本体部41と、天板本体部41の周縁を上方に屈曲させた起立片部42と、起立片部42を全周に渡って水平方向に折り返したフランジ部43とを有している。この天板40は、ケーシング本体10と同様に、一枚の金属板を絞り加工することにより形成される。起立片部42は、ケーシング本体10の上方開口部16の内周縁に内嵌する大きさに形成される。また、フランジ部43は、ケーシング本体10の載置部101上に載置される大きさに形成される。
天板本体部41の前後方向の中央部より背面壁11側は、フランジ部43に向かって上方に傾斜している。また、その傾斜面の前後左右方向の略中央部には、ケーシング2内に燃焼排気を導入する排気入口401がバーリング加工により横長矩形状に形成されている。従って、ケーシング本体10と天板40を接合すると、排気入口401からケーシング2内に導入された燃焼排気は、背面壁11側から正面壁12側に流れ、排気出口121からケーシング2外に導出される。これによりケーシング本体10と天板40を接合した際に、ケーシング2内に、天板40に形成された排気入口401と、正面壁12に形成された排気出口121との間を連通する燃焼排気の通路が形成される。なお、排気入口401の形状及び開口箇所は、使用形態に応じて適宜変更されてもよい。
さらに、天板40の下面の左右方向の両端(一方側壁14側と他方側壁15側の両端)にはそれぞれ、上下方向に弾性を有する第1及び第2弾性体181,182が設けられている。後述するように、これらの第1及び第2弾性体181,182はそれぞれ、ケーシング本体10と天板40を接合した際に、左右方向の両端で、最上段に位置する吸熱管50の円弧状折り返し部52,52に対応する位置に設けられる。これにより、吸熱管50をケーシング2内で安定に固定することができる。第1及び第2弾性体181,182としては、具体的には、例えば、金属バネや耐熱・耐食性ゴムを用いることができる。なお、第1及び第2弾性体181,182は、天板40と接合されていてもよいし、天板40と接合されていない、別部材を用いてもよい。
図2に示すように、ケーシング2内には、被加熱流体である水道水が流れる複数の吸熱管50(本実施の形態では、8本)が、燃焼排気が通過可能な程度の隙間を空けて蛇行状態で収容される。各吸熱管50は、ステンレスなどの耐食性を有する金属からなるコルゲート管(谷部と山部が軸線方向に交互に連続する外面形状を有する蛇腹管)の5箇所に曲げ加工が施されて形成されている(ただし、図中では、煩雑化を避けるため、直管部51の一部のみがコルゲート管で表わされている)。従って、各吸熱管50は、一方側壁14と他方側壁15との間で延在する直管部51と、一方側壁14側及び他方側壁15側の両端の円弧状折り返し部52,52とが連続して繰り返される配管構造を有する。さらに、吸熱管50の上流端53及び下流端54はそれぞれ、一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142から一方側壁14の外部に導出される。なお、直管部51と一方向に折り曲げられた円弧状折り返し部52とが連結された吸熱管50を複数用いることにより、これらの吸熱管50が螺旋状態でケーシング2内に配置されてもよい。
図2及び図4に示すように、円弧状折り返し部52は、上下方向に扁平化された断面扁平形状を有している。また、各吸熱管50は、扁平に加工された円弧状折り返し部52で重ね合わされている。さらに、重ね合わされる吸熱管50相互は屈曲する波形の波長方向に半ピッチだけずれている。すなわち、図2において、上から奇数番目の吸熱管50に対して上から偶数番目の吸熱管50は燃焼排気の流路の下流側(排気出口121側)に半ピッチずれた位置に配置されている。上記構造により、上下方向で隣接する吸熱管50の距離を狭くすることができ、ケーシング2内で吸熱管50が密に配設される。その結果、潜熱熱交換器1を小型化できるとともに、燃焼排気を吸熱管50により効率的に接触させることができる。
さらに、ケーシング2内で、左右方向の両端(一方側壁14側と他方側壁15側の両端)に位置する最上段の吸熱管50の扁平化された円弧状折り返し部52,52はそれぞれ、既述した天板40に設けられた第1及び第2弾性体181,182に当接し、最下段の吸熱管50の扁平化された円弧状折り返し部52,52はそれぞれ、既述した底壁13に設けられた第1固定部131,131と当接する。さらに、最下段の吸熱管50の直管部51は、底壁13の中央部に設けられた第2固定部132と当接する。これにより、ケーシング2内で吸熱管50が安定に固定される。また、ウォータハンマー現象などによる吸熱管50の振動を抑制できる。さらに、吸熱管50を固定するために、燃焼排気の通路内に吸熱管50以外の別部材が配置されないため、燃焼排気を効率的に吸熱管50に接触させることができる。
ケーシング2の外部に導出された吸熱管50の上流端53及び下流端54はそれぞれ、図1に示すように、一方側壁14の外部に配置された流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70と接続される。このように、各吸熱管50の上流端53及び下流端54はそれぞれ、流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70と連結されて、全体として複数の吸熱管50が並列接続されている。これにより、吸熱管50が直列接続された場合に比べて通水抵抗の軽減が図られる。
吸熱管50の上流端53及び下流端54がそれぞれ接続される流入ヘッダ60及び流出ヘッダ70は、ケーシング本体10の一方側壁14の外部に配置されている。図2に示すように、これらの両ヘッダ60,70は、器状のヘッダ本体61,71と、ヘッダ本体61,71に内嵌する器状のヘッダ蓋体64,74とを有する。そして、両ヘッダ60,70は、ヘッダ本体61,71とヘッダ蓋体64,74の各開口部が対向する状態でロウ付けされて形成される。なお、本実施の形態の流出ヘッダ70は、流入ヘッダ60のヘッダ蓋体64を上下反転させたヘッダ蓋体74が用いられる以外は流入ヘッダ60と同様の構成を有する。このため、以下では、主として流入ヘッダ60を例に挙げて説明する。
ヘッダ本体61は、吸熱管50の上流端53が接続される接続孔160が穿設された本体底板と、ヘッダ本体61とヘッダ蓋体64とが嵌合されたときに、本体底板の周縁からヘッダ蓋体64側に向かって立設し、ヘッダ蓋体64側に開放する本体周壁とを有する。
ヘッダ本体61の本体周壁は、ヘッダ本体61にヘッダ蓋体64が嵌合されたときに、本体開放端の少なくとも一部が断面方向において蓋体底板の外周面以上の高さとなるように延設される。また、図2に示すように、ヘッダ本体61の本体周壁は、一対の長辺部と一対の短辺部とを有する略矩形に形成される。
また、ヘッダ本体61の対向する長辺部の本体開放端にはそれぞれ、ヘッダ本体61とヘッダ蓋体64とが嵌合されたときに、ヘッダ蓋体64側に折り曲げられる爪部67が形成される。これにより、ヘッダ蓋体64がヘッダ本体61に嵌合された後、ヘッダ蓋体64の外周面に当接する爪部67がヘッダ蓋体64の動きを抑え、ヘッダ蓋体64のずれが確実に防止される。
ヘッダ本体61と接合されるヘッダ蓋体64は、蓋体底板と、ヘッダ本体61とヘッダ蓋体64とが嵌合されたときに、蓋体底板の周縁からヘッダ本体61側に向かって立設し、ヘッダ本体61側に開放する蓋体周壁とを有する。この蓋体周壁は、蓋体周壁の外面が本体周壁の内面に内嵌するように、ヘッダ本体61の本体周壁と同様に、一対の長辺部と一対の短辺部とを有する略矩形に形成される。
図2に示すように、ヘッダ蓋体64,74にはそれぞれ、バーリング加工により流入口164及び流出口(図示せず)が形成される。これら流入口164または流出口には、給水管または顕熱熱交換器の管体の上流端に繋がる接続管を接続させるためのジョイント筒68,78が各装着される。これにより、流入ヘッダ60から流出ヘッダ70に複数の吸熱管50を介して被加熱流体が流れ、燃焼排気中の水蒸気が吸熱管50の外面で凝縮して、潜熱が回収される。
次に、本実施の形態の潜熱熱交換器の作製方法の一例について具体的に説明する。
本実施の形態の潜熱熱交換器1の作製にあたっては、まず一枚の金属板を絞り加工することにより箱状のケーシング本体10が作製される。このとき、一方側壁14に第1膨出部145が、他方側壁15に第2膨出部155が、背面壁11に第3膨出部115がそれぞれ形成される。また、底壁13に第1及び第2固定部131,132が形成される。作製されたケーシング本体10の一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142に、吸熱管50の上流端53及び下流端54をそれぞれ挿通させ、一方側壁14から吸熱管50の上流端53及び下流端54を所定長さ導出させる。本実施の形態では、第1膨出部145により一方側壁14の両端部140,140は略平面に形成されているから、吸熱管50を精度よくケーシング本体10内に配置することができる。
次いで、導出させた吸熱管50の外面と上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142との境界にロウ材(ペースト状のニッケルロウ材など)を塗布する。さらに、導出させた吸熱管50の上流端53及び下流端54をそれぞれ、ヘッダ本体61,71の接続孔160,170に挿通させ、上流端53及び下流端54の外面と接続孔160,170との境界にロウ材を塗布する。なお、ロウ材は、一方側壁14の上流端挿通孔141及び下流端挿通孔142の内面や、ヘッダ本体61,71の接続孔160,170の内面に塗布しておいてもよい。
そして、ヘッダ本体61,71と、ヘッダ蓋体64,74とを、これらの開口部が対向するように配置し、押込み治具でヘッダ蓋体64,74をヘッダ本体61,71に圧入する。圧入後、爪部67,77をヘッダ蓋体64,74側にそれぞれ折り曲げ、さらにヘッダ本体61,71と、ヘッダ蓋体64,74との境界にロウ材を塗布する。
上記のようにしてロウ材が塗布されたサブアセンブリが加熱炉に投入され、炉中でロウ付け処理が行なわれる。これによりロウ材が塗布された箇所で各部材がロウ付けされる。次いで、他方側壁15の内面と他方側壁15側の円弧状折り返し部52との間に、第2膨出部155を覆うように、上方から整流板45が差し込まれる。そして、整流板45の取付け片部453が他方側壁15に接合されて、整流板45が他方側壁15に固定される。このとき、本実施の形態では、第2膨出部155により他方側壁15の両端部は略平面に形成されているから、他方側壁15の内面に沿って取付け片部453を配設させることができる。その結果、整流板45を、傾きの少ない状態で、精度よくケーシング2内に配置することができる。また、ロウ付け処理中にケーシング本体10及び吸熱管50が熱処理(固溶化処理)されるため、深絞り加工によって生じたケーシング本体10や円弧状折り返し部52における残留応力が除去され、強酸性のドレンとの接触があっても、応力腐食割れの発生を防止できる。
一方、一枚の金属板を絞り加工し、天板本体部41に排気入口401を穿設することにより天板40が作製される。天板本体部41の下面には、第1及び第2弾性体181,182が溶接により接合される。さらに、フランジ部43の下面には枠状の耐熱・耐食性パッキング材(図示せず)が取付けられる。そして、ケーシング本体10の上方開口部16の周縁に設けられた載置部101上に耐熱・耐食性パッキング材を介して天板40のフランジ部43が載置されるように、ケーシング本体10上に天板40が配置される。
次いで、天板40のフランジ部43及びケーシング本体10の載置部101に穿設されたビス留め孔に連続してビスを挿入し、これらをビス留めすることにより、天板40がケーシング本体10に接合されて、潜熱熱交換器1が作製される。なお、このとき、天板40に設けられた第1及び第2弾性体181,182は、最上段の吸熱管50の円弧状折り返し部52に当接する。また、底壁13に設けられた第1固定部131は、最下段の吸熱管50の円弧状折り返し部52に当接し、第2固定部132は、最下段の吸熱管50の直管部51に当接する。これにより、ケーシング2内で安定に吸熱管50が固定される。
既述したように、本実施の形態では、一枚の金属板を絞り加工することによりケーシング本体10の構成壁11,12,13,14,15が一体成形されており、ドレンの影響の少ないケーシング本体10の上方開口部16のみが天板40で閉塞される。そのため、溶接やロウ付けを行うことなく、ビス留めによりケーシング本体10と天板40とを接合するだけで、耐食性に優れるケーシング2が作製できる。なお、ケーシング本体10と天板40との接合には、かしめ接合など他の接合方法が用いられてもよい。
次に、本実施の形態の給湯装置の一例について具体的に説明する。
図5は、本実施の形態の給湯装置を示す概略構成図である。器具本体(図示せず)内には、顕熱熱交換器3と上記潜熱熱交換器1とが備えられている。
図5に示すように、顕熱熱交換器3は、潜熱熱交換器1の上方に配設されている。また、顕熱熱交換器3の上方には、ガス供給管から供給されるガスを燃焼させるガスバーナ4が配設されており、さらにガスバーナ4の側方には、ガスバーナ4に燃焼用空気を送風する送風ファン5が配設されている。従って、ガスバーナ4で生成された燃焼排気は、送風ファン5からの送風によって上方から順に、顕熱熱交換器3及び潜熱熱交換器1に送られる。
顕熱熱交換器3は、並設された多数のフィン群332と、これらフィン群332を貫通する蛇行状の管体331とから構成されている。顕熱熱交換器3と潜熱熱交換器1とは、既述した排気入口401を介して連通している。顕熱熱交換器3から排気入口401を介して潜熱熱交換器1内に送られた燃焼排気は、潜熱熱交換器1内を通過した後、排気出口121から器具本体の外部に排出される。
本実施の形態の給湯装置では、ガスバーナ4の燃焼により燃焼排気が生成され、この燃焼排気によって顕熱熱交換器3及び潜熱熱交換器1が加熱される。そして、顕熱熱交換器3によって燃焼排気の顕熱が吸収され、潜熱熱交換器1によって前記顕熱が吸収された後の燃焼排気から潜熱が吸収される。このとき、本実施の形態の潜熱熱交換器1では、第1、第2、及び第3膨出部145,155,115によってケーシング2内で吸熱管50が精度よく配設されるとともに、円滑な燃焼排気の流れが確保されるから、効率的に燃焼排気を吸熱管50に接触させることができる。また、燃焼排気中の水蒸気が露点以下に冷却されて含有水蒸気が凝縮されることにより、潜熱熱交換器1内で強酸性のドレンが生成され、潜熱熱交換器1内で発生したドレンはケーシング本体10の底壁13上に滴下する。しかしながら、既述したように、本実施の形態の潜熱熱交換器1は、絞り加工により構成壁11,12,13,14,15が一体成形されたケーシング本体10を有するため、ケーシング2の下方に溶接やロウ付けによる接合部が形成されない。それゆえケーシング2の下方でドレンが滞留し難く、底壁13に設けられたドレン排水口17から中和器にドレンを円滑に排出させることができる。その結果、ドレンによるケーシング2の腐食が抑えられ、高い耐久性を有する給湯装置が得られる。
流入ヘッダ60のジョイント筒68は、水道管などの給水源からの冷水を導く給水管と接続されており、流出ヘッダ70のジョイント筒78は、顕熱熱交換器3の管体331の上流端に連通する接続管と接続されている。従って、給水管からの冷水は、潜熱熱交換器1及び顕熱熱交換器3を通過する間に加熱されて温水となり、該温水は顕熱熱交換器3の管体331の下流端が接続されている出湯管から、浴室や台所などの給湯端末へ送られる。
(その他の実施の形態)
(1)上記実施の形態では、天板に排気入口が、正面壁に排気出口が設けられているが、これらを設ける位置は必ずしも限定されない。例えば、背面壁に排気入口が、天板に排気出口が設けられてもよい。すなわち、ケーシングを構成する、背面壁、正面壁、底壁、一方側壁、他方側壁、及び天板のいずれか1つに排気入口が、排気入口が設けられている位置と異なる位置に排気出口が設けられてもよい。なお、背面壁に排気入口が形成される場合、それによって絞り加工時に生じる背面壁の反りを除去できる。従って、この場合、正面壁と同様に、第3膨出部を形成することなく、上方視略直線状の平面からなる背面壁を形成してもよい。
(2)本実施の形態では、流入ヘッダ及び流出ヘッダはいずれも、一方側壁に近接して設けられているが、これらのヘッダは一方側壁から離間させて配置されてもよい。
(3)上記実施の形態では、1つの加熱回路を有する給湯装置に用いられる潜熱熱交換器について説明したが、2つの加熱回路を有する給湯装置に用いられる潜熱熱交換器にも本発明を適用することができる。この場合、ケーシング内が仕切り壁により2つの領域に分割され、他方側壁側にも他の流入ヘッダ及び流出ヘッダが設けられる。
1 潜熱熱交換器
2 ケーシング
10 ケーシング本体
11 背面壁
12 正面壁
13 底壁
14 一方側壁
15 他方側壁
16 上方開口部
17 ドレン排水口
40 天板
45 整流板
50 吸熱管
51 直管部
52 円弧状折り返し部
60 流入ヘッダ
70 流出ヘッダ
401 排気入口
115 第3膨出部(曲面部)
121 排気出口
141 上流端挿通孔
142 下流端挿通孔
145 第1膨出部
146,147,156,157 段差部
148,158 曲面部
155 第2膨出部

Claims (7)

  1. 内部に燃焼排気の通路を有するケーシングと、
    前記ケーシング内に収容される吸熱管と、
    前記吸熱管に被加熱流体を導入する流入ヘッダと、
    前記吸熱管から被加熱流体を導出する流出ヘッダとを備える潜熱熱交換器であって、
    前記ケーシングは、上方開口部を有する箱状のケーシング本体と、前記ケーシング本体の上方開口部を閉塞する天板とを有し、
    前記ケーシング本体は、背面壁と、正面壁と、ドレン排水口を有する底壁と、一方側壁と、他方側壁とを有し、前記背面壁、前記正面壁、前記底壁、前記一方側壁、及び前記他方側壁は一枚の金属板を絞り加工することにより一体成形されており、
    前記一方側壁は、前記背面壁と前記正面壁とが対向する前後方向の両端部にそれぞれ、前記吸熱管の上流端が挿通される上流端挿通孔及び前記吸熱管の下流端が挿通される下流端挿通孔を有するとともに、前記上流端挿通孔及び前記下流端挿通孔が形成されている両端部の間に、外方に膨出する第1膨出部を有しており、
    前記吸熱管は、前記ケーシング内の前記一方側壁と前記他方側壁との間で、直管部と円弧状折り返し部とが繰り返して連続する配管構造を有し、
    前記流入ヘッダ及び前記流出ヘッダはそれぞれ、前記一方側壁の外部に配置されているとともに、前記上流端挿通孔及び下流端挿通孔を通って前記一方側壁の外部に導出される前記吸熱管の上流端及び下流端と接続されている、潜熱熱交換器。
  2. 請求項1に記載の潜熱熱交換器であって、
    前記他方側壁は、外方に膨出する第2膨出部を有する、潜熱熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の潜熱熱交換器であって、
    前記天板は、前記ケーシング内に前記燃焼排気を導入する排気入口を有し、
    前記正面壁は、前記ケーシング外に前記燃焼排気を導出する排気出口を有しており、
    前記背面壁は、外方に膨出する第3膨出部を有する、潜熱熱交換器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の潜熱熱交換器であって、
    前記第1膨出部、前記第2膨出部、または前記第3膨出部のいずれかは、外方に膨出する段差部及び/または外方に膨出する曲面部を有する、潜熱熱交換器。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の潜熱熱交換器であって、
    前記第1膨出部、前記第2膨出部、または前記第3膨出部のいずれかは、前記天板と前記底壁とが対向する上下方向の略全体に渡って形成されている、潜熱熱交換器。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の潜熱熱交換器は、さらに
    前記他方側壁の内面と、前記他方側壁側の吸熱管の円弧状折り返し部との間に、燃焼排気の流れを遮る整流板を有し、
    前記整流板は、前記第2膨出部を覆うように設けられている、潜熱熱交換器。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の潜熱熱交換器を有する給湯装置。
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