JP2012136421A - 遷移金属水酸化物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】遷移金属元素を含有する溶液をアルカリと工業的スケールで均一に混合でき、高品質な遷移金属水酸化物を得ることができる方法を提供する。
【解決手段】攪拌機構を有する管型反応器内に、遷移金属元素を含む溶液とアルカリ溶液とを送液して、該管型反応器内で攪拌混合しながら接触させ、連続的に遷移金属水酸化物を主成分とする固形物を含むスラリーを得る工程を含む遷移金属水酸化物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、遷移金属水酸化物の製造方法に関する。
リチウム複合金属酸化物は、リチウム二次電池などの二次電池における正極中に含まれる正極活物質として用いられている。リチウム二次電池は、既に携帯電話やノートパソコン等の電源として実用化されている。
また、リチウム二次電池は、自動車用途や電力貯蔵用途などの中・大型用途においても、適用が試みられている。このような用途では高出力が求められるため、正極活物質として用いられるリチウム複合金属酸化物は、電極反応活性を高めるために、粒径がより小さく、比表面積が高いものが求められている。
リチウム複合金属酸化物の製造方法としては、特許文献1に開示されているように、Ni、Mnなどの遷移金属元素を含有する溶液をアルカリと接触させて遷移金属水酸化物を主成分とする固形物(沈殿物)を含むスラリーを得、得られたスラリーを全量ろ過により固液分離して遷移金属水酸化物のウェットケークを得、該ウェットケークを乾燥させる方法により、遷移金属水酸化物からなる乾燥物を得、得られた乾燥物をリチウム化合物と混合し、焼成する方法が知られている。
国際公開第09/041722号パンフレット
上述の製法において、遷移金属元素を含有する溶液をアルカリと接触させる際に、pHが一定の範囲でないと生成する遷移金属水酸化物の組成が不均一になりやすい。そのため、従来、遷移金属元素を含有する溶液をアルカリと接触させる方法として、pHの変動を抑制するために、多量のアルカリ水溶液に遷移金属元素を含有する水溶液を添加して混合するバッチ式接触方法が取られている。この場合、アルカリ水溶液に、遷移金属元素を含有する水溶液を添加混合していくに従い、混合された液のpHが低下していく傾向にあるが、アルカリ水溶液を追添加するなどしてpHが所定の範囲(例えば、pH9以上)となるように調節する必要がある。
ところで、アルカリと遷移金属元素を含有する溶液との混合溶液(スラリー)中で生成した遷移金属水酸化物は、時間の経過と共に粒成長して、その粒径が大きくなる傾向にある。しかしながら、上記のバッチ式接触方法では、アルカリと遷移金属元素を含有する溶液との混合初期に生成した遷移金属水酸化物の粒子と、混合中期〜終期に生成した遷移金属水酸化物の粒子との間では、滞留時間がそれぞれ異なるため、混合初期に生成した遷移金属水酸化物の粒子は、混合中期〜終期に生成した遷移金属水酸化物の粒子より大きくなり、結果として、得られるスラリーには粒径分布が生じてしまう。特に工業的スケールで大量にスラリーを製造する場合には、混合初期と混合終期のそれぞれで生成した遷移金属水酸化物の粒径の差が大きくなるため、遷移金属水酸化物の粒径が小さく、かつ、粒径分布が狭いスラリーを得ることが困難であった。
このように、アルカリ水溶液に、遷移金属元素を含有する水溶液を添加混合させることで、遷移金属元素を含有する溶液をアルカリと接触させる工程を有する従来の遷移金属水酸化物の製造方法は、必ずしも工業的スケールでの大量生産に適しているとはいえず、特に粒径の小さい遷移金属水酸化物の大量生産に適していなかった。
かかる状況下、本発明の目的は、遷移金属元素を含有する溶液をアルカリと工業的スケールで均一に混合でき、高品質な遷移金属水酸化物を得ることができる方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> 攪拌機構を有する管型反応器内に、遷移金属元素を含む溶液とアルカリ溶液とを送液して、該管型反応器内で攪拌混合しながら接触させ、連続的に遷移金属水酸化物を主成分とする固形物を含むスラリーを得る工程を含むスラリーを得る工程を含む遷移金属水酸化物の製造方法。
<2> 前記管型反応器内でのスラリーの滞留時間が、60秒以下である前記<1>記載の遷移金属水酸化物の製造方法。
<3> 前記管型反応器が、高速回転攪拌機を備えた管型反応器である前記<1>または<2>記載の遷移金属水酸化物の製造方法。
<4> 前記遷移金属元素が、NiおよびMnから選ばれる1以上の元素である前記<1>から<3>のいずれかに記載の遷移金属水酸化物の製造方法。
<5> 遷移金属元素が、NiおよびMnから選ばれる1以上の元素に加え、CoおよびFeからなる群から選ばれる1以上の元素を含む前記<1>から<3>のいずれかに記載の遷移金属水酸化物の製造方法。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の製造方法により遷移金属水酸化物を得、得られた遷移金属水酸化物をリチウム化合物と混合し、焼成するリチウム複合金属酸化物の製造方法。
本発明によれば、原料となる遷移金属元素を含有する溶液とアルカリとを連続的に均一に混合することができるため、遷移金属水酸化物の生成効率が向上し、さらに混合してから短時間で後工程に供することができるため、余分な粒成長が抑制され二次電池正極材の原料として好適な遷移金属水酸化物を高い生産性にて製造することが可能になる。
高速回転攪拌機を備えた管型反応器を有する攪拌システムの概要図である。 高速回転攪拌機の断面概要図である。
本発明は、攪拌機構を有する管型反応器内に、遷移金属元素を含む溶液とアルカリ溶液とを送液して、該管型反応器内で攪拌混合しながら接触させ、連続的に遷移金属水酸化物を主成分とする固形物を含むスラリーを得る工程を含む遷移金属水酸化物の製造方法に係るものである。
上記溶液に含まれる遷移金属元素としては、その水酸化物が、リチウム化合物と混合され、焼成されることにより二次電池の正極活物質となりうるものであれば制限がなく、例えば、Ni、Mn、Co、Fe、Cr、Ti等を挙げることができる。
この中でも、高容量の二次電池用正極を得るという観点からは、上記溶液が、NiおよびMnからなる群から選ばれる1以上の元素を含有することが好ましい。さらに、より高容量の二次電池用正極を得るという観点からは、NiおよびMnからなる群から選ばれる1以上の元素に加えて、さらにCoおよびFeからなる群から選ばれる1以上の元素を含有することが好ましい。
上記溶液は、例えば、それぞれの遷移金属元素の金属単体、酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ハロゲン化物、アンモニウム塩、シュウ酸塩、アルコキシドなどを、水やこれらを溶解することが可能なアルコール等の有機溶剤などの溶媒に溶解して作製することができ、溶媒としては通常、水が用いられ、好ましくは純水、イオン交換水などが用いられる。
なお、前記遷移金属元素の単体または化合物が前記溶媒に溶解し難い場合には、それらを塩酸、硫酸、硝酸、酢酸などを含有する溶液に溶解させて作製してもよい。
この中でも遷移金属元素の硫酸塩、例えば、Niの硫酸塩、Mnの硫酸塩、Coの硫酸塩およびFeの硫酸塩を水に溶解して得られる水溶液であることが好ましい。Feの硫酸塩としては、2価のFeの硫酸塩であることが好ましい。
アルカリとしては、例えば、LiOH(水酸化リチウム)、NaOH(水酸化ナトリウム)、KOH(水酸化カリウム)、Li2CO3(炭酸リチウム)、Na2CO3(炭酸ナトリウム)、K2CO3(炭酸カリウム)および(NH42CO3(炭酸アンモニウム)からなる群より選ばれる1種以上の無水物並びに該1種以上の水和物を挙げることができる。
また、アルカリとして、アンモニアを挙げることもできる。
アルカリは通常水溶液として用いられる。このアルカリ水溶液におけるアルカリの濃度は、通常0.5〜10モル/L程度、好ましくは1〜8モル/L程度である。また、製造コストの面から、用いるアルカリとして好ましくはNaOHおよびKOHの無水物並びにその水和物を用いることが好ましい。また、上述のアルカリは2つ以上併用してもよい。
これらの溶媒として使用されるアルカリ水溶液に使用される水は、好ましくは純水および/またはイオン交換水である。また、本発明の効果をそこなわない範囲で、アルコールなど水以外の有機溶媒や、pH調整剤などを含んでいてもよい。
本発明の遷移金属水酸化物の製造方法において、攪拌機構を有する管型反応器内に、上記遷移金属元素を含む溶液とアルカリとを送液して、該管型反応器内で攪拌混合しながら接触させ、連続的に遷移金属水酸化物を主成分とする固形物(沈殿物)を含有するスラリーを得る。
なお、得られるスラリーは、大部分が遷移金属水酸化物からなる沈殿物(固形分)と水などの溶媒とからなり、それ以外にもスラリーを得る過程で残った原料、副生塩、例えば、Na2SO4、K2SO4、添加剤、有機溶剤等を含んでいてもよい。
攪拌機構を備えた管型反応器としては、管状の流路内に所定の障害物(例えばコイル形状、ビーズ、管状の流路の内壁に形成した突起物等)を配置したり、管状の流路内壁自体を渦巻き型にしたり、固定式攪拌翼(タービン)を形成した構造を有することにより、その流路内で流体の乱流を発生させることができるものが挙げられ、一般的には、ラインミキサー、スタティックミキサー、更にはホモミキサー、ホモジナイザー、パイプラインホモミキサー等と呼ばれている。
攪拌機構を備えた管型反応器の中でも、前記管型反応器が、高速回転攪拌機を備えた管型反応器であることが好ましい。
高速回転攪拌機は、モータなどの駆動機構により高速回転する特殊形状のタービンと、その外周部に回転部から数mm以下のクリアランスを隔てて設けられたステーターから構成されており、約1〜40m/sec程度の周速で高速回転するタービンとステーターの間で生じる剪断力、圧力変動、キャビテーション、衝突力等によって、対象となる液体を攪拌する装置である。
本発明の製造方法において、遷移金属水酸化物を主成分とする固形物を含有するスラリーは、粘度が比較的高いため、短時間での均一混合が困難であるが、高速回転攪拌機を用いることにより、強制的に短時間でも均一に混合することができるため、管型反応器内でのスラリーの滞留時間が短くなり、固形分(遷移金属水酸化物)の過度の粒成長することを回避することができる。
高速回転攪拌機を備えた管型反応器の具体例としては、TKパイプラインホモミキサー(商品名、プライミクス株式会社製)、TKホモミックラインフロー(商品名、プライミクス株式会社製)、フィルミックス(商品名、プライミクス株式会社製)、コロイドミル(商品名、神鋼パンテック株式会社製)、スラッシャー(商品名、三井三池化工機株式会社製)、トリゴナル湿式微粉砕機(商品名、三井三池化工機株式会社製)、キャビトロン(商品名、株式会社ユーロテック製)、ファインフローミル(商品名、太平洋機工株式会社製)などが挙げられる。
以下、好適な実施形態として、スラリーの製造に高速回転攪拌機を備えた管型反応器を使用した例を図面を参照して具体的に説明する。
図1は、高速回転攪拌機を備えた管型反応器を有する攪拌システム1の概要図であり、図2は、高速回転攪拌機を備えた管型反応器の断面概要図である。
攪拌システム1は、高速回転攪拌機を備えた管型反応器10と、原料となる遷移金属元素を含む溶液を貯留する原料タンク2a及びアルカリ水溶液を貯留する原料タンク2bと、原料タンク2a,2bに貯留された溶液を配管P1,P2,P3を介して管型反応器10に供給する送液ポンプ3a,3bとを備える。
図2に示すように管型反応器10は、反応器本体11と、第1攪拌部12と、第2攪拌部13と、シャフト14と、モータ15を主要部とする。
反応器本体11は、ステンレス製の管状容器であり、その一端に設けられた水平方向に開口した吸入口11aと、反応器本体11の中央付近に設けられた吐出口11bとを有する。
なお、反応器本体11の内容積は、原料の種類やスラリーの生産量等を考慮して適宜設計され、内容積50mL〜10L程度のテスト機から、内容積10L〜100L程度の実機まで広く適用できる。また、反応器本体11の容器径Dと容器長さLの比、D/Lは、通常、0.1〜0.7であり、0.35〜0.45が好適である。
第1攪拌部12は、タービン12aとステーター12bとを重ね合わせた構造であり、吸入口11aの近傍に配置されている。
タービン12aは、シャフト14に直結され、モータ15によって高速回転することができる。一方、ステーター12bは反応器本体11に固定されている。
タービン12aの内面には、周方向に延びる攪拌羽根が所定の間隔をおいて設けられており、ステーター12bの内面には、周方向に延びる攪拌羽根が所定の間隔をおいて設けられている。そして、タービン12aとステーター12bとは、2mm以下程度のクリアランスを隔ててその攪拌羽根同士を係合させて重ね合わせてある。タービン12aは、シャフト14に取り付けられており、モータ15によって高速回転することができる。
タービン12aの翼径dは、反応器本体11の容器径Dとの比、d/Dが、通常、0.5〜0.8程度であり、好適には0.6〜0.7となるように設定される。
第2攪拌部13も第1攪拌部12同様に、タービン13aと、ステーター13bとを重ね合わせた構造であり、第1攪拌部12の後段かつ吐出口11bの前段に配置されている。タービン13aは、シャフト14に取り付けられており、モータ15によって高速回転することができる。
タービン13aの翼径d’は、反応器本体11の容器径Dとの比、d’/Dが、通常、0.5〜0.8程度であり、好適には0.6〜0.7となるように設定される。
なお、タービン12a,13aにおける攪拌翼の形状等は特に限定されるものではなく、高速攪拌ができるものであればよい。
上記構成の攪拌システム1による遷移金属元素を含む溶液とアルカリ水溶液との混合は以下のように行われる。
まず、原料タンク2a及び原料タンク2bからそれぞれ原料となる遷移金属元素を含む溶液とアルカリ水溶液とが送液管P1,P2を介して送液管P3に供給される。遷移金属元素を含む溶液とアルカリ水溶液の供給量は、送液ポンプ3a,3bにて適当な速度に制御される。なお、生成する遷移金属水酸化物の酸化劣化を抑制するために、密閉系で送給混合してもよい。
一方、高速回転攪拌機を備えた管型反応器10では、モータ15を駆動させることにより、タービン12a及びタービン13aが周速約1〜40m/sec程度で回転する。そして、タービンの高速回転によって生じる吸入口11aと、吐出口11bとの間の圧力差を利用して、送液管P3を介して供給された原料の混合液を、吸入口11aより吸収する。なお、送液管P3内での遷移金属元素を含む溶液とアルカリとの反応をできるだけ回避するために、P3の長さは設計上許される範囲で短い方がよい。
吸収された混合原料液は、第1攪拌部12において、高速回転するタービン12aとステーター12bとの隙間を通過することにより生じる剪断力、圧力変動、キャビテーション等の攪拌力によって強制的に混合され、後段の第2攪拌部13に供給される。
第2攪拌部13においても同様に高速回転するタービン13aとステーター13bを通過することにより、更に均一に攪拌混合される。
なお、本実施形態では、第1攪拌部12及び第2攪拌部13の2つの攪拌部を有する高速回転攪拌機を備えた管型反応器を示したが、攪拌部の数は2つに限定されず、本発明の目的である遷移金属元素を含有する溶液をアルカリと工業的スケールで均一に混合することが十分行えれば、攪拌部は1つでもよい。
管型反応器内でのスラリーの滞留時間は、均一な混合を損なわない範囲で短いほどよい。ここで、「管型反応器内でのスラリーの滞留時間」とはスラリー生成速度(m3/sec)で、管型反応器の内容積(m3)を除したものを意味する。
なお、「スラリー生成速度」は、単位時間当たりに生成するスラリーの体積であり、単位時間当たりに管型反応器内に供給するアルカリ及び遷移金属元素を含む溶液の合計重量(これが生成するスラリー重量に相当する)を生成したスラリーの密度で除することで求めることができる。
スラリーの滞留時間が長くなりすぎると、生成する遷移金属水酸化物の粒径が大きくなりすぎるおそれがあるため、好ましくは60秒以下、より好ましくは30秒以下、特に好ましくは15秒以下である。
なお、スラリーの滞留時間は、タービン12a,13aの回転速度や送液ポンプ3a,3bの送液量によって制御することができる。
混合温度は、均一な組成の固形物(遷移金属水酸化物)が含まれるスラリーを得ることができれば特に制限はされないが、通常、室温から80℃程度の温度範囲である。
上記工程で得られたスラリーは、通常、固液分離された後、分離された遷移金属水酸化物のウェットケーク(固形分)を乾燥することにより、遷移金属水酸化物からなる乾燥物を得ることができる。
固液分離方法は、いかなる方法によってもよく、具体的にはろ過、遠心分離、沈降分離などの方法が挙げられるが、通常、操作性、コスト面から、ろ過が好ましく用いられる。
ろ過の方法としては、漏斗内にろ材を設置してその内部にスラリーを流し込み、ろ紙上と漏斗内にある液体にかかる重力のみで求める固形分を得る自然ろ過、ろ紙の下面を減圧して大気圧をかけてろ過する減圧ろ過、耐圧の容器の下部にろ材を設置した後にスラリーを充填し、ろ過液面上部を圧縮空気もしくは窒素などの不活性ガスで加圧する加圧ろ過、遠心力を用いて差圧を得てろ過する遠心ろ過、フィルタープレスを利用した圧搾式ろ過などが挙げられる。工業スケールでの製造においては、操作性、コスト面から、フィルタープレスを利用した圧搾式ろ過が好ましく用いられる。なお、遷移金属水酸化物以外の不純物濃度を低減させる目的で、一旦ろ過を行った後に水等の洗浄用溶媒により、ウェットケークの洗浄を行うことが好ましい。
なお、ウェットケークの含水量をどの程度まで低減させるかは、乾燥工程と併せて全体的な効率性を考慮して決定される。
次いで、得られたウェットケークを乾燥することにより、遷移金属水酸化物の乾燥物を得る。乾燥は、通常、熱処理によって行われるが、送風乾燥、真空乾燥等によってもよい。また、乾燥の雰囲気としては、大気、酸素、窒素、アルゴンまたはそれらの混合ガスを用いることができるが、大気雰囲気が好ましい。乾燥を熱処理によって行う場合には、通常50〜300℃である。
乾燥物のBET比表面積は、通常、10m2/g以上150m2/g以下程度である。乾燥物のBET比表面積は、乾燥温度によって調節することができる。乾燥物のBET比表面積は、後述の焼成時の反応性を促進させる意味で、20m2/g以上であることが好ましく、30m2/g以上であることがより好ましい。また、操作性の観点では、乾燥物のBET比表面積は、140m2/g以下であることが好ましく、135m2/g以下であることがより好ましい。また、乾燥物は、通常、0.001μm以上0.1μm以下の粒径の一次粒子と、一次粒子が凝集して形成された1μm以上100μm以下の粒径の二次粒子との混合物からなる。一次粒子、二次粒子の粒径は、走査型電子顕微鏡(以下、SEMということがある。)で観察することにより、測定することができる。二次粒子の粒径は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、1μm以上30μm以下であることがより好ましい。
上記により得られる遷移金属水酸化物(乾燥物)をリチウム化合物と混合し、得られる混合物を焼成することにより、リチウム複合金属酸化物を得ることができる。
リチウム化合物としては、水酸化リチウム、塩化リチウム、硝酸リチウムおよび炭酸リチウムからなる群より選ばれる1種以上の無水物並びに該1種以上の水和物を挙げることができる。混合は、乾式混合、湿式混合のいずれによってもよいが、簡便性の観点では、乾式混合が好ましい。混合装置としては、攪拌混合、V型混合機、W型混合機、リボン混合機、ドラムミキサー、ボールミル等を挙げることができる。
前記焼成における保持温度により、リチウム複合金属酸化物のBET比表面積を調整することができる。通常、保持温度が高くなればなるほど、BET比表面積は小さくなる傾向にある。保持温度を低くすればするほど、BET比表面積は大きくなる傾向にある。
前記焼成における保持温度としては、650℃以上900℃以下の範囲であることが好ましい。前記保持温度で保持する時間は、通常0.1〜20時間であり、好ましくは0.5〜8時間である。前記保持温度までの昇温速度は、通常50℃〜400℃/時間であり、前記保持温度から室温までの降温速度は、通常10℃〜400℃/時間である。また、焼成の雰囲気としては、大気、酸素、窒素、アルゴンまたはそれらの混合ガスを用いることができるが、大気雰囲気が好ましい。
前記焼成の際に、混合物は、反応促進剤を含有していてもよい。
反応促進剤として、具体的には、NaCl、KCl、RbCl、CsCl、CaCl2、MgCl2、SrCl2、BaCl2及びNH4Clなどの塩化物、Na2CO3、K2CO3、Rb2CO3、Cs2CO3、CaCO3、MgCO3、SrCO3及びBaCO3などの炭酸塩、K2SO4、Na2SO4などの硫酸塩、NaF、KF、NH4Fなどのフッ化物、が挙げられる。この中でも、好ましくはNa、K、Rb、Cs、Ca、Mg、Sr及びBaからなる群から選ばれる1種以上の元素の塩化物、炭酸塩または硫酸塩を挙げることができ、より好ましくはKCl、K2CO3、K2SO4である。また、反応促進剤を2種以上併用することもできる。
混合物が反応促進剤を含有することで、混合物の焼成時の反応性を向上させ、得られるリチウム複合金属酸化物のBET比表面積を調整することが可能な場合がある。
反応促進剤を混合物に含有させるには、例えば遷移金属水酸化物をリチウム化合物と混合するときに反応促進剤を添加すればよい。
なお、混合物と反応促進剤との混合割合は、混合物100重量部中0.1重量部以上100重量部以下が好ましく、1.0重量部以上25重量部以下がより好ましい。
また、前記焼成によりリチウム複合金属酸化物を得るが、このリチウム複合金属酸化物はボールミルやジェットミルなどを用いて粉砕してもよい。粉砕によって、リチウム複合金属酸化物のBET比表面積を調整することが可能な場合がある。また、粉砕と焼成を2回以上繰り返してもよい。また、リチウム複合金属酸化物は必要に応じて洗浄あるいは分級することもできる。
上記の方法により得られるリチウム複合金属酸化物は、二次電池、中でも非水電解質二次電池に有用な正極活物質となる。
上記の方法により得られるリチウム複合金属酸化物は、通常、0.05μm以上1μm以下の平均粒径の一次粒子から構成され、一次粒子と、一次粒子が凝集して形成された0.1μm以上100μm以下の平均粒径の二次粒子との混合物からなる。一次粒子及び二次粒子の平均粒径は、それぞれSEM(走査型電子顕微鏡)で観察することにより、測定することができる。
上記の方法により得られるリチウム複合金属酸化物は、その構造が通常α-NaFeO2型結晶構造、すなわちR−3mの空間群に帰属される結晶構造である。結晶構造は、リチウム複合金属酸化物について、CuKαを線源とする粉末X線回折測定により得られる粉末X線回折図形から同定することができる。
上記の方法により得られるリチウム複合金属酸化物におけるLiの組成としては、Ni、Mn、Fe,Co等の遷移金属元素Mの合計量(モル)に対し、Liの量(モル)は、通常、0.5以上1.5以下であり、容量維持率をより高める意味で、0.95以上1.5以下であることが好ましく、より好ましくは1.0以上1.4以下である。以下の式(A)として表したときには、yは、通常、0.5以上1.5以下であり、好ましくは0.95以上1.5以下、より好ましくは1.0以上1.4以下である。
Liy(Ni1-xx)O2 (A)
(ここで、Mは、1種以上の遷移金属元素を表し、xは、0<x<1である。)
また、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の方法により得られる本発明のリチウム複合金属酸化物は、遷移金属元素の一部を、他元素で置換してもよい。ここで、他元素としては、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Mg、Sc、Y、Zr、Hf、Nb、Ta、Mo、W、Tc、Ru、Rh、Ir、Pd、Cu、Ag、Zn等の元素を挙げることができる。
上記の方法により得られるリチウム複合金属酸化物を構成する粒子の表面に、リチウム複合金属酸化物とは異なる化合物を付着させてもよい。このような化合物としては、例えば、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Mgおよび遷移金属元素からなる群より選ばれる1種以上の元素を含有する化合物、好ましくはB、Al、Mg、Ga、InおよびSnからなる群より選ばれる1種以上の元素を含有する化合物、より好ましくはAlの化合物を挙げることができ、化合物として具体的には、前記元素の酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、有機酸塩を挙げることができ、好ましくは、酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物である。また、これらの化合物を混合して用いてもよい。これら化合物の中でも、特に好ましい化合物はアルミナである。また、付着後に加熱を行ってもよい。
上記の方法により得られるリチウム複合金属酸化物は、正極活物質として有用であり、二次電池、特に非水電解質二次電池の正極に好適である。この二次電池に用いられる正極活物質は、上記の方法により得られるリチウム複合金属酸化物が主成分であればよい。
二次電池用の正極は、上記の方法により得られたリチウム複合金属酸化物を正極活物質として、公知の方法、例えば、国際公開第09/041722号パンフレットに記載の方法にて作製することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を変更しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
攪拌槽内で、水酸化カリウム100重量部を、蒸留水1159重量部に添加して、攪拌により水酸化カリウムを完全に溶解させ、水酸化カリウム水溶液(アルカリ水溶液)を調整した。
また、別の攪拌槽内で、蒸留水567重量部に、硫酸ニッケル(II)六水和物98.4重量部、硫酸マンガン(II)四水和物64.6重量部および硫酸鉄(II)四水和物11.1重量部を添加して、攪拌により溶解し、ニッケル−マンガン−鉄混合水溶液を得た。
次いで、前記水酸化カリウム水溶液165重量部と前記ニッケル−マンガン−鉄混合水溶液95.1重量部を、高速回転攪拌機を備えた管型反応器である、T.K.パイプラインホモミキサー(商品名、PRIMIX社)を周速15m/sで攪拌しながら生成するスラリーのpHが一定になるように供給し、接触させて混合することにより、固形物(共沈物)が生成し、該固形物を含むスラリーを得た。このとき、生成するスラリーの管型反応器(パイプラインホモミキサー)内での滞留時間が0.8秒であった。得られたスラリーのpHを測定したところ、pHは13であった。
次いで、該スラリーについて、ろ過による固液分離を行った後、120℃で乾燥させて乾燥物P1を得た。乾燥物P1のBET比表面積は110m2/gであった。
前記乾燥物P1100重量部に対し、炭酸リチウム52.1重量部と硫酸カリウム14.3重量部とをボールミルを用いて乾式混合して、混合物を得た。次いで、該混合物をアルミナ製焼成容器に入れ、電気炉を用いて850℃で6時間保持することで焼成を行ない、室温まで冷却して、焼成品を得た。該焼成品を粉砕し、蒸留水でろ過ならびに洗浄を行ない、300℃で6時間乾燥して粉末B1を得た。
粉末B1のBET比表面積は11m2/gであった。粉末X線回折パターンを測定し、粉末B1の結晶構造は、R−3mの空間群に帰属される結晶構造であることがわかった。
比較例1
攪拌槽内で、水酸化カリウム100重量部を、蒸留水535重量部に添加して、攪拌により水酸化カリウムを完全に溶解させ、水酸化カリウム水溶液(アルカリ水溶液)を調整した。
また、別の攪拌槽内で、蒸留水255重量部に、硫酸ニッケル(II)六水和物98.4重量部、硫酸マンガン(II)四水和物64.6重量部および硫酸鉄(II)四水和物11.1重量部を添加して、攪拌により溶解し、ニッケル−マンガン−鉄混合水溶液を得た。
次いで、別の攪拌層に、蒸留水936重量部と前記水酸化カリウム水溶液15.8重量部を仕込んだ後、液温30℃にて、攪拌しながら、前記水酸化カリウム水溶液165重量部と前記ニッケル−マンガン−鉄混合水溶液95.1重量部を滴下することにより、固形物(共沈物)が生成し、該固形物を含むスラリーを得た。なお、水酸化カリウム及びニッケル−マンガン−鉄混合水溶液の滴下速度は、実施例1における管型反応器への水酸化カリウム及びニッケル−マンガン−鉄混合水溶液の供給速度と同じにした。反応終点でのスラリーのpHを測定したところ、pHは13であった。
次いで、該スラリーについて、ろ過による固液分離を行った後、120℃で乾燥させて乾燥物R1を得た。乾燥物R1のBET比表面積は88m2/gであった。
前記乾燥物R1100重量部に対し、炭酸リチウム52.1重量部と硫酸カリウム14.3重量部とをボールミルを用いて乾式混合して、混合物を得た。次いで、該混合物をアルミナ製焼成容器に入れ、電気炉を用いて850℃で6時間保持することで焼成を行ない、室温まで冷却して、焼成品を得た。該焼成品を粉砕し、蒸留水でろ過ならびに洗浄を行ない、300℃で6時間乾燥して粉末B2を得た。
粉末B2のBET比表面積は8.8m2/gであった。
粉末X線回折パターンを測定し、粉末B2の結晶構造は、R−3mの空間群に帰属される結晶構造であることがわかった。
本発明によれば、二次電池の正極活物質の前駆体である遷移金属水酸化物を連続的、かつ、高効率に生産できるため、工業的に有望である。
1 攪拌システム
2a 原料タンク(遷移金属元素)
2b 原料タンク(アルカリ)
3a,3b 送液ポンプ
10 (高速回転攪拌機を備えた)管型反応器
11 反応器本体
11a 吸入口
11b 吐出口
12 第1攪拌部
13 第2攪拌部
12a,13a タービン
12b,13b ステーター
14 シャフト
15 モータ
1,P2,P3 配管

Claims (6)

  1. 攪拌機構を有する管型反応器内に、遷移金属元素を含む溶液とアルカリ溶液とを送液して、該管型反応器内で攪拌混合しながら接触させ、連続的に遷移金属水酸化物を主成分とする固形物を含むスラリーを得る工程を含むことを特徴とする遷移金属水酸化物の製造方法。
  2. 前記管型反応器内でのスラリーの滞留時間が、60秒以下である請求項1記載の遷移金属水酸化物の製造方法。
  3. 前記管型反応器が、高速回転攪拌機を備えた管型反応器である請求項1または2記載の遷移金属水酸化物の製造方法。
  4. 前記遷移金属元素が、NiおよびMnから選ばれる1以上の元素である請求項1から3のいずれかに記載の遷移金属水酸化物の製造方法。
  5. 前記遷移金属元素が、NiおよびMnから選ばれる1以上の元素に加え、CoおよびFeからなる群から選ばれる1以上の元素を含む請求項1から3のいずれかに記載の遷移金属水酸化物の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の製造方法により遷移金属水酸化物を得、得られた遷移金属水酸化物をリチウム化合物と混合し、焼成することを特徴とするリチウム複合金属酸化物の製造方法。
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