JP2012134729A - 送信装置、受信装置、通信システム及び通信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】STBC方式又はDSTBC方式により信号を送信する送信装置において、次のような構成とした。すなわち、所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられる。送信装置では、符号化手段が、送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化を行う。また、STBC方式又はDSTBC方式により信号を通信する通信システムや通信方法として実施することも可能である。
【選択図】 図2
Description
一例として、通信されるフレームには、通信対象のデータ信号、同期ワード(SW:Synchronous Word又はSync.Word)などからなる既知の信号、通信対象のデータ信号が配置され、これについて、既知の信号以外のデータ信号に対してSTBC方式やDSTBC方式により符号化が行われる。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、STBC方式又はDSTBC方式により効果的に通信を行うことを可能とする送信装置や受信装置や通信システムや通信方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、STBC方式又はDSTBC方式により信号を送信する送信装置において、次のような構成とした。
すなわち、所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられる。符号化手段が、送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化を行う。
ここで、送信としては、例えば、無線による送信が用いられる。
また、フレームに同期ワードが配置される所定箇所としては、例えば、フレームの先頭より後ろの箇所が用いられ、他の構成例として、フレームの先頭の箇所が用いられても構わない。
上記目的を達成するため、本発明では、DSTBC方式により送信された信号を受信する受信装置において、次のような構成とした。
すなわち、所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられる。送信側において、送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してDSTBC方式により符号化が行われる。
当該受信装置では、受信手段が、前記送信側から送信された信号を受信する。A/D変換手段が、前記受信手段により受信された信号をA/D変換する。ダウンサンプル手段が、前記A/D変換手段によりA/D変換された後の受信信号をダウンサンプル(間引き)する。第1のDSTBC復号手段が、前記ダウンサンプル手段によりダウンサンプルされた信号に対してDSTBC方式で復号を行う。第2のDSTBC復号手段が、前記A/D変換手段によりA/D変換された後であって前記ダウンサンプル手段によりダウンサンプルされる前の受信信号に対してDSTBC方式で復号を行う。同期ワード情報記憶手段が、DSTBC方式により符号化が行われる前の前記同期ワードに対応した情報を記憶する。相関値取得手段が、前記第2のDSTBC復号手段により得られた復号結果の信号と前記同期ワード情報記憶手段に記憶された前記同期ワードに対応した情報の信号との相関値を取得する。サンプリングタイミング制御手段が、前記相関値取得手段により取得された相関値に基づいて、前記A/D変換手段に対してサンプリングタイミングの制御を行う。
ここで、送信や受信としては、例えば、無線による送信や受信が用いられる。
また、フレームに同期ワードが配置される所定箇所としては、例えば、フレームの先頭より後ろの箇所が用いられ、他の構成例として、フレームの先頭の箇所が用いられても構わない。
また、記憶手段としては、例えば、メモリなどを用いて構成することができる。
上記目的を達成するため、本発明では、STBC方式又はDSTBC方式により送信された信号を受信する受信装置において、次のような構成とした。
すなわち、所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられる。送信側において、送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化が行われる。前記送信側で前記符号化が行われた後の前記同期ワードに対応した信号が所定のパターン(例えば、固定的な一定のパターン)となる。
当該受信装置では、受信手段が、前記送信側から送信された信号を受信する。A/D変換手段が、前記受信手段により受信された信号をA/D変換する。復号手段が、前記A/D変換手段によりA/D変換された後の信号に対してSTBC方式又はDSTBC方式で復号を行う。同期ワード情報記憶手段が、STBC方式又はDSTBC方式により符号化が行われた後の前記同期ワードに対応した情報(前記した所定のパターンに対応した情報)を記憶する。相関値取得手段が、前記A/D変換手段によりA/D変換された後の信号であって前記復号手段により復号が行われる前の信号と前記同期ワード情報記憶手段に記憶された前記同期ワードに対応した情報の信号との相関値を取得する。サンプリングタイミング制御手段が、前記相関値取得手段により取得された相関値に基づいて、前記A/D変換手段に対してサンプリングタイミングの制御を行う。
ここで、送信や受信としては、例えば、無線による送信や受信が用いられる。
また、フレームに同期ワードが配置される所定箇所としては、例えば、フレームの先頭より後ろの箇所が用いられ、他の構成例として、フレームの先頭の箇所が用いられても構わない。
また、記憶手段としては、例えば、メモリなどを用いて構成することができる。
上記目的を達成するため、本発明では、STBC方式又はDSTBC方式により信号を送信装置から受信装置へ送信する通信システムにおいて、次のような構成とした。
すなわち、所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられる。前記送信装置では、符号化手段が、送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化を行う。
ここで、通信(送信や受信)としては、例えば、無線による通信が用いられる。
また、フレームに同期ワードが配置される所定箇所としては、例えば、フレームの先頭より後ろの箇所が用いられ、他の構成例として、フレームの先頭の箇所が用いられても構わない。
上記目的を達成するため、本発明では、STBC方式又はDSTBC方式により信号を送信装置から受信装置へ送信する通信方法において、次のような構成とした。
すなわち、所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられる。前記送信装置では、送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化を行う。
ここで、通信(送信や受信)としては、例えば、無線による通信が用いられる。
また、フレームに同期ワードが配置される所定箇所としては、例えば、フレームの先頭より後ろの箇所が用いられ、他の構成例として、フレームの先頭の箇所が用いられても構わない。
本例では、STBC方式により無線により通信を行う送信装置、DSTBC方式により無線により通信を行う送信装置について説明する。また、本例と同様な特徴を有する送信装置を備えた無線の通信システムや、本例と同様な特徴を有する無線の通信方法(例えば、送信方法)を実施することも可能である。なお、本例では、デジタルの通信が行われる。
STBC方式は、送信したい時系列データに対して、2シンボルを1つの処理単位として演算し、2本のアンテナから時間領域と空間領域で信号を組み換えて伝送する方式であり、2本のアンテナからそれぞれ直交する2種の系列(例えば、第1の系列であるA系列、第2の系列であるB系列)を出力する。
本例のSTBC送信機は、入力されるビットデータについて2シンボルを1つの処理単位にまとめるためのS/P(Serial to Parallel)変換部301、S/P変換部301からの2個の出力のそれぞれについてシンボルマッピングを行う2個のシンボルマッピング部302、303、2個のシンボルマッピング部302、303からの出力xw−1=sw−1、xw=swについて時間領域と空間領域で信号の組み換えを行うことでSTBC方式の符号化を行うSTBC符号化部305を備えている。STBC符号化部305からは、A系列の信号sw−1、−sw *とB系列の信号sw、sw−1 *が出力される。
また、w(シンボルに対する番号)は、1シンボル時間毎に変化する0から始まる時系列番号であり、フレームの先頭でゼロ(0)にクリアされる。
DSTBC方式は、受信機の側においてもCSIが不要であるため、例えば、STBC方式では追従することができなかった高速フェージング環境下においても有効である。DSTBC方式による送信ダイバーシチ方式を用いることもできる。
本例のDSTBC送信機の構成は、図1(a)に示されるSTBC送信機の構成と比べて、2個のシンボルマッピング部302、303とSTBC符号化部305との間に差動符号化部304が備えられている点以外は、同様である。なお、本例では、説明の便宜上から、これらの概略的に同様な処理部301〜303、305については同一の符号を付してある。
本例では、通信されるフレームには、通信対象のデータ信号、同期ワード(SW)の信号、通信対象のデータ信号が配置され、これについて、フレームの全体に対してSTBC方式やDSTBC方式により符号化を行う。
本例では、A系列の1フレームは、A系列のデータ信号、A系列の同期ワード信号(SWA)、A系列のデータ信号から構成されている。そして、同期ワード信号も含めた1フレームの全てが、STBC送信機ではSTBC方式により符号化され、又は、DSTBC送信機ではDSTBC方式により符号化される。
同様に、本例では、B系列の1フレームは、B系列のデータ信号、B系列の同期ワード信号(SWB)、B系列のデータ信号から構成されている。そして、同期ワード信号も含めた1フレームの全てが、STBC送信機ではSTBC方式により符号化され、又は、DSTBC送信機ではDSTBC方式により符号化される。
比較方式では、図2(a)に示される本例のフレームの構成と同様であるが、A系列やB系列について、データ信号のみがSTBC方式又はDSTBC方式により符号化され、同期ワード信号については符号化されない。この為、A系列における同期ワード信号(SWA)とB系列における同期ワード信号(SWB)は同一の信号となる。
(効果の例1)STBC符号化とDSTBC符号化に関し、データ信号の部分ばかりでなく同期ワード信号(SWA、SWB)の部分についても、ダイバーシチの効果を得ることができる。これに対して、図2(b)に示される比較方式では、データ信号の部分のみについてダイバーシチの効果が得られる。
また、図1(b)に示される本例のDSTBC方式の送信装置におけるDSTBC送信機では、差動符号化部304やSTBC符号化部305の機能により符号化手段が構成されている。
本例では、DSTBC方式により無線により通信を行う受信装置について説明する。また、本例と同様な特徴を有する受信装置を備えた無線の通信システムや、本例と同様な特徴を有する無線の通信方法(例えば、受信方法)を実施することも可能である。なお、本例では、デジタルの通信が行われる。
また、本例では、前提として、第1実施例で示されるように、通信フレームの全体(同期ワード信号も含む)が送信側でDSTBC方式により符号化されて送信される場合を示す。
本例のDSTBC受信機は、受信用のアンテナ401、受信部402、A/D(Analog to Digital)変換器403、直交検波部404、ローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filter)405、ルートロールオフフィルタ406、ダウンサンプル器407、第1のDSTBC復号部408、復号判定部409、第2のDSTBC復号部411、SWテーブル412、相関演算部413、最大値検索部414、タイミング検出部415、タイミング生成部416を備えている。
受信部402は、アンテナ401により受信された信号について、受信周波数の信号から所望の中間周波数(IF:Intermediate Frequency)の信号へ変換する。
A/D変換器403は、受信部402により得られた信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。以降の処理はデジタル信号処理となる。
LPF405は、直交検波部404により得られて出力された信号について、IFに対するイメージ成分を除去する。
ルートロールオフフィルタ406は、LPF405により得られた信号をフィルタリングする。
ここで、間引き処理では、シンボル点を抜き出すことが行われ、例えば、1シンボル時間でIQのアイパターンが最も開口するサンプルポイントを選択して、それ以外のポイントについては破棄する。
また、rwは、シンボル時間wにおけるダウンサンプル器407からの出力IQの値により、rw=I+jQ(jは虚数単位)で表される複素数である。
また、*は、共役複素数を表す演算子である。
また、hxw−1とhxwは、第1のDSTBC復号部408からの出力信号であり、例えば図1(b)に示されるDSTBC送信機におけるシンボルマッピング部302、303からの出力xw−1とxwの推定値であり複素数である。
ここで、第2のDSTBC復号部411の主たる機能は、第1のDSTBC復号部408と同様であるが、演算のタイミングが異なっており、第2のDSTBC復号部411では、同期ワード(SW)信号の前後のタイミングで、ダウンサンプル無しの入力に対して、例えば1フレーム毎に1通りまとめて演算する。
以下の説明において、第2のDSTBC復号部411については、(式1)をサンプル時間での次元に拡張して表記し直した(式2)を基本式として参照する。
また、z(サンプルに対する番号)は、サンプル時間毎に変化する0から始まる時系列番号であり、フレームの先頭でゼロ(0)にクリアされる。本例では、zは、ルートロールオフフィルタ406の出力を規定点(基準)とし、z mod M=0であるときにz/M=wという関係にある(modはモジュロ演算子とする)。
また、rzは、サンプル時間zにおけるルートロールオフフィルタ406からの出力IQの値により、rz=I+jQ(jは虚数単位)で表される複素数である。
また、hxzは、第2のDSTBC復号部411からの出力信号である。
本例では、フレーム中の同期ワードのシンボル長が10シンボルであるとし、基準信号配置c0〜c9(複素数)を保有することとする。
また、ci(i=0、1、2、・・・、9)は、同期ワードの信号配置に対応しており、SWテーブル部412が保有するテーブルに格納されている。
タイミング生成部416は、タイミング検出部415から出力されたサンプリングタイミングの補正値(タイミング誤差の情報)に基づいて、A/D変換器403のサンプリングタイミングを調整する。
受信アンテナ401により受信されるDSTBC変調波に対して、受信部402からダウンサンプル器407までで行われる各処理は、本例では、例えば、一般的なデジタル無線用の受信機と同様な処理であり、詳細な動作の説明を省略する。
本例のDSTBC受信機では、ダウンサンプルされた入力に対して、第1のDSTBC復号部408において(式1)の演算によりシンボルを復号し、復号判定部409においてビット符号に復元して出力する。
第2のDSTBC復号部411は、(式2)により、サンプル毎に信号を復号する。相関演算部413は、第2のDSTBC復号部411による復号の結果とSWテーブル部412で保有する同期ワードの基準信号との相関演算を(式3)により計算する。最大値検索部414は、受信信号のサンプル毎の信号復号結果と基準信号配置との相関演算結果の大きさを比較することで、基準信号に最も近い信号配置となるサンプルを検出することができる。具体的には、最大値検索部414は、相関演算部413からの出力の自乗値を計算し、(式4)のCMAX及びKを求める。
図4(a)には、本例のタイミング同期追従における、同期状態であるときの相関自乗値の計算例を示してある。本例では、M=8であり、フレームにおいて同期ワード(SW)が先頭から60シンボル番目に開始する場合を示してある。
図4(b)には、受信信号と受信機でのタイミングとの関係の例を示してある。本例では、同期状態のときの関係と、受信信号が遅れているときの関係と、受信信号が早いときの関係を示してある。
図4(a)、(b)のグラフでは、横軸はサンプル番号(z)を表しており、縦軸は|C(z)|2/CMAXを表している。
タイミング生成部416は、タイミング検出部415からのタイミング誤差が正の値であるとき(K−480>0であるとき)には、受信信号が受信機のサンプリングタイミングに対して遅いことから、サンプリングタイミングを遅くするようにA/D変換器403を制御し、逆に、タイミング検出部415からのタイミング誤差が負の値であるとき(K−480<0であるとき)には、受信信号が受信機のサンプリングタイミングに対して早いことから、サンプリングタイミングを早くするようにA/D変換器403を制御する。これにより、受信信号に追従したサンプリングタイミングの生成が可能となる。
このように、本例では、DSTBC方式の復調処理におけるタイミング同期追従において、サンプル毎に復号してシンボルタイミングの同期追従を行うことにより、精度が良く、良好なシンボルタイミング同期を実現することができ、効果的に通信を行うことができる。
本例では、STBC方式又はDSTBC方式により無線により通信を行う受信装置について説明する。また、本例と同様な特徴を有する受信装置を備えた無線の通信システムや、本例と同様な特徴を有する無線の通信方法(例えば、受信方法)を実施することも可能である。なお、本例では、デジタルの通信が行われる。
また、本例では、前提として、第1実施例で示されるように、通信フレームの全体(同期ワード信号も含む)が送信側でSTBC方式又はDSTBC方式により符号化されて送信される場合を示す。
本出願人は、参考出願1(特願2010−088918号)において、DSTBC送信機における同期ワード(SW)の信号配置を固定パターンにすることができる技術を提案している。これにより、不定であったDSTBC符号化後の同期ワードの信号配置を固定パターンにすることができ、例えば、DSTBC方式を採用する受信機のAFC処理における問題を解決することができる。
本例のDSTBC受信機におけるタイミング同期追従処理においても、このように固定化されたDSTBC符号化後の信号配置パターンを基準信号として使用することとし、送信側(DSTBC送信機)の構成や動作が参考出願1に示されるものと同様な機能が適用されたものであるとする。
また、STBC方式については、差動処理が行われないため、もともと、STBC送信機における同期ワード(SW)の信号配置は固定パターンである。
図5には、本発明の一実施例に係るSTBC方式又はDSTBC方式により無線通信を行う受信装置に設けられる受信機(STBC受信機又はDSTBC受信機)の構成例を示してある。
本例の受信機は、受信用のアンテナ501、受信部502、A/D(Analog to Digital)変換器503、直交検波部504、ローパスフィルタ(LPF:Low Pass Filter)505、ルートロールオフフィルタ506、ダウンサンプル器507、復号部(STBC復号部又はDSTBC復号部)508、復号判定部509、第1のSWテーブル部(SWテーブル部A)511、第1の相関演算部(相関演算部B)512、第2のSWテーブル部(SWテーブル部B)513、第2の相関演算部(相関演算部B)514、演算部515、最大値検索部516、タイミング検出部517、タイミング生成部518を備えている。
受信部502は、アンテナ501により受信された信号について、受信周波数の信号から所望の中間周波数(IF:Intermediate Frequency)の信号へ変換する。
A/D変換器503は、受信部502により得られた信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。以降の処理はデジタル信号処理となる。
LPF505は、直交検波部504により得られて出力された信号について、IFに対するイメージ成分を除去する。
ルートロールオフフィルタ506は、LPF505により得られた信号をフィルタリングする。
ここで、間引き処理では、シンボル点を抜き出すことが行われ、例えば、1シンボル時間でIQのアイパターンが最も開口するサンプルポイントを選択して、それ以外のポイントについては破棄する。
ここで、復号部508がSTBC復号部である場合には、送信側で行われたSTBC符号化が解かれて、STBC送信機におけるシンボルマッピング部からの出力の推定値(複素数)を取得して出力する。
また、復号部508がDSTBC復号部である場合には、送信側で行われた差動符号化とSTBC符号化の両方が解かれて、DSTBC送信機におけるシンボルマッピング部からの出力の推定値(複素数)を取得して出力する。なお、DSTBC復号部においては、例えば、第2実施例(図3)の場合と同様に、ダウンサンプル器507により得られた信号について、(式1)で表される演算を2シンボル時間に1回行う。
本例では、フレーム中の同期ワードのシンボル長が10シンボルであるとし、A系列の基準信号配置a0〜a9(複素数)を保有することとする。
ここで、A系列の基準信号配置a0〜a9は、図2(a)に示されるSWAに相当する。
また、DSTBC受信機においては、DSTBC送信機においてDSTBC符号化(差動符号化及びSTBC符号化)された後の同期ワードに対応したA系列の基準信号配置が予めテーブルに設定される。なお、本例のDSTBC送信機では、同期ワードのDSTBC符号化後の信号配置のパターンが固定化されており、予め把握することが可能である。
ここで、A(z)は第1の相関演算部512からの出力(相関値)となる。
また、ai(i=0、1、2、・・・、9)は、同期ワード(SW)が符号化(STBC符号化又はDSTBC符号化)された後の基準信号配置であり、第1のSWテーブル部511に格納されている。
本例では、フレーム中の同期ワードのシンボル長が10シンボルであるとし、B系列の基準信号配置b0〜b9(複素数)を保有することとする。
ここで、B系列の基準信号配置b0〜b9は、図2(a)に示されるSWBに相当する。
また、DSTBC受信機においては、DSTBC送信機においてDSTBC符号化(差動符号化及びSTBC符号化)された後の同期ワードに対応したB系列の基準信号配置が予めテーブルに設定される。なお、本例のDSTBC送信機では、同期ワードのDSTBC符号化後の信号配置のパターンが固定化されており、予め把握することが可能である。
ここで、B(z)は第2の相関演算部514からの出力(相関値)となる。
また、bi(i=0、1、2、・・・、9)は、同期ワード(SW)が符号化(STBC符号化又はDSTBC符号化)された後の基準信号配置であり、第2のSWテーブル部513に格納されている。
ここで、各系列の相関値の自乗値は、本例では、演算部515で演算され、他の構成例として、各相関演算部512、514で演算されてもよく、この場合には、演算部515は加算器から構成され、或いは、他のところに、相関値の自乗値を演算する機能が備えられてもよい。
タイミング生成部518は、タイミング検出部517から出力されたサンプリングタイミングの補正値(タイミング誤差の情報)に基づいて、A/D変換器503のサンプリングタイミングを調整する。
受信アンテナ501により受信される変調波に対して、受信部502からダウンサンプル器507までで行われる各処理は、本例では、例えば、一般的なデジタル無線用の受信機と同様な処理であり、詳細な動作の説明を省略する。
本例の受信機では、ダウンサンプルされた入力に対して、復号部508において演算によりシンボルを復号し、復号判定部509においてビット符号に復元して出力する。
第1の相関演算部512は、ルートロールオフフィルタ506からの出力と第1のSWテーブル部511で保有する同期ワードのA系列の基準信号との相関演算を(式5)により計算する。同様に、第2の相関演算部514は、ルートロールオフフィルタ506からの出力と第2のSWテーブル部513で保有する同期ワードのB系列の基準信号との相関演算を(式5)により計算する。
また、本例の方式(本方式)に係る計算例とともに、比較方式として第2実施例(図3)における相関自乗値の計算例を示してある。
また、本例では、M=8であり、フレームにおいて同期ワード(SW)が先頭から60シンボル番目に開始する場合を示す。
図6(b)には、本例のタイミング同期追従における、同期状態であるときの相関自乗値の計算例を示してあり、DSTBC受信波がA系列のみであるときの例を示してある。
図7には、本例のタイミング同期追従における、同期状態であるときの相関自乗値の計算例を示してあり、DSTBC受信波がA系列とB系列の合成波で両者の電力が等しいときの例を示してある。
図6(a)、(b)及び図7のグラフでは、横軸はサンプル番号(z)を表しており、縦軸は、本方式については(|A(z)|2+|B(z)|2)/ABMAXを表しており、比較方式については|C(z)|2/CMAXを表している。
タイミング生成部518は、タイミング検出部517からのタイミング誤差が正の値であるとき(K−480>0であるとき)には、受信信号が受信機のサンプリングタイミングに対して遅いことから、サンプリングタイミングを遅くするようにA/D変換器503を制御し、逆に、タイミング検出部517からのタイミング誤差が負の値であるとき(K−480<0であるとき)には、受信信号が受信機のサンプリングタイミングに対して早いことから、サンプリングタイミングを早くするようにA/D変換器503を制御する。これにより、受信信号に追従したサンプリングタイミングの生成が可能となる。
他の一例として、DSTBC方式が用いられる場合に、送信側ではフレームの全体(同期ワードも含む)をDSTBC符号化し且つDSTBC符号化後の同期ワードのところを一定シンボルにしておき、受信側では一定シンボル化された同期ワード(A系列、B系列)を記憶しておき、相関演算等を行うことで、サンプリングタイミングを制御する。
以下で、参考出願1(特願2010−088918号)の内容を説明しておく。この内容は、適宜、本発明に適用されてもよい。概略的には、DSTBC送信機における同期ワード(SW)の信号配置を固定パターンにすることができる技術である。
なお、図8や図18に示される構成例では、一方の基地局装置1、201から第1の系列(A系列)の信号が送信され、他方の基地局装置2、202から第2の系列(B系列)の信号が送信される。なお、これらの基地局装置と系列との組み合わせは逆でもよい。
(対応1)シンボルマッピング部からの出力信号について、上記した本発明の実施形態の説明ではxを使用しているのに対して、以下で示す参考出願1の内容の説明ではXを使用している。
(対応2)STBC符号化部からの出力信号について、上記した本発明の実施形態の説明ではsを使用しているのに対して、以下で示す参考出願1の内容の説明ではSを使用している。
(対応3)時系列番号(シンボル番号)の表記方法として、上記した本発明の実施形態の説明では、1シンボル時間毎に変化する時系列番号としてw(w=0、1、2、・・・)を使用して、xw−1、xwやsw−1、swと表記しているのに対して、以下で示す参考出願1の内容の説明では、2シンボル時間毎に変化する時系列番号としてm(m=0、1、2、・・・)を使用して、X2m、X2m+1やS2m、S2m+1と表記している。ここで、mの最大値は、wの最大値の半分となる。なお、wについてはwが奇数であるときに各演算が行われるため、wを使用した表記もmを使用した表記も実質的には同じことを意味している。
すなわち、先頭より後ろの所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられる。
そして、初期値制御手段が、フレームの先頭から同期ワードより前の値に基づいて、送信対象を処理するDSTBC符号器において同期ワードの直前に対応する信号点が一定の点になるように、前記送信対象を処理するDSTBC符号器で前記フレームを処理するときの差動符号化の初期値を設定する。
また、同期ワードの直前に対応する信号点(シンボル値)が一定の点になるようにすることに関して、当該一定の点としては、種々な点が用いられてもよく、例えば、予め設定される。
すなわち、前記初期値制御手段では、フレームの先頭から同期ワードより前の値について、S/P変換手段がシリアル/パラレル変換を行い、シンボルマッピング手段が当該シリアル/パラレル変換結果についてシンボルマッピングを行い、差動符号化手段が当該シンボルマッピング結果について所定の初期値を用いて差動符号化を行い、初期値更新手段が当該差動符号化結果に基づいて前記送信対象を処理するDSTBC符号器で前記フレームを処理するときの差動符号化の初期値を更新して設定する。
参考出願1の一構成例では、DSTBC方式により信号を送信する送信方法において、次のような処理を実行する。
すなわち、先頭より後ろの所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられる。
そして、フレームの先頭から同期ワードより前の値について、シリアル/パラレル変換を行い、当該シリアル/パラレル変換結果についてシンボルマッピングを行い、当該シンボルマッピング結果について所定の初期値を用いて差動符号化を行い、当該差動符号化結果に基づいて送信対象を処理するDSTBC符号器で前記フレームを処理するときの差動符号化の初期値を更新して設定する処理を、前記送信対象を処理するDSTBC符号器において同期ワードの直前に対応する信号点が一定の点になるように実行する。
以上説明したように、参考出願1の構成によると、DSTBC方式により効率的に通信を行うことができる。
図17には、無線通信システムの一例として、列車無線システムの構成例を示してある。
本例の列車無線システムは、中央卓101、中央装置102、複数(ここでは、2つを例示した)の基地局装置111、112、列車の移動局装置121を備えている。
また、中央装置102と各基地局装置111、112とは、例えば光ファイバのような有線回線で接続されており、これらの間で{0、1}のビット系列でデジタル化された信号が伝送される。
また、各基地局装置111、112と移動局装置121とは、無線回線で接続される。そして、中央卓101と移動局装置121との間で、中央装置102や基地局装置111、112を介して、音声による通話及びデータ通信を行う。
図18には、DSTBC方式を用いた基地局装置の送信機の構成例を示してある。本例では、4値デジタル変調(2bit/1シンボル)を用いた場合を示してある。
本例では、識別情報(ID)が1である基地局装置201の送信機の構成例と、IDが2である基地局装置202の送信機の構成例を示してある。
本例では、初期値設定部215a、差動符号化部216a、STBC符号化部218aからDSTBC符号器が構成されている。
本例では、初期値設定部215b、差動符号化部216b、STBC符号化部218bからDSTBC符号器が構成されている。
なお、各基地局装置201、202の送信機における概略的な動作は同様であるため、第1の基地局装置201の送信機を代表させて説明し、第2の基地局装置202の送信機についても異なる点について説明する。
入力部211aは、中央装置から送信される音声信号等をデジタル化した信号(音声データ)を入力して、チャネルコーデック部212aへ出力する。
図19には、チャネルコーデック部212aから出力される送信フレーム231のフォーマットの一例を示してある。本例では、T=320である。
ここで、n=0、1、・・・、T/4−1は、4bit毎に変化する時系列番号である。
第2のシンボルマッピング部214−2aは、S/P変換部213aから(b4n+2、b4n+3)が入力されると、予め指定されたシンボル変調に従ってマッピングして、その結果X2m+1を差動符号化部216aへ出力する。
ここで、mは、m=n(m=0、1、・・・、T/4−1)で、2シンボル毎に変化する時系列番号であり、X2m、X2m+1は複素数となる。
図20には、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調の時におけるX(X2mやX2m+1)の信号配置の一例を示してある。横軸は同相(I)成分を表し、縦軸は直交(Q)成分を表す。
なお、*は共役複素数を表す。S2m、S2m+1は複素数となる。
初期値設定部215aは、m=0における初期値S−2、S−1を差動符号化部216aへ出力して設定する。
本例では、STBC符号化部218a、218bのスイッチ機能は、基地局ID番号が奇数であるか或いは偶数であるかを判別し、この結果、基地局ID番号が奇数である場合(本例では、第1の基地局装置201の場合)には、S2m、−S2m+1 *の順に送信部219a、219bへ出力し、また、基地局ID番号が偶数である場合(本例では、第2の基地局装置202の場合)にはS2m+1、S2m *の順に送信部219a、219bへ出力する。
電力増幅部220aは、送信部219aからの出力を無線出力レベルまで増幅して、送信アンテナ221aへ出力する。
送信アンテナ221aは、電力増幅部220aから入力された信号を無線により送信出力する。
シンボルマッピング部214−1a、214−2aがQPSK変調に対応する場合、その出力X(X2mやX2m+1)は(式8)で示される。
なお、jは虚数を表す。
一例として、初期値設定部215aからの出力S−2、S−1を(式9)で与え、シンボルマッピング部214−1a、214−2aの入力ビットをランダムに変化させたとき、(式8)のX(X2mやX2m+1)を(式7)に代入すると、差動符号化部216aからの出力信号の配置は図21に示されるようになる。
図21には、DSTBCの信号配置の一例を示してある。横軸は同相(I)成分を表し、縦軸は直交(Q)成分を表す。
図22には、DSTBCの信号配置の一例を示してあり、その20点の座標Sを示してあり、各シンボル値に番号(マッピング点番号)を付してある。横軸は同相(I)成分を表し、縦軸は直交(Q)成分を表す。
(式7)の計算結果によると、S2m、S2m+1の組み合わせは、図23の表に示される24通りの組み合わせ状態となることが確認される。
図23の表には、(式10)を初期値としたときにおけるS2m、S2m+1の信号配置の組み合わせ及びそれに対応する状態番号(状態No)の一例を示してある。
このことは、シンボルマッピング部214−1a、214−2aの入力が同期ワードのような既知の固定ビットパターンであり、Xの配置、偏移が固定であっても、そのDSTBCのマッピング配置は、直前の出力マッピング配置すなわち同期ワード(SW)以前の音声データ入力のビットパターンに依存して変化することを示す。
図8には、参考出願1の一実施例に係るDSTBC方式を用いた基地局装置の送信機の構成例を示してある。本例では、4値デジタル変調(2bit/1シンボル)を用いた場合を示してある。
本例では、識別情報(ID)が1である基地局装置1の送信機の構成例と、IDが2である基地局装置2の送信機の構成例を示してある。
本例では、差動符号化部15a、STBC符号化部17a、S/P変換部31a、2つのシンボルマッピング部32−1a、32−2a、初期値設定部33a、差動符号化部34a、初期値更新部35aからDSTBC符号器が構成されている。
本例では、差動符号化部15b、STBC符号化部17b、S/P変換部31b、2つのシンボルマッピング部32−1b、32−2b、初期値設定部33b、差動符号化部34b、初期値更新部35bからDSTBC符号器が構成されている。
なお、各基地局装置1、2の送信機における概略的な動作は同様であるため、第1の基地局装置1の送信機を代表させて説明する。
また、本例では、図18に示される基地局装置201、202の送信機の構成や動作との相違点を中心に説明し、同様な部分については詳しい説明を省略する。
また、本例では、チャネルコーデック部12a、12bで生成する送信フレームフォーマットは、図19に示されるものに従っていることを前提とする。
S/P変換部31aは、主たる機能はS/P変換部13aと同じであるが、S/P変換部13aでは入力bit数が送信1フレーム分(320bit)であるのに対して、S/P変換部31aでは入力bit数が先頭から同期ワードの直前までの120bit(図19に示されるR、P、TCH)である。また、S/P変換部13aではシンボルタイミングに同期して出力するのに対して、S/P変換部31aでは以後の処理が終わったら順次シンボル分割及び出力を行う。
具体的には、第1のシンボルマッピング部32−1aは、S/P変換部31aから(b4n、b4n+1)が入力されると、予め指定されたシンボル変調に従ってマッピングして、その結果X2mを差動符号化部34aへ出力する。
また、第2のシンボルマッピング部32−2aは、S/P変換部31aから(b4n+2、b4n+3)が入力されると、予め指定されたシンボル変調に従ってマッピングして、その結果X2m+1を差動符号化部34aへ出力する。
このように、シンボルマッピング部32−1a、32−2aにより、順次、X2m、X2m+1に変調する。
初期値設定部33aは、m=0における初期値S’−2、S’−1として(式12)に示される値を差動符号化部34aへ出力して設定する。
ここで、他の構成例として、差動符号化部34aが値S’58、S’59に対応した状態番号(状態No)を初期値更新部35aへ出力し、初期値更新部35aが差動符号化部34aからの状態Noから差動符号化部15aの初期値S−2、S−1を求める構成とされてもよい。
なお、差動符号化部15aでは、図18に示されるものと同様に、(式7)の計算を行い、本例では、初期値更新部35aから与えられる初期値S−2、S−1を用いる。
本例では、初期値更新部35aは、図9に示される表(変換表)の内容に従って、差動符号化部34aからの出力S’58、S’59(或いは、状態No)から、差動符号化部15aの初期値S−2、S−1を求めて、差動符号化部15aへ出力する。
具体的には、前段の差動符号化部34aからの同期ワード直前についての出力値S’58、S’59及びそれに対応する状態No(初期値更新部35aの入力に関する情報)の一覧を示してあり、これについては図23に示される内容と同じであり、また、後段の差動符号化部15aの初期値S−2、S−1及びそれに対応する状態No(初期値更新部35aの出力に関する情報)の一覧を示してある。そして、初期値更新部35aでは、入力の状態Noが判定されると、それに対応する状態No(図9の変換表では、同じ行にある状態No)の出力を行う。なお、マッピング点番号[1]〜[20]は図22に示されるものと同じシンボル値を示す。
図10には、シミュレーション結果(ケース1−1)の例を示してある。このケースでは、S’58、S’59の組み合わせが状態No4に対応することから、図9の変換表に基づいて、状態No12に対応する初期値S−2、S−1を用いている。
図11には、シミュレーション結果(ケース1−2)の例を示してある。このケースでは、S’58、S’59の組み合わせが状態No24に対応することから、図9の変換表に基づいて、状態No20に対応する初期値S−2、S−1を用いている。
図10の結果と図11の結果とでは、ランダムビット入力の120bitのビットパターンが異なるが、同期ワード直前の状態Noが1となり、同期ワードのマッピングパターンが固定マッピングパターンになることが示されている。なお、入力データとして他の入力パターンにおいても検証済みであり、同様の結果が得られている。
図12〜図16を参照して説明する。
まず、第2のシミュレーションに係る送信機の構成や動作について、図8を参照して上述した内容とは異なる点について説明する。
第2のシミュレーションに係る各シンボルマッピング部14−1a、14−2a、32−1a、32−2aの主たる機能は、上述した内容と同じであるが、第2のシミュレーションでは、S/P変換部13a、31aからの第1の出力(b4n、b4n+1)と第2の出力(b4n+2、b4n+3)に対して、それぞれ異なるシンボル変調を定義している。
第2のシンボルマッピング部(シンボルマッピングB部)となるシンボルマッピング部14−2a、32−2aは、それぞれ、前段のS/P変換部13a、31aから第2の出力(b4n+2、b4n+3)を入力し、(式14)で与えられるX2m+1を演算して後段の差動符号化部15a、34aへ出力する。ここで、(式14)はIQ平面において(式13)を−45°回転させたものである。
図12には、差動符号化部34aの信号配置の一例を示してあり、その24点の座標Sを示してあり、各シンボル値に番号(マッピング点番号)を付してある。横軸は同相(I)成分を表し、縦軸は直交(Q)成分を表す。
(式11)の計算結果によると、S’2m、S’2m+1の組み合わせは、図13の表に示される24通りの組み合わせ状態となることが確認される。
図13の表には、第2のシミュレーションにおけるS’2m、S’2m+1(S2m、S2m+1も同様)の信号配置の組み合わせ及びそれに対応する状態番号(状態No)の一例を示してある。ここで、初期値が図13に示される状態Noのいずれかであれば、図12に示されるものと同じ24点の中で偏移することが確認されている。
第2のシミュレーションに係る送信機では、初期値更新部35aは、図14に示される表(変換表)の内容に従って、差動符号化部34aからの出力S’58、S’59(或いは、状態No)から、差動符号化部15aの初期値S−2、S−1を求めて、差動符号化部15aへ出力する。
具体的には、前段の差動符号化部34aからの同期ワード直前についての出力値S’58、S’59及びそれに対応する状態No(初期値更新部35aの入力に関する情報)の一覧を示してあり、これについては図13に示される内容と同じであり、また、後段の差動符号化部15aの初期値S−2、S−1及びそれに対応する状態No(初期値更新部35aの出力に関する情報)の一覧を示してある。そして、初期値更新部35aでは、入力の状態Noが判定されると、それに対応する状態No(図14の変換表では、同じ行にある状態No)の出力を行う。なお、マッピング点番号[1]〜[24]は図12に示されるものと同じシンボル値を示す。
図16には、シミュレーション結果(ケース2−2)の例を示してある。このケースでは、S’58、S’59の組み合わせが状態No23に対応することから、図14の変換表に基づいて、状態No19に対応する初期値S−2、S−1を用いている。
図15の結果と図16の結果とでは、ランダムビット入力の120bitのビットパターンが異なるが、同期ワード直前の状態Noが1となり、同期ワードのマッピングパターンが固定マッピングパターンになることが示されている。なお、入力データとして他の入力パターンにおいても検証済みであり、同様の結果が得られている。
以上のように、本例のDSTBC方式を採用した送信機では、フレームの先頭より後ろの所定箇所に同期ワードが配置される場合に、フレームの先頭から同期ワードより前の値(例えば、ビット値)に基づいて、本線の処理(本例では、S/P変換部13a〜STBC符号化部17aの処理)において同期ワードの直前に対応する信号点が一定の点になるように、前記値(フレームの値)を処理するときの差動符号化の初期値S−2、S−1を設定する。
列車無線システムでは、例えば、線路に沿って複数の基地局装置が設置されており、1つの中央装置が送信対象となるデータ列Sを各基地局装置へ同時に配信(送信)し、各基地局装置は当該データ列Sから生成したデータ列の信号をアンテナから無線により送信する。そして、線路を走行する列車の移動局装置が基地局装置からの無線信号(電波)を受信する。なお、各基地局装置は、例えば、互いに異なる無線通信領域を有する(重複部分があってもよい)指向性アンテナからなる2本のアンテナを備えている。
そこで、一構成例として、各基地局装置において、DSTBCを用いて送信信号を符号化し、隣接する基地局装置について重複するエリアに対しては各基地局装置から互いに直交する異なる符号化列(例えば、データ列SからDSTBCにより生成される互いに直交するデータ列A、B)が送信されるように、各基地局装置の各アンテナ毎に送信データ系列を選択や設定することで、同一波干渉を防ぐことが考えられる。
(以上、参考出願1の内容の説明)
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
301・・S/P変換部、 302、303・・シンボルマッピング部、 304・・差動符号化部、 305・・STBC符号化部、 401、501・・アンテナ、 402、502・・受信部、 403、503・・A/D変換器、 404、504・・直交検波部、 405、505・・LPF、 406、506・・ルートロールオフフィルタ、 407、507・・ダウンサンプル器、 408、411・・DSTBC復号部、 409、509・・復号判定部、 412、511、513・・SWテーブル部、 413、512、514・・相関演算部、 414、516・・最大値検索部、 415、517・・タイミング検出部、 416、518・・タイミング生成部、 508・・復号部(STBC復号部又はDSTBC復号部)、 515・・演算部、
Claims (5)
- STBC方式又はDSTBC方式により信号を送信する送信装置において、
所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられ、
送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化を行う符号化手段を備えた、
ことを特徴とする送信装置。 - DSTBC方式により送信された信号を受信する受信装置において、
所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられ、送信側において送信対象となるフレームについて前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してDSTBC方式により符号化が行われ、
前記送信側から送信された信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された信号をA/D変換するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段によりA/D変換された後の受信信号をダウンサンプルするダウンサンプル手段と、
前記ダウンサンプル手段によりダウンサンプルされた信号に対してDSTBC方式で復号を行う第1のDSTBC復号手段と、
前記A/D変換手段によりA/D変換された後であって前記ダウンサンプル手段によりダウンサンプルされる前の受信信号に対してDSTBC方式で復号を行う第2のDSTBC復号手段と、
DSTBC方式により符号化が行われる前の前記同期ワードに対応した情報を記憶する同期ワード情報記憶手段と、
前記第2のDSTBC復号手段により得られた復号結果の信号と前記同期ワード情報記憶手段に記憶された前記同期ワードに対応した情報の信号との相関値を取得する相関値取得手段と、
前記相関値取得手段により取得された相関値に基づいて前記A/D変換手段に対してサンプリングタイミングの制御を行うサンプリングタイミング制御手段と、
を備えたことを特徴とする受信装置。 - STBC方式又はDSTBC方式により送信された信号を受信する受信装置において、
所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられ、送信側において送信対象となるフレームについて前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化が行われ、前記送信側で前記符号化が行われた後の前記同期ワードに対応した信号が所定のパターンであり、
前記送信側から送信された信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された信号をA/D変換するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段によりA/D変換された後の信号に対してSTBC方式又はDSTBC方式で復号を行う復号手段と、
STBC方式又はDSTBC方式により符号化が行われた後の前記同期ワードに対応した情報を記憶する同期ワード情報記憶手段と、
前記A/D変換手段によりA/D変換された後の信号であって前記復号手段により復号が行われる前の信号と前記同期ワード情報記憶手段に記憶された前記同期ワードに対応した情報の信号との相関値を取得する相関値取得手段と、
前記相関値取得手段により取得された相関値に基づいて前記A/D変換手段に対してサンプリングタイミングの制御を行うサンプリングタイミング制御手段と、
を備えたことを特徴とする受信装置。 - STBC方式又はDSTBC方式により信号を送信装置から受信装置へ送信する通信システムにおいて、
所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられ、
前記送信装置は、送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化を行う符号化手段を備えた、
ことを特徴とする通信システム。 - STBC方式又はDSTBC方式により信号を送信装置から受信装置へ送信する通信方法において、
所定箇所に同期ワードが配置されるフレームが用いられ、
前記送信装置では、送信対象となるフレームについて、前記同期ワードを含む前記フレームの全体に対してSTBC方式又はDSTBC方式により符号化を行う、
ことを特徴とする通信方法。
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