JP2012132874A - 検出装置、センサーデバイス及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】焦電素子の分極方向を個別に設定して、検出感度を高くすることができる検出装置、センサーデバイス及び電子機器等を提供すること。
【解決手段】検出装置は、検出ノードNDと第1の電源ノードVSSとの間に直列に設けられる第1〜第n(nは2以上の整数)の焦電素子PY1〜PYnと、検出ノードNDに接続される検出回路20と、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの分極方向を個別に設定するポーリング処理を行うポーリング回路30とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、検出装置、センサーデバイス及び電子機器等に関する。
従来より、焦電素子を用いた赤外線の検出装置が知られている。例えば人体からは、波長が10μm付近の赤外線が輻射されており、これを検出することで人体の存在や温度の情報を非接触で取得できる。従って、このような赤外線の検出回路を利用することで、侵入検知や物理量計測を実現できる。
赤外線の検出装置の従来技術としては、例えば特許文献1に開示される技術が知られている。特許文献1の従来技術では、チョッパーを用いて、焦電素子への赤外線の照射・遮断を繰り返しながら、焦電素子の温度を変化させて焦電流を発生させ、この焦電流を焦電素子自身に充電させることで電圧信号として検出する。
しかしながら、この従来技術では、焦電素子に用いられる強誘電体の比誘電率が非常に高いために、必然的に焦電素子の電気容量が大きくなり、大きな電圧信号を取り出すことができない。その結果、検出装置の感度を高くすることが難しいという問題がある。
特開昭59−142427号公報
本発明の幾つかの態様によれば、焦電素子の分極方向を個別に設定して、検出感度を高くすることができる検出装置、センサーデバイス及び電子機器等を提供できる。
本発明の一態様は、検出ノードと第1の電源ノードとの間に直列に設けられる第1の焦電素子〜第n(nは2以上の整数)の焦電素子と、前記検出ノードに接続される検出回路と、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子の分極方向を個別に設定するポーリング処理を行うポーリング回路とを含む検出装置に関係する。
本発明の一態様によれば、ポーリング回路によりn個の焦電素子の分極方向を個別に設定することができる。その結果、例えば工場出荷時や使用開始前にポーリング処理を行って、n個の焦電素子の分極方向をそれぞれ所望の方向に設定することができる。その結果、検出装置の感度を高めたり、検出精度を向上させることなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記ポーリング回路は、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの少なくとも2つの焦電素子の分極方向を同じ方向に設定する前記ポーリング処理を行ってもよい。
このようにすれば、n個の焦電素子のうちの少なくとも2つの焦電素子の分極方向を同じ方向に設定することで、1個の焦電素子から得られる出力信号より大きな出力信号を得ることができる。例えばn個の焦電素子の分極方向を同一方向に設定することで、1個の焦電素子から得られる出力信号のn倍の出力信号を得ることができる。その結果、例えば焦電素子の材料や膜厚を変更することなしに、検出装置の感度を高めることができ、また検出精度を向上させることなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記ポーリング回路は、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの少なくとも2つの焦電素子の分極方向を第1の分極方向に設定し、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの、前記第1の分極方向に分極方向が設定された前記少なくとも2つの焦電素子を除く焦電素子の分極方向を、前記第1の分極方向とは反対の方向である第2の分極方向に設定してもよい。
このようにすれば、外乱や環境温度の変化があった場合には、第2の分極方向に設定された焦電素子から反対向きの焦電流が生じることで、外乱や環境温度の変化による影響を低減することができる。その結果、外乱や環境温度の影響を受けずに、安定でより精度の高い赤外線検出などが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの第iの焦電素子〜第jの焦電素子の分極方向を第1の分極方向に設定する場合には、前記ポーリング回路は、前記第iの焦電素子の一端側のノードである第iの接続ノードに対してポーリング用電圧を印加し、前記第jの焦電素子の他端側のノードである第j+1の接続ノードを第1の電源電圧に設定してもよい。
このようにすれば、第iの焦電素子〜第jの焦電素子の各焦電素子に分極方向を設定するための電圧が印加されるから、第iの焦電素子〜第jの焦電素子の分極方向を第1の分極方向に設定することができる。
また本発明の一態様では、前記ポーリング回路は、第1のスイッチ回路と、第2のスイッチ回路とを含み、前記第1のスイッチ回路は、前記第iの接続ノードに対して前記ポーリング用電圧を印加し、前記第2のスイッチ回路は、前記第j+1の接続ノードを前記第1の電源電圧に設定してもよい。
このようにすれば、第1のスイッチ回路により選択された第iの接続ノードと第2のスイッチ回路により選択された第j+1の接続ノードとの間に設けられる1又は複数の焦電素子の分極方向を第1の分極方向に設定することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの第pの焦電素子〜第qの焦電素子の分極方向を前記第1の分極方向の反対方向である第2の分極方向に設定する場合には、前記ポーリング回路は、前記第pの焦電素子の一端側のノードである第pの接続ノードを前記第1の電源電圧に設定し、前記第qの焦電素子の他端側のノードである第q+1の接続ノードに対して前記ポーリング用電圧を印加してもよい。
このようにすれば、第pの焦電素子〜第qの焦電素子の各焦電素子に分極方向を第2の分極方向に設定するための電圧が印加されるから、第pの焦電素子〜第qの焦電素子の分極方向を第2の分極方向に設定することができる。
また本発明の一態様では、前記ポーリング回路は、第1のスイッチ回路と、第2のスイッチ回路とを含み、前記第1のスイッチ回路は、前記第q+1の接続ノードに対して前記ポーリング用電圧を印加し、前記第2のスイッチ回路は、前記第pの接続ノードを前記第1の電源電圧に設定してもよい。
このようにすれば、第1のスイッチ回路により選択された第q+1の接続ノードと第2のスイッチ回路により選択された第pの接続ノードとの間に設けられる1又は複数の焦電素子の分極方向を第2の分極方向に設定することができる。
また本発明の一態様では、前記ポーリング回路は、前記第1の焦電素子の一端側のノードである第1の接続ノードと前記検出ノードとの間に設けられる検出用スイッチ素子を含み、前記ポーリング回路は、検出期間では、前記検出用スイッチ素子をオン状態に設定し、前記ポーリング処理の期間では、前記検出用スイッチ素子をオフ状態に設定してもよい。
このようにすれば、検出期間では、n個の焦電素子にポーリング電圧が印加されない状態で、焦電素子からの電圧信号を検出回路に入力することができる。一方、ポーリング処理の期間では、検出回路にポーリング電圧が入力されない状態で、焦電素子のポーリング処理を行うことができる。
また本発明の一態様では、前記ポーリング回路は、前記ポーリング処理が正常に行われたかどうかをモニターするポーリングモニター回路を含んでもよい。
このようにすれば、ポーリング処理が正常に行われなかった場合に、再度ポーリング処理を行うことができるから、信頼性の高い赤外線検出などが可能になる。
また本発明の一態様では、前記ポーリングモニター回路は、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子の各焦電素子の一端側の接続ノードを前記検出ノードに接続し、前記検出回路の検出結果に基づいて前記各焦電素子の分極をモニターしてもよい。
このようにすれば、ポーリングモニター回路は、各焦電素子の分極を個別にモニターすることができるから、各焦電素子に対して確実にポーリング処理を行うことができる。その結果、信頼性の高い赤外線検出などが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子を支持する共通支持部材を含み、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子は、前記共通支持部材上に形成されてもよい。
このようにすれば、共通支持部材上にn個の焦電素子を設けることができるから、1個のセンサーの面積を小さくすることができる。その結果、複数のセンサーセルをアレイ状に配置したセンサーアレイにおいて、センサーセルを高密度に配置することなどが可能になる。
また本発明の一態様では、共通空洞領域を含み、前記共通空洞領域は、前記共通支持部材の下方に設けられてもよい。
このようにすれば、n個の焦電素子及び共通支持部材を基板から熱的に分離することができる。その結果、赤外線検出の感度を高めることなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子を支持する第1の支持部材〜第nの支持部材を含み、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子は、対応する前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材上にそれぞれ形成されてもよい。
このようにすれば、n個の支持部材の各支持部材の面積を小さくすることができるから、焦電素子の熱容量を低減することが可能になる。その結果、赤外線検出の感度を高めることなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材の各々を接続する複数の接続部を含み、前記ポーリング回路は、前記複数の接続部に設けられる配線を介して、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子にポーリング用電圧を供給してもよい。
このようにすれば、ポーリング回路は、接続部に設けられた配線を介して各焦電素子にポーリング用電圧を印加することができるから、各焦電素子の分極方向を個別に設定することができる。
また本発明の一態様では、前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材に共通の共通空洞領域を含み、前記共通空洞領域は、前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材の下方に設けられてもよい。
このようにすれば、n個の焦電素子及びn個の支持部材を基板から熱的に分離することができる。その結果、赤外線検出の感度を高めることなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材に対応する第1の空洞領域〜第nの空洞領域を含み、前記第1の空洞領域〜前記第nの空洞領域は、対応する前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材の下方にそれぞれ設けられてもよい。
このようにすれば、各焦電素子及び各支持部材を基板から熱的に分離することができる。その結果、赤外線検出の感度を高めることなどが可能になる。
本発明の他の態様は、上記いずれかに記載の検出装置を含むセンサーデバイスに関係する。
本発明の他の態様は、複数のセンサーセルを有するセンサーアレイと、1又は複数の行線と、1又は複数の列線と、前記1又は複数の行線に接続される行選択回路と、前記1又は複数の列線に接続される読み出し回路とを含み、前記複数のセンサーセルの各センサーセルは、検出ノードと第1の電源ノードとの間に直列に設けられる第1の焦電素子〜第n(nは2以上の整数)の焦電素子と、前記検出ノードに接続される検出回路と、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子の分極方向を個別に設定するポーリング処理を行うポーリング回路とを含むセンサーデバイスに関係する。
本発明の他の態様によれば、センサーセルのn個の焦電素子の分極方向を個別に設定することができるから、例えばn個の焦電素子の分極方向を同一方向に設定することで、センサーデバイスの検出感度を高めることができる。また、例えばn個の焦電素子のうちの少なくとも1個の焦電素子の分極方向を他の焦電素子の分極方向と反対の方向に設定することで、外乱や環境温度の影響を低減することができる。その結果、例えば高感度で精度の高い赤外線カメラ等を実現することが可能になる。
本発明の他の態様は、上記いずれかに記載のセンサーデバイスを含む電子機器に関係する。
検出装置の基本的な構成例。 ポーリング処理を説明する図。 ポーリング処理を説明する別の図。 図4(A)は、焦電素子の分極方向を同一方向に設定した場合。図4(B)は、焦電素子の分極方向を異なる方向に設定した場合。 入射赤外線のパワーと出力信号(電圧信号)との関係を示すグラフ。 図6(A)、図6(B)は、焦電素子の第1の構成例。 図7(A)、図7(B)は、焦電素子の第2及び第3の構成例。 図8(A)、図8(B)は、検出回路の第1及び第2の構成例。 図9(A)、図9(B)は、センサーデバイスの構成例。 センサーアレイの詳細な構成例。 センサーアレイの変形例。 センサーデバイスを含む電子機器の構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.焦電素子
本実施形態の検出装置では、赤外線等を検出する素子として焦電素子(熱センサー素子、赤外線検出素子、熱型光検出素子、強誘電体素子)を用いる。焦電素子は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電体を用いた素子であって、焦電素子の温度変化により発生する焦電流を利用して赤外線を検出する。
具体的には、チョッパー等により焦電素子に照射される赤外線を周期的に遮断することで、焦電素子の温度を変化させて焦電流を発生させ、この焦電流を焦電素子自身に充電させることで電圧信号として検出する。この電圧信号が大きいほど、検出装置の感度が高くなり、また検出精度を高めることも可能になる。以下では、検出される電圧信号を大きくするための条件について説明する。
焦電流によって焦電素子に充電される総電荷量をQとし、焦電素子の電気容量(キャパシタンス)をCとすると、検出される電圧信号ΔVは以下の式で与えられる。
ΔV=Q/C (1)
総電荷量Qは、焦電素子の温度変化をΔT、焦電係数をp、焦電素子の面積をSとすると、次式で与えられる。
Q=p×S×ΔT (2)
また、焦電素子の電気容量Cは、強誘電体(焦電体)の比誘電率をε、真空誘電率をε0、強誘電体の膜厚をdとすると、次式で与えられる。
C=ε×ε0×S/d (3)
式(1)〜(3)より、電圧信号ΔVは以下のようになる。
ΔV=p×ΔT×d/(ε×ε0) (4)
式(4)から分かるように、電圧信号ΔVを大きくするためには、焦電係数p、温度変化ΔT及び強誘電体の膜厚dを大きくし、強誘電体の比誘電率εを小さくする必要がある。
焦電係数pは、温度変化に対する焦電体の自発分極の変化量に相当し、焦電係数pの大きさは材料に依存し、キュリー点より低い温度であればほぼ一定である。例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の場合では、焦電係数pは50nC/K/cmという優れた値である。
温度変化ΔTは、赤外線受光前後の焦電素子の温度差である。温度変化ΔTを大きくするためには、焦電素子の温度が上昇しやすくなるよう、焦電素子を含めたセンサー全体の熱容量を小さくし、且つ、センサーとその周囲との間の熱伝導を抑える必要がある。例えば、熱容量を小さくするために薄膜(100nm程度)のPZTを成膜し、MEMS技術によって焦電素子を含むセンサーを熱的に分離する構造を用いている。
強誘電体の膜厚dについては、式(4)から分かるように、電圧信号ΔVを大きくするためには膜厚dを大きくする方が望ましい。しかし、膜厚dを大きくすると、焦電素子を含めたセンサー全体の熱容量が大きくなってしまうという課題がある。
強誘電体の比誘電率εは材料によって決まるが、例えばPZTの場合では、1000程度もあるために電気容量Cが大きくなってしまうという課題がある。
このように、温度変化ΔTを大きくするために、熱容量を小さくしようとして膜厚dを薄くすれば、電気容量Cが大きくなってしまう。電気容量Cが大きくなるから、結果的には電圧信号ΔVを大きくすることができない。反対に、電気容量Cを小さくしようとして膜厚dを厚くすれば、熱容量が大きくなり、温度変化ΔTが小さくなって、結果的には電圧信号ΔVを大きくすることができない。
比誘電率εを小さくすることは、例えばPZTの場合では、材料の組成比の変更、成膜プロセスの最適化などで比誘電率を下げることは可能であるが、著しく下げることは難しい。また、PZT以外の比誘電率の低い強誘電体材料として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの有機強誘電体などが挙げられるが、材料の信頼性に課題があること、焦電係数がPZTに比べて1桁以上低いことなどから、十分な性能が期待できないなどの問題がある。
2.検出装置
図1に本実施形態の検出装置の基本的な構成例を示す。本実施形態の検出装置は、第1〜第n(nは2以上の整数)の焦電素子PY1〜PYnと、検出回路20と、ポーリング回路30とを含む。なお、本実施形態の検出装置は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnは、検出ノードNDと第1の電源ノードVSS(低電位側電源ノード)との間に直列に設けられる。そして、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnは、ポーリング回路30によって分極方向が個別に設定される。
分極方向が個別に設定されるとは、n個の焦電素子の分極方向が一括して設定されるのではなく、少なくとも1つの焦電素子の分極方向が別々に設定されるということである。例えば4個の焦電素子の場合には、1個ずつ設定してもよいし、或いは2個ずつ設定してもよいし、或いは1個を設定してから、次に3個を設定してもよい。
第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの第i(iは1≦i≦nである整数)の焦電素子PYiの一端側のノードを第iの接続ノードNiとし、第iの焦電素子PYiの他端側のノードを第i+1の接続ノードNi+1とする。例えば、図1に示すように、第3の焦電素子PY3の一端側のノードは第3の接続ノードN3であり、他端側のノードは第4の接続ノードN4である。
検出回路20は、検出ノードNDに接続され、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの焦電流に基づく電圧信号を検出して、検出信号VDETを出力する。なお、検出回路20の具体的な構成については、後述する。
ポーリング回路30は、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの分極方向を個別に設定するポーリング処理を行う。具体的には、ポーリング回路30は第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの少なくとも2つの焦電素子の分極方向を同じ方向に設定するポーリング処理を行うことができる。そしてその他の焦電素子の分極方向を異なる方向に設定することができる。
より具体的には、ポーリング回路30は、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの少なくとも2つの焦電素子の分極方向を第1の分極方向に設定する。そして、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの、第1の分極方向に分極が設定された少なくとも2つの焦電素子を除く焦電素子の分極方向を、第1の分極方向とは反対の分極方向である第2の分極方向に設定する。
ここで第1の分極方向とは、各焦電素子の検出ノードND側の電極を上部電極とし、第1の電源ノードVSS側の電極を下部電極とした場合に、上部電極側に負(−)の分極電荷が生じ、下部電極側に正(+)の分極電荷が生じる分極方向をいう。また、第2の分極方向とは、上部電極側に正(+)の分極電荷が生じ、下部電極側に負(−)の分極電荷が生じる分極方向をいう。
ポーリング回路30は、第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2を含む。第1のスイッチ回路SW1は、第1〜第n+1の接続ノードN1〜Nn+1のうちのいずれか1つの接続ノードを選択し、選択された接続ノードにポーリング用電圧VPOLを印加する。第2のスイッチ回路SW2は、第1〜第n+1の接続ノードN1〜Nn+1のうちのいずれか1つの接続ノードを選択し、選択された接続ノードを第1の電源電圧VSSに設定する。こうすることで、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの分極方向を個別に設定することができる。
すなわち、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの第i〜第jの焦電素子PYi〜PYjの分極方向を第1の分極方向に設定する場合には、ポーリング回路30は、第iの焦電素子PYiの一端側のノードである第iの接続ノードNiに対してポーリング用電圧VPOLを印加し、第jの焦電素子PYjの他端側のノードである第j+1の接続ノードNj+1を第1の電源電圧VSSに設定する。
この場合には、第1のスイッチ回路SW1は、第iの接続ノードNiに対してポーリング用電圧VPOLを印加し、第2のスイッチ回路SW2は、第j+1の接続ノードNj+1を第1の電源電圧VSSに設定する。
なお、第i〜第jの焦電素子PYi〜PYjの個数j−i+1はnより小さい。例えば、4個の焦電素子の場合(n=4)では、第i〜第jの焦電素子PYi〜PYjは、1個か2個か3個の焦電素子であって、4個の焦電素子ではない。
一方、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの第p〜第qの焦電素子PYp〜PYqの分極方向を第1の分極方向の反対方向である第2の分極方向に設定する場合には、ポーリング回路30は、第pの焦電素子PYpの一端側のノードである第pの接続ノードNpを第1の電源電圧VSSに設定し、第qの焦電素子PYqの他端側のノードである第q+1の接続ノードNq+1に対してポーリング用電圧VPOLを印加する。
この場合には、第1のスイッチ回路SW1は、第q+1の接続ノードNq+1に対してポーリング用電圧VPOLを印加し、第2のスイッチ回路SW2は、第pの接続ノードNpを第1の電源電圧VSSに設定する。
なお、第p〜第qの焦電素子PYp〜PYqの個数q−p+1はnより小さい。例えば、4個の焦電素子の場合(n=4)では、第p〜第qの焦電素子PYp〜PYqは、1個か2個か3個の焦電素子であって、4個の焦電素子ではない。
なお、ポーリング回路30によるポーリング処理については、後で具体的に説明する。
第1のスイッチ回路SW1は、第1〜第n+1のスイッチ素子S11〜S1n+1を含み、第1〜第n+1のスイッチ素子S11〜S1n+1のいずれか1つがオン状態に設定されることで、第1〜第n+1の接続ノードN1〜Nn+1のうちの選択された1つの接続ノードに対してポーリング用電圧VPOLが印加される。
第2のスイッチ回路SW2は、第1〜第n+1のスイッチ素子S21〜S2n+1を含み、第1〜第n+1のスイッチ素子S21〜S2n+1のいずれか1つがオン状態に設定されることで、第1〜第n+1の接続ノードN1〜Nn+1のうちの選択された1つの接続ノードが第1の電源電圧VSSに設定される。
ポーリング回路30は、検出用スイッチ素子SWA、第1の電源用スイッチ素子SWB、ポーリング用スイッチ素子SWP及びポーリングモニター用スイッチ素子SWMをさらに含む。また、ポーリング回路30は、スイッチ制御回路SWCLをさらに含む。スイッチ制御回路SWCLは、第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2の各スイッチ素子及び他のスイッチ素子SWA、SWB、SWP、SWMのオン・オフを制御するスイッチ制御信号SSWを出力する。なお、スイッチ制御信号SSWを各スイッチ素子に供給するための配線は図示していない。
検出用スイッチ素子SWAは、第1の焦電素子PY1の一端側のノードである第1の接続ノードN1と検出ノードNDとの間に設けられる。第1の電源用スイッチ素子SWBは、第n+1の接続ノードNn+1と第1の電源ノードVSSとの間に設けられる。ポーリング用スイッチ素子SWPは、第1のスイッチ回路SW1とポーリング用電圧供給ノードVPOLとの間に設けられる。また、ポーリングモニター用スイッチ素子SWMは、第1のスイッチ回路SW1と検出ノードNDとの間に設けられる。
赤外線を検出する期間である検出期間では、ポーリング回路30は、検出用スイッチ素子SWAと第1の電源用スイッチ素子SWBとをオン状態に設定し、第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2の各スイッチ素子、ポーリング用スイッチ素子SWP及びポーリングモニター用スイッチ素子SWMをオフ状態に設定する。こうすることで、検出期間では、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの焦電流に基づく電圧信号が、検出用スイッチ素子SWAを介して、検出回路20に入力される。
また、ポーリング処理の期間では、ポーリング回路30は、検出用スイッチ素子SWAと第1の電源用スイッチ素子SWBとポーリングモニター用スイッチ素子SWMとをオフ状態に設定し、ポーリング用スイッチ素子SWPをオン状態に設定する。そして第1のスイッチ回路SW1のいずれか1つのスイッチ素子をオン状態に設定し、第2のスイッチ回路SW2のいずれか1つのスイッチ素子をオン状態に設定する。こうすることで第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの少なくとも1つの焦電素子に対してポーリング用電圧VPOLが印加される。ポーリング処理は、各焦電素子ごとに1個ずつ行ってもよいし、直列に接続された複数の焦電素子をまとめて同時に行ってもよい。
このポーリング処理は、例えば工場出荷時に行ってもよいし、或いはユーザーが使用を開始する前に行ってもよい。
また、ポーリング回路30は、ポーリングモニター回路PMTを含んでもよい。このポーリングモニター回路PMTは、ポーリング処理が正常に行われたか否かをモニターする。具体的には、ポーリングモニター期間では、ポーリング回路30は、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの各焦電素子の一端側の接続ノードを検出ノードNDに接続し、他端側の接続ノードを第1の電源ノードVSSに接続する。さらに、ポーリングモニター用スイッチ素子SWMをオン状態に設定し、他のスイッチ素子SWA、SWB、SWPをオフ状態に設定する。そして、ポーリングモニター回路PMTは、検出回路20の検出結果に基づいて、各焦電素子のポーリング処理が正常に行われたか否かをモニターする。すなわち、検出回路20からの検出信号VDETが所定の電圧になっているか否かを判断することで、ポーリング処理が正常に行われたか否かをモニターする。ポーリング処理が正常に行われなかった場合には、再度ポーリング処理を行うことができる。
図2は、本実施形態の検出装置におけるポーリング処理を説明する図である。図2には、4個の焦電素子PY1〜PY4を含む検出装置において、1個の焦電素子(例えばPY1)に対するポーリング処理を示す。
図2に示すように、ポーリング回路30は、検出用スイッチ素子SWAと第1の電源用スイッチ素子SWBとポーリングモニター用スイッチ素子SWMとをオフ状態に設定し、ポーリング用スイッチ素子SWPをオン状態に設定する。そして第1のスイッチ回路SW1のスイッチ素子S11をオン状態に設定し、第2のスイッチ回路SW2のスイッチ素子S22をオン状態に設定する。こうすることで、第1の焦電素子PY1の分極方向を設定することができる。なお、図2では第1の焦電素子PY1の分極方向を矢印で表している。
具体的には、第1の焦電素子PY1の第1の接続ノードN1側の電極を上部電極とし、第2の接続ノードN2側の電極を下部電極とした場合に、下部電極側に第1の電源電圧VSSが印加されることで正(+)の分極電荷が生じ、上部電極側にポーリング用電圧VPOLが印加されることで負(−)の分極電荷が生じ、その結果第1の焦電素子PY1の分極方向が図2に示すように設定される。
また、図示していないが、第1のスイッチ回路SW1のスイッチ素子S12をオン状態に設定し、第2のスイッチ回路SW2のスイッチ素子S23をオン状態に設定することで、第2の焦電素子PY2の分極方向を設定することができる。
すなわち、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの第i(iは1≦i≦nである整数)の焦電素子PYiの分極方向を設定する場合には、第1のスイッチ回路SW1が第iの接続ノードNiを選択してポーリング用電圧VPOLを印加し、第2のスイッチ回路SW2が第i+1の接続ノードNi+1を選択して第1の電源電圧VSSに設定する。
本実施形態の検出装置によれば、各焦電素子を上記と反対の分極方向に設定することができる。例えば、第1のスイッチ回路SW1のスイッチ素子S12をオン状態に設定し、第2のスイッチ回路SW2のスイッチ素子S21をオン状態に設定することで、第1の焦電素子PY1の分極方向を反対の方向に設定することができる。
具体的には、第1の焦電素子PY1の上部電極側に第1の電源電圧VSSが印加されることで正(+)の分極電荷が生じ、下部電極側にポーリング用電圧VPOLが印加されることで負(−)の分極電荷が生じ、その結果第1の焦電素子PY1の分極方向が反転する。
すなわち、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの第iの焦電素子PYiの分極方向を反対方向に設定する場合には、第1のスイッチ回路SW1が第i+1の接続ノードNi+1を選択してポーリング用電圧VPOLを印加し、第2のスイッチ回路SW2が第iの接続ノードNiを選択して第1の電源電圧VSSに設定する。
図3は、本実施形態の検出装置におけるポーリング処理を説明する別の図である。図3には、4個の焦電素子PY1〜PY4を含む検出装置において、3個の焦電素子(例えばPY1〜PY3)をまとめて同時にポーリング処理する場合を示す。
図3に示すように、ポーリング回路30は、検出用スイッチ素子SWAと第1の電源用スイッチ素子SWBとポーリングモニター用スイッチ素子SWMとをオフ状態に設定し、ポーリング用スイッチ素子SWPをオン状態に設定する。そして第1のスイッチ回路SW1のスイッチ素子S11をオン状態に設定し、第2のスイッチ回路SW2のスイッチ素子S24をオン状態に設定する。こうすることで、第1〜第3の焦電素子PY1〜PY3の分極方向を同時に設定することができる。
すなわち、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの第iの焦電素子PYi〜第jの焦電素子PYjの分極方向を設定する場合には、第1のスイッチ回路SW1が第iの接続ノードNiを選択してポーリング用電圧VPOLを印加し、第2のスイッチ回路SW2が第j+1の接続ノードNj+1を選択して第1の電源電圧VSSに設定する。
また、図示していないが、第1のスイッチ回路SW1のスイッチ素子S14をオン状態に設定し、第2のスイッチ回路SW2のスイッチ素子S21をオン状態に設定することで、第1〜第3の焦電素子PY1〜PY3の分極方向を上記と反対方向に同時に設定することができる。
すなわち、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnのうちの第pの焦電素子PYp〜第qの焦電素子PYqの分極方向を反対方向に設定する場合には、第1のスイッチ回路SW1が第q+1の接続ノードNq+1を選択してポーリング用電圧VPOLを印加し、第2のスイッチ回路SW2が第pの接続ノードNpを選択して第1の電源電圧VSSに設定する。
直列に接続されたn個の焦電素子を同時に分極させるためには、1個の焦電素子を分極させるために必要な電圧のn倍の電圧を印加する必要がある。本実施形態の検出装置によれば、同時に分極させる焦電素子の個数を任意に設定することができるから、焦電素子の特性や他の回路の特性(例えば耐圧など)に応じて、適切なポーリング処理を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態の検出装置によれば、直列に設けられた第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの各焦電素子の分極方向を個別に設定することができる。こうすることで、n個の焦電素子の分極方向を同一方向に設定することができる。或いは、n個の焦電素子のうちの少なくとも2つの焦電素子の分極方向を同じ方向に設定し、それ以外の焦電素子の分極方向を反対方向に設定することができる。
図4(A)に、4個の焦電素子を含む検出装置において、4個の焦電素子の分極方向を同一方向に設定した場合を示す。なお、図4(A)では、ポーリング回路30のポーリング処理に関係する部分(例えば第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2など)については省略してある。
第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの分極方向を同一方向に設定した場合の全体の電気容量Ctotは、次式で与えられる。
Ctot=C/n (5)
ここで、Cは1個の焦電素子の電気容量である。
従って、n個の焦電素子を直列に接続した場合の電圧信号ΔVtotは、以下のようになる。
ΔVtot=n×(p×ΔT×d/(ε×ε0))
=n×ΔV (6)
このように、分極方向が同一のn個の焦電素子を直列に接続することで、1個の焦電素子から得られる電圧信号ΔVのn倍の電圧信号を得ることができる。
図5は、入射赤外線のパワーと出力信号(電圧信号)との関係を示すグラフである。図5には、10個の焦電素子を直列に接続した場合と1個の焦電素子の場合とを示す。図5から分かるように、10個の焦電素子を直列に接続した場合の出力信号は、1個の場合の約10倍に増加している。
このように、本実施形態の検出装置によれば、直列に接続されたn個の焦電素子の分極方向を同一の方向に設定することで、1個の焦電素子から得られる出力信号のn倍の出力信号を得ることができる。その結果、焦電体(強誘電体)材料や膜厚を変更することなしに、検出装置の感度を高くすることができ、また検出精度を向上させることも可能になる。
図4(B)に、4個の焦電素子を含む検出装置において、2個の焦電素子の分極方向を同一方向に設定し、他の2個の焦電素子の分極方向を反対方向に設定した場合を示す。図4(B)では、第1、第2の焦電素子PY1、PY2の分極方向を第1の分極方向に設定し、第3、第4の焦電素子PY3、PY4の分極方向を第2の分極方向に設定している。
ここで第1の分極方向とは、各焦電素子の検出ノードND側の電極を上部電極とし、第1の電源ノードVSS側の電極を下部電極とした場合に、上部電極側に負(−)の分極電荷が生じ、下部電極側に正(+)の分極電荷が生じる分極方向をいう。また、第2の分極方向とは、上部電極側に正(+)の分極電荷が生じ、下部電極側に負(−)の分極電荷が生じる分極方向をいう。
第2の分極方向に設定された第3、第4の焦電素子PY3、PY4は、外乱や環境温度の変化を補償するためのものであって、これらの焦電素子PY3、PY4には赤外線が入射されないように構成される。赤外線検出は第1、第2の焦電素子PY1、PY2により行われるが、外乱や環境温度の変化があった場合には、第3、第4の焦電素子PY3、PY4から反対向きの焦電流が生じることで、外乱や環境温度の変化による影響を低減することができる。
図4(B)に示すように、外乱や環境温度の変化があった場合には、第3、第4の焦電素子PY3、PY4から反対向きの焦電流が生じて、その結果、−2×ΔVtの電圧信号が生じる。ここでΔVtは、外乱や環境温度の変化により1個の焦電素子から生じる電圧信号である。従って、全体の電圧信号ΔVtotは、次式で与えられる。
ΔVtot=n×ΔV−n×ΔVt (7)
すなわち、外乱や環境温度の変化による焦電流の影響を差し引くことができる。
図4(B)では、第3、第4の焦電素子PY3、PY4を反対方向(第2の分極方向)に分極させているが、例えば第1、第2の焦電素子PY1、PY2を反対方向に分極させてもよい。或いは、第1、第3の焦電素子PY1、PY3を反対方向に分極させてもよい。また、第1の分極方向に分極した焦電素子の個数と第2の分極方向に分極した焦電素子の個数が同数でなくてもよい。例えば、第1〜第3の焦電素子PY1〜PY3を第1の分極方向に分極させ、第4の焦電素子PY4を第2の分極方向に分極させてもよい。この場合でも、外乱や環境温度の影響をある程度低減することができる。
このように、本実施形態の検出装置によれば、n個の焦電素子のうちの少なくとも1個の焦電素子の分極方向を他の焦電素子の分極方向と反対の方向に設定することで、外乱や環境温度の影響を低減することができる。その結果、外乱や環境温度の影響を受けずに、安定でより精度の高い赤外線検出が可能になる。
3.焦電素子の構成
図6(A)、図6(B)に、本実施形態の検出装置に用いられる焦電素子の第1の構成例を示す。図6(A)は、直列接続された4個の焦電素子PY1〜PY4を上方から見た平面図である。ここで上方とは、基板に対して垂直な方向であって、焦電素子、トランジスター等が形成される側(回路が形成される側)の方向をいう。また、下方とは、上方の反対方向をいう。
図6(A)、図6(B)の第1の構成例は、第1〜第4(広義には第n)の焦電素子PY1〜PY4、第1〜第4(広義には第n)のメンブレン(広義には支持部材)MB1〜MB4、第1〜第4(広義には第n)の空洞領域(空洞部)CA1〜CA4、配線LA1〜LA5、複数のポスト部(広義には接続部)PS1〜PS5を含む。このように、以下では、焦電素子を支持する部材(支持部材)を本実施形態ではメンブレンと呼ぶ。また、各メンブレンを接続する接続部を本実施形態ではポスト部と呼ぶ。
焦電素子PY1〜PY4は、それぞれ上部電極EA、強誘電体(焦電体)FE、下部電極EBを含む。強誘電体(焦電体)FEは、上部電極EAと下部電極EBとの間に設けられる。焦電素子PY1〜PY4は、対応する第1〜第4のメンブレン(支持部材)MB1〜MB4上にそれぞれ形成される。
第1〜第4のメンブレン(支持部材)MB1〜MB4は、例えばシリコン酸化膜(SiO)であって、焦電素子PY1〜PY4を支持するためのものである。
第1〜第4の空洞領域CA1〜CA4は、対応する第1〜第4のメンブレンMB1〜MB4の下方にそれぞれ設けられる領域であって、焦電素子PY1〜PY4を基板(シリコン基板)SUBから熱的に分離するためのものである。
ポスト部PS1〜PS5は、第1〜第4のメンブレンMB1〜MB4の各々を接続するためのものである。これらのポスト部PS1〜PS5には、配線LA1〜LA5がそれぞれ設けられる。ポーリング回路30は、これらの配線LA1〜LA5を介して、第1〜第4の焦電素子PY1〜PY4にポーリング電圧VPOLを供給する。
具体的には、例えばポスト部PS1には配線LA1が設けられ、配線LA1は焦電素子PY1とポーリング回路30(第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2など)とを電気的に接続する。また、ポスト部PS2には配線LA2が設けられ、配線LA2は焦電素子PY1と焦電素子PY2とを電気的に接続し、さらにポーリング回路30に電気的に接続する。
図6(B)には、図6(A)のA1〜A5の経路に沿った断面を示す。図6(B)に示すように、配線LA1〜LA5は、第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2の各スイッチ素子に接続される。例えば、配線LA1は、第1のスイッチ回路SW1のスイッチ素子S11及び第2のスイッチ回路SW2のスイッチ素子S21に接続される(図6(B)のA1)。また、配線LA2は、第1のスイッチ回路SW1のスイッチ素子S12及び第2のスイッチ回路SW2のスイッチ素子S22に接続される(図6(B)のA2)。同様に、配線LA3〜LA5は、第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2の対応するスイッチ素子にそれぞれ接続される(図6(B)のA3〜A5)。これらのスイッチ素子は、例えばシリコン基板上に形成されたMOSトランジスターなどで構成することができる。
また、図示していないが、配線LA1はさらに検出用スイッチ素子SWAに接続され、配線LA5はさらに第1の電源用スイッチ素子SWBに接続される。
図7(A)に、本実施形態の検出装置に用いられる焦電素子の第2の構成例を示す。第2の構成例は、第1〜第4(広義には第n)の焦電素子PY1〜PY4、第1〜第4(広義には第n)のメンブレン(広義には支持部材)MB1〜MB4、共通空洞領域CA、配線LA1〜LA5、ポスト部PS1〜PS5を含む。
第1〜第4の焦電素子PY1〜PY4は、対応する第1〜第4のメンブレンMB1〜MB4上にそれぞれ形成される。そして第1〜第4のメンブレンMB1〜MB4の下方に、共通空洞領域CAが設けられる。
第2の構成例においても、第1の構成例と同様に、ポスト部PS1〜PS5に、配線LA1〜LA5がそれぞれ設けられ、配線LA1〜LA5は、第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2の各スイッチ素子に接続される。また、配線LA1はさらに検出用スイッチ素子SWAに接続され、配線LA5はさらに第1の電源用スイッチ素子SWBに接続される。
図7(B)に、本実施形態の検出装置に用いられる焦電素子の第3の構成例を示す。第3の構成例は、第1〜第4(広義には第n)の焦電素子PY1〜PY4、共通メンブレン(広義には共通支持部材)MB、共通空洞領域CA、配線LA1〜LA5、ポスト部PS1〜PS5を含む。
第1〜第4の焦電素子PY1〜PY4は、共通メンブレンMB上に形成される。そして共通メンブレンMBの下方に共通空洞領域CAが設けられる。
第3の構成例においても、第1、第2の構成例と同様に、ポスト部PS1〜PS5に、配線LA1〜LA5がそれぞれ設けられ、配線LA1〜LA5は、第1、第2のスイッチ回路SW1、SW2の各スイッチ素子に接続される。また、配線LA1はさらに検出用スイッチ素子SWAに接続され、配線LA5はさらに第1の電源用スイッチ素子SWBに接続される。
第1、第2の構成例では、第3の構成例と比較してメンブレンの面積を小さくすることができるため、熱容量を低減することが可能になる。その結果、検出装置の感度をさらに高くすることができ、また検出精度をさらに向上させることなどが可能になる。
一方、第3の構成例では、1つのメンブレン上に複数の焦電素子を設けることができるから、1個のセンサー(センサーセル)の面積を小さくすることができる。その結果、複数のセンサーセルをアレイ状に配置したセンサーアレイにおいて、センサーセルを高密度に配置することなどが可能になる。
4.検出回路
図8(A)、図8(B)に、本実施形態の検出装置に用いられる検出回路20の第1及び第2の構成例を示す。なお、本実施形態の検出回路20は図8(A)、図8(B)の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図8(A)に示す第1の構成例は、N型のデプレッション・トランジスターTNと、抵抗Rを含む。N型のデプレッション・トランジスターTNと抵抗Rは、第2の電源ノードVCC(高電位側電源ノード)と第1の電源ノードVSS(低電位側電源ノード)の間に直列に設けられ、ソースフォロワー回路が構成されている。
N型トランジスターTNのゲート(検出ノードND)には、焦電素子からの電圧信号ΔVが入力され、N型トランジスターTNのソースは、抵抗Rの一端に接続される。これらのトランジスターTNと抵抗Rによりソースフォロワー回路が構成され、そのゲインはほぼ1になる。そしてN型トランジスターTNのソースに対応する出力ノードNQから、電圧信号ΔVに伴い変化する検出信号VDET(出力電圧)が出力される。
第1の構成例の検出回路は、製造ばらつきの影響を受けやすいという欠点がある。製造ばらつきとしては、例えば、トランジスターTNの電流供給能力のばらつき、しきい値のばらつき、形状のばらつき、抵抗Rのシート抵抗値のばらつき、抵抗Rの形状のばらつきなどがある。そして、一般にIC基板上に製造される抵抗の特性ばらつきは、トランジスターの特性ばらつきに比べて変動が大きい。また製造条件の変動に依存した抵抗の特性変動とトランジスターの特性変動とは、連動しない。このため、第1の構成例の検出回路の出力電圧VDETのばらつきは大きくなる。
図8(B)に示す第2の構成例の検出回路は、第2の電源ノードVCCと第1の電源ノードVSSの間に直列に設けられた第1のP型トランジスターTP1と第2のP型トランジスターTP2を含む。これらの第1、第2のP型トランジスターTP1、TP2によりソースフォロワー回路が構成される。即ち焦電素子からの電圧信号ΔVの小信号振幅変化に対して、ゲインがほぼ1となる振幅の電圧が検出信号VDET(出力電圧)として出力される。
第1のP型トランジスターTP1(P型MOSトランジスター)は、検出回路の出力ノードNQと第1の電源ノードVSS(低電位側電源ノード)との間に設けられる。例えば図8(B)ではTP1のソースが出力ノードNQに接続され、ドレインが第1の電源ノードVSSに接続され、焦電素子からの電圧信号ΔVがゲートに入力される。
第2のP型トランジスターTP2(P型MOSトランジスター)は、第2の電源ノードVCC(高電位側電源ノード)と出力ノードNQとの間に設けられる。例えば図8(B)ではTP2のソースが第2の電源ノードVCCに接続され、ドレインが出力ノードNQに接続され、ゲートが基準電圧VR=Vcc−Vconstに設定される。ここでVccは、高電位側電源VCCの電圧を表し、Vconstは定電圧(固定電圧)である。
また、P型トランジスターTP1の基板電位はTP1のソースの電位に設定される。例えば図8(B)ではTP1の基板電位は出力ノードNQに接続される。またP型トランジスターTP2の基板電位はTP2のソースの電位に設定される。例えば図8(B)ではTP2の基板電位は第2の電源ノードVCCに接続される。このようにP型トランジスターTP1、TP2の基板電位をそのソース電位に設定することで、基板バイアス効果によるTP1、TP2のしきい値電圧の変動を防止できるため、TP1とTP2のしきい値電圧を、より近づけることが可能になる。なおP型トランジスターTP1、TP2の基板電位を共にVCCの電位に設定する変形実施も可能である。
またP型トランジスターTP1とTP2とは、そのゲート長及びゲート幅の少なくとも一方が同一になっている。さらに望ましくはTP1とTP2は、そのゲート長及びゲート幅の両方が同一になっている。このようにすれば、P型トランジスターTP1、TP2のしきい値電圧等の素子特性を近づけることが可能になり、製造プロセス変動等に起因する検出信号VDET(出力電圧)の変動を抑制できる。
次に第2の構成例の検出回路の動作についてさらに詳細に説明する。図8(B)に示すようにトランジスターTP2のゲートは基準電圧VR=Vcc−Vconstに設定されている。従って、トランジスターTP2のゲート・ソース間電圧はVconstであり、TP2は飽和領域で動作するため、TP2には、ほとんどゲート・ソース間電圧Vconstとしきい値電圧だけで決まる電流I1が流れる。
一方、トランジスターTP1はトランジスターTP2に直列接続されているため、TP1には同じ電流I1が流れる。そしてトランジスターTP1の基板電位は、トランジスターTP2と同様にソース電位に設定されている。従って、トランジスターTP1のしきい値電圧とトランジスターTP2のしきい値電圧を等しくできる。さらにトランジスターTP1は飽和領域で動作し、トランジスターTP1とTP2が同一のトランジスターサイズ(ゲート幅、ゲート長が同一)であるとすると、TP1のゲート・ソース間電圧は、TP2のゲート・ソース間電圧であるVconstとほぼ同じ電圧になる。また、トランジスターTP1のゲートは焦電素子に接続され、TP1のゲートの検出ノードNDとVSSの間には焦電素子の抵抗が存在するため、検出ノードNDは定常的には0V(VSSレベル)に設定される。従って、トランジスターTP1のソースノードである検出回路の出力ノードNQの電圧VDETは、定常的にはVconstとほぼ同じ電圧に設定される。
この状態で焦電素子に赤外線が照射されて焦電素子の温度が変化すると、発生した焦電流によりトランジスターTP1のゲート(ゲート容量)が過渡的に充電され、電圧がΔVだけ変動する。このとき、トランジスターTP1には、トランジスターTP2からの電流I1が流れるため、TP1のソース電圧であるVDETは、VDET=Vconst+ΔVとなる。即ち、トランジスターTP1、TP2からなる回路はゲイン=1のソースフォロワー回路として動作する。
以上のように第2の構成例の検出回路では、高電位側電源電圧としてVccが供給される場合に、P型トランジスターTP2のゲートは、基準電圧VR=Vcc−Vconstに設定される。そしてP型トランジスターTP1は、Vconstに対応する設定電圧を基準として、焦電素子からの電圧信号ΔVに伴い変化する電圧を、そのソースに出力する。例えば、焦電素子の温度が変化して焦電素子からの電圧が0VからΔVだけ変化すると、出力電圧VDETも、Vconstに対応する設定電圧を基準としてΔVだけ変化する。ここでVconstに対応する設定電圧は、Vconstそのものであってもよいし、Vconstと若干だけ異なる電圧であってもよい。
またP型トランジスターTP2(TP1)のしきい値電圧をVthとした場合に、Vth≦Vconst≦Vcc−Vthとなるように、電圧Vconstを設定することが望ましい。即ち、このような関係が成り立つ基準電圧VR=Vcc−Vconstを、P型トランジスターTP2のゲートに入力する。このようにすれば、トランジスターTP1、TP2を飽和領域で動作させることが可能になる。また出力電圧VDETの設定電圧となるVconstがしきい値電圧Vth以上になるため、後段の増幅回路やA/D変換器に対して、しきい値電圧Vth以上の電圧を定常的に入力できるようになる。従って、後段の増幅回路やA/D変換器の設計を容易化でき、増幅回路やA/D変換器としてコンパクトで簡素な回路を使用することも可能になる。
5.センサーデバイス
図9(A)に本実施形態のセンサーデバイスの構成例を示す。このセンサーデバイスは、センサーアレイ100と、行選択回路(行ドライバー)110と、読み出し回路120とを含む。またA/D変換部130、カラム走査回路140、制御回路150を含むことができる。このセンサーデバイスを用いることで、例えばナイトビジョン機器などに用いられる赤外線カメラなどを実現できる。
センサーアレイ100(焦点面アレイ)には、複数のセンサーセルが配列(配置)される。また複数の行線(ワード線、走査線)と複数の列線(データ線)が設けられる。なお行線及び列線の一方の本数が1本であってもよい。例えば行線が1本である場合には、図9(A)において行線に沿った方向(横方向)に複数のセンサーセルが配列される。一方、列線が1本である場合には、列線に沿った方向(縦方向)に複数のセンサーセルが配列される。
図9(B)に示すように、センサーアレイ100の各センサーセルは、各行線と各列線の交差位置に対応する場所に配置(形成)される。例えば図9(B)のセンサーセルは、行線WL1と列線DL1の交差位置に対応する場所に配置されている。他のセンサーセルも同様である。
行選択回路110は、1又は複数の行線に接続される。そして各行線の選択動作を行う。例えば図9(B)のようなQVGA(320×240画素)のセンサーアレイ100(焦点面アレイ)を例にとれば、行線WL0、WL1、WL2・・・・WL239を順次選択(走査)する動作を行う。即ちこれらの行線を選択する信号(ワード選択信号)をセンサーアレイ100に出力する。
読み出し回路120は、1又は複数の列線に接続される。そして各列線の読み出し動作を行う。QVGAのセンサーアレイ100を例にとれば、列線DL0、DL1、DL2・・・・DL319からの検出信号(検出電流、検出電荷)を読み出す動作を行う。
A/D変換部130は、読み出し回路120において取得された検出電圧(測定電圧、到達電圧)をデジタルデータにA/D変換する処理を行う。そしてA/D変換後のデジタルデータDOUTを出力する。具体的には、A/D変換部130には、複数の列線の各列線に対応して各A/D変換器が設けられる。そして、各A/D変換器は、対応する列線において読み出し回路120により取得された検出電圧のA/D変換処理を行う。なお、複数の列線に対応して1つのA/D変換器を設け、この1つのA/D変換器を用いて、複数の列線の検出電圧を時分割にA/D変換してもよい。
カラム走査回路140は、各カラム(列)を順次選択(走査)して、各カラムのA/D変換後のデジタルデータを時系列データとして出力するための動作を行う。なお、カラム走査回路140を設けずに、各カラムのデジタルデータを並行して(パラレルに)出力してもよい。
制御回路150(タイミング生成回路)は、各種の制御信号を生成して、行選択回路110、読み出し回路120、A/D変換部130、カラム走査回路140に出力する。例えば充電や放電(リセット)の制御信号を生成して出力する。或いは、各回路のタイミングを制御する信号を生成して出力する。
図10に、センサーアレイ100の詳細な構成例を示す。
各センサーセルは、検出ノードNDと第1の電源ノードVSSとの間に直列に設けられる第1〜第n(nは2以上の整数)の焦電素子PY1〜PYnと、検出ノードNDに接続される検出回路20と、第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnの分極方向を同じ方向に設定するポーリング処理を行うポーリング回路30とを含む。第1〜第nの焦電素子PY1〜PYnは、分極方向が同じ方向に設定されている。
各センサーセルからの検出信号の読み出しは以下のように行われる。例えば行線WL0が選択される場合には、行線WL0にゲートが接続されるトランジスターTWがオン状態になる。そして行線WL0に対応する1又は複数のセンサーセルが、それぞれ対応する列線DL(DL0〜DL319)に電気的に接続される。この時、行線WL0以外の行線WL(WL1〜WL239)は非選択である。
このようにして、行線WL0に対応する1又は複数のセンサーセルからの検出信号が列(カラム)毎に読み出される。その後、他の行線WL(WL1〜WL239)が順次選択され、上記と同様にして各センサーセルから検出信号が読み出される。
図11に、センサーアレイ100の変形例を示す。図11の変形例では、ポーリングモニター回路PMT及びスイッチ制御回路SWCLは、センサーセル毎に設けられるのではなく、カラム(列)毎に設けられる。こうすることで、センサーセルの面積を小さくすることができるから、センサーセルをより高密度に配置することなどが可能になる。
本実施形態のセンサーデバイスによれば、直列に設けられたn個の焦電素子の分極方向を個別に設定することができる。例えば、n個の焦電素子の分極方向を同一方向に設定することで、1個の焦電素子から得られる検出信号のn倍の電圧レベルの検出信号を得ることができる。その結果、焦電体(強誘電体)材料や膜厚を変更することなしに、センサーデバイスの検出感度を高めることができるから、例えば高感度の赤外線カメラ等を実現することが可能になる。また、例えばn個の焦電素子のうちの少なくとも1個の焦電素子の分極方向を他の焦電素子の分極方向と反対の方向に設定することで、外乱や環境温度の変化の影響を低減することができる。その結果、外乱や環境温度の影響を受けずに、安定でより精度の高い赤外線カメラ等を実現することが可能になる。
6.電子機器
図12に本実施形態のセンサーデバイスを含む電子機器の構成例を示す。この電子機器は、例えば赤外線カメラであって、光学系200、センサーデバイス210、画像処理部220、処理部230、記憶部240、操作部250、表示部260を含む。なお本実施形態の電子機器は図12の構成に限定されず、その構成要素の一部(例えば光学系、操作部、表示部等)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
光学系200は、例えば1又は複数のレンズや、これらのレンズを駆動する駆動部などを含む。そしてセンサーデバイス210への物体像の結像などを行う。また必要であればフォーカス調整なども行う。
センサーデバイス210は、図9(A)等で説明したものであり、物体像の撮像処理を行う。画像処理部220は、センサーデバイス210からのデジタルの画像データ(画素データ)に基づいて、画像補正処理などの各種の画像処理を行う。
処理部230は、電子機器の全体の制御を行ったり、電子機器内の各ブロックの制御を行う。この処理部230は、例えばCPU等により実現される。記憶部240は、各種の情報を記憶するものであり、例えば処理部230や画像処理部220のワーク領域として機能する。操作部250は、ユーザーが電子機器を操作するためのインターフェースとなるものであり、例えば各種ボタンやGUI(Graphical User Interface)画面などにより実現される。表示部260は、例えばセンサーデバイス210により取得された画像やGUI画面などを表示するものであり、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの各種ディスプレイや投射型表示装置などにより実現される。
なお本実施形態は、FPA(Focal Plane Array:焦点面アレイ)を用いた赤外線カメラや赤外線カメラを用いた電子機器に適用できる。赤外線カメラを適用した電子機器としては、例えば夜間の物体像を撮像するナイトビジョン機器、物体の温度分布を取得するサーモグラフィー機器、人の侵入を検知する侵入検知機器、物体の物理情報の解析(測定)を行う解析機器(測定機器)、火や発熱を検知するセキュリティー機器、工場などに設けられるFA(Factory Automation)機器などが想定できる。ナイトビジョン機器を車載機器に適用すれば、車の走行時に夜間の人等の姿を検知して表示することができる。またサーモグラフィー機器に適用すれば、インフルエンザ検疫等に利用することができる。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語(支持部材、接続部等)と共に記載された用語(メンブレン、ポスト部等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また検出装置、センサーデバイス及び電子機器の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
20 検出回路、30 ポーリング回路、100 センサーアレイ、
110 行選択回路(行ドライバー)、120 読み出し回路、
130 A/D変換部、140 カラム走査回路、150 制御回路、
200 光学系、210 センサーデバイス、220 画像処理部、
230 処理部(CPU)、240 記憶部、250 操作部、260 表示部、
PY1〜PYn 焦電素子、PMT ポーリングモニター回路、
SW1、SW2 スイッチ回路、SWCL スイッチ制御回路、
SWA 検出用スイッチ素子、SWB 第1の電源用スイッチ素子、
SWP ポーリング用スイッチ素子、SWM ポーリングモニター用スイッチ素子、
ND 検出ノード、VSS 第1の電源ノード

Claims (19)

  1. 検出ノードと第1の電源ノードとの間に直列に設けられる第1の焦電素子〜第n(nは2以上の整数)の焦電素子と、
    前記検出ノードに接続される検出回路と、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子の分極方向を個別に設定するポーリング処理を行うポーリング回路とを含むことを特徴とする検出装置。
  2. 請求項1において、
    前記ポーリング回路は、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの少なくとも2つの焦電素子の分極方向を同じ方向に設定する前記ポーリング処理を行うことを特徴とする検出装置。
  3. 請求項2において、
    前記ポーリング回路は、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの少なくとも2つの焦電素子の分極方向を第1の分極方向に設定し、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの、前記第1の分極方向に分極方向が設定された前記少なくとも2つの焦電素子を除く焦電素子の分極方向を、前記第1の分極方向とは反対の方向である第2の分極方向に設定することを特徴とする検出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの第iの焦電素子〜第jの焦電素子の分極方向を第1の分極方向に設定する場合には、
    前記ポーリング回路は、前記第iの焦電素子の一端側のノードである第iの接続ノードに対してポーリング用電圧を印加し、前記第jの焦電素子の他端側のノードである第j+1の接続ノードを第1の電源電圧に設定することを特徴とする検出装置。
  5. 請求項4において、
    前記ポーリング回路は、
    第1のスイッチ回路と、
    第2のスイッチ回路とを含み、
    前記第1のスイッチ回路は、前記第iの接続ノードに対して前記ポーリング用電圧を印加し、
    前記第2のスイッチ回路は、前記第j+1の接続ノードを前記第1の電源電圧に設定することを特徴とする検出装置。
  6. 請求項4において、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子のうちの第pの焦電素子〜第qの焦電素子の分極方向を前記第1の分極方向の反対方向である第2の分極方向に設定する場合には、
    前記ポーリング回路は、前記第pの焦電素子の一端側のノードである第pの接続ノードを前記第1の電源電圧に設定し、前記第qの焦電素子の他端側のノードである第q+1の接続ノードに対して前記ポーリング用電圧を印加することを特徴とする検出装置。
  7. 請求項6において、
    前記ポーリング回路は、
    第1のスイッチ回路と、
    第2のスイッチ回路とを含み、
    前記第1のスイッチ回路は、前記第q+1の接続ノードに対して前記ポーリング用電圧を印加し、
    前記第2のスイッチ回路は、前記第pの接続ノードを前記第1の電源電圧に設定することを特徴とする検出装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記ポーリング回路は、
    前記第1の焦電素子の一端側のノードである第1の接続ノードと前記検出ノードとの間に設けられる検出用スイッチ素子を含み、
    前記ポーリング回路は、
    検出期間では、前記検出用スイッチ素子をオン状態に設定し、
    前記ポーリング処理の期間では、前記検出用スイッチ素子をオフ状態に設定することを特徴とする検出装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記ポーリング回路は、
    前記ポーリング処理が正常に行われたかどうかをモニターするポーリングモニター回路を含むことを特徴とする検出装置。
  10. 請求項9において、
    前記ポーリングモニター回路は、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子の各焦電素子の一端側の接続ノードを前記検出ノードに接続し、前記検出回路の検出結果に基づいて前記各焦電素子の分極をモニターすることを特徴とする検出装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子を支持する共通支持部材を含み、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子は、前記共通支持部材上に形成されることを特徴とする検出装置。
  12. 請求項11において、
    共通空洞領域を含み、
    前記共通空洞領域は、前記共通支持部材の下方に設けられることを特徴とする検出装置。
  13. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子を支持する第1の支持部材〜第nの支持部材を含み、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子は、対応する前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材上にそれぞれ形成されることを特徴とする検出装置。
  14. 請求項13において、
    前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材の各々を接続する複数の接続部を含み、
    前記ポーリング回路は、前記複数の接続部に設けられる配線を介して、前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子にポーリング用電圧を供給することを特徴とする検出装置。
  15. 請求項13又は14において、
    前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材に共通の共通空洞領域を含み、
    前記共通空洞領域は、前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材の下方に設けられることを特徴とする検出装置。
  16. 請求項13又は14において、
    前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材に対応する第1の空洞領域〜第nの空洞領域を含み、
    前記第1の空洞領域〜前記第nの空洞領域は、対応する前記第1の支持部材〜前記第nの支持部材の下方にそれぞれ設けられることを特徴とする検出装置。
  17. 請求項1乃至16のいずれかに記載の検出装置を含むことを特徴とするセンサーデバイス。
  18. 複数のセンサーセルを有するセンサーアレイと、
    1又は複数の行線と、
    1又は複数の列線と、
    前記1又は複数の行線に接続される行選択回路と、
    前記1又は複数の列線に接続される読み出し回路とを含み、
    前記複数のセンサーセルの各センサーセルは、
    検出ノードと第1の電源ノードとの間に直列に設けられる第1の焦電素子〜第n(nは2以上の整数)の焦電素子と、
    前記検出ノードに接続される検出回路と、
    前記第1の焦電素子〜前記第nの焦電素子の分極方向を個別に設定するポーリング処理を行うポーリング回路とを含むことを特徴とするセンサーデバイス。
  19. 請求項17又は18に記載のセンサーデバイスを含むことを特徴とする電子機器。
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