JP2012131685A - ガラス母材合成用バーナ及びガラス母材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】火炎中でのガラス原料の反応を促進させ、生産性に優れたガラス母材合成用バーナ及びガラス母材の製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明に係るガラス母材合成用バーナは、ガラス原料化合物及び可燃性ガスを供給する第1のノズルとその外周に同心円状に配置された不燃性ガスを供給する第2のノズルからなる二重管ノズルを複数本集束配置し、その外周に、これら二重管ノズルを囲んで、支燃性ガスを供給する第3のノズルを配置すると共に、前記第3のノズルの外周に管径の異なる複数のノズルを同心円状に配置してなることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】
本発明に係るガラス母材合成用バーナは、ガラス原料化合物及び可燃性ガスを供給する第1のノズルとその外周に同心円状に配置された不燃性ガスを供給する第2のノズルからなる二重管ノズルを複数本集束配置し、その外周に、これら二重管ノズルを囲んで、支燃性ガスを供給する第3のノズルを配置すると共に、前記第3のノズルの外周に管径の異なる複数のノズルを同心円状に配置してなることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、気相反応合成法による多孔質ガラス母材合成用バーナ及び該ガラス母材合成用バーナを用いたガラス母材の製造方法に関する。
多孔質ガラス母材の製造方法として、気相反応により生成したシリカ(SiO2)微粒子等のガラス微粒子を石英製等の出発材に向けて堆積させ、成長させる方法が知られている。この製造方法では、ガラス母材合成用バーナ(以下、単にバーナと称する)から、例えば四塩化珪素等の珪素化合物からなるガラス原料、水素ガス、酸素ガス、不活性ガス等を、鉛直に懸下した出発材に向けて供給する。供給されたガラス原料は、酸水素炎中で加水分解あるいは酸化反応し、シリカ微粒子となって出発材の下端部に付着・堆積する。この際、出発材を回転しつつ母材を軸方向に引き上げることにより、バーナと出発材に堆積した多孔質ガラス母材との距離を一定に保ちながら多孔質ガラス母材を成長・形成させる。このような気相合成法による多孔質ガラス母材合成技術は、基礎的な技術は既に確立されており、現在は、生産性を向上させることに開発の力点が置かれている。
多孔質ガラス母材の生産性を向上させるには、生産性の尺度として用いられる合成速度を高める必要があり、火炎中でのガラス原料の反応を促進させ、且つ、生成したガラス微粒子を効率的に堆積面に付着させてゆくことが重要な要素となる。また、既存設備の生産能力を最大限に利用し、かつ多品種に自由に対応できるという観点から、合成するガラス母材の直径をできるだけ大きくすること、つまり、ガラス母材の大型化も合成速度の向上とともに必要不可欠である。
比較的小型のガラス母材を形成するバーナについては、例えば、酸素ガス噴出ポート群が一つの場合には酸素ガス噴出ポート先端から多孔質ガラス母材堆積面までの距離を水素ガス噴出ポートに内包される酸素ガス噴出ポート群の焦点距離が該酸素ガス噴出ポート先端から多孔質ガラス母材堆積面までの距離の1倍を超えて4倍以下となるように制御し、酸素ガス噴出ポート群が複数の場合には酸素ガス噴出ポート先端から多孔質ガラス母材堆積面までの距離を、水素ガス噴出ポートに内包される酸素ガス噴出ポート群のうち焦点距離が最も短い群の焦点距離が該酸素ガス噴出ポート先端から多孔質ガラス母材堆積面までの距離の1倍を超えて4倍以下となり、2番目以降の群の焦点距離が該酸素ガス噴出ポート先端から多孔質ガラス母材堆積面までの距離の1倍を超えて6倍以下となり、かつ、外側の酸素ガス噴出ポート群の焦点距離が内側の酸素ガス噴出ポート群の焦点距離よりも大きくなるようにしたガラス微粒子合成用焦点型バーナがある(特許文献1参照)。
また、大型の多重管バーナについては、例えば、乱れのない安定した火炎を発生させるために、内周炎を形成する複数個のノズルで構成される内筒と外周炎を形成する複数個のノズルで構成される外筒とからなる二段構造のバーナにおいて、ガラス原料及び水素ガスを供給する第1層ノズルの内径をd、内周炎を形成する多重管ノズルの内径をD1、外周炎を形成する多重管ノズルの内径をD2としたとき、比D1/dが2.0〜3.5であり、且つ、比D2/dが4.0〜6.0となるようしたものがある(特許文献2参照)。
上記特許文献1に提案されるバーナは、火炎の焦点距離を制御することにより火炎を安定化させ、ガラス原料の反応を促進させるものである。しかしながら、ガラス原料の反応を促進させるためには、ガラス原料である四塩化珪素及びキャリアガスである水素が拡散して、他のノズルから供給される酸素と接触するまでの距離(拡散距離)を短くすることが重要であり上記特許文献1では、この点について考慮がなされていなかった。
また、上記特許文献2に提案されるバーナは、バーナを構成する多重管の管径を最適化することにより火炎を安定化させ、ガラス原料の反応を促進させるものである。しかしながら、上記特許文献1に提案されるバーナと同様に、ガラス原料である四塩化珪素及びキャリアガスである水素が拡散して、他のノズルから供給される酸素と接触するまでの距離(拡散距離)を短くすることについては考慮されていなかった。
さらに、大型のガラス母材、すなわち、直径の大きなガラス母材を合成する場合、ガラス母材の径が大きくなるにつれてガラス母材底面の嵩密度(質量を体積で除算した値)の分布が不均一となることにより、長時間の加熱によるガラス母材底面の熱応力が次第に大きくなることが考慮されていなかった。すなわち、ガラス母材を大型化した場合には、ガラス母材底面の嵩密度の分布にむらがなく均一であることが好ましいが、この点についても上記特許文献1,2では考慮されていない。このため、上記特許文献1,2に開示されたバーナを用いて大型のガラス母材を合成した場合、ガラス母材底面の熱応力が臨界点を超えてガラス母材が崩壊する虞があった。
以上のように、上記特許文献1,2に提案されるバーナでは、上記拡散距離や嵩密度分布の均一化について考慮されていないことから、ガラス原料の反応を十分に促進させることができず、また、母材の大型化にも応用困難であることから、十分な生産性を得ることができないという課題があった。
また、上記特許文献2に提案されるバーナは、バーナを構成する多重管の管径を最適化することにより火炎を安定化させ、ガラス原料の反応を促進させるものである。しかしながら、上記特許文献1に提案されるバーナと同様に、ガラス原料である四塩化珪素及びキャリアガスである水素が拡散して、他のノズルから供給される酸素と接触するまでの距離(拡散距離)を短くすることについては考慮されていなかった。
さらに、大型のガラス母材、すなわち、直径の大きなガラス母材を合成する場合、ガラス母材の径が大きくなるにつれてガラス母材底面の嵩密度(質量を体積で除算した値)の分布が不均一となることにより、長時間の加熱によるガラス母材底面の熱応力が次第に大きくなることが考慮されていなかった。すなわち、ガラス母材を大型化した場合には、ガラス母材底面の嵩密度の分布にむらがなく均一であることが好ましいが、この点についても上記特許文献1,2では考慮されていない。このため、上記特許文献1,2に開示されたバーナを用いて大型のガラス母材を合成した場合、ガラス母材底面の熱応力が臨界点を超えてガラス母材が崩壊する虞があった。
以上のように、上記特許文献1,2に提案されるバーナでは、上記拡散距離や嵩密度分布の均一化について考慮されていないことから、ガラス原料の反応を十分に促進させることができず、また、母材の大型化にも応用困難であることから、十分な生産性を得ることができないという課題があった。
本発明は、上記の事情に対処してなされたものであり、火炎中でのガラス原料の反応を促進させ、生産性に優れたガラス母材合成用バーナ及びガラス母材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るガラス母材合成用バーナは、ガラス原料化合物及び可燃性ガスを供給する第1のノズルとその外周に同心円状に配置された不燃性ガスを供給する第2のノズルからなる二重管ノズルを複数本集束配置し、その外周に、これら二重管ノズルを囲んで、支燃性ガスを供給する第3のノズルを配置すると共に、第3のノズルの外周に管径の異なる複数のノズルを同心円状に配置してなることを特徴とする。
本発明のガラス母材の製造方法は、ガラス原料化合物及び可燃性ガスを供給する第1のノズルとその外周に同心円状に配置された不燃性ガスを供給する第2のノズルからなる二重管ノズルを複数本集束配置し、その外周に、これら二重管ノズルを囲んで、支燃性ガスを供給する第3のノズルを配置すると共に、第3のノズルの外周に管径の異なる複数のノズルを同心円状に配置してなるガラス母材合成用バーナを回転する出発材に向けて配設し、少なくとも第1のノズルからシリカ原料化合物及び可燃性ガスとの混合ガスを、第2のノズルから不燃性ガスを、第3のノズルから支燃性ガスを各々供給し、支燃性ガス及び可燃性ガスから構成される酸水素火炎によってガラス原料化合物を加水分解することで得られるガラス微粒子を出発材に付着させることを特徴とする。
本発明のガラス母材合成用バーナは、火炎中でのガラス原料の反応を促進することができ、かつ大型の母材の合成にも適するので、生産性の高いガラス母材合成用バーナ及びガラス母材の製造方法を提供することができる。さらに、本発明のガラス母材合成用バーナは、母材底面温度を平滑化して嵩密度分布差を小さくすることができるので、所望の直径のガラス母材の合成が可能なガラス母材合成用バーナ及びガラス母材の製造方法を提供することができる。
(実施形態)
以下、本実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(製造装置1)
図1は、実施形態に係るガラス母材の製造装置1(以下、単に製造装置1と称する)の構成図である。製造装置1は、ガラス母材合成用バーナ10(以下、単にバーナ10と称する)と、反応容器20と、駆動機構30とを備える。
以下、本実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(製造装置1)
図1は、実施形態に係るガラス母材の製造装置1(以下、単に製造装置1と称する)の構成図である。製造装置1は、ガラス母材合成用バーナ10(以下、単にバーナ10と称する)と、反応容器20と、駆動機構30とを備える。
バーナ10は、ガラス原料化合物、水素ガス、酸素ガス、不活性ガス等、多孔質ガラス母材Bの合成に必要な各種ガスを供給する。ガラス原料化合物は、シリカ原料化合物、および、多孔質ガラス母材Bのドープ原料化合物から選ばれる化合物が好ましい。シリカ原料化合物としてはSiCl4(四塩化珪素)、SiH2Cl2(ジクロロシラン)、SiHCl3(トリクロロシラン)、SiCH3Cl3(トリクロロ(メチル)シラン)、Si(CH3)2Cl2(ジクロロ(メチル)シラン)等のハロゲン化珪素化合物、ポリメチルシロキサン等のハロゲンを含まない珪素化合物等の珪素化合物が挙げられる。多孔質ガラス母材Bには、二酸化チタン(TiO2)(以下、二酸化チタンのことをチタニアと称する)などをドープしてもよく、この場合、ガラス母材のドープ原料化合物として四塩化チタン(TiCl4)が使用できる。
反応容器20は、バーナ10から供給されるガラス原料化合物を酸水素炎中で加水分解し、生成されるスート状のガラス微粒子を石英ガラスで形成した出発材Sに付着させて堆積させ、多孔質ガラス母材Bを合成するための容器である。反応容器20には、多孔質ガラス母材Bを合成する際に発生する塩化水素ガス(HCl)を排気する開口部20aが設けられている。この開口部20aから排気された塩化水素ガスは、図示しない洗浄塔(除害装置)で処理される。
駆動機構30は、出発材Sを反応容器20内に鉛直に懸下するとともに、この多孔質ガラス母材Bの成長に応じて、出発材Sを回転させながら引き揚げる。出発材Sを回転しつつ母材を軸方向に引き上げることでバーナ10と合成ガラスの堆積面との距離が一定に保たれる。
(バーナ10の構成)
図2(a)は、バーナ10の上面図である。図2(b)は、バーナ10の第1層〜第3層ノズルの拡大上面図である(図2(b)中の鎖線は補助線である)。バーナ10は、内周炎を形成するガスを供給する第1〜第3層ノズル及び外周炎を形成するガスを供給する第4層〜第9層ノズルから構成される二段構造の多孔質ガラス母材合成用多重管バーナである。以下、第1層〜第9層ノズルについて説明する。
図2(a)は、バーナ10の上面図である。図2(b)は、バーナ10の第1層〜第3層ノズルの拡大上面図である(図2(b)中の鎖線は補助線である)。バーナ10は、内周炎を形成するガスを供給する第1〜第3層ノズル及び外周炎を形成するガスを供給する第4層〜第9層ノズルから構成される二段構造の多孔質ガラス母材合成用多重管バーナである。以下、第1層〜第9層ノズルについて説明する。
第1層ノズルは、3つのノズル1a〜1cを備える。ノズル1a〜1cは、それぞれの中心P1a〜P1cが後述する第3層ノズルの中心P3を中心とする円周上で、かつ、中心P1a〜P1cが互いに等間隔、つまり120度毎に配置される。多孔質ガラス母材Bを合成する場合、例えばこのノズル1a〜1cからは、ガラス原料となる四塩化珪素とキャリアガスとして可燃性ガスである水素(H2)ガスが供給される。また、チタニアがドープされた多孔質ガラス母材Bを合成する場合には、ノズル1a〜1cからたとえば四塩化チタンが四塩化珪素と合わせて供給される。
第2層ノズルは、3つのノズル2a〜2cから構成される。各ノズル2a〜2cの内径は、ノズル1a〜1cの外径よりも一回り大きく構成され、各ノズル2a〜2c内には、ノズル1a〜1cが同心状に挿入される。各ノズル2a〜2cからは、不燃性ガスである窒素(N2)ガスが供給される。なお、第1層ノズル及び第2層ノズルとで2重管が構成される。
第3層ノズル〜第9層ノズルは、互いに管径の異なる順次挿通された同心状の多重管群体に構成されている。第3層ノズル及び第9層ノズルからは、支燃性ガスである酸素(O2)ガスが供給される。第4層ノズル、第6層ノズル及び第8層ノズルからは、不燃性ガスである窒素ガスが供給される。第5層ノズル及び第7層ノズルからは、可燃性ガスである水素ガスが供給される。
第1層ノズルに供給されるガラス原料及び水素ガスは第3層ノズルに供給される酸素ガスと反応してガラス微粒子が生成され、第4層ノズル〜第9層ノズルで形成される火炎で保温されつつ粒成長して図1に示す多孔質ガラス母材Bの堆積面に付着していく。
(ガラス微粒子の生成速度)
ここで、ガラス微粒子を効率良く生成し、多孔質ガラス母材Bの生産性を向上させるために必要な事項について説明する。
以下の(1)式は、水と四塩化珪素との反応速度、すなわちシリカの生成速度を示している。
K=k・[SiCl4]1・[H2O]1=A・exp(-EA/RT)・[SiCl4]1・[H2O]1・・・(1)
以下、各パラメータについて説明する。
K:反応速度(生成速度)である。
k,A:反応速度定数である。
EA:活性化エネルギーである。
R:気体定数である。
T:ガス温度である。
[SiCl4]1:特定領域における四塩化珪素の濃度である。
[H2O]1:特定領域における水(H2O)の濃度である。
なお、上記特定領域とは、四塩化珪素と水とが接触・反応できる領域のことである。
ここで、ガラス微粒子を効率良く生成し、多孔質ガラス母材Bの生産性を向上させるために必要な事項について説明する。
以下の(1)式は、水と四塩化珪素との反応速度、すなわちシリカの生成速度を示している。
K=k・[SiCl4]1・[H2O]1=A・exp(-EA/RT)・[SiCl4]1・[H2O]1・・・(1)
以下、各パラメータについて説明する。
K:反応速度(生成速度)である。
k,A:反応速度定数である。
EA:活性化エネルギーである。
R:気体定数である。
T:ガス温度である。
[SiCl4]1:特定領域における四塩化珪素の濃度である。
[H2O]1:特定領域における水(H2O)の濃度である。
なお、上記特定領域とは、四塩化珪素と水とが接触・反応できる領域のことである。
上記式(1)から、シリカを効率良く生成するためには、以下の2通りの方法があることがわかる。
1:特定領域における四塩化珪素と水の濃度を高くする(四塩化珪素と水との接触確率を高くする)。
2:温度を上げることで反応速度定数を上げる。
1:特定領域における四塩化珪素と水の濃度を高くする(四塩化珪素と水との接触確率を高くする)。
2:温度を上げることで反応速度定数を上げる。
反応速度定数が寄与する反応特性時間と、特定領域濃度が寄与する物質拡散特性時間では、特性時間比率(物質拡散特性時間/反応特性時間)は103〜104にも及ぶ。すなわち、反応速度を向上する際にネックとなるのは、物質拡散特性時間である。以上のことから、上記2通りの方法のうち、温度を上げるよりも、上記特定領域における四塩化珪素と水の濃度を高くする、すなわち、第1層ノズルから供給される四塩化珪素及び水素が拡散して、他のノズルから供給される酸素と接触するまでの距離(以下、拡散距離と称する)を短くするとともに、四塩化珪素及び水素が、他のノズルから供給される酸素と接触できる面積(以下、接触面積と称する)を広くすることがシリカの生成速度向上につながることが理解できる。
なお、上記では水と四塩化珪素との反応について説明したが、水、四塩化珪素及び四塩化チタンの反応でも同様である。
なお、上記では水と四塩化珪素との反応について説明したが、水、四塩化珪素及び四塩化チタンの反応でも同様である。
(バーナ10の利点)
図3は、本実施形態に係る製造装置1のバーナ10の利点を説明する図である。
図3(a)は、従来のガラス母材合成用バーナ(以下、単に従来バーナと称する)におけるガス拡散の様子を示す概念図である。図3(b)は、本実施形態に係るバーナ10におけるガス拡散の様子を示す概念図である。
図3は、本実施形態に係る製造装置1のバーナ10の利点を説明する図である。
図3(a)は、従来のガラス母材合成用バーナ(以下、単に従来バーナと称する)におけるガス拡散の様子を示す概念図である。図3(b)は、本実施形態に係るバーナ10におけるガス拡散の様子を示す概念図である。
ガラス原料化合物として四塩化珪素を用いて多孔質ガラス母材Bを合成する場合を例に説明する。図3(a)に示す従来バーナでは、第1層ノズルが、1つのノズルで構成されているため第1層ノズルの管径が太く、第1層ノズルの中心付近から供給される四塩化珪素及び水素が拡散して、他のノズルから供給される酸素と接触するまでの拡散距離が長くなる。また他のノズルから供給される酸素と水素が反応して生成した水(H2O)が第1層中心付近まで拡散する距離もが長くなる。拡散距離が長いと、この水と四塩化珪素が反応してシリカとなる一連の反応が終了するまでに時間が掛る。また、四塩化珪素及び水素が、他のノズルから供給される酸素と接触できる接触面積が小さいため、単位時間あたりに生成されるシリカの量も少なくなる。
一方、図3(b)に示す本実施形態に係るバーナ10では、ガラス原料となる四塩化珪素とキャリアガスである水素を、第1層ノズルのノズル1a〜3aから分散して供給するようにしている。すなわち、第1層ノズルを一本のノズルだけで形成した場合よりも、各ノズル1a〜3aの管径(内径)が短くなるためノズル1a〜3aから供給される四塩化珪素及び水素が拡散して、他のノズルから供給される酸素と接触するまでの拡散距離が短い。このため、従来ノズルに比較して、第1層ノズルの中心部付近から供給される水素が酸素と反応して水となり、この水と四塩化珪素が反応してシリカとなる一連の反応に必要な時間が短くなる。また、四塩化珪素及び水素が、他のノズルから供給される酸素と接触できる接触面積が大きくなるため、単位時間あたりに生成されるシリカの量が増大する。
すなわち、本実施形態に係るバーナ10を使用することにより、上記(1)式における[SiCl4]1と[H2O]1の濃度を高くして、シリカの生成反応を促進することができる。このため、ガラス原料となる四塩化珪素の投入量を増やすことができ、多孔質ガラス母材Bの生産性を向上することができる。また、ガラス原料となる四塩化珪素を供給するノズルを、酸素を供給する第3層ノズル及び第4層ノズル管内に複数本配置するように構成しているので、生成されるシリカ微粒子の存在密度の均一性が向上する。さらに、水素が酸素との反応も促進されるのでシリカ生成の際の温度が上昇し、上記(1)式の反応速度定数kが高くなる。このため、シリカの生成反応がさらに促進されるという効果も有する。
また、キャリアガスとして酸素ガスを使用した場合、該キャリアガスの酸素と反応してできるシリカ微粒子と、他の層(例えば、第3層)から供給される酸素ガスの酸素と反応してできるシリカ微粒子とが混在して出発材Sに付着することになる。しかしながら、キャリアガスの酸素と反応してできたシリカ微粒子と、他の層(例えば、第3層)から供給される酸素ガスの酸素と反応してできるシリカ微粒子とは、シリカ微粒子が形成されてから出発材Sに付着するまでの時間が異なるので、シリカ微粒子の粒径も当然に異なる。このため、多孔質ガラス母材Bを形成するシリカ微粒子の粒径の均一性が悪くなるという問題がある。一方、本実施形態では、キャリアガスとして水素ガスを使用しているので、このような問題は発生せず、多孔質ガラス母材Bを形成するシリカ微粒子の粒径の均一性も良い。
なお、第3層ノズルから供給される酸素ガス(支燃性ガス)の流速は、0.5〜5m/sであり、かつ、第1層ノズルから供給される四塩化珪素と水素ガスとの混合ガスの流速との差が0.5〜19.5m/sであることが好ましい。また、単位時間当たりに第3層ノズルから供給される酸素ガスのモル(mol)数と、単位時間当たりに第1層ノズルから供給される水素ガスのモル(mol)数との比(O2/H2)が0.4〜0.9の範囲内であることが好ましい。
本発明における不活性ガスとしてアルゴン、窒素等から適宜選ぶことができるが、経済性の観点からすれば窒素ガスを用いるのが好ましい。その量は、ノズルクリアランスや所望する火炎径方向の温度分布によっても異なるが、必要以上にその量を増大させると火炎温度の低下や火炎流が乱れる要因となり、また少なすぎるとノズル先端が火炎により損傷を受ける原因となるので、バーナのノズル構造や酸素ガス、水素ガスの流量条件に合わせて適宜選ぶことができる。
(多孔質ガラス母材B底面の温度分布)
次に、多孔質ガラス母材Bの底面温度の分布について説明する。
一般的に、多孔質ガラス母材Bの底面では、火炎温度分布の影響で焼結進行度が多孔質ガラス母材Bの底面において異なる値となる(焼結進行度に分布が生じる)。このため、嵩密度(かさみつど:質量を体積で除算した値)が多孔質ガラス母材Bの底面中心から外周に向かって低下する。したがって、平滑な火炎温度分布を生成することが多孔質ガラス母材B底面での嵩密度分布の均一化(平滑化)につながる。
次に、多孔質ガラス母材Bの底面温度の分布について説明する。
一般的に、多孔質ガラス母材Bの底面では、火炎温度分布の影響で焼結進行度が多孔質ガラス母材Bの底面において異なる値となる(焼結進行度に分布が生じる)。このため、嵩密度(かさみつど:質量を体積で除算した値)が多孔質ガラス母材Bの底面中心から外周に向かって低下する。したがって、平滑な火炎温度分布を生成することが多孔質ガラス母材B底面での嵩密度分布の均一化(平滑化)につながる。
多孔質ガラス母材B底面の嵩密度の分布が均一でない場合、すなわち多孔質ガラス母材B底面の嵩密度の分布の勾配が大きくなると、多孔質ガラス母材Bの径方向に熱応力が大きくなるため、強度が非常に弱い多孔質ガラス母材Bはこの熱応力の増大の影響で崩壊する虞が大きくなる。
図3(a)に示す従来バーナでは、ガラス原料が中心の第1層ノズルからのみ供給されるため、吸熱反応であるガラス原料の反応が従来バーナの中心でのみ起こる。このため、そのすぐ外側(ガラス母材径がバーナ径よりもかなり大きいため、依然として母材の中心領域に当たる)で酸素と水素の反応が促進される反面、中心部分の温度が過度に上昇し、多孔質ガラス母材Bの中心領域で過度の焼結が起こる。すなわち、火炎温度が多孔質ガラス母材B底面の中心領域で高くなり、多孔質ガラス母材B底面での火炎温度の分布が均一でなくなる。この火炎温度の分布の不均一性が嵩密度分布の均一性の悪化につながる。そして、この傾向は多孔質ガラス母材Bの径が大きくなればなるほど顕著となる。
一方、図3(b)に示す本実施形態に係るバーナ10では、原料を分散して供給することで、酸水素の反応促進度合と見合う程度に原料反応速度も促進され、かつ吸熱反応である原料反応による、多孔質ガラス母材B底面の中心領域に当たる火炎部分の温度分布への影響が小さくなり、火炎温度分布を平滑化しやすい効果がある。したがって、直径が大きい多孔質ガラス母材Bを製造するのにも適する。
従来のバーナを用いた場合には、バーナが形成する母材底面温度分布の問題により、製造できる多孔質ガラス母材Bの大きさに限界があり、バーナの口径の約4〜5倍程度の大きさが限度であった。本実施形態に係るバーナ10を用いた場合には、火炎温度分布の平滑化の効果により、バーナの口径の5〜8倍程度の大きさの多孔質ガラス母材Bを製造できる。以上のように、本実施形態に係るバーナ10は、大型の多孔質ガラス母材(直径が600mm以上)を製造するのに適しており、特に直径が600〜1500mm、より好ましくは直径が700〜1200mm、特に750〜1000mmのものを製造するのに適している。
(バーナ10の他の形態)
ガラス原料化合物として四塩化珪素を用いて多孔質ガラス母材を合成する場合を例に説明する。図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係るバーナの拡大上面図である(図4(a)及び図4(b)中の鎖線は補助線である)。図2(a)及び図2(b)では、第1層ノズルが3本のノズル1a〜1cを備え、この3本のノズル1a〜1cからガラス原料となる四塩化珪素及びキャリアガスとしての水素を供給する実施形態について説明したが、図4(a)及び図4(b)に示す実施形態としてもよい。なお、図4(a)及び図4(b)に示す実施形態の第4層ノズル〜第9層ノズルは、図2(a)及び図2(b)で説明した実施形態の第4ノズル〜第9層ノズルと同じ構成であるため図示を省略している。
ガラス原料化合物として四塩化珪素を用いて多孔質ガラス母材を合成する場合を例に説明する。図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係るバーナの拡大上面図である(図4(a)及び図4(b)中の鎖線は補助線である)。図2(a)及び図2(b)では、第1層ノズルが3本のノズル1a〜1cを備え、この3本のノズル1a〜1cからガラス原料となる四塩化珪素及びキャリアガスとしての水素を供給する実施形態について説明したが、図4(a)及び図4(b)に示す実施形態としてもよい。なお、図4(a)及び図4(b)に示す実施形態の第4層ノズル〜第9層ノズルは、図2(a)及び図2(b)で説明した実施形態の第4ノズル〜第9層ノズルと同じ構成であるため図示を省略している。
図4(a)に示す実施形態では、バーナ10の第1層ノズルが5本のノズル1a〜1eを備え、この5本のノズル1a〜1eからガラス原料となる四塩化珪素及びキャリアガスとしての水素を供給するように構成している。なお、第1層ノズルのノズル1a〜1e及び第2層ノズルのノズル2a〜2eは、各々2重管を構成し、この各2重管は、第3層ノズルの中心P3と、第3層ノズルの中心P3を中心とする円周上で、かつ中心P1b〜P1eが互いに等間隔となる位置(90度毎)に配置される。
また、図4(b)に示す実施形態では、バーナ10の第1層ノズルが7本のノズル1a〜1gを備え、この7本のノズル1a〜1gからガラス原料となる四塩化珪素(SiCl4)及びキャリアガスとしての水素を供給する構成としている。なお、第1層ノズルのノズル1a〜1g及び第2層ノズルのノズル2a〜2gは、各々2重管を構成し、この各2重管は、第3層ノズルの中心P3と、第3層ノズルの中心P3を中心とする円周上で、かつ中心P1b〜P1gが互いに等間隔となる位置(60度毎)に配置される。
なお、バーナ10を図4(a),図4(b)に示す形態とした場合でも、ガラス原料となる四塩化珪素とキャリアガスである水素を第1層ノズルが備える複数のノズル1a〜3aから分散して供給することができるため、図2(a)及び図2(b)に示した形態のバーナと同じ効果ある。
なお、四塩化珪素とキャリアガスである水素を拡散する観点からは、第1層ノズルが備えるノズル数は、3本以上とすることが好ましい。3〜40本とすることが好ましく3〜15本がより好ましく、3〜9本とすることがさらに好ましい。また、各ノズルの最小内径は、3〜15mmとすることが好ましい。第1層ノズルが備えるノズル数が少なすぎると、ガラス原料である四塩化珪素(SiCl4)やドープ材料である四塩化チタン(TiCl4)を拡散する効果を得ることができず、さらに、ガラス母材底面での火炎温度の分布を十分に均一化することができない。また、第1層ノズルが備えるノズル数が多すぎるとバーナ10の制作コストに見合うだけの効果を見込むことが難しいからである。
なお、図2(b)及び図4(a),(b)では、第3層ノズル内に配置された複数の二重管ノズルの内径が同一であるものとして説明したが、各二重管ノズルの内径は、必ずしも同一でなくてもよく、異なる長さとしてもよい。また、第3層ノズルの中心に配置された二重管ノズルから供給されるシリカ原料を含む水素ガスの流速が、他の二重管ノズルから供給されるシリカ原料を含む水素ガスの流速よりも速いほうが好ましいが、これら複数の二重管ノズルから供給する各ガスの流速は、同じでもよく、異なっていてもよい。
次に、実施形態に係るバーナ(実施例)の評価結果及び従来バーナ(比較例)の評価結果について記載する。
(実施例のバーナ)
初めに、実施例に係るバーナについて説明する。実施例では、図4(a)に示す形態のバーナを使用した。なお、実施例に係るバーナは、第1層ノズル〜第9層ノズルまでを備え、各第1層ノズル〜第9層ノズルから供給されるガス種及び供給量は以下の通りである。
第1層ノズル:四塩化珪素(SiCl4)、四塩化チタン(TiCl4)及び水素(H2)ガス(24.0SLM)。
第2層ノズル:窒素(N2)ガス(5.0SLM)。
第3層ノズル:酸素(O2)ガス(26.4SLM)。
第4層ノズル:窒素(N2)ガス(2.5SLM)。
第5層ノズル:水素(H2)ガス(12.4SLM)。
第6層ノズル:窒素(N2)ガス(3.3SLM)。
第7層ノズル:水素(H2)ガス(12.0SLM)。
第8層ノズル:窒素(N2)ガス(8.0SLM)。
第9層ノズル:酸素(O2)ガス(15.8SLM)。
なお、第1層ノズルの供給量は、水素ガスのみの供給量である。また、供給量の単位であるSLMは、標準状態(25℃、1気圧)でのガス供給量(L/min)である。
初めに、実施例に係るバーナについて説明する。実施例では、図4(a)に示す形態のバーナを使用した。なお、実施例に係るバーナは、第1層ノズル〜第9層ノズルまでを備え、各第1層ノズル〜第9層ノズルから供給されるガス種及び供給量は以下の通りである。
第1層ノズル:四塩化珪素(SiCl4)、四塩化チタン(TiCl4)及び水素(H2)ガス(24.0SLM)。
第2層ノズル:窒素(N2)ガス(5.0SLM)。
第3層ノズル:酸素(O2)ガス(26.4SLM)。
第4層ノズル:窒素(N2)ガス(2.5SLM)。
第5層ノズル:水素(H2)ガス(12.4SLM)。
第6層ノズル:窒素(N2)ガス(3.3SLM)。
第7層ノズル:水素(H2)ガス(12.0SLM)。
第8層ノズル:窒素(N2)ガス(8.0SLM)。
第9層ノズル:酸素(O2)ガス(15.8SLM)。
なお、第1層ノズルの供給量は、水素ガスのみの供給量である。また、供給量の単位であるSLMは、標準状態(25℃、1気圧)でのガス供給量(L/min)である。
(比較例のバーナ)
図5は、比較例に係るバーナの構成図である。図5に示すように、比較例に係るバーナは、先端を解放した管径の異なる同心状の多重管群体として構成され、内周炎を形成する第1層〜第5層ノズルで構成される内筒と、外周炎を形成する第6層〜第11層ノズルで構成される外筒とからなる二段構造のバーナである。
図5は、比較例に係るバーナの構成図である。図5に示すように、比較例に係るバーナは、先端を解放した管径の異なる同心状の多重管群体として構成され、内周炎を形成する第1層〜第5層ノズルで構成される内筒と、外周炎を形成する第6層〜第11層ノズルで構成される外筒とからなる二段構造のバーナである。
各第1層ノズル〜第11層ノズルから供給されるガス種及び供給量は以下の通りである。
第1層ノズル:四塩化珪素(SiCl4)、四塩化チタン(TiCl4)及び水素(H2)ガス(12.4SLM)。
第2層ノズル:水素(H2)ガス(11.6SLM)。
第3層ノズル:窒素(N2)ガス(3.0LM)。
第4層ノズル:酸素(O2)ガス(17.7LM)。
第5層ノズル:水素(O2)ガス(8.8LM)。
第6層ノズル:窒素(N2)ガス(2.5LM)。
第7層ノズル:水素(H2)ガス(12.4SLM)。
第8層ノズル:窒素(N2)ガス(3.3SLM)。
第9層ノズル:水素(H2)ガス(12.0SLM)。
第10層ノズル:窒素(N2)ガス(3.3SLM)。
第11層ノズル:酸素(O2)ガス(15.8SLM)。
なお、第1層ノズルの供給量は、水素ガスのみの供給量である。また、供給量の単位であるSLMは、標準状態(25℃、1気圧)でのガス供給量(L/min)である。
第1層ノズル:四塩化珪素(SiCl4)、四塩化チタン(TiCl4)及び水素(H2)ガス(12.4SLM)。
第2層ノズル:水素(H2)ガス(11.6SLM)。
第3層ノズル:窒素(N2)ガス(3.0LM)。
第4層ノズル:酸素(O2)ガス(17.7LM)。
第5層ノズル:水素(O2)ガス(8.8LM)。
第6層ノズル:窒素(N2)ガス(2.5LM)。
第7層ノズル:水素(H2)ガス(12.4SLM)。
第8層ノズル:窒素(N2)ガス(3.3SLM)。
第9層ノズル:水素(H2)ガス(12.0SLM)。
第10層ノズル:窒素(N2)ガス(3.3SLM)。
第11層ノズル:酸素(O2)ガス(15.8SLM)。
なお、第1層ノズルの供給量は、水素ガスのみの供給量である。また、供給量の単位であるSLMは、標準状態(25℃、1気圧)でのガス供給量(L/min)である。
(径方向におけるチタニアの相対濃度(%)の実験評価)
初めに、バーナ上端からの距離と、該距離におけるチタニアの相対濃度(シリカに対するチタニアの濃度)を実際に測定した結果について説明する。図6は、試料を作成した実験系の構成図である。この試料の作成には、図6に示すように、石英ガラス製の反応容器R(以下、単に反応容器Rと称する)と、実施例もしくは比較例に係るバーナBと、外径2mm,内径1mmの石英ガラス製パイプP(以下、単にパイプPと称する)とを使用した。
初めに、バーナ上端からの距離と、該距離におけるチタニアの相対濃度(シリカに対するチタニアの濃度)を実際に測定した結果について説明する。図6は、試料を作成した実験系の構成図である。この試料の作成には、図6に示すように、石英ガラス製の反応容器R(以下、単に反応容器Rと称する)と、実施例もしくは比較例に係るバーナBと、外径2mm,内径1mmの石英ガラス製パイプP(以下、単にパイプPと称する)とを使用した。
(試料の作成手順)
チタニアの相対濃度を測定した各試料は以下の手順で作成した。
1:反応容器R内に、バーナBの中心軸と反応容器の中心軸とが一致するようにバーナBを配置する。
2:バーナBの上端から50mm,100mm,150mmの位置に、反応容器Rの中心軸に直交するようにパイプPを配置する。
3:バーナBを点火後、第1層ノズル〜第11層ノズルに上述したガス種及び流量で供給する。なお、シリカの原料として四塩化珪素を18.9g/min、チタニアの原料として四塩化チタンを1.4g/minの割合でキャリアガスとともに供給し、チタニアドープシリカを生成させた。また、チタニアドープシリカの生成中は、上記パイプP内に窒素ガスを15L/minの流量で供給し、バーナBの火炎によるパイプPの変形を防止した。
4:バーナBを点火してから1分間パイプP上にチタニアドープシリカを堆積させた後、パイプPを反応容器Rから取り外す。
5:取り出したパイプPのチタニアドープシリカが付着・堆積した箇所を輪切りにする。
6:輪切りにしたパイプPをエポキシ樹脂で固める。
7:エポキシ樹脂で固めたパイプPをパイプPの中心軸に沿って切断し、切断面を研磨し、鏡面に仕上げた。
チタニアの相対濃度を測定した各試料は以下の手順で作成した。
1:反応容器R内に、バーナBの中心軸と反応容器の中心軸とが一致するようにバーナBを配置する。
2:バーナBの上端から50mm,100mm,150mmの位置に、反応容器Rの中心軸に直交するようにパイプPを配置する。
3:バーナBを点火後、第1層ノズル〜第11層ノズルに上述したガス種及び流量で供給する。なお、シリカの原料として四塩化珪素を18.9g/min、チタニアの原料として四塩化チタンを1.4g/minの割合でキャリアガスとともに供給し、チタニアドープシリカを生成させた。また、チタニアドープシリカの生成中は、上記パイプP内に窒素ガスを15L/minの流量で供給し、バーナBの火炎によるパイプPの変形を防止した。
4:バーナBを点火してから1分間パイプP上にチタニアドープシリカを堆積させた後、パイプPを反応容器Rから取り外す。
5:取り出したパイプPのチタニアドープシリカが付着・堆積した箇所を輪切りにする。
6:輪切りにしたパイプPをエポキシ樹脂で固める。
7:エポキシ樹脂で固めたパイプPをパイプPの中心軸に沿って切断し、切断面を研磨し、鏡面に仕上げた。
(試料の測定)
上記のようにして作成した試料の端面(鏡面)を、エネルギー分散型X線分析(EDS)により、チタニアの濃度を測定した。図7は、バーナ上端からの距離と、該距離におけるチタニアの相対濃度の測定結果を示す図である。図7の縦軸は、チタニアの相対濃度を示している。図7の横軸は、バーナの中心軸からの距離を示している。
上記のようにして作成した試料の端面(鏡面)を、エネルギー分散型X線分析(EDS)により、チタニアの濃度を測定した。図7は、バーナ上端からの距離と、該距離におけるチタニアの相対濃度の測定結果を示す図である。図7の縦軸は、チタニアの相対濃度を示している。図7の横軸は、バーナの中心軸からの距離を示している。
(実施例)
実施例に係るバーナの場合、バーナ上端からの距離が50mm(BS50)、100mm(BS100)、150mm(BS150)の全てにおいてチタニアの相対濃度が径方向において均一であることがわかる。また、チタニアの相対濃度は7%程度である。これは、四塩化珪素を18.9g/min、チタニアの原料として四塩化チタンを1.4g/minを供給している場合において、四塩化珪素及び四塩化チタンが完全に反応した場合のチタニアの相対濃度の理論値7%と整合する。このことから実施例に係るバーナでは、四塩化珪素がシリカとなる反応が効率よく行われていることがわかる。
実施例に係るバーナの場合、バーナ上端からの距離が50mm(BS50)、100mm(BS100)、150mm(BS150)の全てにおいてチタニアの相対濃度が径方向において均一であることがわかる。また、チタニアの相対濃度は7%程度である。これは、四塩化珪素を18.9g/min、チタニアの原料として四塩化チタンを1.4g/minを供給している場合において、四塩化珪素及び四塩化チタンが完全に反応した場合のチタニアの相対濃度の理論値7%と整合する。このことから実施例に係るバーナでは、四塩化珪素がシリカとなる反応が効率よく行われていることがわかる。
(比較例)
一方、比較例に係るバーナの場合、バーナ上端からの距離が100mmでは、中心部のチタニア(TiO2)濃度が高く周辺部のチタニア濃度が低いことがわかる。すなわち、比較例に係るバーナでは、バーナ周辺では、四塩化珪素がシリカとなる反応が進んでいるが、バーナの中心部では、四塩化珪素がシリカとなる反応が進んでおらずシリカの生成が効率よく行われていないことがわかる。
一方、比較例に係るバーナの場合、バーナ上端からの距離が100mmでは、中心部のチタニア(TiO2)濃度が高く周辺部のチタニア濃度が低いことがわかる。すなわち、比較例に係るバーナでは、バーナ周辺では、四塩化珪素がシリカとなる反応が進んでいるが、バーナの中心部では、四塩化珪素がシリカとなる反応が進んでおらずシリカの生成が効率よく行われていないことがわかる。
(残存率のシミュレーション評価)
次に、実施例に係るバーナ及び比較例に係るバーナのシミュレーション結果について説明する。図8は、実施例に係るバーナ及び比較例に係るバーナのシミュレーション結果を示す図である。図8の縦軸は、ガラス原料である四塩化珪素及びドープ材料である四塩化チタンの残存率を示している。図8の横軸は、バーナの上端からの距離を示している。
次に、実施例に係るバーナ及び比較例に係るバーナのシミュレーション結果について説明する。図8は、実施例に係るバーナ及び比較例に係るバーナのシミュレーション結果を示す図である。図8の縦軸は、ガラス原料である四塩化珪素及びドープ材料である四塩化チタンの残存率を示している。図8の横軸は、バーナの上端からの距離を示している。
(実施例)
実施例に係るバーナでは、バーナの上端から約30mmの距離において四塩化チタンの残存率が略ゼロ、すなわちバーナから供給される四塩化チタンの略全てが反応してチタニアとなっている。また、四塩化チタンよりも反応速度の低い四塩化珪素についても、バーナの上端から約100mmの距離において四塩化珪素の残存率が略ゼロ、すなわちバーナから供給される四塩化珪素の略全てが反応してシリカとなっている。このことから、バーナの上端からシリカ微粒子を付着させる多孔質ガラス母材の下端までの距離である約450mmの距離においては、バーナから供給されるガラス原料(四塩化珪素)及びドープ材料(四塩化チタン)が略全て反応しており多孔質ガラス母材の生産効率が高いことがわかる。
実施例に係るバーナでは、バーナの上端から約30mmの距離において四塩化チタンの残存率が略ゼロ、すなわちバーナから供給される四塩化チタンの略全てが反応してチタニアとなっている。また、四塩化チタンよりも反応速度の低い四塩化珪素についても、バーナの上端から約100mmの距離において四塩化珪素の残存率が略ゼロ、すなわちバーナから供給される四塩化珪素の略全てが反応してシリカとなっている。このことから、バーナの上端からシリカ微粒子を付着させる多孔質ガラス母材の下端までの距離である約450mmの距離においては、バーナから供給されるガラス原料(四塩化珪素)及びドープ材料(四塩化チタン)が略全て反応しており多孔質ガラス母材の生産効率が高いことがわかる。
(比較例)
一方、比較例に係るバーナでは、バーナの上端から約150mmの距離において四塩化チタンの残存率が略ゼロ、すなわちバーナから供給される四塩化チタンの略全てが反応してチタニアとなっているものの、四塩化チタンよりも反応速度の低い四塩化珪素については、バーナの上端からシリカ微粒子を付着させる多孔質ガラス母材の下端までの距離である約450mmの距離においても残存率がゼロとなっておらず、バーナから供給される四塩化珪素の約95%程度しかシリカの生成に寄与していないことがわかる。すなわち、バーナから供給される四塩化珪素の約5%は、シリカの生成に寄与しておらず多孔質ガラス母材の生産効率が低いことがわかる。
一方、比較例に係るバーナでは、バーナの上端から約150mmの距離において四塩化チタンの残存率が略ゼロ、すなわちバーナから供給される四塩化チタンの略全てが反応してチタニアとなっているものの、四塩化チタンよりも反応速度の低い四塩化珪素については、バーナの上端からシリカ微粒子を付着させる多孔質ガラス母材の下端までの距離である約450mmの距離においても残存率がゼロとなっておらず、バーナから供給される四塩化珪素の約95%程度しかシリカの生成に寄与していないことがわかる。すなわち、バーナから供給される四塩化珪素の約5%は、シリカの生成に寄与しておらず多孔質ガラス母材の生産効率が低いことがわかる。
(径方向におけるチタニア(TiO2)の相対濃度変化のシミュレーション評価)
図9(a)は、バーナ上端からの距離と、該距離におけるチタニアの相対濃度差(シリカ濃度に対するチタニア濃度の径方向の最大値と最小値との差)のシミュレーション結果を示す図である。図9(b)は、図9(a)に示した結果をLogスケールで示した図である。図9(a),図9(b)の縦軸は、バーナの径方向におけるチタニア(TiO2)の相対濃度差を示している。図9(a),図9(b)の横軸は、バーナ上端からの距離を示している。
図9(a)は、バーナ上端からの距離と、該距離におけるチタニアの相対濃度差(シリカ濃度に対するチタニア濃度の径方向の最大値と最小値との差)のシミュレーション結果を示す図である。図9(b)は、図9(a)に示した結果をLogスケールで示した図である。図9(a),図9(b)の縦軸は、バーナの径方向におけるチタニア(TiO2)の相対濃度差を示している。図9(a),図9(b)の横軸は、バーナ上端からの距離を示している。
(実施例)
図9(a),図9(b)に示すように、実施例に係るバーナでは、バーナの径方向におけるチタニアの相対濃度差が、バーナ上端からの距離が約50mmのところで約20%となり、バーナ上端からの距離が約100mmのところでは、約1%となっていることがわかる。このことから、実施例に係るバーナでは、バーナの径方向において均一性良くシリカ及びチタニアが生成されていることがわかる。
図9(a),図9(b)に示すように、実施例に係るバーナでは、バーナの径方向におけるチタニアの相対濃度差が、バーナ上端からの距離が約50mmのところで約20%となり、バーナ上端からの距離が約100mmのところでは、約1%となっていることがわかる。このことから、実施例に係るバーナでは、バーナの径方向において均一性良くシリカ及びチタニアが生成されていることがわかる。
(比較例)
一方、比較例に係るバーナでは、バーナの径方向におけるチタニアの相対濃度差が、バーナ上端からの距離が約50mmのところで約85%もあり、バーナ上端からの距離が約100mmのところでもほとんど変わらない値(約80%)となっていることがわかる。このことから、比較例に係るバーナでは、バーナの径方向において均一性良くシリカ及びチタニアが生成されていないことがわかる。
一方、比較例に係るバーナでは、バーナの径方向におけるチタニアの相対濃度差が、バーナ上端からの距離が約50mmのところで約85%もあり、バーナ上端からの距離が約100mmのところでもほとんど変わらない値(約80%)となっていることがわかる。このことから、比較例に係るバーナでは、バーナの径方向において均一性良くシリカ及びチタニアが生成されていないことがわかる。
(比較結果)
上記比較結果から、実施例に係るバーナは、比較例に係るバーナに比べ、四塩化珪素がシリカとなる反応が大幅に促進されていることがわかった。このため、実施例に係るバーナを使用することにより、ガラスの原料である四塩化珪素の投入量を増やすことができ、多孔質ガラス母材の生産性を向上できることがわかった。また、実施例に係るバーナは、比較例に係るバーナに比べ、バーナの径方向において均一性良くシリカ及びチタニアが生成されていることがわかった。多孔質ガラス母材中にチタニアを均一にドープできることがわかった。
上記比較結果から、実施例に係るバーナは、比較例に係るバーナに比べ、四塩化珪素がシリカとなる反応が大幅に促進されていることがわかった。このため、実施例に係るバーナを使用することにより、ガラスの原料である四塩化珪素の投入量を増やすことができ、多孔質ガラス母材の生産性を向上できることがわかった。また、実施例に係るバーナは、比較例に係るバーナに比べ、バーナの径方向において均一性良くシリカ及びチタニアが生成されていることがわかった。多孔質ガラス母材中にチタニアを均一にドープできることがわかった。
本発明のガラス母材合成用バーナ及びガラス母材の製造方法は、気相反応合成法による多孔質ガラス母材の合成に用いることができる。
1…ガラス母材の製造装置(製造装置)、10…ガラス母材合成用バーナ(バーナ)、20…反応容器、30…駆動機構。
Claims (13)
- ガラス原料化合物及び可燃性ガスを供給する第1のノズルとその外周に同心円状に配置された不燃性ガスを供給する第2のノズルからなる二重管ノズルを複数本集束配置し、その外周に、これら二重管ノズルを囲んで、支燃性ガスを供給する第3のノズルを配置すると共に、前記第3のノズルの外周に管径の異なる複数のノズルを同心円状に配置してなることを特徴とするガラス母材合成用バーナ。
- 前記ガラス原料化合物がシリカ原料化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のガラス母材合成用バーナ。
- 前記ガラス原料化合物が前記ガラス母材のドープ原料化合物をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のガラス母材合成用バーナ。
- 前記ドープ原料化合物がチタニア原料化合物であることを特徴とする請求項3に記載のガラス母材合成用バーナ。
- 前記複数本の二重管ノズルは、前記第3のノズル内に同心円上に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラス母材合成用バーナ。
- 前記第3のノズル内に前記二重管ノズルが3〜40本配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガラス母材合成用バーナ。
- 前記第1のノズルの内径が、3mm〜15mmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガラス母材合成用バーナ。
- ガラス原料化合物及び可燃性ガスを供給する第1のノズルとその外周に同心円状に配置された不燃性ガスを供給する第2のノズルからなる二重管ノズルを複数本集束配置し、その外周に、これら二重管ノズルを囲んで、支燃性ガスを供給する第3のノズルを配置すると共に、前記第3のノズルの外周に管径の異なる複数のノズルを同心円状に配置してなるガラス母材合成用バーナを回転する出発材に向けて配設し、少なくとも前記第1のノズルから前記シリカ原料化合物及び前記可燃性ガスとの混合ガスを、前記第2のノズルから前記不燃性ガスを、前記第3のノズルから前記支燃性ガスを各々供給し、前記支燃性ガス及び前記可燃性ガスから構成される酸水素火炎によって前記ガラス原料化合物を加水分解することで得られるガラス微粒子を前記出発材に付着させることを特徴とするガラス母材の製造方法。
- 前記ガラス原料化合物がシリカ原料化合物を含むことを特徴とする請求項8に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記ガラス原料化合物が前記ガラス母材のドープ原料化合物をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記ドープ原料化合物がチタニア原料化合物であることを特徴とする請求項10に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記第3のノズルから供給される前記支燃性ガスの流速が0.5〜5m/sの範囲内であり、かつ、前記第1のノズルから供給されるガラス原料化合物及び可燃性ガスとの混合ガスの流速との差が0.5〜19.5m/sの範囲内であることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載のガラス母材の製造方法。
- 前記第3のノズルから供給される前記支燃性ガスのmol数と前記第1のノズルから供給される前記可燃性ガスのmol数との比が0.4〜0.9の範囲内であることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載のガラス母材の製造方法。
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