JP2012131616A - 振動式搬送装置 - Google Patents

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祐二 神戸
Takahiro Minagawa
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Abstract

【課題】 小型化と信頼性とを両立できる振動式搬送装置を提供する。
【解決手段】 搬送体110及び作用質量体120を含む第1振動体100と、開口部210a、210bが形成された反作用質量体210を含む第2振動体200と、第1振動体及び第2振動体を互いに逆位相で振動させる加振体410、510と、第1振動体及び第2振動体を支持する基台300と、第1振動体及び基台を連結する2本の第1連結体400、400'と、第2振動体及び基台を連結する2本の第2連結体500、500'とを有し、反作用質量体が上下方向において搬送体と作用質量体との間に配置されている振動式搬送装置は、搬送体と作用質量体との連結部121、122が反作用質量体の開口部210a、210bに振動自在に挿通された状態で、作用質量体と搬送体とが開口部210a、210bを通して連結されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、部品を直進方向に搬送する振動式搬送装置に関し、特に、搬送体の振動に対して逆位相で振動する反作用質量体を備えた振動式搬送装置に関する。
従来から、振動が振動式搬送装置から床面や地面に伝達されて周辺装置に悪影響を与えることを防止するため、トラフ(trough)やシュート(chute)の如き搬送体の振動に対して逆位相に振動させる反作用質量体(counter weight)を備えた、いわゆる平衡型(balance type)の振動式搬送装置が考案されており、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載の振動式搬送装置(電磁振動フィーダ)は、一方向に伸長した搬送体(トラフ)及び作用質量体(可動コア)を含む第1振動体と、電磁石及び反作用質量体(バランスウエイト)を含む第2振動体と、前記第1振動体及び前記第2振動体を支持する基台(ベースブロック)と、前記第1振動体及び前記基台を連結する第1連結体(傾斜板ばね)と、前記第2振動体及び前記基台を連結する第2連結体(板ばね)とを有し、前記反作用質量体が上下方向において前記搬送体と前記作用質量体との間に配置され、前記搬送体と前記作用質量体とが前記反作用質量体の外側を回って連結されている。前記第2振動体の前記電磁石に通電すると、前記電磁石と前記作用質量体との間に交番吸引力が発生して、前記第1振動体と前記第2振動体とが180°の位相差をもって相互に振動するようになっている。
特許文献2に記載の振動式搬送装置(振動フィーダ)は、一方向に伸長した搬送体(シュート)及び可動鉄芯を担持する作用質量体(外側振動体)を含む第1振動体と、マグネットを担持しており、開口部(切り欠き)を備えた反作用質量体(反作用ウエイト)を含む第2振動体と、前記第1振動体及び前記第2振動体を支持する基台(ベース)と、前記第1振動体及び前記基台を連結する第1連結体(板ばね)と、前記第2振動体及び前記基台を連結する第2連結体(板ばね)とを有し、前記作用質量体の上部が前記搬送体に連結されているとともに、前記作用質量体の下部が前記反作用質量体の前記開口部に挿通されて前記反作用質量体の下端を越えて延在しており、前記反作用質量体と前記第2連結体とが前記作用質量体の上部と前記第1連結体とによって囲まれる内側に配置されている。前記マグネットと前記可動鉄芯との間の交番吸引力によって、前記第1振動体と前記第2振動体とが互いに振動するようになっている。
特開平2―43118号公報 特許第2959577号公報
しかしながら、特許文献1に記載の振動式搬送装置は、前記反作用質量体が上下方向において前記搬送体と前記作用質量体との間に配置され、前記搬送体と前記作用質量体とが前記反作用質量体の外側を回って連結されていることにより、装置全体をコンパクトに構成しようとすると、前記搬送体と前記作用質量体との質量の合計に比べて、前記反作用質量体の質量が減少するため、前記反作用質量体の振幅が増大して前記第2連結体が疲労破壊し易くなってしまい、その反対に、前記第2連結体の疲労破壊を防止するために前記反作用質量体を大きくして前記反作用質量体の質量を増大させると、装置全体が大型になってしまうので、装置全体の小型化と信頼性確保とが両立できないという問題がある。
また、特許文献2に記載の振動式搬送装置は、前記反作用質量体と前記第2連結体とが前記作用質量体の上部と前記第1連結体とによって囲まれる内側に配置されていることにより、特許文献1に記載の振動式搬送装置と同様に、装置全体をコンパクトに構成しようとすると、前記搬送体と前記作用質量体との質量の合計に比べて前記反作用質量体の質量が減少するために、前記反作用質量体の振幅が増大して前記第2連結体が疲労破壊し易くなってしまい、その反対に、前記第2連結体の疲労破壊を防止するために前記反作用質量体の質量を増大させると、装置全体が大型になってしまうので、装置全体の小型化と信頼性確保とが両立できないという問題がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、反作用質量体の質量を減少させることなく、装置全体をコンパクトに構成でき、振動式搬送装置の小型化と信頼性確保とを両立できる振動式搬送装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の振動式搬送装置は、搬送体及び作用質量体を含む第1振動体と、開口部が形成された反作用質量体を含む第2振動体と、前記第1振動体及び前記第2振動体を互いに逆位相で振動させる加振体と、前記第1振動体及び前記第2振動体を支持する基台と、前記第1振動体及び前記基台を連結する、搬送方向に配列された2本の第1連結体と、前記第2振動体及び前記基台を連結する、搬送方向に配列された2本の第2連結体とを有し、前記第2振動体の前記反作用質量体が上下方向において前記第1振動体の前記搬送体と前記作用質量体との間に配置されている振動式搬送装置であって、前記第1振動体における前記搬送体と前記作用質量体との連結部が前記反作用質量体の前記開口部に振動自在に挿通された状態で、前記第1振動体の前記搬送体と前記作用質量体とが前記開口部を通して連結されていることを特徴とする。
この発明によれば、前記連結部が前記反作用質量体の前記開口部に振動自在に挿通された状態で、前記搬送体と前記作用質量体とが前記開口部を通して連結されていることにより、前記反作用質量体の外側を回って前記搬送体と前記作用質量体とが連結されている場合に比べて、前記振動式搬送装置を幅狭に構成できるとともに、前記振動式搬送装置全体の大きさに大きな制約を受けずに、前記反作用質量体の大きさ及び質量を自由に増減できる。例えば、前記反作用質量体の質量を作用質量体の質量より大きくできる。
ここで、前記搬送体と前記作用質量体との前記連結部は、突出部の如く前記搬送体と前記作用質量体とのいずれか一方又は両方に一体形成されていてもよいし、前記搬送体と前記作用質量体との両方とは別部材として構成されていてもよい。また、前記搬送体と前記作用質量体との前記連結部及び前記反作用質量体の前記開口部はそれぞれ1つずつ設けられていてもよいし、それぞれ2つずつ設けられていてもよいし、それぞれ3つ以上ずつ設けられていてもよい。なお、前記搬送体は搬送路を備えたトラフ又はシュートである。また、前記2本の第1連結体と前記2本の第2連結体とはそれぞれ板ばねを含んでいる。この板ばねは弾性変形可能な板部材であり、その材質は鋼(Steel)でもよいし、FRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)でもよい。
なお、前記加振体は、例えば、圧電素子(Piezoelectric Element)からなる電動アクチュエータ(Electric Actuator)である。また、前記加振体の個数は1つでもよいし、2つ以上でもよい。この場合において、前記反作用質量体と前記2本の第2連結体とからなる振動系が、前記作用質量体と前記2本の第1連結体とからなる振動系の外側に配置されていることが好ましい。これによれば、装置全体をよりコンパクトに構成できるとともに、前記反作用質量体の大きさをより自由に調整できるようになる。例えば、前記反作用質量体の質量を前記作用質量体の質量より大きくすることが容易になる。
本発明において、前記加振体は圧電素子からなる電動アクチュエータであり、前記2本の第1連結体の少なくともいずれか一方と前記2本の第2連結体の少なくともいずれか一方とにそれぞれ含まれていることが好ましい。この発明によれば、電磁石からなる電動アクチュエータに比べて、前記振動式搬送装置全体をコンパクトに構成できる。
ここで、前記加振体は前記2本の第1連結体のいずれか一方と前記2本の第2連結体のいずれか一方とに1つずつ含まれていてもよい。これによれば、前記加振体が前記2本の第1連結体の両方と前記2本の第2連結体の両方とに1つずつ含まれている場合に比べて、前記加振体の個数を低減できるので、振動式搬送装置の製造コストを低減できる。なお、前記加振体は前記2本の第1連結体の両方と前記2本の第2連結体の両方とに1つずつ含まれていてもよい。これによれば、前記加振体が前記2本の第1連結体のいずれか一方と前記2本の第2連結体のいずれか一方とに1つずつ含まれている場合に比べて、十分な駆動力をもって前記第1振動体と前記第2振動体とをそれぞれ振動させることができる。また、前記加振体は2枚の圧電素子自体を貼り合わせたり、2枚の圧電素子を弾性変形可能な板部材の両面に貼付したりしてなる、いわゆるバイモルフ型(Bimorph)の電動アクチュエータでもよいし、1枚の圧電素子自体からなったり、1枚の圧電素子を弾性変形可能な板部材の一面に貼付したりしてなる、いわゆるユニモルフ型(Unimorph)或いはモノモルフ型(Monomorph)の電動アクチュエータでもよい。
本発明において、前記第2振動体は前記反作用質量体に着脱可能な複数の補助錘を有していることが好ましい。この発明によれば、搬送部品に合わせて前記搬送体を取り替えることによって前記第1振動体の質量が増減したとしても、前記複数の補助錘を前記反作用質量体に適当な個数取り付けることにより、前記第2振動体の質量を増減させて前記第1振動体の質量に近づけることができる。
本発明において、前記2本の第2連結体は弾性変形可能な板ばねをそれぞれ有しており、前記2本の第2連結体の少なくともいずれか一方の前記板ばねには、そのばね定数を増減可能なばね定数調整手段が設けられていることが好ましい。この発明によれば、前記ばね定数調整手段によって前記2本の第2連結体の少なくともいずれか一方の前記板ばねのばね定数を増減させることにより、前記第2振動体のばね定数を増減させることができるので、1個あたりの質量が既定されている前記複数の補助錘に比べて、前記第2振動体の固有周波数を微調整できる。
例えば、前記ばね定数調整手段は、前記板ばねに形成された長孔と、前記基台に形成された長孔と、開口が形成されたスペーサ(Spacer)と、締結具とを有し、前記締結具を前記板ばねの長孔と前記スペーサの開口と前記基台の長孔とに順次挿通させて、前記板ばねと前記スペーサと前記基台とを積層状態で固定し、前記締結具を緩めることによって、前記締結具と前記スペーサとを前記板ばねと前記基台との両方の長孔に沿って移動可能に構成されたものである。これにより、前記板ばねのスパン(板ばねとして機能する部分の長さ)を伸縮して前記板ばねのばね定数を増減できる。また、前記ばね定数調整手段は、前記2本の第2連結体の少なくともいずれか一方の前記板ばねに積層状態で取り付け可能な板ばねであってもよい。この板ばねの枚数を適宜増減して前記2本の第2連結体のばね定数を調整できる。
本発明において、前記第1振動体は前記作用質量体に上下動可能に取り付けられた調整錘を有していることが好ましい。この発明によれば、前記調整錘の上下動によって前記第1振動体の重心位置を高さ方向に調整して、前記第2振動体の重心位置に近づけることができる。ここで、前記調整錘は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
以上、説明したように本発明によれば、振動式搬送装置全体の大きさに制約を受けずに前記反作用質量体の大きさを調整できるので、振動式搬送装置の小型化と信頼性確保とを両立できるという優れた効果を奏し得る。
本発明に係る第1実施形態の振動式搬送装置を搬送体の長手方向に切断した状態を模式的に示す概略縦断面図である。 第1実施形態の振動式搬送装置を図1のII−II'線に沿って切断した状態を示す概略縦断面図である。 第4板ばねの平面図(a)と第4板ばねを取り付けた状態を部分的に示す概略部分正面図(b)と(b)のIII−III'線に沿って切断した状態を示す概略縦断面図(c)とである。 第2実施形態の振動式搬送装置を搬送体の長手方向に切断した状態を模式的に示す概略縦断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る実施形態の振動式搬送装置について詳細に説明する。図1は第1実施形態の振動式搬送装置をその搬送体の長手方向に切断した状態を模式的に示す概略縦断面図である。図2は第1実施形態の振動式搬送装置を図1のII‐II'線に沿って切断した状態を示す概略縦断面図である。図1に示すように、この振動式搬送装置1000は、第1振動体100と、第1振動体100から床面や地面に伝達する振動を打ち消すための第2振動体200と、第1振動体100及び第2振動体200を支持する基台300と、第1振動体100及び基台300を連結する2本の第1連結体400、400'と、第2振動体200及び基台300を連結する2本の第2連結体500、500'とを有している。
なお、この振動式搬送装置1000において、矢印Aで示す搬送部品の搬送方向の前後側を前端部と後端部とし(図1では紙面に対して左右に対応する部分)、この矢印Aの左右側を側部とし(図1では紙面の表裏側及び図2では紙面に対して左右側にそれぞれ対応する部分)、この矢印Aの上下側を上部と下部とにする(図1及び図2では紙面に対して上下にそれぞれ対応する部分)。
前記第1振動体100は、部品を載置するトラフ(搬送体)110と、作用質量体120と、一点鎖線で示す2つの調整錘131、132とを有している。
この第1振動体100のトラフ110は搬送方向Aに伸長しており、その上部にはトラフ110の長手方向に伸びる断面U字状の搬送路110aが形成されている。また、第1振動体100の2つの調整錘131、132は黄銅(Brass)の如く比重が比較的大きい材料から製造されている。
さらに、第1振動体100の作用質量体120はアルミニウム(Aluminium)やアルミニウム合金(Aluminium Alloy)の如く比重が比較的小さい材料から製造されており、鋳造等によって2つの突出部121、122と2つの長孔120a、120bと1つの開口部120cとを有している。
この作用質量体120の2つの突出部121、122は作用質量体120の上部に搬送方向Aに互いに所定間隔を空けて設けられており、上方向に突出している。また、作用質量体120の2つの長孔120a、120bは搬送方向に互いに所定間隔を空けて作用質量体120の下部に設けられ、上下方向に伸びているとともに、搬送方向に対して直交する略水平方向に作用質量体120を貫通している。さらに、作用質量体120の1つの開口部120cは上記2つの長孔120a、120bの間に配置され、搬送方向Aに対して直交する略水平方向に作用質量体120を貫通しており、2つの長孔120a、120bより大きな開口面積を有している。この開口部120cによって作用質量体120が軽量化されている。
上記トラフ110は作用質量体120の2つの突出部121、122に2本のボルト111、112によって固定されているとともに、2つの調整錘131、132は作用質量体120の両側に上下動可能に取り付けられている。これにより、トラフ110と作用質量体120と2つの調整錘131、132とが連結されている。なお、これら2つの突出部121、122とこれら2本のボルト111、112とはトラフ110と作用質量体120とを連結する上記連結部を構成する。
具体的には、2つの調整錘131、132は作用質量体120の下部の両側にそれぞれ配置されており、2本のボルト133、134が作用質量体120の2つの長孔120a、120bにそれぞれ挿通するように2つの調整錘131、132にねじ込まれている。したがって、これら2本のボルト133、134を緩めたり締めたりすることによって、2つの調整錘131、132を作用質量体120の2つの長孔120a、120bに沿って上下動させることができるようになっており、第1振動体100の重心位置を上下動できるようになっている。また、左右の調整錘131、132の質量を調整することで、第1振動体100の左右のバランス調整も可能である。
次に、上記第2振動体200は、反作用質量体210と二点鎖線で示す複数の補助錘221、222、223、224、225、226とを有している。これら反作用質量体210と複数の補助錘とはそれぞれ黄銅(Brass)の如く比重が比較的大きい材料から製造されている。この反作用質量体210は2つの開口部210a、210bを有している。これら2つの開口部210a、210bは反作用質量体210の上面から底面まで上下方向に貫通しており、作用質量体120の2つの突出部121、122の間隔幅と略同一の間隔幅は搬送方向Aに空けて設けられているとともに、作用質量体120の2つの突出部121、122を挿通できるようになっている。
反作用質量体210は複数の補助錘221、222、223、224、225、226を適宜の個数着脱可能に構成されているとともに、これら複数の補助錘は互いに積層可能に構成されている。したがって、反作用質量体210に取り付ける複数の補助錘221、22、223、224、225、226の個数を増減させることにより、第2振動体200の質量を増減できるようになっている。また、第2振動体200の左右のバランス調整も可能である。
例えば、図2には6個の補助錘221、222、223、224、225、226を反作用質量体210に取り付けた状態が示されている。この反作用質量体210の底部には4個の補助錘221、222、223、224が2本のボルト227、228によって2個ずつ積層状態で取り付けられているとともに、この反作用質量体210の上部には2個の補助錘225、226が1個ずつ取り付けられている。
図1に示すように、上記基台300は第1部分310と第2部分320とを有している。これら第1部分310と第2部分320は隆起した形状を備えており、搬送方向Aに所定間隔を空けて配置されている。このうち第2部分320の下部は分離可能に構成されており、第1連結体400を狭持できるようになっている。
次に、上記2本の第1連結体400、400'は第1加振体410と第1介在具420と第1板ばね430と第3板ばね440とを有しているとともに、上記2本の第2連結体500、500'は第2加振体510と第2介在具520と第2板ばね530と第4板ばね540とを有している。
上記第1加振体410と上記第2加振体510とは同一物であり、鋼やFRP(Fiber Reinforced Plastic;繊維強化プラスチック)等からなる弾性変形可能な板部材411、511の表裏面に圧電素子412、413、512、513が貼付されてなるバイモルフ型の電動アクチュエータである。これら圧電素子は板部材411、511の表裏において印加電圧に対する伸縮方向が逆に設定されている。したがって、これら圧電素子に交番電圧を印加すると、板部材411、511がその表裏面に直交する方向(図1では搬送方向A)に振動するようになっている。
また、上記第1介在具420と上記第2介在具520とは同一物であり、断面略L字状に形成されている。さらに、上記第1板ばね430と第2板ばね530と第3板ばね440と第4板ばね540とは鋼やFRP等からなる弾性変形可能な板部材である。
2本の第1連結体400、400'のうちの一方の第1連結体400は、上記第1加振体410と第1介在具420と第1板ばね430とから構成されており、これら第1加振体410と第1介在具420と第1板ばね430とはその一部が互いに重なるように連結されている。したがって、この一方の第1連結体400の全体形状は側面視略Z字状になっている。
具体的には、第1介在具420の一端部が第1加振体410の端部に連結されているとともに、第1介在具420の他端部が第1板ばね430の端部に連結されており、第1介在具420と前記第1板ばね430との連結位置は前記第1加振体410の中間部分に対向配置されている。これにより、第1加振体410と第1板ばね430とが直接連結されている場合に比べて、第1板ばね430の全長を長くすることができ、この第1板ばね430によって第1加振体410の振動をより大きく増幅できるようになっている。
同様に、2本の第2連結体500、500'のうちの一方の第2連結体500は、上記第2加振体510と第2介在具520と第2板ばね530とから構成されており、これら第2加振体510と第2介在具520と第2板ばね530とはその一部が互いに重なるように連結されている。したがって、この一方の第2連結体500の全体形状は側面視略Z字状になっている。
具体的には、第2介在具520の一端部が第2加振体510の端部に連結されているとともに、第2介在具520の他端部が第2板ばね530の端部に連結されており、第2介在具520と第2板ばね530との連結位置は前記第2加振体510の中間部分に対向配置されている。これにより、第2加振体510と第2板ばね530とが直接連結されている場合に比べて、第2板ばね530の全長を長くすることができ、この第2板ばね530によって第2加振体510の振動をより大きく増幅できるようになっている。
一方、2本の第1連結体400、400'のうちの他方の第1連結体400'は第3板ばね440から構成されているとともに、2本の第2連結体500、500'のうちの他方の第2連結体500'は第4板ばね540から構成されており、この他方の第1連結体400'の全長は上記一方の第1連結体400の全長より短くなっているとともに、この他方の第2連結体500'の全長は上記一方の第2連結体500の全長より短くなっている。したがって、2本の第1連結体400、400'の全長は互いに異なっているとともに、2本の第2連結体500、500'の全長は互いに異なっている。
第1振動体100における作用質量体120の2つの突出部121、122は、第2振動体200における反作用質量体210の2つの開口部210a、210bにそれぞれ挿通されて、第1振動体100のトラフ110に連結されている。このとき、反作用質量体210の2つの開口部210a、210bの内径は作用質量体120の2つの突出部121、122の外径より大きく、第1振動体100と第2振動体200とは振動時に相互に接触しないように構成されている。
この状態において、反作用質量体210は上下方向においてトラフ110と作用質量体120との間に配置されており、トラフ110と作用質量体120とは反作用質量体210の内部を通って連結されている。これにより、第1振動体100と第2振動体200との重心位置が互いに近づけられており、第1振動体100と第2振動体200との重心位置の相違による偶力の発生が低減されているとともに、トラフ110と作用質量体120とが反作用質量体210の外側を回って連結されている場合に比べて、反作用質量体210の大きさを自由に調整できる。
また、反作用質量体210は作用質量体120より幅方向に幅広に形成されており、反作用質量体210の両側は作用質量体120の両側より外側に張り出している。これにより、反作用質量体210の作用質量体120の両側から張り出した部分の底面と上面とに複数の補助錘221、222、223、224、225、226を取り付けることができるようになっている。
さらに、作用質量体120は反作用質量体210の下方位置に配置されているとともに、反作用質量体210の底部近傍から下方向に伸びており、この作用質量体120の下部が基台300の第1部分310と第2部分320との間に配置されている。この作用質量体120の下部には2つの調整錘131、132が上下動可能に取り付けられているので、これら2つの調整錘131、132は基台300の第1部分310と第2部分320との間に配置されている。したがって、これら2つの調整錘131、132は、基台300の第1部分310と第2部分320とが一体化又は連結している場合に比べて、振動式搬送装置1000の最下端まで引き下げることができるようになっている。
上記2本の第1連結体400、400'は搬送方向Aに配列されており、第1振動体100の作用質量体120と基台300とを連結している。具体的には、一方の第1連結体400が作用質量体120の後端部124と基台300の第2部分320の下部とを連結しているとともに、他方の第1連結体400'が作用質量体120の前端部123と基台300の第1部分310の上部とを連結している。
同様に、上記2本の第2連結体500、500'は搬送方向Aに配列されており、第2振動体200の反作用質量体210と基台300とを連結している。具体的には、一方の第2連結体500が反作用質量体210の前端部213と基台300の第1部分310の下部とを連結しているとともに、他方の第2連結体500'が反作用質量体210の後端部214と基台300の第2部分320の上部とを連結している。
この状態において、反作用質量体210は作用質量体120より搬送方向Aに幅広に形成されており、反作用質量体210の前端部213及び後端部214は搬送方向Aにおいて作用質量体120の前端部123及び後端部124より外側に配置されており、この反作用質量体210の前端部213及び後端部214には上記2本の第2連結体500、500'がそれぞれ連結されているとともに、この作用質量体120の前端部123及び後端部124には上記2本の第1連結体400、400'がそれぞれ連結されている。したがって、2本の第2連結体500、500'は搬送方向Aにおいて2本の第1連結体400、400'の外側に配置されており、これら2本の第2連結体500、500'と反作用質量体210とは2本の第1連結体400、400'と作用質量体120とを取り囲むように配置されている。これにより、2本の第1連結体400、400'と作用質量体120との構成に制約を受けることなく、反作用質量体210の大きさを調整できる。
また、2本の第1連結体400、400'は1つの第1加振体410を含んでおり、第1振動体100に連結されているとともに、2本の第2連結体500、500'は1つの第2加振体510を含んでおり、第2振動体200に連結されている。したがって、1つの第1加振体410が第1振動体100を振動させるようになっているとともに、1つの第2加振体510が第2振動体200を振動させるようになっている。
さらに、第1連結体400の第1加振体410と第1介在具420と第1板ばね430とは搬送方向Aとは反対方向に向けて順に重なるように連結されているとともに、第2連結体500の第2加振体510と第2介在具520と第2板ばね530とは搬送方向Aに向けて順に重なるように連結されている。したがって、第1連結体400と第2連結体500との搬送方向Aに沿った各構成部分の配列順は互いに異なっており、反対になっている。
図2に示すように、振動式搬送装置1000の両側には、2枚の側板1001、1002がボルト等によって基台300に取り付けられており、これら2枚の側板1001、1002の中に、これら2枚の側板1001、1002に対して所定間隔を空けて、第1振動体100の作用質量体120及び2つの調整錘131、132と、第2振動体200の反作用質量体210及び4個の補助錘221、222、223、224と、基台300と、2本の第1連結体400、400'と、2本の第2連結体500、500'とが収容されている。したがって、これら2枚の側板1001、1002に接触することなく、作用質量体120と2つの調整錘131、132と2本の第1連結体400、400'とを有する振動系、及び反作用質量体210と4個の補助錘221、222、223、224と2本の第2連結体500、500'とを有する振動系をそれぞれ振動させることができる。
図3(a)から図3(c)までに示すように、振動式搬送装置1000の後端側には、第1ばね定数調整手段K1(ばね定数調整手段)が設けられている。この第1ばね定数調整手段K1は第4板ばね540に形成された2つの長孔540a、540bと、基台300の第2部分320に形成された2つの長孔320a、320bと、スペーサSPと、押え板P1と、2本のボルトB1、B2と、係合板PLとを有している。
この第4板ばね540の2つの長孔540a、540bは、第4板ばね540の一端部に所定間隔を空けて設けられ、第4板ばね520の一端部からその反対側の他端部に向かって長さ方向にそれぞれ伸びているとともに、第4板ばね540の表面から背面までそれぞれ貫通している。
同様に、上記基台300における第2部分320の2つの長孔320a、320bは、第4板ばね540の2つの長孔540a、540bと同一の大きさを有しており、基台300における第2部分320の上部に所定間隔を空けて設けられ、上下方向にそれぞれ伸びているとともに、略水平方向に基台300の第2部分320をそれぞれ貫通している。
上記スペーサSPは2つの開口を有しており、これら2つの開口は所定間隔を空けて設けられているとともに、スペーサSPをそれぞれ貫通している、同様に、上記押え板P1は2つの開口を有しており、これら2つの開口は所定間隔を空けて設けられているとともに、押え板P1をそれぞれ貫通している。また、上記係合板PLは2つのねじ付き孔を有しており、これら2つのねじ付き孔は所定間隔を空けて設けられており、これら2つのねじ付き孔の内周部にはねじ山がそれぞれ形成されている。これにより、この係合板PLの2つのねじ付き孔は2本のボルトB1、B2をそれぞれねじ込むことができるようになっている。
これら押え板P1と基台300の第2部分320とスペーサSPと第4板ばね540と係合板PLとは順に重なるように配置されており、この状態で、2本のボルトB1、B2が押え板P1の2つの開口と、基台300の2つの長孔320a、320bと、スペーサSPの2つの開口と、第4板ばね540の2つの長孔540a、540bとにそれぞれ順に挿通されて、最後に係合板PLの2つのねじ付き孔にそれぞれねじ込まれている。したがって、押え板P1と基台300の第2部分320とスペーサSPと第4板ばね540と係合板PLとは重層状態で2本のボルトB1、B2によって締結されている。
なお、第4板ばね540の他端部には2つの丸孔540c、540dが所定間隔を空けて形成されており、2本のボルトB3、B4が押え板P2を介してこれら2つの丸孔540c、540dにそれぞれ挿通されて、反作用質量体210にそれぞれねじ込まれている。これにより、第4板ばね540の他端部は反作用質量体210に固定されている。
この状態において、第4板ばね540の2つの長孔540a、540bと、基台300の第2部分320の2つの長孔320a、320bとは上下方向に伸びており、第4板ばね540と基台300の第2部分320との間にスペーサSPが配置されているとともに、第4板ばね540はスペーサSPと係合板PLとによって狭持されている。これにより、2本のボルトB1、B2を緩めることによって、2本のボルトB1、B2と押え板P1とスペーサSPと係合板PLとが、第4板ばね540の2つの長孔540a、540bと基台300の第2部分320の2つの長孔320a、320bとに沿って矢印Bで示す方向に上下動できるようになっている。
このとき、2本のボルトB1、B2は係合板PLの2つのねじ付き孔にそれぞれねじ込まれていることにより、これら2本のボルトB1、B2のうちのいずれか一方を緩めたり締めたりする際に、他方が係合板PLの回転止として機能する。これにより、2本のボルトB1、B2が2個のナットにそれぞれねじ込まれている場合に比べて、2本のボルトB1、B2を容易に緩めたり締めたりすることができ、押え板P1とスペーサSPと係合板PLとを第4板ばね540と基台300の第2部分320とに対して容易に上下動させることができるようになっている。
また、第4板ばね540はスペーサSPと係合板PLとによって狭持されており、この状態で、スペーサSPと係合板PLとが第4板ばね540に対して上下動するので、第4板ばね540のスパンL(Span)を伸縮できるようになっている。ここで、この第4板ばね540のスパンL(Span)とは、第4板ばね540の一端部から他端部までの間のうちの弾性変形自在な部分の距離、すなわち、他部材が接触していない部分の距離をいう。具体的には、第4板ばね540の一端部に接触しているスペーサSPと係合板PLとのうちの第4板ばね540の他端部側端縁から、第4板ばね540の他端部に接触している押え板P2と反作用質量体210とのうちの第4板ばね540の一端部側端縁までの距離をいう。
このとき、第4板ばね540を片持ち梁として考えると、その最大たわみ量δは、第4板ばね540に印加される荷重と第4板ばね540のスパンと縦弾性係数(ヤング率)と断面2次モーメントとをそれぞれPとLとEとIとすると、以下の式(1)で表される。
また、片持ち状態における第4板ばね540の断面2次モーメントIは、第4板ばね540の板幅と板厚とをそれぞれbとhとすると、以下の式(2)で表される。
さらに、荷重Pはばね定数Kとたわみ量δとを乗じたものであるので(P=K×δ)、この式に上記式(1)と(2)とを順次代入すると、第4板ばね540のばね定数Kは以下の式(3)で表される。
上記式(3)により、第4板ばね540のばね定数Kは第4板ばね540のスパンLの3乗に逆比例して大きくなることが分かる。したがって、第1ばね定数調整手段K1によって、第4板ばね540のスパンLを伸縮させると、第4板ばね540のばね定数Kが増減するようになっている。例えば、第4板ばね540のスパンLを10%短縮すると第4板ばね540のばね定数Kは約140%増大するようになっている。
さらに、この第4板ばね540は反作用質量体210の後端部214に固定されており、この反作用質量体210は第2振動体200に包含されているので、第4板ばね540のばね定数Kの増減によって、第2振動体200のばね定数を増減できるようになっている。
また、第1振動体100は交番電圧を第1加振体400に印加することによって、部品を搬送方向Aに搬送するように振動するようになっているとともに、第2振動体200は前記交番電圧とは逆位相の交番電圧を第2加振体500に印加することによって第1振動体100の振動に対して逆位相に振動するようになっている。
このとき、第1振動体100から伝達される基台300の振動を、第2振動体200の振動によって打ち消す(相殺する)ためには、2つの条件を満たす必要がある。第1の条件は第1振動体100と第2振動体200との固有周波数が等しいことであり、第2の条件は第1振動体100と第2振動体200との重心位置の高さが等しいことである。第1振動体100と第2振動体200との重心位置の高さが異なると偶力が生じて回転振動(ピッチング振動)が生じてしまうからである。
ここで、第1振動体100の固有周波数faは、第1振動体100の質量とばね定数とをそれぞれMaとKaとすると、以下の式(4)が求められる。この質量Maはトラフ110と作用質量体120と2つの調整錘131、132との各質量の総和であり、このばね定数Kaは第1板ばね430と第3板ばね440との各ばね定数の総和である。
同様に、第2振動体100の固有周波数frは、第2振動体200の質量とばね定数とをそれぞれMrとKrとすると、以下の式(5)が求められる。この質量Mrは反作用質量体210と、複数の補助錘221、222、223、224、225、226のうちの反作用質量体210に取り付けたものとの各質量の総和であり、このばね定数Krは第2板ばね530と第4板ばね540との各ばね定数の総和である。
上記2つの式(4)と式(5)とにより、第1振動体100の質量Ma及びばね定数Kaと第2振動体200の質量Mr及びばね定数Krとがそれぞれ等しい場合に、第1振動体100の固有周波数faと第2振動体200の固有周波数frとが等しくなるようになっている(fa=fr)。
また、第1振動体100の質量Maと第2振動体200の質量Mrとが異なる場合でも、上記2つの式(4)と式(5)とにより、固有周波数は質量とばね定数との比によって決まるので、第2振動体200の質量Mr及びばね定数Krの比が第1振動体100の質量Ma及びばね定数Kaの比と等しくなるように、第2振動体200の質量Mrとばね定数Krとのいずれか一方又は両方を増減させて、第2振動体200の固有周波数frを第1振動体100の固有周波数faと等しくすることができるようになっている。
上述のように構成された振動式搬送装置1000の調整方法を以下に示す。まず、基台300を2本のボルト301、302によって取り付け架台G(床)に固定した後、第2振動体200の質量Mrが少なくとも第1振動体100の質量Maより大きくなるとともに第1振動体100の質量Maに近づくように複数の補助錘221、222、223、224、225、226を反作用質量体210に適宜の個数取り付ける。
次に、第1加振体410のみを周波数可変電源で駆動させながらその周波数を高い周波数からゆっくり降下させて第1振動体100の最大振幅を探索し、この最大振幅に対応する周波数を第1振動体100の固有周波数として記録した後、同様に第2加振体510のみを周波数可変電源で駆動させながらその周波数を高い周波数からゆっくり降下させて第2振動体200の最大振幅を探索し、この最大振幅に対応する周波数を第2振動体200の固有周波数として記録する。
その後、第1振動体100の固有周波数と第2振動体200の固有周波数とが異なる場合には、図3(b)及び図3(c)に示す第1ばね調整手段K1によって第4板ばね540のスパンLを伸縮して、第1振動体100の固有周波数と第2振動体200の固有周波数との差を±5%程度以内に収める。
次に、第1加振体410と第2加振体510とを互いに逆位相となるように駆動させて、第1振動体100と第2振動体200との両方を振動させた状態で、基台300を介して取り付け架台Gに伝達する振動が最小になるように一対の調整錘131、132を上下動させてその位置を調整する。
最後に、前記基台300を固定した2本のボルト301、302を緩めて、第1振動体100と第2振動体200との両方を振動させた状態で、トラフ110の前端部と後端部とにおける部品の搬送状態が同じになることを確認する。つまり、トラフ110にピッチング振動が発生していないことを確認する。万全を期すためには、これに加えて、基台300と取り付け架台Gとの間に弾性部材を狭持させて振動式搬送装置1000の全体を浮動させた状態で、第1振動体100と第2振動体200との両方を振動させて、トラフ110の長手方向に亘って部品の搬送速度が一様になっていることと、基台300が不動になっていることを確認する。
第1実施形態においては、第2振動体200の反作用質量体210が上下方向において第1振動体100のトラフ110と作用質量体120との間に配置されており、作用質量体120の2つの突出部121、122が反作用質量体210の2つの開口部210a、210bに挿通された状態で、トラフ110と作用質量体120とが連結されているので、トラフ110と作用質量体120とが反作用質量体210の外側を回って連結されている場合に比べて、振動式搬送装置1000を幅狭に構成できるとともに、作用質量体120等の構成に制約されずに、反作用質量体210の大きさを増減できる。
また、2本の第2連結体500、500'は搬送方向Aにおいて2本の第1連結体400、400'の外側に配置されており、これら2本の第2連結体500、500'と反作用質量体210とが2本の第1連結体400、400'と作用質量体120とを取り囲むように配置されていることにより、反作用質量体210は2本の第1連結体400、400'と作用質量体120とによって取り囲まれていないので、作用質量体120の大きさに制約を受けずに、反作用質量体210の大きさを増減でき、反作用質量体210の振幅増幅を低減して2本の第2連結体500、500'の疲労破壊を低減でき、振動式搬送装置1000の小型化と信頼性確保とを両立できる。
この第1実施形態においては、2本の第1連結体400、400'は1つの第1加振体410を有しているとともに、2本の第2連結体500、500'は1つの第2加振体510を有しており、これら1つの第1加振体410と1つの第2加振体510とが第1振動体100と第2振動体200とをそれぞれ振動させているので、2つの加振体によってこれら第1振動体100と第2振動体200とのそれぞれを振動させる場合に比べて、加振体の個数を低減でき、振動式搬送装置1000の製造コストを低減できる。
また、第1振動体100はトラフ110と作用質量体120とを有しており、この作用質量体120は比重が比較的小さい材料から製造されているとともに1つの開口部120cが形成されて軽量化されていることにより、トラフ110の質量を大きくしても第1振動体100の質量増加は低減されるので、平衡型の振動式搬送装置として機能するトラフ110の質量の最大値を増加させることができるとともに、トラフ110における搬送路110aの全長の最大値を増加させることができる。
この第1実施形態においては、第1振動体100の作用質量体120は軽量化されており、第2振動体200の反作用質量体210は比重が比較的大きい材料から製造されていることにより、この作用質量体120にトラフ110と2つの調整錘131、132とを加えてなる第1振動体100の質量と、反作用質量体210を含む第2振動体200の質量とを互いに近づけることができ、第1振動体100と第2振動体200との固有周波数をより容易に互いに近づけることができるので、第1振動体100と第2振動体200との固有周波数が互いに離れた値である場合に比べて、振動式搬送装置1000の漏洩振動を低減できる。
また、第1振動体100の2つの調整錘131、132は、作用質量体120の下部に上下動可能に取り付けられているとともに、基台300の第1部分310と第2部分320の間に配置されていることにより、基台300の第1部分310と第2部分320とが一体化又は連結している場合に比べて、これら2つの調整錘131、132を振動式搬送装置1000の最下端まで引き下げることができるようになっているので、第1振動体100の重心位置を第2振動体200の重心位置に容易に合致させることができる。
[第2実施形態]
次に、図4を参照して、本発明に係る第2実施形態の振動式搬送装置について説明する。図4は第2実施形態の振動式搬送装置を搬送体の長手方向に切断した状態を模式的に示す概略縦断面図である。なお、当該第2実施形態において上記第1実施形態と同一箇所には同一符号を付し、それらの説明を省略する。
第1実施形態における2本の第1連結体400、400'と2本の第2連結体500、500'とは1つの第1加振体410と1つの第2加振体510とを有し、これら1つの第1加振体410と1つの第2加振体510とが第1振動体100と第2振動体200とをそれぞれ振動させるようになっているが、第2実施形態における2本の第1連結体400"、400"と2本の第2連結体500"、500"とは2つの第1加振体410、410と2つの第2加振体510、510とを有し、これら2つの第1加振体410、410と2つの第2加振体510、510とが第1振動体100と第2振動体200とをそれぞれ振動させるようになっている。これにより、第1振動体100のトラフ110の全長が長い場合でも、十分な駆動力をもって部品を搬送させることができる。
また、第1実施形態における2本の第1連結体400、400'の全長は互いに異なっているとともに、2本の第2連結体500、500'の全長は互いに異なっているが、第2実施形態における2本の第1連結体400"、400"と2本の第2連結体500"、500"との全長は全て同じになっている。これにより、第1実施形態に比べて第1振動体100と第2振動体200との振動方向のばらつきが低減されるので、第2振動体200の振動によって第1振動体100から取り付け架台Gに伝達される振動をより多く打ち消すことができ、第2実施形態の振動式搬送装置2000の漏洩振動を第1実施形態の振動式搬送装置1000の漏洩振動に比べて低減できる。
ここで、第2実施形態における2本の第1連結体400"、400"は2つの第1加振体410、410と2つの第1板ばね430、430とを有しており、これら2本の第1連結体400"、400"のそれぞれは1つの第1加振体410と1つの第1板ばね430とから構成されており、これら1つの第1加振体410と1つの第1板ばね430とはボルト等によって直接連結されている。この第2実施形態の第1加振体410と第1板ばね430とは第1実施形態の第1加振体410と第1板ばね430とそれぞれ同一物である。
同様に、第2実施形態における2本の第2連結体500"、500"は2つの第2加振体510、510と2つの第2板ばね530、530とを有しており、これら2本の第2連結体500"、500"のそれぞれは1つの第2加振体510と1つの第2板ばね530とから構成されており、これら1つの第2加振体510と1つの第2板ばね530とはボルト等によって直接連結されている。この第2実施形態の第2加振体510と第2板ばね530とは第1実施形態の第2加振体510と第2板ばね530とそれぞれ同一物である。
さらに、第1実施形態の振動式搬送装置1000には、第1ばね定数調整手段K1が設けられているが、第2実施形態の振動式搬送装置2000には、第2ばね定数調整手段K2が設けられている。この第2ばね定数調整手段K2は1つ以上の第2板ばね530であり、上記2本の第2連結体500"、500"のうちのいずれか一方の第2板ばね530に積層配置されている。これにより、2本の第2連結体500"、500"の全体のばね定数を調整して、第2振動体200の固有周波数を第1振動体100の固有周波数に近づけることができる。
図4では、第2ばね定数調整手段K2は1つの第2板ばね530であり、2本の第2連結体500"、500"のうちの振動式搬送装置2000の前端側のものに取り付けられている。したがって、2本の第2連結体500"、500"のうちの前端側のものは2つの第2板ばね530を有しており、これら2つの第2板ばねは積層配置されている。
尚、上記各実施形態の振動式搬送装置1000、2000は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、第1実施形態と第2実施形態との両方において、作用質量体120は2つの突出部121、122を有しているとともに、反作用質量体210は2つの開口部210a、210bを有し、搬送方向Aに複数の連結部を設けることで支持状態を安定させている。しかし、作用質量体120は1つの突出部を有しているとともに、反作用質量体210は1つの開口部を有していてもよいし、作用質量体120は3つ以上の突出部を有しているとともに、反作用質量体210は3つ以上の開口部を有していてもよい。また、いずれの実施形態でも、反作用質量体210の上に別の搬送体を固定してもよい。第1実施形態と第2実施形態との両方において、作用質量体120は1つの開口部120cを有しているが、2つ以上の開口部120cを有していてもよい。また、第1実施形態と第2実施形態との両方において、調整錘131、132は2つ設けられているが、調整錘は1つでもよいし、3つ以上でもよい。
第1実施形態において、第1連結体400の第1加振体410と第1介在具420と第1板ばね430とは搬送方向Aに向けて順に重なるように連結されているが、搬送方向Aに対して反対方向に向けて順に重なるように連結されていてもよい。同様に、第1実施形態において、第2連結体500の第1加振体510と第2介在具520と第2板ばね530とは搬送方向Aに対して反対方向に向けて順に重なるように連結されているが、搬送方向Aに向けて順に重なるように連結されていてもよい。さらに、第1実施形態において、第1連結体400の第1加振体410、第1介在具420及び第1板ばね430の搬送方向Aに沿った配列順と、第2連結体500の第1加振体510、第2介在具520及び第2板ばね530の搬送方向Aに沿った配列順とは互いに反対になっているが、同一になっていてもよい。第1実施形態において、第1連結体400は第1加振体410と第1介在具420と第1板ばね430とが連結されているが、第1介在具420を介在させることなく、第1加振体410と第1板ばね430とが直接連結されていてもよい。同様に、第1実施形態において、第2連結体500は第2加振体510と第2介在具520と第2板ばね530とが連結されているが、第2介在具520を介在させることなく、第2加振体510と第2板ばね530とが直接連結されていてもよい。
また、第1実施形態において、2本の第1連結体400と第1連結体400'とが作用質量体120の後端部124と前端部123とにそれぞれ連結されているが、その反対に作用質量体120の前端部123と後端部124とにそれぞれ連結されていてもよい。同様に、第1実施形態において、2本の第2連結体500と第2連結体500'とが反作用質量体210の前端部213と後端部214とにそれぞれ連結されているが、その反対に反作用質量体210の後端部214と前端部213とにそれぞれ連結されていてもよい。第1実施形態においては、第1ばね定数調整手段K1が第4板ばね540に設けられているが、第1板ばね430と第2板ばね530と第3板ばね440とのいずれかに設けられていてもよいし、第1ばね定数調整手段K1の代わりに、第2実施形態の第2ばね定数調整手段K2が第1板ばね430と第2板ばね530と第3板ばね440と第4板ばね540とのいずれかに設けられていてもよい。
第2実施形態において、2本の第1連結体400"、400"はそれぞれ第1加振体410と第1板ばね430とが直接連結されているが、第1実施形態の第1介在具420を介して連結されていてもよい。同様に、第2実施形態において、2本の第2連結体500"、500"はそれぞれ第2加振体510と第2板ばね530とが直接連結されているが、第1実施形態の第2介在具520を介して連結されていてもよい。また、第2実施形態において、第2ばね定数調整手段K2は振動式搬送装置2000の前端側の第1板ばね430に設けられているが、振動式搬送装置2000の後端側の第1板ばね430に設けられていてもよい。第2実施形態において、第2ばね定数調整手段K2は第1板ばね430であるが、第2板ばねであってもよい。この場合には、第2ばね定数調整手段K2は振動式搬送装置2000の前端側と後端側との第2板ばね530のいずれかに設けられていてもよい。さらに、第2実施形態には第2ばね定数調整手段K2が設けられているが、この第2ばね定数調整手段K2の代わりに、第1実施形態の第1ばね定数調整手段K1が2つの第1板ばね430と2つの第2板ばね530とのいずれかに設けられていてもよい。
1000、2000…振動式搬送装置、1001、1002…側板、100…第1振動体、110…トラフ、110a…搬送路、111、112、133、134、227、228、301、302、B1、B2、B3、B4…ボルト、120…作用質量体、121、122…突出部、120a、120b、320a、320b、540a、540b…長孔、120c、210a、210b…開口部、123、213…前端部、124、214…後端部、131、132…調整錘、200…第2振動体、210…反作用質量体、221、222、223、224、225、226…補助錘、300…基台、310…第1部分、320…第2部分、400、400'、400"…第1連結体、410…第1加振体、411、511…板部材、412、413、512、513…圧電素子、420…第1介在具、430…第1板ばね、440…第3板ばね、500、500'、500"…第2連結体、510…第2加振体、520…第2介在具、530…第2板ばね、540…第4板ばね、540c、540d…丸孔、A…搬送方向、B…上下方向、K1…第1ばね定数調整手段、K2…第2ばね定数調整手段、P1、P2…押え板、SP…スペーサ、PL…係合板、δ…たわみ量、P…荷重、L…スパン、E…縦弾性係数、I…断面2次モーメント、b…板幅、h…板厚、K、Ka、Kr…ばね定数、fa、fr…固有周波数、Ma、Mr…質量、G…取り付け架台

Claims (5)

  1. 搬送体及び作用質量体を含む第1振動体と、開口部が形成された反作用質量体を含む第2振動体と、前記第1振動体及び前記第2振動体を互いに逆位相で振動させる加振体と、前記第1振動体及び前記第2振動体を支持する基台と、前記第1振動体及び前記基台を連結する、搬送方向に配列された2本の第1連結体と、前記第2振動体及び前記基台を連結する、搬送方向に配列された2本の第2連結体とを有し、前記第2振動体の前記反作用質量体が上下方向において前記第1振動体の前記搬送体と前記作用質量体との間に配置されている振動式搬送装置であって、前記第1振動体における前記搬送体と前記作用質量体との連結部が前記反作用質量体の前記開口部に振動自在に挿通された状態で、前記第1振動体の前記搬送体と前記作用質量体とが前記開口部を通して連結されていることを特徴とする振動式搬送装置。
  2. 前記加振体は圧電素子からなる電動アクチュエータであり、前記2本の第1連結体の少なくともいずれか一方と前記2本の第2連結体の少なくともいずれか一方とにそれぞれ含まれていることを特徴とする請求項1に記載の振動式搬送装置。
  3. 前記第2振動体は前記反作用質量体に着脱可能な複数の補助錘を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の振動式搬送装置。
  4. 前記2本の第2連結体は弾性変形可能な板ばねをそれぞれ有しており、前記2本の第2連結体の少なくともいずれか一方の前記板ばねには、そのばね定数を増減可能なばね定数調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の振動式搬送装置。
  5. 前記第1振動体は前記作用質量体に上下動可能に取り付けられた調整錘を有していることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の振動式搬送装置。
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