JP2012127163A - 樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法 - Google Patents

樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012127163A
JP2012127163A JP2010282136A JP2010282136A JP2012127163A JP 2012127163 A JP2012127163 A JP 2012127163A JP 2010282136 A JP2010282136 A JP 2010282136A JP 2010282136 A JP2010282136 A JP 2010282136A JP 2012127163 A JP2012127163 A JP 2012127163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
aggregate
thixotropic
layer
decorative aggregate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010282136A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5695408B2 (ja
Inventor
Kenichi Yoshino
兼一 吉野
Hideo Nakajima
英雄 中島
Ichiro Kobayashi
一朗 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YABUHARA SANGYO KK
Original Assignee
YABUHARA SANGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YABUHARA SANGYO KK filed Critical YABUHARA SANGYO KK
Priority to JP2010282136A priority Critical patent/JP5695408B2/ja
Publication of JP2012127163A publication Critical patent/JP2012127163A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5695408B2 publication Critical patent/JP5695408B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】化粧性に富んだ骨材が利用でき、その施工に際し、従来の方法に比べて各段に作業性に優れると同時に、耐候性に優れる美麗な壁・腰壁・塀・階段蹴上等の樹脂含有化粧骨材層を容易に安定して提供すること。
【解決手段】基体面と、該基体表面のチキソ性を有する骨材接着層と、該骨材接着層の上に設けた、化粧骨材及びチキソ性樹脂結合剤を含む混合物で形成された化粧骨材層とを有し、チキソ性樹脂結合剤は、樹脂と増粘材を含み、樹脂の23℃における粘度が400〜2,000mPa・sの範囲、10℃における粘度が1,200〜7,000mPa・sの範囲にある一液型のポリウレタン樹脂を主成分として含み、かつ、増粘材が、フュームドシリカの疎水性処理物であって、増粘材の添加量が、質量比率で樹脂に対して3%〜12%の範囲であり、増粘材を4%添加した時のチキソ性能が3.0〜7.0の範囲である樹脂含有化粧層構造を有する立面又は壁面。
【選択図】図1

Description

本発明は、天然玉石等の美麗粒子を化粧骨材とし、該骨材をチキソ性合成樹脂結合剤で結合して固定させてなる樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層の形成に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法に関する。ここで、化粧骨材としては、天然玉石、大理石砕石、角を丸めた大理石砕石、彩色ガラス破片、角を丸めたガラス破片およびガラスビーズから選ばれた美麗粒子が挙げられる。
美麗な天然石等の化粧骨材(以下、天然石骨材とも呼ぶ)をセメントなどの結合剤によって結合させてなる化粧層を、立面や壁面に設けることは従来から行われており、ダレのないチキソ性樹脂結合剤を天然石骨材に混練して結合させて化粧骨材層を形成することも知られている(なお、立面や壁面の用途における従来技術として記載できる公開された特許は知る限りではない)。これらの天然石骨材を有する化粧骨材層は、コンクリート又はモルタルの基体面に適宜な厚みで施工されてなるが、これらの化粧層は、自然で美麗であることから、一般的な建造物(例えば、公共施設・マンション・住宅)の壁面・腰壁・塀や外構階段の蹴上げ等の、いわゆる立面に多く使われている。
ここで、立面及び壁面の表面に樹脂を含有してなる化粧骨材層(以下、「立面及び壁面用樹脂含有化粧骨材層」或いは「樹脂含有化粧骨材層」と呼ぶ)を設ける場合は、コンクリート又はモルタル等の基体面に、美麗な天然石等の化粧骨材とチキソ性樹脂結合剤を混練したものを1〜10mmを標準の厚さとして塗布し、表層を鏝で均して、化粧骨材層を形成している。立面及び壁面用の化粧骨材層に使用する樹脂結合剤は、床面等の場合と異なり、有効なチキソ性能を持たせた特殊樹脂結合剤が必要であり、この樹脂のチキソ性能が、化粧骨材層の完成の良否を決定付けてしまう程に多様な要素が要求されている。
立面及び壁面に樹脂含有化粧骨材層を形成する場合に使用される樹脂結合剤に、施工した際にダレを生じない程度にチキソ性能を持たせる方法として、従来より、天然鉱物繊維の増粘材(商品名:ミルコンMS−2昭和KDE社製)を用いることが行われている。しかし、この増粘材は、天然物であるがための色斑がロット毎に発生するため、美麗な化粧層にならないという欠点がある。さらに、該増粘材は天然物であり、元来水分を含有しているため、樹脂結合剤として、水分によって反応が進む一液型(湿気硬化型)ポリウレタン樹脂を使用する場合は、工場で、これらの材料を混合して製品化して在庫とすることは不可能である。このため、一液型(湿気硬化型)ポリウレタン樹脂を使用する場合は、現場毎に施工直前に、樹脂と増粘材とを混合攪拌する形態にならざるをえない。これに対し、現場で増粘材を投入する際に起きる飛散は、作業者への負担や、環境への影響が懸念され、施工工数も増加するので経済的な施工が難しく、また、さらに、工場管理で得られる製品の場合と比較すると、どうしても製品のバラツキも発生し易いといった問題がある。
上記とは別の、樹脂にチキソ性能を持たせた樹脂結合剤として、一般的な結合剤として広く知られている合成樹脂エマルジョン(例えば、商品名:ミュールコートA 旭化成ケミカルズ社製)がある。しかし、このような樹脂結合剤を立面及び壁面に樹脂含有化粧骨材層の形成に用いた場合の大きな欠点としては、施工後の硬化時間が長く、この硬化中に降雨等に遭うと樹脂結合剤が白濁し、落下の原因等に繋がるという問題がある。更に、上記した材料を用いた場合、化粧骨材と混合する重量比率を約19%と非常に高くしなければならないので、樹脂量に比例して硬化時間が長くなり天候の影響を受けて上記の問題が生じる。
また、上記構成のものを使用した場合、施工後の腰壁・塀・蹴上げ部の下層部分が直接土壌等に接触又は接近していると、地中からの水分の影響で、施工した部分が軟化して、これらの下層部が剥離や滑落の要因になってしまう等の問題もある。更に、上記した従来の樹脂はアクリルエマルジョンであり、有機溶剤を含有するものであるため、有機溶剤に近因して非常に強い臭気が漂い、作業者やその周辺環境に影響がでるおそれもあり、特に屋内等の作業用には向かないという問題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決するものであり、施工する基体面や、化粧層の形成に使用する天然石骨材は、従来から行われている、立面及び壁面用樹脂含有化粧骨材層の形成の際に使用しているものと変わりなく、塗り厚も同様に施工できるものでありながら、下記の要件を満足できるチキソ性樹脂結合剤を提供することである。すなわち、ポリウレタン樹脂を用いるものでありながら工場で製品化することができ、チキソ性樹脂結合剤のパッケージで在庫が可能なものであり、しかも、施工の際における気温の変化にかかわらず施工が容易で、製品としてのバラツキがなく、その耐候性に優れ、更に無溶剤タイプとできるので臭気の問題が少なく、樹脂の硬化時間の調節や施工が容易であり、施工後における色斑等の発生といった問題も生じない、天然石骨材を樹脂結合剤によって結合させてなる美麗な立面及び壁面用樹脂化粧層の形成を可能にできるチキソ性樹脂結合剤を提供することである。また、本発明の目的は、上記したチキソ性樹脂結合剤の提供を実現することで、美麗な樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面を簡便に得ることができる立面又は壁面の形成方法を提供することにある。
上記本発明の目的は以下の本発明によって達成される。本発明は、基体面(1)と、該基体(1)の表面に設けられたチキソ性を有する骨材接着層(2)と、該骨材接着層(2)の上に設けられた、粒径が0.2〜10mmの化粧骨材(3)及びチキソ性樹脂結合剤(4)を含む混合物で形成されてなる化粧骨材層(5)とを有してなり、上記チキソ性樹脂結合剤(4)は、樹脂と増粘材とを含み、該樹脂が、常温時の23℃における粘度が400mPa・s〜2,000mPa・sの範囲で、かつ、低温時の10℃における粘度が1,200mPa・s〜7,000mPa・sの範囲にある一液型(湿気硬化型)のポリウレタン樹脂を主成分として含み、かつ、増粘材が、フュームドシリカの疎水性処理物であって、該増粘材の添加量が、質量比率で、上記樹脂に対して3%〜12%の範囲であり、増粘材を4%添加した時のチキソ性能(TI値)が3.0〜7.0の範囲であること特徴とする樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面を提供する。
本発明の別の実施形態は、樹脂含有化粧骨材層を形成するための樹脂と増粘材とからなるチキソ性樹脂結合剤であって、上記樹脂が、常温時の23℃における粘度が400mPa・s〜2,000mPa・sの範囲で、低温時の10℃における粘度が1,200mPa・s〜7,000mPa・sの範囲にある一液型(湿気硬化型)のポリウレタン樹脂を主成分として含み、かつ、上記増粘材が、フュームドシリカの疎水性処理物であって、該増粘材の添加量が、質量比率で、上記樹脂に対して3%〜12%の範囲であり、増粘材を4%添加した時のチキソ性能(TI値)が3.0〜7.0の範囲であること特徴とするチキソ性樹脂結合剤を提供する。
本発明の別の実施形態は、基体面(1)の表面に、該基体面と化粧骨材層(5)とを接着させるための骨材接着層(2)を形成する工程と、該工程で形成した骨材接着層(2)の表面に、粒径が0.2〜10mmの化粧骨材(3)と、チキソ性樹脂結合剤(4)とを同時混合して得た、化粧骨材(3)とチキソ性樹脂結合剤(4)を含む混合物を施工して化粧骨材層(5)を形成する工程とを有し、上記チキソ性樹脂結合剤(4)に上記したチキソ性樹脂結合剤を用いることを特徴とする樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法を提供する。
本発明によれば、均一な優れた性能を持ったチキソ性樹脂結合剤が提供され、該チキソ性樹脂結合剤を用いることで、現場で、該チキソ性樹脂結合剤と、化粧骨材との2種を同時に混合攪拌したものを圧着塗布することで樹脂含有化粧骨材層を簡便に形成でき、また、季節が異なることなどによる施工の際における気温の変化への対応も良好であり、良好な作業性を達成できる。さらに、この際に使用できる化粧骨材の粒径は0.2mm〜10mmと広範囲であり、また、形成された化粧骨材層は、ロットによる色斑や水分による白濁等の発生がなく、施工時の悪臭の問題もなく、耐候性に強く、しかも化粧骨材が濡れ色に仕上がる美麗な樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の提供が可能になる。
本発明を特徴づける樹脂含有化粧骨材層を図解的に説明する図である。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明の樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面は、図1に示すように、基体面(1)と、その表面に設けられた骨材接着層(2)と、該骨材接着層上に設けられた化粧骨材層(5)とを有する構造をしており、該化粧骨材層(5)は、化粧骨材(3)とチキソ性樹脂結合剤(4)の2種を含む混合物で形成されてなることを特徴とする。また、好ましい形態としては、骨材接着層(2)の形成に、上記化粧骨材層(5)の形成に用いたと同様のチキソ性樹脂結合剤を用いる。
以下、樹脂と増粘材とを含む本発明を特徴づけるチキソ性樹脂結合剤について説明する。立面及び壁面に、樹脂含有化粧骨材層を形成する場合に使用する樹脂としては、一般的な樹脂化粧舗装層等に使用されているポリウレタン無黄変樹脂でも、化粧骨材を互いに結合させて固定することはできる。しかし、ポリウレタン無黄変樹脂は、床系統に広く使用されているが、常温時の23℃における粘度は、3,500mPa・sである一方、低温時の10℃における粘度が12,000mPa・sと非常に高い。このため、例えば、冬季においては、この粘度が作業性を著しく悪化させて、冬季には塗り延べが困難になって、作業性に劣るという問題を抱えていた。本発明では、このような問題を解決し、季節にかかわらず、好適な状態で使用し得る樹脂を見出すために樹脂の多種多様な特性について鋭意検討を行って本願発明に至ったものである。すなわち、本発明では、常温時の23℃における粘度が400mPa・s〜2,000mPa・sの範囲で、かつ、低温時の10℃における粘度が1,200mPa・s〜7,000mPa・sの範囲にある一液型(湿気硬化型)のポリウレタン樹脂を用いるが、かかる樹脂を用いることで、先に述べた顕著な効果を得ることができることを見出した。
本発明で使用する具体的な樹脂としては、主成分として一液型(湿気硬化型)のポリウレタン樹脂を使用する。より好ましくは、ポリウレタン無黄変微弾性樹脂を用いるが、本発明ではこれに限定されず、ポリウレタン無黄変硬性樹脂を用いてもよい。好ましい常温硬化性の無黄変ウレタン樹脂としては、商品名デュラネートシリーズの旭化成ケミカルズ社製から入手できる常温硬化性の無黄変ウレタン樹脂が挙げられる。これらの製品は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系のポリイソシアネートであるが、空気中の水分や水やアルコール類等の活性水素と重付加反応を起こしてポリウレタン樹脂になるものであり、製品としては硬化剤に分類されている。市販されているものとしては、例えば、TLA−100、TLPA−100、TPA−100(商品名、旭化成ケミカルズ社製)を用いることが好ましい。
上記した樹脂とともに用いる本発明のチキソ性樹脂結合剤を構成する増粘材には、一般的に使用されているフュームドシリカの疎水性処理物を使用する。その添加量は、ポリウレタン樹脂の重量比率で3%〜12%の範囲、より好ましくは6%〜10%とすればよい。本発明では、特に、その増粘材を4%添加した時のチキソ性樹脂結合剤のチキソ性能(TI値)が3.0〜7.0の範囲になる増粘材を用いることを要する。詳細は後述する。
上記したチキソ性樹脂結合剤を用いて樹脂含有化粧骨材層を形成する場合に用いる化粧骨材としては、従来から知られている樹脂含有化粧骨材層に使用されているような、0.2〜10mmの粒径を有する天然石等の美麗粒子を用いる。化粧骨材の好ましい具体的なものとしては、天然石の単粒径であるか、複数粒径の混合体が挙げられる。その他、セラミックス、廃ガラス・ガラス球等からなる美麗粒子を用いてもよい。
本発明のチキソ性樹脂結合剤とする方法としては、例えば、下記のようにすればよい。一液型(湿気硬化型)ポリウレタン無黄変樹脂の中から粘度が23℃・400mPa・s〜2000mPa・sの範囲にあるものを選択する。そして、増粘材として、フュームドシリカの疎水性処理をしたものを樹脂の質量比率で3%〜12%の範囲内に、より好ましくは6%〜10%の範囲内に計量して、攪拌と脱泡の工程からパッケージに充填、その後、脱気、緊密に封止をして、空気中の水分に接することがない状態の製品とすればよい。上記のような一連の工程を工場生産で行うことによって、均一な所望するチキソ性能を維持した状態のチキソ性樹脂結合剤が完成し、在庫することも可能になる。
本発明者らが、本発明のチキソ性樹脂結合剤の構成に至った経緯について説明する。まず、本発明のチキソ性樹脂結合剤を構成するポリウレタン樹脂は、一液型(湿気硬化型)の常温硬化性無黄変ウレタン樹脂として、旭化成ケミカルズ社製のデュラネートシリーズに存在するものを代表として、低温10℃と、常温23℃と、高温35℃での粘度特性をそれぞれに測定し、気温の変化に影響を受けることなく、良好な施工を可能にし得る樹脂の粘度特性についての検討を行った。具体的な粘度測定の対象として、デュラネートシリーズに存在する多種類の中から、TSS−100、TSR−100、TSA−100、TLA−100、TLPA−100、TPA−100、AE500−100の6種類を選出した。
表1に、上記に挙げた各樹脂の各温度条件下における粘度測定結果を示した。
Figure 2012127163
表1に示したように、低温(10℃)での粘度が低い順では、TSS−100<TSR−100<TSA−100<TLA−100<TLPA−100<TPA−100<AE500−100の順であった。本発明者らは、本発明の目的を達成するためには、このような粘度特性を有する各樹脂の中から、添加した増粘材が有効に作用して、重量比率が最小で最大のチキソトロピックインデックス(Thixotropic Index TI値)が得られる相性のよい樹脂を選ぶことが必要であるとの結論に至った。そこで、これらの中でも特に好ましいものを選出すべく、さらなる検討を行った。
上記した樹脂と組み合わせることで本発明の優れた効果が得られる本発明のチキソ性樹脂結合剤を構成する増粘材は、下記のような検討の結果、見出した。本発明者らは、本発明で所望するチキソ性を得るための好ましい増粘材として、フュームドシリカ系で表面を疎水性処理したものを使用することが有効であることを見出した。そして、このようなものとして、日本アエロジル社製の、RY200S(ジメチルシリコーンオイルで表面処理したもの)とキャボットジャパン社製の、CAB−O−SIL TS−720(ジメチルシリコーンオイルで表面処理したもの)と、旭化成ワッカーシリコーン社製の、WACKER HDK H18(ジメチルシリコーンオイルで表面処理したもの)の3種類について、詳細な検討を行った。具体的には、これらの増粘材を、前記で選択した各樹脂に重量比率で4%を基準値にして投入し、攪拌後に脱泡したものでチキソトロッピックインデックス(TI値)を測定し、TI値が高い値、具体的には3.0〜7.0の範囲を示す、樹脂と増粘材との組み合わせを探した。
表−2に、上記のようにして得たTI値の測定結果を示した。
Figure 2012127163
RY200S(ジメチルシリコーンオイルで表面処理)と、H18(ジメチルシリコーンオイルで表面処理)では、全ての樹脂に対して安定したTI値を示した。しかし、TS−720(ジメチルシリコーンオイルで表面処理)においては、TLPA−100とTPA−100の樹脂に対してのみ非常に高いTI値を示したので、下記の実験を行って、最良の樹脂を選択した。すなわち、ジメチルシリコーンオイルで表面処理されたRY200SとTS−720の2種類の増粘材に絞り、これらの増粘材を用いて各チキソ性樹脂結合剤を作成して、図1に示した化粧骨材層構造に基づいた構成で、施工作業性を各温度帯域で確認した。このようにして、各増粘材にマッチした最良の樹脂を選択した。
チキソ性樹脂結合剤を作製するに当り、前記したTI値の測定時には、樹脂に対する増粘材の混合量(添加量)を質量比率4%としていたが、樹脂と化粧骨材とを混合して施工した際に化粧骨材の滑落をより確実に防ぐことを目的として、倍量の8%を基準値にして投入した。そして、このような配合比で増粘材を投入して攪拌後に脱泡したものを用いて、施工作業性と化粧骨材接着性を調査して樹脂の優位性を調べた。
表−3及び4に、上記のようにして調べた施工作業性と化粧骨材接着性の評価結果を示した。
Figure 2012127163
施工作業性を4段階で評価
◎:鏝滑りが非常に滑らかで施工効率が最良。
〇:鏝滑りが滑らかで施工効率が良。
△:鏝滑りが悪くて重いために施工効率が悪い。
×:鏝滑りが無くて鏝が動かないために施工が不可能。
化粧骨材接着性を4段階で評価
◎:化粧骨材が確実に保持され滑落が全くない。
〇:化粧骨材は保持されるが僅かの滑落がある。
△:化粧骨材の保持が悪く滑落する量が多い。
×:化粧骨材の保持が悪く全て滑落する。
Figure 2012127163
表3及び表4に示したように、上記実験の結果から、施工作業性が低温になる程に悪くなる要因は、樹脂に、低温時10℃における樹脂粘度が7,000mPa・sより大のものを用いた場合に極端に悪くなることがわかった。従って、先に検討した樹脂の中では、AE500−100は立面及び壁用の樹脂としては使用不可と判定した。増粘材RY200S及びTS−720と樹脂TLA−100の組合せでは、施工作業性はよいが、樹脂の粘りが少なくて化粧骨材接着性は及第点になる。一方の増粘材TS−720と樹脂TLPA−100とTPA−100の組合せでは、全ての温度帯域において最良の結果となった。そこで、この2種類の組合せと他の組合せで耐候性の評価をした。
増粘材RY200Sと、樹脂として、前記したTLA−100、TPA−100、TSR−100、TSA−100の4種類、また、増粘材TS−720と、樹脂として、前記したTLPA−100、TPA−100の2種類、合計6種類の組み合わせで検討を行った。上記それぞれの樹脂と増粘材との組み合わせで作成した各チキソ性樹脂結合剤を、天然石の磯黒2分(5mm〜7mm)と混合し、得られた各混合物を用いて50mm×100mm×10mmの試験片を作成した。得られたそれぞれの試験片について、岩崎電気社製のアイ スーパーUVテスター(SUV−W131)を用いて耐候性試験を行った。具体的な試験条件は、1サイクルを、紫外線照射63℃3時間→30℃2時間結露とし、これを20サイクル行って100時間後の光沢・変色を目測で評価した。
上記で行った耐候性評価試験の結果を表−5に示した。評価基準としては、下記の3段階で耐候性を評価した。
◎:化粧骨材表面の光沢と変色共に照射前と変らない。
〇:化粧骨材表面の光沢が落ちて変色は殆ど変らない。
△:化粧骨材表面の光沢と変色共に劣化が進んでいる。
Figure 2012127163
表5に示した耐候性評価試験の結果から、樹脂と増粘材との組み合わせとしては、RY200SとTLA−100、RY200SとTPA−100、TS−720とTLPA−100、TS−720とTPA−100の4種類の組合せの優位性が確認でき、本発明において特に好ましいことがわかった。このことは、樹脂としては、常温時の23℃における粘度が400mPa・s〜2,000mPa・sの範囲で、かつ、低温時の10℃における粘度が1,200mPa・s〜7,000mPa・sの範囲にある一液型(湿気硬化型)のポリウレタン樹脂が好ましく、増粘材としては、ジメチルシリコーンオイルで表面処理したフュームドシリカが好ましく、これらを組み合わせることで、施工性に優れると同時に、耐候性等にも優れる立面及び壁面樹脂化粧層の形成材料となることが確認できた。
本発明では、別の実施形態として、上記したチキソ性樹脂結合剤及び化粧骨材を用いて樹脂含有化粧骨材層を形成することを特徴とする立面又は壁面の形成方法を提供する。すなわち、本発明は、基体面(1)の表面に、該基体面と化粧骨材層(5)を、接着させる仲介役を担う骨材接着層(2)を形成する工程と、該骨材接着層の表面に、上記の化粧骨材(3)と、チキソ性樹脂結合剤(4)とを同時混合して得た、化粧骨材(3)とチキソ性樹脂結合剤(4)とを含む混合物を施工して化粧骨材層(5)を形成する工程を少なくとも有する樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法を提供する。
本発明の、化粧立面及び壁面構造の形成方法では、まず、基体面(1)に、骨材接着層(2)を形成することを要するが、この場合に使用する接着材として、上記した本発明のチキソ性樹脂結合剤を使用することが好ましい。該骨材接着層を構成する樹脂結合剤としては、基体面(1)と強固に接着して、且つ、化粧骨材層(5)が雪崩現象を起こさない強靭な保持力を持った樹脂結合剤であればよいが、本発明のチキソ性樹脂結合剤、特に、常温硬化性の低粘度無黄変ウレタン樹脂から形成した態様のチキソ性樹脂結合剤を使用することで、施工作業性に優れると同時に、仕上り美観性及び耐候性の面から特に優れた化粧立面及び壁面構造が形成される。
実施例1
先の実験で最良の組み合わせと判断されたRY200SとTPA−100とを用いて、樹脂(TPA−100)に、増粘材(RY200S)を投入し、本実施例で使用するチキソ性樹脂結合剤を作製した。本発明者らの検討によれば、この場合、使用する季節や場所等の条件、さらには、固定する化粧骨材に応じて、低温帯域・常温帯域・高温帯域のそれぞれで樹脂と増粘材との混合に最適な配合比率がある。そこで、表6に示した、十分な接着性能が維持されるために必要となる最適な配合比となるように、樹脂(TPA−100)に、増粘材(RY200S)を添加してチキソ性樹脂結合剤をそれぞれ作製した。
上記で得られた各チキソ性樹脂結合剤を用いて、スレート製の基体面(20cm×27cm=540cm)に、下記のようにして化粧骨材層を形成した。その際、まず、基体面に、上記の各チキソ性樹脂結合剤を塗布して骨材接着層をそれぞれ形成し、さらに、形成した骨材接着層の上に、チキソ性樹脂結合剤と、これに化粧骨材として粒径が異なる複数の天然石とを混合し、得られた混合物を付与して化粧骨材層を形成した。表6に、それぞれの場合における骨材接着層を形成する場合のチキソ性樹脂結合剤の塗布量と、化粧骨材層の形成に用いた混合物に使用した天然石の種類と混合割合を示した。また、表6に、使用した7種類の天然石、すなわち、大磯7厘単粒、大磯1分単粒、大磯1分:2分の等量複合、大磯2分単粒と磯黒2分単粒、南部7厘下(0.5mm〜2mm)における粒径と、これらの化粧骨材を含む混合物を基材面に付与した場合に、十分な接着性能が維持されるために必要となる前記したチキソ性樹脂結合剤の配合比率を示した。表6を参照して詳細に説明するが、本発明は下記の例によって限定されるものではない。
表6に、骨材接着層を形成した際のチキソ性樹脂結合剤の塗布量と、化粧骨材と結合剤の配合比率等を示した。また、表6に示した組み合わせからなる混合材料をそれぞれに用いて骨材接着層を形成し、その際における作業性と接着度合とを評価し、結果を表6に記載した。
Figure 2012127163
表6に示したように、樹脂(TPA−100)と増粘材(RY200S)とを含む結合剤を用いることで、種々の粒度をもつ化粧骨材を固定した場合であっても、全温度帯域に対して施工作業性が良好で、化粧骨材層の滑落等が発生せずに、良好な状態の立面を完成することができることを確認した。また、骨材粒径が極細の場合は、比表面積が大きくなるので、同じ施工作業性を得るためには、骨材に対する樹脂重量比率を上げる必要があることがわかった。
実施例1で求めた表6に示した結果から、骨材接着層(2)に使用するチキソ性樹脂結合剤の適正な使用量は、m2当り200g〜500gの範囲であり、また、化粧骨材層(5)の結合に使用するチキソ性樹脂結合剤(4)の適正値としては、化粧骨材重量比率で3%〜12%の範囲、より好ましくは6%〜10%の範囲であることが確認された。なお、実施例2においては、実施例1の結果に基づいて、チキソ性樹脂結合剤のパック入り製品をそれぞれ作製し、実施例3以降では、実施例2で作成したチキソ性樹脂結合剤のパック入り製品をそれぞれに用いて立面及び壁面に施工した。
実施例2
事前に、チキソ性樹脂結合剤の一般用(常温・高温タイプ)として、下記の製品を作製した。ポリウレタン樹脂(商品名:TLA−100、旭化成ケミカルズ社製)100重量部に対し、硬化促進剤(商品名:ネオスタンU−100、日東化成社製)0.3重量部、増粘材(商品名:RY200S、日本アエロジル社製)8重量部の比率となるように、樹脂:TLA−100を2,308g、硬化促進剤:ネオスタンU−100を7g、計量してミキサーで1分間攪拌後に、増粘材:RY200Sを185g、投入しながらミキサーで攪拌を15分間した。そして、チキソ性が発現したのを確認後に脱泡工程を経た2,500gのチキソ性樹脂結合剤を、アルミパックに310g2個、410g3個、640g1個に小分けした。次に、各パックに窒素ガスを注入すると同時に熱圧着でパックを封止して、チキソ性樹脂結合剤の一般用(常温・高温タイプ)の製品とした。
また、チキソ性樹脂結合剤の冬用(低温タイプ)として、下記の製品を作製した。ポリウレタン樹脂(商品名:TLA−100、旭化成ケミカルズ社製)100重量部に対し、硬化促進剤(商品名:ネオスタンU−100、日東化成社製)3重量部、増粘材(商品名:RY200S、日本アエロジル社製)8重量部の比率となるように、樹脂:TLA−100を1,910g、硬化促進剤:ネオスタンU−100を57g、計量してミキサーで1分間攪拌後に、増粘材:RY200Sを153g、投入しながらミキサーで攪拌を15分間した。そして、チキソ性が発現したのを確認後に脱泡工程を経た2,120gのチキソ性樹脂結合剤を、アルミパックに410g2個、640g2個に小分けした。次に、各パックに窒素ガスを注入すると同時に熱圧着でパックを封止して、チキソ性樹脂結合剤の冬用(低温タイプ)の製品とした。
実施例3
壁面1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用310gパックを開封して、300gを取り出し、これを基体面(1)の数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。なお、本実施例ではゴムへラを用いたが、ゴムヘラの代わりに金鏝もしくは木鏝でもよい。その他の実施例でも同様である。
次に、化粧骨材(3)として天然石の大磯7厘(1mm〜3mm)を8.5kg計量して容器に入れ、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用410gパックを開封して、380gを取り出し容器に投入してミキサーで1分30秒間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ、先に形成した骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを5mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ、化粧骨材層(5)とした。22℃で確実な硬化時間として10時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な壁面化粧骨材層が完成していた。
実施例4
壁面1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用410gパックを開封して、400gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。
次に、化粧骨材(3)として天然石の大磯1分(3mm〜5mm)と大磯2分(5mm〜7mm)を1:1の割合で混合した骨材13.9kg計量して容器に入れ、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用640gパックを開封して、630gを取り出し容器に投入してミキサーで2分間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを8mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。35℃で確実な硬化時間として5.5時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な壁面化粧骨材層が完成していた。
実施例5
塀1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の冬用410gパックを開封して、400gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。
次に、化粧骨材(3)として天然石の大磯2分(5mm〜7mm)を14kg計量して容器に入れ、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の冬用640gパックを開封して、630gを取り出し容器に投入してミキサーで2分間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを8mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。10℃で確実な硬化時間として15時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な塀面化粧骨材層が完成していた。
実施例6
立面(階段蹴上げ)1m2でコンクリート基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の冬用410gパックを開封して、400gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。
次に、化粧骨材(3)として天然石の磯黒2分(5mm〜7mm)を13.9kg計量して容器に入れ、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の冬用640gパックを開封して、630gを取り出し容器に投入してミキサーで2分間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを8mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。5℃で確実な硬化時間として20時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な立面化粧骨材層が完成していた。
実施例7
壁面1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用310gパックを開封して、300gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。
次に、化粧骨材(3)として天然石の南部7厘下(0.5mm〜2mm)を5.6kg計量して容器に入れ、実施例2で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用410gパックを開封して、390gを取り出し容器に投入してミキサーで1分間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを3mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。22℃で確実な硬化時間として10時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な壁面化粧骨材層が完成していた。
実施例8
先の実験で良好な組み合わせであることが確認された増粘剤TS−720と、樹脂TPA−100とを用いて、実施例2で行ったと同様にしてチキソ性樹脂結合剤製品を製造し、得られた製品を用いて実施例3等と同様にして壁面化粧骨材層を形成した。表7に、その際に使用した基体面(20cm×27cm=540cm2)に骨材接着層を形成する際に使用した結合剤の塗布量と、天然石の大磯7厘単粒、桂林・大磯それぞれ1分:2分の等量複合、南部7厘下(0.5mm〜2mm)に対する粒径と結合剤の接着性能を維持する適切な配合比率を、低温・常温・高温帯域のそれぞれ示した。なお、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
表−7に、上記で説明した骨材接着層の形成に用いた結合材の塗布量、及び各化粧骨材とこれと混合した結合剤との比率を示し、あわせて、各条件で形成した壁面化粧骨材層の作業性及び接着度合の評価結果を示した。
Figure 2012127163
上記内容から新たに確認できた点は、表7に示したように、実施例8で使用した樹脂TPA−100の粘度は、10℃で約6,000mPa・sもあるが、低温8℃の施工作業性が良好であったことである。さらに、実施例8で使用した結合剤によれば、中高温帯域に対しても施工作業性は問題なく、化粧骨材層の滑落等が発生しない。したがって、実施例8で使用した樹脂と増粘材の組合せは総合点で最高であると認定できた。
また、実施例8で求めた結果によれば、骨材接着層(2)に使用するチキソ性樹脂結合剤の適正な使用量は、m2当り200g〜500gであり、化粧骨材層(5)の結合に使用するチキソ性樹脂結合剤(4)の適正値は化粧骨材重量比率で、3%〜10%の範囲になることがわかった。したがって、この結果に基づいて実施例9では、実施例8で使用した樹脂と増粘材との組み合わせからなる結合材製品を製造し、さらに得られた各製品を用いて、立面及び壁面への施工を行った。
実施例9
事前に、チキソ性樹脂結合剤の一般用(常温・高温タイプ)として、ポリウレタン樹脂(商品名:TPA−100、旭化成ケミカルズ社製)100重量部に対し、硬化促進剤(商品名:ネオスタンU−100、日東化成社製)0.3重量部、増粘材(商品名:TS−720、キャボットジャパン社製)8重量部の比率となるように、樹脂:TPA−100を2,908g、硬化促進剤:ネオスタンU−100を8.7g、計量してミキサーで1分間攪拌後に、増粘材:TS−720を233.3g、投入しながらミキサーで攪拌を15分間した。そして、チキソ性が発現したのを確認後に脱泡工程を経た3,150gのチキソ性樹脂結合剤を、アルミパックに260g2個、310g2個、370g1個、410g1個、570g1個、640g1個に小分けした。次に、各パックに窒素ガスを注入と同時に熱圧着でパックを封止して、チキソ性樹脂結合剤の一般用(常温・高温タイプ)の製品とした。
また、チキソ性樹脂結合剤の冬用(低温タイプ)として、下記の製品を作製した。ポリウレタン樹脂(商品名:TPA−100、旭化成ケミカルズ社製)100重量部に対し、硬化促進剤(商品名:ネオスタンU−100、日東化成社製)3重量部、増粘材(商品名:TS−720、キャボットジャパン社製)8重量部の比率となるように、樹脂:TPA−100を964g、硬化促進剤:ネオスタンU−100を29g、計量してミキサーで1分間攪拌後に、増粘材:TS−720を77g、投入しながらミキサーで攪拌を15分間した。そして、チキソ性が発現したのを確認後に脱泡工程を経た1,070gのチキソ性樹脂結合剤を、アルミパックに410g1個、640g1個に小分けした。次に、各パックに窒素ガスを注入すると同時に熱圧着でパックを封止して、チキソ性樹脂結合剤の冬用(低温タイプ)の製品とした。
実施例10
壁面1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用260gパックを開封して、250gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。
次に、化粧骨材(3)として天然石の桂林7厘(1mm〜3mm)を4.5kg計量して容器に入れ、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用260gパックを開封して、250gを取り出し容器に投入してミキサーで1分30秒間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを3mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。25℃で確実な硬化時間として8時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な壁面化粧骨材層が完成していた。
実施例12
塀1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用310gパックを開封して、300gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。
次に、化粧骨材(3)として天然石の桂林1分(3mm〜5mm)と桂林2分(5mm〜7mm)を1:1の割合で混合した骨材11.5kg計量して容器に入れ、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用570gパックを開封して、560gを取り出し容器に投入してミキサーで2分間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを8mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。25℃で確実な硬化時間として8時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な塀面化粧骨材層が完成していた。
実施例13
壁面1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用410gパックを開封して、400gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。
次に、化粧骨材(3)として天然石の大磯1分(3mm〜5mm)と大磯2分(5mm〜7mm)を1:1の割合で混合した骨材13.9kg計量して容器に入れ、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用640gパックを開封して、630gを取り出し容器に投入してミキサーで2分間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを8mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。45℃で確実な硬化時間として3時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な壁面化粧骨材層が完成していた。
実施例14
壁面1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の冬用410gパックを開封して、400gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)とした。
次に、化粧骨材(3)として天然石の大磯1分(3mm〜5mm)と大磯2分(5mm〜7mm)を1:1の割合で混合した骨材13.9kg計量して容器に入れ、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用640gパックを開封して、630gを取り出し容器に投入してミキサーで2分間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを8mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。8℃で確実な硬化時間として18時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な壁面化粧骨材層が完成していた。
実施例15
壁面1m2でモルタル基体面(1)の表層を清掃した後に、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用310gパックを開封して、300gを取り出し数箇所に適宜ゴムヘラで配った。その後に、ゴムヘラで全面を均一に均して骨材接着層(2)を形成した。
次に、化粧骨材(3)として天然石の南部7厘下(0.5mm〜2mm)を5.6kg計量して容器に入れ、実施例9で製造したチキソ性樹脂結合剤の一般用370gパックを開封して、360gを取り出し容器に投入してミキサーで1分間攪拌し、化粧骨材層形成用の混練物(混合物)とした。
上記で得た混練物を鏝板の上に適宜な量を載せてから、これを金鏝に少量載せ骨材接着層(2)の上に押え付けて、それを3mm厚に均しながら表層を丁寧に押さえ込む、この行為を繰り返し行い、最後に全体を均一に仕上げ化粧骨材層(5)とした。25℃で確実な硬化時間として8時間放置した後、仕上がり状態を観察したところ、骨材の滑落等がない美麗な壁面化粧骨材層が完成していた。
実施例16
樹脂と増粘材との組み合わせを、樹脂TLPA−100と増粘材TS−720の組合せに変えた以外は、実施例9から実施例15までと同じ仕様で実施した。その結果、施工作業性及び化粧骨材接着性共に、これらの実施例と同等の評価が得られた。
本発明によれば、粒径が0.2〜10mmの範囲にある化粧性に富んだ多種類の骨材が利用でき、その施工に際し、従来の方法に比べて各段に作業性に優れると同時に、耐候性に優れた、美麗な壁・腰壁・塀・階段蹴上等の多岐に渡った樹脂含有化粧骨材層を容易に安定して提供することができる。
1:基体面
2:骨材接着層
3:化粧骨材
4:チキソ性樹脂結合剤
5:化粧骨材層

Claims (10)

  1. 基体面(1)と、該基体(1)の表面に設けられたチキソ性を有する骨材接着層(2)と、該骨材接着層(2)の上に設けられた、粒径が0.2〜10mmの化粧骨材(3)及びチキソ性樹脂結合剤(4)を含む混合物で形成されてなる化粧骨材層(5)とを有してなり、
    上記チキソ性樹脂結合剤(4)は、樹脂と増粘材とを含み、
    該樹脂が、常温時の23℃における粘度が400mPa・s〜2,000mPa・sの範囲で、かつ、低温時の10℃における粘度が1,200mPa・s〜7,000mPa・sの範囲にある一液型(湿気硬化型)のポリウレタン樹脂を主成分として含み、かつ、増粘材が、フュームドシリカの疎水性処理物であって、該増粘材の添加量が、質量比率で、上記樹脂に対して3%〜12%の範囲であり、増粘材を4%添加した時のチキソ性能(TI値)が3.0〜7.0の範囲であること特徴とする樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面。
  2. 前記フュームドシリカの疎水性処理物が、ジメチルシリコーンオイルで表面処理されたものである請求項1に記載の樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面。
  3. 前記ポリウレタン樹脂は、ポリウレタン無黄変微弾性樹脂又はポリウレタン無黄変硬性樹脂である請求項1又は2に記載の樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面。
  4. 前記骨材接着層(2)が、前記チキソ性樹脂結合剤(4)によって形成されてなり、かつ、化粧骨材(3)及びチキソ性樹脂結合剤(4)の混合物からなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面。
  5. 樹脂含有化粧骨材層を形成するための樹脂と増粘材とからなるチキソ性樹脂結合剤であって、
    上記樹脂が、常温時の23℃における粘度が400mPa・s〜2,000mPa・sの範囲で、低温時の10℃における粘度が1,200mPa・s〜7,000mPa・sの範囲にある一液型(湿気硬化型)のポリウレタン樹脂を主成分として含み、かつ、
    上記増粘材が、フュームドシリカの疎水性処理物であって、該増粘材の添加量が、質量比率で、上記樹脂に対して3%〜12%の範囲であり、増粘材を4%添加した時のチキソ性能(TI値)が3.0〜7.0の範囲であること特徴とするチキソ性樹脂結合剤。
  6. 前記フュームドシリカの疎水性処理物が、ジメチルシリコーンオイルで表面処理されたものである請求項5に記載のチキソ性樹脂結合剤。
  7. 前記ポリウレタン樹脂は、ポリウレタン無黄変微弾性樹脂又はポリウレタン無黄変硬性樹脂である請求項5に記載のチキソ性樹脂結合剤。
  8. 基体面(1)の表面に、該基体面と化粧骨材層(5)とを接着させるための骨材接着層(2)を形成する工程と、該工程で形成した骨材接着層(2)の表面に、粒径が0.2〜10mmの化粧骨材(3)と、チキソ性樹脂結合剤(4)とを同時混合して得た、化粧骨材(3)とチキソ性樹脂結合剤(4)を含む混合物を施工して化粧骨材層(5)を形成する工程とを有し、上記チキソ性樹脂結合剤(4)に請求項5〜7のいずれか1項に記載のチキソ性樹脂結合剤を用いることを特徴とする樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法。
  9. 前記骨材接着層(2)の形成を、請求項5〜7のいずれか1項に記載のチキソ性樹脂結合剤を用いて行う請求項8に記載の樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法。
  10. 前記化粧骨材は、天然玉石、大理石砕石、角を丸めた大理石砕石、彩色ガラス破片、角を丸めたガラス破片およびガラスビーズから選ばれた美麗粒子である請求項8又は9に記載の樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法。
JP2010282136A 2010-12-17 2010-12-17 樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法 Active JP5695408B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010282136A JP5695408B2 (ja) 2010-12-17 2010-12-17 樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010282136A JP5695408B2 (ja) 2010-12-17 2010-12-17 樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012127163A true JP2012127163A (ja) 2012-07-05
JP5695408B2 JP5695408B2 (ja) 2015-04-08

Family

ID=46644490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010282136A Active JP5695408B2 (ja) 2010-12-17 2010-12-17 樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5695408B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03151454A (ja) * 1989-11-09 1991-06-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 多孔質体表面の塗膜施工方法
JP2000303651A (ja) * 1999-04-19 2000-10-31 Aichi Tire Kogyo Kk 塗布施工法
JP2002113417A (ja) * 2000-10-05 2002-04-16 Aichi Tire Kogyo Kk 塗布施工法
JP2002115384A (ja) * 2000-10-11 2002-04-19 Aichi Tire Kogyo Kk 塗布施工法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03151454A (ja) * 1989-11-09 1991-06-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 多孔質体表面の塗膜施工方法
JP2000303651A (ja) * 1999-04-19 2000-10-31 Aichi Tire Kogyo Kk 塗布施工法
JP2002113417A (ja) * 2000-10-05 2002-04-16 Aichi Tire Kogyo Kk 塗布施工法
JP2002115384A (ja) * 2000-10-11 2002-04-19 Aichi Tire Kogyo Kk 塗布施工法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5695408B2 (ja) 2015-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016026258A (ja) ポリウレタン−アクリルポリマー分散物及びその使用
KR100999031B1 (ko) 도로의 미끄럼방지용 조성물 및 이를 이용한 도포방법
JP5917881B2 (ja) 覆工板
KR20090102983A (ko) 건물 외벽의 단열방수 시공방법
JP2005538276A (ja) 建築用樹脂モルタル組成物及びこれを利用した床施工方法
JP2015518515A (ja) 表面組成物及びその塗布方法
JP5695408B2 (ja) 樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法
JP2009108671A (ja) 壁面化粧構造体
JP6193250B2 (ja) 道路、通路及びその他交通に使用される場所を補修する補修方法及び補修キット
US9039831B2 (en) Non-aqueous rapid setting drywall compound and method of use
JP2010222880A (ja) 舗装材組成物、舗装材組成物を使用した舗装材、及び舗装材の施工方法
CN103466997A (zh) 一种地面修补材料及其制备方法与用途
JP4874168B2 (ja) 洗い出し調化粧層およびその製造方法
JP6456755B2 (ja) 被膜形成方法
JP5902339B1 (ja) 粉末組成物及びペースト組成物並びに化粧骨材層の形成方法
KR100614451B1 (ko) 모르타르 조성물
KR101412771B1 (ko) 건축용 바닥 마감재 조성물 및 이의 제조방법
CN106479299A (zh) 一种新型混凝土快速表面修复剂及施工方法
JP2006328229A (ja) アスファルト舗装表面の塗布材及びアスファルト舗装表面の処理方法
JPH0626002A (ja) 弾性舗装体およびその形成方法
JP7394652B2 (ja) コンクリート剥落防止材及びコンクリート剥落防止方法
JP5386278B2 (ja) 化粧舗装構造およびその形成方法
KR102672111B1 (ko) 구조물 표면용 무기질 수성 방수제의 시공방법
RU2817104C2 (ru) Смесь для ремонта горизонтальных и вертикальных поверхностей на основе метилметакрилата
KR102645330B1 (ko) 실리콘 프라이머가 필요없는 실리콘용 수직 줄눈제 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140819

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5695408

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250