JP2002115384A - 塗布施工法 - Google Patents

塗布施工法

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JP2002115384A JP2000310292A JP2000310292A JP2002115384A JP 2002115384 A JP2002115384 A JP 2002115384A JP 2000310292 A JP2000310292 A JP 2000310292A JP 2000310292 A JP2000310292 A JP 2000310292A JP 2002115384 A JP2002115384 A JP 2002115384A
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慎治 古田
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和義 上野
Tatsu Murata
達 村田
Hisaki Kato
久樹 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】施工面が水平でない場合でも通常のコテ作業の
要領で簡単に塗布できる塗布施工法を得る。更に塗布施
工法により得られた施工物は柔軟なクッション性に富む
風合いを持つ。 【解決手段】垂直な壁面1に予め下塗剤を塗布し、ファ
イバー状ゴムチップと疎水性フュームドシリカとを混合
した後にウレタン樹脂バインダを添加して混合した混合
材2を、垂直な壁面1に塗布する。ファイバー状ゴムチ
ップは長さが3〜40mm、太さが0.5〜3mmが好
ましい。又、疎水性フュームドシリカはファイバー状ゴ
ムチップに対して1〜8重量%使用することが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、施工現場等で骨材
とバインダとを混合して施工面に塗布する塗布施工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特願平11−1107
72号に示されるように、建築物の壁面や歩道の舗装面
等の垂直あるいは傾斜又は湾曲している施工面に軟質骨
材等とバインダとフュームドシリカとを混合した混合材
を塗布する塗布施工法が知られていた。例えばゴムチッ
プ等の弾性骨材とバインダとフュームドシリカを混合し
て混合材を作製しそれをコテ等により塗布する塗布施工
法がそれである。又、この場合ゴムチップ等の弾性骨材
とは通常は粒状のゴムチップ等であり、廃タイヤ等の加
硫ゴムを粉砕機で粉砕したものであり、通常10mm以
下の粒状ないし粉末状のものが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来の粒状のゴムチップ等の弾性骨材とバインダとフ
ュームドシリカによる施工物はやや硬く柔軟なクッショ
ン性に富む風合いに欠けるという問題があった。これを
改良するためには、ファイバー状ゴムチップを用いれば
よいがこのチップを用いると従来のバインダとフューム
ドシリカでは混合材が流れ出したり剥離したり落下する
ので、垂直あるいは傾斜又は湾曲している施工面に施工
できなかった。
【0004】本発明の課題は、ファイバー状ゴムチップ
を用いて従来と同じく建築物の壁面や歩道の舗装面等の
垂直あるいは傾斜又は湾曲している施工面に塗布施工で
き、これより従来の粒状のゴムチップよりも柔軟なクッ
ション性に富む風合いのある施工物が得られる塗布施工
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を達成すべ
く、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。フ
ァイバー状ゴムチップと疎水性フュームドシリカとウレ
タン樹脂バインダとを混合した後、施工面に塗布するこ
とを特徴とする塗布施工法がそれである。又、ファイバ
ー状ゴムチップと疎水性フュームドシリカとを混合した
後にウレタン樹脂バインダを添加して混合し、施工面に
塗布することを特徴とする塗布施工法が好ましい。
【0006】前記ファイバー状ゴムチップは長さが3〜
40mmで太さが0.5〜3mmであることが好まし
い。又、前記ウレタン樹脂バインダが2000〜500
0センチポイズの粘度を持つことが好ましい。
【0007】前記ウレタン樹脂バインダの添加量は前記
ファイバー状ゴムチップに対して15〜45重量%であ
ることが好ましい。又、前記疎水性フュームドシリカの
添加量は前記ファイバー状ゴムチップに対して1〜8重
量%であることが好ましい。更に、前記疎水性フューム
ドシリカの平均粒子径が2〜30nmであることが好ま
しい。
【0008】前記施工面に予め下塗剤を塗布し、前記下
塗剤が粘着性を有する間に、ファイバー状ゴムチップと
疎水性フュームドシリカとウレタン樹脂バインダとの混
合材を塗布するとよい。更に、前記施工面が垂直あるい
は傾斜又は湾曲していてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本発明に用いるファイバー状
ゴムチップとは、一般には再生タイヤを製造する場合に
タイヤのトレッド部を専用装置で削り取った時に発生す
る削り粉のことである。この削り粉の中から任意の形状
のファイバー状ゴムチップを選択する。
【0010】ファイバー状ゴムチップとしては、その硬
度はJIS−K6253:タイプAデュロメータ硬さ試
験で硬さをA30〜90度程度のものがよい。A30度
を下回ると塗布施工後の施工物の物性が低下するので好
ましくなく、A90度を越えるとチップが硬過ぎて柔軟
なクッション性に富む風合いが低下する傾向にあるので
好ましくない。ゴムの種類としてはエチレンプロピレン
ゴム、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、
ブタジエンゴム等のジエン系ゴム、クロロプレンゴム、
ブチルゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴ
ム、多硫化ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーン
ゴム、フッ素ゴム等があり、又、軟質塩化ビニール等の
軟質な樹脂等でもよい。廃タイヤのファイバー状ゴムチ
ップを用いることによりリサイクルの促進を図ることが
できる。尚、柔軟なクッション性に富む風合いを損ねな
い程度に粒状のゴムチップ等を混入させてもよい。適宜
顔料等で骨材の表面を着色したり、予め骨材の材料配合
中に顔料を混ぜて骨材をカラー化してもよい。
【0011】ファイバー状ゴムチップの形状は長さが3
〜40mmで太さが0.5〜3mmであることが好まし
い。長さが3mmを下回ると短すぎて通常の粒状ゴムチ
ップとおおよそ同じ形状となってしまいファイバー状ゴ
ムチップ特有の柔軟なクッション性に富む風合いが小さ
くなる傾向があり好ましくない。長さが40mmを越え
ると塗布施工中に混合材が流れ出したり剥離したり落下
する傾向が大きくなり塗布施工性が低下するので好まし
くない。又、長過ぎて混合時に撹拌羽根やその撹拌羽根
の軸等に絡み付き易くなる傾向もあり混合作業性が低下
し好ましくなく、そのような場合には混合材の分散不良
を起こし易いので好ましくない。
【0012】ファイバー状ゴムチップの太さについては
前述のように0.5〜3mmが好ましい。太さが0.5m
mを下回ると細過ぎて混合時に撹拌羽根やその撹拌羽根
の軸等に絡み付き易くなる傾向があり混合作業性が低下
し好ましくなく、又そのような場合には混合材の分散不
良を起こし易いので好ましくない。太さが3mmを越え
ると塗布施工中に混合材が流れ出したり剥離したり落下
する傾向が大きくなり塗布施工性が低下するので好まし
くない。ファイバー状ゴムチップは全長に渡って同一の
太さである必要はなく、断面形状も円形、多角形、扁平
形状等どのような形状であってもよい。
【0013】尚、本発明のファイバー状ゴムチップにつ
いては、長さmm(L)と太さmm(D)の比(L/D)は
2以上である。これより小さくなるとファイバー状ゴム
チップとしての柔軟なクッション性に富む風合いを損ね
る傾向があり好ましくない。粒状チップに比べファイバ
ー状ゴムチップの方が柔軟なクッション性に富む風合い
を持つ理由については、明確には判らないがおそらくそ
の形状からファイバー状ゴムチップの方が施工物内部の
空隙率が大きくなり易い事に起因しているのではないか
と推測する。そして又、空隙が大きいことと更に繊維状
の形状によるファイバー状ゴムチップ独特の撓み等も加
わって、粒状チップに比べ柔軟なクッション性に富む風
合いが発現しているのではないかと推測する。
【0014】このようなファイバー状ゴムチップと疎水
性フュームドシリカとを撹拌混合する。疎水性フューム
ドシリカとはフュームドシリカの表面を改質して疎水性
化したものである。フュームドシリカ自体は超微粒子状
の無水シリカの一種であり、熱分解法シリカ、乾式法シ
リカ、乾式法ホワイトカーボン、軽質無水ケイ酸、煙霧
質シリカとも呼ばれるものである。製造方法としては、
四塩化ケイ素をフェロシリコンの塩素化等で作り、それ
を精製し、酸素と水素の炎中で加水分解し生成させる、
ハロゲン化ケイ素の火炎加水分解法(高温気相分解法と
もいう)や、有機ケイ素化合物(メチルトリクロロシラ
ン、ジメチルポリシロキサン等)等の熱分解による方法
やケイ砂(フェロシリコン等)を加熱還元し、気化した
SiOを空気酸化させる方法等が知られている。
【0015】このようなフュームドシリカの表面をジメ
チルシリコーンオイルのようなシリコーンオイル等によ
るオイル処理、トリメチルシリル基、オクチルシラン、
モノメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、メタクリロキシシラン、ポリメチルシロキサン、ヘ
キサメチルジシラザン、アミノシラン等で処理する、メ
チル基グループで覆う、等により疎水性フュームドシリ
カが作られる。
【0016】ファイバー状ゴムチップと疎水性フューム
ドシリカとを撹拌混合したものに更にウレタン樹脂バイ
ンダを添加して混合する。本発明のバインダはウレタン
樹脂バインダを使用する。その他の樹脂としてはアクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂等や、更に、天然ゴムの液状ゴム
やスチレン−ブタジエン共重合体ゴムのような各種合成
ゴムの液状ゴム等もあるが、疎水性フュームドシリカと
の相性が悪く混合材として適度な粘度、チキソトロピー
性が得られないので塗布施工中に混合材が流れ出したり
落下し易い、更に硬化後では樹脂が硬過ぎあるいは軟ら
か過ぎで柔軟なクッション性に富む風合いに欠ける、又
更にファイバー状ゴムチップとの接着性が悪く物性が発
現しない、等の不具合があり使用出来ない。
【0017】ファイバー状ゴムチップに対して疎水性フ
ュームドシリカとウレタン樹脂バインダとの組合せによ
りこの混合材は、つきたての餅のような感じで、まとま
りがあり、コテ作業がやり易く、コテによく載るものと
なる。尚、ウレタン樹脂バインダは1液タイプの湿気硬
化型でも、2液タイプの主剤と硬化剤に別れたものでも
よく、適宜硬化促進材等を用いてもよい。
【0018】ウレタン樹脂バインダの粘度としては、2
000〜5000センチポイズの粘度を有していること
が好ましい。特に好ましくは2500〜4000センチ
ポイズの範囲である。2000センチポイズを下回ると
混合材が流れ出したり剥離したり落下し易くなり塗布施
工性が低下するので好ましくなく、5000センチポイ
ズを上回ると粘度が高過ぎて塗布施工時のコテ等の作業
が重くなり塗布作業性が悪化するので好ましくない。コ
テ等の作業が重くなり過ぎると表面の仕上げが悪化する
可能性がある。
【0019】使用するウレタン樹脂バインダの添加量
は、ファイバー状ゴムチップに対して15〜45重量%
であることが好ましい。ウレタン樹脂バインダがファイ
バー状ゴムチップに対して15重量%を下回ると混合材
としての十分な粘度やチキソトロピー性が得られず混合
材が流れ出したり剥離したり落下し易くなり塗布施工性
が低下するので好ましくなく、更にファイバー状ゴムチ
ップを十分に結合できず施工物の強度が低下する傾向が
あり好ましくない。又、45重量%を越えるとウレタン
樹脂バインダが底に溜まったり、ウレタン樹脂バインダ
が多すぎて硬化後硬くなり柔軟なクッション性に富む風
合いが低下する傾向があるので好ましくない。
【0020】又、更に、ウレタン樹脂バインダの量が4
5重量%を越えると、湿気硬化型のウレタン樹脂バイン
ダでは硬化が遅くなったり発泡の恐れもあり更に過剰品
質となり好ましくない。尚、ウレタン樹脂バインダにつ
いては各種スズ系等の金属触媒系促進剤を添加すると硬
化をより早くすることができる。
【0021】使用する疎水性フュームドシリカの添加量
は、ファイバー状ゴムチップに対し1〜8重量%である
ことが好ましい。疎水性フュームドシリカがファイバー
状ゴムチップに対して1重量%を下回ると、混合材とし
ての十分な粘度やチキソトロピー性が得られずコテ等に
よる塗布作業中に混合材が流れ出したり剥離したり落下
したりして作業性が低下する傾向があり好ましくない。
又、8重量%以上になると、混合材が硬くなり過ぎ(粘
度が高くなり過ぎ)混合し難くなり、混合時に分散不良
も起こし易くなり、又塗布施工時のコテ等の作業が重く
なり塗布作業性が悪化するので好ましくない。更に塗布
施工後の施工物についても硬くなり柔軟なクッション性
に富む風合いが失われる傾向があり好ましくなく更に過
剰品質でもあり好ましくない。
【0022】疎水性フュームドシリカの一次粒子の平均
粒子径は2〜30nmが好ましい。2nmを下回ると粒
子が細かすぎて分散不良を起こし易くなり好ましくな
い。又、混合時に細かすぎてウレタン樹脂バインダ中に
空気を巻き込み易くなるので好ましくない。空気を巻き
込むと強度低下の原因となる。更に、2nmを下回ると
ファイバー状ゴムチップと疎水性フュームドシリカとウ
レタン樹脂バインダとの混合時の粘度もより高くなり混
合作業性が低下し、更に混合材の分散不良を引き起こし
易く好ましくない。平均粒子径が30nmを上回ると塗
布作業中に混合材が流れ出したり剥離したり落下したり
して作業性が低下する傾向となるので好ましくない。
【0023】混合する際には、先ず、ファイバー状ゴム
チップと疎水性フュームドシリカとを撹拌混合する。フ
ァイバー状ゴムチップと疎水性フュームドシリカとを最
初によく混合することにより、ファイバー状ゴムチップ
の周りに疎水性フュームドシリカが均等に行き渡る。そ
の後、ウレタン樹脂バインダを添加して撹拌混合する。
これにより、ファイバー状ゴムチップの周りに疎水性フ
ュームドシリカとウレタン樹脂バインダとの混合物層が
十分に行き渡り良好な混合材の分散状態となって十分な
付着施工性が得られる。
【0024】例えば、ウレタン樹脂バインダと疎水性フ
ュームドシリカを予め混合しておくと高粘度のスラリー
状となりファイバー状ゴムチップと混ざり難くなる(分
散不良となる)。ファイバー状ゴムチップはその形状が
繊維状なので撹拌羽根やその撹拌羽根の軸等に絡み付き
易く通常の粒状ゴムチップより撹拌混合し難い。従って
高粘度のスラリー状であるとファイバー状ゴムチップと
非常に混合し難くなる。分散不良になると塗布作業中に
混合材が流れ出したり剥離したり落下したりして作業性
が低下する傾向があるので好ましくない。
【0025】又、ファイバー状ゴムチップとウレタン樹
脂バインダとを予め混合しておくと、やはり疎水性フュ
ームドシリカが混じり難くなり、分散不良となる。但
し、強力なミキサー等を用いて、時間をかけて撹拌混合
するとこれらの場合でも分散不良を解消することがで
き、良好に塗布施工することができる。施工現場で混合
する場合には、ファイバー状ゴムチップと疎水性フュー
ムドシリカとを混合した後、ウレタン樹脂バインダを添
加して混合した方が、時間をかけず良好で正常な混合が
できる。
【0026】こうして混合した、ファイバー状ゴムチッ
プと疎水性フュームドシリカとウレタン樹脂バインダと
の混合材を施工面に塗布する。施工面が建物の壁面のよ
うな垂直な面あるいは傾斜がきつい面である場合には、
施工面に予め下塗剤として樹脂プライマを塗布する。こ
の樹脂プライマの粘着性が継続している間にコテ等によ
り塗布施工を行う。樹脂プライマは粘着性の高いものが
よく、粘着性が失われた後は速やかに硬化するものがよ
い。樹脂プライマは一般にはウレタン樹脂バインダと同
種類の樹脂で、施工面になじみ易く(親和性がある)、
粘着性の良い適度な粘度を有するものが好ましい。
【0027】尚、施工面が水平面であるような場合に
は、一般的には、樹脂プライマは不要であるが、より施
工面との接着性を要求される場合には使用する。施工面
が傾斜面、垂直面、湾曲面等である場合に必要に応じて
塗布するとよい。又、施工面は、建築物の壁面に限ら
ず、天井の下面であってもよく、あるいは、ストリート
ファニチャーのような各種景観商品の外面、遊具の外
面、立体展示物の外面、階段のステップ面、階段の立ち
面等であってもよい。
【0028】ファイバー状ゴムチップと疎水性フューム
ドシリカとウレタン樹脂バインダとの混合材は、つきた
ての餅のような感じで、まとまりがあり、コテ作業がや
り易く、コテによく載る。これより各種傾斜面、垂直
面、湾曲面等で良好に塗布施工が可能となる。
【0029】図1に示すように、垂直な壁面1にファイ
バー状ゴムチップと疎水性フュームドシリカとウレタン
樹脂バインダとの混合材2を塗布する際には、まず、壁
面1に樹脂プライマを塗布する。次に、ファイバー状ゴ
ムチップと疎水性フュームドシリカとを撹拌混合した
後、それにウレタン樹脂バインダを添加して撹拌混合
し、混合材2を形成する。この混合材2を樹脂プライマ
の粘着性が持続している間に塗布する。混合材2を壁面
1にコテ作業等で適度な押圧で塗布すると、良好なコテ
作業性で、壁面1に容易に均一な厚さで塗布することが
できる。塗布後は混合材2が剥離したり落下したりする
ことがなく、混合材2を均一な厚さで塗布することが容
易にできる。
【0030】表1に示すように、ファイバー状ゴムチッ
プでは通常のフュームドシリカを使用しても、本願特許
発明品のように塗布できないことが判る。塗布できる厚
さは柔軟なクッション性に富む風合いを感じられる下限
値の5mm程度以下であり、しかもつきたての餅のような
感じがなくてまとまりが悪くコテでの塗布作業性が悪い
ので実用にならない。又、当然のことながら炭酸カルシ
ウム等他の薬剤を用いても全く実用にならない。尚、比
較例ではフュームドシリカ(日本アエロジル製のAER
OSILグレード300:一次粒子の平均径7nm、同
200:一次粒子の平均径12nm)及びその他の薬剤
を用い、実施例では疎水性フュームドシリカ(日本アエ
ロジル製のAEROSILグレードRY300:一次粒
子の平均径7nm、同RY200:一次粒子の平均径1
2nm、同RY200S:一次粒子の平均径16nm、
以上全てジメチルシリコーンオイルで疎水性表面処理が
なされているもの)を用いた。
【0031】
【表1】
【0032】壁面に塗布できる最大厚さ、即ち、垂直な
壁面に塗布しても剥離したり落下したりすることがない
最大厚さは、図2に示すように、添加する疎水性フュー
ムドシリカの割合に比例する。図2においては、ファイ
バー状ゴムチップ(廃タイヤを粉砕したもので長さ約1
5mmで太さ約1.5mmのもの)に対し、ウレタン樹
脂バインダを25重量%使用し、下塗剤としてウレタン
樹脂プライマを1平方メートル当たり300gで予め塗
布し、疎水性フュームドシリカ(日本アエロジル製のA
EROSILグレードRY300:一次粒子径7nmで
ジメチルシリコーンオイルにて表面処理がなされてい
る)のファイバー状ゴムチップに対する添加重量%を変
えて施工できる最大の厚みを計測した。疎水性フューム
ドシリカは厚さが5mm程度のときは1重量%程度でよ
く、厚さを20mm程度とするときには4重量%程度添加
する。
【0033】以上本発明はこの様な実施形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の塗布施工法
は、ファイバー状ゴムチップを用いて施工面が垂直、傾
斜、湾曲していても、型枠を用いることなく、良好なコ
テ作業性によって均一な厚さに塗布できるという効果を
奏する。又、ファイバー状ゴムチップと疎水性フューム
ドシリカとを混合した後にウレタン樹脂バインダを混合
すると、均一に混合された混合材が得られ、良好な施工
ができる。更に、得られた施工物は粒状のゴムチップ等
の弾性骨材に比べ柔軟なクッション性に富む風合いを持
つという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての塗布施工法により
壁面に混合材を塗布した状態を示す説明図である。
【図2】本実施形態の最大施工厚みと疎水性フュームド
シリカ添加量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…壁面 2…混合材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 達 愛知県春日井市田楽町字大坪1108 愛知タ イヤ工業株式会社春日井事業所内 (72)発明者 加藤 久樹 愛知県春日井市田楽町字大坪1108 愛知タ イヤ工業株式会社春日井事業所内 Fターム(参考) 2D051 AA01 AB03 AE04 AF09 AG03 AG13 AH01 EA01 EA06 EB05 EB06 4D075 AC57 CA47 DA31 DC03 DC05 EB38 EC03 EC22 EC52 EC53 EC54

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ファイバー状ゴムチップと疎水性フューム
    ドシリカとウレタン樹脂バインダとを混合した後、施工
    面に塗布することを特徴とする塗布施工法。
  2. 【請求項2】ファイバー状ゴムチップと疎水性フューム
    ドシリカとを混合した後にウレタン樹脂バインダを添加
    して混合し、施工面に塗布することを特徴とする塗布施
    工法。
  3. 【請求項3】前記ファイバー状ゴムチップは長さが3〜
    40mmで太さが0.5〜3mmであることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の塗布施工法。
  4. 【請求項4】前記ウレタン樹脂バインダが2000〜5
    000センチポイズの粘度を持つことを特徴とする請求
    項1ないし請求項3記載の塗布施工法。
  5. 【請求項5】前記ウレタン樹脂バインダの添加量が前記
    ファイバー状ゴムチップに対して15〜45重量%であ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載の塗布
    施工法。
  6. 【請求項6】前記疎水性フュームドシリカの添加量が前
    記ファイバー状ゴムチップに対して1〜8重量%である
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5記載の塗布施
    工法。
  7. 【請求項7】前記疎水性フュームドシリカの平均粒子径
    が2〜30nmであることを特徴とする請求項1ないし
    請求項6記載の塗布施工法。
  8. 【請求項8】前期施工面に予め下塗剤を塗布し、前記下
    塗剤が粘着性を有する間に、ファイバー状ゴムチップと
    疎水性フュームドシリカとウレタン樹脂バインダとの混
    合材を塗布することを特徴とする請求項1ないし請求項
    7記載の塗布施工法。
  9. 【請求項9】前記施工面が垂直あるいは傾斜又は湾曲し
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項8記載の
    塗布施工法。
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Cited By (4)

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JP2011149266A (ja) * 2009-12-25 2011-08-04 Tokan Material Technology Co Ltd 道路舗装用塗料
JP2012127163A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Yabuhara Sangyo Kk 樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面、該層に用いるチキソ性樹脂結合剤、樹脂含有化粧骨材層を有する立面又は壁面の形成方法
JP2014043676A (ja) * 2012-08-24 2014-03-13 Yoshino Gypsum Co Ltd 湿式内装構造の引張り強度測定方法、湿式内装構造の施工方法、および、湿式内装構造
JP2019210785A (ja) * 2018-06-08 2019-12-12 東亜道路工業株式会社 歩行者系弾性舗装混合物、歩行者系弾性舗装の施工方法及び硬化体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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