JP2012125843A - 異形ワークの揺動研削方法、及び揺動型研削盤 - Google Patents

異形ワークの揺動研削方法、及び揺動型研削盤 Download PDF

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Abstract

【課題】
マスターワークを使用せずに、カム類を代表例とする断面非円形の異形ワークを研削可能にすることである。
【解決手段】
断面非円形の異形ワークW1 の回転軸心Cw1 が主軸Sの軸心C1 と同心となるように、ドッグ26で把持された当該異形ワークW1 を連続回転させながら、被研削面である外周面を研削する方法であって、前記異形ワークW1 の基準位置からの回転角度(θx)と、研削ユニットGUの揺動角度(θy)との関係を特定して異形ワークW1 の外周研削形状を定めた外周形状特定式〔θy=f1 (θx)〕を予め計算しておいて、前記外周形状特定式〔θy=f1 (θx)〕に基づいて、揺動軸心C0 を中心にして研削ユニットGUを揺動させながら、前記異形ワークW1 を連続回転させて、その外周面を当該外周形状特定式〔θy=f1 (θx)〕で特定された形状に研削する。
【選択図】 図13

Description

本発明は、マスターワークを使用せずに、カム類を代表例とする断面非円形の異形ワークを研削可能にしたり、或いは断面多角形状の異形ワークの各平面部を順次研削可能にした異形ワークの揺動研削方法、及び揺動型研削盤に関するものである。
本明細書において、「異形ワーク」とは、断面非真円のワーク又は真円の偏心部が回転軸心に対して偏心している偏心ワークを意味し、断面真円に対して部分的に変形されたワークは勿論のこと、断面多角形状、或いは断面ひょうたん形のワークも含まれる。
断面が非円形の異形ワークを研削するには、当該異形ワークに対して相似大形のマスターワークを使用して行っていた。このマスターワークを使用する研削盤について、図17を参照して簡単に説明する。図17において、主軸台101及び心押し台102は、いずれも揺動テーブル103に取付けられ、当該揺動テーブル103は、ベース104に揺動軸心C0 を中心に揺動可能に支持され、主軸台101にマスターワークW0 が主軸(図示せず)に、当該主軸の軸心C1 と同心に取付けられている。一方、ベース104には、前記マスターワークW0 と対向してカムローラ105が回転可能に支持され、前記マスターワークW0 は、一端が前記揺動テーブル103のアーム部103aに連結されて、他端がバネ調整機構106の調整ロッド106aに連結された引張りバネ107の復元力により、前記カムローラ105に押圧されている。また、主軸の軸心C1 に対して直交する水平方向に進退可能に砥石台108が配置され、当該砥石台108に取付けられた砥石109により、主軸台101及び心押し台102の各スピンドル111,112で両端を支持されたワークW’は、揺動テーブル103が揺動軸心C0 を中心にして揺動することにより、マスターワークW0 の形状がそのまま転写された状態で砥石109により研削される。
しかし、上記したマスターワークを使用する異形ワークの研削方法は、研削対象の異形ワークが異なる毎に、当該異形ワークに対応したマスターワークを、その都度製作する必要があり、当該マスターワークの製作には、高い精度が要求されるために、多大な時間とコストを要する問題があった。また、マスターワークを使用して製品を研削した場合において、研削後の製品の外形形状の精度が要求範囲内に収まらない場合、即ち、製品の外形形状が不良な場合には、当該マスターワークの修正、或いはマスターワークを再製作する必要があり、良品が研削可能になるまでには、マスターワークの製作に係る浪費が発生することもある。
一方、特許文献1には、マスターワークを使用せずに、異形ワークに対して砥石を、当該ワークの外形形状に対応するように前後動させて、当該異形ワークを研削する方法が開示されている。しかし、異形ワークの回転角度に対する砥石の前後動の位置を計算するには、計算(プログラム)自体が相当に難しい。しかも、砥石が取付けられた砥石台を前後動させるためには、回転運動を直線運動に変化する場合に不可避的に発生するバックラッシュをなくすために、リニアサーボモータが使用されている。そして、熱膨張の影響をなくして研削精度を高めるために、前記リニアサーボモータを冷却させるための冷却装置、及び砥石台の前後動をスムーズに行うための静圧摺動装置の使用が不可避となる。
上記したように、マスターワークを使用せずに、異形ワークに対して砥石を前後動させて研削する方法は、上記したように、砥石を前後動させる装置の各所に高精度を要求させる部分があって、装置自体が高価になると共に、研削のためのプログラムの作成が複雑なため困難であるのに加えて、ユーザーが当該プログラムを簡単に変更できないようにブラックボックス化されているものもあるため、ユーザーにとって使い勝手も悪かった。
特開2005−18531号公報
本発明は、マスターワークを使用せずに、カム類を代表例とする断面非円形の異形ワークを研削可能にしたり、或いは断面多角形状の異形ワークの各面部を順次研削可能にすることを課題としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、断面非円形の異形ワークの回転軸心が主軸の軸心と同心となるように、チャックで把持された当該異形ワークを連続回転させながら、被研削面である外周面を研削する方法であって、テーブルに主軸台及び心押し台が取付けられた研削ユニットの全体は、前記主軸の軸心のほぼ直下に当該主軸の軸心と平行に配置された揺動軸心を中心に揺動可能であり、前記異形ワークの基準位置からの回転角度と、前記研削ユニットの揺動角度との関係を特定して異形ワークの外周研削形状を定めた外周形状特定式を予め計算しておいて、前記外周形状特定式に基づいて、揺動軸心を中心にして研削ユニットを揺動させながら、前記異形ワークを連続回転させて、その外周面を当該外周形状特定式で特定された形状に研削することを特徴としている。
請求項1の発明は、異形ワークの基準位置からの回転角度と、研削ユニットの揺動角度との関係を、正弦定理、余弦定理等の三角関数を用いて数学的に算出することにより、異形ワークの外周研削形状を定めた外周形状特定式を予め計算しておく。そして、テーブルに主軸台及び心押し台が取付けられた研削ユニットの全体が、主軸の軸心のほぼ直下に当該主軸の軸心と平行に配置された揺動軸心を中心に揺動可能に配置された状態で、即ち、主軸の軸心のほぼ直下に配置された揺動軸心を中心にして異形ワークを揺動可能に配置した状態において、前記外周形状特定式に基づいて、研削ユニットを揺動させながら異形ワークを連続して回転させることにより、当該異形ワークは、前記外周形状特定式で定められた形状に外周が研削される。上記計算は、三角関数を使用するのみで、数学的に行えるために、特許文献1の研削方法を実施するために、異形ワークの回転角度に対する砥石台の前後動の位置を計算するのに比較すれば、容易に行える。即ち、請求項1の発明を実施するための研削(加工)プログラムは、三角関数を用いた数学的方法により作成できるため、その作成は、請求項1の発明の当業者であれば比較的容易に行える。請求項1の発明は、請求項3で特定される揺動型研削盤の使用により実施可能となる。
請求項2の発明は、断面多角形状の異形ワークの回転軸心が主軸の軸心と同心となるように、チャックで把持された当該異形ワークを断面形状である多角形の各面部の中心角に対応する角度内で回転させて、被研削面である各面部を順次変更しながら、当該各外周面を研削する方法であって、テーブルに主軸台及び心押し台が取付けられた研削ユニットの全体は、前記主軸の軸心のほぼ直下に当該主軸の軸心と平行に配置された揺動軸心を中心に揺動可能であり、前記異形ワークの各面部の基準位置からの回転角度と、前記研削ユニットの揺動角度との関係を特定して異形ワークの各面部の外周研削形状を定めた外周形状特定式を予め計算しておいて、前記外周形状特定式に基づいて、揺動軸心を中心にして研削ユニットを揺動させながら、前記異形ワークの各面部を順次変更させながら、各面部を、その中心角に対応する角度内で回転させて、当該各面部を前記外周形状特定式で特定された形状にそれぞれ研削することを特徴としている。
請求項1の発明は、研削対象の異形ワークが真円に対して異形であるために、当該異形ワークの軸心を揺動させながら、連続回転させて研削するのに対して、請求項2の発明は、研削対象の異形ワークが断面多角形状であって、多角形の角数と同一の面部を有していて、異形ワークの軸心を揺動させながら、当該異形ワークを各面部の中心角に対応する角度内で回転させて、各面部毎に順次研削を行う点において、請求項1の揺動研削方法と異なる。請求項2の発明においても、断面多角形状の異形ワークの各面部の基準位置からの回転角度と、当該異形ワークの揺動角度との関係を定めた外周形状特定式は、三角関数を用いて数学的に計算して算出する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の異形ワークの揺動研削方法を実施するための揺動型研削盤であって、前記主軸を駆動回転させる主軸用サーボモータを備えていて、前記揺動軸心を中心にして揺動可能に支持された研削ユニットと、当該研削ユニットを前記揺動軸心を中心にして揺動させるための揺動用サーボモータとを備え、前記異形ワークの基準位置からの回転角度と前記研削ユニットの揺動角度とが前記外周形状特定式で特定される関係を維持するように、前記主軸用及び揺動用の各サーボモータを同期回転させて、当該異形ワークを前記外周形状特定式で特定される形状に研削するように構成したことを特徴としている。
請求項3の発明によれば、異形ワークの基準位置からの回転角度と、研削ユニットの揺動角度との関係を特定して異形ワークの外周研削形状を定めた外周形状特定式を満足するように、研削ユニットの主軸を回転させる主軸用サーボモータと、当該研削ユニットを揺動軸心を中心にして揺動させるための揺動用サーボモータとを同期させて回転させることにより、異形ワークの外周を前記外周形状特定式で特定される形状に研削できる。即ち、異形ワークの研削点の位置が外周形状特定式に特定される位置となるように、異形ワークを駆動回転させる主軸用サーボモータと、研削ユニットを揺動させる揺動用サーボモータとの2種類のサーボモータとを同期回転させることにより、マスターワークを使用せずに、しかも砥石を前後動させることなく、異形ワークの研削が可能となる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記揺動用サーボモータは、出力軸が対向し、しかも同一軸心上に配置された一対で構成されることにより、当該各揺動用サーボモータの軸心が揺動軸心となっていて、当該一対の揺動用サーボモータは、それぞれ駆動軸心上に入力軸及び出力軸を有する減速機を備え、各揺動用サーボモータの駆動軸は、各減速機の入力軸にそれぞれ連結されて、各減速機の間に配置された研削ユニット取付体の両端部が、当該各減速機の出力軸に連結され、前記研削ユニット取付体に前記研削ユニットが一体に取付けられて、各揺動用サーボモータの駆動軸の回転が減速されて、前記研削ユニット取付体を回転させることにより、前記研削ユニットは、各揺動用サーボモータの軸心を中心にして揺動する構成であることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、揺動用サーボモータが同一軸心上に出力軸が対向して配置された一対で構成されて、各揺動用サーボモータの駆動軸の回転は、それぞれの減速機により減速されて、両端部が各減速機の出力軸に一体に連結された研削ユニット取付体、即ち、研削ユニットを揺動させる構成になっている。このように、研削ユニットは、軸心方向に沿った両側から駆動されて揺動する構成であるために、揺動時に研削ユニットに捩り力が作用しなくなる。この結果、研削ユニットの揺動中においても、当該研削ユニットは、静止しているのと同様の研削精度を維持できる。
また、駆動軸を対向させて配置された一対の揺動用サーボモータと、当該一対の揺動用サーボモータに対応する各減速機の計4つの回転機器の軸心は、いずれも同一軸心上に配置されて、対向配置された一対の揺動用サーボモータと研削ユニット取付体とが実質的に直結された状態となるため、研削ユニットの揺動軸心の位置、及び揺動角度の各精度が高くなり、この点も異形ワークの研削精度の維持に寄与する。
請求項5の発明は、請求項3又は4の発明において、前記主軸用サーボモータは、主軸と同心に配置されて、当該主軸の軸心上に入力軸及び出力軸を有する減速機を介して回転が減速されて主軸が駆動される構成であることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、主軸用サーボモータ、減速機、及び主軸の各軸心が同一であって、主軸用サーボモータの駆動軸と主軸とが実質的に直結した状態を実現できるので、異形ワークの回転角度の精度は、当該主軸用サーボモータの回転角度の精度をそのまま維持できて、異形ワークの研削精度が高められる。
本発明に係る揺動研削方法は、異形ワークの基準位置からの回転角度と、研削ユニットの揺動角度との関係を、正弦定理、余弦定理等の三角関数を用いて数学的に算出することにより、異形ワークの外周研削形状を定めた外周形状特定式を予め計算しておく。そして、テーブルに主軸台及び心押し台が取付けられた研削ユニットの全体が、主軸の軸心のほぼ直下に当該主軸の軸心と平行に配置された揺動軸心を中心に揺動可能に配置された状態で、即ち、主軸の軸心のほぼ直下に配置された揺動軸心を中心にして異形ワークを揺動可能に配置した状態において、前記外周形状特定式に基づいて、研削ユニットを揺動させながら、断面非円形の異形ワークの場合には、当該異形ワークを連続して回転させると共に、断面多角形状の異形ワークの場合には、当該異形ワークを1回転以内で回転させて各面部を順次研削することにより、当該異形ワークは、断面非円形、断面多角形状のいずれであっても、前記外周形状特定式で定められた形状に外周が研削される。上記計算は、三角関数を使用するのみで、数学的に行えるために、特許文献1の研削方法を実施するために、異形ワークの回転角度に対する砥石台の前後動の位置を計算するのに比較すれば、容易に行える。即ち、本発明を実施するための研削(加工)プログラムは、三角関数を用いた数学的方法により作成できるため、その作成は、請求項1の発明の当業者であれば比較的容易に行える。
本発明に係る揺動型研削盤の正面図である。 同じく側面図である。 図1の部分拡大図(揺動用サーボモータM1 の駆動軸14と、研削ユニット取付体Aの一端の支持軸部4とが減速機R1 を介して接続された状態を示す部分拡大断面図)である。 (1),(2)は、異形ワークW1 の研削の順序を示す図である。 (3),(4)は、異形ワークW1 の研削の順序を示す図である。 (5),(6)は、異形ワークW1 の研削の順序を示す図である。 異形ワークW1 の回転角度(θx)と、主軸台Bの揺動角度(θy)との関係を示す全体図である。 異形ワークW1 の仮想位置における研削点P2 及びその前後の2つの研削点P1 ,P3 と、異形ワークW1 の回転軸心C'w1 との関係を示す図5の部分拡大図である。 異形ワークW1 の仮想位置における当該異形ワークW1 の軸心Cw1、研削点P2 及び砥石Gの軸心C3 との関係を示す図5の部分拡大図である。 異形ワークW1 の仮想位置及び現実の位置における当該異形ワークW1 の各軸心Cw1,C'w1 と、主軸台Bの揺動軸心C0 と、砥石Gの軸心C3 との関係を示す図5の部分拡大図である。 異形ワークW1 の現実の位置における当該異形ワークW1 の回転軸心Cw1と、主軸台Bの揺動軸心C0 と、砥石Gの軸心C3 との関係を示す図5の部分拡大図である。 仮想位置における異形ワークW1 の研削点P2 の仮想回転角度(α−γ)を求めるための図である。 砥石Gの軸心C3 を中心にして、仮想位置に配置された異形ワークW1 を角度(β)だけ回転させて、現実の研削位置まで戻すと、当該異形ワークW1 の回転軸心Cw1にスタート状態で配置された位置に対する当該異形ワークW1 の回転角度は(α−γ+β)になることを示す図である。 図11の状態における三角形P'23 Cw1を角度(β)だけ回転させた状態を模式的に表示した図である。 図11の状態において、揺動位置に長軸線Fを垂直にして配置されたスタート位置の異形ワークW1 を角度(θy)だけ時計方向に回転させて、スタート位置から研削点P2 を研削するまでの異形ワークW1 の回転角度(θx)は、(α−β+γ−θy)であることを示す図である。 異形ワークW1 の回転角度(θx)と主軸台Bの揺動角度(θy)との関係〔(θy)=f1(θx)〕を示すグラフである。 (a),(b)は、偏心ワークW2 の研削原理を示す図である。 断面正方形状の異形ワークW3 の研削原理を示す図である。 (a),(b)は、マスターワークW0 を使用した揺動型研削盤の平面図、及び左側面図である。
最初に、図1ないし図3を参照して、本発明の揺動研削方法を実施するための揺動型研削盤について説明する。図1は、本発明に係る揺動型研削盤の正面図であり、図2は、同じく側面図であり、図3は、図1の部分拡大図(揺動用サーボモータM1 の駆動軸14と、研削ユニット取付体Aの一端の支持軸部4とが減速機R1 を介して接続された状態を示す部分拡大断面図)である。第1ベース1には、主軸Sの軸心C1 に沿って所定間隔をおいて一対の第2ベース2が固定されて、各々の第2ベース2に固定された支持体3に、研削ユニット取付体Aにおける主軸Sの軸心C1 に沿った両端部の支持軸部4が複数の軸受5を介して回転可能に支持されている。このため、研削ユニット取付体Aは、その両端部の支持軸部4が複数の軸受5を介してそれぞれ支持体3に回転可能に支持される。
支持体3の外側の端面には、ボルト6及び自身の嵌合部7を介して円筒状のケーシング8が一体に取付けられ、更に、ケーシング8の外側の端面には、ボルト11及び自身の嵌合部12を介して揺動用サーボモータM1 の円筒状の取付部13が一体に取付けられている。揺動用サーボモータM1 の回転軸心は、研削ユニット取付体Aの回転軸心の延長上に存在する。即ち、研削ユニット取付体Aを挟んで一対の揺動用サーボモータM1 が対向して配置されていて、一対の揺動用サーボモータM1 の回転軸心と、研削ユニット取付体Aの回転軸心とは、同心となるように、水平に配置されている。研削ユニット取付体Aの回転軸心と同心に配置された一対の揺動用サーボモータM1 の軸心は、後述の揺動軸心C0 となる。
揺動用サーボモータM1 の駆動軸14は、ハーモニックドライブ(登録商標)機構からなる減速機R1 を介して研削ユニット取付体Aの支持軸部4に連結されている。即ち、一対の揺動用サーボモータM1 の各駆動軸14の回転は、各減速機R1 によりそれぞれ減速されて、研削ユニット取付体Aの両端の各支持軸部4を駆動する構成にして、研削ユニット取付体Aが駆動回転される際に、当該研削ユニット取付体Aに捩り力が作用しないようにして、当該研削ユニット取付体Aの上面部に一体に取付けられる研削ユニットGUの研削精度が低下しないようにしている。
前記減速機R1 は、楕円状のカムの外周に薄肉の軸受15を嵌め込んだウェブジェネレータ16と、薄肉カップ状の金属弾性体からなって、開口部外周に歯が刻まれたフレクススプライン17と、内周に前記フレクススプライン17の歯と噛合する歯が形成されたサーキュラ・スプライン18との計3つの部品から成って、ウェブジェネレータ16のカムの部分に、揺動用サーボモータM1 の駆動軸14が挿入され、前記サーキュラ・スプライン18のカップ底の部分は、複数本のボルト19を介して研削ユニット取付体Aの支持軸部4の端面に固定され、サーキュラ・スプライン18は、複数本のボルト20を介してケーシング8の端面に固定されている。フレクススプライン17の外周に形成された歯の数は、サーキュラ・スプライン18の内周に形成された刃の数よりも通常は2だけ少なくなっているため、ウェブジェネレータ16の回転により、フレクススプライン17が弾性変形されながら、サーキュラ・スプライン18の内側を回転すると、前記歯数の相違によって、入力側であるウェブジェネレータ16の回転は、減速されて出力側であるフレクススプライン17に伝達される。入力側に連結されるウェブジェネレータ16と、出力側に連結されるフレクススプライン17の各軸心は、互いに同心となっていて、揺動用サーボモータM1 の軸心上に存在している。なお、ハーモニックドライブ(登録商標)機構からなる減速機R1 の通常の減速比は、(1/100)である。
研削ユニット取付体Aの上面側には、研削ユニットGUが一体に取付けられ、当該研削ユニットGUが水平配置された状態で、研削ユニットGUの主軸Sの軸心C1 の直下に前記揺動軸心C0 が配置される。
揺動用サーボモータM1 は、駆動軸14の回転角度を検出可能なエンコーダ(図示せず)を備え、1回転当たり発生パルス数は(1.6×107 )である。研削ユニット取付体Aは、減速機R1 により(1/100)だけ減速されて回転するので、研削ユニット取付体Aの1回転に対して揺動用サーボモータM1 の発生するパルス数は、(1.6×109 )となり、研削ユニット取付体Aの揺動角度の精度は相当に高い。
研削ユニット取付体Aの上面側に一体に取付けられる研削ユニットGUは、テーブル21に固定された主軸台Bと、当該主軸台Bと対向して、主軸Sの軸心C1 の方向に沿ってスライド可能に配置された心押し台Dとから成る。一対の揺動用サーボモータM1 の回転が各減速機R1 により減速されて、研削ユニット取付体Aが駆動回転されるのと同様に、主軸台Bのケーシング22に複数の軸受23を介して回転可能に支持された主軸Sは、当該主軸Sの後端側に配置された主軸用サーボモータM2 の回転が、ハーモニックドライブ(登録商標)機構からなる減速機R2 により減速されて、駆動回転される。また、主軸用サーボモータM2 と、減速機R2 の入力側及び出力側の各部材の軸心(入力側に連結されるウェブジェネレータ16と、出力側に連結されるフレクススプライン17の各軸心)は、いずれも主軸Sの軸心C1 上に配置されている。なお、減速機R2 は、減速機R1 とサイズのみが異なっていて、同一構造を有している。
心押し台Dは、通常の研削盤の心押し台と同一構成であって、主軸台B及び心押し台Dの各スピンドル24,25で異形ワークW1 を両センタ支持し、かつドッグ26により、当該異形ワークW1 を主軸Sと一体に回転させて、当該主軸Sの軸心C1 の直交する水平方向に対して進退する砥石Gにより異形ワークW1 を研削することは、通常の研削盤と同一である。なお、図2において、31は、砥石台を示す。
以下、上記した外周形状特定式の算出方法について説明する。本発明においては、図4−A〜図4−Cに示されるように、異形ワークW1 が主軸軸心C1 を中心にして反時計方向に回転すると共に、砥石Gが時計方向に回転して、当該異形ワークW1 を研削すると、主軸軸心C1 は、揺動軸心C0 を中心に揺動しながら、当該異形ワークW1 は研削される。そして、異形ワークW1 の主軸軸心C1 に対する回転角度(θx)と、揺動軸心C0 を通る垂線と、当該揺動軸心C0 と主軸軸心C1 とを結ぶ線分L12との形成する揺動角度(θy)との関係により、当該異形ワークW1 の外周形状は特定される。従って、揺動角度(θy)は、異形ワークW1 の回転角度(θx)の関数となり、この関数〔θy =f1(θx)〕を求めればよく、以下、この関数の算出方法について説明する。なお、図4−A〜図4−Cにおいて、図示の関係上、砥石Gの軸心C3 は、現実の位置よりも当該砥石Gの外周面に近接させて図示してある。
異形ワークW1 は、回転軸心Cw1に対して中心角度が180°の部分は、当該回転軸心Cw1から外周までの長さ(半径)が等しい真円であって、残りの180°の部分は、当該回転軸心Cw1から外周までの長さが変化する非真円となって、全体として卵形をなしている。このため、異形ワークW1 を主軸台Bと心押し台Dの各スピンドル24,25にセットして、回転させた場合に、異形ワークW1 の真円の部分は、砥石Gの最も突出した部分(砥石Gにおける当該砥石Gの軸心C3 を通る水平面と交差する部分であって、以下、「最突出部Ga」という)で研削されるが、非真円の部分は、最突出部Gaの上方又は下方のいずれかにずれた位置で研削される。本例の異形ワークW1 では、図4−A(b)及び図4−B(d)非真円の部分における回転軸心Cw1から外周までの距離が漸次短くなる部分、及び漸次長くなる部分は、それぞれ砥石Gの最突出部Gaよりも下方及び上方で研削される。
ここで、関数〔θy =f1 (θx)〕を算出するには、異形ワークW1 の非真円部の特定の研削点P2 を研削する場合において、基準位置からの異形ワークW1 の回転角度(θx)と主軸軸心C1 の揺動角度(θy)を計算し、異形ワークW1 の非真円部における可能な限り多数の異なる研削点P2 の異形ワークW1 の回転角度(θx)と主軸軸心C1 の揺動角度(θy)を算出すればよい。本例の異形ワークW1 では、真円部と非真円部が交差する2点を結ぶ直線を短軸線Eと称し、当該短軸線Eと直交して、回転軸心Cw1を通る軸線を長軸線Fと称する。異形ワークW1 の回転角度(θx)は、短軸線Eを基準とする。異形ワークW1 の非真円部の外周の研削点P2 が特定される。そして、異形ワークW1 の特定の研削点P2 における異形ワークW1 の回転角度(θx)と主軸軸心C1 の揺動角度(θy)を算出するに際して、異形ワークW1 の真実の外周形状に近付けるために、以下の計算では、研削点P2 の前後の異なる2つの研削点P1 ,P3 を基準にして算出している。
図5〜図9は、異形ワークW1 の回転角度(θx)と主軸台Bの軸心C1 の揺動角度(θy)を計算するための図であって、図5は、全体図であり、図6〜図9は、図5の各部分の拡大図である。図5に示されるように、異形ワークW1 の研削点P2 は、砥石Gの最突出部Gaよりも下方に配置されており、計算の便宜上、研削点P2 が砥石Gの最突出部Gaに位置するように、仮想的に、当該異形ワークW1 を砥石の軸心C3 を中心にして僅かに回転させる。この状態が、図5で実線で図示されている。また、異形ワークW1 の研削点P2 を仮想位置に配置された場合には、実際の研削点P2 と区別するために、当該研削点の位置をP'2と表示するが、研削点P2 の前後の各点P1 ,P3 に関しては、表示が複雑となるので、「’」を付さずにそのまま表示する。なお、図5〜図9において、CL31は、砥石Gの軸心C3 を中心として、研削位置における異形ワークW1 の回転軸心Cw1を通る円弧を示し、CL32は、揺動軸心C0 を中心にして、異形ワークW1 の回転軸心Cw1を通る円弧を示す。仮想位置の異形ワークW1 の軸心C'w1 は、前記円弧CL31上に位置する。また、L24は、揺動軸心C0 を通る垂線を示す。
最初に、図5及び図6を参照にして、仮想位置に配置された異形ワークW1 の回転軸心C'w1 から、砥石Gの軸心C3 を通る水平線L21に対して下した垂線を線分L7 とした場合に、余弦定理を使用して、当該線分L7 と、仮想位置の回転軸心C'w1 と研削点P'2を結ぶ線分L2 とのなす角度(α)を求める。この角度(α)を求める計算式が以下に示されている。ここで、L1 ,L3 〜L6 ,θ1 〜θ7 は、以下の通りである。なお、L22は、仮想位置の異形ワークW1 の研削点P'2を通って、砥石Gの軸心C3 を通る水平線に対して垂直な線(垂直線)を示す。
1 :異形ワークW1 の回転軸心C'w1 と研削点P1 を結ぶ線分
3 :異形ワークW1 の回転軸心C'w1 と研削点P3 を結ぶ線分
4 :研削点P'2と研削点P3 を結ぶ線分
5 :研削点P1 と研削点P'2を結ぶ線分
6 :研削点P1 と研削点P3 を結ぶ線分
θ1 :線分L2 と線分L3 のなす角度
θ2 :線分L1 と線分L2 のなす角度
θ3 :線分L2 と線分L4 のなす角度
θ4 :線分L2 と線分L5 のなす角度
θ5 :線分L4 と線分L6 のなす角度
θ6 :線分L4 と水平線L21のなす角度
θ7 :線分L2 と水平線L21のなす角度
図6において、三角形P'23 C'w1 の頂点C'w1 の部分、及び三角形P1 P'2C'w1 の頂点C'w1 にそれぞれ余弦定理を適用すると、以下のようになって、線分L4 、同L5 が求められる。
4 2=L2 2+L3 2−2L2 3 cosθ1 、 L5 2=L1 2+L2 2−2L1 2 cosθ2 となって、L4 ,L5 が求められる。
4 =(L2 2+L3 2−2L2 3 cosθ1 1/2
5 =(L1 2+L2 2−2L1 2 cosθ2 1/2
角度θ3 は、三角形P'23 C'w1 の頂点P'2に余弦定理を適用して、
3 2=L2 2+L4 2−2L2 4 cosθ3 から、cosθ3 =(L2 2+L4 2−L3 2)/2L2 4 となって、角度θ3 は、以下の通りである。
θ3 =cos-1〔(L2 2+L4 2−L3 2)/2L2 4 〕・・・・・式(1)
同様に、角度θ4 は、三角形P1 P'2G'w1 の頂点P'2に余弦定理を適用して、
1 2=L2 2+L5 2−2L2 5 cosθ4 から、cosθ4 =(L2 2+L5 2−L1 2)/2L2 5 となり、
θ4 =cos-1〔(L2 2+L5 2−L1 2)/2L2 5 〕となる。
また、三角形P1 P'23 の頂点P'2に余弦定理を適用して、
6 2=L4 2+L5 2−2L4 5 cos (θ3 +θ4)から、以下のようにして、線分L6 の長さが求められる。
6 =〔L4 2+L5 2−2L4 5 cos (θ3 +θ4)〕1/2
また、三角形P1 P'23 の頂点P3 に余弦定理を適用して、
5 2=L4 2+L6 2−2L4 6 cosθ5 から、
cosθ5 = (L4 2+L6 2−L5 2)/2L4 6 となって、
θ5 =cos-1〔 (L4 2+L6 2−L5 2)/2L4 6 〕・・・・・式(2)
となる。
そして、以下の式(3),同(4)が成立するので
θ6 =90°−θ5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(3)
θ7 =θ6 −θ3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(4)
(式1)〜(式4)から、角度(θ3 ),(θ5 ),(θ6 ),(θ7 )が求められたので、目的である角度(α)は、式(5)となる。
α=180°−90°−θ7 ・・・・・・・・・・・・・・・・式(5)
次に、図8を参照して、砥石Gの軸心C3 と、研削点P2 の瞬間の研削位置におけるワーク回転軸心Cw1とを結ぶ線分L8 と、砥石Gの軸心C3 と仮想位置におけるワーク回転軸心C'w1 とを結ぶ線分L'8とで形成される角度(β)を求める。図7において、水平線L21と、砥石Gの軸心C3 と仮想位置のワーク回転軸心C'w1 とを結ぶ線分L'8とで形成される角度を(θ8 )とし、水平線L21と、砥石Gの軸心C3 と研削点P2 の瞬間の研削位置のワーク回転軸心Gw1とを結ぶ線分L8 とで形成される角度を(θ9)とすると、前記角度(β)は、角度(θ8)と角度(θ9)との和である。
β=θ8 +θ9 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(6)
図7において、砥石Gの軸心C3 と仮想位置の異形ワークW1 の研削点P'2とを結ぶ線分L9 の長さは、砥石の半径rと同一であり、前記角度(θ8 )は、以下のようにして求められる。
まず、三角形P'23 C'w1 の頂点P'2に余弦定理を適用すると、
L'8 2 =L2 2+L9 2−2L2 9 cos(180−θ7 )となって、線分L'8の長さは、以下の通りである。
L'8 =〔L2 2+L9 2−2L2 9 cos(180−θ7 )〕1/2
三角形P'23 C'w1 の頂点C3 に余弦定理を適用すると、
2 2=L9 2+L'8 2 −2L9 L'8cosθ8 となって、
cosθ8 =(L9 2+L'8 2 −L2 2)/2L9 L'8となり、
θ8 =cos-1〔(L9 2+L'8 2 −L2 2)/2L9 L'8〕・・・・式(7)
となる。
次に、図8において、揺動軸心C0 から砥石Gの軸心C3 を通る垂直線L23に対して垂線を下して、当該垂線と前記垂直線L23との交点をQとし、線分C0 Qと垂直線L22との交点をSとすると、線分C0 Qの長さは、砥石Gの半径rに等しい線分L10と、異形ワークW1 の真円部の半径に等しい線分L11との和となる。また、L12は、揺動軸心C0 と、研削点P2 の瞬間の研削位置のワーク回転軸心Cw1とを結ぶ線分であり、L13は、砥石Gの軸心C3 と揺動軸心C0 とを結ぶ線分である。砥石Gの軸心C3 と揺動軸心C0 とを結ぶ線分L13と、砥石Gの軸心C3 と点Qとを結ぶ線分L14(線分L12と長さが等しい)との交差角度を(θ10)とし、線分L13と水平線L21との交差角度を(θ11)とすると、当該角度(θ11)は、以下の通りである。
tanθ10=(L10+L11)/L14
θ10=tan-1〔(L10+L11)/L14〕・・・・・・・・・・式(8)
θ11=90°−θ10・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(9)
また、線分L13は、(L14=L13cosθ10)から、L13=L14/cosθ10となる。
また、線分L8 と線分L13との交差角度(θ12)は、三角形C0 3 Cw1の頂点C3 に余弦定理を適用して、以下のようにして求められる。
12 2 =L8 2 +L13 2 −2L8 13cosθ12
cosθ12=(L8 2 +L13 2 −L12 2 )/2L8 13
θ12=cos-1〔(L8 2 +L13 2 −L12 2 )/2L8 13〕・式(10)
θ9 =θ11−θ12・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(11)
であるので、式(7)〜式(11)から、目的であるβ(=θ8 +θ9 )は求められる。
次に、図9を参照して、揺動角度(θy)を算出する。三角形C0 3 Qにおいて、線分C0 3 と線分C3 Qとが形成する角度(θ10)は、式(8)で既に求めたので、線分C0 Qと線分C0 3 との形成角度(θ13)は、以下の通りである。
θ13=180°−90°−θ10・・・・・・・・・・・・・・・式(12)
また、線分C0 3 と、揺動軸心C0 を通る垂直線L24とが形成する角度(θ14)は、以下の通りである。
θ14=90°−θ13・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(13)
また、線分C0 Cw1と線分C0 3 とで形成される角度(θ15)を求めるために、三角形C0 3 Cw1の2本の線分L8,L12に対して正弦定理を適用すると、(L8 /sinθ15=L12/sinθ12)となり、(sinθ15=L8 sinθ12/L12)となって、角度(θ15)は、以下の通りである。
θ15=sin-1(L8 sinθ12/L12)・・・・・・・・・・式(14)
式(13)及び式(14)から、揺動角度(θy)は、以下の通りである。
θy=θ15−θ14・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(15)
次に、図10〜図13を参照して、異形ワークW1 の研削点P2 を研削する時点での揺動角度(θy)に対する当該異形ワークW1 の回転角度(θx)を求める。図10は、研削点P2 の仮想回転角度(α−γ)を求めるための図である。図10において、異形ワークW1 の仮想位置において、角度(α)は、線分L7 (仮想位置で長軸線Fを垂直にした異形ワークW1 の当該長軸線Fに含まれる線分)と、仮想位置の回転軸心C'w1 と研削点P'2を結ぶ線分L2 とのなす角度である。角度(γ)は、仮想位置における異形ワークW1 の長軸線Fと前記線分L2 とで形成される角度である。図10において、仮想位置でスタート位置に配置された異形ワークW1 が一点鎖線で示されており、仮想研削点P'2を仮想研削している異形ワークW1 は、異形ワークW1 の仮想位置のスタート位置に対して(α−γ)だけ回転したことになる。即ち、仮想研削点P'2を仮想研削している異形ワークW1 の仮想回転角度は、(α−γ)である。
図11は、砥石Gの軸心C3 を中心にして、仮想位置に配置された異形ワークW1 を角度(β)だけ回転させて、研削点P2 の瞬間の研削位置まで戻すと、当該異形ワークW1 の回転軸心Cw1にスタート状態で配置された位置に対する当該異形ワークW1 の回転角度は(α−γ+β)になることを示す図であり、図12は、図11の状態における三角形P'23 Cw1を角度(β)だけ回転させた状態を模式的に表示した図である。図11において、線分L2 と線分L'8との交差角度を(δ)とし、線分L7 と直線(水平線)L21との交点をV(図11及び図12参照)とすると、三角形VC'w1 P'2において、〔α+(δ+θ8 )+90°=180°〕となって、以下の式が成立する。
α+δ+θ8 =90°・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(16)
一方、図12において、各角度θ8 ,θ9 ,α,δは、図示の通りである。なお、図12において、L'21 は、砥石Gの軸心C3 を通る水平線L21を、当該軸心C3 を中心にして角度(β)だけ回転させて生ずる直線であって、当該直線L'21 と、研削点P2 で研削されている異形ワークW1 の回転軸心Cw1を通る垂線L25との交点をTとし、前記回転軸心Cw1から直線L'21 に下した垂線と、当該直線L'21 との交点をUとする。また、直線L26は、異形ワークW1 の回転軸心Cw1を通って、前記水平線L21に平行な直線(補助線)である。直線L8 と直線L26とが交差して形成される角度は、直線L8 と水平線L21との交差角度である(θ9 )に等しく、未知数である線分Cw1Tと線分Cw1Uとで形成される角度を(θ16)とすると、直線L25と直線L26とは直交するので、以下の式が成立する。
θ16+α+δ−θ9 =90°・・・・・・・・・・・・・・・・式(17)
式(16)と式(17)から、以下の関係が成立する。
α+δ+θ8 =θ16+α+δ−θ9 =90°・・・・・・・・・式(18)
式(6)と式(18)から、以下のようにして、角度(θ16)が導かれる。
θ16=θ8 +θ9 =β・・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(19)
この結果、図11から明白なように、研削点P2 が研削されている瞬間における異形ワークW1 の回転軸心Cw1を通る垂線に対する当該異形ワークW1 の回転角度θ'(x)は、仮想研削点P'2を仮想研削している異形ワークW1 の仮想回転角度(α−γ)に、異形ワークW1 の仮想位置から研削点P2 の瞬間研削位置まで戻す角度(β)を加えた角度となる。
θ'(x)=(α−γ+β)・・・・・・・・・・・・・・・・・式(20)
そして、図13から明白なように、上記回転角度θ'(x)は、研削点P2 が研削されている瞬間における異形ワークW1 の回転軸心Cw1を通る垂線を基準にした当該異形ワークW1 の回転角度であって、異形ワークW1 は、揺動軸心C0 を中心に揺動しながら研削されるので、研削点P2 を研削する瞬間には、当該異形ワークW1 の回転軸心Cw1と揺動軸心C0 とを結ぶ線分L12を基準にする必要があり(回転角度の基準となる異形ワークW1 は、図13で2点鎖線で示されている)、当該線分L12は、長軸線Fが垂直な異形ワークW1 のスタート位置に対して角度 (θy)だけ揺動している。従って、上記した回転角度θ'(x)から揺動角度 (θy)を減じた値が、異形ワークW1 の真の回転角度〔θ(x)〕となる。
θ(x)=θ'(x)−θ(y)=α−γ+β−θ(y)・・・・式(21)
そして、異形ワークW1 の外周の多数(無数)の研削点において、当該異形ワークW1 の回転角度 (θx)と揺動角度 (θy)とを、上記のようにして求める。本異形ワークW1 の場合には、横軸及び縦軸に、それぞれ異形ワークW1 の累積回転角度、主軸台Bの揺動角度 (θy)をとると、関数〔θy =f1(θx)〕は、図14に示されるようになる。上記のようにして、異形ワークW1 の外周形状を特定するに際して、選択される研削点の数が多い程、外周形状を特定するための関数〔θy =f1(θx)〕は、異形ワークW1 の真実の外周形状に近付いて、研削の精度が高められる。
そして、図1〜図3において、主軸用サーボモータM2 を定速回転させながら、即ち、時間に対する異形ワークW1 の回転角度の変化を一定にしながら、異形ワークW1 の外周形状を特定する式である前記関数〔θy =f1(θx)〕を満足するように、揺動用サーボモータM1 を非定速で回転させると、異形ワークW1 の外周は、設定通りの形状に研削される。
上記したように、揺動用サーボモータM1 と減速機R1 との併用により、理論上、研削ユニットGUを取付けている研削ユニット取付体Aの1回転に対して、揺動用サーボモータM1 の発生パルス数は、(1.6×109)となっているために、研削ユニットGUの揺動角度の精度は相当に高いので、結果として、異形ワークW1 の研削精度が高くなって、目的とする形状通りに研削可能となる。
また、偏心ワークW2 の研削原理を示す図15(a),(b)において、偏心ワークW2 は、いずれも真円の偏心部W2aと同心部W2bとが軸方向に沿って接続して設けられた形状であって、偏心部W2aの中心C'w2 は、同心部W2bの中心(軸心)Cw2に対して偏心量(e)だけ偏心している。図15(a)は、偏心部W2aと同心部W2bの各軸心Cw2,C'w2 を結ぶ線分の延長線が砥石Gの軸心C3 を通る基準位置に偏心ワークW2 が配置された状態を示し、図15(b)は、偏心ワークW2 が回転角度θx だけ回転した状態において主軸台B(偏心ワークW2 )が前記基準位置に対して揺動角度θy だけ揺動した状態を示す。なお、図15(a),(b)において、P2 は、研削点を示す。
また、偏心ワークW2 の回転角度θx と、基準位置に対する主軸台B(偏心ワークW2 )の揺動角度θy との関係式(外周形状特定式)〔θy =f2 (θx )〕は、上記した異形ワークW1 と同様にして、余弦定理、正弦定理等の三角関数を使用して数学的に算出することが可能である。そして、上記した外周形状特定式〔θy =f2 (θx )〕を満足するように、主軸用サーボモータM2 を定速回転させながら、揺動用サーボモータM1 を変速回転させると、偏心ワークW2 の偏心部W2aの外周は、外周形状特定式〔θy =f2 (θx )〕のように研削される。なお、偏心ワークW2 の同心部W2bは、主軸台Bを揺動させることなく、定位置のままで研削する。
また、本発明に係る揺動研削方法で研削可能な異形ワークは、真円に対して部分的に変形されている前記異形ワークW1,偏心ワークW2 に限定されず、断面多角形状の異形ワークであっても研削可能である。図16は、断面正方形状の異形ワークW3 の研削原理を示したものであって、異形ワークW3 の各面が水平又は垂直になった基準位置に対する異形ワークW3 の回転角度θ(x)と、異形ワークW3 の回転角度がθ(x)の時点における、主軸台Bの揺動角度θ(y)との関数(外周形状特定式)〔θy =f3(θx)〕を、上記した異形ワークW1 ,偏心ワークW2 の場合と同様にして予め計算しておいて、関数〔θy =f3(θx)〕を満足するように、主軸台Bを揺動させればよい。なお、断面多角形状の異形ワークW3 の場合には、多角形の数に応じて、異形ワークW3 をセットし直して、各面を順次研削する必要がある。なお、図16において、P2 は、研削点を示す。
また、断面多角形状の異形ワークにおいて、各面は、前記異形ワークW2 のように、平面のものに限られず、各面が凸面又は凹面になっている断面多角形状の異形ワークの研削も可能である。
更に、本発明に係る揺動研削方法により研削可能な更に別の異形ワークとしては、ひょうたん形のワークも挙げられる。
A:研削ユニット取付体
B:主軸台
0 :揺動軸心
1 :主軸の軸心
3 :砥石の軸心
Cw1, Cw2:異形ワークの回転軸心
Cw3:偏心ワークの回転軸心
G:砥石
GU:研削ユニット
1 :揺動用サーボモータ
2 :主軸用サーボモータ
2 :研削点
1,R2 :減速機
S:研削ユニットの主軸
1 :卵形の異形ワーク
2 :偏心ワーク(異形ワーク) W2a:偏心ワークの偏心部
2b:偏心ワークの同心部
3 :断面正方形状の異形ワーク
θx:異形ワークの回転角度
θy:研削ユニット又は主軸台の揺動角度
16:減速機のウェブジェネレータ(入力軸)
17:減速機のフレクススプライン(出力軸)
21:研削ユニットのテーブル

Claims (5)

  1. 断面非円形の異形ワークの回転軸心が主軸の軸心と同心となるように、チャックで把持された当該異形ワークを連続回転させながら、被研削面である外周面を研削する方法であって、
    テーブルに主軸台及び心押し台が取付けられた研削ユニットの全体は、前記主軸の軸心のほぼ直下に当該主軸の軸心と平行に配置された揺動軸心を中心に揺動可能であり、
    前記異形ワークの基準位置からの回転角度と、前記研削ユニットの揺動角度との関係を特定して異形ワークの外周研削形状を定めた外周形状特定式を予め計算しておいて、
    前記外周形状特定式に基づいて、揺動軸心を中心にして研削ユニットを揺動させながら、前記異形ワークを連続回転させて、その外周面を当該外周形状特定式で特定された形状に研削することを特徴とする異形ワークの揺動研削方法。
  2. 断面多角形状の異形ワークの回転軸心が主軸の軸心と同心となるように、チャックで把持された当該異形ワークを断面形状である多角形の各面部の中心角に対応する角度内で回転させて、被研削面である各面部を順次変更しながら、当該各外周面を研削する方法であって、
    テーブルに主軸台及び心押し台が取付けられた研削ユニットの全体は、前記主軸の軸心のほぼ直下に当該主軸の軸心と平行に配置された揺動軸心を中心に揺動可能であり、
    前記異形ワークの各面部の基準位置からの回転角度と、前記研削ユニットの揺動角度との関係を特定して異形ワークの各面部の外周研削形状を定めた外周形状特定式を予め計算しておいて、
    前記外周形状特定式に基づいて、揺動軸心を中心にして研削ユニットを揺動させながら、前記異形ワークの各面部を順次変更させながら、各面部を、その中心角に対応する角度内で回転させて、当該各面部を前記外周形状特定式で特定された形状にそれぞれ研削することを特徴とする異形ワークの揺動研削方法。
  3. 請求項1又は2に記載の異形ワークの揺動研削方法を実施するための揺動型研削盤であって、
    前記主軸を駆動回転させる主軸用サーボモータを備えていて、前記揺動軸心を中心にして揺動可能に支持された研削ユニットと、
    当該研削ユニットを前記揺動軸心を中心にして揺動させるための揺動用サーボモータと、
    を備え、
    前記異形ワークの基準位置からの回転角度と前記研削ユニットの揺動角度とが前記外周形状特定式で特定される関係を維持するように、前記主軸用及び揺動用の各サーボモータを同期回転させて、当該異形ワークを前記外周形状特定式で特定される形状に研削するように構成したことを特徴とする異形ワークの揺動型研削盤。
  4. 前記揺動用サーボモータは、出力軸が対向し、しかも同一軸心上に配置された一対で構成されることにより、当該各揺動用サーボモータの軸心が揺動軸心となっていて、
    当該一対の揺動用サーボモータは、それぞれ駆動軸心上に入力軸及び出力軸を有する減速機を備え、
    各揺動用サーボモータの駆動軸は、各減速機の入力軸にそれぞれ連結されて、各減速機の間に配置された研削ユニット取付体の両端部が、当該各減速機の出力軸に連結され、
    前記研削ユニット取付体に前記研削ユニットが一体に取付けられて、各揺動用サーボモータの駆動軸の回転が減速されて、前記研削ユニット取付体を回転させることにより、前記研削ユニットは、各揺動用サーボモータの軸心を中心にして揺動する構成であることを特徴とする請求項3に記載の異形ワークの揺動型研削盤。
  5. 前記主軸用サーボモータは、主軸と同心に配置されて、当該主軸の軸心上に入力軸及び出力軸を有する減速機を介して回転が減速されて主軸が駆動される構成であることを特徴とする請求項3又は4に記載の異形ワークの揺動型研削盤。
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