JP2012122825A - 測定装置および判定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】瞬時値の変化が基準値付近において停止する事象を有する交流信号の良否を判定する際の判定精度を向上する。
【解決手段】比較対象としての1周期分の交流信号S1の瞬時値に対して加算値D1および減算値E1を加減算して上限値Bおよび下限値Cを設定し、判定対象の瞬時値と上限値Bおよび下限値Cとを比較した結果に基づいて判定対象の良否を判定する処理部とを備え、処理部は、比較対象の瞬時値の絶対値が規定値Fよりも小さいときには、比較対象の瞬時値の絶対値を規定値Fで除した値に1未満の正の数Nを乗じさらに1未満の正の数Mを加えて値1よりも小さい補正値を算出し、加算値D1および減算値E1に補正値をそれぞれ乗じて補正した加算値D2および減算値E2を用いて上限値Bおよび下限値Cを設定し、比較対象の瞬時値の絶対値が規定値F以上のときには、補正前の加算値D1および減算値E1を用いて上限値Bおよび下限値Cを設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、入力した交流信号における1または複数の周期分の判定対象についての良否を判定する測定装置および判定方法に関するものである。
この種の装置として、特開平10−19597号公報において出願人が開示した波形記録計が知られている。この波形記録計は、増幅器、A/D変換器、DMA、メモリ、CPUおよびゼロクロス検出回路などを備えて構成されている。この波形記録計では、増幅器によって増幅された入力信号をA/D変換器が波形データに変換し、DMAがその波形データをメモリに書き込む。また、CPUが、DMAによって波形データがメモリに書き込まれる際のアドレス情報を読み取る。また、ゼロクロス検出回路が入力信号のゼロクロス点を検出してゼロクロス信号を出力し、CPUは、ゼロクロス信号の入力時点でアドレス情報に基づく波形判定処理を行う。CPUは、この波形判定処理において、被判定データのアドレスよりも1周期前のアドレスにおける波形データに対して管理幅を設定する。具体的には、1周期前のアドレスの前後に存在する複数の波形データの中から最大値と最小値とを検出し、最大値に所定値を加えて管理幅の上限値とし、最小値から所定値を減算して管理幅の下限値とする。次いで、被判定データが設定した管理幅内であるか否かを判定する。つまり、この波形記録計では、判定対象の波形よりも1周期前の波形に所定値を加減算した帯状の範囲を判定範囲として、判定対象の波形がその判定範囲内に含まれているか否かによって入力信号の良否判定が行われる。
特開平10−19597号公報(第3−4頁、第1−5図)
ところが、上記した従来の波形記録計には、改善すべき以下の課題がある。すなわち、上記の波形記録計では、判定対象の波形よりも1周期前の波形に所定値を加減算した帯状の範囲を判定範囲として設けている。この場合、図6に示すように、瞬時値が一時的に大きく変化する波形は、変化部分が判定範囲(同図に波線で示す範囲)からはみ出すため、その入力信号が不良と確実に判定される。しかしながら、図7に示すように、瞬時値の変化が基準値(例えば0Vの値)付近において停止するような事象を有する波形は、停止部分(0Vの部分)が上記の判定範囲からはみ出さずに判定範囲内に含まれることがある。このため、従来の波形記録計には、このような事象を有する交流信号を不良と判定できないことがあり、この点の改善が望まれている。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、瞬時値の変化が基準値付近において停止する事象を有する交流信号の良否を判定する際の判定精度を向上し得る測定装置および判定方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、入力した交流信号をサンプリングして当該交流信号の瞬時値を取得するサンプリング部と、1または複数の周期分の前記交流信号を判定対象として規定すると共に当該判定対象よりも時間的に先に入力した当該判定対象と同数の周期分の当該交流信号を比較対象として設定し、前記比較対象の前記瞬時値に対して予め決められた加算値を加算して上限値を設定すると共に当該瞬時値から予め決められた減算値を減算して下限値を設定し、前記判定対象における前記瞬時値と前記上限値および前記下限値とを比較してその比較結果に基づいて当該判定対象についての良否を判定する判定処理を実行する処理部とを備えた測定装置であって、前記処理部は、前記比較対象における前記瞬時値の絶対値が当該比較対象における前記瞬時値の絶対値の最大値よりも小さい正の値に予め決められた規定値よりも小さいときには、当該比較対象における瞬時値の絶対値を前記規定値で除した値にN(Nは1未満の正の数)を乗じさらにM(Mは1未満の正の数)を加えて値1よりも小さい補正値を算出し、前記加算値および前記減算値に前記補正値をそれぞれ乗じて補正した補正後の加算値および補正後の減算値を用いて前記上限値および前記下限値を設定し、前記比較対象における前記瞬時値の絶対値が前記規定値以上のときには、補正前の前記加算値および補正前の前記減算値を用いて前記上限値および前記下限値を設定する。
また、請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記処理部は、前記Nおよび前記Mの合計を値1とする条件で前記補正値を算出する。
また、請求項3記載の測定装置は、請求項1または2記載の測定装置において、前記処理部は、1周期分の前記交流信号を前記判定対象として設定すると共に、当該判定対象の直前に入力した1周期分の前記交流信号を前記比較対象として設定して前記判定処理を実行する。
また、請求項4記載の判定方法は、入力した交流信号をサンプリングして当該交流信号の瞬時値を取得し、1または複数の周期分の前記交流信号を判定対象として規定すると共に当該判定対象よりも時間的に先に入力した当該判定対象と同数の周期分の当該交流信号を比較対象として設定し、前記比較対象の前記瞬時値に対して予め決められた加算値を加算して上限値を設定すると共に当該瞬時値から予め決められた減算値を減算して下限値を設定し、前記判定対象における前記瞬時値と前記上限値および前記下限値とを比較してその比較結果に基づいて当該判定対象についての良否を判定する判定処理を実行する判定方法であって、前記比較対象における前記瞬時値の絶対値が当該比較対象における前記瞬時値の絶対値の最大値よりも小さい正の値に予め決められた規定値よりも小さいときには、当該比較対象における瞬時値の絶対値を前記規定値で除した値にN(Nは1未満の正の数)を乗じさらにM(Mは1未満の正の数)を加えて値1よりも小さい補正値を算出し、前記加算値および前記減算値に前記補正値をそれぞれ乗じて補正した補正後の加算値および補正後の減算値を用いて前記上限値および前記下限値を設定し、前記比較対象における前記瞬時値の絶対値が前記規定値以上のときには、補正前の前記加算値および補正前の前記減算値を用いて前記上限値および前記下限値を設定する。
請求項1記載の測定装置、および請求項4記載の判定方法では、比較対象における瞬時値の絶対値が規定値よりも小さいときには、比較対象の瞬時値の絶対値を規定値で除した値に係数Nを乗じさらに定数項Mを加えて算出した補正値を加算値および減算値にそれぞれ乗じて補正した補正後の加算値および減算値を用いて上限値および下限値を設定し、比較対象における瞬時値の絶対値が規定値以上のときには、補正前の加算値および減算値を用いて上限値および下限値を設定する。このため、この測定装置および判定方法によれば、比較対象における瞬時値の絶対値が規定値未満のときにおける縦方向(y軸方向)に沿った上限値と下限値との間の幅を、比較対象における瞬時値の絶対値が規定値以上のときの縦方向に沿った幅よりも狭く設定することができ、これに伴って横方向(x軸方向)に沿った上限値と下限値との間の幅も狭く設定することができる。したがって、この測定装置および判定方法によれば、判定対象の瞬時値の変化が基準値(例えば、交流信号が電圧の場合における0V)付近において停止するような不良の事象を有する交流信号を入力したときに、停止部分の瞬時値が下限値から上限値までの間に含まれなくなる可能性を十分に高めることができるため、このような事象を有する交流信号を不良であると判定する可能性を十分に高めることができる結果、判定精度を向上させることができる。
また、請求項2記載の測定装置によれば、処理部がNおよびMの合計を値1とする条件で補正値を算出することにより、比較対象の瞬時値の絶対値が規定値に近づくに従って補正値を徐々に1に近づけることができるため、比較対象の瞬時値の絶対値と規定値とが等しいときの前後において縦方向(y軸方向)に沿った上限値と下限値との間の幅を急激に変化させることなく、徐々に変化させることができる。このため、この測定装置によれば、例えば、判定対象の瞬時値が縦方向に沿って急激に変化するディップなどの事象の発生を判定する場合において、その事象における発生の基点の瞬時値が規定値以上のときには事象が発生したとの判定がされる可能性が低く、規定値未満のときには事象が発生したとの判定がされる可能性が極端に高くなるような不自然な判定結果となる事態を防止することができる。
また、請求項3記載の測定装置では、処理部17が1周期分の交流信号を判定対象として設定すると共に、判定対象の直前に入力した1周期分の交流信号を比較対象として設定して判定処理を実行する。つまり、この測定装置では、1周期分の交流信号とその直前に入力した1周期分の交流信号とを比較する判定処理を1周期毎に実行する。このため、この測定装置によれば、例えば、振幅や波長が時間経過と共に緩やかに変化する交流信号において、その緩やかな変化を不良とは判定せずに、直前の1周期と比較して振幅が急激に変化するような事象が生じたときだけを不良の発生と判定させることができる。
測定装置1の構成を示す構成図である。 測定装置1に入力される交流信号S1の一例を示す信号波形図である。 測定装置1の動作を説明する第1の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第2の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第3の説明図である。 従来の波形記録計の動作を説明する第1の説明図である。 従来の波形記録計の動作を説明する第2の説明図である。
以下、測定装置および判定方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、測定装置の一例としての測定装置1の構成について説明する。図1に示す測定装置1は、信号処理部11、サンプリング部12、操作部13、表示部14、記憶部15、記憶制御部16および処理部17を備え、入力した交流信号S1(一例として、図2に示すように、波形が正弦波の交流電圧信号)についての物理量(例えば、電圧の実効値)を測定可能に構成されている。また、測定装置1は、入力した交流信号S1の良否を判定可能に構成されている。
信号処理部11は、入力した交流信号S1に含まれているノイズ成分を除去する信号処理を実行する。また、信号処理部11は、交流信号S1の周波数(公称周波数:50Hzおよび60Hz)にそれぞれ対応付けられて、互いに電気的特性の異なる複数(一例として、2つ)のフィルタ回路(図示せず)を備えて構成されている。この場合、フィルタ回路は、交流信号S1に含まれている公称周波数よりも高周波の成分および低周波の成分を除去する(つまり、公称周波数の成分を抽出する)バンドパスフィルタで構成されている。また、信号処理部11は、操作部13に対する切り替え操作によってこれら複数のフィルタ回路の中から切り替えられたフィルタ回路によって交流信号S1に対して予め決められた信号処理を実行する。
サンプリング部12は、サンプリングクロック生成回路およびサンプリング回路(いずれも図示せず)を備えて構成されている。サンプリングクロック生成回路は、予め決められたサンプリング周期(周波数)のサンプリングクロックを生成する。サンプリング回路は、サンプリングクロックに同期して交流信号S1をサンプリングして交流信号S1の瞬時値Aを取得し、その瞬時値Aを示すデジタルデータ(サンプリングデータ)Ddを出力するサンプリング処理を実行する。この場合、デジタルデータDdは、処理部17よって実行される後述する判定処理において交流信号S1の良否の判定に用いられると共に、処理部17よって実行される後述する測定処理において交流信号S1の物理量(例えば、電圧の実効値)の測定に用いられる。
操作部13は、測定開始を指示する操作や、公称周波数を切り替える(フィルタ回路を切り替える)切り替え操作などを行うための各種のスイッチを備えて構成され、それらが操作されたときに操作信号Soを出力する。表示部14は、処理部17の制御に従って各種の画像や測定値を表示する。記憶部15は、記憶制御部16の制御に従い、サンプリング部12から出力されたデジタルデータDdを記憶可能に構成されている。
記憶制御部16は、ゼロクロス(例えば、立ち上がりのゼロクロス)によって区分される交流信号S1の1周期T分(図2参照)または1周期Tが複数連続する複数周期分(この例では、1周期T分)のデジタルデータDdが出力される度に、そのデジタルデータDdを1周期T毎に記憶部15に記憶させる記憶処理を実行する。また、記憶制御部16は、一例として、FPGA(Field Programmable Gate Array )で構成されている。なお、記憶制御部16を処理部17と共にCPUで構成することもできる。
処理部17は、操作部13から出力される操作信号Soに従って測定装置1を構成する各部を制御する。また、処理部17は、デジタルデータDdを用いて交流信号S1の良否を判定する判定処理を実行する。この判定処理では、処理部17は、1周期T分または複数周期分(この例では、1周期T分)の交流信号S1を判定対象Ujとして規定し、その判定対象Uj毎に交流信号S1の良否を判定する。
この場合、処理部17は、判定対象Ujよりも時間的に先(一例として、直前)に入力した、判定対象Ujと同数の周期分(この例では、1周期T分)の交流信号S1を比較対象Ucとして規定し、この比較対象Ucにおける各デジタルデータDdによって示される各瞬時値A(以下、比較対象Ucの瞬時値Aを「瞬時値Ac」ともいう)に基づいて良否判定用の上限値Bおよび下限値Cを設定(算出)する。また、処理部17は、判定対象Ujの瞬時値A(以下、判定対象Ujの瞬時値Aを「瞬時値Aj」ともいう)と上限値Bおよび下限値Cとを比較し、その比較結果に基づいて良否を判定する。また、処理部17は、判定処理において、判定対象Ujとしての1周期T分の交流信号S1を入力する度に、その判定対象Ujの直前に入力した比較対象Ucとしての1周期T分の交流信号S1における瞬時値Acに基づいて良否判定用の上限値Bおよび下限値Cを設定することにより、上限値Bおよび下限値Cを更新する。
また、処理部17は、測定処理を実行して、記憶部15に記憶されているデジタルデータDdを用いて交流信号S1の物理量(例えば、電圧の実効値)を測定する。さらに、処理部17は、上記した判定処理の結果や、測定した物理量を表示部14に表示させる。
次に、測定装置1を用いて交流信号S1の良否を判定する判定方法、およびその際の測定装置1の動作について説明する。
この測定装置1では、操作部13に対して測定開始を指示する操作が行われたときに、信号処理部11のフィルタ回路(例えば、50Hz用のフィルタ回路)が、信号ケーブルを介して入力した交流信号S1のノイズ成分を除去する信号処理を開始して、処理後の交流信号S1をサンプリング部12に出力する。また、サンプリング部12のサンプリングクロック生成回路が、サンプリングクロックを生成する。また、サンプリング部12のサンプリング回路が、サンプリングクロックに同期して交流信号S1をサンプリングして、交流信号S1の瞬時値Aを取得すると共に、その瞬時値Aを示すデジタルデータDdを出力する。
次いで、記憶制御部16が、図2に示すように、交流信号S1と基準値(0V)との交差(ゼロクロス)を検出し、立ち上がりのゼロクロスによって区分される交流信号S1の1周期TをデジタルデータDdに基づいて特定する。また、記憶制御部16は、記憶処理を実行して、1周期T分のデジタルデータDdが出力される度に、そのデジタルデータDdを1周期T毎に記憶部15に記憶させる。
次いで、処理部17が、判定処理を実行する。この、判定処理では、処理部17は、最初の1周期T分のデジタルデータDdが出力されたときに、その1周期T分の交流信号S1を比較対象Ucとして規定し、そのデジタルデータDdを用いて良否判定用の上限値Bおよび下限値Cを設定する。具体的には、処理部17は、比較対象Ucにおける各デジタルデータDdによって示される各瞬時値Acに対して予め決められた加算値Dをそれぞれ加算することによって上限値Bを設定する。また、処理部17は、各瞬時値Aから予め決められた減算値Eをそれぞれ減算することによって下限値Cを設定する。
また、処理部17は、瞬時値Acの絶対値(以下、瞬時値Acの絶対値を「絶対値abs(Ac)」ともいう)が予め決められた規定値Fよりも小さいときには、上記した加算値Dおよび減算値Eに補正値Gをそれぞれ乗じて補正した補正後の加算値Dおよび補正後の減算値Eを用いて上限値Bおよび下限値Cを設定し、瞬時値Acの絶対値abs(Ac)が規定値F以上のときには、補正前の加算値Dおよび補正前の減算値Eを用いて上限値Bおよび下限値Cを設定する。なお、以下の説明において、補正前の加算値Dを「加算値D1」ともいい、補正前の減算値Eを「減算値E1」ともいう。また、補正後の加算値Dを「加算値D2」ともいい、補正後の減算値Eを「減算値E2」ともいう。
上記した規定値Fは、比較対象Ucの瞬時値Acの絶対値abs(Ac)の最大値Hよりも小さい正の値に規定されている。また、補正値Gは、瞬時値Acの絶対値を規定値Fで除した値に係数Nを乗じ、さらに定数項Mを加えることによって算出される値(つまり、G=(abs(Ac)/F)×N+Mの式によって算出される値)であって、値1よりも小さいに値に規定されている。また、係数Nおよび定数項Mは、それぞれ1未満の正の数であって、かつこれらの合計が例えば1となるように規定されている。
一例として、処理部17は、交流信号S1としての公称電圧が100Vの交流電圧に対して判定処理を実行する場合において、上限値Bおよび下限値Cを図3に示すように設定する。この場合、同図の例では、加算値D1および減算値E1が、公称電圧100Vの30%に相当する30Vの値に規定されている。また、規定値Fが、瞬時値Acの絶対値abs(Ac)の最大値Hに相当する141Vよりも小さい正の値の一例として、公称電圧100Vの50%に相当する50Vに規定されている。また、この例では、係数Nが0.8に規定され、定数項Mが0.2に規定されている。
図3の例では、比較対象Ucの瞬時値Acの絶対値abs(Ac)が規定値Fとしての50V以上のときには、加算値D1および減算値E1としての30Vを、瞬時値Acに対して加減算した値が上限値Bおよび下限値Cとして設定される。また、比較対象Ucの瞬時値Acの絶対値abs(Ac)が規定値Fとしての50V未満のときには、絶対値abs(Ac)に応じて0.2以上(定数項Mの値以上)1未満(係数N+定数項Mの値未満)の範囲内の値(つまり、値1よりも小さい値)に規定される補正値Gを加算値D1および減算値E1に乗じて補正した補正後の加算値D2および減算値E2(つまり、6V以上30V未満の値:同図参照)を、瞬時値Acに対して加減算した値が上限値Bおよび下限値Cとして設定される。
このため、図3において斜線を付して示すように、瞬時値Acの絶対値abs(Ac)が50V未満のときには、加算値D2が加算値D1よりも小さく、また減算値E2が減算値E1よりも小さいため、これらの分だけ、縦方向(y軸方向)に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅が、絶対値abs(Ac)が50V以上のときよりも狭く設定される。また、縦方向(y軸方向)に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅が狭く設定されることに伴い、横方向(x軸方向)に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅も狭く設定される。さらに、この例では、係数Nと定数項Mとの合計が1となるように規定されているため、瞬時値Acの絶対値abs(Ac)が規定値Fに近づくに従って補正値Gが徐々に1に近づく結果、絶対値abs(Ac)と規定値Fとが等しいときの前後において縦方向および横方向に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅(つまり判定処理の際に基準となる基準電圧範囲)が急激に変化することなく、徐々に変化する。
次いで、処理部17は、上記のように設定した上限値Bおよび下限値Cを記憶部15に記憶させる。続いて、処理部17は、次の1周期T分のデジタルデータDdが出力されたときには、その1周期T分の交流信号S1を判定対象Ujとして規定し、その判定対象Ujにおける各瞬時値Ajと、各瞬時値Ajにそれぞれ対応する同じ位相の上限値Bおよび下限値Cとを比較し、その比較結果に基づいて良否を判定する。この場合、図4に実線で示すように、交流信号S1における判定対象Ujの瞬時値Ajの全てが下限値Cから上限値Bまでの間に含まれているときには、処理部17は、その判定対象Ujの交流信号S1を良好と判定する。また、同図に一点鎖線で示すように、判定対象Ujにおいて下限値Cから上限値Bまでの間に含まれていない瞬時値Ajが1つでも存在するときには、その判定対象Ujの交流信号S1を不良と判定する。
一方、この測定装置1では、上記したように、比較対象Ucの瞬時値Acの絶対値abs(Ac)が規定値F(この例では、50V)未満のときには、縦方向に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅が、絶対値abs(Ac)が規定値F以上のときよりも狭く設定され、これに伴って横方向に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅も狭く設定される。このため、図5に示すように、瞬時値Ajの変化が基準値(0V)付近において停止するような不良の事象を有する交流信号S1を入力したときには、停止部分の瞬時値Ajが下限値Cから上限値Bまでの間に含まれないこととなる結果、このような事象を有する交流信号S1を不良であると確実に判定することが可能となっている。
以後、処理部17は、判定処理において、上記した各処理を1周期T分のデジタルデータDdが出力される度に実行する。また、処理部17は、判定処理と並行して測定処理を実行し、記憶部15に記憶されているデジタルデータDdを用いて交流信号S1の物理量(例えば、電圧の実効値)を測定する。また、処理部17は、上記した判定処理の結果や、測定した物理量を表示部14に表示させる。
このように、この測定装置1および判定方法では、比較対象Ucの瞬時値Acの絶対値abs(Ac)が規定値Fよりも小さいときには、絶対値abs(Ac)を規定値Fで除した値に係数Nを乗じさらに定数項Mを加えて算出した補正値Gを加算値D1および減算値E1にそれぞれ乗じて補正した補正後の加算値D2および減算値E2を用いて上限値Bおよび下限値Cを設定し、絶対値abs(Ac)が規定値F以上のときには、補正前の加算値D1および減算値E1を用いて上限値Bおよび下限値Cを設定する。このため、この測定装置1および判定方法によれば、絶対値abs(Ac)が規定値F未満のときにおける縦方向(y軸方向)に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅を、絶対値abs(Ac)が規定値F以上のときの縦方向に沿った幅よりも狭く設定することができ、これに伴って横方向(x軸方向)に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅も狭く設定することができる。したがって、この測定装置1および判定方法によれば、瞬時値Ajの変化が基準値(0V)付近において停止するような不良の事象を有する交流信号S1を入力したときに、停止部分の瞬時値Ajが下限値Cから上限値Bまでの間に含まれなくなる可能性を十分に高めることができるため、このような事象を有する交流信号S1を不良であると判定する可能性を十分に高めることができる結果、判定精度を向上させることができる。
また、この測定装置1および判定方法によれば、係数Nおよび定数項Mの合計が1となるように規定したことにより、瞬時値Acの絶対値abs(Ac)が規定値Fに近づくに従って補正値Gを徐々に1に近づけることができるため、絶対値abs(Ac)と規定値Fとが等しいときの前後において縦方向(y軸方向)に沿った上限値Bと下限値Cとの間の幅を急激に変化させることなく、徐々に変化させることができる。このため、この測定装置1および判定方法によれば、例えば、判定対象Ujの瞬時値Ajが縦方向に沿って急激に変化するディップなどの事象の発生を判定する場合において、その事象における発生の基点の瞬時値Ajが規定値F以上のときには事象が発生したとの判定がされる可能性が低く、規定値F未満のときには事象が発生したとの判定がされる可能性が極端に高くなるような不自然な判定結果となる事態を防止することができる。
また、この測定装置1および判定方法では、1周期T分の交流信号S1を判定対象Ujとして規定すると共に、判定対象Ujの直前に入力した1周期T分の交流信号S1を比較対象Ucとして規定して判定処理を実行する。つまり、この測定装置1および判定方法では、1周期T分の交流信号S1とその直前に入力した1周期T分の交流信号S1とを比較する判定処理を1周期T毎に実行する。このため、この測定装置1および判定方法によれば、例えば、振幅や波長が時間経過と共に緩やかに変化する交流信号S1において、その緩やかな変化を不良とは判定せずに、直前の1周期Tと比較して振幅が急激に変化するような事象が生じたときだけを不良の発生と判定させることができる。
なお、測定装置および判定方法は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、1周期T分の交流信号S1を判定対象Ujおよび比較対象Ucとしてそれぞれ規定する構成および方法について上記したが、複数周期分の交流信号S1を判定対象Ujとして規定し、判定対象Ujと同数の周期分の交流信号S1を比較対象Ucとして規定する構成および方法を採用することもできる。また、判定対象Ujの直前に入力した交流信号S1を比較対象Ucとして規定する構成および方法について上記したが、判定対象Ujよりも2周期以上前(時間的に先)に入力した(判定対象Ujとの間に1周期以上の間隔が生じる)交流信号S1を比較対象Ucとして規定する構成および方法を採用することもできる。また、係数Nと定数項Mとの合計が1となるように規定した構成および方法について上記したが、係数Nおよび定数項Mがそれぞれ1未満の正の数で、かつ補正値Gが値1未満であるとの条件を満たす限り、係数Nおよび定数項Mは任意の値に規定することができる。
1 測定装置
12 サンプリング部
17 処理部
B 上限値
C 下限値
D,D1,D2 加算値
Dd デジタルデータ
E,E1,E2減算値
F 規定値
G 補正値
H 最大値
M 定数項
N 係数
S1 交流信号
T 1周期
U1 判定対象
U2 比較対象

Claims (4)

  1. 入力した交流信号をサンプリングして当該交流信号の瞬時値を取得するサンプリング部と、
    1または複数の周期分の前記交流信号を判定対象として規定すると共に当該判定対象よりも時間的に先に入力した当該判定対象と同数の周期分の当該交流信号を比較対象として規定し、前記比較対象の前記瞬時値に対して予め決められた加算値を加算して上限値を設定すると共に当該瞬時値から予め決められた減算値を減算して下限値を設定し、前記判定対象における前記瞬時値と前記上限値および前記下限値とを比較してその比較結果に基づいて当該判定対象についての良否を判定する判定処理を実行する処理部とを備えた測定装置であって、
    前記処理部は、前記比較対象における前記瞬時値の絶対値が当該比較対象における前記瞬時値の絶対値の最大値よりも小さい正の値に予め決められた規定値よりも小さいときには、当該比較対象における瞬時値の絶対値を前記規定値で除した値にN(Nは1未満の正の数)を乗じさらにM(Mは1未満の正の数)を加えて値1よりも小さい補正値を算出し、前記加算値および前記減算値に前記補正値をそれぞれ乗じて補正した補正後の加算値および補正後の減算値を用いて前記上限値および前記下限値を設定し、前記比較対象における前記瞬時値の絶対値が前記規定値以上のときには、補正前の前記加算値および補正前の前記減算値を用いて前記上限値および前記下限値を設定する測定装置。
  2. 前記処理部は、前記Nおよび前記Mの合計を値1とする条件で前記補正値を算出する請求項1記載の測定装置。
  3. 前記処理部は、1周期分の前記交流信号を前記判定対象として設定すると共に、当該判定対象の直前に入力した1周期分の前記交流信号を前記比較対象として設定して前記判定処理を実行する請求項1または2記載の測定装置。
  4. 入力した交流信号をサンプリングして当該交流信号の瞬時値を取得し、
    1または複数の周期分の前記交流信号を判定対象として規定すると共に当該判定対象よりも時間的に先に入力した当該判定対象と同数の周期分の当該交流信号を比較対象として規定し、前記比較対象の前記瞬時値に対して予め決められた加算値を加算して上限値を設定すると共に当該瞬時値から予め決められた減算値を減算して下限値を設定し、前記判定対象における前記瞬時値と前記上限値および前記下限値とを比較してその比較結果に基づいて当該判定対象についての良否を判定する判定処理を実行する判定方法であって、
    前記比較対象における前記瞬時値の絶対値が当該比較対象における前記瞬時値の絶対値の最大値よりも小さい正の値に予め決められた規定値よりも小さいときには、当該比較対象における瞬時値の絶対値を前記規定値で除した値にN(Nは1未満の正の数)を乗じさらにM(Mは1未満の正の数)を加えて値1よりも小さい補正値を算出し、前記加算値および前記減算値に前記補正値をそれぞれ乗じて補正した補正後の加算値および補正後の減算値を用いて前記上限値および前記下限値を設定し、
    前記比較対象における前記瞬時値の絶対値が前記規定値以上のときには、補正前の前記加算値および補正前の前記減算値を用いて前記上限値および前記下限値を設定する判定方法。
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