JP6373765B2 - 濾波装置および濾波方法 - Google Patents

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本発明は、クラウドコンピュータ網やM2M通信に関連した各種センサとネットワーク間で利用されるセンサ信号の濾波装置および濾波方法に関する。
各種センサの信号は、測定対象に反応する物理現象を利用して、処理しやすい電圧や電流などの電気信号として変換されるのが通常である。そして、この電気信号は、所定の物理量を定量的に測る際の信号処理の手段となる。また、電気信号に変換された信号は、測定対象に応じて時間周波数特性を有している。
ところで、測定対象の物理量のセンシングとそれを電気信号に変換する過程においては、物理現象以外の信号に不要な雑音が重畳された電気信号として出力される。例えば、温度計や秤などの物理量は直流付近の低い周波数域に変換されるが、周囲温度や風などの周囲環境の雑音や電気信号に変換するための供給電圧や電流の雑音は、それ以上の比較的高い周波数の変動を有するのが通常である。このような低域の信号を抽出する際に、直流よりも周波数の高い低周波の変動成分を抽出する手法は、時間周波数の不確定性の関係により、長い処理時間を必要とする技術課題がある。
そこで、上述した技術課題を解消するため、雑音発生の学習情報を用いて処理時間の減少を図った研究例として、下記特許文献1に開示されるように、センサ信号をA/D変換し、ディジタル信号処理を用いたローパスフィルタを雑音除去に適用した報告がある。ローパスフィルタは、遮断周波数幅を低く設定することで低い周波数の雑音成分まで除去することが可能になる。
例えば、図6に示す特許文献1の従来の計量装置においては、不図示の計量部から出力されるアナログの計量信号(入力信号X)をディジタル信号に変換するA/D変換部51と、搬送手段が持つ定常的な低周期振動の周期を算出し、その周期に対応したトリガを発生する振動周期算出部52と、搬送手段に測定対象物が無い状態で計量手段が出力する無負荷の計量信号の波形と近似する振動補正波形を振動周期算出部52で算出された周期でなる基本の波形関数から生成するため位相及び振幅を含む波形生成条件を算出して記憶する波形条件記憶部53と、振動周期算出部52から発生されたトリガを基準として波形条件記憶部53に記憶された振動波形を生成するための条件から計量信号を補正するための補正信号を生成する補正波形生成部54と、計量信号(入力信号X)と補正波形生成部54から出力される補正信号との差分により測定対象物の計量値を算出する補正部55と、補正部55が算出した測定対象物の計量値に基づいて良品・不良品などを判定する判定部56と、判定部56の判定結果の表示や各種操作を行う操作表示部57を備えている。この特許文献1の計量装置では、計量信号から高周波成分を除去するために不図示のローパスフィルタを用い、またローパスフィルタによってフィルタ処理された計量信号の交流成分のピーク値を検出して振動周期を算出している。
このように、ローパスフィルタによりセンサ信号から雑音成分を除去して、信号成分を高速高精度に抽出する研究が従来から行われていたが、その計算手法は線形演算によるものであった。
そして、このような線形演算を用いた信号処理では、解析や評価の手順が一意的に決まる反面、処理遅延時間や時間周波数の不確定性に基づくフィルタの応答時間等には原理的な制約が伴う。具体的には、ローパスフィルタの遮断周波数を低く設定した場合、センシング期間を長くする必要があり、その分だけ応答速度が遅くなるという問題があった。
また、センサ信号から雑音成分を除去する際、ローパスフィルタだけではなく、バンドパスフィルタ、ヒルベルト変換手法などが使用される場合がある。しかし、バンドパスフィルタでは、例えば5Hzから40Hzを通過帯域とする低域のバンドパスフィルタを設計したとき、直流信号を減衰させることが極めて困難である。これに対し、ヒルベルト変換手法では、直流は減衰できるが低域の信号が減衰する。しかも、直流成分を抑圧する場合は、ディジタルフィルタのタップ数が著しく増加して処理遅延が著しく増加する。
これらのフィルタリング手法は、センサ信号としての電気信号が有する振幅周波数特性や位相周波数特性の雑音の持つ局所性や偏りを利用して、目的となる信号成分である低域成分を抽出している。これらの処理を系(システム)として捉えると、センサ信号が有する周波数位相成分に、処理システムの有するインパルス応答を時間領域で畳み込み演算して、信号の周波数位相成分を加工処理する演算モデルで定式化できる。この畳み込み演算は抽出する低周波成分の周波数が低ければ低いほど、インパルス応答の応答点数を大きくしなければ所望の低域周波数を抽出できない性質を有する。すなわち、処理時間が長くかかり、処理時間は(インパルス応答の応答点数)*(サンプリング時間T)/2で示される。この処理遅延はアナログ的手法を用いても、アナログ処理の主モードである処理系の時定数τという尺度でみると、exp(−t/τ)に比例して、τ時間がその遅延処理時間を意味するため、低域処理はτが大きくなり、正常な信号を伝達するまでの遅延時間を増大させることになる。
このようなセンサ信号の持つ処理遅延を許せば、時々刻々と変化する信号の性質を取り逃がすとともに、時間変動していく信号の取得機会損失を引き起こす可能性も生じるため、この処理遅延を少なくする信号処理は極めて重要な技術課題となる。
そこで、上述した重要な技術課題を解決するため、処理遅延を少なくする信号処理を実現した濾波装置および濾波方法として下記特許文献2が開示されている。
特許文献2に開示される濾波装置および濾波方法では、センサ信号の持つ時空間特性に対して、処理時間の長くかかる上述した畳み込み積分処理による低域信号抽出処理を行わず、所望の低域信号と反対側にある高域信号を抽出して、全体信号から高域処理信号を演算して低域信号を抽出する考え方を採用している。しかも、特許文献2では、信号処理の形態として信号の初期過程から逐次的に処理して結果が出る形態ではなく、信号区間のどこから始めても、その区間、区間ごとに測定結果が抽出できるリアルタイムな手法を採用している。
特開2008−268068号公報 特開2013−192020号公報
しかしながら、上述した特許文献2に開示される濾波装置および濾波方法は、現信号が有する直流成分を抽出する手法であるが、直流を求めるために相関処理による演算を行い、探索的手法で最適値を求める手段を利用しているので、計算量が少ないとは言い切れず、処理に時間を要するという課題があった。このため、特許文献2に開示される濾波装置および濾波方法の利点を活かしつつ、計算量を大幅に削減して交流成分の信号を得ることができる濾波装置および濾波方法の提供が望まれていた。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、計算量を大幅に削減して交流成分の信号を得ることができる濾波装置および濾波方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載された濾波装置は、入力信号Xを所定のサンプリング周期でサンプリングし、前記入力信号の略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号Aに変換するA/D変換部2と、
前記A/D変換部からの全帯域信号を、直流成分を含む所望帯域の低周波信号とそれ以外の帯域の信号とに分離する高域除去部3と、
局所時間的に平均ゼロで前記入力信号のプラスからマイナスまでの振幅値を含む検査信号を発生する検査信号発生部4と、
前記高域除去部からの低周波信号と前記検査信号発生部からの検査信号とを加算する第1加算部5と、
前記第1加算部が出力する加算信号の基準点を検出する基準点検出部6と、
前記基準点検出部が前記基準点を検出したときにタイミング信号を生成するタイミング生成部7と、
前記タイミング生成部からタイミング信号が入力されたときに、その時刻に前記検査信号発生部が発生する検査信号の信号値を抽出する検査信号抽出部8と、
前記検査信号抽出部にて抽出された検査信号の信号値を所定時間だけ保持し、前記高域除去部からの低周波信号との差を算出し、この算出によって抽出される交流成分による信号F1を出力する信号処理部9とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載された濾波装置は、入力信号Xを所定のサンプリング周期でサンプリングし、前記入力信号の略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号Aに変換するA/D変換部2と、
前記A/D変換部からの全帯域信号を、直流成分を含む所望帯域の低周波信号とそれ以外の帯域の信号とに分離する高域除去部3と、
局所時間的に平均ゼロで前記入力信号のプラスからマイナスまでの振幅値を含む検査信号を発生する検査信号発生部4と、
前記高域除去部からの低周波信号と前記検査信号発生部からの検査信号とを加算する第1加算部5と、
前記第1加算部が出力する加算信号の基準点を検出する基準点検出部6と、
前記基準点検出部が前記基準点を検出したときにタイミング信号を生成するタイミング生成部7と、
前記タイミング生成部からタイミング信号が入力されたときに、その時刻に前記検査信号発生部が発生する検査信号の信号値を抽出する検査信号抽出部8と、
前記高域除去部からの低周波信号と、この信号を1サンプル遅延させた信号との差分を算出する差分処理部10a又は11aと、該差分処理部にて算出された差分による差分信号を積分する積分部10e又は11fとを有し、前記差分処理部の出力信号の初期値と前記タイミング生成部がタイミング信号を生成する1クロック前の前記第1加算部からの加算信号とを加算して前記積分部で積分し、前記タイミング生成部がタイミング信号を生成した検出タイミングからは前記第1加算部からの加算信号を前記積分部で積分し、前記積分によって抽出される交流成分による信号F2を出力する信号処理部10又は11とを備えたことを特徴とする。
請求項3に記載された濾波装置は、請求項1の濾波装置と請求項2の濾波装置の少なくとも一方から出力される信号を含む複数の交流信号のそれぞれの区間平均を求め、求めた区間平均の値を対応する交流信号の値から差し引いて交流信号毎のエネルギーを計算し、この計算した複数の交流信号のエネルギーの最も小さい交流信号の値を最適値として選択出力する交流信号選択処理部12を備えたことを特徴とする。
請求項4に記載された濾波方法は、入力信号Xを所定のサンプリング周期でサンプリングし、前記入力信号の略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号Aに変換するステップと、
前記全帯域信号を、直流成分を含む所望帯域の低周波信号とそれ以外の帯域の信号とに分離するステップと、
局所時間的に平均ゼロで前記入力信号のプラスからマイナスまでの振幅値を含む検査信号と前記低周波信号とを加算するステップと、
前記加算した信号の基準点を検出するステップと、
前記基準点を検出したときに生成されるタイミング信号の時刻に前記検査信号の信号値を抽出するステップと、
前記抽出された検査信号の信号値を所定時間だけ保持し、前記低周波信号との差を算出し、この算出によって抽出される交流成分による信号F1を出力するステップとを含むことを特徴とする。
請求項5に記載された濾波方法は、入力信号Xを所定のサンプリング周期でサンプリングし、前記入力信号の略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号Aに変換するステップと、
前記全帯域信号を、直流成分を含む所望帯域の低周波信号とそれ以外の帯域の信号とに分離するステップと、
局所時間的に平均ゼロで前記入力信号のプラスからマイナスまでの振幅値を含む検査信号と前記低周波信号とを加算するステップと、
前記加算した信号の基準点を検出するステップと、
前記基準点を検出したときに生成されるタイミング信号の時刻に前記検査信号の信号値を抽出するステップと、
前記低周波信号と、この信号を1サンプル遅延させた信号との差分を算出するステップと、
前記差分による出力信号の初期値と前記タイミング信号を生成する1クロック前の前記加算された信号とを加算して積分し、前記タイミング信号を生成した検出タイミングからは前記加算された信号を積分し、前記積分によって抽出される交流成分による信号F2を出力するステップとを含むことを特徴とする。
請求項6に記載された濾波方法は、請求項4の濾波方法と請求項5の濾波方法の少なくとも一方により出力される信号を含む複数の交流信号のそれぞれの区間平均を求め、求めた区間平均の値を対応する交流信号の値から差し引いて交流信号毎のエネルギーを計算し、この計算した複数の交流信号のエネルギーの最も小さい交流信号の値を最適値として選択出力するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る請求項1,2の濾波装置および請求項4,5の濾波方法によれば、局所時間的に平均ゼロで入力信号の振幅値を含む既知の検査信号を用いることにより、従来の濾波装置および濾波方法と比較して、著しく計算量を削減して所望の交流成分を抽出して信号を出力することができる。
また、本発明に係る請求項3の濾波装置および請求項6の濾波方法によれば、複数の交流信号のうち、そのエネルギーの最も小さい値を選択出力するので、最良の交流信号を選択して出力することができる。
本発明に係る濾波装置の第1実施の形態の装置構成を示すブロック図である。 本発明に係る濾波装置および濾波方法に用いる検査信号の一例を示す波形である。 本発明に係る濾波装置の第2実施の形態の装置構成を示すブロック図である。 本発明に係る濾波装置の第3実施の形態の装置構成を示すブロック図である。 本発明に係る濾波装置の第4実施の形態の装置構成を示すブロック図である。 従来の計量装置の装置構成を示す概略ブロック図である。
[本発明の技術分野]
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本発明に係る濾波装置および濾波方法は、クラウドコンピュータ網やM2M(Machine to Machine)通信に関連した各種センサネットワークで利用されるセンサ信号の情報処理技術に関し、センサ信号を高度化する信号処理技術である。
[本発明の概要説明]
本発明に係る濾波装置および濾波方法は、クラウドコンピュータ網やM2M通信に関連した各種センサとネットワーク間で利用されるセンサ信号などに必ず含まれる低周波信号成分を切り出した測定区間において短時間に抽出処理する技術を提供し、低域の信号成分を減衰させないで所望の信号を濾波するものである。
さらに言えば、本発明に係る濾波装置および濾波方法は、センサ信号のもつ時空間特性に対して、処理時間の長くかかる畳み込み積分処理による低域信号抽出処理でなく、所望の低域信号と反対側にある高域信号を抽出して、全体信号から高域処理信号を演算して低域信号を抽出する考え方を採用するとともに、信号区間のどこから始めても、その区間、区間ごとに測定結果が抽出できるリアルタイムな手法を採用するとともに、特許文献2の課題を解決するため、既知の検査信号を用いて基準点(基準値)を定める決定的な手法を採用することで大幅な計算量の削減を実現するものである。
[第1実施の形態]
本発明の第1実施の形態について図1を参照しながら説明する。図1に示すように、第1実施の形態の濾波装置1(1A)は、A/D変換部2、高域除去部3、検査信号発生部4、第1加算部5、基準点検出部6、タイミング生成部7、検査信号抽出部8、信号処理部9を備えて概略構成される。
A/D変換部2は、例えばセンサ信号などのアナログの入力信号Xを所定のサンプリング周期でサンプリングし、入力信号Xの略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号Aに変換している。このA/D変換部2にて変換された全帯域信号Aは高域除去部3に入力される。
高域除去部3は、処理時間が短く、高域周波数に遮断特性を有する直線位相のLPF処理により、A/D変換部2からの全帯域信号Aを、直流成分を含む所望帯域の低周波信号と、それ以外の帯域の信号とに分離し、全帯域信号Aにおける高域周波数の信号を除去している。この高域除去部3を通過した直流成分を含む低周波信号は第1加算部4と信号処理部9の後述する減算部9bにそれぞれ入力される。
検査信号発生部4は、局所時間的に平均ゼロで入力信号Xのプラスからマイナスまでの振幅値を含む既知の検査信号(基準点(ゼロ点)を有する離散連続信号)を発生している。具体的に、検査信号発生部4は、図2に示すように、源信号である入力信号Xの振幅値のプラスからマイナスまでの振幅範囲(図2のプラスの振幅範囲a1とマイナスの振幅範囲a2に相当)の値を含む振幅値を有し、1周期Tの正と負との半周期正弦波の中間にゼロ(図2のa3)を挿入した信号を検査信号として発生している。
第1加算部5は、高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号と検査信号発生部4からの検査信号とを加算している。この第1加算部5にて加算された加算信号(重畳信号)は基準点検出部6に入力される。
基準点検出部6は、第1加算部5から入力される加算信号(重畳信号)の基準点(ゼロ点)を検出するもので、基準点を検出したときに基準点検出信号をタイミング生成部7に出力している。本例では、検査信号が局所時間的に平均ゼロで入力信号Xの振幅値のプラスからマイナスまでの範囲の値を含む振幅値を有しているので、この検査信号と高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号とを加算した加算信号における基準点(ゼロ点)の検出を可能にしている。
タイミング生成部7は、基準点検出部6が基準点(ゼロ点)を検出して基準点検出信号が入力されたときに、基準点の検出タイミングであるタイミング信号を生成している。
検査信号抽出部8は、タイミング生成部7からタイミング信号が入力されたときに、その時刻に検査信号発生部4が発生する検査信号の信号値を抽出している。この検査信号抽出部8にて抽出された検査信号の信号値は信号処理部9の後述する信号保持部9aに入力される。
尚、検査信号の値は、源信号である入力信号Xの振幅値のプラスからマイナスまでの範囲の信号値を有しているので、その検査信号の存在範囲で基準点(ゼロ点)を生成することができ、その基準点に対するタイミングの検査信号の信号値が基準点からの値を示す。
信号処理部9は、信号保持部9aと減算部9bから構成される。信号保持部9aは、検査信号抽出部8にて抽出された検査信号の信号値を所定時間だけ保持して減算部9bに出力している。減算部9bは、高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号と信号保持部9aからの信号との差を算出し、この算出によって抽出される交流成分の出力信号F1を出力している。
次に、上記のように構成される第1実施の形態の濾波装置1Aを用いた濾波方法について説明する。
A/D変換部2は、アナログの入力信号Xが入力されると、この入力信号Xを所定のサンプリング周期でサンプリングし、入力信号Xの略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号Aに変換する。
次に、高域除去部3は、A/D変換部2からの全帯域信号Aを直流成分を含む所望の帯域の低周波信号と、それ以外の帯域の信号とに分離し、高域周波数の信号を除去する。そして、高域除去部3により高域除去された直流成分を含む低周波信号に対し、以下の信号処理を行う。
まず、検査信号発生部4は、入力信号Xの振幅値のプラスからマイナスまでの範囲(図2のプラスの振幅範囲a1とマイナスの振幅範囲a2に相当)の値を含む振幅値を有し、1周期の正と負との半周期正弦波の中間にゼロ(図2のa3)を挿入した信号を検査信号として生成する。そして、第1加算部5は、高域除去部3で高域除去された直流成分を含む低周波信号と検査信号発生部4が生成した検査信号とを加算した加算信号を基準点検出部6に出力する。
続いて、基準点検出部6は、第1加算部5にて加算された加算信号(重畳信号)から基準点(ゼロ点)を検出する。基準点検出部6は、基準点を検出すると、基準点検出信号をタイミング生成部7に出力する。タイミング生成部7は、基準点検出部6から基準点検出信号が入力されると、基準点の検出タイミングであるタイミング信号を検査信号抽出部8に出力する。
そして、検査信号抽出部8は、タイミング生成部7からタイミング信号が入力されると、その時刻に検査信号発生部4が発生する検査信号の信号値を抽出する。その際、源信号である入力信号Xの振幅値のプラスからマイナスまでの範囲の信号値を検査信号が有しているので、検査信号の存在範囲で基準点(ゼロ点)を検出することができる。これにより、基準点に対するタイミングの検査信号の信号値が基準点からの値を示すことになる。
続いて、信号保持部9aは、検査信号抽出部8にて抽出された検査信号の信号値を所定時間だけ保持して減算部9bに出力する。そして、減算部9bは、高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号と信号保持部9aからの信号との差を算出し、この算出によって抽出される交流成分の信号を出力信号F1として出力する。
尚、上述した第1実施の形態において、A/D変換部2のサンプリングを上げ、量子化の刻みを少なくすれば、さらに精度を上げることができる。
[第2実施の形態]
本発明の第2実施の形態について図3を参照しながら説明する。図3に示すように、第2実施の形態の濾波装置1(1B)は、A/D変換部2、高域除去部3、検査信号発生部4、第1加算部5、基準点検出部6、タイミング生成部7、検査信号抽出部8、信号処理部10を備えて概略構成される。
この第2実施の形態の濾波装置1Bは、信号処理部10を除く他の構成(A/D変換部2、高域除去部3、検査信号発生部4、第1加算部5、基準点検出部6、タイミング生成部7、検査信号抽出部8)が第1実施の形態の濾波装置1Aと同一であるので、信号処理部10の構成についてのみ説明する。
信号処理部10は、差分処理部10a、基準値発生部10b、第2加算部10c、第1切替処理部10d、積分部10eを備えている。
差分処理部10aは、高域除去部3から入力される直流成分を含む低周波信号と、この低周波信号を1サンプル遅延させた信号との差分を算出している。この差分処理部10aにて算出された差分信号は第1切替処理部10dに入力される。
尚、差分処理部10aにおける一次差分は、A/D変換部2によるサンプリング間隔の時系列データの差分である。差分情報は信号の変動成分を含む信号であるが、適切な初期値を与えて復元することにより元の交流信号となる。本例では、この復元に加算器と遅延器からなる積分器を利用するが、差分器の周波数特性と逆特性を有する積分器を使用することにより、源信号である入力信号Xの波形の交流成分のプロフィールを再現することができる。
基準値発生部10bは、基準となる既知の基準値(例えば、ゼロ点の値)を発生している。この基準値発生部10bにて発生した基準値は第1切替処理部10dに入力される。
第2加算部10cは、高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号と検査信号抽出部8からの信号とを加算している。この第2加算部10cにて加算された加算信号は第1切替処理部10dに入力される。
第1切替処理部10dは、タイミング生成部7からのタイミング信号に応じて、差分処理部10aからの差分信号、基準値発生部10bからの基準値(ゼロ点の値)、第2加算部10cからの加算信号の何れかの信号出力値を選択するように切り替え、選択した信号出力値を第3加算部10eに出力している。
積分部10eは、差分処理部10aを構成する差分器の周波数特性と逆特性を有しており、第3加算部10eaと遅延部10ebから構成される。
第3加算部10eaは、一次遅れ成分の加算処理を行っており、第1切替処理部10dにて選択された信号出力値と遅延部10ebからの信号値とを加算し、この加算された加算信号を遅延部10ebに出力するとともに、交流成分による出力信号F2を出力している。
遅延部10ebは、第3加算部10eaからの加算信号を1クロック(1サンプルの間隔に相当)だけ遅延させて第3加算部10eaにフィードバック入力している。
次に、上記のように構成される第2実施の形態の濾波装置1Bを用いた濾波方法について説明する。
尚、入力信号XがA/D変換部2に入力し、タイミング生成部7からのタイミング信号の時刻に検査信号発生部4が発生する検査信号の信号値を検査信号抽出部8が抽出するまでの処理に関しては、前述した第1実施の形態の濾波装置1Aと同様である。
ここで、第2実施の形態における信号処理部10の差分処理部10aの出力信号は交流変動の性質を保存した信号である。このため、差分信号を復元すれば、元の交流信号の性質を有した候補信号を生成できるが、初期値を適切に与えないと所望の交流信号にならない。そこで、第2実施の形態では、第1切替処理部10dにおいて、この与え方を規定している。そのタイミングは、タイミング生成部7でタイミング信号を生成したタイミング点で、検査信号抽出部8が抽出した検査信号の信号値と、源信号である入力信号Xの信号値とを加算した値を初期値として復元している。それ以前は、基準値発生部10bが発生した基準値(ゼロ点の値)を選択し、これらのタイミング以外では、差分処理部10aの出力値を選択する。この値をもとに、積分部10e(第3加算部10ea、遅延部10eb)によって積分して抽出した交流成分の信号を出力信号F2として出力する。
さらに、第1切替処理部10dにおける切り替え動作について説明する。第1切替処理部10dは、差分処理部10aによる差分処理後の差分信号、基準値発生部10bが発生する基準値(ゼロ点の値)、第2加算部10cによる加算処理後の加算信号の3通りの出力信号を切り替えて、後段の積分部10e(第3加算部10ea、遅延部10eb)にて積分する。
この切り替え動作については、タイミング生成部7がタイミング信号を生成するタイミングを利用する。このタイミング信号を生成する以前の時刻では、基準値発生部10bが発生する基準値(ゼロ点の値)を選択するように第1切替処理部10dが切り替えられ、この基準値が積分部10eの第3加算部10eaに入力される。この状態では、基準値発生部10bからの基準値と、第3加算部10eaによる一つ前の加算信号とが第3加算部10eaで加算される。
その後、タイミング生成部7がタイミング信号を生成するタイミングの1クロック前においては、高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号と検査信号抽出部8からの検査信号とを加算した第2の加算部10cによる加算信号の出力信号値を選択するように第1切替処理部10dが切り替えられ、この加算信号の信号出力値が積分部10eの第3加算部10eaに入力される。
そして、その後の1クロック、すなわちタイミング信号を生成した検出タイミングでは、差分処理部10aからの差分信号の信号出力値を選択するように第1切替処理部10dが切り替えられ、この差分信号の信号出力値が積分部10eの第3加算部10eaに入力される。この切り替え動作によれば、差分処理部10aからの最初の差分信号の信号出力値(初期値)と、タイミング信号の検出タイミングの1クロック前の第2加算部10cからの加算後の出力信号値とが積分部10eの第3加算部10eaで加算されることになる。
その後は、差分処理部10aからの差分信号の信号出力値が第1切替処理部10dを通して積分部10e(第3加算部10ea、遅延部10eb)で積分され、この積分によって得られる交流成分の信号が出力信号F2となる。
[第3実施の形態]
本発明の第3実施の形態について図4を参照しながら説明する。第3実施の形態の濾波装置1(1C)は、第2実施の形態の濾波装置1Bにおける信号処理部の変形例であり、図4に示すように、A/D変換部2、高域除去部3、第1加算部4、基準点検出部5、タイミング生成部6、検査信号発生部7、検査信号抽出部8、信号処理部11を備えて概略構成される。
尚、第3実施の形態の濾波装置1Cにおいて、第2実施の形態の濾波装置1Bと同一の構成要素には同一番号を付し、その説明を省略する。
第3実施の形態の濾波装置1Cの信号処理部11は、差分処理部11a、基準値発生部11b、第2加算部11c、第1切替処理部11d、第2切替処理部11e、積分部11fを備えている。
差分処理部11aは、第2実施の形態の濾波装置1Bの差分処理部10aと同様に、高域除去部3から入力される直流成分を含む低周波信号と、この低周波信号を1サンプル遅延させた信号との差分を算出している。この差分処理部11aにて算出された差分信号は第1切替処理部11dに入力される。
基準値発生部11bは、基準となる既知の基準値(例えば、ゼロ点の値)を発生している。この基準値発生部11bにて発生した基準値は第1切替処理部11dに入力される。
第2加算部11cは、高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号と検査信号抽出部8からの信号とを加算している。この第2加算部11cにて加算された加算信号は第2切替処理部11eに入力される。
第1切替処理部11dは、タイミング生成部7からのタイミング信号に応じて、差分処理部11aからの差分信号、基準値発生部11bからの基準値(ゼロ点の値)の何れかの信号出力値を選択するように切り替え、選択した信号出力値を第3加算部11fに出力している。
第2切替処理部11eは、タイミング生成部7からのタイミング信号に応じて、第2加算部11cからの加算信号、第3加算部11fからの加算信号の何れかの信号出力値を選択するように切り替え、選択した信号出力値を遅延部11fbに出力している。
積分部11fは、差分処理部11aを構成する差分器の周波数特性と逆特性を有しており、第3加算部11faと遅延部11fbから構成される。
第3加算部11faは、一次遅れ成分の加算処理を行っており、第1切替処理部11dにて選択された信号出力値と遅延部11fbからの信号値とを加算し、この加算による加算信号を第2切替処理部11eに出力するとともに、交流成分による出力信号F2を出力している。
遅延部11fbは、第2切替処理部11eの切り替えにより、第2加算部11cからの加算信号、第3加算部11faからの加算信号の何れかの信号を1クロック(1サンプルの間隔)だけ遅延させて第3加算部11faにフィードバック入力している。
次に、上記のように構成される第3実施の形態の濾波装置1Cを用いた濾波方法について説明する。
尚、入力信号XがA/D変換部2に入力し、タイミング生成部7からのタイミング信号の時刻に検査信号発生部4が発生する検査信号の信号値を検査信号抽出部8が抽出するまでの処理に関しては、前述した第1実施の形態の濾波装置1Aと同様である。
ここで、第3実施の形態における信号処理部11の差分処理部11aの出力信号は交流変動の性質を保存した信号である。このため、差分信号を復元すれば、元の交流信号の性質を有した候補信号を生成できるが、初期値を適切に与えないと所望の交流信号にならない。そこで、第3実施の形態では、第1切替処理部11dと第2切替処理部11eにおいて、この与え方を規定している。
以下、第1切替処理部11dと第2切替処理部11eにおける切り替え動作について説明する。第1切替処理部11dは、タイミング生成部7からのタイミング信号に応じて、差分処理部11aによる差分処理後の差分信号、基準値発生部11bが発生する基準値(ゼロ点の値)の2通りの出力信号を切り替えて、後段の積分部11f(第3加算部11fa、遅延部11fb)にて積分する。
また、第2切替処理部11eは、遅延部11fの入力前に設けられ、タイミング生成部7からのタイミング信号に応じて、第3加算部11faからの加算信号と、高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号と検査信号抽出部8からの信号とを加算した信号の2通りの出力信号を切り替えて、後段の遅延部11fbを通して第3加算部11faにフィードバック入力する。
これら第1切替処理部11dと第2切替処理部11eの切り替え動作については、タイミング生成部7がタイミング信号を生成するタイミングを利用する。このタイミング信号を生成する以前の時刻では、基準値発生部11bが発生する基準値(ゼロ点の値)を選択するように第1切替処理部11dが切り替えられる。また、第3加算部11faによる加算信号を選択するように第2切替処理部11eが切り替えられる。この状態では、基準値発生部11bからの基準値と、第3加算部11faによる一つ前の加算信号とが第3加算部11faで加算される。
その後、タイミング生成部7がタイミング信号を生成するタイミングの1クロック前においては、高域除去部3からの直流成分を含む低周波信号の値と検査信号抽出部8からの検査信号の値とを加算した第2加算部11cによる加算信号の出力信号値を選択するように第2切替処理部11eが切り替えられ、この出力信号値が遅延部11fbを通して積分部11fの第3加算部11faにフィードバック入力される。
そして、その後の1クロック、すなわちタイミング信号を生成した検出タイミングでは、差分処理部11aからの差分信号を選択するように第1切替処理部11dが切り替えられ、差分処理部11aからの差分信号が積分部11fの第3加算部11faに入力される。この切り替え動作では、差分処理部11aからの最初の差分信号の出力値(初期値)と、タイミング信号の検出タイミングの1クロック前の第2加算部11cからの加算後の出力信号値とが積分部11fの第3加算部11faで加算されることになる。
その後は、第3加算部11faによる加算信号を選択するように第2切替処理部11eが切り替えられ、差分処理部11aからの差分信号が第1切替処理部11dを通して積分部11f(第3加算部11fa、遅延部11fb)で積分され、この積分によって得られる交流成分の信号が出力信号F2となる。
尚、第2実施の形態及び第3実施の形態における信号処理部10,11は、図示の構成に限定されるものではない。信号処理部10,11は、タイミング生成部7がタイミング信号を生成した検出タイミングにより、差分処理部10a,11aの出力信号の初期値と源信号の交流値とを積分部10e,11fに与える処理を実施できればよい。すなわち、差分処理部10a,11aの最初の差分信号の出力値(初期値)と、タイミング生成部7がタイミング信号を生成する1クロック前の積分部10e,11fによる積分後の出力信号値とが、タイミング生成部7がタイミング信号を生成した検出タイミングにより積分部10e,11fで積分される構成であればよい。
[第4実施の形態]
第4実施の形態は、上述した第1実施の形態の濾波装置1Aによる出力信号F1と、第2実施の形態の濾波装置1Bによる出力信号F2を含め、複数の交流信号があった場合に、最良の交流信号を選択する交流信号選択処理部12を備えた構成である。
交流信号選択処理部12は、図5に示すように、エネルギー計算部12a、エネルギー比較部12b、最適値選択部12cを備えて構成される。
尚、図5では、濾波装置1Aによる出力信号F1と濾波装置1Bによる出力信号F2を複数の交流信号として交流信号選択処理部12に入力している例を示しているが、これら出力信号F1,F2の少なくとも一方を含む複数の交流信号を交流信号選択処理部12に入力する構成としてもよい。
エネルギー計算部12aは、複数の交流信号(F1とF2の少なくとも一方を含む)のそれぞれの区間平均を求め、求めた区間平均の値を対応する交流信号の値から差し引き、交流信号毎のエネルギーを計算している。
エネルギー比較部12bは、エネルギー計算部12aが計算した複数の交流信号のエネルギーを比較し、その比較結果を最適値選択部12cに出力している。
最適値選択部12cは、エネルギー比較部12bの比較結果より、エネルギーの最も小さい交流信号の値を最適値として選択出力している。
尚、複数の交流信号のうち、そのエネルギーの最も小さい値を採用するとは、安定化した成分が最も小さいエネルギー状態であるという推定則を採用したものである。また、直流が増えれば、その分、フーリエ積分の性質:直交化による原理から、エネルギーは増すことになることからもこの推定則は支持される。
ところで、交流信号の交流成分は、上述した濾波装置および濾波方法によって生成できるが、サンプリングによる量子化レベルにより、正確な直流値は制限を受ける。必要な精度を維持するべく、最初から設計を行うべきであるが、量子化やサンプリング間隔に制限があった時の解決策として、基準点(ゼロ点)を検出する際は、正から負へ、負から正への転換点を補間して、より正確なタイミングを算出し、そのタイミングにおける源信号も両側からの値をスプラインやLagrange補間などで算出する手法を適用することができる。
このように、第1〜3実施の形態によれば、特許文献2に開示されるような相関処理による演算や相関値の最大値である推定値を見つけるための探索的な手法を必要とせず、局所時間的に平均ゼロで入力信号の振幅値を含む既知の検査信号を用いた決定的な手法により、所望の交流成分を抽出している。これにより、著しく計算量を削減して所望の交流成分を抽出して信号を出力することができる。
また、図5に示す第4実施の形態によれば、複数の交流信号のうち、そのエネルギーの最も小さい値を選択出力するので、最良の交流信号を選択して出力することができる。
以上、本発明に係る濾波装置および濾波方法の最良の形態について説明したが、この形態による記述および図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例および運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
1(1A,1B,1C) 濾波装置
2 A/D変換部
3 高域除去部
4 検査信号発生部
5 第1加算部
6 基準点検出部
7 タイミング生成部
8 検査信号抽出部
9 信号処理部
9a 信号保持部
9b 減算部
10 信号処理部
10a 差分処理部
10b 基準値発生部
10c 第2加算部
10d 第1切替処理部
10e 積分部
10ea 第3加算部
10eb 遅延部
11 信号処理部
11a 差分処理部
11b 基準値発生部
11c 第2加算部
11d 第1切替処理部
11e 第2切替処理部
11f 積分部
11fa 第3加算部
11fb 遅延部
12 交流信号選択処理部
12a エネルギー計算部
12b エネルギー比較部
12c 最適値選択部

Claims (6)

  1. 入力信号(X)を所定のサンプリング周期でサンプリングし、前記入力信号の略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号(A)に変換するA/D変換部(2)と、
    前記A/D変換部からの全帯域信号を、直流成分を含む所望帯域の低周波信号とそれ以外の帯域の信号とに分離する高域除去部(3)と、
    局所時間的に平均ゼロで前記入力信号のプラスからマイナスまでの振幅値を含む検査信号を発生する検査信号発生部(4)と、
    前記高域除去部からの低周波信号と前記検査信号発生部からの検査信号とを加算する第1加算部(5)と、
    前記第1加算部が出力する加算信号の基準点を検出する基準点検出部(6)と、
    前記基準点検出部が前記基準点を検出したときにタイミング信号を生成するタイミング生成部(7)と、
    前記タイミング生成部からタイミング信号が入力されたときに、その時刻に前記検査信号発生部が発生する検査信号の信号値を抽出する検査信号抽出部(8)と、
    前記検査信号抽出部にて抽出された検査信号の信号値を所定時間だけ保持し、前記高域除去部からの低周波信号との差を算出し、この算出によって抽出される交流成分による信号(F1)を出力する信号処理部(9)とを備えたことを特徴とする濾波装置。
  2. 入力信号(X)を所定のサンプリング周期でサンプリングし、前記入力信号の略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号(A)に変換するA/D変換部(2)と、
    前記A/D変換部からの全帯域信号を、直流成分を含む所望帯域の低周波信号とそれ以外の帯域の信号とに分離する高域除去部(3)と、
    局所時間的に平均ゼロで前記入力信号のプラスからマイナスまでの振幅値を含む検査信号を発生する検査信号発生部(4)と、
    前記高域除去部からの低周波信号と前記検査信号発生部からの検査信号とを加算する第1加算部(5)と、
    前記第1加算部が出力する加算信号の基準点を検出する基準点検出部(6)と、
    前記基準点検出部が前記基準点を検出したときにタイミング信号を生成するタイミング生成部(7)と、
    前記タイミング生成部からタイミング信号が入力されたときに、その時刻に前記検査信号発生部が発生する検査信号の信号値を抽出する検査信号抽出部(8)と、
    前記高域除去部からの低周波信号と、この信号を1サンプル遅延させた信号との差分を算出する差分処理部(10a又は11a)と、該差分処理部にて算出された差分による差分信号を積分する積分部(10e又は11f)とを有し、前記差分処理部の出力信号の初期値と前記タイミング生成部がタイミング信号を生成する1クロック前の前記第1加算部からの加算信号とを加算して前記積分部で積分し、前記タイミング生成部がタイミング信号を生成した検出タイミングからは前記第1加算部からの加算信号を前記積分部で積分し、前記積分によって抽出される交流成分による信号(F2)を出力する信号処理部(10又は11)とを備えたことを特徴とする濾波装置。
  3. 請求項1の濾波装置と請求項2の濾波装置の少なくとも一方から出力される信号を含む複数の交流信号のそれぞれの区間平均を求め、求めた区間平均の値を対応する交流信号の値から差し引いて交流信号毎のエネルギーを計算し、この計算した複数の交流信号のエネルギーの最も小さい交流信号の値を最適値として選択出力する交流信号選択処理部(12)を備えたことを特徴とする濾波装置。
  4. 入力信号(X)を所定のサンプリング周期でサンプリングし、前記入力信号の略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号(A)に変換するステップと、
    前記全帯域信号を、直流成分を含む所望帯域の低周波信号とそれ以外の帯域の信号とに分離するステップと、
    局所時間的に平均ゼロで前記入力信号のプラスからマイナスまでの振幅値を含む検査信号と前記低周波信号とを加算するステップと、
    前記加算した信号の基準点を検出するステップと、
    前記基準点を検出したときに生成されるタイミング信号の時刻に前記検査信号の信号値を抽出するステップと、
    前記抽出された検査信号の信号値を所定時間だけ保持し、前記低周波信号との差を算出し、この算出によって抽出される交流成分による信号(F1)を出力するステップとを含むことを特徴とする濾波方法。
  5. 入力信号(X)を所定のサンプリング周期でサンプリングし、前記入力信号の略全ての信号帯域を含んだディジタルの全帯域信号(A)に変換するステップと、
    前記全帯域信号を、直流成分を含む所望帯域の低周波信号とそれ以外の帯域の信号とに分離するステップと、
    局所時間的に平均ゼロで前記入力信号のプラスからマイナスまでの振幅値を含む検査信号と前記低周波信号とを加算するステップと、
    前記加算した信号の基準点を検出するステップと、
    前記基準点を検出したときに生成されるタイミング信号の時刻に前記検査信号の信号値を抽出するステップと、
    前記低周波信号と、この信号を1サンプル遅延させた信号との差分を算出するステップと、
    前記差分による出力信号の初期値と前記タイミング信号を生成する1クロック前の前記加算された信号とを加算して積分し、前記タイミング信号を生成した検出タイミングからは前記加算された信号を積分し、前記積分によって抽出される交流成分による信号(F2)を出力するステップとを含むことを特徴とする濾波方法。
  6. 請求項4の濾波方法と請求項5の濾波方法の少なくとも一方により出力される信号を含む複数の交流信号のそれぞれの区間平均を求め、求めた区間平均の値を対応する交流信号の値から差し引いて交流信号毎のエネルギーを計算し、この計算した複数の交流信号のエネルギーの最も小さい交流信号の値を最適値として選択出力するステップを含むことを特徴とする濾波方法。
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