JP5558340B2 - 測定装置および判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、入力した交流信号における1または複数の周期分の判定対象における予め決められた事象の発生を判定する測定装置および判定方法に関するものである。
この種の装置として、特開平10−19597号公報において出願人が開示した波形記録計が知られている。この波形記録計は、増幅器、A/D変換器、DMA、メモリ、CPUおよびゼロクロス検出回路などを備えて構成されている。この波形記録計では、増幅器によって増幅された入力信号をA/D変換器が波形データに変換し、DMAがその波形データをメモリに書き込む。また、CPUが、DMAによって波形データがメモリに書き込まれる際のアドレス情報を読み取る。また、ゼロクロス検出回路が入力信号のゼロクロス点を検出してゼロクロス信号を出力し、CPUは、ゼロクロス信号の入力時点でアドレス情報に基づく波形判定処理を行う。CPUは、この波形判定処理において、被判定データのアドレスよりも1周期前のアドレスにおける波形データに対して管理幅を設定する。具体的には、1周期前のアドレスの前後に存在する複数の波形データの中から最大値と最小値とを検出し、最大値に所定値を加えて管理幅の上限値とし、最小値から所定値を減算して管理幅の下限値とする。次いで、被判定データが設定した管理幅内であるか否かを判定する。つまり、この波形記録計では、判定対象の波形よりも1周期前の波形に所定値を加減算した帯状の範囲を判定範囲とし、判定対象の波形がその判定範囲内に含まれているか否かによって判定対象の波形に歪みなどの事象が発生したか否かが判定される。
特開平10−19597号公報(第3−4頁、第1−5図)
ところが、上記した従来の波形記録計には、改善すべき以下の課題がある。すなわち、上記の波形記録計では、判定対象の波形よりも1周期前の波形に所定値を加減算した帯状の範囲を判定範囲として規定している。この場合、図13に示すように、例えば、最初の波形に所定値を加減算した範囲を最初の判定範囲(同図に破線で示す範囲)として規定し、図14に示すように、2番目の波形(同図に実線で示す波形)が最初の判定範囲(同図に破線で示す範囲)内に含まれないときには、判定対象の2番目の波形に歪みなどの事象が発生したと判定される。次に、図15に示すように、2番目の波形に所定値を加減算した範囲を2番目の判定範囲(同図に破線で示す範囲)として規定し、最初の波形と同じ形状の3番目の波形(同図に実線で示す波形)と2番目の判定範囲とを比較すると、この場合においても、3番目の波形が2番目の判定範囲内に含まれないため、この際にも判定対象の3番目の波形に歪みなどの事象が発生したと判定される。このように、従来の波形記録計では、定常状態の波形が一時的に歪んで、そのすぐ後に元の定常状態に戻ったときに、歪みなどの事象が発生したと重複して判定されることがあり、この点の改善が望まれている。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、交流信号の判定対象における予め決められた事象の発生を正確に判定し得る測定装置および判定方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、入力した交流信号をサンプリングして当該交流信号の瞬時値を取得するサンプリング部と、1または複数の周期分の前記交流信号を判定対象として規定すると共に当該判定対象よりも時間的に先に入力した当該判定対象と同数の周期分の当該交流信号を比較対象として規定し、前記比較対象の前記瞬時値に対して予め決められた加算値を加算した上限値および当該瞬時値から予め決められた減算値を減算した下限値によって画定される判定領域を設定し、前記判定対象の前記瞬時値の全てが前記判定領域内に含まれる第1状態および当該瞬時値の1つ以上が当該判定領域外となる第2状態のいずれであるかに基づいて当該判定対象における予め決められた事象の発生を判定する判定処理を実行する処理部とを備えた測定装置であって、前記処理部は、前記判定処理が終了している前記判定対象のうちの前記事象が発生していないとの判定を最後に行った判定対象を前記比較対象としての第1比較対象に規定して前記判定領域としての第1判定領域を設定すると共に、前記判定処理が終了している前記判定対象のうちの前記事象が発生したとの判定を最後に行った判定対象を前記比較対象としての第2比較対象に規定して前記判定領域としての第2判定領域を設定し、新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第1状態のとき、並びに直前の前記判定処理において前記事象が発生したとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第2状態でかつ当該新たな判定対象が前記第2判定領域に対して前記第1状態のときには、当該新たな判定対象についての前記判定処理において、前記事象が発生していないとの判定を行い、直前の前記判定処理において前記事象が発生していないとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第2状態のとき、並びに直前の前記判定処理において前記事象が発生したとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域および前記第2判定領域のいずれに対しても前記第2状態のときには、当該新たな判定対象についての前記判定処理において、前記事象が発生したとの判定を行う。
また、請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記処理部は、1周期分の前記交流信号を前記判定対象として規定すると共に、当該判定対象よりも時間的に先に入力した1周期分の前記交流信号を前記比較対象として規定して前記判定処理を実行する。
また、請求項3記載の判定方法は、入力した交流信号をサンプリングして当該交流信号の瞬時値を取得し、1または複数の周期分の前記交流信号を判定対象として規定すると共に当該判定対象よりも時間的に先に入力した当該判定対象と同数の周期分の当該交流信号を比較対象として規定し、前記比較対象の前記瞬時値に対して予め決められた加算値を加算した上限値および当該瞬時値から予め決められた減算値を減算した下限値によって画定される判定領域を設定し、前記判定対象の前記瞬時値の全てが前記判定領域内に含まれる第1状態および当該瞬時値の1つ以上が当該判定領域外となる第2状態のいずれであるかに基づいて当該判定対象における予め決められた事象の発生を判定する判定処理を実行する判定方法であって、前記判定処理が終了している前記判定対象のうちの前記事象が発生していないとの判定を最後に行った判定対象を前記比較対象としての第1比較対象に規定して前記判定領域としての第1判定領域を設定すると共に、前記判定処理が終了している前記判定対象のうちの前記事象が発生したとの判定を最後に行った判定対象を前記比較対象としての第2比較対象に規定して前記判定領域としての第2判定領域を設定し、新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第1状態のとき、並びに直前の前記判定処理において前記事象が発生したとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第2状態でかつ当該新たな判定対象が前記第2判定領域に対して前記第1状態のときには、当該新たな判定対象についての前記判定処理において、前記事象が発生していないとの判定を行い、直前の前記判定処理において前記事象が発生していないとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第2状態のとき、並びに直前の前記判定処理において前記事象が発生したとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域および前記第2判定領域のいずれに対しても前記第2状態のときには、当該新たな判定対象についての前記判定処理において、前記事象が発生したとの判定を行う。
請求項1記載の測定装置、および請求項3記載の判定方法では、新たな判定対象を規定した時点において判定処理が終了している判定対象のうちの、事象が発生していないとの判定を最後に行った判定対象を、第1比較対象に規定して第1判定領域を設定し、新たな判定対象が第1判定領域に対して第1状態のときには、事象が発生していないとの判定を行い、直前の判定処理において事象が発生していないとの判定を行うと共に新たな判定対象が第1判定領域に対して第2状態のときには、事象が発生したとの判定を行う。このため、この測定装置および判定方法によれば、交流信号が、事象が発生していない定常状態から事象が発生した非定常状態に移行し、その後に再び定常状態に復帰したとき、つまり事象が1回だけ発生したときには、定常状態の瞬時値に加算値および減算値を加減算した第1判定領域と新たな定常状態の瞬時値とを比較することとなるため、その事象を重複して判定することなく、1回だけ(正しい回数だけ)判定することができる。また、この測定装置および判定方法では、新たな判定対象を規定した時点において判定処理が終了している判定対象のうちの、事象が発生したとの判定を最後に行った判定対象を、第2比較対象に規定して第2判定領域を設定し、直前の判定処理において事象が発生したとの判定を行い、かつ新たな判定対象が第1判定領域に対して第2状態でかつ第2判定領域に対して第1状態のときには、事象が発生していないとの判定を行う。このため、この測定装置および判定方法によれば、例えば、判定対象の信号波形が時間的に先に入力した判定対象の信号波形とは異なる新たな形状であったとしても、その後に入力した新たな判定対象の信号波形が新たな形状と同様の形状であるときには、新たな形状の信号波形が新たな定常状態の信号波形であるとして、新たな判定対象においては事象が発生していないと判定させることができる。また、この測定装置および判定方法によれば、直前の判定処理において事象が発生したとの判定を行うと共に新たな判定対象が第1判定領域および第2判定領域のいずれに対しても第2状態のときに、その比較対象において事象が発生したとの判定を行うため、例えば、信号波形が比較対象毎に変化するときには、事象が発生したとの判定を比較対象毎に正確に行うことができる。
また、請求項2記載の測定装置では、1周期分の交流信号を判定対象として規定すると共に、判定対象よりも時間的に先に入力した1周期分の交流信号を比較対象として規定して判定処理を実行する。このため、この測定装置1および判定方法では、交流信号の1周期毎の事象の発生の有無を判定することができる結果、複数の周期分の交流信号を判定対象および比較対象とする構成および方法と比較して、交流信号の変化をより詳細に把握することができる。
測定装置1の構成を示す構成図である。 測定装置1が入力する交流信号S1の一例を示す信号波形図である。 判定処理50のフローチャートである。 測定装置1の動作を説明する第1の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第2の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第3の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第4の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第5の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第6の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第7の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第8の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第9の説明図である。 従来の波形記録計の動作を説明する第1の説明図である。 従来の波形記録計の動作を説明する第2の説明図である。 従来の波形記録計の動作を説明する第3の説明図である。
以下、測定装置および判定方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、測定装置の一例としての測定装置1の構成について説明する。図1に示す測定装置1は、信号処理部11、サンプリング部12、操作部13、表示部14、記憶部15、記憶制御部16および処理部17を備え、入力した交流信号S1(一例として、図2に示すように、波形が正弦波の交流電圧信号)についての物理量(例えば、電圧の実効値)を測定可能に構成されている。また、測定装置1は、入力した交流信号S1の良否を判定可能に構成されている。
信号処理部11は、入力した交流信号S1に含まれているノイズ成分を除去する信号処理を実行する。また、信号処理部11は、交流信号S1の周波数(公称周波数:50Hzおよび60Hz)にそれぞれ対応付けられて、互いに電気的特性の異なる複数(一例として、2つ)のフィルタ回路(図示せず)を備えて構成されている。この場合、フィルタ回路は、交流信号S1に含まれている公称周波数よりも高周波の成分および低周波の成分を除去する(つまり、公称周波数の成分を抽出する)バンドパスフィルタで構成されている。また、信号処理部11は、操作部13に対する切り替え操作によってこれら複数のフィルタ回路の中から切り替えられたフィルタ回路によって交流信号S1に対して予め決められた信号処理を実行する。
サンプリング部12は、サンプリングクロック生成回路およびサンプリング回路(いずれも図示せず)を備えて構成されている。サンプリングクロック生成回路は、予め決められたサンプリング周期(周波数)のサンプリングクロックを生成する。サンプリング回路は、サンプリングクロックに同期して交流信号S1をサンプリングして交流信号S1の瞬時値Aを取得し、その瞬時値Aを示すデジタルデータ(サンプリングデータ)Ddを出力するサンプリング処理を実行する。この場合、デジタルデータDdは、処理部17よって実行される後述する判定処理50において、交流信号S1におけるディップ、スウェルおよび瞬停等のイベント(予め決められた事象)の発生の判定に用いられると共に、処理部17よって実行される後述する測定処理において、交流信号S1の物理量(例えば、電圧の実効値)の測定に用いられる。
操作部13は、測定開始を指示する操作や、公称周波数を切り替える(フィルタ回路を切り替える)切り替え操作などを行うための各種のスイッチを備えて構成され、それらが操作されたときに操作信号Soを出力する。表示部14は、処理部17の制御に従って各種の画像や測定値を表示する。記憶部15は、記憶制御部16の制御に従い、サンプリング部12から出力されたデジタルデータDdを記憶可能に構成されている。
記憶制御部16は、ゼロクロス(例えば、立ち上がりのゼロクロス)によって区分される交流信号S1の1周期T分(図2参照)または1周期Tが複数連続する複数周期分(この例では、1周期T分)のデジタルデータDdが出力される度に、そのデジタルデータDdを1周期T毎に記憶部15に記憶させる記憶処理を実行する。また、記憶制御部16は、一例として、FPGA(Field Programmable Gate Array )で構成されている。なお、記憶制御部16を処理部17と共にCPUで構成することもできる。
処理部17は、操作部13から出力される操作信号Soに従って測定装置1を構成する各部を制御する。また、処理部17は、交流信号S1におけるイベントの発生をデジタルデータDdを用いて判定する判定処理50(図3参照)を実行する。この場合、処理部17は、1周期T分または複数周期分(この例では、1周期T分)の交流信号S1を判定対象Ujとして規定し、各判定対象Uj毎に判定処理50を実行する。
また、処理部17は、判定対象Ujよりも時間的に先に入力した、判定対象Ujと同数の周期分(この例では、1周期T分)の交流信号S1を比較対象Ucとして規定し、この比較対象Ucにおける各デジタルデータDdによって示される各瞬時値A(以下、比較対象Ucの瞬時値Aを「瞬時値Ac」ともいう)に基づいて良否判定用の上限値Bおよび下限値Cを算出すると共に、上限値Bおよび下限値Cによって画定される判定領域D(後述する第1判定領域D1および第2判定領域D2)を設定する。
また、処理部17は、判定対象Ujの瞬時値A(以下、判定対象Ujの瞬時値Aを「瞬時値Aj」ともいう)と判定領域Dとを比較する。処理部17は、この瞬時値Ajと判定領域Dとの比較において、判定対象Ujの瞬時値Ajの全てが判定領域D内に含まれるときを第1状態とし、判定対象Ujの瞬時値Ajの1つ以上が判定領域D外となるときを第2状態として、判定対象Ujが第1状態および第2状態のいずれであるかを判別する判別処理を行う。また、処理部17は、第1状態であるか第2状態であるかを判別する判別処理の結果に基づいて判定対象Ujにおけるイベントの発生を判定する。この場合、処理部17は、判定対象Ujにおいてイベントが発生したとの判定を行ったときには、イベントの発生の有無を示すフラグFをオン状態に設定し、イベントが発生していないとの判定を行ったときには、フラグFをオフ状態に設定する。
また、処理部17は、測定処理を実行し、記憶部15に記憶されているデジタルデータDdを用いて交流信号S1の物理量(例えば、電圧の実効値)を測定する。さらに、処理部17は、上記した判定処理50の結果や、測定した物理量を表示部14に表示させる。
次に、測定装置1を用いて交流信号S1におけるイベント(予め決められた事象)の発生を判定する判定方法、およびその際の測定装置1の動作について説明する。なお、初期状態では、上記したフラグFがオフ状態に設定され、比較対象Ucが規定されていないものとする。
この測定装置1では、操作部13に対して測定開始を指示する操作が行われたときに、信号処理部11のフィルタ回路(例えば、50Hz用のフィルタ回路)が、信号ケーブルを介して入力した交流信号S1のノイズ成分を除去する信号処理を開始して、処理後の交流信号S1をサンプリング部12に出力する。また、サンプリング部12のサンプリングクロック生成回路が、サンプリングクロックを生成する。また、サンプリング部12のサンプリング回路が、サンプリングクロックに同期して交流信号S1をサンプリングし、交流信号S1の瞬時値Aを取得すると共に、その瞬時値Aを示すデジタルデータDdを出力する。
次いで、記憶制御部16が、図2に示すように、交流信号S1と基準値(0V)との交差(ゼロクロス)を検出し、立ち上がりのゼロクロスによって区分される交流信号S1の1周期TをデジタルデータDdに基づいて特定する。また、記憶制御部16は、記憶処理を実行して、1周期T分のデジタルデータDdが出力される度に、そのデジタルデータDdを1周期T毎に記憶部15に記憶させる。
続いて、処理部17が、図3に示す判定処理50を実行する。この判定処理50では、処理部17は、最初に入力した1周期T分の交流信号S1を最初の判定対象Uj(同図では、判定対象Ujを「対象Uj」と記載する。また、この最初の判定対象Ujを以下「判定対象Uj1」ともいう)として規定して、その判定対象Uj1に対応するデジタルデータDdを記憶部15から読み出す(ステップ51)。次いで、処理部17は、上記したフラグFがオフであるか否かを判別する(ステップ52)。この場合、初期状態においてフラグFがオフ状態に設定されているため、処理部17は、この時点では、フラグFがオフ状態と判別して、判定対象Uj1の瞬時値Ajと判定領域Dとを比較する(ステップ53)する。
この場合、初期状態では、比較対象Ucが規定されておらず、判定領域Dも設定されていないため、処理部17は、最初に規定した判定対象Uj1を比較対象Ucとして規定し、続いて、比較対象Ucにおける各デジタルデータDdによって示される各瞬時値Acに基づいて判定領域Dを設定する。具体的には、処理部17は、比較対象Ucの各瞬時値Acに対して予め決められた加算値をそれぞれ加算することによって上限値Bを算出すると共に、各瞬時値Acから予め決められた減算値をそれぞれ減算することによって下限値Cを算出し、上限値Bおよび下限値Cによって画定される領域を判定領域Dとして設定する(図4参照)。
次いで、処理部17は、上記したステップ53の瞬時値Ajと判定領域Dとの比較において、判定対象Uj1が第1状態および第2状態のいずれであるか(第2状態であるか否か)を判別する判別処理を行う(ステップ54)。この場合、判定対象Uj1を比較対象Ucとして規定しているため、判定対象Uj1の瞬時値Ajの全てが判定領域D内に含まれる。つまり、図4に示すように、判定対象Uj1の信号波形Wjが判定領域D内に収まっている。このため、処理部17は、ステップ54において判定対象Uj1が第1状態である(第2状態ではない)と判別する。ここで、処理部17は、判定対象Ujが判定領域Dに対して第1状態であるとの条件を満たしているときには、その判定対象Ujにおいてイベントが発生していないとの判定を行う。この例では、判定対象Uj1がこの条件を満たしているため、処理部17は、判定対象Uj1においてイベントが発生していないとの判定を行い、続いて、この判定対象Uj1(この時点において判定処理が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生していないとの判定を最後に行った判定対象Uj)を比較対象Ucとしての第1比較対象Uc1(図3では、第1比較対象Uc1を「対象Uc1」と記載する)に規定する(ステップ55)。
次いで、処理部17は、次に入力した1周期T分の交流信号S1を新たな判定対象Uj(以下、この判定対象Ujを「判定対象Uj2」ともいう)として規定して上記したステップ51を実行し、続いて、上記したステップ52を実行する。この場合、フラグFがオフ状態に設定されているため、処理部17は、ステップ52においてその旨を判別し、続いて、上記した判定領域Dの設定方法と同様の方法で、第1比較対象Uc1の各瞬時値Acに基づいて判定領域Dとしての第1判定領域D1(図5に破線で示す上限値Bおよび下限値Cの間の領域:図3では、第1判定領域D1を「領域D1」と記載する)を設定する。次いで、処理部17は、判定対象Uj2の瞬時値Ajと第1判定領域D1とを比較して(ステップ53)、判定対象Uj2についての判別処理を行う(ステップ54)。
この場合、例えば、図5に示すように、判定対象Uj2の信号波形Wjがその前半において判定対象Uj1の信号波形Wj(図4参照)よりも振幅が大きい部分を有しているときには、その部分における瞬時値Ajが第1判定領域D1外となる。この際には、処理部17は、ステップ54において判定対象Uj2が第2状態であると判別する。ここで、処理部17は、直前の判定処理50(判定対象Uj1についての判定処理50)においてイベントが発生していないとの判定を行い、かつ新たな判定対象Ujが第1判定領域D1に対して第2状態であるとの条件を満たしているときには、イベントが発生したとの判定を行う。この例では、判定対象Uj2がこの条件を満たしているため、処理部17は、判定対象Uj2においてイベントが発生したと判定し、その旨を示すイベントデータDpを出力して(ステップ56)、判定対象Uj2に対応付けて記憶部15に記憶させる。続いて、処理部17は、この判定対象Uj2(この時点において判定処理が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生したとの判定を最後に行った判定対象Uj)を比較対象Ucとしての第2比較対象Uc2(図3では、第2比較対象Uc2を「対象Uc2」と記載する)に規定する(ステップ57)。次いで、処理部17は、フラグFをオン状態に設定する(ステップ58)。
続いて、処理部17は、次に入力した1周期T分の交流信号S1を新たな判定対象Uj(以下、この判定対象Ujを「判定対象Uj3」ともいう)として規定して上記したステップ51を実行し、次いで、上記したステップ52を実行する。この場合、フラグFがオン状態に設定されているため、処理部17は、ステップ52においてその旨を判別し、判定対象Uj3の瞬時値Ajと、第1比較対象Uc1の各瞬時値Acに基づいて設定した第1判定領域D1(図6に破線で示す上限値Bおよび下限値Cの間の領域)とを比較して(ステップ59)、判定対象Uj3についての判別処理を行う(ステップ60)。
この場合、例えば、図6に示すように、判定対象Uj3の信号波形Wjが判定対象Uj1の信号波形Wj(図4参照)と同様の形状のときには、判定対象Uj3の信号波形Wjが第1判定領域D1内に収まり、判定対象Uj3の瞬時値Ajの全てが判定領域D内に含まれる。この際には、処理部17は、ステップ60において判定対象Uj3が第1状態である(第2状態ではない)と判別する。ここで、処理部17は、判定対象Ujが判定領域D1に対して第1状態であるとの条件を満たしているときには、その判定対象Ujにおいてイベントが発生していないとの判定を行う。この例では、判定対象Uj3がこの条件を満たしているため、処理部17は、判定対象Uj3においてイベントが発生していないとの判定を行う。また、処理部17は、判定対象Uj3が第1状態となったことから、判定対象Uj3においてイベントが発生していない定常状態に復帰したとの判定を行う(ステップ61)。次いで、処理部17は、この判定対象Uj3(この時点において判定処理が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生していないとの判定を最後に行った判定対象Uj)を第1比較対象Uc1に規定する(ステップ62)。続いて、処理部17は、第2比較対象Uc2の規定を解除(判定対象Uj2を第2比較対象Uc2として規定した旨の情報をクリア)して(ステップ63)、次いで、フラグFをオフ状態に設定する(ステップ64)。
このように、この測定装置1では、新たな判定対象Ujを規定した時点において判定処理が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生していないとの判定を最後に行った判定対象Ujを第1比較対象Uc1として規定して第1判定領域D1を設定し、新たな判定対象Ujの瞬時値Ajとその第1判定領域D1とを比較する。このため、上記したように、定常状態(イベントが発生していない状態)から非定常状態(イベントが発生した状態)に移行し、その後に再び定常状態に復帰したとき、つまりイベントが1回だけ発生したときには、そのイベントが重複して判定されることなく1回だけ(正しい回数だけ)判定される。
続いて、処理部17は、次に入力した1周期T分の交流信号S1を新たな判定対象Uj(以下、この判定対象Ujを「判定対象Uj4」ともいう)として規定して上記したステップ51を実行し、次いで、上記したステップ52を実行する。この場合、フラグFがオフ状態に設定されているため、処理部17は、その旨を判別し、判定対象Uj4の瞬時値Ajと、第1比較対象Uc1の各瞬時値Acに基づいて設定した第1判定領域D1(図7に破線で示す上限値Bおよび下限値Cの間の領域)とを比較して(ステップ53)、判定対象Uj4についての判別処理を行う(ステップ54)。
この場合、例えば、図7に示すように、判定対象Uj4の信号波形Wjがその前半において判定対象Uj3の信号波形Wj(図6参照)よりも振幅が大きい部分を有しているときには、その部分における瞬時値Ajが第1判定領域D1外となる。この際には、処理部17は、ステップ54において判定対象Uj4が第2状態であると判別する。続いて、処理部17は、直前の判定処理50(判定対象Uj3についての判定処理50)においてイベントが発生していないとの判定を行い、かつ判定対象Uj4が第1判定領域D1に対して第2状態であるとの条件を満たしているため、判定対象Uj4においてイベントが発生したとの判定を行い、その旨を示すイベントデータDpを出力して(ステップ56)、判定対象Uj4に対応付けて記憶部15に記憶させる。次いで、処理部17は、この判定対象Uj4(この時点において判定処理が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生したとの判定を最後に行った判定対象Uj)を第2比較対象Uc2に規定し(ステップ57)、続いて、フラグFをオン状態に設定する(ステップ58)。
次いで、処理部17は、次に入力した1周期T分の交流信号S1を新たな判定対象Uj(以下、この判定対象Ujを「判定対象Uj5」ともいう)として規定して上記したステップ51を実行し、続いて、上記したステップ52を実行する。この場合、フラグFがオン状態に設定されているため、処理部17は、ステップ52においてその旨を判別し、判定対象Uj5の瞬時値Ajと、第1比較対象Uc1の各瞬時値Acに基づいて設定した第1判定領域D1(図8に破線で示す上限値Bおよび下限値Cの間の領域)とを比較して(ステップ59)、判定対象Uj5についての判別処理を行う(ステップ60)。
この場合、例えば、図8に示すように、判定対象Uj5の信号波形Wjが判定対象Uj4の信号波形Wj(図7参照)と同様の形状であって、その前半において判定対象Uj3の信号波形Wj(図6参照)よりも振幅が大きい部分を有しているときには、その部分における瞬時値Ajが第1判定領域D1外となる。この際には、処理部17は、ステップ60において判定対象Uj5が第2状態であると判別する。ここで、処理部17は、直前の判定処理50(判定対象Uj4についての判定処理50)においてイベントが発生したとの判定を行い、かつ新たな判定対象Uj5が第1判定領域D1に対して第2状態であると判別したときには、上記した判定領域Dの設定方法と同様の方法で、第2比較対象Uc2(上記したように、第2比較対象Uc2として規定した判定対象Uj4)の各瞬時値Acに基づいて判定領域Dとしての第2判定領域D2(図9に破線で示す上限値Bおよび下限値Cの間の領域:図3では、第2判定領域D2を「領域D2」と記載する)を設定する。次いで、処理部17は、判定対象Uj5の瞬時値Ajと、第2判定領域D2とを比較して(ステップ65)、判定対象Uj5についての判別処理を行う(ステップ66)。
この場合、上記したように、判定対象Uj5の信号波形Wjが判定対象Uj4の信号波形Wjと同様の形状であるため、図9に示すように、第2比較対象Uc2として規定した判定対象Uj4の各瞬時値Acに基づいて設定した第2判定領域D2内に判定対象Uj5の信号波形Wjが収まり、判定対象Uj5の瞬時値Ajの全てが第2判定領域D2内に含まれる。この際には、処理部17は、ステップ66において判定対象Uj5が第1状態である(第2状態ではない)と判別する。ここで、処理部17は、直前の判定処理50(判定対象Uj4についての判定処理50)においてイベントが発生したとの判定を行い、かつ新たな判定対象Ujが第1判定領域D1に対して第2状態でかつ第2判定領域D2に対して第1状態であるとの条件を満たしているときには、その判定対象Ujにおいてイベントが発生していないとの判定を行う。この例では、判定対象Uj5がこの条件を満たしているため、処理部17は、判定対象Uj1においてイベントが発生していないとの判定を行う。
また、処理部17は、判定対象Uj4の各瞬時値Acに基づいて設定した第2判定領域D2内に判定対象Uj5の瞬時値Ajの全てが含まれていることから、判定対象Uj4と判定対象Uj5との間で新たな定常状態に移行したとの判定を行う(ステップ69)。次いで、処理部17は、この判定対象Uj5(この時点において判定処理が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生していないとの判定を最後に行った判定対象Uj)を第1比較対象Uc1に規定する(ステップ70)。続いて、処理部17は、第2比較対象Uc2の規定を解除(判定対象Uj4を第2比較対象Uc2として規定した旨の情報をクリア)し(ステップ71)、次いで、フラグFをオフ状態に設定する(ステップ72)。
このように、この測定装置1では、直前の判定処理50においてイベントが発生したとの判定を行い、かつ新たな判定対象Ujが第1判定領域D1に対して第2状態でかつ第2判定領域D2に対して第1状態であるとの条件を満たしているときには、イベントが発生していないとの判定を行う。このため、この測定装置1では、上記の例のように、判定対象Uj4の信号波形Wjが時間的に先に入力した判定対象Uj3の信号波形Wjとは異なる新たな形状であったとしても、その後に入力した判定対象Uj5の信号波形Wjが新たな形状と同様の形状であるときには、新たな形状の信号波形Wjが新たな定常状態の信号波形Wjであるとして、判定対象Uj5においてはイベントが発生していないとの判定を行うことが可能となっている。
続いて、処理部17は、次に入力した1周期T分の交流信号S1を新たな判定対象Uj(以下、この判定対象Ujを「判定対象Uj6」ともいう)として規定して上記したステップ51を実行し、次いで、上記したステップ52を実行する。この場合、フラグFがオフ状態に設定されているため、処理部17は、その旨を判別し、判定対象Uj6の瞬時値Ajと、第1比較対象Uc1の各瞬時値Acに基づいて設定した第1判定領域D1(図10に破線で示す上限値Bおよび下限値Cの間の領域)とを比較して(ステップ53)、判定対象Uj6についての判別処理を行う(ステップ54)。
この場合、図10に示すように、判定対象Uj6の信号波形Wjがその前半において判定対象Uj5の信号波形Wj(図9参照)よりも振幅が小さい部分を有し、その後半において判定対象Uj5の信号波形Wjよりも振幅が大きい部分を有しているときには、それらの部分における瞬時値Ajが第1判定領域D1外となる。この際には、処理部17は、ステップ54において判定対象Uj6が第2状態であると判別する。続いて、処理部17は、直前の判定処理50(判定対象Uj5についての判定処理50)においてイベントが発生していないとの判定を行い、かつ判定対象Uj6が第1判定領域D1に対して第2状態であるとの条件を満たしているため、判定対象Uj6においてイベントが発生したとの判定を行い、その旨を示すイベントデータDpを出力して(ステップ56)、判定対象Uj6に対応付けて記憶部15に記憶させる。次いで、処理部17は、この判定対象Uj6(この時点において判定処理が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生したとの判定を最後に行った判定対象Uj)を第2比較対象Uc2に規定し(ステップ57)、続いて、フラグFをオン状態に設定する(ステップ58)。
次いで、処理部17は、次に入力した1周期T分の交流信号S1を新たな判定対象Uj(以下、この判定対象Ujを「判定対象Uj7」ともいう)として規定して上記したステップ51を実行し、続いて、上記したステップ52を実行する。この場合、フラグFがオン状態に設定されているため、処理部17は、ステップ52においてその旨を判別し、判定対象Uj7の瞬時値Ajと、第1比較対象Uc1の各瞬時値Acに基づいて設定した第1判定領域D1(図11に破線で示す上限値Bおよび下限値Cの間の領域)とを比較して(ステップ59)、判定対象Uj7についての判別処理を行う(ステップ60)。
この場合、図11に示すように、判定対象Uj7の信号波形Wjがその前半および後半において判定対象Uj6の信号波形Wj(図10参照)よりも振幅が小さい部分を有しているときには、それらの部分における瞬時値Ajが第1判定領域D1外となる。この際には、処理部17は、ステップ60において判定対象Uj7が第2状態であると判別する。次いで、処理部17は、直前の判定処理50(判定対象Uj6についての判定処理50)においてイベントが発生したとの判定を行い、かつ判定対象Uj7が第1判定領域D1に対して第2状態であると判別したため、判定対象Uj7の瞬時値Ajと、第2比較対象Uc2の各瞬時値Acに基づいて設定した第2判定領域D2(図12に破線で示す上限値Bおよび下限値Cの間の領域)とを比較して(ステップ65)、判定対象Uj5についての判別処理を行う(ステップ66)。
この場合、上記したように、判定対象Uj7の信号波形Wjがその前半および後半において判定対象Uj6の信号波形Wjよりも振幅が小さい部分を有しているため、図12に示すように、それらの部分における瞬時値Ajが、第2比較対象Uc2としての判定対象Uj6の各瞬時値Acに基づいて設定した第2判定領域D2外となる。この際には、処理部17は、ステップ66において判定対象Uj7が第2状態であると判別する。ここで、処理部17は、直前の判定処理(判定対象Uj6についての判定処理50)においてイベントが発生したとの判定を行いかつ新たな判定対象が第1判定領域および第2判定領域のいずれに対しても第2状態であるとの条件を満たしたときには、その判定対象Ujにおいてイベントが発生したとの判定を行う。この例では、判定対象Uj7がこの条件を満たしているため、処理部17は、判定対象Uj7においてイベントが発生したとの判定を行い、その旨を示すイベントデータDpを出力して(ステップ67)、判定対象Uj7に対応付けて記憶部15に記憶させる。続いて、処理部17は、この判定対象Uj7(この時点において判定処理が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生したとの判定を最後に行った判定対象Uj)を第2比較対象Uc2に規定する(ステップ68)。
このように、この測定装置1では、直前の判定処理50においてイベントが発生したとの判定を行い、かつ判定対象Ujが第1判定領域D1に対して第2状態であるときに瞬時値Ajと第2判定領域D2との比較を行い、判定対象Ujが第2判定領域D2に対して第2状態であるとき、つまり、判定対象Ujが第1判定領域D1および第2判定領域D2のいずれに対しても第2状態であるときに、その判定対象Ujにおいてイベントが発生したとの判定を行う。このため、上記の例のように信号波形Wjが比較対象Uc毎に変化するようなときには、イベントが発生したとの判定を比較対象Uc毎に正確に行うことが可能となっている。
以後、処理部17は、1周期T分のデジタルデータDdが出力される度に上記したように判定処理50を実行する。また、処理部17は、判定処理50と並行して測定処理を実行し、記憶部15に記憶されているデジタルデータDdを用いて交流信号S1の物理量(例えば、電圧の実効値)を測定する。また、処理部17は、判定処理50の結果や、測定した物理量を表示部14に表示させる。
このように、この測定装置1および判定方法では、新たな判定対象Ujを規定した時点において判定処理50が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生していないとの判定を最後に行った判定対象Ujを、第1比較対象Uc1として規定して第1判定領域D1を設定し、新たな判定対象Ujが第1判定領域D1に対して第1状態のときには、イベントが発生していないとの判定を行い、直前の判定処理50においてイベントが発生していないとの判定を行うと共に新たな判定対象Ujが第1判定領域D1に対して第2状態のときには、イベントが発生したとの判定を行う。このため、この測定装置1および判定方法によれば、交流信号S1が、イベントが発生していない定常状態からイベントが発生した非定常状態に移行し、その後に再び定常状態に復帰したとき、つまりイベントが1回だけ発生したときには、定常状態の瞬時値Ajに加算値および減算値を加減算した第1判定領域D1と新たな定常状態の瞬時値Ajとを比較することとなるため、そのイベントを重複して判定することなく、1回だけ(正しい回数だけ)判定することができる。また、この測定装置1および判定方法では、新たな判定対象Ujを規定した時点において判定処理50が終了している判定対象Ujのうちの、イベントが発生したとの判定を最後に行った判定対象Ujを、第2比較対象Uc2として規定して第2判定領域D2を設定し、直前の判定処理50においてイベントが発生したとの判定を行い、かつ新たな判定対象Ujが第1判定領域D1に対して第2状態でかつ第2判定領域D2に対して第1状態のときには、イベントが発生していないとの判定を行う。このため、この測定装置1および判定方法によれば、例えば、判定対象Ujの信号波形Wjが時間的に先に入力した判定対象Ujの信号波形Wjとは異なる新たな形状であったとしても、その後に入力した新たな判定対象Ujの信号波形Wjが新たな形状と同様の形状であるときには、新たな形状の信号波形Wjが新たな定常状態の信号波形Wjであるとして、新たな判定対象Ujにおいてはイベントが発生していないと判定させることができる。また、この測定装置1および判定方法によれば、直前の判定処理50においてイベントが発生したとの判定を行うと共に新たな判定対象Ujが第1判定領域D1および第2判定領域D2のいずれに対しても第2状態のときに、その比較対象Ucにおいてイベントが発生したとの判定を行うため、例えば、信号波形Wjが比較対象Uc毎に変化するときには、イベントが発生したとの判定を比較対象Uc毎に正確に行うことができる。
また、この測定装置1および判定方法では、1周期T分の交流信号S1を判定対象Ujとして規定すると共に、判定対象Ujよりも時間的に先に入力した1周期T分の交流信号S1を比較対象Ucとして規定して判定処理50を実行する。このため、この測定装置1および判定方法では、交流信号S1の1周期T毎のイベントの発生の有無を判定することができる結果、複数の周期分の交流信号S1を判定対象Ujおよび比較対象Ucとする構成および方法と比較して、交流信号S1の変化をより詳細に把握することができる。
なお、測定装置および判定方法は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、1周期T分の交流信号S1を判定対象Ujおよび比較対象Ucとしてそれぞれ規定する構成および方法について上記したが、複数周期分の交流信号S1を判定対象Ujとして規定し、判定対象Ujと同数の周期分の交流信号S1を比較対象Ucとして規定する構成および方法を採用することもできる。
また、直前の判定処理50においてイベントが発生したと判定し、かつ新たな判定対象Ujが第1判定領域D1に対して第2状態であるとの条件が満たされたときにのみ、その判定対象Ujの瞬時値Ajと第2判定領域D2との比較を行う構成および方法について上記したが、この条件が満たされたか否かに拘わらず、瞬時値Ajと第1判定領域D1との比較、および瞬時値Ajと第2判定領域D2との比較の双方を常に行う構成および方法を採用することもできる。また、この構成および方法において、瞬時値Ajと第2判定領域D2とを比較した後に、瞬時値Ajと第1判定領域D1とを比較する(つまり、比較の順番を逆にする)こともできる。
1 測定装置
12 サンプリング部
17 処理部
A 瞬時値
Ac 瞬時値
Aj 瞬時値
B 上限値
C 下限値
D 判定領域
D1 第1判定領域
D2 第2判定領域
S1 交流信号
T 1周期
Uc 比較対象
Uc1 第1比較対象
Uc2 第2比較対象
Uj 判定対象

Claims (3)

  1. 入力した交流信号をサンプリングして当該交流信号の瞬時値を取得するサンプリング部と、
    1または複数の周期分の前記交流信号を判定対象として規定すると共に当該判定対象よりも時間的に先に入力した当該判定対象と同数の周期分の当該交流信号を比較対象として規定し、前記比較対象の前記瞬時値に対して予め決められた加算値を加算した上限値および当該瞬時値から予め決められた減算値を減算した下限値によって画定される判定領域を設定し、前記判定対象の前記瞬時値の全てが前記判定領域内に含まれる第1状態および当該瞬時値の1つ以上が当該判定領域外となる第2状態のいずれであるかに基づいて当該判定対象における予め決められた事象の発生を判定する判定処理を実行する処理部とを備えた測定装置であって、
    前記処理部は、前記判定処理が終了している前記判定対象のうちの前記事象が発生していないとの判定を最後に行った判定対象を前記比較対象としての第1比較対象に規定して前記判定領域としての第1判定領域を設定すると共に、前記判定処理が終了している前記判定対象のうちの前記事象が発生したとの判定を最後に行った判定対象を前記比較対象としての第2比較対象に規定して前記判定領域としての第2判定領域を設定し、
    新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第1状態のとき、並びに直前の前記判定処理において前記事象が発生したとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第2状態でかつ当該新たな判定対象が前記第2判定領域に対して前記第1状態のときには、当該新たな判定対象についての前記判定処理において、前記事象が発生していないとの判定を行い、
    直前の前記判定処理において前記事象が発生していないとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第2状態のとき、並びに直前の前記判定処理において前記事象が発生したとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域および前記第2判定領域のいずれに対しても前記第2状態のときには、当該新たな判定対象についての前記判定処理において、前記事象が発生したとの判定を行う測定装置。
  2. 前記処理部は、1周期分の前記交流信号を前記判定対象として規定すると共に、当該判定対象よりも時間的に先に入力した1周期分の前記交流信号を前記比較対象として規定して前記判定処理を実行する請求項1記載の測定装置。
  3. 入力した交流信号をサンプリングして当該交流信号の瞬時値を取得し、
    1または複数の周期分の前記交流信号を判定対象として規定すると共に当該判定対象よりも時間的に先に入力した当該判定対象と同数の周期分の当該交流信号を比較対象として規定し、前記比較対象の前記瞬時値に対して予め決められた加算値を加算した上限値および当該瞬時値から予め決められた減算値を減算した下限値によって画定される判定領域を設定し、前記判定対象の前記瞬時値の全てが前記判定領域内に含まれる第1状態および当該瞬時値の1つ以上が当該判定領域外となる第2状態のいずれであるかに基づいて当該判定対象における予め決められた事象の発生を判定する判定処理を実行する判定方法であって、
    前記判定処理が終了している前記判定対象のうちの前記事象が発生していないとの判定を最後に行った判定対象を前記比較対象としての第1比較対象に規定して前記判定領域としての第1判定領域を設定すると共に、前記判定処理が終了している前記判定対象のうちの前記事象が発生したとの判定を最後に行った判定対象を前記比較対象としての第2比較対象に規定して前記判定領域としての第2判定領域を設定し、
    新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第1状態のとき、並びに直前の前記判定処理において前記事象が発生したとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第2状態でかつ当該新たな判定対象が前記第2判定領域に対して前記第1状態のときには、当該新たな判定対象についての前記判定処理において、前記事象が発生していないとの判定を行い、
    直前の前記判定処理において前記事象が発生していないとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域に対して前記第2状態のとき、並びに直前の前記判定処理において前記事象が発生したとの判定を行うと共に前記新たな判定対象が前記第1判定領域および前記第2判定領域のいずれに対しても前記第2状態のときには、当該新たな判定対象についての前記判定処理において、前記事象が発生したとの判定を行う判定方法。
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