JP2011163838A - 測定装置および測定方法 - Google Patents

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【課題】装置コストの上昇を回避しつつ測定対象信号の電気的特性値とその状態を検出する。
【解決手段】測定対象信号S1を入力して測定帯域内の周波数成分のみを通過させるフィルタ部3を有し、測定部4は、測定対象信号S1の実効値を第1実効値Vr1として出力し、かつフィルタ部3から出力された測定対象信号S1の実効値を第2実効値Vr2として出力し、処理部5は、両実効値Vr1,Vr2が誤差範囲(規定範囲)De内で一致するか否か、および第1実効値Vr1が規定範囲を超えて第2実効値Vr2よりも大きいか否かを判別する判別処理、第1実効値Vr1のばらつき度合いが第1基準値Dref1以下であるか否かを判別する判別処理、並びに第2実効値Vr2のばらつき度合いが第2基準値Dref2以下であるか否かを判別する判別処理を実行し、各判別処理での判別結果に基づき測定対象信号S1の状態を判別してその旨を表示部7に表示させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象信号の電気的特性値を測定すると共に測定対象信号の状態を検出する測定装置および測定方法に関するものである。
この種の測定装置として、下記の特許文献1に開示された測定装置を出願人は既に提案している。この測定装置は、交流信号を生成して測定対象体に印加する信号生成部と、交流信号の印加時における測定対象体の両端間電圧を検出する電圧検出部と、交流信号の印加時において測定対象体に流れる交流電流を検出する電流検出部と、両端間電圧と交流電流とに基づいて測定対象体の電気的特性(インピーダンス)を算出する演算制御部とを備えている。
この測定装置では、演算制御部は、両端間電圧の波形についての周波数成分およびその値をFFT演算処理によって算出すると共に、算出した各周波数成分のうちの交流信号の周波数成分を除く他の周波数成分の値が予め設定された設定値以下のときに電気的特性を算出する。この場合、両端間電圧の波形の一部が正弦波でないとき、つまり両端間電圧の波形の一部に乱れが発生しているときには、交流信号の周波数成分を除く他の周波数成分の値が大きくなる。このため、演算制御部は、この他の周波数成分の値が設定値を超えているときには、両端間電圧に発生している波形の乱れが許容範囲を超えていると判別して電気的特性を算出せずに、この他の周波数成分の値が設定値以下となって、両端間電圧に発生している波形の乱れが許容範囲内のときにのみ電気的特性を算出する。このように、この測定装置では、両端間電圧の波形(測定対象信号)の状態を検出しつつこの波形(測定対象信号)の電気的特性を算出することにより、測定した電気的特性の信頼性を高めることが可能となっている。
特開2007−292673号公報(第6−8頁、第1図)
ところが、この従来の測定装置には、以下の改善すべき課題が存在している。すなわち、この測定装置では、測定対象信号の状態を検出するためにFFT演算処理を実行し得る機能を備えていることから、例えば、この機能の実現のために高性能なCPUを必要とするなど、装置コストが上昇するという改善すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、装置コストの上昇を回避しつつ測定対象信号の電気的特性値と共にその状態(波形歪みの大小やノイズ成分の重畳の多少)を検出し得る測定装置および測定方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、測定対象信号の電気的特性値を測定する測定部と、測定された前記電気的特性値を入力して表示部に表示させる処理部とを備えた測定装置であって、前記測定対象信号を入力すると共に当該測定対象信号に含まれている測定帯域内の周波数成分のみを通過させるフィルタ部を有し、前記測定部は、前記測定対象信号の前記電気的特性値を測定して第1電気的特性値として出力すると共に、前記フィルタ部から出力された前記測定対象信号の電気的特性値を測定して第2電気的特性値として出力し、前記処理部は、前記第1電気的特性値および前記第2電気的特性値を入力して、当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の一方に対する他方の比率または当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の差分が予め規定された規定範囲内か否か、および当該第1電気的特性値が当該規定範囲を超えて当該第2電気的特性値よりも大きいか否かを判別する第1判別処理、当該第1電気的特性値のばらつき度合いを算出すると共に当該ばらつき度合いが予め規定された第1基準値以下であるか否かを判別する第2判別処理、並びに当該第2電気的特性値のばらつき度合いを算出すると共に当該ばらつき度合いが予め規定された第2基準値以下であるか否かを判別する第3判別処理を実行すると共に、前記各判別処理での判別結果に基づいて前記測定対象信号の状態を判別してその旨を前記表示部に表示させる状態特定処理を実行する。
また、請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記処理部は、前記各判別処理での結果が、前記第1電気的特性値および前記第2電気的特性値の一方に対する他方の比率または当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の差分が前記規定範囲内であり、かつ前記第1電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第1基準値以下であり、かつ前記第2電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第2基準値以下であるときには、前記状態特定処理において、前記測定対象信号は波形歪みが小さく、かつ前記測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態であると判別してその旨を前記表示部に表示させる。
また、請求項3記載の測定装置は、請求項1または2記載の測定装置において、前記処理部は、前記各判別処理での結果が、前記第1電気的特性値および前記第2電気的特性値の一方に対する他方の比率または当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の差分が前記規定範囲内であり、かつ前記第1電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第1基準値を超え、かつ前記第2電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第2基準値を超えているときには、前記状態特定処理において、前記測定対象信号は波形歪みが大きく、かつ当該測定対象信号に含まれている前記測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態であると判別してその旨を前記表示部に表示させる。
また、請求項4記載の測定装置は、請求項1から3のいずれかに記載の測定装置において、前記処理部は、前記各判別処理での結果が、前記第1電気的特性値が前記規定範囲を超えて前記第2電気的特性値よりも大きく、かつ前記第1電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第1基準値以下であり、かつ前記第2電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第2基準値以下であるときには、前記状態特定処理において、前記測定対象信号は波形歪みが大きい特定形状の信号であると判別してその旨を前記表示部に表示させる。
また、請求項5記載の測定装置は、請求項1から4のいずれかに記載の測定装置において、前記処理部は、前記各判別処理での結果が、前記第1電気的特性値が前記規定範囲を超えて前記第2電気的特性値よりも大きく、かつ前記第1電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第1基準値を超え、かつ前記第2電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第2基準値を超えているときには、前記状態特定処理において、前記測定対象信号は波形歪みが大きい不特定形状の信号であると判別してその旨を前記表示部に表示させる。
また、請求項6記載の測定方法は、測定対象信号の電気的特性値を測定すると共に当該測定した電気的特性値を表示部に表示させる際に、測定帯域内および当該測定帯域外の各周波数成分を含んだ状態での前記測定対象信号についての前記電気的特性値を第1電気的特性値として測定し、前記測定帯域内のみの前記周波数成分を含んだ状態での前記測定対象信号についての前記電気的特性値を第2電気的特性値として測定し、前記第1電気的特性値および前記第2電気的特性値の一方に対する他方の比率または当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の差分が予め規定された規定範囲内か否か、および当該第1電気的特性値が当該規定範囲を超えて当該第2電気的特性値よりも大きいか否かを判別する第1判別処理を実行し、前記第1電気的特性値のばらつき度合いを算出すると共に当該ばらつき度合いが予め規定された第1基準値以下であるか否かを判別する第2判別処理を実行し、前記第2電気的特性値のばらつき度合いを算出すると共に当該ばらつき度合いが予め規定された第2基準値以下であるか否かを判別する第3判別処理を実行した後に、前記各判別処理での判別結果に基づいて前記測定対象信号の状態を判別してその旨を前記表示部に表示させる状態特定処理を実行する。
請求項1記載の測定装置および請求項6記載の測定方法によれば、FFT演算処理を実行し得る高価な機能を備えることなく、第1電気的特性値および第2電気的特性値にのみ基づいて測定対象信号の状態を判別し、その旨を電気的特性値と共に表示部に表示させることができるため、この表示部に表示内容に基づいて、測定対象信号の電気的特性値と共にその状態を装置コストの上昇を回避しつつ認識させることができる。
また、請求項2記載の測定装置によれば、各判別処理での判別結果が、各電気的特性値の一方に対する他方の比率または各電気的特性値の差分が予め規定された規定範囲内であり、かつ第1電気的特性値についてのばらつき度合いが第1基準値以下であり、かつ第2電気的特性値についてのばらつき度合いが第2基準値以下であるときには、測定対象信号は波形歪みが小さく、かつ測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態である旨を表示部に表示させることができるため、この表示部の表示内容に基づいて、測定対象信号の電気的特性値と共に、測定対象信号の状態が、波形歪みが小さく、かつ測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態であると認識させることができる。
また、請求項3記載の測定装置によれば、各判別処理での判別結果が、各電気的特性値の一方に対する他方の比率または各電気的特性値の差分が予め規定された規定範囲内であり、かつ第1電気的特性値についてのばらつき度合いが第1基準値を超え、かつ第2電気的特性値についてのばらつき度合いが第2基準値を超えているときには、測定対象信号は波形歪みが大きく、かつ測定対象信号に含まれている測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態である旨を表示部に表示させることができるため、この表示部の表示内容に基づいて、測定対象信号の電気的特性値と共に、測定対象信号S1の状態が、波形歪みが大きく、かつ測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態であると認識させることができる。
また、請求項4記載の測定装置によれば、各判別処理での判別結果が、第1電気的特性値が予め規定された規定範囲を超えて第2電気的特性値よりも大きく、かつ第1電気的特性値についてのばらつき度合いが第1基準値以下であり、かつ第2電気的特性値についてのばらつき度合いが第2基準値以下であるときには、測定対象信号は波形歪みが大きい特定形状の信号である旨を表示部に表示させることができるため、この表示部の表示内容に基づいて、測定対象信号の電気的特性値と共に、測定対象信号の状態が、波形歪みが大きい特定形状の状態にあると認識させることができる。
また、請求項5記載の測定装置によれば、各判別処理での判別結果が、第1電気的特性値が予め規定された規定範囲を超えて第2電気的特性値よりも大きく、かつ第1電気的特性値についてのばらつき度合いが第1基準値を超え、かつ第2電気的特性値についてのばらつき度合いが第2基準値を超えているときには、測定対象信号は波形歪みが大きい不特定形状の信号である旨を表示部に表示させることができるため、この表示部の表示内容に基づいて、測定対象信号の状態が、波形歪みの大きい不特定形状の状態にあると認識させることができる。
測定装置1の構成を示す構成図である。 正常な状態の測定対象信号S1の波形図である。 図2の測定対象信号S1に含まれている周波数成分のパワースペクトルとフィルタの通過帯域との関係を説明するためのスペクトラム図である。 単一の周波数成分からなる2つの信号が合成されてなる測定対象信号S1の波形図である。 図4の測定対象信号S1に含まれている周波数成分のパワースペクトルとフィルタの通過帯域との関係を説明するためのスペクトラム図である。 三角波で構成された測定対象信号S1の波形図である。 図6の測定対象信号S1に含まれている周波数成分のパワースペクトルとフィルタの通過帯域との関係を説明するためのスペクトラム図である。 不規則に歪んだ状態の測定対象信号S1の波形図である。 図8の測定対象信号S1に含まれている周波数成分のパワースペクトルとフィルタの通過帯域との関係を説明するためのスペクトラム図である。
以下、測定装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。なお、測定対象信号S1についての電気的特性値の一例として、実効値を測定する例を挙げて説明する。
図1に示す測定装置1は、サンプリング部2、フィルタ部3、測定部4、処理部5、記憶部6および表示部7を備え、入力した測定対象信号S1(アナログ信号)の実効値Vrを測定して表示部7に表示すると共に、測定対象信号S1の状態についても検出して、その旨を表示部7に表示可能に構成されている。ここで、測定対象信号S1の状態とは、波形歪みの大小、ノイズ成分の重畳の多少、および波形の形状が特定形状か不特定形状かのうちの少なくとも1つをいうものとする。
また、本例では、検出した測定対象信号S1の状態について、その旨を表示部7に表示する態様の一例として、検出した測定対象信号S1の状態を示す表示(本例では一例として、検出した状態を示すマーク)Mを表示するように構成されている。また、測定装置1は、後述するように通過帯域が予め規定されたフィルタ部3から出力される波形データD2に基づいて算出される第2実効値Vr2を実効値Vrとして表示部7に表示させることで、予め規定された測定帯域(測定周波数帯域)内の測定対象信号S1についての実効値Vrを予め規定された確度(精度)で測定可能となっている。
サンプリング部2は、不図示のA/Dコンバータを用いて構成されて、入力した測定対象信号S1を予め決められたサンプリング周期でサンプリングすることにより、測定対象信号S1についての波形の振幅を示す波形データD1に変換して出力する。
フィルタ部3および測定部4は、一例としてDSP(Digital Signal Processor)で構成されている。この場合、フィルタ部3は、通過帯域が上記の測定帯域となるように規定されたデジタルフィルタで構成されて、入力した波形データD1に含まれている周波数成分のうちの測定帯域内の周波数成分のみを波形データD2として通過させる(出力する)。本例では一例として、フィルタ部3は、通過帯域が図3,5,7,9において一点鎖線で示される周波数帯域に規定された低域通過型フィルタで構成されている。測定部4は、予め規定された量の波形データD1,D2をそれぞれ入力する都度、一方の波形データD1のみを使用して測定対象信号S1の実効値を算出し、この算出した実効値を第1実効値Vr1として処理部5に出力すると共に、他方の波形データD2のみを使用して測定対象信号S1の実効値を算出し、この算出した実効値を第2実効値Vr2として処理部5に出力する。
処理部5は、CPUおよびメモリ(いずれも図示せず)を備えて構成されて、測定部4から第1実効値Vr1および第2実効値Vr2を入力する都度、第1判別処理を実行すると共に、予め規定された回数だけ第1実効値Vr1および第2実効値Vr2を入力する都度、第2判別処理、第3判別処理および状態特定処理を実行する。
具体的には、第1判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が予め規定された誤差範囲(規定範囲)De内で一致するか否か、および第1実効値Vr1がこの誤差範囲Deを超えて第2実効値Vr2よりも大きいか否かを判別する。本例では一例として、誤差範囲Deとして、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2の一方に対する他方の比率に対する規定範囲が予め規定されている。具体的には、測定装置1での実効値Vrとして算出される第2実効値Vr2を基準(数値「1」)としたときの数値範囲(一例として、(1±0.05)。つまり、5%の誤差範囲De)が第1実効値Vr1に対する規定範囲として規定されている。したがって、第1実効値Vr1がこの規定範囲(数値範囲)内に含まれているときには、処理部5は、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が誤差範囲De内で一致すると判別し、含まれていないときには一致しないと判別する。
なお、第1実効値Vr1を基準としたときの数値範囲を第2実効値Vr2に対する規定範囲として規定してもよい。また、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2の一方に対する他方の比率に対する数値範囲を誤差範囲(規定範囲)Deとして予め規定する構成に代えて、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2の差分についての数値範囲を誤差範囲(規定範囲)Deとして予め規定して、この差分が誤差範囲De内か否かに基づき、誤差範囲De内のときには第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が誤差範囲De内で一致すると判別する構成を採用することもできる。
また、第2判別処理では、処理部5は、予め規定された数の第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1を算出すると共に、このばらつき度合いDd1が予め規定された第1基準値Dref1以下であるか否かを判別する。ばらつき度合いDd1としては、第1実効値Vr1の最大値と最小値との差分、第1実効値Vr1の標準偏差、第1実効値Vr1の平均値との差分、および第1実効値Vr1の平均値に対するこの平均値と最新の第1実効値Vr1との差分の比率の絶対値などを採用することができる。第3判別処理では、処理部5は、予め規定された数の第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2を算出すると共に、このばらつき度合いDd2が予め規定された第2基準値Dref2以下であるか否かを判別する。ばらつき度合いDd2としては、第2実効値Vr2の最大値と最小値との差分、第2実効値Vr2の標準偏差、第2実効値Vr2の平均値との差分、および第2実効値Vr2の平均値に対するこの平均値と最新の第2実効値Vr2との差分の比率の絶対値などを採用することができる。
本例では一例として、ばらつき度合いDd1として、第1実効値Vr1の平均値を基準(数値「1」)としたときのこの平均値と最新の第1実効値Vr1との差分の比率の絶対値を採用し、ばらつき度合いDd2として、第2実効値Vr2の平均値を基準(数値「1」)としたときのこの平均値と最新の第2実効値Vr2との差分の比率の絶対値を採用する。このため、第1基準値Dref1および第2基準値Dref2として、数値(一例として1%)が規定されて、ばらつき度合いDd1,Dd2がこの数値以下か否かを判別する構成を採用している。なお、各実効値Vr1,Vr2が同じ波形データD1に基づいて算出される値であるため、各実効値Vr1,Vr2のばらつき度合いDd1,Dd2と比較される各基準値Dref1,Dref2は上記のように同一に規定されている。
また、状態特定処理では、処理部5は、各判別処理(上記の第1、第2および第3判別処理)での判別結果に基づいて、測定対象信号S1の状態を判別し、その判別結果を示す旨を示すマークMを実効値Vrと共に表示部7に表示させる。
記憶部6は、上記第1判別処理において使用される誤差範囲De、上記第2判別処理において使用される第1基準値Dref1、上記第3判別処理において使用される第2基準値Dref2、および上記状態特定処理において判別された各種状態に対応するマークMを示すマークデータDmを予め記憶する。表示部7は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイ装置で構成されて、少なくとも実効値VrおよびマークMを画面に表示可能に構成されている。
次に、測定装置1による測定対象信号S1についての実効値Vrの測定動作について説明する。
この測定装置1では、作動状態において、サンプリング部2が、測定対象信号S1を入力しつつサンプリングすることにより、波形データD1を出力する。また、フィルタ部3は、波形データD1を入力すると共に、この波形データD1に含まれている周波数成分のうちの通過帯域内(つまり、測定帯域内)の周波数成分のみを波形データD2として出力する。また、測定部4は、予め規定された量の波形データD1,D2をそれぞれ入力する都度、波形データD1を使用して第1実効値Vr1を算出し、かつ波形データD2を使用して第2実効値Vr2を算出して、処理部5に出力する。
この状態において、処理部5は、新たな第1実効値Vr1および第2実効値Vr2を入力する都度、第1判別処理、第2判別処理、第3判別処理および状態特定処理を実行して、測定対象信号S1の状態を特定し、特定した状態を示すマークMを実効値Vr(本例では第2実効値Vr2)と共に表示部7に更新表示させる。
以下、測定対象信号S1の状態に分けて説明する。
まず、測定対象信号S1が、図2に示すように波形歪みがなく(または極めて少なく)、かつ振幅が一定で、しかも図3に示すようにフィルタ部3の測定帯域内に含まれる周波数f1の周波数成分のみで構成される信号(つまり、正弦波)であるときには、測定対象信号S1のすべて(ほぼすべて)の周波数成分がフィルタ部3を通過する。このため、測定部4に入力される両波形データD1,D2は同一またはほぼ同一(以下、「同一」という)となる結果、測定部4において各波形データD1,D2に基づいて算出される第1実効値Vr1および第2実効値Vr2も同一またはほぼ同一(以下、「同一」という)となる。また、上記のように測定対象信号S1が波形歪みのない一定の振幅の信号であるため、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2のばらつきは極めて少ない状態となっている。
このため、第1判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が同一の値となることから、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が記憶部6から読み出した誤差範囲De内で一致すると判別する。
また、第2判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1のばらつき度合いDd1を算出する。この場合、上記したように第1実効値Vr1のばらつきが極めて少ないため、ばらつき度合いDd1も小さくなる結果、処理部5は、このばらつき度合いDd1と記憶部6から読み出した第1基準値Dref1とを比較して、ばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1以下となると判別する。また、第3判別処理では、処理部5は、第2実効値Vr2のばらつき度合いDd2を算出する。この場合、上記したように第2実効値Vr2のばらつきが極めて少ないため、ばらつき度合いDd2も小さくなる結果、処理部5は、このばらつき度合いDd2と記憶部6から読み出した第2基準値Dref2とを比較して、ばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2以下となると判別する。
また、状態特定処理では、処理部5は、上記の第1、第2および第3判別処理での判別結果に基づいて、測定対象信号S1の状態を判別する。本例では、第1判別処理において、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が一致すると判別し、第2判別処理において、第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1以下であると判別し、第3判別処理において、第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2以下であると判別したことから、処理部5は、測定対象信号S1の状態について、波形歪みが小さく、かつ測定帯域外の周波数成分(ノイズ成分)の重畳も少ない状態にあると判別する。また、処理部5は、判別した測定対象信号S1の状態を示す(状態に対応する)マークMを特定し、このマークMを示すマークデータDmを記憶部6から読み出す。最後に、処理部5は、第2実効値Vr2を実効値Vrとして表示部7に出力して表示させると共に、マークデータDmを表示部7に出力して、特定したマークMを表示部7に表示させる。
これにより、実効値Vrと共に測定対象信号S1の状態を示すマークMが表示部7に併せて表示されるため、表示部7に表示されている実効値Vrが、波形歪みが小さく、かつノイズ成分の重畳も少ない測定対象信号S1についての実効値である旨が確実に認識可能となる。なお、このように波形歪みが小さく、かつノイズ成分の重畳も少ない測定対象信号S1については、マークデータDmとしてヌル値(null)を表示部7に出力することにより、表示部7にマークMを表示させないことで、その旨を表示させる構成を採用することもできる。
次に、測定対象信号S1が、図4に示すように、破線で示す信号S1aと一点鎖線で示す信号S1bの合成信号であって、かつ各信号S1a,S1bに波形歪みがなく(または極めて少なく)、かつ振幅が一定で、しかも図5に示すようにフィルタ部3の測定帯域内に含まれる周波数f1,f2の単一の周波数成分のみで構成される信号(つまり、正弦波)であるときには、測定対象信号S1のすべての周波数成分がフィルタ部3を通過する。このため、測定部4に入力される両波形データD1,D2は同一となる結果、測定部4において各波形データD1,D2に基づいて算出される第1実効値Vr1および第2実効値Vr2も同一となる。一方、周波数が異なる2つの信号S1a(周波数f1),信号S1b(周波数f2)の合成信号である測定対象信号S1は、図4に示すように、その振幅が変動する信号となる。このため、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2のばらつきは大きい状態となっている。
このため、第1判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が同一の値となることから、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が記憶部6から読み出した誤差範囲De内で一致すると判別する。
また、第2判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1のばらつき度合いDd1を算出する。この場合、上記したように第1実効値Vr1のばらつきが大きいため、ばらつき度合いDd1も大きくなる結果、処理部5は、このばらつき度合いDd1と記憶部6から読み出した第1基準値Dref1とを比較して、ばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1を超えていると判別する。また、第3判別処理では、処理部5は、第2実効値Vr2のばらつき度合いDd2を算出する。この場合、上記したように第2実効値Vr2のばらつきも大きいため、ばらつき度合いDd2も大きくなる結果、処理部5は、このばらつき度合いDd2と記憶部6から読み出した第2基準値Dref2とを比較して、ばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2を超えていると判別する。
また、状態特定処理では、処理部5は、上記の第1、第2および第3判別処理での判別結果に基づいて、測定対象信号S1の状態を判別する。本例では、第1判別処理において、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が一致すると判別し、第2判別処理において、第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1を超えていると判別し、第3判別処理において、第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2を超えていると判別したことから、処理部5は、測定対象信号S1の状態について、波形歪みは大きいものの、測定帯域外の周波数成分(ノイズ成分)の重畳は少ない状態にあると判別する。また、処理部5は、判別した測定対象信号S1の状態を示す(状態に対応する)マークMを特定し、このマークMを示すマークデータDmを記憶部6から読み出す。最後に、処理部5は、第2実効値Vr2を実効値Vrとして表示部7に出力して表示させると共に、マークデータDmを表示部7に出力して、特定したマークMを表示部7に表示させる。
これにより、実効値Vrと共に測定対象信号S1の状態を示すマークMが表示部7に併せて表示されるため、表示部7に表示されている実効値Vrが、波形歪みは大きいものの、ノイズ成分の重畳の少ない測定対象信号S1についての実効値であることが確実に認識可能となる。
続いて、測定対象信号S1が、三角波、矩形波または鋸波などの特定の形状の波形が一定の周期で現れる信号(特定形状の信号)であって、ノイズ成分の重畳のない信号(本例では一例として、図6に示すように三角波)であるときには、その周波数成分は図7に示すように、基本周波数成分(周波数f1)、周波数f1の3倍の周波数成分(f1×3)、周波数f1の5倍の周波数成分(f1×5)、・・・というように、基本周波数成分の周波数f1の奇数倍の周波数成分のみが数多く発生した状態となる。また、測定対象信号S1は、特定形状の信号であることから、波形の振幅が一定となるため、各周波数成分のレベル(パワー)は高周波側の周波数成分ほど低くなるもののそれぞれのレベルは一定の状態(変動しない状態)となっている。このため、フィルタ部3からは、波形データD1に含まれている周波数成分のうちのフィルタ部3の通過帯域(測定装置1の測定帯域)に含まれる周波数成分のみ(図7では一例として、周波数f1,f1×3の2つの周波数成分)が波形データD2として出力される。
これにより、測定部4に入力される両波形データD1,D2は相違した状態(フィルタ部3の通過帯域外に位置する周波数成分の分だけ波形データD1が大きい状態)となる結果、測定部4において各波形データD1,D2に基づいて算出される第1実効値Vr1および第2実効値Vr2も相違した状態(第1実効値Vr1の方が第2実効値Vr2よりも大きい状態)となる。一方、上記したように、測定対象信号S1の振幅は一定であり、これによって測定対象信号S1を構成する各周波数成分(周波数f1の基本周波数成分および周波数f1の奇数倍の各周波数成分(高調波成分))のレベルも一定の状態にあることから、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2のばらつきは小さい状態となっている。
このため、第1判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が上記のように異なる値となることから、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が記憶部6から読み出した誤差範囲Deを超えて相違する、具体的には、第1実効値Vr1がこの誤差範囲Deを超えて第2実効値Vr2よりも大きいと判別する。
また、第2判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1のばらつき度合いDd1を算出する。この場合、上記したように第1実効値Vr1のばらつきが小さいため、ばらつき度合いDd1も小さくなる結果、処理部5は、このばらつき度合いDd1と記憶部6から読み出した第1基準値Dref1とを比較して、ばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1以下となると判別する。また、第3判別処理では、処理部5は、第2実効値Vr2のばらつき度合いDd2を算出する。この場合、上記したように第2実効値Vr2のばらつきも小さいため、ばらつき度合いDd2も小さくなる結果、処理部5は、このばらつき度合いDd2と記憶部6から読み出した第2基準値Dref2とを比較して、ばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2以下になると判別する。
また、状態特定処理では、処理部5は、上記の第1、第2および第3判別処理での判別結果に基づいて、測定対象信号S1の状態を判別する。本例では、第1判別処理において、第1実効値Vr1が誤差範囲Deを超えて第2実効値Vr2よりも大きいと判別し、第2判別処理において、第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1以下であると判別し、第3判別処理において、第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2以下であると判別したことから、処理部5は、測定対象信号S1の状態について、波形歪みが大きい特定形状の信号(三角波や矩形波や鋸波)であると判別する。また、処理部5は、判別した測定対象信号S1の状態を示す(状態に対応する)マークMを特定し、このマークMを示すマークデータDmを記憶部6から読み出す。最後に、処理部5は、第2実効値Vr2を実効値Vrとして表示部7に出力して表示させると共に、マークデータDmを表示部7に出力して、特定したマークMを表示部7に表示させる。
これにより、実効値Vrと共に測定対象信号S1の状態を示すマークMが表示部7に併せて表示されるため、表示部7に表示されている実効値Vrが、波形歪みの大きい特定形状の測定対象信号S1についての実効値であることが確実に認識可能となる。
次いで、測定対象信号S1が、一例として図8に示すように、波形の歪んだ信号であり、かつその歪み具合が変動している信号(つまり、不特定形状の信号)であるときには、その周波数成分として、図9に示すように、さまざまな周波数の周波数成分が、測定帯域の内外においてランダムに発生すると共に、各周波数成分のレベル(パワー)も変動している状態となっている。このため、フィルタ部3からは、波形データD1に含まれている周波数成分のうちのフィルタ部3の通過帯域(測定装置1の測定帯域)に含まれる周波数成分のみが波形データD2として出力される。
これにより、測定部4に入力される両波形データD1,D2は相違した状態(フィルタ部3の通過帯域外に位置する周波数成分の分だけ波形データD1が大きい状態)となる結果、測定部4において各波形データD1,D2に基づいて算出される第1実効値Vr1および第2実効値Vr2も相違した状態(第1実効値Vr1の方が第2実効値Vr2よりも大きい状態)となる。また、上記したように、測定対象信号S1が不特定形状の信号であることから、これによって測定対象信号S1を構成する各周波数成分のレベルも変動する状態にあることから、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2のばらつきは大きい状態となっている。
このため、第1判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が上記のように異なる値となることから、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が記憶部6から読み出した誤差範囲Deを超えて相違する、具体的には、第1実効値Vr1がこの誤差範囲Deを超えて第2実効値Vr2よりも大きいと判別する。
また、第2判別処理では、処理部5は、第1実効値Vr1のばらつき度合いDd1を算出する。この場合、上記したように第1実効値Vr1のばらつきが大きいため、ばらつき度合いDd1も大きくなる結果、処理部5は、このばらつき度合いDd1と記憶部6から読み出した第1基準値Dref1とを比較して、ばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1を超えていると判別する。また、第3判別処理では、処理部5は、第2実効値Vr2のばらつき度合いDd2を算出する。この場合、上記したように第2実効値Vr2のばらつきも大きいため、ばらつき度合いDd2も大きくなる結果、処理部5は、このばらつき度合いDd2と記憶部6から読み出した第2基準値Dref2とを比較して、ばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2を超えていると判別する。
また、状態特定処理では、処理部5は、上記の第1、第2および第3判別処理での判別結果に基づいて、測定対象信号S1の状態を判別する。本例では、第1判別処理において、第1実効値Vr1が誤差範囲Deを超えて第2実効値Vr2よりも大きいと判別し、第2判別処理において、第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1を超えていると判別し、第3判別処理において、第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2を超えていると判別したことから、処理部5は、測定対象信号S1の状態について、波形が不特定形状である(例えば、波形に歪みが発生し、かつその歪み具合が変動している状態にある)と判別する。また、処理部5は、判別した測定対象信号S1の状態を示す(状態に対応する)マークMを特定し、このマークMを示すマークデータDmを記憶部6から読み出す。最後に、処理部5は、第2実効値Vr2を実効値Vrとして表示部7に出力して表示させると共に、マークデータDmを表示部7に出力して、特定したマークMを表示部7に表示させる。
これにより、実効値Vrと共に測定対象信号S1の状態を示すマークMが表示部7に併せて表示されるため、表示部7に表示されている実効値Vrが、波形が不特定形状である測定対象信号S1についての実効値であることが確実に認識可能となる。
このように、この測定装置1および測定方法では、フィルタ部3を通過させない測定対象信号S1(測定帯域内および測定帯域外の各周波数成分を含んだ状態の測定対象信号S1)についての第1実効値Vr1と、フィルタ部3を通過させた測定対象信号S1(測定帯域内の各周波数成分のみを含んだ状態の測定対象信号S1)についての第2実効値Vr2とを算出(測定)し、この各実効値Vr1,Vr2に基づき、各実効値Vr1,Vr2が誤差範囲De内で一致するか否か、および第1実効値Vr1が誤差範囲Deを超えて第2実効値Vr2よりも大きいか否かを判別する第1判別処理を実行し、第1実効値Vr1のばらつき度合いDd1を算出すると共にばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1以下であるか否かを判別する第2判別処理を実行し、第2実効値Vr2のばらつき度合いDd2を算出すると共にばばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2以下であるか否かを判別する第3判別処理を実行した後に、各判別処理での判別結果に基づいて測定対象信号S1の状態を判別してその旨を示すマークMを表示部7に表示させる状態特定処理を実行する。
したがって、この測定装置1および測定方法によれば、FFT演算処理を実行し得る高価な機能を備えることなく、2つの実効値Vr1,Vr2にのみ基づいて測定対象信号S1の状態を判別し、その旨(本例では、この判別した状態を示すマークM)を実効値Vrと共に表示部7に表示させることができるため、この表示部7に表示内容に基づいて、測定対象信号S1の実効値Vrと共にその状態を装置コストの上昇を回避しつつ認識させることができる。
また、この測定装置1および測定方法によれば、各判別処理での判別結果が、各実効値Vr1,Vr2が誤差範囲De内で一致し、かつ第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1以下であり、かつ第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2以下であるときには、測定対象信号S1は波形歪みが小さく、かつ測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態である旨(本例では、その旨を示すマークM)を表示部7に表示させることができるため、この表示部7の表示内容(実効値VrとマークM)に基づいて、測定対象信号S1の実効値Vrと共に、測定対象信号S1の状態が、波形歪みが小さく、かつ測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態であると認識させることができる。
また、この測定装置1および測定方法によれば、各判別処理での判別結果が、第1実効値Vr1および第2実効値Vr2が誤差範囲De内で一致し、かつ第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1を超え、かつ第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2を超えているときには、測定対象信号S1は波形歪みが大きく、かつ測定対象信号S1に含まれている測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態である旨(本例では、その旨を示すマークM)を表示部7に表示させることができるため、この表示部7の表示内容に基づいて、測定対象信号S1の実効値Vrと共に、測定対象信号S1の状態が、波形歪みが大きく、かつ測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態であると認識させることができる。
また、この測定装置1および測定方法によれば、各判別処理での判別結果が、第1実効値Vr1が誤差範囲Deを超えて第2実効値Vr2よりも大きく、かつ第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1以下であり、かつ第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2以下であるときには、測定対象信号S1は波形歪みが大きい特定形状の信号である旨(本例では、その旨を示すマークM)を表示部7に表示させることができるため、この表示部7の表示内容に基づいて、測定対象信号S1の実効値Vrと共に、測定対象信号S1の状態が、波形歪みが大きい特定形状の状態にあると認識させることができる。
また、この測定装置1および測定方法によれば、各判別処理での判別結果が、第1実効値Vr1が誤差範囲Deを超えて第2実効値Vr2よりも大きく、かつ第1実効値Vr1についてのばらつき度合いDd1が第1基準値Dref1を超え、かつ第2実効値Vr2についてのばらつき度合いDd2が第2基準値Dref2を超えているときには、測定対象信号S1は波形歪みが大きい不特定形状の信号である旨(本例では、その旨を示すマークM)を表示部7に表示させることができるため、この表示部7の表示内容に基づいて、測定対象信号S1の状態が、波形歪みの大きい不特定形状の状態にあると認識させることができる。
なお、上記の測定装置1では、上記したように、測定対象信号S1をまずサンプリング部2において波形データD1に変換した後に、DSPなどで構成されたフィルタ部3においてこの波形データD1をデジタル処理して波形データD2を生成する構成を採用しているが、通過帯域(測定帯域)がフィルタ部3と同一に構成されたアナログフィルタを使用する構成を採用することもできる。この構成においては、入力した測定対象信号S1をアナログフィルタを通過させない状態のままA/D変換器で波形データD1に変換し、入力した測定対象信号S1をアナログフィルタを通過させることで、測定帯域外の周波数成分を除去し、この測定帯域外の周波数成分が除去された測定対象信号S1を他のA/D変換器で波形データD2に変換する。この構成を採用した場合においても、この各波形データD1,D2に基づいて測定部4が第1実効値Vr1および第2実効値Vr2を算出することができるため、上記の測定装置1と同様の効果を得ることができる。また、この場合、1つのA/D変換器に対して、アナログフィルタを通過させない測定対象信号S1と、アナログフィルタを通過させた測定対象信号S1とを切り替えて入力することにより、2種類の波形データD1,D2を生成する構成とすることもできる。
また、測定対象信号S1の電気的特性値の一例として実効値Vrを測定する例について上記したが、測定部4が波形データD1,D2に基づいて測定対象信号S1の平均値を電気的特性値として測定し、各波形データD1,D2から算出される2つの平均値に基づいて、測定対象信号S1の状態を検出することもできる。
1 測定装置
2 サンプリング部
3 フィルタ部
4 測定部
5 処理部
7 表示部
Dd1,Dd2 ばらつき度合い
De 誤差範囲
Dref1 第1基準値
Dref2 第2基準値
M マーク
S1 測定対象信号
Vr 実効値
Vr1 第1実効値
Vr2 第2実効値

Claims (6)

  1. 測定対象信号の電気的特性値を測定する測定部と、
    測定された前記電気的特性値を入力して表示部に表示させる処理部とを備えた測定装置であって、
    前記測定対象信号を入力すると共に当該測定対象信号に含まれている測定帯域内の周波数成分のみを通過させるフィルタ部を有し、
    前記測定部は、前記測定対象信号の前記電気的特性値を測定して第1電気的特性値として出力すると共に、前記フィルタ部から出力された前記測定対象信号の電気的特性値を測定して第2電気的特性値として出力し、
    前記処理部は、前記第1電気的特性値および前記第2電気的特性値を入力して、当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の一方に対する他方の比率または当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の差分が予め規定された規定範囲内か否か、および当該第1電気的特性値が当該規定範囲を超えて当該第2電気的特性値よりも大きいか否かを判別する第1判別処理、当該第1電気的特性値のばらつき度合いを算出すると共に当該ばらつき度合いが予め規定された第1基準値以下であるか否かを判別する第2判別処理、並びに当該第2電気的特性値のばらつき度合いを算出すると共に当該ばらつき度合いが予め規定された第2基準値以下であるか否かを判別する第3判別処理を実行すると共に、前記各判別処理での判別結果に基づいて前記測定対象信号の状態を判別してその旨を前記表示部に表示させる状態特定処理を実行する測定装置。
  2. 前記処理部は、前記各判別処理での結果が、前記第1電気的特性値および前記第2電気的特性値の一方に対する他方の比率または当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の差分が前記規定範囲内であり、かつ前記第1電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第1基準値以下であり、かつ前記第2電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第2基準値以下であるときには、前記状態特定処理において、前記測定対象信号は波形歪みが小さく、かつ前記測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態であると判別してその旨を前記表示部に表示させる請求項1記載の測定装置。
  3. 前記処理部は、前記各判別処理での結果が、前記第1電気的特性値および前記第2電気的特性値の一方に対する他方の比率または当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の差分が前記規定範囲内であり、かつ前記第1電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第1基準値を超え、かつ前記第2電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第2基準値を超えているときには、前記状態特定処理において、前記測定対象信号は波形歪みが大きく、かつ当該測定対象信号に含まれている前記測定帯域外のノイズ成分の重畳が少ない状態であると判別してその旨を前記表示部に表示させる請求項1または2記載の測定装置。
  4. 前記処理部は、前記各判別処理での結果が、前記第1電気的特性値が前記規定範囲を超えて前記第2電気的特性値よりも大きく、かつ前記第1電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第1基準値以下であり、かつ前記第2電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第2基準値以下であるときには、前記状態特定処理において、前記測定対象信号は波形歪みが大きい特定形状の信号であると判別してその旨を前記表示部に表示させる請求項1から3のいずれかに記載の測定装置。
  5. 前記処理部は、前記各判別処理での結果が、前記第1電気的特性値が前記規定範囲を超えて前記第2電気的特性値よりも大きく、かつ前記第1電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第1基準値を超え、かつ前記第2電気的特性値についての前記ばらつき度合いが前記第2基準値を超えているときには、前記状態特定処理において、前記測定対象信号は波形歪みが大きい不特定形状の信号であると判別してその旨を前記表示部に表示させる請求項1から4のいずれかに記載の測定装置。
  6. 測定対象信号の電気的特性値を測定すると共に当該測定した電気的特性値を表示部に表示させる際に、
    測定帯域内および当該測定帯域外の各周波数成分を含んだ状態での前記測定対象信号についての前記電気的特性値を第1電気的特性値として測定し、
    前記測定帯域内のみの前記周波数成分を含んだ状態での前記測定対象信号についての前記電気的特性値を第2電気的特性値として測定し、
    前記第1電気的特性値および前記第2電気的特性値の一方に対する他方の比率または当該第1電気的特性値および当該第2電気的特性値の差分が予め規定された規定範囲内か否か、および当該第1電気的特性値が当該規定範囲を超えて当該第2電気的特性値よりも大きいか否かを判別する第1判別処理を実行し、
    前記第1電気的特性値のばらつき度合いを算出すると共に当該ばらつき度合いが予め規定された第1基準値以下であるか否かを判別する第2判別処理を実行し、
    前記第2電気的特性値のばらつき度合いを算出すると共に当該ばらつき度合いが予め規定された第2基準値以下であるか否かを判別する第3判別処理を実行した後に、
    前記各判別処理での判別結果に基づいて前記測定対象信号の状態を判別してその旨を前記表示部に表示させる状態特定処理を実行する測定方法。
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