JP2012121986A - 重金属処理剤及び重金属汚染物質に含まれる砒素の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
砒素を含有する重金属汚染物質では、従来の鉄水溶液の重金属処理剤では、安定性及び取扱の面で問題があり、さらにアルカリ性域での処理性能が不十分であった。
【解決手段】
水溶性の2価の鉄化合物、脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩並びにカルシウム化合物を含んでなる重金属処理剤では水溶液の保存安定性が高く、アルカリ性域においても砒素を高度に不溶化処理でき、信頼性の高い処理を行うことができる。また水溶液のpHを比較的高くすることができるため、腐食の問題が少ない。
【選択図】なし

Description

本発明は、重金属汚染物質、例えば、ゴミ焼却場から排出される焼却灰及び飛灰、重金属に汚染された土壌や地下水、排水処理後に生じる汚泥、工場から排出される排水等に含有される砒素を高度に不溶化処理でき、なおかつ安定性の高い重金属処理剤、並びに重金属汚染物質に含まれる砒素の処理方法に関するものである。
砒素等の重金属を含有する土壌又は産業廃棄物の処理方法として浄化・除去方法又は不溶化・封じ込め方法が主である。このうち、不溶化・封じ込め方法は、浄化・除去方法に比べて処理コストが安く、特に土壌汚染においては土壌対策汚染法の改正により、今後基本となる処理方法として位置づけられている。
従来、砒素を含有する土壌からの砒素の溶出を抑制する方法として、砒素を含有する土壌に硫酸鉄等の鉄塩や鉄粉を添加する方法やマグネシウム化合物やシュベルトマナイトが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、鉄塩を添加する方法では鉄塩の水溶液を使用した場合、水溶液が強酸性であることから、装置腐食が激しく、取扱が困難、さらにはセメント等を併用した場合、アルカリ性雰囲気となり、不溶化性能が低下する等の問題があった。
また、マグネシウム化合物やシュベルトマナイトを添加する方法では、固形剤であるため、分散性の問題から多量に添加する必要があり、また不溶化性能も不十分であるという問題があった。
特開2000−246229号公報 特開2003−225640号公報 特開2005−871号公報
重金属汚染物質に含まれる砒素を鉄水溶液からなる重金属処理剤で処理する場合、鉄水溶液は腐食性が強く取扱が困難であり、またアルカリ性域で処理性能が不十分であった。
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、水溶性の2価の鉄化合物、脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩並びにカルシウム化合物を含んでなる重金属処理剤では装置材料の腐食の問題が少ないpH領域での安定性に優れ、砒素に対してアルカリ性域においても高い不溶化能力を有すことを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の重金属処理剤は水溶性の2価の鉄化合物、脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩、並びにカルシウム化合物を含んでなるものである。水溶性の2価の鉄化合物に脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩を加えることにより、有効成分である2価の鉄の水溶液中での保存安定性が著しく向上し、腐食装置材料の腐食の問題が少ないpH領域で安定なものとなる。さらにカルシウム化合物を加えることにより、有効成分である2価の鉄によるアルカリ性域での砒素の不溶化能力が向上する。
本発明でいう脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸とは、カルボン酸のα位にヒドロキシル基を有し、なおかつ芳香族の置換基を有さないものをいう。この場合、他の置換基としては脂肪族炭化水素だけでなく、水酸基、カルボキシル基であってもよい。
本発明の重金属処理剤で用いる脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸としては、特にカルボキシル基を1つ以上、ヒドロキシル基を1つ以上有する脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩が好ましく、さらにカルボキシル基とヒドロキシル基を合計として3つ以上有し、かつ、カルボキシル基とヒドロキシル基の官能基数が異なる脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩が好ましい。
特にカルボキシル基とヒドロキシル基を合計として3つ以上有し、かつ、カルボキシル基とヒドロキシル基の官能基数が異なる脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩の中でもカルボキシル基がヒドロキシル基よりも多い脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩が特に好ましい。
これらの脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸では、2価の鉄の水溶液中での保存安定性が著しく高められ、高価なアスコルビン酸等の還元剤をさらに併用しなくても長期安定性が得られる。
本発明に用いる脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸で、カルボキシル基を1つ、ヒドロキシル基を1つ有する脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩としては、例えば、グリコール酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、2−メチル−2−ヒドロキシ酪酸などが例示できる。
さらに本発明に用いる脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸としてはカルボキシル基とヒドロキシル基を合計として3つ以上有し、かつ、カルボキシル基とヒドロキシル基の官能基数が異なる脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸が好ましく、例えば、テトラヒドロキシブタン二酸、2−ヒドロキシマロン酸、デソキサル酸、グリセリン酸、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸、キナ酸、グルカル酸、グルコン酸、ガラクタル酸、ヘプトン酸などが例示できる。
入手し易さ、安定性向上効果の点でグリセリン酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸が好ましく、特に他の重金属を溶出させる影響がないリンゴ酸、クエン酸が好ましい。
これらの塩としてはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩などが用いられ、水溶性が高く、安価なナトリウム塩又はカリウム塩が好ましい。
また、脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩においては、水和物であってもよい。
具体的な脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩としては、例えばグリコール酸無水物、グリコール酸水和物、グリコール酸ナトリウム塩無水物、グリコール酸ナトリウム塩水和物、乳酸無水物、乳酸水和物、乳酸ナトリウム塩無水物、乳酸ナトリウム塩水和物、2−ヒドロキシ酪酸無水物、2−ヒドロキシ酪酸水和物、2−ヒドロキシ酪酸ナトリウム塩無水物、2−ヒドロキシ酪酸ナトリウム塩水和物、グリセリン酸無水物、グリセリン酸水和物、グリセリン酸ナトリウム塩無水物、グリセリン酸ナトリウム塩水和物、クエン酸無水物、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム塩無水物、クエン酸ナトリウム塩水和物、DL−リンゴ酸無水物、DL−リンゴ酸水和物、DL−リンゴ酸ナトリウム塩無水物、DL−リンゴ酸ナトリウム塩水和物、グルコン酸無水物、グルコン酸水和物、グルコン酸ナトリウム塩無水物、グルコン酸ナトリウム塩水和物等が挙げられ、その中でも、乳酸無水物、乳酸水和物、乳酸ナトリウム塩無水物、乳酸ナトリウム塩水和物、グリセリン酸無水物、グリセリン酸水和物、グリセリン酸ナトリウム塩無水物、グリセリン酸ナトリウム塩水和物、クエン酸無水物、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム塩無水物、クエン酸ナトリウム塩水和物、DL−リンゴ酸無水物、DL−リンゴ酸水和物、DL−リンゴ酸ナトリウム塩無水物、DL−リンゴ酸ナトリウム塩水和物、グルコン酸無水物、グルコン酸水和物、グルコン酸ナトリウム塩無水物、グルコン酸ナトリウム塩水和物等が好ましく、特にクエン酸無水物、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム塩無水物、クエン酸ナトリウム塩水和物、DL−リンゴ酸無水物、DL−リンゴ酸水和物、DL−リンゴ酸ナトリウム塩無水物、DL−リンゴ酸ナトリウム塩水和物等が好ましい。
脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩の添加により2価の鉄の水溶液中での保存安定性が向上するメカニズムは定かではないが、鉄イオンと特に安定な水溶性錯体を形成し得る特定の脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩を添加することにより、保存安定性が向上するものと考えられる。
即ち、本発明で用いる脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸は、単にカルボキシル基を有していれば良いというものではなく、水溶液中の2価の鉄イオンと安定な水溶性錯体を形成するものである。
本発明に用いる水溶性の2価の鉄化合物は特に限定されるものではなく、例えば無機鉄塩、有機酸鉄塩の無水物及び水和物が挙げられ、その中でも無機鉄塩の無水物及び水和物が好ましい。そして、無機鉄塩の無水物及び水和物としては、例えば塩化第一鉄、臭化第一鉄、硝酸第一鉄、硫酸第一鉄、硫酸第一鉄アンモニウム等の無水物及び水和物が挙げられる。特に安価で入手し易い塩化第一鉄、硫酸第一鉄等の無水物及び水和物が好ましい。
本発明に用いるカルシウム化合物は特に限定されるものではなく、例えば無機カルシウム化合物、有機酸カルシウム塩の無水物及び水和物が挙げられ、その中でも無機カルシウム化合物の無水物及び水和物が好ましい。そして、無機カルシウム化合物の無水物及び水和物としては、例えば酸化カルシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、チオ硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、燐酸カルシウム、次亜塩素酸カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、水酸化カルシウム等の無水物及び水和物が挙げられる。中でも水への溶解度が高く水溶性であるチオ硫酸カルシウム、次亜塩素酸カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、塩化カルシウム等の無水物及び水和物が好ましく、特に水溶性が高く、かつ安価、中性でありpHに影響を及ぼさない塩化カルシウムの無水物及び水和物が好ましい。
本発明の重金属処理剤のpHは特に限定はなく、装置の腐食の問題の少ないpH3以上が好ましく、特にpH4以上であることが好ましい。pHの上限も特に限定はなく、pHが高すぎると鉄の水酸化物沈殿が生成する場合があり、脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸又は酸塩を有効成分として含有しているため、pH8以下が好ましく、特にpH7以下であることが好ましい。
2価の鉄化合物の水溶液はpH3以上では酸化により劣化し、pHが増大するに従ってその傾向が顕著であることが知られている。本発明では特定の脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩を用いることにより、pH3以上においても2価の鉄の酸化劣化がなく長期安定性が得られる。
本発明の重金属処理剤のpHを調整するアルカリ成分は特に限定はなく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水酸化物、アンモニア等が例示でき、特に安価な水酸化ナトリウムが好ましい。
本発明の重金属処理剤における2価の鉄の濃度は、2価の鉄の水溶液中での保存安定性及び重金属処理能力の観点から0.1〜20重量%の範囲が好ましく、特に1〜15重量%の範囲が好ましい。
本発明の重金属処理剤の脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩の量は、鉄錯体が沈殿生成しないこと及び2価の鉄の水溶液中での保存安定性向上効果のため、2価の鉄の1モル量に対し、0.001〜3倍(モル比)の範囲が好ましく、さらに0.01〜3倍(モル比)の範囲が好ましく、特に0.01〜1倍(モル比)の範囲が好ましい。
本発明の重金属処理剤のカルシウム化合物の量は、2価の鉄の量及びアルカリ性域での能力の向上の観点から、2価の鉄の1モル量に対し、001〜1倍(モル比)の範囲が好ましく、特に0.1〜0.5倍(モル比)の範囲が好ましい。
本発明ではそのままでも十分な安定性を発揮できるが、さらに還元剤を添加することを妨げるものではない。還元剤としては特に限定はなく、例えばアスコルビン酸及び/又はその塩、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、亜硫酸塩、チオ硫酸塩等が挙げられる。さらに2価の鉄の水溶液中での保存安定性を損なわない限り他の添加剤を添加してもよい。他の添加剤としては例えばpH調整剤、pH緩衝剤、無機系重金属処理剤、有機系重金属処理剤等が挙げられる。
本発明の重金属処理剤を用いた砒素の処理方法は、特に限定されるものではなく、本発明の重金属処理剤と砒素を含有する重金属汚染物質を混合すればよい。
本発明の重金属処理剤の使用量は重金属汚染物質の状態、砒素の含有量や形態により適宜選択することができ、土壌に対しては0.1〜30重量%(水溶液として)が好ましい。また、土壌の場合、処理後の硬度を上げるために、土壌に対して0.1〜30重量%のセメントを混合時に添加してもよい。セメントを併用した場合、セメントからの6価クロムの溶出が問題となることがあるが、本発明の重金属処理剤の場合、有効成分が2価の鉄であることから、6価クロムを還元し3価とすることができ、6価クロムが溶出するという問題は生じない。
本発明の重金属処理剤は、砒素を含有する重金属汚染物質として飛灰、土壌、地下水、排水、スラッジ等の処理に用いることができる。
本発明の重金属処理剤は、砒素の不溶化の有効成分である2価の鉄の水溶液中での保存安定性に優れ、安定的な処理性能を維持でき、アルカリ性域においても砒素を高度に不溶化処理することができる。また水溶液のpHを比較的高くすることができるため、腐食の問題が少ない。
以下に本発明を実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(安定性試験)
実施例1
クエン酸三ナトリウム・2水和物40重量部(0.14モル)、33%塩化第一鉄水溶液516重量部(2価の鉄として7.5重量%、1.34モル)、35%塩化カルシウム水溶液213重量部(0.67モル)、NaOH水溶液231重量部を加え、pH約5に調整し、室温、大気開放下で静置した。初期pHおよび保存安定性試験の結果を表1に示す。
重金属処理剤の安定期間は、水溶液中に沈殿(懸濁物)が発生するまでの期間とした。
実施例2
DL−リンゴ酸二ナトリウム・1/2水和物25重量部(0.13モル)、33%塩化第一鉄水溶液516重量部(2価の鉄として7.5重量%、1.34モル)、35%塩化カルシウム水溶液213重量部(0.67モル)、NaOH水溶液246重量部を加え、pH約5に調整し、室温、大気開放下で静置した。初期pHおよび保存安定性試験の結果を表1に示す。
本発明の脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸又はその塩を用いた場合、pH3以上において2価の鉄の安定性が維持された。
比較例1
33%塩化第一鉄水溶液516重量部(2価の鉄として7.5重量%、1.34モル)、水484重量部を加え、室温、大気開放下で静置した。初期pHおよび保存安定性試験の結果を表1に示す。
α−ヒドロキシカルボン酸又はその塩及びカルシウム化合物を用いなかったため保存安定性に劣るものであった。
Figure 2012121986
(重金属処理能力試験)
実施例3
3価の砒素を1mg/L含有する排水(pH=12)1000重量部に実施例2の重金属処理剤2重量部(排水に対して0.2重量%)を加え、pH=12を維持して30分攪拌し、ろ過したろ液中の砒素濃度を測定した。
処理排水中の砒素濃度は、0.005mg/L未満であり、環境基準(0.01mg/L以下)を満足するものであった。
実施例4
5価の砒素を1mg/L含有する排水(pH=12)1000重量部に実施例2の重金属処理剤2重量部(排水に対して0.2重量%)を加え、pH=12を維持して30分攪拌し、ろ過したろ液中の砒素濃度を測定した。
処理排水中の砒素濃度は、0.005mg/L未満であり、環境基準(0.01mg/L以下)を満足するものであった。
比較例2
使用する重金属処理剤をDL−リンゴ酸二ナトリウム・1/2水和物25重量部(0.13モル)、33%塩化第一鉄水溶液516重量部(2価の鉄として7.5重量%、1.34モル)、NaOH水溶液459重量部を加え、pH約5に調整したものとした以外は実施例3と同様の操作を行った。
カルシウム化合物を用いなかったため、アルカリ性域での処理排水中の砒素濃度は、0.12mg/Lであり、環境基準(0.01mg/L以下)を大きく超えた。
比較例3
使用する重金属処理剤をDL−リンゴ酸二ナトリウム・1/2水和物25重量部(0.13モル)、33%塩化第一鉄水溶液516重量部(2価の鉄として7.5重量%、1.34モル)、NaOH水溶液459重量部を加え、pH約5に調整したものとした以外は実施例4と同様の操作を行った。
カルシウム化合物を用いなかったため、アルカリ性域での処理排水中の砒素濃度は、0.37mg/Lであり、環境基準(0.01mg/L以下)を大きく超えた。
実施例5
砒素を50mg/kg含有する土壌50重量部に実施例1の重金属処理剤0.5重量部(土壌に対して1.0重量%)及びセメント2.5重量部(土壌に対して5重量%)を加えて、5分間混練した。処理後、環境庁告示46号試験に従い溶出試験を行った。
溶出液中の砒素濃度は、0.005mg/Lであり、環境基準(0.01mg/L以下)を満足するものであった。
本発明は、重金属汚染物質、例えば、ゴミ焼却場から排出される焼却灰及び飛灰、重金属に汚染された土壌や地下水、排水処理後に生じる汚泥、工場から排出される排水等に含まれる砒素の処理剤として用いることができる。

Claims (7)

  1. 水溶性の2価の鉄化合物、脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩並びにカルシウム化合物を含んでなることを特徴とする重金属処理剤。
  2. 脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩がカルボキシル基とヒドロキシル基を合計として3つ以上有し、かつ、カルボキシル基とヒドロキシル基の官能基数が異なる脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩であることを特徴とする請求項1に記載の重金属処理剤。
  3. 脂肪族α−ヒドロキシカルボン酸が、クエン酸、DL−リンゴ酸のいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重金属処理剤。
  4. カルシウム化合物が水溶性のカルシウム化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の重金属処理剤。
  5. pH3以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の重金属処理剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の重金属処理剤を砒素を含有する重金属汚染物質に添加することを特徴とする砒素の処理方法。
  7. 砒素を含有する重金属汚染物質が飛灰、土壌、地下水、排水、スラッジであることを特徴とする請求項6に記載の砒素の処理方法。
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