JP2012118525A - 中間転写部材の再生 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写部材を再生する方法を提供する。
【解決手段】この方法は、中間転写部材の外側層をはがすこと、ポリマー、導電性粒子、溶媒の混合物で、つなぎ目のない中間転写部材の外側表面をコーティングすること、この混合物を加熱し、中間転写ベルトの外側表面の層を作成すること、を含む。また、中間転写部材を再生するための装置も提供する。
【選択図】なし

Description

本開示は、画像形成装置および中間転写部材に関する。
トナーを静電的に転写する中間転写部材を用いることによってカラー画像または白黒画像が作成される画像形成装置は、十分に知られている。このような中間転写部材を用い、カラー画像形成装置内で、紙シート上に画像を作成する場合、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の4色のそれぞれの画像が、一般的には、まず、感光体のような像保持体から順次転写され、中間転写部材の上で重ねられる(一次転写)。次いで、このフルカラー画像を、1工程で紙シートに転写する(二次転写)。白黒の画像形成装置では、黒色画像を感光体から転写し、中間転写部材の上で重ね合わせ、次いで、紙シートに転写する。
特定の中間転写部材は、つなぎ目のないベルトの形態である。これらの中間転写ベルト(ITB)は、製造するのに費用がかさむが、つなぎ目のないベルトは、印刷サイクルにかかる時間が少ないという点で利点がある。これらのベルトが高価であるのは、ピッチの大きなベルトでは、もっと高価なポリイミド型ポリマーが必要になるので、特に正しい。つなぎ目のないITBの耐用年数を伸ばすことができるように、つなぎ目のないITBを製造することができることが望ましいだろう。このような製造は、つなぎ目のないITBの性質が、新しいつなぎ目のないITBの要求事項を満たすことが必要である。
種々の実施形態によれば、中間転写部材を再生する方法が記載されている。中間転写部材の外側層をアルコールではがす。ポリマー、導電性粒子、溶媒の混合物で、つなぎ目のない中間転写部材の外側表面をコーティングする。この混合物を加熱し、中間転写ベルトの外側表面の層を作成する。
種々の実施形態によれば、中間転写ベルトを再生する装置が開示されている。この装置は、中間転写ベルトを回転させ、引っ張るための駆動機構を備えている。中間転写ベルトにオーバーコート溶液を塗布するためのフローコーティング分注部材が配置されており、このフローコーティング分注部材は、中間転写ベルトの回転方向に平行および垂直の両方向に移動することができる。
種々の実施形態によれば、中間転写部材を再生するための方法が開示される。中間転写部材の外側表面がアルコールではがされるか、またはその外側層がはがされる。フッ化ポリビニリデン、導電性粒子、溶媒の混合物を、つなぎ目のない中間転写部材の外側表面にコーティングする。この混合物を加熱し、中間転写ベルトの外側表面の上に表面層を作成し、ここで、この表面層は、約10ミクロン〜約150ミクロンの厚みを有し、表面抵抗が、約10オーム/スクエア〜約1013オーム/スクエアである。
図1は、画像装置の概略図である。 図2は、本明細書に開示されている一実施形態の概略図である。 図3は、つなぎ目のない中間転写部材を再生するのに適した装置の概略図である。
図1を参照すると、画像形成装置は、以下にさらに詳細に記載するような中間転写部材を備えている。この画像形成装置は、一次転写によって、像保持体で作成されたトナー画像を中間転写部材に転写するための第1転写ユニットと、二次転写によって、中間転写部材に転写されたトナー画像を転写材料に転写するための第2転写ユニットとを備える、中間転写式の画像形成装置である。また、この画像形成装置において、中間転写部材は、トナー画像を転写材料に転写するための転写領域内に転写材料を運ぶための転写搬送体として与えられてもよい。高品質の画像を転写し、長期間にわたって安定なままである中間転写部材を有することが必要である。
本明細書に記載する画像形成装置は、中間転写方式の画像形成装置であれば、特に制限されず、例としては、現像デバイスに単色のみが格納されている通常の単色画像形成装置、像保持体上に保持されているトナー画像を、順次中間転写部材に繰り返し一次転写するためのカラー画像形成装置、中間転写部材に連続して配置されるそれぞれの色の現像ユニットとともに、複数の像保持体を備えているタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。さらに特定的には、画像形成装置は、適宜、像保持体と、像保持体表面を均一に帯電させる帯電ユニットと、中間転写部材表面を露光し、静電潜像を作成する露光ユニットと、現像溶液を用いて、像保持体表面に生成した潜像を現像し、トナー画像を作成する現像ユニットと、トナーユニットを転写材料に定着させる定着ユニットと、像保持体に付着したトナーおよび異物を除去するクリーニングユニットと、像保持体表面に残った静電潜像を除去する静電除去ユニットと、必要な場合には、既知の方法とを備えていてもよい。
像保持体として、既知のものを使用してもよい。像保持体の感光層として、有機系のアモルファスシリコン、または他の既知の材料を使用してもよい。円筒形の像保持体の場合、像保持体は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を押出成形し、表面処理を行う既知の方法によって得られる。ベルト形態の像保持体を使用してもよい。
帯電ユニットは、特に制限されず、既知の充電器を用いてもよく、例えば、導電性ローラーまたは半導体ローラー、ブラシ、フィルム、ゴム製ブレード、コロナ放電を利用するスコロトロン充電器またはコロトロン充電器などを用いた接触型充電器を用いてもよい。中でも、接触型帯電ユニットは、優れた電荷補償能を有する。帯電ユニットは、通常は、直流を電子写真用感光材料に印加するが、交流をさらに重ね合わせてもよい。
露光ユニットは、特に制限されず、例えば、半導体レーザービーム、LEDビーム、液晶シャッタービームなどの光源を用いることによって、または、このような光源から多面鏡を通すことによって、電子写真用感光材料の表面に所望の画像を露光する光学系デバイスを用いてもよい。
現像ユニットは、適切には、目的に応じて選択されてもよく、例えば、一液型現像溶液または二液型現像溶液を用いることによって現像するための既知の現像ユニットを、ブラシおよびローラーを用いて、接触させるか、または接触させずに使用してもよい。
第1転写ユニットは、既知の転写充電器、例えば、部材、ローラー、フィルム、ゴム製ブレード、コロナ放電を利用するスコロトロン転写充電器またはコロトロン転写充電器を用いる接触型転写充電器を備えている。中でも、接触型転写充電器は、優れた転写電荷補償能を与える。転写充電器以外に、剥離型の充電器を一緒に使用してもよい。
第2転写ユニットは、第1転写ユニットと同じであってもよく、例えば、転写ローラーなど、スコロトロン転写充電器およびコロトロン転写充電器を用いた接触転写充電器であってもよい。接触型転写充電器の転写ローラーによって強く押すことによって、画像転写段階を維持することができる。さらに、転写ローラーまたは接触型転写充電器を、中間転写部材を導くような位置にローラーを押すことによって、トナー画像を中間転写部材から転写材料へと移動させる操作を行ってもよい。
光静電除去ユニットとして、例えば、タングステンランプまたはLEDを用いてもよく、光静電除去プロセスで使用する光質としては、タングステンランプの白色、LEDの赤色を挙げることができる。光静電除去プロセスで、照射光の強度として、通常は、出力を、光質の約数倍〜約30倍が、電子写真用感光材料の露光感度の半分を示すように設定する。
定着ユニットは、特に制限されず、任意の既知の定着ユニットを使用してもよく、例えば、熱ローラー定着ユニットおよびオーブン定着ユニットを用いてもよい。
クリーニングユニットは、特に制限されず、任意の既知のクリーニングデバイスを用いてもよい。
一次転写を繰り返すためのカラー画像形成装置を、図1に模式的に示している。図1に示す画像形成装置は、像保持体として感光ドラム1と、転写ベルトのような中間転写部材として転写体2と、転写電極としてバイアスローラー3と、転写材料として紙を供給するためのトレー4と、BK(ブラック)トナーによる現像デバイス5と、Y(イエロー)トナーによる現像デバイス6と、M(マゼンタ)トナーによる現像デバイス7と、C(シアン)トナーによる現像デバイス8と、部材クリーナー9と、剥離爪13と、ローラー21、23、24と、バックアップローラー22と、導電性ローラー25と、電極ローラー26と、クリーニングブレード31と、紙の束41と、ピックアップローラー42と、フィードローラー43とを備えている。
図1に示す画像形成装置において、感光ドラム1は、矢印Aの方向に回転し、帯電デバイス(示していない)の表面を均一に帯電させる。帯電した感光ドラム1に、画像書き込みデバイス(例えば、レーザー書き込みデバイス)によって、第1色(例えば、BK)の静電潜像が作成される。この静電潜像は、現像デバイス5によって、トナーによって現像され、目に見えるトナー画像Tが作成される。トナー画像Tは、感光ドラム1が回転することによって、導電性ローラー25を備える一次転写ユニットに移動し、導電性ローラー25から、トナー画像Tに逆極性の電場がかけられる。トナー画像Tは、中間転写部材2に静電的に吸着し、矢印Bの方向に中間転写部材2が回転することによって、一次転写が行われる。
同様に、第2色のトナー画像、第3色のトナー画像、第4色のトナー画像が、次々と作成され、転写ベルト2に重ねて配置され、多層トナー画像が作成される。
転写体2が回転することによって、転写体2に転写された多層トナー画像が、バイアスローラー3を備える二次転写ユニットに移動する。二次転写ユニットは、転写ベルト2のトナー画像を保持している側の表面に配置されているバイアスローラー3と、転写ベルト2の裏側からバイアスローラー3と向かい合うように配置されているバックアップローラー22と、バックアップローラー22と密に接して回転する電極ローラー26とを備えている。
紙41は、ピックアップローラー42によって、紙トレー4に入っている紙束から1枚ずつ取り出され、特定のタイミングで、フィードローラー43によって、二次転写ユニットの転写ベルト2とバイアスローラー3との間の空間に供給される。供給された紙41は、バイアスローラー3とバックアップローラー22とに押されながら搬送され、転写ベルト2の上に保持されているトナー画像が、転写体2が回転することによって紙41に転写される。
トナー画像が転写された紙41は、最後のトナー画像の一次転写が終わるまで、剥離爪13を後退した位置に操作することによって転写体2から剥離され、定着デバイス(示されていない)に搬送される。トナー画像は、圧力や熱を加えることによって定着し、永久的な画像が作成される。多層トナー画像を紙41に転写した後、転写体2を、二次転写ユニットの下流に配置されているクリーナー9でクリーニングして残留トナーを除去し、次の転写に備える。バイアスローラー3は、ポリウレタンなどでできているクリーニングブレード31などが常に接触していてもよく、転写によって付着したトナー粒子、紙粉、他の異物が除去されるように提供される。
単色画像を転写する場合、一次転写の後、トナー画像Tは、すぐに二次転写プロセスに送られ、定着デバイスに運ばれるが、複数の色を組み合わせて多色画像を転写する場合には、中間転写部材2と感光ドラム1との回転が、一次転写ユニットで複数色のトナー画像の位置が正確に合い、複数色のトナー画像がずれないように同期化される。二次転写ユニットでは、トナーの極性と同じ極性の電力(転写電力)を、バイアスローラー3および中間転写部材2とは反対側に配置されているバックアップローラー22と密に接触している電極ローラー26に加えることによって、静電反発力によって、トナー画像が紙41に転写される。これにより、画像が作成される。
中間転写部材2は、任意の適切な構成であってもよい。適切な構成の例としては、シート、フィルム、ウェブ、箔、片、コイル、円筒形、ドラム、終端のないメビウスの輪、円板、終端のないベルトを含むベルト、終端がなく、つなぎ目のある可とう性ベルト、終端がなく、つなぎ目のない可とう性ベルト、パズルカットのつなぎ目がある、終端のないベルトなどが挙げられる。図1では、転写体2はベルトとして示されている。
画像転写の場合の画像では、カラートナー画像は、まず、光受容体に蓄積し、次いで、すべてのカラートナー画像が、同時に中間転写部材に転写される。タンデム型転写では、トナー画像は、所定の時間に、1つの色が、光受容体から中間転写部材の同じ領域に転写される。両実施形態が、本明細書に含まれる。
現像した画像を光導電性部材から中間転写部材に転写し、この画像を中間転写部材から紙に転写することは、電子写真で従来から使用されている任意の適切な技術、例えば、コロナ転写、圧力転写、バイアス転写、およびこれらの転写手段の組み合わせなどによって行うことができる。
中間転写部材2は、任意の適切な構成であってもよい。適切な構成の例としては、シート、フィルム、ウェブ、箔、片、コイル、円筒形、ドラム、終端のない片、円板、ドレルト(ドラムとベルト間のクロス)、終端のないベルトを含むベルト、終端がなく、つなぎ目のある可とう性ベルト、終端がなく、つなぎ目のある可とう性作像ベルトが挙げられる。
ベルトは、中間転写部材の一実施形態である。特定の中間転写部材は、つなぎ目のないベルトの形態である。これらの中間転写ベルト(ITB)は、製造するのに費用がかさむ。つなぎ目のないITBを再生するか、または再製造する方法が開示されている。再生されたベルトまたは再製造されたベルトも記載されている。
上述の方法は、もはや許容される品質の印刷物を作成できなくなった、つなぎ目のない中間転写ベルトを得ることを含む。中間転写ベルトの外側層をアルコールではがす。アルコールは、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなど、およびこれらの混合物から選択される。フッ素化ポリマー、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、フェノキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、またはポリエーテルイミドのようなポリマーと、導電性粒子と、溶媒との混合物を、つなぎ目のない中間転写部材の外側表面にコーティングする。この混合物を加熱し、中間転写ベルトの外側表面の上に層を作成する。
許容されるトナー転写のためには、再製造されたITBの上および再製造されたITBから外れた箇所の両方で、再製造されたITB全体にわたって作成された最終画像は、元々のベルト全体にわたって作成された画像の品質に匹敵するものでなければならない。転写場は、ベルトをオーバーコートするのに用いられる材料の抵抗および厚みに対し、非常に感受性が高い。うまく機能させるために、再製造されたITBの電気特性は、注意深く制御されるべきである。オーバーコートの厚み、均一性、抵抗および接着性は、制御されるべき主要なパラメータの一部である。
オーバーコート層に適したポリイミドとしては、種々のジアミンおよび二無水物、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドから作られるものが挙げられる。例えば、芳香族ポリイミド、例えば、ピロメリット酸とジアミノジフェニルエーテルとを反応させることによって作られるものを含むポリイミドは、KAPTON(登録商標)型HN(DuPontから入手可能)の商品名で販売されている。DuPontから入手可能であり、KAPTON(登録商標)型−FPC−Eとして販売されている別の適切なポリイミドは、コポリマー型の酸、例えば、ビフェニルテトラカルボン酸およびピロメリット酸と、2種類の芳香族ジアミン、例えば、p−フェニレンジアミンおよびジアミノジフェニルエーテルとをイミド化させることによって製造される。別の適切なポリイミドとしては、EYMYD型L−20NとしてEthyl Corporation(Baton Rouge、La)から入手可能な、ピロメリット酸二無水物およびベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物のコポリマー型の酸を2,2−ビス[4−(8−アミノフェノキシ)フェノキシ]−ヘキサフルオロプロパンと反応させたものが挙げられる。他の適切な芳香族ポリイミドとしては、1,2,1’,2’−ビフェニルテトラカルボキシイミドおよびパラ−フェニレン基を含むもの、例えば、Uniglobe Kisco、Inc.(White Planes、N.Y.)から入手可能なUPILEX(登録商標)−S、ビフェニルテトラカルボキシイミド官能基を有し、ジフェニルエーテル末端スペーサーの特徴を有するもの、例えば、UPILEX(登録商標)−R(これもUniglobe Kisco、Inc.から入手可能)が挙げられる。また、ポリイミドの混合物を用いてもよい。基板層50として使用可能なもっと多くの商業的なポリイミドの例としては、PYRE M.L(登録商標)RC−5019、RC 5057、RC−5069、RC−5097、RC−5053、RK−692(すべて、Industrial Summit Technology Corporation(Parlin、NJ)から市販されている);RP−46およびRP−50(両方とも、Unitech LLC(Hampton、VA)から市販されている);DURIMIDE(登録商標)100(FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.、Inc.(North Kingston、RI)から市販)が挙げられる。
オーバーコート層に含まれるポリイミドの他の例は、以下によってあらわされるような、KAPTON(登録商標)KJ(E.I.DuPont(Wilmington、DE)から市販されている)
〔式中、xは、2に等しく;yは、2に等しく;mおよびnは、同じであるか、または異なっており、約10〜約300である〕;以下によってあらわされるような、IMIDEX(登録商標)(West Lake Plastic Companyから市販されている)
〔式中、zは、1に等しく、qは、約10〜約300である〕;および、以下によってあらわされるような、EXTEM(登録商標)XH−1005(Sabic Innovative Plasticsから市販されている)
〔式中、nは、約10〜約1,000である〕
である。
オーバーコート層として利用可能なポリアミドイミドの例は、VYLOMAX(登録商標)HR−11NN(N−メチルピロリドンの15重量%溶液、T=300℃、M=45,000)、HR−12N2(N−メチルピロリドン/キシレン/メチルエチルケトン=50/35/15の30重量%溶液、T=255℃、M=8,000)、HR−13NX(N−メチルピロリドン/キシレン=67/33の30重量%溶液、T=280℃、M=10,000)、HR−15ET(エタノール/トルエン=50/50の25重量%溶液、T=260℃、M=10,000)、HR−16NN(N−メチルピロリドンの14重量%溶液、T=320℃、M=100,000)(すべて、日本の東洋紡から市販)、TORLON(登録商標)AI−10(T=272℃)(Solvay Advanced Polymers、LLC、Alpharetta、GAから市販)である。
ポリエーテルイミドオーバーコート層の例は、ULTEM(登録商標)1000(T=210℃)、1010(T=217℃)、1100(T=217℃)、1285、2100(T=217℃)、2200(T=217℃)、2210(T=217℃)、2212(T=217℃)、2300(T=217℃)、2310(T=217℃)、2312(T=217℃)、2313(T=217℃)、2400(T=217℃)、2410(T=217℃)、3451(T=217℃)、3452(T=217℃)、4000(T=217℃)、4001(T=217℃)、4002(T=217℃)、4211(T=217℃)、8015、9011(T=217℃)、9075、9076であり、すべて、Sabic Innovative Plasticsから市販されている。
オーバーコート層としてのポリアミドポリマーの例としては、脂肪族ポリアミド、例えば、DuPont製のNylon 6および66;半芳香族ポリアミド、またはポリフタルアミド、例えば、Evonik Industries製のTROGAMID(登録商標)6T;芳香族ポリアミド、またはアラミド、例えば、DuPont製のKEVLAR(登録商標)およびNOMEX(登録商標)、Teijin製のTEIJINCONEX(登録商標)、TWARON(登録商標)およびTECHNORA(登録商標)が挙げられる。
フェノキシ樹脂オーバーコート層の例は、
によってあらわされ、式中、mは、約40〜約400、または約70〜約350、または約100〜約400である。フェノキシ樹脂は、ジフェノールとエピクロロヒドリンとの反応から作られる。いくつかの実施形態では、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンとのポリマーが含まれる。また、ジフェノールとエピクロロヒドリンとの他のポリマーとしては、ビスフェノールZとエピクロロヒドリンとのポリマー、ビスフェノールAFとエピクロロヒドリンとのポリマー、ビスフェノールCとエピクロロヒドリンとのポリマー、ビスフェノールSとエピクロロヒドリンとのポリマー、ビスフェノールBPとエピクロロヒドリンとのポリマーを挙げることができる。商業的なフェノキシ樹脂は、InChem Corp.(Rock Hill、SC)から入手可能であり、PKFE(M=16,000およびM=60,000)、PKHB(M=9,500およびM=32,000)、PKHC(M=11,000およびM=43,000)、PKHH(M=13,000およびM=52,000)、PKHJ(M=16,000およびM=57,000)、PKHP(M=13,000およびM=52,000)が挙げられる。
オーバーコート層としてのポリエステルポリマーの例としては、脂肪族ポリエステル、例えば、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン;脂肪族コポリエステル、例えば、ポリエチレンアジペート、ポリヒドロキシアルカノエート;半芳香族コポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN);芳香族コポリエステル、例えば、VECTRAN(登録商標)が挙げられる。
本明細書に開示されているオーバーコート層のために選択されるポリスルホン、ポリフェニルスルホンおよびポリエーテルスルホンは、いくつかの実施形態では、例えば、以下のものによってあらわされ、
式中、nは、繰り返し単位の数をあらわし、より特定的には、nは、例えば、約30〜約5,000、約80〜約3,500、約150〜約3,000の数であり、さらになお特定的には、約200〜約2,000の数である。商業的に得ることが可能なポリスルホンの例としては、UDEL(登録商標)P−1700、P−3500が挙げられ、商業的に得ることが可能なポリフェニルスルホンの例としては、RADEL(登録商標)5000NT、5100NT15、5900NTが挙げられ、商業的に得ることが可能なポリエーテルスルホンの例としては、RADEL(登録商標)A−200A、AG−210NT、AG−320NT、VERADEL(登録商標)3000P、3100P、3200P(すべて、Solvay Advanced Polymers、LLC(Alpharetta、GA)から入手可能であるか、または得ることが可能である)が挙げられる。一実施形態では、ポリスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリエーテルスルホンそれぞれの数平均分子量は、例えば、約2,000〜約50,000、または約4,000〜約20,000であり、ポリスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリエーテルスルホンの重量平均分子量は、例えば、約10,000〜約200,000、または約50,000〜約150,000である。
オーバーコート層としてのポリフェニレンスルフィドポリマーの例としては、架橋型ポリマーとしてChevron PhillipsによるRYTON(登録商標)ポリフェニレンスルフィド、直鎖ポリマーとして、TiconaによるFORTRON(登録商標)ポリフェニレンスルフィド;TestoriによるSULFAR(登録商標)ポリフェニレンスルフィドが挙げられる。
オーバーコート層として選択されるポリカーボネートポリマーの例としては、ポリ(4,4’−イソプロピリデン−ジフェニレン)カーボネート(ビスフェノール−A−ポリカーボネートとも呼ばれる)、ポリ(4,4’−シクロヘキシリデンジフェニレン)カーボネート(ビスフェノール−Z−ポリカーボネートとも呼ばれる)、ポリ(4,4’−イソプロピリデン−3,3’−ジメチル−ジフェニル)カーボネート(ビスフェノール−C−ポリカーボネートとも呼ばれる)などが挙げられる。いくつかの実施形態では、熱可塑性ポリマーは、重量平均分子量が約50,000〜約500,000のビスフェノール−A−ポリカーボネート樹脂(MAKROLON(登録商標)として市販されている)で構成されている。
適切なフッ素化ポリマーオーバーコート層としては、フッ化ポリビニリデン(PVDF)が挙げられ、PVDFの商業的な例は、KYNAR(登録商標)、HYLAR(登録商標)、SOLEF(登録商標)、またはSYGEF(登録商標)の商品名のものである。KYNAR(登録商標)PVDFの例としては、KYNAR(登録商標)500、370、460、201、301−F、711、または721が挙げられ、KYNAR FLEX(登録商標)PVDFの例としては、KYNAR FLEX(登録商標)2500、2850または3120が挙げられ、すべてArkema Inc.(Philadelphia、PA)から入手可能である。
オーバーコート層として使用可能な他のフッ素化ポリマーとしては、TEFLON(登録商標)型の材料(フッ素化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフルオロアルコキシポリテトラフルオロエチレン(PFA TEFLON(登録商標))および他のTEFLON(登録商標)型材料を含む);フルオロエラストマー(例えば、VITON(登録商標)として販売されているもの、例えば、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのコポリマーおよびターポリマー(これらは、VITON A(登録商標)、VITON E(登録商標)、VITON E60C(登録商標)、VITON E45(登録商標)、VITON E430(登録商標)、VITON B910(登録商標)、VITON GH(登録商標)、VITON B50(登録商標)、VITON E45(登録商標)、VITON GF(登録商標)のような種々の名称で商業的に知られている)が挙げられる。VITON(登録商標)という商品名は、E.I.DuPont de Nemours,Incの商標である。2種類の既知のフルオロエラストマーは、(1)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのコポリマー類、例えば、VITON A(登録商標)として商業的に知られているもの;(2)VITON B(登録商標)として商業的に知られている、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのターポリマー類;(3)35モル%のフッ化ビニリデン、34モル%のヘキサフルオロプロピレン、29モル%のテトラフルオロエチレンと、2%のキュアサイトモノマーとを有する、VITON GF(登録商標)のような、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、キュアサイトモノマーのテトラポリマー類で構成される。キュアサイトモノマーは、E.I.DuPont de Nemours,Inc.から入手可能な、例えば、4−ブロモペルフルオロブテン−1,1,1−ジヒドロ−4−ブロモペルフルオロブテン−1,3−ブロモペルフルオロプロペン−1,1,1−ジヒドロ−3−ブロモペルフルオロプロペン−1、または任意の他の適切な既知の市販されているキュアサイトモノマーであってもよい。
フローコーティングは、回転基板にコーティングが塗布され、アプリケーターに存在する実質的にすべてのコーティングが基板に接着するように、このコーティングを制御された量でアプリケーターから基板に塗布することが必要である。特に、溶媒に完全に溶解させることが可能な材料のみをフローコーティングすることができる。さらに、全フローコーティングプロセスの間に、この材料が溶解したままである能力を有することが望ましい。フローコーティングに必要な時間内に凝集するか、または結晶化する傾向がある材料を用いると、良好な結果が得られない。
例えば、フッ素化ポリマー、例えば、PVDF、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、フェノキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、またはポリエーテルイミドのようなポリマーと、導電性粒子と、溶媒とを含むオーバーコート組成物を、もはや許容される印刷物を作り出せなくなった、つなぎ目のない中間転写ベルトの上にフローコーティングする。PVDFは、フルオロポリマー型の特殊なプラスチック材料であり、一般的に、高純度で、強度が強く、耐溶媒性、耐酸性、耐塩基性、耐熱性が高いことが要求される用途で使用される。このコーティングを乾燥させ、再製造されたつなぎ目のないITBは、使用に適している。
図2に示される再製造された中間転写ベルト54の一実施形態では、中間転写ベルト54は、ポリマー52と導電性粒子51とで構成されるつなぎ目のないベルトである。初期のベルトは、もはや操作仕様を満たさない。つなぎ目のないITBは、望ましい仕様の範囲内で操作されるように、表面層56を含むように再製造され、ベルトが修復された。表面層は、ポリマー58と導電性粒子57とを含んでいる。表面層56は、つなぎ目のない元々のITBの仕様の範囲内にある電気特性を与える。図2は、縮尺どおりではない。表面層56は、厚みが約10ミクロン〜約150ミクロン、または約15ミクロン〜約120ミクロン、または約20ミクロン〜約100ミクロンである。
コーティングおよび再製造されたつなぎ目のないITBの表面層56で用いられる導電性粒子57の例としては、カーボンブラック(例えば、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラック、フッ素化カーボンブラックなど);金属酸化物およびドープされた金属酸化物(例えば、酸化スズ、酸化アンチモン、アンチモンがドープされた酸化スズ、二酸化チタン、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、インジウムがドープされた三酸化スズ)、ポリマー(例えば、ポリアニリンおよびポリチオフェン)、およびこれらの混合物が挙げられる。導電性粒子57は、表面層56の固形分の合計重量の約0.1重量部〜約50重量部、または約3重量部〜約40重量部、または約5重量部〜約20重量部の量で存在していてもよい。再製造されたITBまたは再生されたITBの表面抵抗は、約10オーム/スクエア〜約1013オーム/スクエア、または約1010オーム/スクエア〜約1012オーム/スクエアである。再製造されたITBまたは再生されたITBの体積抵抗は、約10オーム−cm〜約1012オーム−cm、または約10オーム−cm〜約1011オーム−cmである。体積抵抗および表面抵抗は、両方とも、ITBの初期の値に合うように、表面層56中の導電性粒子57の濃度を変えることによって与えられてもよい。
コーティングおよび表面層56の導電性成分として選択されるカーボンブラックの例としては、Cabot Corporationから入手可能な、VULCAN(登録商標)カーボンブラック、REGAL(登録商標)カーボンブラック、MONARCH(登録商標)カーボンブラック、BLACK PEARLS(登録商標)カーボンブラックが挙げられる。導電性カーボンブラックの特定の例は、BLACK PEARLS(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収=1.05ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)880(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収=1.06ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)800(B.E.T.表面積=230m/g、DBP吸収=0.68ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)L(B.E.T.表面積=138m/g、DBP吸収=0.61ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)570(B.E.T.表面積=110m/g、DBP吸収=1.14ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)170(B.E.T.表面積=35m/g、DBP吸収=1.22ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72(B.E.T.表面積=254m/g、DBP吸収=1.76ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72R(VULCAN(登録商標)XC72の綿毛状の形態)、VULCAN(登録商標)XC605、VULCAN(登録商標)XC305、REGAL(登録商標)660(B.E.T.表面積=112m/g、DBP吸収=0.59ml/g)、REGAL(登録商標)400(B.E.T.表面積=96m/g、DBP吸収=0.69ml/g)、REGAL(登録商標)330(B.E.T.表面積=94m/g、DBP吸収=0.71ml/g)、MONARCH(登録商標)880(B.E.T.表面積=220m/g、DBP吸収=1.05ml/g、一次粒子の直径=16ナノメートル)、MONARCH(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収=1.05ml/g、一次粒子の直径=16ナノメートル);Evonik−Degussaから入手可能なChannel carbon black;Special Black 4(B.E.T.表面積=180m/g、DBP吸収=1.8ml/g、一次粒子の直径=25ナノメートル)、Special Black 5(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収=1.41ml/g、一次粒子の直径=20ナノメートル)、Color Black FW1(B.E.T.表面積=320m/g、DBP吸収=2.89ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、Color Black FW2(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収=4.82ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、Color Black FW200(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収=4.6ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)である。
コーティングおよび表面層56のための導電性粒子57のさらなる例としては、ドープされた金属酸化物が挙げられる。ドープされた金属酸化物としては、アンチモンがドープされた酸化スズ、アルミニウムがドープされた酸化亜鉛、アンチモンがドープされた二酸化チタン、同様にドープされた金属酸化物、およびこれらの混合物が挙げられる。
アンチモンでドープされた適切な酸化スズとしては、不活性コア粒子にコーティングされた、アンチモンがドープされた酸化スズ(例えば、ZELEC(登録商標)ECP−S、M、T)、コア粒子を含まない、アンチモンがドープされた酸化スズ(例えば、ZELEC(登録商標)ECP−3005−XC、ZELEC(登録商標)ECP−3010−XCが挙げられ、ZELEC(登録商標)は、DuPont Chemicals Jackson Laboratories(Deepwater、N.J)の商標である。コア粒子は、マイカ、TiO、または中空コアまたは固体コアを有する針状粒子であってもよい。
別の実施形態では、コーティングおよび表面層56のための導電性粒子57としては、不活性コア粒子にコーティングされた、アンチモンがドープされた酸化スズ(例えば、ZELEC(登録商標)ECP−S、M、T)が挙げられる。ZELEC(登録商標)は、DuPont Chemicals Jackson Laboratories(Deepwater、N.J)の商標である。コア粒子は、マイカ、TiO、または中空コアまたは固体コアを有する針状粒子であってもよい。
別の実施形態では、アンチモンがドープされた酸化スズ粒子は、シリカシェルまたはシリカに由来する粒子の表面にアンチモンがドープされた酸化スズの薄層を緻密に積層し、次いで、これをコア粒子の上に堆積させることによって調製される。導体の結晶子を、シリカ層の上に緻密な導電性表面を作成するように、このような様式で分散させる。これにより、最適な導電性が得られる。また、粒子は、十分な透明性が得られるほど、十分に微細な大きさである。シリカは、中空シェルであってもよく、または、不活性コアの表面に積層し、固体構造を形成していてもよい。アンチモンでドープされた酸化スズの形態は、DuPont Chemicals Jackson Laboratories(Deepwater、NJ)からZELEC(登録商標)ECP(導電性粉末)の商品名で市販されている。特定の例としては、アンチモンがドープされた酸化スズは、ZELEC(登録商標)ECP 1610−S、ZELEC(登録商標)ECP 2610−S、ZELEC(登録商標)ECP 3610−S、ZELEC(登録商標)ECP 1703−S、ZELEC(登録商標)ECP 2703−S、ZELEC(登録商標)ECP 1410−M、ZELEC(登録商標)ECP 3005−XC、ZELEC(登録商標)ECP 3010−XC、ZELEC(登録商標)ECP 1410−T、ZELEC(登録商標)ECP 3410−T、ZELEC(登録商標)ECP−S−X1などが挙げられる。3種類の商業グレードのZELEC(登録商標)ECP粉末を用いてもよく、針状の中空シェル製品(ZELEC(登録商標)ECP−S)、等軸のに酸化チタンコア製品(ZELEC ECP−T)、平板形状のマイカコア製品(ZELEC(登録商標)ECP−M)が挙げられる。
表面層56のためのコーティングで用いられる溶媒の例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、アルコール、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、モノクロロベンゼン、N,N’−ジメチルアセトアミド、塩化メチレン、アルコール、およびこれらの混合物が挙げられる。フッ素化ポリマー、例えば、PVDF、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、フェノキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、またはポリエーテルイミドと、導電性粒子と、溶媒とのコーティングを、許容されない品質の印刷物を作り出す中間転写ベルトに塗布する。このコーティングを乾燥させ、仕様の範囲内で操作され、許容される品質の製品を作り出すように、つなぎ目のない中間転写ベルトを修復する。
中間転写ベルトの上に上述の組成物をコーティングする典型的な技術としては、フローコーティング、液体噴霧コーティング、浸漬コーティング、巻き線によるロッドコーティング、流動床コーティング、ブレードコーティングなどが挙げられる。コーティングを、約25℃〜約370℃、または約80℃〜約250℃の温度で、約30分〜約360分、または約60分〜約180分乾燥させ、表面層を作成する。熱乾燥器またはIR照射デバイスによって熱を加えてもよい。
中間転写部材を再生するためのフローコーティング装置を示す図3の一実施形態において、オーバーコート組成物を、分注槽(示していない)から分注ニードル120(ブラシ、スロットダイまたは他の分注部材)へと圧送する。再製造されるべきベルト122は、所定の位置に保持され、コーティング操作中に回転する。ベルト122は、例えば、駆動するための駆動ローラー、張りローラー、牽引ローラーのようなさまざまな機構で回転させることができる。ベルト122が所定の回転速度で回転するにつれ、分注ニードル120が、ベルト122を、対応する線速度で矢印Aの方向に横断し、ベルトを完全に、かつ均一にコーティングする。オーバーコート中の溶媒をフラッシュオフによって除去し、コーティングを完全に乾燥させてもよい。ドクターブレード124は、コーティングを平滑にする。分注ニードル120と、ドクターブレード124は、X−Yスライド機構126を介してベルト122と関連するように配置されている。コーティングを塗布した後、乾燥させる。このプロセスによって、ITBの電気特性に合うコーティングを用い、ベルトを再製造することができる。回転速度は、重要ではないが、広い範囲、例えば、約10rpm〜約500rpm、または約20rpm〜約200rpm、または約30rpm〜約80rpmから選択されてもよい。
再製造することが可能な、特定のつなぎ目のない中間転写ベルトの例としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、およびこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーから作られるものが挙げられる。
許容されない品質の印刷物を作り出す、つなぎ目のないポリイミドITBが得られた。このつなぎ目のないポリイミドITBは、電子写真式の機械で使用されてきた。次いで、このITBをイソプロパノールで洗浄し、表面にある任意のトナー残渣を除去し、次いで、風乾させた。このつなぎ目のないポリイミドITBを、ドローバーコーターを用い、フッ化ポリビニリデン(PVDF)とカーボンブラックとで構成されるオーバーコートでコーティングした。PVDFは、フルオロポリマー型の特殊なプラスチック材料であり、一般的に、高純度で、強度が強く、耐溶媒性、耐酸性、耐塩基性、耐熱性が高いことが要求される用途で使用される。他のフルオロポリマーと比較して、PVDFは比較的低コストである。
オーバーコートの詳細は、18.7重量%カーボンブラック(Special Black 4)0.4グラムをN−メチルピロリドン(NMP)に分散させたものを作成することを含む。この分散物を、13.5グラムのN,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)中、1.5グラムのKYNAR(登録商標)301F PVDF樹脂と混合する。この混合物を、許容されない印刷品質のベルトを含むつなぎ目のないポリイミドに、2.0−milのバードバーによってコーティングした。このコーティングを室温で1時間乾燥させ、120℃で1時間乾燥させた。
標準的な剥離試験から、ポリイミド底部層とPVDF表面層との間の接着性が強いことが示された(剥離しなかった)。
表面抵抗は、元々のベルトのコーティングされていない領域が1010.2オーム/スクエアであるのに対し、約1010.5オーム/スクエアであった。目で見た印刷品質の評価から、印刷品質は、元々のベルトに匹敵するものであった。オーバーコートを用い、中間転写部材を再生するための本明細書に記載の方法は、使用済ITBおよび/または損傷したITBに寿命を追加した。

Claims (3)

  1. 中間転写部材を再生する方法であって、
    前記中間転写部材の外側層をアルコールではがすことと、
    ポリマー、導電性粒子、溶媒の混合物で、つなぎ目のない中間転写部材の外側表面をコーティングすることと、
    この混合物を加熱し、前記中間転写ベルトの外側表面の層を作成することと、を含む、方法。
  2. 中間転写部材を再生する装置であって、
    中間転写ベルトを回転させ、引っ張るための駆動機構と、
    前記中間転写ベルトにオーバーコート溶液を塗布するためのフローコーティング分注部材と、を備え、前記フローコーティング分注部材が、前記中間転写ベルトの回転方向に平行および垂直の両方向に移動することができる、装置。
  3. 中間転写部材を再生するための方法であって、
    前記中間転写部材の外側層をイソプロパノールではがすことと、
    ポリマー、導電性粒子、溶媒の混合物で、つなぎ目のない中間転写部材の外側表面をフローコーティングすることと、
    前記混合物を加熱し、前記中間転写ベルトの前記外側表面の表面層を作成することと、を含み、ここで、前記表面層が、約10ミクロン〜約150ミクロンの厚みを有し、表面抵抗が、約10オーム/スクエア〜約1013オーム/スクエアである、方法。
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