JP2012117851A - 沸騰水型原子炉のジェットポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、ジェットポンプのスロートをより強固に固定し、健全性を確保できるジェットポンプを提供することにある。
【解決手段】本発明は、スロート振動抑制用ウェッジ(クサビ)の当たり面をスロートの外表面曲率と同等である面接触とし、かつ、他の2点のスロート振動抑制部のスロート外表面に台形レールと、該台形レール溝に合致した軸方向移動可能な平板ベッドを設置し、前記ベッド中央のテーパ曲面穴に先端が同テーパ曲率のボルトをリストレーナブラケットのネジ穴を通して挿入押付け、前記スロートと前記平板ベッドの接触部を面接触とすることを特徴とする。
【効果】本発明によれば、ジェットポンプのスロートをより強固に固定し、健全性を確保できるジェットポンプを提供できる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、沸騰水型原子炉のジェットポンプに係り、特に、沸騰水型原子炉のジェットポンプに適用するのに好適なジェットポンプ振動抑制支持構造に関する。
従来の沸騰水型原子炉(BWR)は、原子炉圧力容器内にジェットポンプを設置している。ジェットポンプは、ノズル,ベルマウス,スロート及びディフューザを備え、ノズルから噴出した駆動水によりベルマウス周辺の水をベルマウス内に吸込む。駆動水は、スロート,ディフューザを経由して、大量の冷却水を下部プレナムから炉心内に流入する。このジェットポンプは、ノズルからの噴出流により大量の水を吸込み噴出させることから、流路であるスロート部に流体力による振動が発生する。現状のBWRのジェットポンプのスロートは、リストレーナブラケット位置において、3点で支持されている。これらは、スロートの伸びを考慮し、クサビによる線接触一箇所とボルト先端による点接触二箇所で支持しており、比較的ルーズな支持構造となっている。したがって、この支持構造においては、スロート振動の抑制効果が少ない可能性がある。今後開発が進む原子炉の出力向上策では、ジェットポンプの性能向上が検討されている。ジェットポンプの性能向上が達成されると、さらにスロート振動要因が大きくなることから、振動低減策が求められる。
特許文献1には、スロートとディフューザとの接合部のスリップジョイント部内に弾性体(たとえば板ばね)を設け、接合部からのリーク水量を減少させると共に振動を抑制する構造の記載がある。
特許文献2には、スロートとディフューザとの接合部のスリップジョイント部内にラビリンスシール機構を設け、接合部からのリーク水量を減少させると共に振動を抑制する構造の記載がある。
特許文献3には、スロートとディフューザとの接合上部にシールリングを設け、接合部からのリーク水量を減少させると共に振動を抑制する構造の記載がある。
ここで、特許文献1〜3は、接合部からのリーク水量を減少させると共に振動を抑制するものである。
特開2008−170272号公報 特公昭59−48360号公報 特開2002−221589号公報
ジェットポンプの性能は、以下に示すようなM比,N比,効率によって表される。M比は、駆動水(再循環水)の流量Qaに対する、被駆動水(冷却水)の流量Qbの比であり、(1)式で表される。
M比=Qb/Qa ……(1)
N比は、駆動水に対する被駆動水の全水頭比であり、(2)式で表される。
N比=(Hc−Hb)/(Ha−Hc) ……(2)
ここで、Haはノズルの駆動水入口における全水頭、Hbはジェットポンプの被駆動水入口における全水頭、Hcはジェットポンプ出口における全水頭である。効率は、駆動水に対する被駆動水のエネルギーの比であり、M比とN比の積で表される。
効率=M比×N比 ……(3)
ジェットポンプとしては、M比,N比及び効率がより高いことが望ましい。小さい容量の再循環ポンプを用いて、ジェットポンプから吐出される冷却水流量を効率良く増加させることができれば、再循環系をコンパクト化することができ、再循環系の設置スペースを低減できる。
例えば、既設の原子炉(例えば、BWR)で出力向上を行う場合には、炉心流量を増加することにより、原子炉出力の向上幅を拡大することができる。また、炉心流量の制御幅の拡大によって、炉心内のボイド率の変化幅が増大し、燃料経済性を高めることができる。このように炉心流量を増加させるためには、再循環ポンプ,給水ポンプ及びジェットポンプを改良するとよい。出力向上を目的とした既設の原子炉の改造においては、再循環ポンプ及び給水ポンプなどの大型機器の改造,交換に比べて、小規模な改造ですむジェットポンプを改良し、効率向上を図ることが有効である。
特許文献1〜3には、スロートとディフューザとの接合からのリーク水量を減少させることでスロート振動を抑制する方法の記載がある。BWR5型は、大量の冷却水を必要とするため、炉心圧力損失が小さく設計されている。したがって、ジェットポンプの運転点は、吐出流量が多く、吐出圧力が低くなるM比が大きいところでの運転となる。このM比が大きいところでは、ジェットポンプ内での圧力が低いため、スリップジョイントからのリーク水量は少なく、ノズル噴出水の持つベースの振動エネルギーによるスロート振動が支配的となる。
したがって、特許文献1〜3のようにリーク水量を減少させるだけでは、ノズル噴出水の持つベースの振動エネルギーによるスロート振動を低減することができない。このスロート振動を低減するためには、スロートをより強固に固定する必要があった。
本発明の目的は、ジェットポンプのスロートをより強固に固定し、健全性を確保できるジェットポンプを提供することにある。
本発明は、スロート振動抑制用ウェッジ(クサビ)の当たり面をスロートの外表面曲率と同等である面接触とし、かつ、他の2点のスロート振動抑制部のスロート外表面に台形レールと、該台形レール溝に合致した軸方向移動可能な平板ベッドを設置し、前記ベッド中央のテーパ曲面穴に先端が同テーパ曲率のボルトをリストレーナブラケットのネジ穴を通して挿入押付け、前記スロートと前記平板ベッドの接触部を面接触とすることを特徴とする。
本発明によれば、ジェットポンプのスロートをより強固に固定し、健全性を確保できるジェットポンプを提供できる。
沸騰水型原子炉の構成図である。 従来実機ジェットポンプの設置図である。 図2の従来技術によるジェットポンプの詳細図である。 図3のB−B矢視図である。 従来スロート振動振幅の模式図である。 ジェットポンプ運転条件におけるスロート振動の変化を示す図である。 本発明の実施例1におけるジェットポンプの詳細図である。 図7のC部詳細図である。 図7のD部矢視図である。 図7のD−D1矢視図である。 図10のF部詳細図である。 図8のE部拡大図である。 図12のG−G矢視図である。 図7のD−D1矢視図に相当する実施例2の平面断面図である。 図14のH部詳細図である。 実施例2の押しボルトで支持する部分の立体図である。 図16のJ−J矢視図である。
本発明に係るジェットポンプの実施形態の詳細を以下に説明する。
ここでは、図1〜図6を用いて、先にジェットポンプを備えた沸騰水型原子炉(BWR)の概略の構造と従来技術での課題を説明し、その後に、図7〜図16を用いて本発明による実施例を説明する。
図1において、BWRは、原子炉圧力容器(原子炉容器)1を有し、原子炉圧力容器1内に炉心シュラウド2を設置している。複数の燃料集合体(図示せず)が装荷された炉心3が、炉心シュラウド2内に配置される。気水分離器4及び蒸気乾燥器5が原子炉圧力容器1内で炉心3の上方に配置される。ジェットポンプ6が、原子炉圧力容器1と炉心シュラウド2の間に形成される環状のダウンカマ7内に配置される。原子炉圧力容器1には再循環系が設けられる。この再循環系は、再循環系配管8及び再循環ポンプ9を有する。再循環系配管8の一端は、原子炉圧力容器1に接続されてダウンカマ7に連絡されている。再循環系配管8の他端は、ダウンカマ7内に配置されたライザ管10を介してジェットポンプ6のノズル11に接続される。主蒸気配管12及び給水配管13が原子炉圧力容器1に接続される。
原子炉圧力容器1内の上部に存在する冷却水(被駆動流体,冷却材)14は、給水配管13から原子炉圧力容器1に供給された給水15と混合されてダウンカマ7内を下降する。冷却水14は、再循環ポンプ9の駆動によって再循環系配管8内に流入し、再循環ポンプ9によって昇圧される。この昇圧された冷却水を、便宜的に、駆動水16(駆動流体)という。この駆動水16は、再循環系配管8,ライザ管10を介してジェットポンプ6のノズル11から噴出される。ノズル11の周囲に存在する冷却水14は、駆動水16の噴出によって、ベルマウス17からスロート部18内に吸い込まれる。この冷却水14は、駆動水16と共にスロート部18部内を下降し、ディフューザ19から吐出される。ディフューザ19から吐出される冷却水(冷却水14及び駆動水16を含む)を、冷却水20と称する。冷却水20は、下部プレナム21を経て炉心3に供給される。冷却水20は、炉心3を通過する際に加熱されて水及び蒸気を含む二相流となる。気水分離器4は蒸気と水を分離する。分離された蒸気は、更に蒸気乾燥器5で湿分を除去されて主蒸気配管12に排出される。この蒸気は、蒸気タービン(図示せず)に導かれ、蒸気タービンを回転させる。蒸気タービンから排出された蒸気は、復水器(図示せず)で凝縮されて水となる。この水は、給水15として給水配管13より原子炉圧力容器1内に供給される。気水分離器4及び蒸気乾燥器5で分離された冷却水は、落下して冷却水14となる。
ノズル11及びスロート部18等を主要な構成要素とするジェットポンプ6は、再循環ポンプ9の動力を駆動水16から冷却水14に効果的に伝え、ジェットポンプ6から吐出される冷却水20の流量を駆動水16の流量(Qa)よりも増大させる。具体的には、駆動水16は、炉心3に供給する冷却水20の流量を増加するために用いられる。再循環ポンプ9によって与えられた駆動水16の運動エネルギーが冷却水14に有効に作用して、ベルマウス17内に吸い込まれる冷却水14の流量(Qb)が増加し、冷却水20の流量が更に増加する。そのため、駆動水16の運動エネルギーが増加するようにノズル11の出口における駆動水16の流速を増加させると共に、スロート部18の入口部で流路面積をベルマウス17のそれよりも小さくすることにより冷却水14の速度を増加して静圧を減圧させる。これにより、冷却水14をスロート部18に吸い込むことができ、少ない動力で必要な炉心流量を確保することができる。
図2には、原子炉でのジェットポンプ取付状況の詳細を示す。なお、この図には、ジェットポンプ6の性能を評価する上で必要となる前記(1),(2)式の記号を表す部位も合わせ記した。
ジェットポンプ6は、図2に示すように、ノズル11,ベルマウス17,スロート部18(スロート直管部24と広がり管部25で構成)及びディフューザ19で構成され、実機においては、2台が1組となる。駆動水16は、ライザ管10の上部で分岐管22により二手に別れ、それぞれがノズル11に供給される。ノズル11は、ベルマウス17の上部開口に対向して配置される。ノズル11とベルマウス17との間には、ノズル11の周囲に存在する冷却水14をベルマウス17内に導く冷却水吸引流路が形成される。
ノズルから噴出する駆動水により吸引される被駆動水は、この冷却水吸引流路を通り、スロート直管部24に流入する。この冷却水吸引流路には固定板23があり、ノズル11をベルマウス17に固定している。ノズルから噴出した駆動水16は、ベルマウス17から下方の流路断面積が最も狭いスロート直管部24を経由して、ラッパ状に広がった広がり管部25に向かい流入する。ディフューザ19との接続は、広がり管部25の下端がスリップジョイント26で接続される。ディフューザ19は、上端部で流路断面積が狭く、下方に向かうにしたがって流路断面積が徐々に増大し、下部プレナム上部壁27に接続されている。
このようなジェットポンプは、分岐管22からディフューザ19下端までが約6mと長く、熱膨張を吸収する機構が必要となる。この熱膨張吸収機構としてスリップジョイント26があり、スリップジョイント26は、ノズル11側のメンテナンスをし易くする利点を有する。但し、スリップジョイント26は、スリップジョイント26からの漏洩水28の影響によってスロート部18の振動発生要因ともなる。また、スロート部18は、流力により振動するが、その振動を抑えるものとして、ライザ管10に固定されているリストレーナブラケット29位置で固定される。
ここでは、従来技術における課題を図3〜図6を用いて説明する。
まず、図3,図4には、現BWRにおいて流動振動が発生するジェットポンプ上部構造のインレットミキサー部30とその振動を抑える振動抑制構造の詳細および内部の流動状態を模式して示す。現BWRのスロート振動抑制構造は、メンテナンスを考慮し、交換し易い単純な構造であり、リストレーナブラケット29をベースに傾斜面を有するクサビ31によるものと、2箇所の押しボルト32により振れ止めするものである。なお、この押え部であるスロート外表面33の構造は、固定し易くするため垂直面を有し、耐磨耗の観点からステライト肉盛を施したものである。ここで、クサビは、スロート外表面33とクサビ31と同じ傾斜となるリストレーナブラケット29の突起部34の間にはめ込まれ、上下のボルト35により固定される。この上下のボルト35は、広がり管部25に溶接された治具36のネジにより固定される。このように、現BWRのスロート固定方法は、クサビ31の線接触、押しボルト32の点接触の支持構造で固定され、接触面が少ないことから、スロート部18振動により、磨耗が発生し易い構造となる。
次に、スロート振動要因について説明する。スロートの振動要因は、図中に示す(イ)ノズルからの噴出流による流力変動、(ロ)噴出流がスロート内で混合する時に発生する流力変動(逆流も含む)、(ハ)主流のスロート部18出口で発生する流力変動、(ニ)リーク水による流力変動がある。これらの要因が作用して、スロート部18を固有振動および流力振動させることになる。
図5には、インレットミキサー部30の振動モードを図示した。ライザ管10上部に固定される分岐管22は、固定治具によりライザ管10上部と一体構造となっている。したがって、スロート部18は片持ち支持構造の振動が生じ、分岐管22が支持点となり振動する。このような振動モードにおいて、リストレーナブラケット29のクサビ31,押しボルト32位置で磨耗が発生すると、スロート部18の振動が徐々に大きく発散する。
図6には、ジェットポンプ運転条件におけるスロート部18振動の変化を示す。ここで、横軸はM比を、縦軸は効率,スリップジョイント26からのリーク水量,リストレーナブラケット29位置での振動加速度を示す。図中には、BWR5の運転M比を、さらに、リストレーナブラケット29位置での支持部磨耗による振動加速度の増加状況も示している。図示においては、(a)が最も磨耗が少ない状況で、(c)が最も磨耗が多い状況となる。
これらのことから、リストレーナブラケット29位置の比較的ルーズな線接触によるクサビ31、点接触による押しボルト32位置で磨耗すると、スロート部18の振動が徐々に大きく発散することになり、インレットミキサー部30の破損に繋がる可能性がある。さらに、スリップジョイント26でのスロート下端とディフューザ19上端で振動による衝突が発生し、磨耗により破損することも考えられる。
本発明は、メンテナンスを考慮した簡単な改良で、リストレーナブラケット29位置において、強固にスロートを固定することができ、スロート振動の低減並びに振動抑制部の磨耗を軽減するものである。
本発明による実施例1について、図7〜図13で説明する。
ここで、図7は本発明である実施例1を用いたジェットポンプインレットミキサ部を、図8は図7のC部詳細を、図9は図7のD部矢視図を示している。また、図10は図7のD−D1矢視図を、図11は図10のF部詳細を、図12は押しボルト32aで支持する部分の立体図を、図13は図12のG−G矢視図を示している。
以下に本発明による実施例1の特徴を示す。
(1)本発明の取付位置は、放射能レベルが高く、マニュピレーターでの作業となり、大 幅な改造ができない。そのため、既設のリストレーナブラケット29を利用し、簡 単な作業で強固な固定ができる構造とした。
(2)3点支持の1つであるクサビ(ウェッジ)31の当たり面は、スロート外表面33 の曲率と同じになるようにして、面で支持するようにした。なお、当たり面となる スロート外表面33は硬質ステライト肉盛を施し、スロート本体が磨耗しないよう に保護されている。
(3)3点支持の2つの押しボルト32による支持部は、交換できるインレットミキサー 部を炉外に搬出し、除染を行い(新品使用可)スロート外表面33に台形レール3 7を溶接し、その中にベッド38が設置されている。ベッド38の当たり面である 台形レールには、スロート本体が磨耗しないように硬質ステライト肉盛を施してい るものとする。このベッド38の中央は、押しボルト32aによる支持穴がテーパ 状に開けられている。また、ベッド38上部には、簡単に交換できるようにフック 40が棒材41により取付けられている。
(4)前記したベッド38を支持する押しボルト32aは、リストレーナブラケット29 のネジ穴45とリストレーナブラケット29に溶接されたスリーブ42を通り取付 けられ、スリーブ42の上部に設けた薄肉テーパ部46をテーパ付袋ナット43に よるカシメで固定する。テーパ付袋ナット43の回り止めは、点付溶接で固定する 。これにより押しボルト32aは緩むことはない。
(5)このような簡単な構造とすることで、万が一磨耗が発生した場合、クサビ(ウェッ ジ)31,ベッド38,押しボルト32aは、定期点検時に交換可能である。また 、ベッド38交換時の落下防止のため、台形レール37の下端は、落下防止板39 で袋とじになっている。
(6)このような構造とすることで、当たり面のスライドが可能で、熱膨張の吸収も容易 にできる。
このように、本実施例において、従来線接触であったクサビによる当たり面は、スロート当たり面の曲率と同じ曲線としている。また、従来2箇所のボルト先端による点接触の固定部は、平板を用いた面接触とする。この面接触部は、耐磨耗性に優れたステライト肉盛を施したものとする。既設ボルト穴に差し込まれる押しボルトは、この平板中央のテーパ形状の凹みに差し込まれ面接触とする。この平板は、摺動面を形成するレール内に収められ熱膨張時には移動可能である。この面接触構造とすることで、応力の分散を可能とし、ジェットポンプのスロートをより強固に固定し、ジェットポンプの健全性を確保できる。
また、平板を押すボルトは、ナットによるカシメ構造によって強固に固定されており、ボルトの緩みを回避する。
そして、新たなスロート支持構造は、定期検査時に交換となる。但し、交換場所は圧力容器内であり、放射線が強い領域であるため、手作業での交換はできない。したがって、マニピュレーターによる交換作業となる。このマニピュレーターは人間の手ほど器用ではないため、新たなスロート支持構造は、簡単に交換取付けができ、振動抑制効果維持のためにも緩みを発生させないものとする必要がある。そこで、新たに設置したスロート支持構造のクサビおよびスロートに設置された台形レール内に収められた平板、さらに、平板を押すボルトはメンテナンス時に容易に交換できる。
更に、期間,コストを削減するため、既存のリストレーナブラケットおよびクサビ押さえ機構は、そのまま使用できる。
本発明による実施例2について、図14〜図17で説明する。
ここで、図14は図7のD−D1矢視図に相当する実施例2の平面断面図を、図15は図14のH部詳細を、図16は押しボルト32bで支持する部分の立体図を、図17は図16のJ−J矢視図を示している。
以下に本発明による実施例2の特徴を示す。
(1)実施例2は、実施例1の押しボルト32a形状とその固定方法が異なるものである 。
(2)実施例2の押しボルト32bの形状は、実施例1にあったリストレーナブラケット 29のネジ部に合う先端部分のネジがなく、押しボルト32bの上部に円盤の突起 47があり、袋ナット50で押し込まれる構造となっている。
(3)袋ナット50は、リストレーナブラケット29に溶接されたスリーブ42の外側に あるネジで締め付け固定される。
(4)袋ナット50と押しボルト32b上部の円盤の突起47との間には、板羽(ばね座 金)49があり、袋ナット50により押しボルト32bを固定すると、板羽(バネ 座金)49を締め付け固定することになる。これによって、ベッド38が磨耗した 場合でも、バネ効果により一定の締め付け力を確保でき、振動を抑制することがで きる。
上記実施例1,2で示した本発明は、リストレーナブラケット29位置の振動抑制部を線,点接触ではなく面接触に構造変更することで、スロート部18を強固に固定してスロート振動を低減し、接触部の磨耗を軽減して、ジェットポンプの健全性を確保するものである。
1 原子炉圧力容器(原子炉容器)
2 炉心シュラウド
3 炉心
4 気水分離器
5 蒸気乾燥器
6 ジェットポンプ
7 ダウンカマ
8 再循環系配管
9 再循環ポンプ
10 ライザ管
11 ノズル
12 主蒸気配管
13 給水配管
14,20 冷却水
15 給水
16 駆動水
17 ベルマウス
18 スロート部
19 ディフューザ
21 下部プレナム
22 分岐管
23 固定板
24 スロート直管部
25 広がり管部
26 スリップジョイント
27 下部プレナムの上部壁
28 漏洩水
29 リストレーナブラケット
30 インレットミキサー部
31,31a ウェッジ(クサビ)
32,32a,32b 押しボルト
33 スロート外表面
34 突起部
35 ボルト
36 治具
37 台形レール
38 ベッド
39 落下防止板
40 フック
41 棒材
42 スリーブ
43 テーパ付袋ナット
44 溶接部
45 ネジ穴
46 薄肉テーパ部
47 突起
49 板羽(バネ座金)
50 袋ナット
Qa 駆動水流量
Qb 被駆動水流量
Ha ノズルの駆動水入口における全水頭
Hb ジェットポンプの被駆動水入口における全水頭
Hc ジェットポンプ出口における全水頭

Claims (4)

  1. 駆動流体を噴出するノズルと、前記駆動流体と吸引された被駆動流体が流入するベルマウス、前記駆動流体と前記被駆動流体を混合する直管部、広がり管で構成するスロートと、前記スロート下端でスリップジョイントにより接続されるディフューザと、前記スロートを固定するリストレーナブラケットを備えたジェットポンプにおいて、
    スロート振動抑制用ウェッジ(クサビ)の当たり面を前記スロートの外表面曲率と同等である面接触とし、かつ、他の2点のスロート振動抑制部のスロート外表面に台形レールと、該台形レール溝に合致した軸方向移動可能な平板ベッドを設置し、前記ベッドのテーパ曲面穴に前記リストレーナブラケットのネジ穴を通してボルトを挿入押付け、前記スロートと前記平板ベッドの接触部を面接触とすることを特徴とする沸騰水型原子炉のジェットポンプ。
  2. 駆動流体を噴出するノズルと、前記駆動流体と吸引された被駆動流体が流入するベルマウス、前記駆動流体と前記被駆動流体を混合する直管部、広がり管で構成するスロートと、前記スロート下端でスリップジョイントにより接続されるディフューザと、前記スロートを固定するリストレーナブラケットを備えたジェットポンプにおいて、
    スロート振動抑制用ウェッジ(クサビ)の当たり面を前記スロートの外表面曲率と同等として面接触とし、かつ、他の2点のスロート振動抑制部のスロート外表面に台形レールと移動可能な平板ベッドを設置し、前記ベッドのテーパ曲面穴に前記リストレーナブラケットの押しボルト設置穴を貫通して、中間に円盤上の突起を有する押付け治具を挿入し、その円盤上の突起部に板ばねを挟み袋ナットで締付け固定して前記スロートとの接触部を面接触で固定することを特徴とする沸騰水型原子炉のジェットポンプ。
  3. 請求項1又は2記載のジェットポンプにおいて、
    前記スロート振動抑制用ウェッジ(クサビ)、前記スロートに設置したレールに挿入する前記ベッドを交換可能としたことを特徴とする沸騰水型原子炉のジェットポンプ。
  4. 請求項1において、前記スロートに設置したレールに挿入するベッドを固定する押しボルトを、スリーブ上部に設けた薄肉テーパ部をテーパ袋ナットによりかしめることで強固に固定することを特徴とする沸騰水型原子炉のジェットポンプ。
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