JP2010168984A - ジェットポンプ及び原子炉 - Google Patents

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清志 藤本
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直行 石田
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Abstract

【課題】圧力損失を低減でき、振動を抑制することができるジェットポンプを提供する。
【解決手段】ジェットポンプは、ノズル台座に6本のノズルを設けている。これらのノズルは、上流から下流に向かって、第1ノズル直管部、第1ノズル絞り部、第2ノズル直管部、第2ノズル絞り部及びノズル下端部を、この順番に設けている。第2ノズル絞り部の絞り角は第1ノズル絞り部のそれよりも大きくなっている。ジェットポンプは、スロート25の下端部をディフューザ27の上端部内に嵌め込んで形成される滑り継手28を有する。この滑り継手28において、複数の溝26がスロート25の下端部の外面に形成されている。これらの溝26が形成されているので、スロート25の、ディフューザ27の半径方向における振動を、低減できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ジェットポンプ及び原子炉に係り、特に、沸騰水型原子炉に適用するのに好適なジェットポンプ及び原子炉に関する。
従来の沸騰水型原子炉(BWR)は、再循環系配管が接続された原子炉圧力容器(以下、RPVという)内にジェットポンプを設置している。ジェットポンプは、ノズル、ベルマウス、スロート及びディフューザを備える。RPV内に形成されてジェットポンプが配置されたダウンカマ内の冷却水は、再循環ポンプの駆動によって昇圧され、駆動水として、再循環系配管を通ってノズルからスロート内に噴出される。ノズルは駆動水の速度を増加させる。RPV内でノズルの周囲に存在する冷却水が、噴出された駆動水の作用によって、被駆動水としてベルマウス内に吸込まれ、スロートを経てディフューザ内に流入する。ディフューザから排出された冷却水は、RPV内の下部プレナムを通って炉心に供給される(例えば、USP3,625,820、特開昭59−188100号公報、特開平7−119700号公報及び特開2007−285165号公報参照)。
特開昭59−188100号公報、特開平7−119700号公報及び特開2007−285165号公報に記載されたジェットポンプは、複数本のノズルを有している。噴出口の面積が同じである場合、ノズル本数を増やすことによって、駆動水と被駆動水の接触面積が増加して駆動水及び被駆動水の混合が促進され、混合損失が低減してジェットポンプ効率が向上する。
原子炉に設置されているジェットポンプは、ノズルがRPV内に設置されたライザ管に接続されている。このジェットポンプは、エルボ、ノズル、ベルマウス及びスロートが一体化されており、検査及び修理等のためエルボ管からスロートまでが取り外し可能な構造となっている。スロートとディフューザの接続部は、ディフューザの上端部にスロートの下端部が嵌め込まれた継手構造になっている。この継手構造は、滑り継手である。スロートとディフューザの接続部である滑り継手は、ライザ管とディフューザの熱膨張差によってスロート及びディフューザに応力が生じないように、ディフューザの上端部とスロートの下端部が上下にスライドできる構造になっている。このため、ディフューザの上端部の内面とスロートの下端部の外面との間に間隙(1mm未満)が形成されている。スロートからディフューザに流入した冷却水の一部が、その間隙を通ってダウンカマに漏洩する。この漏洩流は、その間隙に異物が挟まったり堆積したりすることを防ぐ機能を有する。しかしながら、その漏洩流の流量が所定値を超えた場合には、ジェットポンプに振動が発生する可能性がある。したがって、ジェットポンプの振動を抑制するためには、滑り継手の間隙からの漏洩流を所定量以下に抑制するか、漏洩流が生じてもスロートが振動しにくい構造にすればよい。
ジェットポンプの振動を抑制する一つの方策として流体シール継手からの漏洩流を抑制する方法が提案されている。この提案されている漏洩流の抑制方法の幾つかを以下に説明する。
ジェットポンプではないが、高温、高圧のガス(または蒸気)を導く導管に用いる流体シール継手が、実公昭52−5301号公報に記載されている。この流体シール継手は、管状の入口側継手部分が管状の出口側継手部分内に挿入され、入口側継手部分の先端部に、先端に向かって流路断面積が減少する狭窄部及び流路面積が増大する膨張部を有している。狭窄部と膨張部のつなぎ目で流路面積が最も小さくなる位置に、入口側継手部分と出口側継手部分の間に形成される環状の空隙部に連絡される連通孔を形成している。狭窄部と膨張部のつなぎ目で内部の静圧が低下するので、空隙部内の流体が連通孔を通して内部に吸引される。このため、流体シール継手外に漏洩する流体を効果的に阻止できる。
特開昭59−159489号公報は、振動が抑制できるジェットポンプを記載している。このジェットポンプは、ディフューザの上端部に挿入したスロートの下端部における流路断面積を、先端に向かって減少させている。
また、ジェットポンプの滑り継手から漏洩する冷却水の量を減少させるために、滑り継手においてスロートの下端部の外面にラビリンスシール構造を設けることが知られている(例えば、特公昭59−48360公報参照)。
特開2002−221589号公報に記載されたジェットポンプは、ディフューザの上端部とスロートの間の間隙をシールするシール部材をディフューザに取り付けている。
特開2001−90700号公報の図3に記載されたジェットポンプは、ベンチュリー管を有し、ベンチュリー管の上流に駆動水を噴出させるノズルを備えている。このノズルは、内側円筒及び内側円筒を取り囲む外側円筒を有する。内側円筒と外側円筒の間に形成された駆動水用流路は、断面積が駆動水の吐出側に向かって徐々に減少する環状流路になっている。駆動水用流路に供給された駆動水は、その流路の一端(吐出口)からベンチュリー管内に向かって噴出される。ノズルの周囲に存在する洗浄水が、ノズルから噴出される駆動水によってベンチュリー管内に吸引される。具体的には、この洗浄水は、ノズルとベンチュリー管の間に形成される第1冷却水吸引流路、及び内側円筒より内側に形成される第2冷却水吸引流路をそれぞれ通ってベンチュリー管内に流入する。ノズルからは円筒状態になった駆動水が噴出される。円筒状態の駆動水の横断面は連続したリングになっている。
特開2008−82752号公報は、BWRに適用されるジェットポンプを記載している。このジェットポンプは、軸心に形成される被駆動水吸引通路を取り囲んで駆動水が供給されるリングヘッダー、及びその被駆動水吸引通路を取り囲んでリングヘッダーの下端に取り付けられ、リングヘッダーに供給される駆動水を噴出する複数の噴出口を環状に形成しているノズル部を有している。
USP3,625,820 特開昭59−188100号公報 特開平7−119700号公報 特開2007−285165号公報 実公昭52−5301号公報 特開昭59−159489号公報 特公昭59−48360号公報 特開2002−221589号公報 特開2001−90700号公報 特開2008−82752号公報
ジェットポンプの健全性を保つためには、過大なジェットポンプの振動は望ましくない。実公昭52−5301号公報及び特開昭59−159489号公報に記載された滑り継手では、滑り継手からの漏洩流を抑制し、漏洩流に起因する振動を低減することができる。しかしながら、滑り継手において流路断面積が縮小等の変化をしているので、滑り継手での圧力損失が若干大きくなる。このため、ジェットポンプにこれらの滑り継手を適用した場合には、ジェットポンプの効率が圧力損失の増加分だけ低下する。
特公昭59−48360号公報では、滑り継手にラビリンスシールを設けている。スロートの外面にラビリンスシールを加工する場合、加工領域はスロートの肉厚と嵌め込み長さに制限される。このため、加工領域が十分に確保できない場合には、所望する漏洩流低減の効果が得られない可能性がある。
特開2002−221589号公報は、シール部材を押えるアッタッチメントをディフューザに取り付ける必要がある。
本発明の目的は、圧力損失の増加を避けることができ、且つ振動を抑制することができるジェットポンプ及び原子炉を提供することにある。
上記した目的を解決する本発明の特徴は、スロートのディフューザ内に挿入された下流端部の外面、及びこの外面と対向する、ディフューザの上流端部の内面のいずれかに、周方向において並んで配置されて内部にディフューザ内の流体が流入する複数の溝が形成されていることにある。
スロートの中心軸がディフューザ内である方向に偏った場合でも、溝内に存在する流体の圧力がスロートに作用するので、その方向において180°反対の二箇所でスロートの外面に作用する圧力の差が小さくなる。このため、スロートの振動を低減することができ、ジェットポンプの振動を抑制することができる。溝がスロートの下流端部の外面に形成されるので、スロート内の流路断面積が縮小されない。したがって、スロート内の流路断面積の縮小によるジェットポンプの圧力損失の増加を避けることができる。
好ましくは、ノズル装置が、ノズル台座部材、及びノズル台座部材に取り付けられ、内部に形成された駆動流体通路の流路断面積を低減させる複数の絞り部を形成している複数のノズルを有することが望ましい。
ノズル装置が、ノズル台座部材、及びノズル台座部材に取り付けられ、内部に形成された駆動流体通路の流路断面積を低減させる複数の絞り部を形成している複数のノズルを有するので、スロートの下流端部の外面、及びこの外面と対向する、ディフューザの上流端部の内面のいずれかに、複数の溝を形成することによるジェットポンプの効率の低下を補った上で、ジェットポンプの効率を増大させることができる。
好ましくは、被駆動流体が流れる被駆動流体通路を形成する第1管路部材を内部に有すると共に、第1管路部材を取り囲み駆動流体が導かれるヘッダー部、及びこのヘッダー部に連絡されて第1管路部材を取り囲み、駆動流体を噴出する環状の噴出口を形成しているノズル部をそれぞれ有するノズル装置と、ノズル装置に一端が接続されて駆動流体を前記ヘッダー部に導く第2管路部材とを備え、
第1管路部材は、前記一端を通って第2管路部材内に形成される駆動流体通路内に配置され、第2管路部材の外側に開口する被駆動流体通路の開口部を形成し、
駆動流体通路は、駆動流体が第1管路部材に対し第1管路部材の軸方向において前記一端に向かって斜めに当たるように形成されていることが望ましい。
第2管路部材内に形成される駆動流体通路が、駆動流体が第1管路部材に対し第1管路部材の軸方向において前記一端に向かって斜めに当たるように形成されているので、スロートの下流端部の外面、及びこの外面と対向する、ディフューザの上流端部の内面のいずれかに、複数の溝を形成することによるジェットポンプの効率の低下を補った上で、ジェットポンプの効率を増大させることができる。
好ましくは、ノズル装置が、第1筒状部材と、第1筒状部材と間隔を置いて第1筒状部材の内側に配置される第2筒状部材と、第1筒状部材の内側に配置され第2筒状部材の上端部に取り付けられる流路形成部材と、第1筒状部材及び第2筒状部材に両端部が取り付けられてノズル装置の周方向に配置される複数の通路部材とを有し、
それぞれの通路部材内に形成されて外側から内側に被駆動流体を導く吸引通路が、第2筒状部材の内側に形成される内部領域に連絡され、
駆動流体が流れてそれぞれの通路部材が横切る環状の駆動流体流路が、第1筒状部材と第2筒状部材及び流路形成部材の間に形成されて環状の噴出口に連絡され、
駆動流体流路の噴出口側の部分が、内側を向いており、かつノズル装置の下端に向かって傾斜していることが望ましい。
駆動流体流路の噴出口側の部分が、内側を向いており、かつノズル装置の下端に向かって傾斜しているので、内部領域の負圧の度合いが増大し、吸引通路を通って内部領域に流入する被駆動水の流量が増大する。さらに、駆動流体流路の噴出口側の部分が、内側を向いており、かつノズル装置の下端に向かって傾斜しているので、ノズル装置の外周部の下端とジェットポンプ本体の上端との間の間隙の幅が増大する。このため、この間隙を通ってジェットポンプ本体内に流入する被駆動水の流量が増大する。これらの流量の増大は、スロートの下流端部の外面、及びこの外面と対向する、ディフューザの上流端部の内面のいずれかに、複数の溝を形成することによるジェットポンプの効率の低下を相殺した上で、ジェットポンプの効率を増大させることができる。
本発明によれば、滑り継手部からの漏洩流の偏りによる静圧差を小さくすることによりジェットポンプの振動を抑制して、ジェットポンプの健全性を向上させることができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1の、沸騰水型原子炉に適用されるジェットポンプの斜視図である。 図1に示す滑り継手の拡大図であって図3のII−II矢視図である。 図2のIII−III断面図である。 図1に示すジェットポンプが適用された沸騰水型原子炉の縦断面図である。 図1に示すノズル装置の縦断面図である。 図5のVI−VI断面図である。 図5に示すノズルの縦断面図である。 ジェットポンプのスロート入口からディフューザ出口までのジェットポンプ内部とダウンカマの差圧変化を示した説明図である。 ジェットポンプの吐出圧力と、スロート及びディフューザの中心軸がずれたときの180°反対側に位置する位置aと位置bでの差圧との関係を示す特性図である。 ジェットポンプの吐出圧力とスロートの振動加速度との関係を示す特性図である。 ジェットポンプの吐出圧力と、滑り継手からの冷却水の漏洩量との関係を示す特性図である。 M比とジェットポンプの効率の関係を示す特性図である。 従来のジェットポンプの滑り継手においてスロートが偏った状態を示す説明図である。 図13のXIV−XIV断面図である。 滑り継手の他の実施例の横断面図である。 本発明の他の実施例である実施例2の、沸騰水型原子炉に適用されるジェットポンプにおけるノズル装置の縦断面図である。 図16に示すノズル装置の斜視図である。 本発明の他の実施例である実施例3の、沸騰水型原子炉に適用されるジェットポンプにおけるノズル装置の縦断面図である。 図18のX−X断面図である。 図18のY−Y断面図である。 図18のZ−Z断面図である。 M比とジェットポンプの効率の関係を示す特性図である。 本発明の他の実施例である実施例4の、沸騰水型原子炉に適用されるジェットポンプにおける滑り継手付近の縦断面図である。 本発明の他の実施例である実施例5の、沸騰水型原子炉に適用されるジェットポンプにおける滑り継手付近の縦断面図である。
発明者らは、沸騰水型原子炉に用いられた従来のジェットポンプで振動が発生するメカニズムを検討した。この結果、発明者らは、以下の振動発生のメカニズムを明らかにすることができた。従来のジェットポンプは、図13に示すように、スロート25A及びディフューザ27を有し、スロート25Aの下端部(下流端部)がディフューザ27の上端部(上流端部)に嵌め込まれた滑り継手28を有する。
沸騰水型原子炉の運転中において、ノズルから噴出された駆動水及びこの駆動水によって吸い込まれた被駆動水がスロート25A内を流れる。スロート25A内を流れる冷却水(駆動水及び被駆動水)がスロート25Aからディフューザ27内に流入する。スロート25Aからディフューザ27内に冷却水が流入する過程において、滑り継手28が存在するために、ジェットポンプ内の冷却水の流れの変動等でスロート25Aがディフューザ27内で片側へ偏る可能がある。ジェットポンプ内の冷却水の流れの変動によりスロート25Aがディフューザ27内で片側へ偏った状態を、図13及び図14に示す。例えば、スロート25Aが片側へ偏ったことによって、図14に示すように、滑り継手28において、スロート25Aとディフューザ27の間に形成された間隙29の幅は、位置41で、スロート25Aとディフューザ27が接触してゼロになる。これに対して、位置41と180°反対側に存在する位置42で間隙29の幅が広くなる。このため、間隙29の幅がゼロになって冷却水の漏洩が生じなくなる位置41での静圧が高くなり、間隙29の幅が広くなって冷却水の漏洩が多くなる位置42で静圧が低くなる。位置41と位置42で静圧の差が生じる。
その際、スロート25Aにはその静圧差に基づいて位置42に向かう力が働くので、スロート25Aが、ディフューザ27の半径方向において、位置41から位置42に移動する。スロート25Aが位置42に移動したとき、位置42で間隙29の幅がゼロになり、位置41で間隙29の幅が広くなる。このため、位置42から位置41に向かう力がスロート25Aに作用し、スロート25Aが位置41に向かって移動する。このようなスロート25Aの移動がディフューザ27内で繰り返される。すなわち、スロート25Aがディフューザ27内で振動する。発明者らは、このスロート25Aの振動が従来のジェットポンプの振動の一つの原因であると推定した。
このため、発明者らは、ジェットポンプ内の冷却水の流れの変動でスロート25Aが片側へ偏ったとき、滑り継手28Aにおいて、位置41と位置42の間での静圧の差を小さくすれば、ディフューザ27の半径方向におけるスロート25Aの移動が小さくなり、ジェットポンプの望ましくない振動を抑制することができると考えた。発明者らは、この考えに基づいた、スロート25Aの振動を抑制する対策を検討した。この検討結果に基づいて得られた本発明の実施例を、以下に説明する。
本発明の実施例である沸騰水型原子炉に設置されたジェットポンプを、図1、図2及び図3を用いて以下に説明する。本実施例のジェットポンプの構造を説明する前に、このジェットポンプが適用される沸騰水型原子炉の概略の構造を、図1及び図4を用いて以下に説明する。
沸騰水型原子炉(BWR)は、原子炉圧力容器(原子炉容器)1を有し、原子炉圧力容器1内に炉心シュラウド3を設置している。原子炉圧力容器は、以下、RPVと称する。複数の燃料集合体(図示せず)が装荷された炉心2が、炉心シュラウド3内に配置される。気水分離器4及び蒸気乾燥器5がRPV1内で炉心2の上方に配置される。複数のジェットポンプ12が、RPV1と炉心シュラウド3の間に形成された環状のダウンカマ6内に配置される。ジェットポンプ12はシュラウドサポート33に設置される。RPV1に設けられる再循環系は、再循環系配管7及び再循環系配管7に設置された再循環ポンプ8を有する。再循環系配管7の一端はダウンカマ6に連絡される。再循環系配管7の他端は、ダウンカマ6内に配置されたライザ管9の下端に接続される。ライザ管9はRPV1の内面に設けられたライザブレース40に取り付けられている。ライザ管9の上端は分岐管10に接続される。分岐管10に取り付けられたエルボ管(曲り管)11が、ジェットポンプ12のノズル装置13に接続される。主蒸気配管31及び給水配管32がRPV1に接続される。ノズル装置13は、複数の支持板39によってベルマウス24に取り付けられ、ベルマウス24と一体になっている。
RPV1内の上部に存在する被駆動水である冷却水(被駆動流体、冷却材)は、給水配管32からRPV1に供給された給水と混合されてダウンカマ6内を下降する。この冷却水は、再循環ポンプ8の駆動によって再循環系配管7内に吸引され、再循環ポンプ8によって昇圧される。この昇圧された冷却水を、便宜的に、駆動水(駆動流体)34という。この駆動水34は、再循環系配管7、ライザ管9、分岐管10及びエルボ管11内を流れてジェットポンプ12のノズル装置13内に達し、ノズル装置13から噴出される。ノズル装置13の周囲に存在する被駆動水である冷却水36(図5参照)は、駆動水34の噴出流35(図5参照)の作用によって、ベルマウス24からスロート25内に吸い込まれる。この冷却水36は、駆動水34と共にスロート25内を下降し、ディフューザ27の下端から吐出される。ディフューザ27から吐出された冷却水(被駆動水36及び駆動水34を含む)を、便宜的に冷却水37と称する。冷却水37は、下部プレナム30を経て炉心2に供給される。冷却水37は、炉心2を通過する際に加熱されて水及び蒸気を含む気液二相流となる。気水分離器4は気液二相流を蒸気と水に分離する。分離された蒸気は、更に蒸気乾燥器5で湿分を除去されて主蒸気配管31に排出される。この蒸気は、蒸気タービン(図示せず)に導かれ、蒸気タービンを回転させる。蒸気タービンに連結された発電機が回転し、発電が行われる。蒸気タービンから排出された蒸気は、復水器(図示せず)で凝縮されて水となる。この凝縮水は、給水として給水配管32によりRPV1内に供給される。気水分離器4及び蒸気乾燥器5で分離された水は、落下して冷却水としてダウンカマ6内に達する。
ノズル装置13、ベルマウス24、スロート25及びディフューザ27を主要な構成要素とする本実施例のジェットポンプ12は、ノズル装置13の周囲に存在するダウンカマ6内の冷却水を吸込むことにより、少ない駆動水34で多くの冷却水37を炉心2に供給することができる。再循環ポンプ8によって与えられた駆動水34の運動エネルギーが冷却水36に有効に作用すると、より多くの冷却水36が吸引されて冷却水37の流量が更に増加する。ジェットポンプ12は、ノズル装置13から噴出される駆動水34(噴出流35)をスロート25内に高速で噴出させることによってスロート25内の静圧を低下させる。これにより、冷却水36をスロート25に吸い込むことができ、少ない動力で必要な炉心流量を確保することができる。ディフューザ27は流れが剥離を起こさない程度に流路断面積が下流に向かうほど徐々に拡大しており、このディフューザ27で冷却水の運動エネルギーが圧力に変換される。ディフューザ27において、被駆動水36は、ベルマウス24に吸い込まれた位置における圧力よりもその圧力が高められる。なお、ベルマウス24の流路断面積は、上流に向かって増大している。
ベルマウス24、スロート25及びディフューザ27は、この順に、上流より下流に向って配置されている。ベルマウス24、スロート25及びディフューザ27は、ジェットポンプ本体を構成する。ノズル装置13はベルマウス24の上方に配置される。
スロート25の下端部(下流端部)がディフューザ27の上端部(上流端部)に嵌め込まれて滑り継手28(図2参照)が構成される。滑り継手28において、複数の溝26が、ディフューザ27の内面に対向する、スロート25の外面に形成されている。これらの溝26は、スロート25の周方向において全周に亘って等間隔に配置されている(図3参照)。各溝26は、スロート25の軸方向に伸びており、スロート25の下端(下流端)からディフューザ27の上端(上流端)よりも上方に達している。各溝26の上端がディフューザ27の上端(上流端)よりも上に位置させている理由は、ディフューザ27内の冷却水を溝26内に流入しやすくするためである。このため、後述するように、スロート25のディフューザ27の半径方向における振動を低減することができる。
ジェットポンプ12におけるノズル装置13の詳細な構成を、図5、図6及び図7を用いて以下に説明する。ノズル装置13は、ノズル台座(ノズル台座部材)14及び6本のノズル16を有する。ノズル装置13のノズル台座14は、支持板39によってベルマウス24に取り付けられて一体化され、そしてエルボ管11に接続される。ノズル装置13はベルマウス24の上方に配置される。ノズル台座14は、軸心の位置に下方に伸びる突起部15を有する。6本のノズル16は、環状にノズル台座14に取り付けられて、突起部15の周囲に配置されている。これらのノズル16はノズル台座14からベルマウス24に向かって伸びている。
ノズル装置13に設けられた6本のノズル16の詳細な構成を、図7を用いて説明する。ノズル16は、内部に形成される噴出通路22の通路径となるノズル内径をノズル16の上流端から下流端に向ってD1,D2及びD3と順次定義した場合、これら内径はD1>D2>D3の関係を有している。
ノズル装置13では、ノズル16は、ノズル直管部17、ノズル絞り部18、ノズル直管部19、ノズル絞り部20及びノズル下端部21を有する。最も上流に位置するノズル直管部17は、内径がD1で一定になっている。ノズル直管部17の下流端に接続された第一段のノズル絞り部18は、内部の流路断面積が下流に向って減少し、上端の内径がD1で下端の内径がD2であり、長さがL1になっている。ノズル絞り部18の下流端に接続されるノズル直管部19は、内径がD2で一定になっている。ノズル直管部19の下端に接続される第2段のノズル絞り部20は、内部の流路断面積が下流に向って減少し、上端の内径がD2で下端の内径がD3であり、長さがL2になっている。ノズル絞り部20の下端に接続されてノズル16の最も下流に位置するノズル下端部21は、内径がD3で内部に噴出口23が形成される。
ノズル16は、ノズル絞り部が先端部の一箇所しか形成されていない特開昭59−188100号公報のノズルとは異なり、噴出通路22をノズル絞り部18及び20二箇所で絞っている。ノズル絞り部18の絞り角θ1及びノズル絞り部20の絞り角θ2はそれぞれ次の(1)式及び(2)式でそれぞれ計算できる。
θ1=tan−1((D1−D2)/2/L1) ……(1)
θ2=tan−1((D2−D3)/2/L2) ……(2)
噴出口23に近いノズル絞り部20のノズル絞り角θ2がノズル絞り部18の絞り角θ1よりも大きくなっている(θ2>θ1)。流路断面積が大きいノズル直管部17がノズル絞り部18の上流に、流路断面積が小さいノズル直管部19がノズル絞り部18の下流にそれぞれ配置される。
ノズル16の最も下流に位置する下端部には、内径D3で先端に噴出口23を形成した直管のノズル下端部21を配置することが望ましい。しかしながら、噴出口23から噴出する噴出流35の流速を向上させるために、直管のノズル下端部21に替えて流路断面積が下流端に向って緩やかに減少するノズル絞り部を用いても良い。
ノズル下端部21に流路断面積が下流端に向って緩やかに減少するノズル絞り部を用いる場合には、ノズル下端部21の噴出口23からの噴出流35の広がりを所望の範囲内に抑えるために、このノズル絞り部20の絞り角θは2度未満程度の小さな角度にすることが望ましい。
沸騰水型原子炉の運転中において再循環ポンプ8から吐出された駆動水34は、ライザ管9及びエルボ管11を経てノズル装置13のノズル台座14内に流入する。この駆動水34は、それぞれのノズル16内の噴出流路22に導かれる。噴出通路22の流路断面積は、上流から下流に向って配置されたノズル直管部17、ノズル絞り部18、ノズル直管部19、ノズル絞り部20及びノズル下端部21の内径に応じて変化している。噴出通路22内に流入した駆動水34は、ノズル直管部17、ノズル絞り部18、ノズル直管部19及びノズル絞り部20を通り、ノズル下端部21に到達する。噴出通路22内を下降する駆動水34は、ノズル絞り部18で徐々に加速され、ノズル絞り部20でノズル絞り部18よりも急速に加速される。加速された駆動水34は噴出口23からスロート25内に向って噴出される。
ノズル絞り部20においてノズル16の中心軸に向かう速度成分が駆動水34に与えられる。しかしながら、流体は壁面に沿って流れる性質があるため、噴出流35がノズル下端部21の先端に形成された噴出口23から直径D3で噴出される。ノズル絞り部20の絞り角θ2が大きいほどノズル中心軸に向かう運動量が存在するため、噴出口23から噴出される噴出流35の拡がりが抑えられて、噴出流35が噴出口23から下流へ距離L3だけ進んだ時点での噴出流35の直径D4を、所望の範囲内に抑えて小さくすることができる。噴出流35の直径D4は噴出流35の流路幅であり、噴出流35の直径D4が小さいほど、噴出流35の速度が大きくなる。
噴出流35の拡がりを抑えて速度を維持したまま、ノズル16から噴出流35がスロート25内に噴出されると、スロート25内の静圧がより低下するため、ノズル装置13の周囲でダウンカマ6内に存在するより多くの被駆動水36がベルマウス24内に吸込まれる。
ノズル下端部21がノズル絞り部20の下流に配置されていない場合を想定する。この場合には、ノズル絞り部20で与えられたノズル16の中心軸に向かう駆動水34の運動量により噴出流35の直径が噴出後も小さくなる。すなわち、ノズル下端部23には直管部が存在しないので、ノズル16の下端に形成された噴出口23から噴出される噴出流35は、ノズル絞り部20の影響を受ける。このため、噴出口23からの距離L3での噴出流35の直径D4が、噴出口23の内径D3よりも小さくなり、噴流速度が上昇して加速損失が増大するので、駆動水34の流量が減少する。
このため、ノズル絞り部20の下流側に直管部であるノズル下端部21を設置することにより、噴出口23から噴出する噴出流35の直径が、直管であるノズル下端部21の内径D3よりも小さくならないようにして、加速損失増大による駆動水34の流量減少を防いでいる。
また、ノズル絞り部をノズル16に2箇所以上設けることにより、ノズル16内の圧力損失を低減しつつ、ノズル16相互間に形成される被駆動水36の流路を広くすることができる。
次に、噴出口23の内径をD3で固定してノズル絞り部18を直管とし、ノズル直管17及び直管にしたノズル絞り部18のそれぞれの内径をD2とし、ノズル16に形成したノズル絞り部をノズル絞り部20の一箇所にした場合を考える。ノズル絞り部20の長さL2を変更しない場合、ノズル直管部17及び直管にしたノズル絞り部18の流路断面積が狭くなって内部を流れる駆動水34の流速が増加するため、摩擦損失が増大して駆動水34の流量が減少する。また、ノズル絞り部20の長さL2を長くしてノズル絞り部20における上流側の流路断面積を大きくした場合は、ノズル16の外径が大きくなり、複数のノズル16相互間に形成される被駆動水36の流路断面積が狭くなるので、被駆動水36のベルマウス24内への吸い込み量が減少してしまう。
したがって、二箇所以上のノズル絞り部をノズル16に設けることによって、ノズル16内の噴出通路22の流路断面積が噴出口23側で狭くなり、噴出通路22内を流れる駆動水34の流速が増加する。これによって、噴出通路22内で摩擦損失が増大する領域を小さくすることができる。さらに、ノズル16においてノズル絞り部18より下方で外径を小さくすることができるので、ノズル16相互間に形成される間隙29A(図6参照)の幅をより広くすることができ、6本のノズル16よりも内側の領域38(図5参照)に吸い込まれる被駆動水36の流量を増大できる。結果として、スロート25内に吸込まれる被駆動水36の流量が増大する。
前述したように噴出通路22内に流入した駆動水34は、ノズル絞り部18,20により噴出通路22内で加速され、噴出口23から噴出流35となってスロート25内に噴出される。本実施例では、噴出流35の拡がりを抑えることができるため、スロート25内に到達した噴出流35の速度が大きくなってスロート25内の静圧がより低下する。この結果、被駆動水36をスロート25内により多く吸込むことができる。
本実施例は、2つのノズル絞り部18,20を有するノズル16を備えているので、ノズル16の上記した作用によって、特開昭59−188100号公報に記載された、一段で絞られた絞り部と直管部を有する5本のノズルを備えた従来のジェットポンプよりもスロート25内に吸込まれる被駆動水36の流量を増大することができる。このため、ジェットポンプ12から排出される冷却水37の流量が増大し、M比が高い領域でのジェットポンプ12の効率が従来のジェットポンプのそれよりも向上する。
スロート25の入口からディフューザ27の出口までの、ジェットポンプ12の軸方向におけるジェットポンプ12の内部とダウンカマ6の間における差圧の変化の一例を、図8に示す。この特性から明らかであるように、ノズル16から駆動水を高速で噴出することによって、スロート25内の静圧がダウンカマ6の静圧より低下するため、スロート入口部での内外の差圧が負圧になる。ジェットポンプ12の内部とダウンカマ6の間の差圧は滑り継手の位置で正圧になり、この正圧の大きさがディフューザ27の出口に向って増大する。従来のジェットポンプは、スロートの下部では流路断面積をスロートの下流端に向って緩やかに増大させることによって、スロート内の静圧を回復させている。滑り継手28の位置でジェットポンプ12の内部の静圧がその位置でのダウンカマ6の静圧よりも大きくなると、滑り継手28の間隙29を通してジェットポンプ12の内部からダウンカマ6に向って冷却水の漏洩流が発生する。この漏洩流の量が過剰になった場合には、ジェットポンプ12に望ましくない振動が発生する可能性がある。
しかしながら、ジェットポンプ12では、スロート25の下端部の外面に複数の溝26が形成されているので、例えば、位置41と、この位置と180°反対側に位置する位置42との間でのスロート25の振動が抑制される。ジェットポンプ12内の冷却水の流れの変動で図2に示すようにスロート25が位置41の方へ偏りスロート25の外面がディフューザ27の内面に接触した場合でも、位置41においてスロート25の外面に溝26が形成されているので、位置41において冷却水の漏洩が生じなくなることはない。
スロート25及びディフューザ27のそれぞれの中心軸がずれた状態で、ディフューザ27の半径方向においてディフューザ27の中心軸を通る直線と間隙29が交わる位置a及びbのそれぞれにおける各静圧と、ジェットポンプ12の冷却水吐出圧力との差圧を、図9に示している。位置aと位置bは180°反対側に位置している。スロート25の外周部に溝26を形成することによって、スロート25の周方向において、滑り継手28の間隙29を通してダウンカマ6に漏洩するジェットポンプ1内部から外部への漏洩流が生じる。このため、溝26を形成したスロート25における位置aと位置bの差圧が、溝26が形成されていないスロートに比べて低下する。ジェットポンプの吐出圧力P0に対して、従来のジェットポンプでは位置aと位置bの差圧がP2になる。本実施例のジェットポンプ12では、その差圧が、差圧P2よりも低いP1になる(図9参照)。したがって、本実施例では、スロート25の振動原因と推定される、間隙29において180°反対に位置する二点、すなわち、位置aと位置bの差圧が小さくなるため、溝26が形成されたスロート25の振動加速度G1が、ジェットポンプの吐出圧力P0において、溝26が形成されていない従来のスロートの振動加速度G2よりも小さくなる(図10参照)。本実施例のジェットポンプ12の振動が従来のジェットポンプよりも低減される。
溝26が形成されたスロート25を有するジェットポンプ12における滑り継手28の間隙29からの冷却水の漏洩量Q2は、図11に示すように、溝26が形成されていないスロート25Aを有する従来のジェットポンプにおける滑り継手28Aの間隙29からのその漏洩量Q1よりも増加する。これは、溝26内を流れてダウンカマ6内に流出する冷却水が存在するからである。間隙29からの漏洩流の増加は、ジェットポンプの効率を低下させる。
図12は、ジェットポンプ性能を表すM比(=吸込水流量/駆動水流量)に対するジェットポンプの効率の変化を示している。ノズル装置13の替りに従来のノズル装置を有し且つ溝26が形成されたスロート25を有するジェットポンプの効率η1(図12の実線)は、溝26が形成されていないスロート25A及び従来のノズルを有する従来のジェットポンプの効率η0(図12の破線)よりも低下する。しかしながら、本実施例のジェットポンプ12では、ジェットポンプの効率を増大するノズル装置13を備えているので、溝26が形成されたスロート25による効率の低下を補い、図12において破線で示された従来のジェットポンプ(溝なし)の効率よりも増大させることができる。ジェットポンプの効率がピークになるM比の値Aにおいて、本実施例のジェットポンプの効率ηが、上記した従来のジェットポンプの効率η0よりも高い効率η2(図12の一点鎖線)になる。
本実施例によれば、ノズル装置13及び溝26が形成されたスロート25の適用によってジェットポンプ12の振動を抑制することができ、且つジェットポンプの効率を向上させることができる。本実施例は、スロート25の流路断面積を縮小する必要がないので、スロート25の流路断面積の縮小によるジェットポンプ12の圧力損失の増加を避けることができる。
エルボ管11、ノズル装置13、ベルマウス24及びスロート25が、一体化されて入口ミキサを構成している。本実施例では、スロート25がディフューザ27内に嵌め込まれているので、スロート25をディフューザ27から容易に引き出すことができる。沸騰水型原子炉の運転が停止している沸騰水型原子炉の定期検査の期間において、エルボ管11の固定具(例えば、ボルト)を分岐管10から取り外すことによって、入口ミキサをジェットポンプから取り外すことができる。このため、入口ミキサの除染を容易に行うことができる。
特開2002−221589号公報に記載されたジェットポンプでは、入口ミキサの除染を行う際において入口ミキサを分岐管10から取り外すときには、シール部材をディフューザから取り外す必要があり、逆に、入口ミキサを分岐管10に取り付けた後でシール部材をディフューザに取り付ける必要がある。本実施例では、このようなシール部材の取り外し及び取り付けが不要である。
本実施例においてスロート25の外面に形成している複数の溝26を、図15に示すように、スロート25の外面ではなくディフューザ27の内面の周方向に並べて形成してもよい。ディフューザ27の内面に形成された各溝26は、ディフューザ27の冷却水が溝26内に入りやすいように、スロート25の下端よりも下方(好ましくは、スロート25の下端よりも、若干、下方)からディフューザ27の上端に向かって伸びている。滑り継手28は、溝26を形成していないスロート25Aの下端部、及びディフューザ27の、複数の溝26を内面に形成している上端部によって構成される。このような滑り継手28を有するジェットポンプも、実施例1のジェットポンプで生じる各効果を得ることができる。
本発明の他の実施例である実施例2のジェットポンプを、以下に説明する。本実施例のジェットポンプ12Aは、実施例1のジェットポンプ12においてノズル装置13をノズル装置13Aに替えた構成を有している。ジェットポン12Aの他の構成は、ジェットポンプ12と同じである。ノズル装置13Aを、図16及び図17を用いて以下に説明する。
ジェットポンプ12Aにおいて、M比及びN比を増大させ、ジェットポンプの効率を高めるためには、圧力損失を極力小さくすること、及び駆動水で誘発される吸引力を最大限利用することが重要となる。そこで、本実施例のジェットポンプ12Aは、上端にダウンカマ6に連通する開口部56を形成する内部冷却水吸引通路55を、ノズル装置13A内に、ノズル装置13Aを軸方向に貫通するように形成している。さらに、ジェットポンプ12Aは、内部冷却水吸引通路55がエルボ管11内を上方に向かって伸びており、開口部56がエルボ管11の頂点TPよりも下方の位置でエルボ管11の外面に形成されている。
ノズル装置13Aは、図16に示すように、ノズル部45及びノズルヘッダー部51を有する。ノズルヘッダー部51は、外部円筒部材52及び外部円筒部材52の内側に配置された内部円筒部材53を有する。同心円状に配置された外部円筒部材52と内部円筒部材53の間に、環状ヘッダー部54が形成される。ノズル部45は、ノズルヘッダー部51の下方に配置され、ノズルヘッダー部51の下端部に取り付けられる。
ノズル部45は、外部円筒部材46、内部円筒部材47、外部漏斗筒部48及び内部漏斗筒部49を有する。外部円筒部材46は内部円筒部材47を取り囲み、外部円筒部材46及び内部円筒部材47は同心円状に配置される。外部漏斗筒部48は内部漏斗筒部49を取り囲み、外部漏斗筒部48と内部漏斗筒部49は同心円状に配置される。外部漏斗筒部48及び内部漏斗筒部49は、それぞれ下方に向かって横断面積が減少する。外部漏斗筒部48は外部円筒部材46の上端に取り付けられ、内部漏斗筒部49は内部円筒部材47の上端に取り付けられる。外部漏斗筒部48は外部円筒部材52の下端に設置される。内部漏斗筒部49は内部円筒部材53の下端に設置される。環状噴出口23Aが外部円筒部材46と内部円筒部材47の間に形成される。
エルボ管11の出口端58が、ノズルヘッダー部51、すなわち、外部円筒部材52の上端に取り付けられる。エルボ管11の入口端57が分岐管10の上端に設置される。エルボ管11及び分岐管10はその固定具によって取り外し可能に結合される。エルボ管11の出口端58の中心は、ノズルヘッダー部51、すなわち、外部円筒部材52の軸心と一致している。ノズル部45、ノズルヘッダー部51及びエルボ管11は、溶接によって接合されて一体化されている。
内部円筒部材53は、出口端58からエルボ管11内に挿入されて上方に向かって伸びている。内部円筒部材53の、上端部に位置する開口部56は、エルボ管11の外面に形成され、ダウンカマ6に連絡される。内部円筒部材53の上端がエルボ管11に溶接されている。内部円筒部材53とエルボ管11の接合部(取り付け部)のうち、最も高い位置に存在する接合部(取り付け部)62は、エルボ管11の外面の、最も高い位置である頂点TPよりも低い位置に配置される。エルボ管11と同じ曲率を有する整流板(整流部材)59が、エルボ管11内に設置され、エルボ管11の入口端57から内部円筒部材53に向ってエルボ管11の軸心に沿って配置される。整流板59は内部円筒部材53の上流に配置されている。整流板59の設置により、上下方向において分離された上部流路60及び下部流路61がエルボ管11内に形成される。接合部62が頂点TPよりも低い位置に存在するので、出口端58に向うエルボ管11内の上部流路60及び下部流路61は、内部円筒部材53の軸心に対して傾斜するように形成されている。換言すれば、上部流路60及び下部流路61は、それらの流路内を流れる駆動水が内部円筒部材53に対し内部円筒部材53の軸方向において出口端58に向かって斜めに当たるように形成されている。
開口部56によってダウンカマ6に連絡される内部冷却水吸引通路55が、接合された内部円筒部材53、内部漏斗筒部49及び内部円筒部材47内に形成される。接合された内部円筒部材53、内部漏斗筒部49及び内部円筒部材47は第1管路部材である。内部冷却水吸引通路55は、内部漏斗筒部49において、流路断面積が下方に向かって徐々に減少し、下端がベルマウス24に向って開口している。外部漏斗筒部48と内部漏斗筒部49の間に形成され、環状ヘッダー部54と環状噴出口23Aを連絡する環状通路50は、下方に向かって流路断面積が徐々に減少している。
沸騰水型原子炉の運転中に再循環ポンプ8で昇圧されてライザ管9に到達した駆動水は、エルボ管11内を通って環状ヘッダー部54内に導かれる。エルボ管11内に整流板59が配置されているので、エルボ管11内における圧力損失が低減される。エルボ管11内において、上部流路60及び下部流路61のそれぞれを流れる駆動水の一部が第1管路部材(特に、内部円筒部材53)の軸方向において出口端58に向かって斜めに内部円筒部材53の外面に当たる。環状ヘッダー部54内に導かれた駆動水は、環状通路50を通って環状噴出口23Aよりベルマウス24内に向って高速で噴出される。環状噴出口23Aより噴出された駆動水の噴出流の横断面は、環状になっている。駆動水の噴出流がスロート25内に高速で供給されることによって、スロート25内の静圧が低下し、ノズル装置13Aの周囲でダウンカマ6内に存在する冷却水がベルマウス24内に吸い込まれる。
スロート25内の静圧が低下することによって、ノズル装置13Aの周囲に存在する被駆動水である冷却水がベルマウス24内に吸い込まれる形態が2つ存在する。第1の形態では、エルボ管11より上方に存在する冷却水が、開口部56より内部冷却水吸引通路55内に流入し、内部冷却水吸引通路55を通ってベルマウス24内に達する。この形態では、内部冷却水吸引通路55を通して吸引された冷却水は、環状の噴出流の内側に流入する。第2の形態では、ダウンカマ6内の冷却水は外部冷却水吸引通路43を通って環状の噴出流の外側でベルマウス24内に達する。
環状噴出口23Aから噴出された駆動水とこの駆動水の作用によってベルマウス24内に吸い込まれた冷却水(被駆動水)はスロート25内で運動量の交換を行いながら混合され、スロート25の下方に位置するディフューザ27に導かれる。ディフューザ27から吐出された冷却水37は、下部プレナム30を経て炉心2に導かれる。
本実施例では、接合部62が頂点TPよりも低い位置に存在するので、エルボ管11内において、上部流路60及び下部流路61は、内部冷却水吸引通路55を形成する内部円筒部材53に対し内部円筒部材53の軸方向において出口端58に向かって傾斜するように形成される。このため、内部円筒部材53が存在するエルボ管11内の圧力損失が低減され、環状噴出口23Aから噴出される冷却水の流速が増大する。スロート24内での静圧の減少幅が大きくなり、内部冷却水吸引通路55及び外部冷却水吸引通路43を通ってベルマウス24内に吸引される冷却水の流量が増大する。この冷却水流量の増大は、ジェットポンプ12Aの効率を向上させる。
このジェットポンプ12Aの効率向上について説明する。ノズルを特開2001−90700号公報の図3に記載されたノズル装置に替えた、USP3,625,820に記載されたBWR用のジェットポンプにおいて、スロートを複数の溝26が形成されたスロート25に替えた場合におけるジェットポンプの効率は、スロートをそのスロート25に替えない場合におけるそれよりも低下する。しかしながら、ノズル装置13A及びスロート25を有する本実施例のジェットポンプ12Aは、ノズルを特開2001−90700号公報の図3に記載されたノズル装置に替えた、USP3,625,820に記載されたBWR用のジェットポンプの効率よりも向上する。これは、ノズル装置13Aによってもたらされるジェットポンプ効率の増大の一部を用いて、溝26が形成されたスロート25の採用によるジェットポンプ効率の低下を相殺することができるからである。
本実施例のジェットポンプ12Aは、複数の溝26を形成したスロート25及びノズル装置13Aの適用によって、ジェットポンプ12Aの振動を低減することができ、さらに、ジェットポンプ効率を向上させることができる。
本実施例は、エルボ管11内に整流板59が設置されているので、エルボ管11内の圧力損失がさらに低減される。この圧力損失の低減によって、ジェットポンプ12Aの効率がさらに増大する。整流板59が内部円筒部材53の上流に配置されるので、エルボ管11内での流れの剥離及び速度分布の偏りを抑制でき、エルボ管11内の圧力損失が低減される。
エルボ管11内に形成される冷却水通路(上部流路60及び下部流路61)が内部円筒部材53に対して上記したように傾斜しているので、その冷却水通路内を流れる駆動水が内部円筒部材53に軸方向において内部円筒部材53の外面に斜めに当たることによって、内部円筒部材53とエルボ管11の接続部に生じる応力が小さくなる。したがって、既設のBWRにノズル装置13Aを適用する場合に、部材の厚みを特別に厚くしてその接合部を補強する必要が無く、ライザ管9及び固定具の改造が不要になる。
本実施例は、ノズル装置13A内に内部冷却水吸引通路55を形成しているので、噴出された環状の噴出流よりも内側の領域に生じる減圧の効果を有効に活用できる。このため、内部冷却水吸引通路55を通ってベルマウス24内に達する冷却水の流れを発生させることができる。したがって、冷却水は内部冷却水吸引通路55及び外部冷却水吸引通路43のそれぞれを通ってベルマウス24内に流入するので、ベルマウス24に流入する冷却水の流量が増加する。
内部冷却水吸引通路55がRPV1の軸方向を向いて配置されて開口部56が上方に向って開口しているため、ダウンカマ6内を下降して内部冷却水吸引通路55に供給される冷却水の流力をジェットポンプ12Aの吸込み力の増大に有効に活用できる。このため、スロート24内に吸引される冷却水の量を増やすことができる。また、ノズル部45に下方に向かって外径が減少する外部漏斗筒部48を用いているので、ノズル装置13Aは、ダウンカマ6内を下降する冷却水を、外部冷却水吸引流路43を通してベルマウス24内に吸込み易い構造となっている。これによっても、ベルマウス24内に流入する冷却水の流量が増加し、ジェットポンプ12Aの効率を増大できる。
ジェットポンプ12Aを設置した沸騰水型原子炉では、実施例1と同様に、再循環ポンプ8の容量を増大させずに炉心流量をさらに増加することができる。このため、沸騰水型原子炉における出力向上を容易に実現することができる。
さらに、本実施例は、ノズル装置13Aに逆U字状をしたエルボ管11を接続しているので、ダウンカマ6内に配置されたで一本のライザ管9に、このライザ管9に隣接する二基のジェットポンプ12Aのそれぞれのノズル装置13Aに接続された各エルボ管11を接続することができる。このため、ジェットポンプ12A相互間の間隔を既設の沸騰水型原子炉のその間隔と同じにすることができる。
本実施例においても、実施例1と同様に、図15に示すスロート25A及び内面に複数の溝26を形成したディフューザ27を適用することができる。
本発明の他の実施例である実施例3のジェットポンプを、以下に説明する。本実施例のジェットポンプ12Bは、実施例1のジェットポンプ12においてノズル装置13をノズル装置13Bに替えた構成を有している。ジェットポン12Bの他の構成は、ジェットポンプ12と同じである。ノズル装置13Bを、図18を用いて以下に説明する。
ノズル装置13Bは、図18に示すように、ノズル部71、吸引通路部75及びノズルホルダ88を備えている。吸引通路部75は、ノズル部71の上方に配置されてノズル部71の上端に設置される。ノズルホルダ88は、吸引通路部75の上方に配置され、吸引通路部75の上端に設置される。
吸引通路部75は、円筒部材(第3筒状部材)76、流路形成部材77及び通路部材82を有する。流路形成部材77は、円筒部材76内で円筒部材76の中心に配置される。6個の通路部材82が円筒部材76の中心軸から放射状に周方向に60°間隔配置される(図19参照)。通路部材82の外側の端部は円筒部材76に溶接にて接合され、通路部材82の内側の端部は流路形成部材77に溶接にて接合されている。各通路部材82は、内側に向って(流路形成部材77に向って)下向きに傾斜しており、横断面が楕円形をしている(図21参照)。開口部84が通路部材82の外側の端部に形成される。円筒部材76と流路形成部材77の間に、環状の駆動水流路86が形成されている。各通路部材82はこの駆動水流路86を横切っている。開口部84を介してダウンカマ6に連絡される吸引通路83が各通路部材82内に形成される。各吸引通路83の入口及び出口では、各通路部材82の内面に曲面が形成されている。全ての吸引通路83の流路断面積の合計値は、減圧室(内部領域)87の、ノズル部71の下端での横断面積よりも大きくなっている。各通路部材82は、駆動水流路86の圧力損失を低減するために、上流に向かって横断面積が減少する流線型部材85(図21参照)を設けている。
流路形成部材77は、軸方向のどの位置においても横断面が円形になっており、軸方向に横断面積が異なる上部領域78、中央領域79及び下部領域80を有している。上部領域78は円柱状であり、上部領域78の下端につながる中央領域79は円錐台状をしている。中央領域79の下端につながる下部領域80は逆円錐状をしている。中央領域79では横断面積が下方に向かうにしたがって増大する。このため、駆動水流路86の流路断面積は、円筒部材76と中央領域79の外面の間では、下方に向かって減少している。下部領域80では、横断面積が下方に向かって減少しており、外面が軸方向に向かう曲面81になっている。
ノズル部71は、外部円筒部材(第1筒状部材)72及び外部円筒部材72の内側に配置された内部円筒部材(第2筒状部材)73を有する。外部円筒部材72は円筒部材76の下端に溶接にて接合されており、内部円筒部材73は上端が流路形成部材77に溶接にて接合されている。外部円筒部材72は、上端よりも下端の外径が小さくなっており、内側に向って傾斜している。内部円筒部材73は、中央部で外径が最も大きく上端及び下端の外径が中央部よりも小さくなっている。通路部材82の内側の端部は、内部円筒部材73の中央部よりも上方の部分に溶接にて接合されている。このため、内部円筒部材73の周方向において、隣り合う通路部材82の間には、内部円筒部材73が存在する。環状の噴出通路74が外部円筒部材72と内部円筒部材73の間に形成される。環状の噴出通路74は内側に向って傾斜しており、噴出通路74の流路断面積は下方に向かうほど小さくなっている。噴出通路74は駆動水流路86に連絡される。噴出通路74は、駆動水流路86の一部でもある。環状の噴出口23Bが噴出通路74の先端に形成される。減圧室87が内部円筒部材73の内側に形成され、吸引通路83が減圧室87に連絡される。流路形成部材77の下部領域80の曲面81は減圧室87に面している。内部円筒部材73は、駆動水流路86と減圧室87を隔離する。
ノズルホルダ88は、円筒部材91、流線型補強板89及び円錐部材90を有する。円筒部材91は吸引通路部75の円筒部材76の上端に取り付けられる。円錐部材90は、上方に向って横断面が減少しており、円筒部材91の中心に配置される。6本の流線型補強板(図20参照)89が、円筒部材91の中心軸から放射状に周方向に60°間隔に配置され、通路部材82と重なる位置に配置されている。各流線型補強板89の両端が円筒部材91及び円錐部材90に取り付けられる。円錐部材90の下端部は流路形成部材77の上端部に嵌合される。円筒部材91の上端はエルボ管11に接続される。
ノズル部71及び吸引通路部75を一体にしたとき、外部円筒部材72及び円筒部材76が第1筒状部材を構成し、内部円筒部材73が第2筒状部材であるとも言える。これらの第1筒状部材と第2筒状部材の間に、噴出通路74を含む駆動水流路が形成される。
沸騰水型原子炉の運転中に再循環ポンプ8で昇圧された駆動水34は、エルボ管11を経て円筒部材91内に流入し、さらに、駆動水流路86を経て噴出通路74に到達する。この駆動水34は、噴出通路74の先端に位置する噴出口23Bからベルマウス24内に噴出流35Aとなって噴出される。噴出流35Aの作用により、ノズル装置13Bの周囲でダウンカマ6内に存在する冷却水の一部である被駆動水36が、冷却水吸引流路43を通ってベルマウス24内に流入する。この被駆動水36は、ベルマウス24と噴出流35Aの間を通ってスロート24内に導かれる。
噴出流35Aは、噴出通路74が傾斜しているので、スロート24の中心軸に向って噴出口23Bから斜めに噴出される。このため、この噴出流35Aの作用によって減圧室87の圧力が負圧になり、ダウンカマ6内を下降する冷却水の一部である被駆動水36Aが吸引通路83内に流入し減圧室87に達する。この被駆動水36Aは、さらに、ベルマウス24内の、噴出流35Aの内側に形成される減圧領域92内に流入する。
ベルマウス24内に流入した被駆動水36,36A及び駆動水34は、スロート24内で混合され、ディフューザ27(図3及び図4参照)から排出される。ディフューザ27から排出されたこれらの水、すなわち、冷却水37は炉心2に供給される。
以上に述べた本実施例のジェットポンプ12Bは、以下に示す(a)〜(c)の特徴的な構成を有する。
(a)ノズル部71の噴出通路74が内側に向って傾斜している。
(b)吸引通路83が内側に向って傾斜している。
(c)吸引通路83を形成する通路部材82の横断面が楕円形状になっている。
(a)〜(c)の特徴的な構成により得られる作用効果を詳細に説明する。まず、(a)の特徴的な構成によって得られる作用効果について説明する。ノズル部71の噴出通路74が、内側に向って傾斜している、すなわち、スロート24の中心軸に向いかつ下方に向かって傾斜するように、形成されているので、噴出口23Bから噴射される噴出流35Aがスロート24の中心軸に向い、かつ下方に向かって傾斜するように噴出される。このような噴出流35Aによって、流路形成部材77の下方で噴出流35Aの内側に形成される逆円錐形の減圧領域92の体積が小さくなる。減圧領域92の体積の低減によって減圧度合いが相対的に大きくなり、減圧室87内の負圧の度合いが増大する。この結果、吸引通路83を通ってベルマウス24内に吸込まれる被駆動水36Aの流量Qb2が増加する。
さらに、本実施例は、ノズル部71の噴出通路74が内側に向って傾斜しているので、ベルマウス24とノズル部71の外部円筒部材72の先端との間の距離L4を大きくすることができる。この結果、スロート24の内面と噴出流35Aの間の距離L5も増大し、冷却水吸引流路43を通ってベルマウス24と噴出流35Aの間に流入する被駆動水36の流量Qb1が増加する。
被駆動水36の流量Qb1及び被駆動水36Aの流量Qb2の増加は、ディフューザ27から排出される冷却水37の流量を増加させる。すなわち、ジェットポンプ12Bの効率がさらに向上する。
(b)の特徴的な構成によって得られる作用効果について説明する。吸引通路83が内側に向って傾斜しているので、ダウンカマ6内を下降する冷却水が流れの向きを少し変えるだけで、吸引通路83内に流入することができる。このため、被駆動水36Aが吸引通路83内に吸込まれやすくなる。また、吸引通路83が内側に向って傾斜しているので、ダウンカマ6内における冷却水の下降流の流力(流速約2m/s)を有効に利用することができ、被駆動水36Aが吸引通路83内に吸込まれやすくなる。これらの作用によって、被駆動水36Aの流量Qb2がさらに増加し、冷却水37の流量もさらに増加する。
(c)の特徴的な構成によって得られる作用効果について説明する。吸引通路83を形成する通路部材82の横断面が楕円形状になっているので、吸引通路83の横断面積を大きくすることができる。したがって、吸引通路83の圧力損失を低減することができ、被駆動水36Aの流量Qb2を増加させることができる。特に、通路部材82は、長径がノズル装置13Bの軸方向を向いて短径がノズル装置13Bの周方向を向くように配置されているので、駆動水流路86の圧力損失を低減して吸引通路83の横断面積を大きくすることができる。また、そのような長径及び短径の配置は、ノズル装置13Bの周方向に配置する通路部材82の個数を増大することができる。このため、全ての吸引通路82の流路断面積の合計値を増加することができる。これは、被駆動水36Aの流量Qb2の増加に大きく貢献する。
ノズル装置13Bは、(a)〜(c)の特徴的な構成以外によっても新たな作用効果を得ることができる。この作用効果について説明する。ノズル装置13Bは、駆動水34が流れる流路の圧力損失を低減するために、幾つかの工夫を行っている。通路部材82の横断面が楕円形状になっている構成以外でその圧力損失に貢献している構造を説明する。各通路部材82は、上流側に、上流に向かって横断面積が減少する流線型部材85を形成している。この流線型部材85の形成によって、駆動水流路86内を流れる駆動水34の乱れが少なくなり、駆動水流路86の圧力損失が低減される。流線型補強板89も、上流に向かって横断面積が減少する流線型をしている。このため、駆動水流路86の圧力損失が低減される。また、各流線型補強板89が、ノズル装置13Bの周方向において、下流に位置する通路部材82と同じ位置に配置されているので、駆動水流路86の圧力損失が低減される。噴出通路74の流路断面積が上流から噴出口23Bに向かって徐々に減少しているので、噴出通路74の圧力損失も低減される。上流から下流に向かって横断面積が増加する円錐部材90が流路形成部材77の上端に配置されているので、エルボ管11内を流れる駆動水34を円滑に環状の駆動水流路86に導くことができる。このため、ノズル装置13B内の駆動水34が流れる流路の圧力損失を低減することができる。さらに、本実施例は、ノズル装置13B内に、特開2008−82752号公報の図1に示すノズル装置のように駆動水を直角に曲げるような流路を形成していないので、ノズル装置13B内の圧力損失をさらに低減することができる。
ノズル装置13Bは、被駆動水36Aが流れる流路の圧力損失を低減するための工夫を行っている。この圧力損失の低減は、前述したように、通路部材82が入口及び出口に曲面を形成していることによって得られる。全ての吸引通路83の流路断面積の合計値は、減圧室87の、ノズル部71の下端での横断面積よりも大きくなっているので、ノズル装置13B内に形成される被駆動水36Aが流れる流路の圧力損失が低減される。通路部材82の横断面が楕円形状をしておりこの通路部材82がノズル装置13Bの軸心側で下方に向かってに向って傾斜して配置されているので、吸引通路83の入口の開口面積を大きくすることができる。これによっても、吸引通路83の圧力損失を低減することができる。流路形成部材77の下部領域80の、減圧室87に面する表面が曲面81になっているので、吸引通路83から排出される駆動水36Aの流れが、曲面81に沿って円滑に減圧室87内を下向きに向きを変えることができる。このような機能を発揮する曲面81の形成によっても、ノズル装置13B内に形成される被駆動水36Aが流れる流路の圧力損失を低減することができる。
流路形成部材77の下部領域80は、通路部材82の出口側の上端よりも下方に突出している。このような形状の採用は、(a)の特徴的な構成によって増大した減圧室87の負圧を吸引通路83に有効に作用させ、吸引通路82に流入する被駆動水36Aの流量Qb2を増加させることができる。すなわち、下部領域80は、吸引通路83から排出される被駆動水36Aによって減圧室87内に減圧止水域が形成されることを防止している。下部領域80は、下部領域80が存在しない場合に減圧室87内に減圧止水域が形成される領域に配置されている。このため、減圧止水域で誘発されるキャビテーションの発生を回避することができ、被駆動水36Aの流量Qb2が増加する。
噴出口23Bが環状になっているので、本実施例は、噴出口23Bから噴射される噴出流35Aも環状になる。このため、噴出流35Aによって発生する渦が周方向に一様に分布するので、流力振動の原因となるランダムな渦の形成を抑えることができ、沸騰水型原子炉の構造物の振動を抑制できる。
ノズル装置13Bが、駆動水34が流れる環状の流路及び噴出口23B、及びこの流路を横切る被駆動水36Aが流れる吸引通路83を有するので、ノズル装置13Bをコンパクト化することができる。したがって、従来のジェットポンプにおいてノズルをノズル装置13Bに替えることによって簡単にかつ短時間にそのジェットポンプをノズル効率が高いジェットポンプ12Bに改造することができる。
ノズル装置13B、及び溝26が形成されていないスロートを有するジェットポンプの特性を、従来例のジェットポンプのそれと比較して図22に示す。ここで、従来例のジェットポンプは、特開平7−119700号公報の図2に示すように5本のノズルを有しているジェットポンプ、及び特開2008−82752号公報の図1に示すように軸心に冷却水吸引通路を形成しリングヘッダーを有するノズル装置を備えたジェットポンプである。特開平7−119700号公報及び特開2008−82752号公報のジェットポンプでは、いずれも噴出口がジェットポンプの軸心と平行に配置されて真下を向いている。
図22は、ノズル装置13B、及び溝26が形成されていないスロートを有するジェットポンプ及び上記した各従来例におけるM比に対するジェットポンプの効率の変化を示している。ノズル装置13B、及び溝26が形成されていないスロートを有するジェットポンプは、前述したように、ノズル装置13Bの圧力損失の低減、及び被駆動水36,36Aの流量Qb1,Qb2の増加、圧力損失の低減によって、いずれの従来例よりも効率が上昇する。原子炉の出力向上のためにM比を大きくした場合には、図22に示すようにノズル装置13B、及び溝26が形成されていないスロートを有するジェットポンプの効率が大きくなる。
本実施例のジェットポンプ12Bは、実施例1のジェットポンプ12と同様に、スロート25の下端部に複数の溝26を形成しているので、この溝26の影響によりジェットポンプの効率が低下する。しかしながら、この効率の低下は、ノズル装置13Bの作用により増加した効率の一部を用いて相殺される。したがって、ジェットポンプ12Bは、ノズル装置13Bの作用により増加した残りの効率の増加分の貢献により、ジェットポンプの効率を従来例よりも向上させることができる。
本実施例のジェットポンプ12Bは、スロート25の下端部に複数の溝26を形成しているので、振動が抑制される。
本実施例は、ジェットポンプの効率を増加させることができ、また、炉心2に供給する冷却水37の流量も増加することができる。ノズル装置13B、及び複数の溝26が形成されたスロート25を有する本実施例のジェットポンプ12Bを備えた沸騰水型原子炉は、炉心流量の増加幅の大きな出力向上にも容易に対応することができる。ノズル装置13Bを用いることによって、既設の沸騰水型原子炉のジェットポンプのノズルを短時間に交換することができる。さらに、ジットポンプの振動を低く抑えることができる。
本発明の他の実施例である実施例4のジェットポンプを、以下に説明する。本実施例のジェットポンプ12Cは、実施例1のジェットポンプ12において複数の溝26が形成されたスロート25を複数の螺旋溝26Aが形成されたスロート25Bに替えた構成を有している。ジェットポン12Cの他の構成は、ジェットポンプ12と同じである。スロート25Bを、図23を用いて以下に説明する。
スロート25Bは、下端部において、複数の螺旋溝26Aを外面に形成している。スロート25Bの螺旋溝26Aが形成された下端部が、ディフューザ27の上端部に嵌め込まれている。各螺旋溝26Aは、スロート25Bの下端(下流端)からディフューザ27の上端(上流端)よりも上方に達している。
本実施例のジェットポンプ12Cは、実施例1のジェットポンプ12で生じる各効果を得ることができる。本実施例は、スロート25Bの外面に螺旋溝26Aを形成しているので、溝の本数をジェットポンプ12のスロート25に形成される溝26の本数よりも少なくすることができる。
螺旋溝26Aは、溝26と同様に、スロートの外面ではなくディフューザ27の上端部の内面に形成してもよい。ディフューザ27の内面に形成された各螺旋溝26Aは、ディフューザ27の冷却水が螺旋溝26A内に入りやすいように、スロート25の下端よりも下方(好ましくは、スロート25の下端よりも、若干、下方)からディフューザ27の上端に達している。
本発明の他の実施例である実施例5のジェットポンプを、以下に説明する。本実施例のジェットポンプ12Dは、実施例1のジェットポンプ12において複数の溝26が形成されたスロート25を複数の溝26Bが形成されたスロート25Cに替えた構成を有している。ジェットポン12Dの他の構成は、ジェットポンプ12と同じである。スロート25Cを、図24を用いて以下に説明する。
スロート25Cは、下端部において、複数の溝26Bを外面に形成している。溝26Bは、上端の周方向における幅が下端の周方向における幅よりも狭くなっている。スロート25Cの複数の溝26Bが形成された下端部が、ディフューザ27の上端部に嵌め込まれている。各溝26Bは、スロート25Cの下端(下流端)からディフューザ27の上端(上流端)よりも上方に達している。
本実施例のジェットポンプ12Dは、実施例1のジェットポンプ12で生じる各効果を得ることができる。溝26Bは、溝26と同様に、スロートの外面ではなくディフューザ27の上端部の内面に形成してもよい。ディフューザ27の内面に形成された各溝26Bは、ディフューザ27の冷却水が溝26内に入りやすいように、スロート25の下端よりも下方(好ましくは、スロート25の下端よりも、若干、下方)からディフューザ27の上端に向かって伸びている。
本発明は、沸騰水型原子炉に適用可能である。
1…原子炉圧力容器、3…炉心シュラウド、6…ダウンカマ、7…再循環系配管、8…再循環ポンプ、11…エルボ管、12,12A,12B,12C,12D…ジェットポンプ、13,13A,13B…ノズル装置、14…ノズル台座、16…ノズル、17,19…ノズル直管部、18,20…ノズル絞り部、21…ノズル下端部、23,23B…噴出口、23A…環状噴出口、24…ベルマウス、25,25A,25B,25C…スロート、26,26A,26B…溝、27…ディフューザ、28…滑り継手、29,29A…間隙、34…駆動水(駆動流体)、35,35A…噴出流、36,36A…被駆動水(被駆動流体)、45,71…ノズル部、46…外部円筒部材、47…内部円筒部材、48…外部漏斗筒部、49…内部漏斗筒部、50…環状通路、51…ノズルヘッダー部、52,72…外部円筒部材、53,73…内部円筒部材、54…環状ヘッダー部、55…内部冷却水吸引通路、59…整流板、62…接合部、74…噴出通路、75…吸引通路部、76,91…円筒部材、77…流路形成部材、80…下部領域、81…曲面、82…通路部材、83…吸引通路、84…開口部、87…減圧室、88…ノズルホルダ、89…流線型補強板、90…円錐部材。

Claims (18)

  1. 駆動流体を噴出するノズル装置と、前記駆動流体及び吸引された被駆動流体が流入するスロートと、前記スロートの下流端部が挿入されたディフューザとを備え、
    前記スロートの前記下流端部の外面、及びこの外面と対向する、前記ディフューザの上流端部の内面のいずれかに、周方向において並んで配置されて内部に前記流体が流入する複数の溝が形成されていることを特徴とするジェットポンプ。
  2. 前記溝が前記スロートの軸方向に伸びており、前記溝の下流端が前記ディフューザ内に連通し、前記溝の上流端が前記ディフューザの外部に連通している請求項1に記載のジェットポンプ。
  3. 前記溝が螺旋状になっている請求項1または2に記載のジェットポンプ。
  4. 前記スロートの外面に形成された各前記溝の前記上流端が、前記ディフューザの上流端よりも上流に位置し、各前記溝の前記下流端が前記スロートの下流端に位置している請求項2に記載のジェットポンプ。
  5. 前記ディフューザの内面に形成された各前記溝の前記下流端が、前記スロートの下流端よりも下流に位置し、各前記溝の前記上流端が前記ディフューザの上流端に位置している請求項2に記載のジェットポンプ。
  6. 前記ノズル装置が、ノズル台座部材、及び前記ノズル台座部材に取り付けられ、内部に形成された駆動流体通路の流路断面積を低減させる複数の絞り部を形成している複数のノズルを有している請求項1ないし5のいずれか1項に記載のジェットポンプ。
  7. 前記ノズル装置が、被駆動流体が流れる被駆動流体通路を形成する第1管路部材を内部に有すると共に、前記第1管路部材を取り囲み駆動流体が導かれるヘッダー部、及びこのヘッダー部に連絡されて前記第1管路部材を取り囲み、前記駆動流体を噴出する環状の噴出口を形成しているノズル部をそれぞれ有し、
    前記ノズル装置に一端が接続されて前記駆動流体を前記ヘッダー部に導く第2管路部材が設けられ、
    前記第1管路部材は、前記一端を通って前記第2管路部材内に形成される駆動流体通路内に配置され、前記第2管路部材の外側に開口する前記被駆動流体通路の開口部を形成し、
    前記駆動流体通路は、前記駆動流体が前記第1管路部材に対し前記第1管路部材の軸方向において前記一端に向かって斜めに当たるように形成されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載のジェットポンプ。
  8. 前記第2管路部材が逆U字状に曲げられている請求項7に記載のジェットポンプ。
  9. 前記第2管路部材内で前記第2管路部材の中心軸に沿って設置された整流部材を備えた請求項7または8に記載のジェットポンプ。
  10. 前記整流部材は前記第1管路部材の上流に配置されている請求項9に記載のジェットポンプ。
  11. 前記ノズル装置が、第1筒状部材と、前記第1筒状部材と間隔を置いて前記第1筒状部材の内側に配置される第2筒状部材と、前記第1筒状部材の内側に配置され前記第2筒状部材の上端部に取り付けられる流路形成部材と、前記第1筒状部材及び前記第2筒状部材に両端部が取り付けられて前記ノズル装置の周方向に配置される複数の通路部材とを有し、
    それぞれの前記通路部材内に形成されて外側から内側に前記被駆動流体を導く吸引通路が、前記前記第2筒状部材の内側に形成される内部領域に連絡され、
    前記駆動流体が流れてそれぞれの前記通路部材が横切る環状の駆動流体流路が、前記第1筒状部材と前記第2筒状部材及び前記流路形成部材の間に形成されて環状の噴出口に連絡され、
    前記駆動流体流路の前記噴出口側の部分が、内側を向いており、かつ前記ノズル装置の下端に向かって傾斜している請求項1ないし5のいずれか1項に記載のジェットポンプ。
  12. 前記通路部材が、前記内部領域に向かうに従って前記ノズル装置の下端に向かって傾斜している請求項11に記載のジェットポンプ。
  13. 前記通路部材は軸心に垂直な断面が楕円形状をしている請求項11に記載のジェットポンプ。
  14. 前記通路部材は前記楕円形状の長径が前記ノズル装置の軸方向に配置される請求項13に記載のジェットポンプ。
  15. 前記流路形成部材の前記内部領域に面する表面が、前記吸引通路の吐出口から前記流路形成部材の下端に向かって曲面になっている請求項11ないし14のいずれか1項に記載のジェットポンプ。
  16. 前記流路形成部材の前記曲面が形成される部分の横断面積が、前記流路形成部材の下端に向かって小さくなっている請求項15に記載のジェットポンプ。
  17. 横断面が上方に向かって減少する錐体部材が、前記流路形成部材の上端に配置されている請求項11ないし15のいずれか1項に記載のジェットポンプ。
  18. 原子炉容器と、前記原子炉容器内に設置され、前記原子炉容器内に形成される炉心に冷却材を供給する複数のジェットポンプとを備え、
    前記ジェットポンプが、請求項1ないし請求項17のいずれか1項に記載されたジェットポンプであることを特徴とする原子炉。
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WO2014079503A1 (de) * 2012-11-22 2014-05-30 Areva Gmbh Strahlpumpe sowie siedewasserreaktor mit einer derartigen strahlpumpe

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