JP2012116831A - ピラゾリノン誘導体の製造方法 - Google Patents

ピラゾリノン誘導体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ピラゾリノン誘導体を優れた収率で製造できる方法を提供すること。
【解決手段】炭化水素溶媒、及び、A+OH-(A+はアルカリ金属カチオンを表す。)で表されるアルカリ金属水酸化物を含む混合物を脱水処理する第1工程、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を反応させる第2工程を含む、式(4)で表される塩の製造方法、並びに該塩と、式(3)で表される化合物とを反応させる工程を含む式(1)で表わされるピラゾリノン誘導体の製造方法。
Figure 2012116831

(式中、A+はアルカリ金属カチオンを表す。Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わす。該炭化水素基に含まれる−CH−はヘテロ原子またはカルボニル基に置き換わっていてもよい。Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わす。Rは置換基を有していてもよいフェニル基等を表わす。)
【選択図】なし

Description

ピラゾリノン誘導体の製造方法等に関する。
ピラゾリノン誘導体である式(1A)
Figure 2012116831
で表わされる化合物は、例えば、植物病害防除活性を示すことが知られている。ピラゾリノン誘導体の製造方法として、例えば、特許文献1には、1−t−ブチル−4−(2−メチルフェニル)−5−アミノピラゾリン−3−オンと水酸化リチウム1水和物とトルエンとを含む溶液を共沸脱水した後、当該脱水溶液に、メタンスルホン酸s−ブチルエステルを滴下することにより、収率67.9%で式(1A)で表わされる化合物を製造する方法が記載されている。
特開平11−29555号公報([0012]製造例2)
本発明の目的は、ピラゾリノン誘導体を優れた収率で製造できる方法を提供することである。
このような状況下、本発明者らは鋭意検討した結果、本発明に至った。即ち本発明は、以下の通りである。
<1> 炭化水素溶媒、及び、下記式
+ OH-
(式中、A+はアルカリ金属カチオンを表す。)
で表されるアルカリ金属水酸化物を含む混合物(但し、下記式(2)で表される化合物を含まない。)を脱水処理する第1工程、
並びに、
第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)
Figure 2012116831
(式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表わし、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わす。該炭化水素基に含まれる−CH−はヘテロ原子またはカルボニル基に置き換わっていてもよい。)
で表される化合物(以下、化合物(2)と記すことがある)を反応させる第2工程
を含むことを特徴とする、式(4)
Figure 2012116831
(式中、A+、Ar及びRはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
で表される塩の製造方法。
<2> 第2工程が、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を、脱水しながら反応させる工程であることを特徴とする<1>記載の製造方法。
<3> 第2工程が、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を、第2工程の反応液に含まれる水量を0.8重量%以下に調整しながら反応させる工程であることを特徴とする<2>記載の製造方法。
<4> 第2工程が、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を、減圧下、20〜100℃の温度範囲で共沸脱水しながら反応させる工程であることを特徴とする<2>又は<3>記載の製造方法。
<5> 第1工程で脱水処理された混合物に含まれる水量が0.8重量%以下であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1項記載の製造方法。
<6> 第1工程が、減圧下、20〜100℃の温度範囲で共沸脱水する工程であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項記載の製造方法。
<7> アルカリ金属水酸化物が水酸化リチウムであることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか1項記載の製造方法。
<8> 炭化水素溶媒が芳香族炭化水素溶媒であることを特徴とする<1>〜<7>のいずれか1項記載の製造方法。
<9> 第2工程が、エーテル溶媒の存在下で、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を反応させる工程であることを特徴とする<1>〜<8>のいずれか記載の製造方法。
<10> <1>〜<9>のいずれか1項記載の製造方法で式(4)
Figure 2012116831
(式中、A+はアルカリ金属カチオンを表す。Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わす。該炭化水素基に含まれる−CH−はヘテロ原子またはカルボニル基に置き換わっていてもよい。)
で表わされる塩を得、得られた式(4)で表される塩と、式(3)
−O−SO (3)
(式中、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わし、Rは置換基を有していてもよいフェニル基又は炭素数1〜10のアルキル基を表わす。)
で表される化合物とを反応させる工程を含むことを特徴とする式(1)
Figure 2012116831
(式中、Ar、R及びRはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
で表わされるピラゾリノン誘導体(以下、誘導体(1)と記すことがある)の製造方法。
本発明によれば、ピラゾリノン誘導体を優れた収率で製造できる方法が提供可能である。
第1工程及び第2工程に用いる反応装置の一例
まず、前記式(4)で表される塩(以下、塩(4)と記すことがある)について説明する。
塩(4)の製造方法は、第1工程及び第2工程からなる。
第1工程は、炭化水素溶媒、及び、下記式
+ OH-
(式中、A+はアルカリ金属カチオンを表す。)
で表されるアルカリ金属水酸化物を含む混合物(但し、下記式(2)で表される化合物を含まない。)を脱水処理する工程である。
炭化水素溶媒としては、例えば、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン等の脂肪族炭化水素、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。好ましくは、例えば、芳香族炭化水素等が挙げられ、より好ましくは、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
第1工程における炭化水素溶媒の使用量は、例えば、アルカリ金属水酸化物1重量部に対し、0.1〜1000重量部、好ましくは、1〜50重量部を挙げることができる。
第1工程は、さらにエーテル溶媒の存在下で行ってもよい。
エーテル溶媒としては、例えば、ジエチルエーテルなどの炭素数2〜20のジアルキルエーテル、例えば、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサンなどの構成原子数が5〜12の環状エーテル、例えば、ジエチレングルコールジメチルエーテル、ジエチレングルコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどの炭素数4〜12の(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテル等を挙げることができる。好ましくは環状エーテルであり、より好ましくは、テトラヒドロフランである。
エーテル溶媒を使用する場合、エーテル溶媒の使用量は、炭化水素溶媒1重量部に対し、例えば1重量部以下、好ましくは0.25重量部以下を挙げることができる。
アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、好ましくは、水酸化リチウムである。アルカリ金属水酸化物は、水溶液でもよく、水和物であってもよい。
炭化水素溶媒が含有する水分、アルカリ金属水酸化物が含有する水分(水和物の水分も含む)及び第1工程の脱水処理に用いられる反応槽などに付着した水分は、第1工程によって脱水処理される。第1工程終了後の混合物(以下、混合物[1]と記すことがある)に含まれる水量は、0.8重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下であることがより好ましい。
第1工程を具体的に説明すると、例えば、アルカリ金属水酸化物及び炭化水素溶媒を含む混合液が存在する反応槽から水を含む炭化水素溶媒を、常圧下または減圧下で、20℃〜100℃の温度範囲内、好ましくは40℃〜80℃の温度範囲内で留去し、別途、含水量0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下に調整された炭化水素溶媒を混合させる方法(以下、A法と記すことがある)、例えば、該反応槽から前記と同様にして留去された炭化水素溶媒を分液して、水分が低減された炭化水素溶媒を該反応槽に還流させる方法(以下、B法と記すことがある)等を挙げることができる。第1工程をB法で行う場合、上記温度範囲内で還流させるためには、減圧下で行うことが好ましい。
第1工程で得られ、第2工程に供せられる、アルカリ金属水酸化物及び炭化水素溶媒含有溶液に含まれる炭化水素溶媒の含有量は、例えば、アルカリ金属水酸化物1重量部に対し、0.1〜1000重量部、好ましくは1〜50重量部を挙げることができる。
第1工程における反応時間としては、含水量が0.8重量%以下に調整されるまでであれば、特に制限されない。
塩(4)及び誘導体(1)の収率の観点から、第1工程の反応溶液には、化合物(2)を含まない。第1工程の反応溶液に化合物(2)を含まない、とは、後述する第2工程に用いられる化合物(2)100重量部に対して、第1工程の反応溶液に含まれる化合物(2)の含有量が、5重量部以下、好ましくは1重量部以下、より好ましくは0.1重量部以下であることを意味する。
第2工程は、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)
Figure 2012116831
(式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表わし、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わす。該炭化水素基に含まれる−CH−はヘテロ原子またはカルボニル基に置き換わっていてもよい。)
で表される化合物、すなわち、化合物(2)を反応させる工程である。
化合物(2)におけるArは、式(5)
Figure 2012116831
で表わされるフェニル基などの置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。
式(5)におけるR〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルチオ基、ハロアルキルチオ基、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいフェニル基または置換基を有していてもよいフェノキシ基を表すか、あるいは、R〜Rのうち隣接する2つが末端で結合して−CH=CH−CH=CH−で示される基、ハロゲン原子を有していてもよいメチレンジオキシ基、または、アルキル基を有していてもよいアルキレン基を表す。該アルキレン基に含まれるメチレン基(−CH−)は酸素原子(−O−)に置き換えられていてもよい。
ここで、R〜Rで表わされるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があげられる。アルキル基としては、直鎖状もしくは分枝鎖状の炭素数1〜5(以下、C1〜C5と記すことがある)のアルキル基等が挙げられ、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基等があげられる。ハロアルキル基とは、前記アルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子に置き換えられた基を意味し、例えば、該基中に1〜11個のハロゲン原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基等が挙げられ、具体的には、例えば、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基等があげられる。
アルコキシ基としては、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5のアルコキシ基等が挙げられ、具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基等があげられる。アルコキシアルコキシ基としては、直鎖状もしくは分枝鎖状の(C1〜C3)アルコキシ(C1〜C3)アルコキシ基等が挙げられ、具体的には、例えば、メトキシメトキシ基等があげられる。ハロアルコキシ基としては、同一もしくは相異なる1〜11個のハロゲン原子で置換された直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルコキシ基等が挙げられ、具体的には、例えば、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、テトラフルオロエトキシ基等があげられる。
アルキルチオ基としては、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキルチオ基等が挙げられ、具体的には、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等があげられる。ハロアルキルチオ基としては、同一もしくは相異なる1〜11個のハロゲン原子で置換された直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキルチオ基等が挙げられ、具体的には、例えば、トリフルオロメチルチオ基等があげられる。
置換基を有していてもよいフェニル基とは、同一もしくは相異なる置換基を1〜5個有していてもよいフェニル基を意味し、置換基を有していてもよいフェノキシ基とは、同一もしくは相異なる置換基を1〜5個有していてもよいフェノキシ基を意味し、かかる置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、C1〜C5アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、C1〜C5アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、C1〜C5アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、C1〜C5ハロアルキル基好ましくはC1〜C2ハロアルキル基(例えばトリフルオロメチル基等)、C1〜C5ハロアルコキシ基好ましくはC1〜C2ハロアルコキシ基(例えばトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基等)、C1〜C5ハロアルキルチオ基好ましくはC1〜C2ハロアルキルチオ基(例えばトリフルオロメチルチオ基等)、シアノ基等があげられる。
ハロゲン原子を有していてもよいメチレンジオキシ基としては、例えばメチレンジオキシ基、ジフルオロメチレンジオキシ基等を挙げることができる。
アルキル基(例えばメチル基等のC1〜C4アルキル基等)を有していてもよいアルキレン基(例えばC2〜C6アルキレン基等)としては、例えばトリメチレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。アルキレン基に含まれるメチレン基が酸素原子に置き換えられたアルキレン基としては、例えば、−OCHCHClで示される基、−OCHCH(CH)Clで示される基等があげられる。
Arとしては、好ましくは、フェニル基、o−トリル基、2,6−ジメチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2,6−ジクロロフェニル基等があげられる。
で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C10アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、セカンダリ−ブチル基、2−メチルブチル基、2−エチルプロピル基、t−ブチル基等)、直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10アルケニル基(例えば、1−メチル−2−プロぺニル基等)、直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10アルキニル基(例えば、1−メチル−2−プロピニル基等)、同一もしくは相異なる1〜21個のハロゲン原子で置換された直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C10アルキル基、同一もしくは相異なる1〜19個のハロゲン原子で置換された直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10アルケニル基、同一もしくは相異なる1〜17個のハロゲン原子で置換された直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10アルキニル基、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルコキシを有するC1〜C5アルキル基(例えば、メトキシメチル基、1−メトキシエチル基等)、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキルチオ基を有するC1〜C5アルキル基(例えば、メチルチオメチル基、1−メチルチオエチル基等)、同一もしくは相異なる1〜11個のハロゲン原子を有したC1〜C5アルコキシ基を有する、同一もしくは相異なる1〜10個のハロゲン原子を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基、同一もしくは相異なる1〜11個のハロゲン原子を有したC1〜C5アルキルチオ基を有する、同一もしくは相異なる1〜10個のハロゲン原子を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基、シアノ基を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基(例えば、1−シアノエチル基等)、C1〜C5アルコキシカルボニル基を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基(例えば、1−(メトキシカルボニル)エチル基等)、ハロゲン原子を有していてもよく、不飽和結合を含んでもよい、C3〜C8シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等)、C2〜C6アルキルカルボニル基(例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、、ペンタノイル基等)、C3〜C6アルケニルカルボニル基(例えば、3−ブテノイル基等)、C2〜C6アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基等、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基等)、C4〜C6アルケニルオキシカルボニル基(例えば、アリルオキシカルボニル基等)、C2〜C6アルキルチオカルボニル基(例えば、メチルチオカルボニル基、エチルチオカルボニル基、プロピルチオカルボニル基等)、C4〜C6アルケニルチオカルボニル基(例えば、アリルチオカルボニル基等)、同一もしくは相異なる置換基を1〜5個有していてもよいフェニル基{該置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、C1〜C5アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、C1〜C5アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、C1〜C5アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、C1〜C5ハロアルキル基好ましくはC1〜C2ハロアルキル基(例えばトリフルオロメチル基等)、C1〜C5ハロアルコキシ基好ましくはC1〜C2ハロアルコキシ基(例えばトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基等)、C1〜C5ハロアルキルチオ基好ましくはC1〜C2ハロアルキルチオ基(例えばトリフルオロメチルチオ基等)、シアノ基等があげられる。}、同一もしくは相異なる置換基を1〜5個有していてもよいC7〜C17アラルキル基(例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基等){該置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、C1〜C5アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、C1〜C5アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、C1〜C5アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、C1〜C5ハロアルキル基好ましくはC1〜C2ハロアルキル基(例えばトリフルオロメチル基等)、C1〜C5ハロアルコキシ基好ましくはC1〜C2ハロアルコキシ基(例えばトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基等)、C1〜C5ハロアルキルチオ基好ましくはC1〜C2ハロアルキルチオ基(例えばトリフルオロメチルチオ基等)、シアノ基等があげられる。}があげられる。
化合物(2)としては、表1記載の化合物を挙げることができる。
Figure 2012116831
化合物(2)は炭化水素溶媒及び/又はエーテル溶媒、好ましくは炭化水素溶媒及びエーテル溶媒の混合溶媒に溶解して混合物[1]と反応させることが好ましい。ここで、炭化水素溶媒及びエーテル溶媒はそれぞれ前記と同様のものが例示される。
第2工程は、炭化水素溶媒とエーテル溶媒との混合溶媒の存在下で行うことが好ましく、炭化水素溶媒とテトラヒドロフランとの混合溶媒の存在下で行うことがより好ましい。
第2工程が炭化水素溶媒及びエーテル溶媒の混合溶媒の存在下で行われる場合、炭化水素溶媒及びエーテル溶媒の重量比としては、エーテル溶媒1重量部に対し、例えば、炭化水素溶媒1〜5重量部の範囲を挙げることができる。第2工程における炭化水素溶媒の使用量は、化合物(2)1重量部に対し、例えば、0.1〜1000重量部の範囲、好ましくは、1〜10重量部の範囲を挙げることができる。
化合物(2)及びアルカリ金属水酸化物が反応することにより水分が生じることから、第2工程は、脱水しながら反応させることが好ましい。具体的には、減圧下、20〜100℃、好ましくは40〜80℃の温度範囲で化合物(2)及び混合物[1]を混合させる方法等を挙げることができる。
塩(4)及び誘導体(1)の収率の観点から、第2工程の反応液は、脱水することにより、0.8重量%以下、好ましくは、0.5重量%以下に調整されていることが好ましい。
また、第2工程において、混合物[1]と化合物(2)とを徐々に混合することにより、第2工程の反応液の含水量を0.8重量%以下、好ましくは、0.5重量%以下に容易に調整することができる。
第2工程における反応時間としては、混合物[1]の含水量を0.8重量%以下、好ましくは、0.5重量%以下に調整する限り、特に制限されない。
第2工程を具体的に説明すると、例えば、<2−I>炭化水素溶媒を還流脱水させながら、混合物[1]に化合物(2)を混合させる方法、例えば、<2−II>炭化水素溶媒を還流脱水させながら、混合物[1]および化合物(2)を並行して混合する方法、例えば、<2−III>炭化水素溶媒を還流脱水させながら、化合物(2)を含む溶液に混合物[1]を混合させる方法等を挙げることができる。好ましくは<2−I>の方法である。
本発明の第1工程及び第2工程を行うと、式(4)
Figure 2012116831
(式中、A+、Ar及びRはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
で表される塩(以下、塩(4)と記すことがある)を含む溶液を得ることができる。このことは、該溶液に水を混合させることにより、再び、化合物(2)、すなわち、カルボニル基のα位に水素原子が結合した化合物として回収されることからわかる。また、該溶液に後述する第3工程を施すことにより、誘導体(1)、すなわち、カルボニル基のα位にRが結合した化合物が製造できることからもわかる。
一方、本発明によれば、化合物(2)のRがカルボニル基のα位の窒素原子に転位した塩、すなわち、式(4’)
Figure 2012116831
(式中、A+、Ar及びRは前記と同じ意味を表わす。)
で表される塩)の生成が抑制される。
また、塩(4)を含む溶液には、式(4)で表される構造を有する塩のみにとどまらず、式(4”)
Figure 2012116831
(式中、A+、Ar及びRは前記と同じ意味を表わす。)
で表される構造を有する塩、すなわち、塩(4)の互変異性体も存在すると考えられるが、前述したように、第1工程及び第2工程を行って得られた溶液に水を混合させた場合、化合物(2)を収率よく得られ、該溶液に後述する第3工程を行う場合、誘導体(1)を収率よく製造することができる。
塩(4)を含む溶液に、式(3)
−O−SO (3)
(式中、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わし、Rは置換基を有していてもよいフェニル基又は炭素数1〜10のアルキル基を表わす。)
で表される化合物(以下、化合物(3)と記すことがある)を反応させる工程(以下、第3工程と記すことがある)を行うことにより、式(1)
Figure 2012116831
(式中、Ar、R及びRは前記と同じ意味を表わす。)
で表わされるピラゾリノン誘導体を得ることができる。
化合物(3)におけるRで表わされる置換基を有していてもよい炭化水素基としては、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C10アルキル基(例えば、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、セカンダリ−ブチル基、2−メチルブチル基、2−エチルプロピル基等)、直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10アルケニル基(例えば、1−メチル−2−プロぺニル基等)、直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10アルキニル基(例えば、1−メチル−2−プロピニル基等)、同一もしくは相異なる1〜21個のハロゲン原子を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C10アルキル基、同一もしくは相異なる1〜19個のハロゲン原子を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10アルケニル基、同一もしくは相異なる1〜17個のハロゲン原子を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC2〜C10アルキニル基、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルコキシを有するC1〜C5アルキル基(例えば、1−メチル−2−メトキシエチル基等)、直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキルチオ基を有するC1〜C5アルキル基(例えば、1−メチル−2−メチルチオエチル基等)、同一もしくは相異なる1〜11個のハロゲンを有したC1〜C5アルコキシ基を有する、同一もしくは相異なる1〜10個のハロゲンで置換された直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基、同一もしくは相異なる1〜11個のハロゲンで置換されたC1〜C5アルキルチオ基を有する、同一もしくは相異なる1〜10個のハロゲン原子を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基、シアノ基で置換された直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基(例えば、1−メチル−2−シアノエチル基等)、C1〜C5アルコキシカルボニル基を有した直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C5アルキル基(例えば、2−メトキシカルボニルエチル基等)、ハロゲン原子を有していてもよく、不飽和結合を含んでもよい、C3〜C8シクロアルキル基(例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等)、同一もしくは相異なる置換基で1〜5個置換されていてもよいC7〜C17アラルキル基(例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル基等){該置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、C1〜C5アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)、C1〜C5アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、C1〜C5アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、C1〜C5ハロアルキル基好ましくはC1〜C2ハロアルキル基(例えばトリフルオロメチル基等)、C1〜C5ハロアルコキシ基好ましくはC1〜C2ハロアルコキシ基(例えばトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基等)、C1〜C5ハロアルキルチオ基好ましくはC1〜C2ハロアルキルチオ基(例えばトリフルオロメチルチオ基等)、シアノ基等があげられる。}があげられる。
で示される、C1〜C10アルキル基としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基等があげられ、置換基を有していてもよいフェニル基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基等があげられる。
化合物(3)としては、表2記載の化合物を挙げることができる。
Figure 2012116831
塩(4)と化合物(3)との混合量としては、塩(4)の調製に用いられた化合物(2)1モルに対し、化合物(3)を、例えば、0.9〜1.5モルの範囲等が挙げられる。
第3工程における反応温度としては、例えば、40℃〜120℃の範囲等を挙げることができ、60℃〜100℃の範囲が好ましい。
第3工程を具体的に説明すると、例えば、<3−I>塩(4)を含む溶液に、化合物(3)を含む溶液を混合する方法、例えば、<3−II>炭化水素溶媒及び/又はエーテル溶媒に、塩(4)を含む溶液および化合物(3)を含む溶液を並行して混合する方法、例えば、<3−III>化合物(3)を含む溶液に、塩(4)を含む溶液を混合する方法等を挙げることができる。好ましくは<3−II>の方法である。
第3工程における反応の進行は、化合物(3)の消費量をガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の手段により確認し、化合物(3)が消費されなくなるまで反応することが好ましい。具体的な反応時間は、例えば、5分間〜72時間の範囲等を挙げることができる。
第3工程においては、反応によって水分は発生しないが、第3工程の反応系内に水分を添加しないことが好ましい。具体的には、第3工程の反応液に含まれる水量を0.8重量%以下、好ましくは、0.5重量%以下であり、より好ましくは0.3重量%以下である。
誘導体(1)としては、例えば、表3記載の化合物を挙げることができる。
Figure 2012116831
本発明によれば、優れた収率で誘導体(1)を得ることができる。また、前記式(4’)で表される塩の生成が抑制されていることから、第3工程で得られる反応生成物には、誘導体(1)におけるRとRとが入れ替わった不純物の生成が抑制される傾向があることから好ましい。さらに、炭化水素溶媒からエーテル溶媒への置換を行うことなく誘導体(1)を収率よく得ることができる。
第3工程によって得られた誘導体(1)と炭化水素溶媒とを含む溶液は、例えば、炭化水素溶媒を減圧濃縮などの方法によって誘導体(1)を得ることができる。得られた誘導体(1)は、再結晶、クロマトグラフィーなどによって、さらに、精製してもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。実施例、参考例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、重量%及び重量部である。反応液の含水量はカールフィシャー法で求めた。
(実施例1)
第1工程は、図1の装置(10)を用いておこなった。まず、図1を説明する。反応槽(1)には、加熱し得るようにジャケットが具備されている。反応槽(1)には、配管(2)を介して凝縮器(3)が接続され、凝縮器(3)には配管(4)を介して分離器(9)が接続されている。分離器(9)の上層(6)と反応槽(1)とは配管(5)を介して接続されている。
[第1工程]
反応槽(1)に、キシレン159重量部、水酸化リチウム一水和物12.1重量部を仕込み、ゲージ圧が約10kPaとなるまで減圧した。次に、反応槽(1)内のキシレン溶液が約67℃になるまで昇温したところ、水とキシレンとの共沸蒸気が配管(2)を経由して凝縮器(3)で冷却され、分離器(9)に移送された。分離器(9)内で分液されたキシレンは配管(5)を介して反応槽(1)に還流された。分離器(9)の下層(7)からは4.7重量部の水が回収された。
反応槽(1)内の混合物[1]の含水量は0.19重量%であった。
[第2工程]
次に、5-アミノ−3−オキソ−4−O−トリル−2,3−ジヒドロピラゾール−1−チオカルボン酸S−アリルエステル(表1における化合物番号(2−1)で表される化合物)80重量部、キシレン240重量部、テトラヒドロフラン80重量部を含む溶液を、反応槽(1)内の混合物[1]に、11時間かけて配管(8)から滴下した。滴下中、水とキシレンとの共沸蒸気が配管(2)を経由して凝縮器(3)で冷却され、分離器(9)に移送された。分離器(9)の下層(7)からは4.7重量部の水が回収された。
反応槽(1)内から1時間ごとにサンプリングして含水量を求めたところ、0.19〜0.22重量%であった。
滴下終了後の溶液[2]をサンプリングし、当該サンプルに水を加えて液体クロマトグラフィで測定したところ、化合物(2)に相当する5-アミノ−3−オキソ−4−O−トリル−2,3−ジヒドロピラゾール−1−チオカルボン酸S−アリルエステルを100%(クロマトグラフの面積)とし、5-アミノ−3−オキソ−4−O−トリル−2,3−ジヒドロピラゾール−2−チオカルボン酸S−アリルエステル(式(1)におけるArが2−メチルフェニル基、Rが水素原子、RがCH=CH−CH−S−C(=O)−である化合物、すなわち、式(4’)で表される化合物の窒素アニオンがNHとなった化合物)は1.72%(クロマトグラフの面積)であった。リチウムカチオンは、化合物(2)のカルボニル基のα位の窒素原子に結合した水素原子に選択的に置換されていることがわかる。
[第3工程]
前記反応槽(1)及び(1’)とは異なるが同形の反応槽(1”)に、テトラヒドロフラン241重量部を仕込み85℃まで昇温させ、還流させた。次に、反応槽(1”)に第2工程で得られた溶液[2] 273重量部(5-アミノ−3−オキソ−4−O−トリル−2,3−ジヒドロピラゾール−1−チオカルボン酸S−アリルエステルとして84重量部)とメタンスルホン酸イソプロピルエステル51.9重量部を含むキシレン溶液とを1.5時間かけて滴下し、さらに、同温度にて20時間還流させた。
得られた反応溶液を液体クロマトグラフィ(内部標準法)で定量したところ、5-アミノ−2−イソプロピル−3−オキソ−4−O−トリル−2,3−ジヒドロピラゾール−1−チオカルボン酸S−アリルエステル(式(1)におけるArが2−メチルフェニル基、Rがイソプロピル基、RがCH=CH−CH−S−C(=O)−。表3における化合物番号(1−1)で表される化合物)の収率は82.3%であった。
(参考例1)
還流冷却器を具備する反応槽に、キシレン500重量部及び5-アミノ−3−オキソ−4−O−トリル−2,3−ジヒドロピラゾール−1−チオカルボン酸S−アリルエステル105重量部を入れ、得られた混合物を約78℃まで昇温した。該混合物が沸騰するまで減圧した後、キシレンを留去しながら、水酸化リチウム一水和物15.2重量部を加えた。得られた反応液は、さらに同温度にて4時間かけてキシレンの留去(キシレンの留去量としては360重量部)を行った。
得られた反応液に水を加えて液体クロマトグラフィで測定したところ、化合物(2)に相当する5−アミノ−3−オキソ−4−O−トリル−2,3−ジヒドロピラゾール−1−チオカルボン酸S−アリルエステルを100%(クロマトグラフの面積)とし、5−アミノ−3−オキソ−4−O−トリル−2,3−ジヒドロピラゾール−2−チオカルボン酸S−アリルエステル(式(1)におけるArが2−メチルフェニル基、Rが水素原子、RがCH=CH−CH−S−C(=O)−である化合物、式(4’)で表される化合物の窒素アニオンがNHとなった化合物に相当)は16.7%(クロマトグラフィの面積)であった。キシレンを留去した場合、化合物(2)におけるカルボニル基のβ位に結合したCH=CH−CH−S−C(=O)−が、カルボニル基のα位に多く転位したことがわかる。
本発明は、誘導体(1)を優れた収率で製造できる方法として、産業上利用可能である。
(1) 反応槽
(2) 反応槽(1)から凝縮器(3)への配管
(3) 凝縮器
(4) 凝縮器(3)から分離器(9)への配管
(5) 分離器(9)の上層(6)から反応槽(1)への配管
(6) 分離器(9)の上層、実施例ではキシレン層
(7) 分離器(9)の下層、実施例では水層
(8) 反応槽(1)への仕込み用配管
(9) 分離器
(10)反応装置

Claims (10)

  1. 炭化水素溶媒、及び、下記式
    + OH-
    (式中、A+はアルカリ金属カチオンを表す。)
    で表されるアルカリ金属水酸化物を含む混合物(但し、下記式(2)で表される化合物を含まない。)を脱水処理する第1工程、
    並びに、
    第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)
    Figure 2012116831
    (式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表わし、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わす。該炭化水素基に含まれる−CH−はヘテロ原子またはカルボニル基に置き換わっていてもよい。)
    で表される化合物を反応させる第2工程
    を含むことを特徴とする、式(4)
    Figure 2012116831
    (式中、A+、Ar及びRはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
    で表される塩の製造方法。
  2. 第2工程が、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を、脱水しながら反応させる工程であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 第2工程が、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を、第2工程の反応液に含まれる水量を0.8重量%以下に調整しながら反応させる工程であることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. 第2工程が、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を、減圧下、20〜100℃の温度範囲で共沸脱水しながら反応させる工程であることを特徴とする請求項2又は3記載の製造方法。
  5. 第1工程で脱水処理された混合物に含まれる水量が0.8重量%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
  6. 第1工程が、減圧下、20〜100℃の温度範囲で共沸脱水する工程であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。
  7. アルカリ金属水酸化物が水酸化リチウムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の製造方法。
  8. 炭化水素溶媒が芳香族炭化水素溶媒であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法。
  9. 第2工程が、エーテル溶媒の存在下で、第1工程で脱水処理された混合物、及び、式(2)で表される化合物を反応させる工程であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載の製造方法で式(4)
    Figure 2012116831
    (式中、A+はアルカリ金属カチオンを表す。Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表わす。Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わす。該炭化水素基に含まれる−CH−はヘテロ原子またはカルボニル基に置き換わっていてもよい。)
    で表わされる塩を得、得られた式(4)で表される塩と、式(3)
    −O−SO (3)
    (式中、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表わし、Rは置換基を有していてもよいフェニル基又は炭素数1〜10のアルキル基を表わす。)
    で表される化合物とを反応させる工程を含むことを特徴とする式(1)
    Figure 2012116831
    (式中、Ar、R及びRはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
    で表わされるピラゾリノン誘導体の製造方法。
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