JP2007191402A - 2−イミダゾリジノン化合物の製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題は、簡便方法にて、高収率で2-イミダゾリジノン化合物を製造する、工業的に好適な2-イミダゾリジノン化合物の製法を提供することにある。
【解決手段】 本発明の課題は、パラジウム及び白金からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属原子を含む金属含有触媒の存在下、4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物と水素とを、0.1〜10Mpaの圧力下で反応させることを特徴とする、2-イミダゾリジノン化合物の製法によって解決される。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の課題は、パラジウム及び白金からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属原子を含む金属含有触媒の存在下、4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物と水素とを、0.1〜10Mpaの圧力下で反応させることを特徴とする、2-イミダゾリジノン化合物の製法によって解決される。
【選択図】 なし
Description
本発明は、2-イミダゾリジノン化合物を製造する方法に関する。2-イミダゾリジノン化合物は、例えば、医薬・農薬等の合成原料や合成中間体、及び溶剤として有用な化合物である。
従来、2-イミダゾリジノン化合物を製造する方法としては、例えば、ホスゲンと1,3-ジメチルエチレンジアミンを低温にて反応させて1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを得る方法(例えば、非特許文献1参照)、2-イミダゾリジノンとジメチル硫酸を反応させて1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを得る方法(例えば、非特許文献2参照)、トリフェニルアンチモン、五硫化二リン及び二酸化炭素を高圧下にて反応させて1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを得る方法(例えば、非特許文献3参照)が開示されている。しかしながら、いずれの方法においても、毒性の高い試薬や高価な試薬を使用しなければならず、又、反応条件が厳しい等、2-イミダゾリジノン化合物の工業的な製法としては問題があった。
J.Chem.Soc.,1956,5041.
Synth.Commun.,18(5),487(1988)
J.Org.Chem.,57(28),7339(1992)
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、簡便方法にて、高収率で2-イミダゾリジノン化合物を製造する、工業的に好適な2-イミダゾリジノン化合物の製法を提供することにある。
本発明の課題は、パラジウム及び白金からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属原子を含む金属含有触媒の存在下、一般式(1)
(式中、Rは、水素原子又はアルキル基を示し、R1及びR2は、同一又は異なっていても良く、水素原子又は炭化水素基を示す。)
で示される4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物と水素とを、0.1〜10Mpaの圧力下で反応させることを特徴とする、一般式(2)
で示される4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物と水素とを、0.1〜10Mpaの圧力下で反応させることを特徴とする、一般式(2)
本発明により、簡便方法にて、高収率で2-イミダゾリジノン化合物を製造する、工業的に好適な2-イミダゾリジノン化合物の製法を提供することができる。
本発明の還元反応において使用する4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物は、前記の一般式(1)において示される。その一般式(1)において、Rは、水素原子又はアルキル基であり、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。又、R1及びR2は、同一又は異なっていても良く、水素原子又は炭化水素基を示し、炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6のシクロアルキル基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等の炭素数7〜12のアラルキル基;フェニル基、トリル基、ビフェニリル基、ナフチル基等の炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
本発明の反応において使用するパラジウム及び白金からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属原子を含む金属含有触媒としては、例えば、パラジウム/炭素、パラジウム/硫酸バリウム、白金/炭素、硫化白金/炭素、パラジウム−白金/炭素、酸化白金等が挙げられるが、好ましくはパラジウム−白金/炭素が使用される。なお、これらの金属触媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良く、無水品でも含水品でも構わない。
前記金属含有触媒の使用量は、4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物1gに対して、金属原子換算で、好ましくは0.1〜1000mg、更に好ましくは0.5〜500mgである。金属触媒として、担体に担持された金属触媒を使用する場合には、その担持量は、好ましくは0.1〜5質量%である。
本発明の反応において使用する水素の量は、4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物1モルに対して、好ましくは3〜50モル、更に好ましくは3〜10モルである。なお、水素ガスは、窒素、アルゴン等の不活性ガスで希釈されていても良い。
本発明の反応は、溶媒の存在下で行うのが望ましく、使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に制限されないが、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;辞メチルスルホキシド等の尿素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のカルボン酸エステル類等が挙げられる。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性等により適宜調節するが、4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物1gに対して、好ましくは1〜100g、更に好ましくは2〜50gである。
本発明の反応は、例えば、水素雰囲気にて、4,5-ジヒドロキシ-2-イミダゾリジノン化合物(これを含む溶液でも良い)、金属含有触媒及び溶媒を混合して攪拌させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜300℃、更に好ましくは20〜200℃であり、反応圧力は、好ましくは0.1〜10MPa、更に好ましくは0.1〜5MPaである。
本発明の反応おいて得られる2-イミダゾリジノン化合物は、反応終了後、例えば、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
次に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
参考例1(4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積1000mlのガラス製容器に、40質量%グリオキサール水溶液203g(1.40mol)及び4mol/l水酸化ナトリウム水溶液を加えて、反応液のpHを9に調節した。次いで、1,3-ジメチル尿素118g(1.33mol)を加えた後、攪拌しながら室温で3時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮し、析出した固体を濾過して減圧下で乾燥させ、薄黄色固体として、4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン119.4gを得た(単離収率;61%)。
なお、4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの物性値は以下の通りであった。
攪拌装置及び温度計を備えた内容積1000mlのガラス製容器に、40質量%グリオキサール水溶液203g(1.40mol)及び4mol/l水酸化ナトリウム水溶液を加えて、反応液のpHを9に調節した。次いで、1,3-ジメチル尿素118g(1.33mol)を加えた後、攪拌しながら室温で3時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮し、析出した固体を濾過して減圧下で乾燥させ、薄黄色固体として、4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン119.4gを得た(単離収率;61%)。
なお、4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの物性値は以下の通りであった。
CI-MS(m/e);147(M+1)
実施例1(1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの合成)
攪拌装置を備えた内容積100mlのステンレス製耐圧容器に、参考例1で合成した4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン5.0g(34mmol)、パラジウム−白金/炭素(ASCA2(エヌイーケミキャット社製))0.5g及び水10mlを加え、水素雰囲気(3.5Mpa)にて、攪拌しながら150℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが3.36g生成していた(反応収率;92%)。
攪拌装置を備えた内容積100mlのステンレス製耐圧容器に、参考例1で合成した4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン5.0g(34mmol)、パラジウム−白金/炭素(ASCA2(エヌイーケミキャット社製))0.5g及び水10mlを加え、水素雰囲気(3.5Mpa)にて、攪拌しながら150℃で7時間反応させた。反応終了後、反応液をガスクロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが3.36g生成していた(反応収率;92%)。
参考例2(4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含む反応液の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製容器に、40質量%グリオキサール水溶液32.9g(227mmol)及び8mol/l水酸化ナトリウム水溶液を加えて、反応液のpHを9に調節した。次いで、液温を30〜40℃に保ちながら、1,3-ジメチル尿素20g(227mmol)を水10mlに溶解させた溶液をゆるやかに加えた後、攪拌しながら室温で6時間反応させた。反応終了後、36質量%塩酸で中和して反応液のpHを8.0とし、4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含む反応液を得た。この反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが29.5g生成していた(反応収率;89%)。
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製容器に、40質量%グリオキサール水溶液32.9g(227mmol)及び8mol/l水酸化ナトリウム水溶液を加えて、反応液のpHを9に調節した。次いで、液温を30〜40℃に保ちながら、1,3-ジメチル尿素20g(227mmol)を水10mlに溶解させた溶液をゆるやかに加えた後、攪拌しながら室温で6時間反応させた。反応終了後、36質量%塩酸で中和して反応液のpHを8.0とし、4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含む反応液を得た。この反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析(内部標準法)したところ、4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが29.5g生成していた(反応収率;89%)。
実施例2(1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの合成)
攪拌装置を備えた内容積100mlのステンレス製耐圧容器に、参考例2で合成した4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含む反応液12.5g(4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの含有量は34mmol)、パラジウム/炭素(STD(エヌイーケムケムキャット社製))2.5gを加え、水素雰囲気(3.5Mpa)にて、攪拌しながら150℃で13時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析(絶対定量法)したところ、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが3.4g生成していた(反応収率;87%)。
攪拌装置を備えた内容積100mlのステンレス製耐圧容器に、参考例2で合成した4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンを含む反応液12.5g(4,5-ジヒドロキシ-1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンの含有量は34mmol)、パラジウム/炭素(STD(エヌイーケムケムキャット社製))2.5gを加え、水素雰囲気(3.5Mpa)にて、攪拌しながら150℃で13時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析(絶対定量法)したところ、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンが3.4g生成していた(反応収率;87%)。
本発明は、2-イミダゾリジノン化合物の製法に関する。2-イミダゾリジノン化合物は、例えば、医薬・農薬等の合成原料や合成中間体、及び溶剤として有用な化合物である。
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JP2006008790A JP2007191402A (ja) | 2006-01-17 | 2006-01-17 | 2−イミダゾリジノン化合物の製法 |
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JP2006008790A Pending JP2007191402A (ja) | 2006-01-17 | 2006-01-17 | 2−イミダゾリジノン化合物の製法 |
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2006
- 2006-01-17 JP JP2006008790A patent/JP2007191402A/ja active Pending
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