JP2012116509A - キャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】天壁部12に容器本体内の内容物が通過する通過孔18が形成された有頂筒状のキャップ本体11と、キャップ本体の天壁部を覆う蓋体13と、キャップ本体の天壁部と蓋体との間に挟まれた状態で鉛直方向に延びる軸線O1回りに回転自在に配設されるとともに、通過孔からの内容物が充填される充填孔23が形成された回転体14と、を備え、回転体の軸線回りの回転移動に伴い、充填孔と通過孔との連通、およびその遮断が切り替えられ、キャップ本体には、回転体に対して後方付勢状態で前進移動可能な操作部材20が配設され、回転体には、操作部材が回転体に向けて前進移動したときに係合することで、回転体が軸線回りに回転移動させられる被係合部24が設けられている。
【選択図】図1
Description
このように、容器本体内と、内容物の充填された充填孔と、の連通を遮断した状態で、この充填孔から内容物を取り出すことによって、充填孔に内容物を充填した後、この充填孔から内容物を取り出す前に、充填孔の内容物が容器本体内にこぼれ落ちるのを防ぐことが可能になり、定量の内容物を繰り返し安定して取り出すことができる。
また例えば、容器本体を口部が下方に向くように傾けることで、充填位置に位置する充填孔に容器本体内の内容物が通過孔を通して充填される場合には、この充填と同時に、取り出し位置に位置する充填孔から内容物を、取り出し孔を通して落下させて取り出すことが可能になり、操作性を確実に向上させることができる。
さらにこのように、容器本体を口部が下方に向くように傾けた状態で、内容物の充填と取り出しとが同時に行える場合には、容器本体を口部が下方に向くように傾けた状態で、操作部材を繰り返し連続して回転体に対して進退移動させることにより、取り出し位置に到達した充填孔から取り出し孔を通して内容物を繰り返し連続して定量ずつ取り出すことも可能になる。
例えば、充填孔が、充填位置および保持位置を経由して取り出し位置に到達したときに、この充填孔から内容物を取り出す場合には、保持位置に位置して内容物が充填されている充填孔が、充填位置に戻るのを規制することが可能になり、保持位置に位置する充填孔の内容物が容器本体内に落下するのを防ぐことができる。
本実施形態に係るキャップ1は、内容物が収容される容器本体の口部に装着される有頂筒状のキャップ本体11と、キャップ本体11の天壁部12を覆う蓋体13と、キャップ本体11の天壁部12と蓋体13との間に挟まれた状態で鉛直方向に延びる軸線O1回りに回転自在に配設された回転体14と、を備えている。
以下、前記軸線O1方向、若しくは前記共通軸O2方向に沿って、蓋体13側を上側、キャップ本体11側を下側といい、また、前記軸線O1に直交する方向、および前記共通軸O2に直交する方向をそれぞれ径方向といい、さらに、前記軸線O1を中心に周回する方向、および前記共通軸O2を中心に周回する方向をそれぞれ周方向といい、また、前記軸線O1に沿う方向、および前記共通軸O2に沿う方向をそれぞれ上下方向という。
天壁部12において、中央部より径方向の外側に位置する広幅の環状部分には、そのほぼ半周にわたって、上方に突出して上面が平坦な台座部17が配設されている。図示の例では、台座部17は、天壁部12の前記環状部分に、前記軸線O1を中心にした約225°にわたって配設されている。なお、この角度は、例えば充填孔23の形状や大きさ、あるいは配設間隔等に応じて適宜変更してもよい。
また、台座部17と軸部16との間には、前記軸線O1と同軸に位置する環状の隙間17aが設けられていて、台座部17の上面視形状が、前記軸線O1と同軸に位置するC字状となっている。台座部17における周方向の中央部には、上下方向に貫通して、容器本体内の内容物が通過する通過孔18が形成されている。
天壁部12の外周縁部には、前記共通軸O2と同軸に配置されて上面視C字状をなす半割り筒状の囲繞壁部19が立設されている。囲繞壁部19は、台座部17よりも上方に突出している。
操作部材20は、天壁部12の外周縁部に、囲繞壁部19がなす前述のC字状の開口を塞ぐように配設されている。操作部材20は、天壁部12の上面視において、C字状の囲繞壁部19が開口する向きと反対向きに開口するC字状をなしていて、周方向に延びる湾曲した板状に形成されている。
なお操作部材20は、囲繞壁部19より上下方向の大きさが小さく、かつ操作部材20の上端縁は、囲繞壁部19の上端縁より下方に位置している。また、操作部材20を回転体14に対して進退移動する際に、操作部材20の上端縁を蓋体13の後述する載置部27に摺接させ、かつ操作部材20の下端縁をキャップ本体11の天壁部12に摺接させるのが好ましい。
そして、操作部材20の外周面における他方の周端部には、この第1係合突部19cに、周方向に沿う囲繞壁部19の内側から係合する第2係合突部20aが径方向の外側に向けて突設されている。
なお、第1係合突部19cは、周方向に沿って囲繞壁部19の内側に向かうに従い漸次、径方向の内側に向けて突出高さが高くなり、その周方向の内側を向く内端面は、径方向および上下方向の双方向に沿って延びる平坦面となっている。
一方、第2係合突部20aは、周方向に沿って操作部材20の内側に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて突出高さが高くなり、その周方向の内側を向く内端面は、径方向および上下方向の双方向に沿って延びる平坦面となっている。
天壁部12の上面視において、操作部材20の中央部には、径方向の内側に向けて、つまり回転体14に向けて爪部30が突設されている。図示の例では、爪部30は、操作部材20における他方の周端部側に向けて突となるように湾曲している。
そして、囲繞壁部19の内周面において、第1係合突部19cから周方向の内側に離れた部分に、係止突部19dが突設されており、この係止突部19dにより、板ばね22の先端部が周方向に沿う囲繞壁部19の内側から支持されている。これにより板ばね22は、操作部材20における他方の周端部を、周方向に沿う囲繞壁部19の外側に向けて付勢しており、操作部材20が回転体14に対して後方付勢状態に支持される。
なお図示の例では、爪部30および板ばね22は、操作部材20の内周面の下端部に配設されている。また、板ばね22の弾性復元力により、板ばね22の先端部が係止突部19dに当接し、かつ操作部材20の第2係合突部20aの前記内端面が、囲繞壁部19の第1係合突部19cの前記内端面に周方向に沿う囲繞壁部19の内側から当接している。
回転体14には、キャップ本体11の通過孔18からの内容物が充填される充填孔23が形成されている。そして、回転体14の前記軸線O1回りの回転移動に伴い、充填孔23と通過孔18との連通、およびその遮断が切り替えられるようになっている。図示の例では、充填孔23は、回転体14において軸受孔14aより径方向の外側に位置する部分に、周方向に間隔をあけて全周にわたって複数配置されている。また充填孔23は、キャップ本体11の通過孔18と同形同大に形成されている。
被係合部24は、回転体14に下方に向けて突設されていて、キャップ本体11の前記環状の隙間17a内に前記軸線O1回りに回転自在に配置される。
ここで、この被係合部24、並びに操作部材20の爪部30および板ばね22は、台座部17の上面より下方に位置している。また、回転体14は、台座部17の上面に前記軸線O1回りに回転摺動自在に配置されている。
そして、前述した操作部材20の爪部30は、被係合部24の歯部24aに前記回転移動方向Rの後側から係合するように構成されている。図示の例では、歯部24aにおける前記回転移動方向Rの後端は、該回転移動方向Rの後側を向き、かつ径方向および上下方向の双方向に沿って延びる平坦面となっている。
図示の例では、規制手段25は、回転体14に径方向の外側に向けて突設された第3係合突部25aと、囲繞壁部19に径方向の内側に向けて突設された第4係合突部25bと、を備えている。
第4係合突部25bは、囲繞壁部19の内周面における一方の周端部に配設され、前記回転移動方向Rの後側から前側に向かうに従い漸次、径方向の内側に向けた突出量が大きくなっている。図示の例では、第4係合突部25bは、前記回転移動方向Rに長い長方形状の板体とされ、その前記回転移動方向Rの後端が囲繞壁部19に接続されていて、該後端を固定端とし、かつ前記回転移動方向Rの前端を自由端として弾性変形可能に形成されている。なお、囲繞壁部19には、第4係合突部25bの外周縁のうち、前記回転移動方向Rの後端を除く部分に沿って延びる内周を有する窓孔が形成されている。
なお、前記軸線O1は、前記共通軸O2に対して、図2に示されるような、天壁部12の上面視において、径方向のうち囲繞壁部19における一方の周端部側に位置ずれしている。
なお、蓋体13の下面には、軸部16の上端部が配置される凹部13aが形成されている。
そして、操作部材20を径方向の内側に向けて押し込むと、爪部30が、被係合部24の歯部24aに前記回転移動方向Rの後側から係合することで、回転体14が前記回転移動方向Rの前側に向けて押し込まれて前記軸線O1回りに回転され、充填位置Aに位置して内容物が充填された充填孔23が保持位置Bに移動する。
このように回転体14を回転させる過程で、第3係合突部25aが第4係合突部25bを乗り超えたときに、操作部材20を介して指に受ける反力が大きく低下するため、内容物が充填された充填孔23が、充填位置Aから保持位置Bへ、並びに保持位置Bから取り出し位置Cへそれぞれ到達した、つまり回転体14が1ピッチ回転移動したことを触感により認識し易くなる。さらに、第3係合突部25aが第4係合突部25bを乗り超えて、第4係合突部25bが復元変形する際に生じる音によっても、回転体14が1ピッチ回転移動したことを認識し易くなる。
この際同時に、前記回転移動方向Rの後側から充填位置Aに到達した充填孔23には、前述と同様に容器本体内の内容物が通過孔18を通して充填される。
このように、容器本体内と、内容物の充填された充填孔23と、の連通を遮断した状態で、この充填孔23から内容物を取り出すことによって、充填孔23に内容物を充填した後、この充填孔23から内容物を取り出す前に、充填孔23の内容物が容器本体内にこぼれ落ちるのを防ぐことが可能になり、定量の内容物を繰り返し安定して取り出すことができる。
さらにこのように、容器本体を口部が下方に向くように傾けた状態で、内容物の充填と取り出しとが同時に行える場合には、容器本体を口部が下方に向くように傾けた状態で、操作部材20を繰り返し連続して回転体14に対して進退移動させることにより、取り出し位置Cに到達した充填孔23から取り出し孔29を通して内容物を繰り返し連続して定量ずつ取り出すことも可能になる。
さらにこのように規制部材25が配設されていることから、保持位置Bに位置して内容物が充填されている充填孔23が、充填位置Aに戻るのを規制することが可能になり、保持位置Bに位置する充填孔23の内容物が容器本体内に落下するのを防ぐことができる。
さらに、被係合部24が前記歯部24aを有する爪歯車体となっているので、操作部材20が回転体14に対して前進移動した後、復元変位するときに、操作部材20の爪部30が被係合部24の歯部24aに引っ掛かるのを抑えることが可能になり、回転体14が元の位置に戻されるように逆回転するのを抑制することができる。
この場合、充填孔23に充填された内容物は、蓋体13を開いて取り出せばよい。
また、蓋体13を開くことにより、複数の充填孔23に充填された内容物を同時に全て取り出すこともできる。
また、回転体14に充填孔23の非形成部分を配設し、この非形成部分で通過孔18および取り出し孔29を閉塞するようにしてもよい。
また、保持位置Bは配設しなくてもよいし、複数配設してもよく、また、充填位置Aに対する保持位置Bおよび取り出し位置Cの各配設位置は適宜変更してもよい。
さらに例えば、容器本体内の内容物を、キャップ本体11の通過孔18を通して充填孔23に充填する際に、容器本体を口部が下方に向くように傾けるのに代えて例えば、容器本体を径方向の内側に向けてスクイズ変形させる等してもよい。
充填孔23は、回転体14に1つ形成してもよい。
さらに、規制手段25は設けなくてもよいし、前記実施形態に限らず適宜変更してもよい。
また、被係合部24および操作部材20それぞれの形態は前記実施形態に限らず適宜変更してもよい。
さらに、前記軸線O1と前記共通軸O2とを一致させてもよい。
11 キャップ本体
12 天壁部
13 蓋体
14 回転体
18 通過孔
20 操作部材
23 充填孔
24 被係合部
24a 歯部
25 規制手段
29 取り出し孔
30 爪部
A 充填位置
B 保持位置
C 取り出し位置
O1 軸線
R 回転移動方向
Claims (4)
- 内容物が収容される容器本体の口部に装着されるとともに、天壁部に容器本体内の内容物が通過する通過孔が形成された有頂筒状のキャップ本体と、
該キャップ本体の天壁部を覆う蓋体と、
前記キャップ本体の天壁部と前記蓋体との間に挟まれた状態で鉛直方向に延びる軸線回りに回転自在に配設されるとともに、前記通過孔からの内容物が充填される充填孔が形成された回転体と、
を備え、
該回転体の前記軸線回りの回転移動に伴い、前記充填孔と通過孔との連通、およびその遮断が切り替えられ、
前記キャップ本体には、前記回転体に対して後方付勢状態で前進移動可能な操作部材が配設され、
前記回転体には、前記操作部材が該回転体に向けて前進移動したときに係合することで、該回転体が前記軸線回りに回転移動させられる被係合部が設けられていることを特徴とするキャップ。 - 請求項1記載のキャップであって、
前記蓋体において、前記通過孔と鉛直方向で対向する部分から周方向に離れた部分に、前記充填孔からの内容物が通過可能な取り出し孔が形成され、
前記充填孔は、前記回転体に周方向に間隔をあけて複数形成され、
前記操作部材による前記回転体の軸線回りの回転移動に伴い、
複数の前記充填孔が各別に、
前記取り出し孔との連通が遮断された状態で前記通過孔に連通する充填位置と、
前記キャップ本体の天壁部と蓋体とに挟み込まれて閉塞される保持位置と、
前記通過孔との連通が遮断された状態で前記取り出し孔に連通する取り出し位置と、
をこの順に通過する構成とされたことを特徴とするキャップ。 - 請求項1または2に記載のキャップであって、
前記回転体の、前記操作部材による軸線回りの回転移動方向と逆方向の回転移動を規制する規制手段が配設されていることを特徴とするキャップ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のキャップであって、
前記被係合部は、前記回転体と同軸に配設されるとともに、該回転体の、前記操作部材による軸線回りの回転移動方向の前側から後側に向かうに従い漸次、突出量が大きい歯部を複数備える爪歯車体とされ、
前記操作部材は、前記歯部に、前記回転移動方向の後側から係合する爪部を備えることを特徴とするキャップ。
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