JP2012111085A - 人造大理石の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流れ柄を有する天然石のような風合いを出すことができる人造大理石の製造方法を提供すること。
【解決手段】流れ柄を有する人造大理石の製造方法において、メタクリル酸メチル系重合体をメタクリル酸メチル系単量体に溶解させて得られるメタクリル酸メチルシラップを棒状に成形した後、メタクリル酸メチル系単量体を揮発させて棒状の柄材を作製する工程と、メタクリル酸メチル系重合体、メタクリル酸メチル系単量体、および架橋剤を含有し前記柄材とは比重が異なるアクリル樹脂組成物と柄材とを混合して樹脂混合物を調製する工程と、前記樹脂混合物を金型に注型する工程と、前記樹脂混合物を注型した前記金型を、そのキャビティにおける前記流れ柄を形成する面が鉛直方向に対して傾斜しまたは平行となる状態で硬化成形する工程とを含むことを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、人造大理石の製造方法に関する。
従来、天然の大理石と同じ素材感、質感、自然感等を持たせた人造大理石は、住宅等の建材や、キッチン、バス、洗面化粧台等の広範な範囲に利用されてきている。
このような人造大理石の製造においては、柄付けが行われており、形成された柄により天然石に限りなく近い印象を与えている。
人造大理石の柄付けについて、従来、硬化または半硬化した樹脂の粉砕品を柄材として人造大理石に混ぜ込む方法が用いられている(特許文献1、2参照)。それにより、天然石のような柄を表現することができる。
しかしながら、硬化または半硬化した樹脂の粉砕品を人造大理石に混ぜ込む方法では、つぶ状の天然石柄を表現することができるが、流れ柄を有する天然石のような風合いは出せなかった。
流動性をもつ柄材用の樹脂成分を用いてつぶ状よりも流れ状に近い柄を人造大理石に付与する技術も検討されている。特許文献3では、流れ模様を付与する技術として、ベースカラー用アクリル樹脂混和物と流動性をもつ模様付け用アクリル樹脂とを混和添加し、これらの両混和物を成形型に注入し加熱硬化する方法が提案されている。特許文献4では、柄出し用材料として、硬化剤の存在下で硬化して得られる流動性を有する半硬化ゲル状重合物を用い、生地用硬化性組成物と混合して成形硬化することで筋状・雲状模様の付いた人造大理石を得る方法が提案されている。
特開平10−156840号公報 特開2003−191254号公報 特開昭61−63418号公報 特開平2−157146号公報
しかしながら、特許文献3、4のような従来技術においても、その柄模様は製法に応じた特色をもつ風合いともなり易く、また流れ柄を有する天然石のような風合いを出すことは一般に難しい。そのため、流れ柄を付与する新規な方法が望まれていた。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、流れ柄を有する天然石のような風合いを出すことができる人造大理石の製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の人造大理石の製造方法は、流れ柄を有する人造大理石の製造方法において、メタクリル酸メチル系重合体をメタクリル酸メチル系単量体に溶解させて得られるメタクリル酸メチルシラップを棒状に賦形した後、メタクリル酸メチル系単量体を揮発させて棒状の柄材を作製する工程と、メタクリル酸メチル系重合体、メタクリル酸メチル系単量体、および架橋剤を含有し前記柄材とは比重が異なるアクリル樹脂組成物と前記柄材とを混合して樹脂混合物を調製する工程と、前記樹脂混合物を金型に注型する工程と、前記樹脂混合物を注型した前記金型を、そのキャビティにおける前記流れ柄を形成する面が鉛直方向に対して傾斜しまたは平行となる状態で硬化成形する工程とを含むことを特徴としている。
この人造大理石の製造方法においては、前記アクリル樹脂組成物は、充填剤を含有することが好ましい。
この人造大理石の製造方法においては、前記柄材は、厚み0.2〜2mm、幅1〜3mmの切断品であることが好ましい。
本発明の人造大理石の製造方法によれば、流れ柄を有する天然石のような風合いを出すことができる。
樹脂混合物を注型した金型のキャビティにおける流れ柄を形成する面が傾斜した状態で硬化成形する工程の一例を説明する図であり、(a)はキャビティの側面図、(b)はキャビティの斜視図である。 実施例で得られた人造大理石の流れ柄を形成した面の写真である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の人造大理石の製造方法では、最初の工程として、メタクリル酸メチル系重合体をメタクリル酸メチル系単量体に溶解させて得られるメタクリル酸メチルシラップを棒状に賦形した後、メタクリル酸メチル系単量体を揮発させて棒状の柄材を作製する。
メタクリル酸メチル系重合体は、メタクリル酸メチル単位を主成分とする重合体であり、メタクリル酸メチルの単独重合体の他、共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。
共重合可能な他の単量体としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸等の不飽和酸、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン等のスチレンおよびその誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
メタクリル酸メチル系重合体は、公知のラジカル重合法、例えば塊状重合、溶液重合、懸濁重合等により製造することができる。
メタクリル酸メチル系重合体の重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)を用いてメタクリル酸メチル重合体を標準試料として測定した値で50,000〜150,000の範囲内のものを用いることができる。
メタクリル酸メチル系重合体は、全単量体単位のうちメタクリル酸メチルの比率が50〜100質量%、好ましくは90〜100質量%である。この比率が小さ過ぎるとメタクリル酸メチル系単量体に溶解しにくくなる場合がある。
メタクリル酸メチル系単量体は、メタクリル酸メチルを主成分とする単量体であり、メタクリル酸メチル単独のものの他、共重合可能な他の単量体との単量体混合物であってもよい。
共重合可能な他の単量体としては、特に限定されないが、例えば、前記において例示したものを用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
メタクリル酸メチル系単量体は、全単量体のうちメタクリル酸メチルの比率が50〜100質量%、好ましくは90〜100質量%である。この比率が小さ過ぎるとメタクリル酸メチル系重合体が溶解しにくくなる場合がある。
メタクリル酸メチル系重合体をメタクリル酸メチル系単量体に溶解させてメタクリル酸メチルシラップを得ることができる。メタクリル酸メチル系重合体とメタクリル酸メチル系単量体との比率は特に限定されず、賦形に適切な粘度、揮発速度等を考慮して適宜のものとすることができる。
メタクリル酸メチルシラップには、メタクリル酸メチル系重合体およびメタクリル酸メチル系単量体の他、トナー等の着色剤を配合することができ、必要に応じてそれ以外の成分を配合してもよい。
このメタクリル酸メチルシラップを棒状に賦形する方法は、特に限定されないが、例えば、メタクリル酸メチルシラップを賦形用の穴から押し出す方法、シート状に賦形した後に棒状に切断する方法、注型による方法、メタクリル酸メチルシラップを平板の上に転がす方法等を用いることができる。
これらの方法のうち、メタクリル酸メチルシラップを賦形用の穴から押し出す方法では、棒状の柄材の断面形状に対応する形状の穴にメタクリル酸メチルシラップを連続的に通過させて押し出す。これにより長い柄材を賦形した後、適宜の長さに切断した切断品として柄材を得ることができる。
この場合、柄材は、厚み0.2〜2mm、幅1〜3mmの切断品であることが好ましい。前記のシート状に賦形した後に棒状に切断する方法の場合も同様である。このような柄材とすることで、天然石に近い流れ柄を人造大理石に付与することができる。
メタクリル酸メチルシラップを棒状に賦形した後、メタクリル酸メチル系単量体を揮発させて棒状の柄材を作製する。このようにして得られる棒状の柄材は、直線状のものに限らず曲線状のものであってもよい。例えば、前記の穴から押し出す方法では押出時に曲がる場合もあり、注型による方法では金型に流し込むときに曲がったり形状が変化したりする場合もある。
本発明の人造大理石の製造方法では、次の工程として、メタクリル酸メチル系重合体、メタクリル酸メチル系単量体、および架橋剤を含有し柄材とは比重が異なるアクリル樹脂組成物と、柄材とを混合して樹脂混合物を調製する。
このように比重が異なることで、注型用の金型のキャビティにおける流れ柄を形成する面が鉛直方向に対して傾斜しまたは平行となる状態で硬化成形するときに、比重差により柄材をキャビティにおける流れ柄を形成する面に浮上または沈降させる。この状態で硬化成形することで流れ柄を形成することができる。
アクリル樹脂組成物のメタクリル酸メチル系重合体としては、特に限定されないが、前記したものと同様のものを用いることができる。また、プレポリマーを含有していてもよい。
アクリル樹脂組成物のメタクリル酸メチル系単量体としては、特に限定されないが、前記したものと同様のものを用いることができる。
メタクリル酸メチルシラップに用いるメタクリル酸メチル系重合体およびメタクリル酸メチル系単量体と、アクリル樹脂組成物に用いるメタクリル酸メチル系重合体およびメタクリル酸メチル系単量体とは、同一でも異なっていてもよい。
アクリル樹脂組成物におけるメタクリル酸メチル系重合体とメタクリル酸メチル系単量体との配合比率は、質量比で10:90〜50:50とすることが好ましい。メタクリル酸メチル系単量体の比率が多過ぎると硬化物にクラックが入る場合がある。メタクリル酸メチル系単量体の比率が少な過ぎるとアクリル樹脂組成物の粘度が高くなり、作業性が悪化する場合がある。
アクリル樹脂組成物の架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸−1,3−プロピレングリコージ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール等のジ(メタ)アクリル酸アルキレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、ジ(メタ)アクリル酸ジビニルベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸アリル、フタル酸ジアリル、ジ(メタ)アクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル等を用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の配合量は、メタクリル酸メチル系重合体とメタクリル酸メチル系単量体との合計量に対して1〜20質量%が好ましい。架橋剤の配合量が少な過ぎると、得られる人造大理石の耐熱性が低下する場合がある。架橋剤の含有量が多過ぎると、得られる人造大理石が脆くなる場合がある。
アクリル樹脂組成物には、充填剤を配合することができる。充填剤を配合することで、アクリル樹脂組成物の比重を調整し柄材との比重差を設けることができる。
充填剤としては、特に限定されないが、例えば、珪砂、セラミックサンド、シリカ、ガラスパウダー、炭酸カルシウム、雲母、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等を用いることができる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。充填剤としては、例えば、平均粒径が0.1〜100μmのものを用いることができる。
充填剤の配合量は、メタクリル酸メチル系重合体とメタクリル酸メチル系単量体との合計量100質量部に対して好ましくは20〜400質量部である。充填剤の配合量が少な過ぎると、アクリル樹脂組成物との十分な比重差を設けることが困難となる場合がある。充填剤の配合量が多過ぎると、人造大理石の物性や外観を低下させる場合がある。
比重の大きい充填剤を配合することにより柄材の比重を相対的に軽くしておき、注型用の金型のキャビティにおける流れ柄を形成する面が鉛直方向に対して傾斜しまたは平行となる状態で硬化成形を行う。これにより、膨潤した柄材をキャビティ内で浮上させた状態で硬化を行い、流れ柄を形成することができる。
アクリル樹脂組成物には、硬化剤(重合開始剤)を配合することができる。硬化剤としては、特に限定されず、例えば、メタクリル酸メチルを主成分とする単量体の重合用として公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物、2,2’アゾビスイソブチロニトリル、2,2’アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、有機過酸化物とアミン類、メルカプタン類等の還元性化合物とを主成分とする公知のレドックス系開始剤、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、1−ヒドロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、アシルホスフェノキサイド、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、チオキサントン類等に必要に応じて光増感剤を併用した光重合開始剤等を用いることができる。
硬化剤の配合量は、硬化特性や得られる人造大理石の物性等を考慮すると、メタクリル酸メチル系重合体とメタクリル酸メチル系単量体との合計量に対して0.1〜5質量%が好ましい。
アクリル樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内において、前記の各成分以外の他の成分を配合することができる。このような他の成分としては、例えば、トナー等の着色剤、紫外線吸収剤、減粘剤、内部離型剤、補強剤等を挙げることができる。
アクリル樹脂組成物は、柄材と混合して樹脂混合物が調製される。アクリル樹脂組成物は、前記の各成分を所定の割合で配合し、攪拌機等により混合攪拌して調製することができる。また、アクリル樹脂組成物の調製時あるいは調製後に予め作製した棒状の柄材を混合して樹脂混合物とする。そして、調製された樹脂混合物は、例えば20〜50Torr程度の減圧下で真空脱泡処理する。
本発明の人造大理石の製造方法では、次の工程として、この樹脂混合物を金型に注型する。具体的には、真空脱泡処理した樹脂混合物を減圧状態から開放し、所定形状の金型へ注入する。金型は、目的とする人造大理石の形状に応じたキャビティを有するが、例えば、一対の対向する板状部材の内側にキャビティを設けた平板状のものを用いることができる。
例えば、金型による注型成形の方法として、金属、樹脂等を材料とする所望の形状の金型に注型し重合する方法、2枚のガラス板または金属板と軟質シール材およびクランプにより構成されたセルを用いる方法、2枚のステンレス製連続ベルトによる連続セル等を用いることができる。
本発明の人造大理石の製造方法では、最後の工程として、樹脂混合物を注型した金型を、そのキャビティにおける流れ柄を形成する面が鉛直方向に対して傾斜しまたは平行となる状態で硬化成形する。
図1(a)、(b)を例として説明すると、図1(a)の側面図に示すように、金型のキャビティ1内に棒状の柄材2aを含有する樹脂混合物2を流し込み充填する。そしてキャビティ1における流れ柄を形成する面1aが鉛直方向に対して角度θで傾斜した状態または平行となる状態で硬化成形する。これにより図1(b)の斜視図に示すように、樹脂混合物2中の柄材2aは、比重差により流れ柄を形成する面1aの方向に浮き出し、この状態で硬化成形することにより人造大理石の流れ柄を形成する面1aには柄材2aによる流れ柄が形成される。
このとき、メタクリル酸メチル系重合体による柄材2aは、樹脂混合物2中において膨潤している。この膨潤状態で成形硬化することにより、天然石調に近い流れ柄を有する人造大理石を作製することができる。
キャビティにおける前記流れ柄を形成する面と鉛直方向との角度θは、成形硬化時の作業性や硬化後の人造大理石の特性等を考慮すると、好ましくは0〜40°である。
硬化成形は、金型を、例えば50〜110℃の温度で30〜150分間加熱することにより行うことができる。
硬化成形時における加熱方法としては、特に限定されないが、公知の方法、例えば、温風、温水、赤外線ヒーター等の熱源により加熱する方法等を用いることができる。
なお、以上においては比重調整の方法として、充填剤によりアクリル樹脂組成物の比重を大きくする方法を主として説明したが、本発明ではその他に、柄材の比重を大きくすることにより、図1の場合とは逆に柄材を沈降させることもできる。例えば、アクリル樹脂組成物に比重の小さい成分を配合してアクリル樹脂組成物の比重を相対的に小さくする方法、メタクリル酸メチルシラップに比重の大きい成分を配合して柄材の比重を相対的に大きくする方法等を用いることができる。なお、充填剤によりアクリル樹脂組成物の比重を大きくする方法の場合、天然石調に近い流れ柄を安定的に形成することができ好ましい。
本発明により製造される人造大理石は、住宅等の建材や、キッチン、バス、洗面化粧台等に好適に用いることができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
メタクリル酸メチルシラップおよびアクリル樹脂組成物の原料として次のものを用いた。
1.メタクリル酸メチルシラップ
(メタクリル酸メチル系重合体)
ポリメタクリル酸メチル(和光純薬工業(株)製「メタクリル酸メチルポリマー」)
(メタクリル酸メチル系単量体)
メタクリル酸メチル(和光純薬工業(株)製「メタクリル酸メチル」)
(着色剤)
アクリル樹脂用黒色トナー(大日精化工業(株)製「アクリル樹脂用カラー」)
2.アクリル樹脂組成物
(メタクリル酸メチル系重合体)
ポリメタクリル酸メチル(和光純薬工業(株)製「メタクリル酸メチルポリマー」)
(メタクリル酸メチル系単量体)
メタクリル酸メチル(和光純薬工業(株)製「メタクリル酸メチル」)
(着色剤)
アクリル樹脂用白色トナー(大日精化工業(株)製「アクリル樹脂用カラー」)
(架橋剤)
ジメタクリル酸エチレングリコール(和光純薬工業(株)製「二メタクリル酸エチレン」)
(硬化剤)
ベンゾイルパーオキサイド(化薬アクゾ株式会社製「パーカドックス」)
(充填剤)
珪砂(宇部ザンド工業(株)製「宇部珪砂」)
(1)メタクリル酸メチルシラップおよび柄材の調製
まず、ポリメタクリル酸メチル75質量部をメタクリル酸メチル25質量部(質量比75/25)に溶解させて、メタクリル酸メチルシラップを調製した。
メタクリル酸メチルシラップ5質量部とトナー0.2質量部とを混合し、これをシート状に形成した後、はさみで棒状に切断した。その後メタクリル酸メチルを揮発させ、固体状に固化した後に切断し、厚み1mm、幅1mm、長さ25mmの棒状の柄材を作製した。
(2)アクリル樹脂組成物および樹脂混合物の調製
まず、ポリメタクリル酸メチル75質量部をメタクリル酸メチル25質量部(質量比75/25)に溶解させて、メタクリル酸メチルシラップを調製した。
メタクリル酸メチルシラップ50質量部、架橋剤0.2質量部、トナー0.5質量部、硬化剤0.2質量部、透明な珪砂50質量部、およびセラミックサンド5質量部を混合してアクリル樹脂組成物を調製した。これに柄材を加えてさらに混合、脱泡して樹脂混合物を得た。
(3)硬化成形
得られた樹脂混合物を、厚み8mm、縦横幅100mm×100mmのキャビティを有する平板状の注型用の金型に流し込み、金型のキャビティにおける流れ柄を形成する面が鉛直方向に対して10°傾斜した状態で温度90℃の乾燥機に1時間入れて硬化成形を行い、人造大理石を得た。
得られた人造大理石の写真を図2に示す。金型のキャビティにおける流れ柄を形成する面側(上向きの面側)の人造大理石面は、天然石調の流れ柄を有していた。
1 キャビティ
1a 流れ柄を形成する面
2 樹脂混合物
2a 柄材

Claims (3)

  1. 流れ柄を有する人造大理石の製造方法において、メタクリル酸メチル系重合体をメタクリル酸メチル系単量体に溶解させて得られるメタクリル酸メチルシラップを棒状に賦形した後、メタクリル酸メチル系単量体を揮発させて棒状の柄材を作製する工程と、メタクリル酸メチル系重合体、メタクリル酸メチル系単量体、および架橋剤を含有し前記柄材とは比重が異なるアクリル樹脂組成物と柄材とを混合して樹脂混合物を調製する工程と、前記樹脂混合物を金型に注型する工程と、前記樹脂混合物を注型した前記金型を、そのキャビティにおける前記流れ柄を形成する面が鉛直方向に対して傾斜しまたは平行となる状態で硬化成形する工程とを含むことを特徴とする人造大理石の製造方法。
  2. 前記アクリル樹脂組成物は、充填剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の人造大理石の製造方法。
  3. 前記柄材は、厚み0.2〜2mm、幅1〜3mmの切断品であることを特徴とする請求項1または2に記載の人造大理石の製造方法。
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