JP2012109651A - 接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】オスメスのネジ嵌め合いによる回転締め付けを行うことなく、同軸型伝送線路の着脱を容易に実行できる接続構造体を提供する。
【解決手段】筐体内に収納された平面回路と同軸型伝送線路との接続構造において、平面回路の信号伝送線路の端部に前記信号伝送線路と導通固定され前記同軸型伝送線路の中心導体が着脱可能に挿入される導電部材を配設し、同軸型伝送線路の外部導体と導通するフランジを筐体にネジ組立する構成としたことにより、着脱が容易で耐久性に富み、安価な接続構造体を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、筐体内に収納された高周波回路を形成する平面回路と同軸型伝送線路との接続部における接続構造体に関する。
従来この種の接続構造体は、平面回路を収納した筐体の入力部あるいは出力部に同軸型コネクタ(一般にリセプタクルと称されている)が実装されている。このリセプタクルはその中心導体が筐体内の平面回路に接続され、その外部導体が筐体と導通するように筐体に実装組立されている。
そして、筐体の入力部に信号を入力したり、出力部から信号を取り出す同軸型伝送線路の一端には筐体の入力部あるいは出力部に実装したリ、セプタクルと嵌め合わされる同軸コネクタが実装されたりしている。そして、リセプタクルと同軸型伝送線路に実装された同軸コネクタとは、それぞれの外部導体に形成されたオスメスのネジ部を嵌め合わせて回転締め付けすることで双方が接続固定される構成となっている。
同軸型伝送線路を平面回路に着脱自在に接続させる構成として、平面回路基板を上下からバネの力で挟み込み同軸型伝送線路の一端に実装した同軸コネクタを平面回路に支持させる固定機構を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、レセプタクルとの装着および着脱が容易な構造体としたものとして、弾性的に接触しつつ接続させる軸方向に移動可能なスリーブを設けた構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平07−263921号公報 国際公開第2007/080663号
しかしながら、前記従来の接続構造体は、特許文献1においては、平面回路を筐体内に内蔵させる構成には適用ができないし、ワットオーダーの大電力の伝送では発熱を生じる課題がある。
また、特許文献2のものは、従来のオスメスのネジ嵌め合いによる回転締め付けに対して接続の簡便さを提供しているが、地震などの筐体全体の振動に対して弾性部の接続状態の維持の信頼性あるいは、弾性部材の長期的弾性力の保持に関して確実な保証が困難な課題を有する。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、オスメスのネジ嵌め合いによる回転締め付けを行うことなく、同軸型伝送線路の着脱を容易に実行でき、かつ大電力伝送に対応した長期的接続の信頼性を確保できる新規な接続構造体を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の接続構造体は、筐体内に収納された平面回路と同軸型伝送線路との接続構造において、平面回路の信号伝送線路の端部に前記信号伝
送線路と導通固定され前記同軸型伝送線路の中心導体が着脱可能に挿入される導電部材を配設し、同軸型伝送線路の外部導体と導通するフランジを平面回路のグランドと導通した筐体にネジ組立する構成としている。
これにより、平面回路側には導電部材のみを実装する簡便な構造とでき、また同軸型伝送線路の中心導体を導電部材に挿入させた後、同軸型伝送線路のフランジを筐体にネジ組立することで、オスメスのネジ嵌め合いによる回転締め付けを行うことなく、接続部の耐震性と耐久性を確保できるとともに安価な接続構造体を提供できる。
本発明の接続構造体は、筐体内に収納された平面回路と同軸型伝送線路との接続構造において、平面回路の信号伝送線路の端部に前記信号伝送線路と導通固定され前記同軸型伝送線路の中心導体が着脱可能に挿入される導電部材を配設し、同軸型伝送線路の外部導体と導通するフランジを平面回路のグランドと導通した筐体にネジ組立する構成としたものである。
これにより、オスメスのネジ嵌め合いによる回転締め付けを行うことなく、同軸型伝送線路の着脱を容易に実行でき、かつ大電力伝送に対応する接続部の信頼性を確保できる。
本発明の第一の実施の形態に関わる接続構造体の断面構成図 図1の平面回路を内蔵する筐体側の概略斜視図 図1の筐体内平面回路に接続される導電部材の概略斜視図 図1の同軸型伝送線路に実装されたフランジの概略斜視図 本発明の第二の実施の形態に関わる接続構造体の断面構成図 図5の筐体内平面回路に接続される導電部材の概略斜視図 図5の同軸型伝送線路に実装されたフランジの概略斜視図 本発明の第三の実施の形態に関わる接続構造体の断面構成図 図8の同軸型伝送線路に実装されたフランジの概略斜視図
第1の発明は、筐体内に収納された平面回路と同軸型伝送線路との接続構造において、平面回路の信号伝送線路の端部に前記信号伝送線路と導通固定され前記同軸型伝送線路の中心導体が着脱可能に挿入される導電部材を配設し、同軸型伝送線路の外部導体と導通するフランジを筐体にネジ組立する構成としたものである。
本発明によれば、平面回路側には導電部材のみを実装する簡便な構造とでき、また同軸型伝送線路の中心導体を導電部材に挿入させた後、同軸型伝送線路のフランジを筐体にネジ組立することで、オスメスのネジ嵌め合いによる回転締め付けを行うことなく、接続部の耐震性と耐久性を確保できるとともに安価な接続構造体を提供できる。
第2の発明は、特に第1の発明において、導電部材は、平板部と中空形状部とを有し、中空形状部は平板を丸めて中空形状に加工したものである。本発明によれば、接続される同軸型伝送線路の中心導体の外径に応じた中空形状を簡便に製造することができる。また、同軸型伝送線路の中心導体の外径が大きい方向にばらついても中空形状が拡がって中心導体の挿入を許容させることができる。
第3の発明は、特に第1の発明において、導電部材に挿入される同軸型伝送線路の中心導体の一部は平面回路の信号伝送線路上に存在するように導電部材を平面回路に導通固定したものである。本発明によれば、導電部材のすべてを信号伝送線路上に配置させる構成
が採れ、導電部材と信号伝送線路との接続強度を維持させることができる。また、平面回路を収納する筐体を薄板で構成した筐体構造に適用することができる。
第4の発明は、筐体内に収納された平面回路と同軸型伝送線路との接続構造において、平面回路の信号伝送線路に導電接続され前記同軸型伝送線路の中心導体が着脱可能に挿入される中空の穴を有する導電部材と、前記導電部材の一端に配し導電部材を中心導体とし平面回路のグランドと導通した筐体を外部導体とした同軸型線路を形成する絶縁部材と、前記筐体にネジ組立される同軸型伝送線路の外部導体と導通したフランジとで構成したものである。
本発明によれば、中空穴を有する導電部材を一端は平面回路の信号伝送線路に導通接続固定し、他端は絶縁部材を介して筐体に支持固定させることで、同軸型伝送線路の着脱に伴って導電部材にかかる機械応力に対応した信頼性の高い導電部材の固定構造を提供できる。
第5の発明は、特に第1または第4の発明において、導電部材は、平面回路の信号伝送線路にハンダ付けした構成からなるものである。本発明によれば、導電部材と信号伝送線路との導電接続および導電部材の支持固定を確実に実施できる。
第6の発明は、特に第1または第4の発明において、同軸型伝送線路の中心導体は導電部材に少なくとも2mm以上挿入されるように構成したものである。本発明によれば、平面回路の信号伝送線路の信号をインピーダンス整合状態を保って確実に同軸型伝送線路の中心導体に伝送させることができる。
第7の発明は、特に第1または第4の発明において、同軸型伝送線路に設けたフランジの面と平面回路を収納する筐体面とは、互いに嵌め合わされる凹凸部を設けたものである。本発明によれば、導電部材の中空部へ同軸型伝送線路の中心導体を確実に挿入させることができるとともに挿入されていることをフランジ面と筐体面との接合状態で判別することができる。
第8の発明は、特に第7の発明において、同軸型伝送線路に設けたフランジの面と平面回路を収納する筐体面との間に弾性を有する導電性ガスケットを介在させたものである。本発明によれば、フランジ面と筐体面との面接合を確実に実行でき、同軸型伝送線路としての作用を保証維持させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に関わる接続構造体の断面構成図、図2は、図1の平面回路を内蔵する筐体側の概略斜視図、図3は図1の筐体内平面回路に接続される導電部材の構成図、図4は図1の同軸型伝送線路に実装されたフランジの構成図である。
図1〜図4において、両面銅箔プリント基板10の片面にエッチング処理により所定の形状でもって平面回路11が形成されている。両面銅箔プリント基板10の裏面は、全面銅箔が貼られておりアルミ材の基台12の上にネジ組立などにより密接実装されている。
平面回路11は、たとえば増幅回路の入力および出力の整合回路であったり、多段増幅回路にあっては各段の増幅回路を接続する信号伝送線路であったりする。
そして、筐体13内に収納された平面回路11の入力部あるいは出力部には信号伝送線路11aが形成されている。この信号伝送線路11aと信号伝送するために同軸型伝送線路14が接続される。
この信号伝送にあたり、本発明の第一の実施の形態では、平面回路の信号伝送線路11aの一端に同軸型伝送線路14の中心導体14aが着脱可能に挿入される中空形状を有する導電部材15を配設している。この導電部材15は、平板部15aと中空形状部15bとを有し、中空形状部15bは平板を丸めて加工している。
したがって、中空形状部15bは、完全な中空ではなく、上部にスリットが入った形状としている。また、中空形状部15bの中心導体14aの挿入側は中空入口の内面をコーナーカットし中心導体14aの挿入を中空の中央に導く加工を施している。
この導電部材15のすべては、平面回路の信号伝送線路11a上に配置し、平板部15aを信号伝送線路11aにハンダ付け16している。このハンダ付けにあたり、平板部15aに穴15cを設け(図3参照)、平板部15aと信号伝送線路11aとのハンダ接合領域を大きくすることで導電部材15を信号伝送線路11aに確実強固に導電接続固定させることができる。
また、平面回路11を収納する筐体13は、金属薄板を用いて構成している。より詳細には、図2に示すように筐体13は、同軸型伝送線路が接続される筐体側板13aと筐体カバー13bとで構成している。筐体カバー13bは平面回路11の上方および筐体側板13aが存在しない側面を一体構造にて覆う構成している。
そして、筐体側板13aは平面回路11の基台12の側面にネジ組立され、筐体カバー13bは筐体側板13aおよび基台12の上面とネジ組立される構成により、平面回路11を電磁波シールドする構造体として作用させている。
なお、筐体側板13aには筐体13内の平面回路と接続された能動デバイスに電力を供給する電力供給線(図示していない)を配設する。
次に、図4を用いて本発明の第一の実施の形態の導電部材15と接続する同軸型伝送線路14の構造について説明する。
同軸型伝送線路14は同軸伝送線路の外部導体と導通させたフランジ14bを有する。フランジ14bと外部導体との導通は、ハンダ付け17(図1参照)としている。このフランジ14bは、肉厚の金属材料で構成し、その略中央部に同軸伝送線路の絶縁部材14cを嵌め合い貫通させる穴141、その穴141を中心として周囲を円形座ぐり加工した凹部142を配する。
また、筐体側板13aにネジ組立することに対応した4個の穴143〜146、穴143〜146を中心としてそれぞれ周囲を円形座ぐり加工した凹部147〜150を配する。円形座ぐり凹部142および147〜150の座ぐり深さは同等としている。
同軸型伝送線路14の中心導体14aは、円形座ぐり凹部142の面から所定長の突出させた絶縁部材14cの端面からさらに所定長さ突出させ、先端を円錐台状あるいは球面状に尖らせている。中心導体14aの突出長は、導電部材15の中空部に少なくとも2mm以上挿入させる長さとしている。
一方、この同軸型伝送線路14が接続実装される筐体側板13aには、同軸型伝送線路
のフランジ14bに設けた円形座ぐり凹部142および147〜150に対応しこの座ぐり凹部に嵌めあわされる凸状の絞り部131〜135を設けている。
凸状の絞り部131が円形座ぐり凹部142に嵌めあわされる。筐体側板13aは薄板であるが凸状絞り部の形成によって肉厚になり、凸状の絞り部131は同軸型伝送線路の絶縁部材14cを同心上に支持する。
また、凸状の絞り部132〜135にはネジ部を加工してフランジ14bを筐体側板13aにネジ組立することができる。この凹凸の嵌め合い構造により、薄板で構成した筐体側板13aの機械的強度を高めている。
また、この凹凸の嵌め合い構造によりフランジ14bと筐体側板13aとの隙間は電磁波シールドされ、平面回路の信号伝送線路11aを伝送する信号を不要輻射させることなく、確実に同軸型伝送線路14に信号を伝送させることができる。
そして、平面回路側には導電部材15のみを実装する簡便な構造とでき、また同軸型伝送線路14の中心導体14aを導電部材15に挿入させた後、同軸型伝送線路のフランジ14bを筐体13にネジ組立することで、オスメスのネジ嵌め合いによる回転締め付けを行うことなく、接続部の耐震性と耐久性を確保できるとともに安価な接続構造体を提供できる。
また、導電部材15に設けた中空形状部15bは平板を丸めて中空形状に加工したことで、スリットを有する構造体となり、接続される同軸型伝送線路の中心導体14aの外径に応じた中空形状を簡便に製造することができる。
また、同軸型伝送線路14の中心導体14aの外径が大きい方向にばらついても中空形状が拡がって中心導体の挿入を許容させることができる。
また、導電部材15のすべてを信号伝送線路上に配置させる構成により、導電部材15と信号伝送線路11aとの接続強度を維持させることができる。また、平面回路を収納する筐体を薄板で構成した筐体構造に適用することができる。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2に関わる接続構造体の断面構成図、図6は、図5の筐体内平面回路に接続される導電部材の構成図、図7は図5の同軸型伝送線路に実装されたフランジの構成図である。
本実施の形態が実施の形態1と相違する点は、導電部材の一端に絶縁部材を配し絶縁部材を介して筐体に支持固定する構成とそれに対応した同軸型伝送線路のフランジ構成である。
すなわち、図5〜図7において、一端に同軸型伝送線路24の中心導体24aを着脱挿入できる中空形状を有する導電部材20は、他端側が平板部20aとし、平面回路11の信号伝送線路11aにハンダ付け16にて接続される。また導電部材20の中空形状部20b側には、中空形状と同心状になるように絶縁部材20cを設けている。この絶縁部材20cに導電部材の中空形状部20bが嵌めあい挿入組立される。
また、絶縁部材20cは、筐体23の筐体側板23aに施した凸状の絞り部231に嵌め合い挿入される。そして総合的に絶縁部材20cを介して導電部材20の一端が筐体側板23aに支持される。
この導電部材20は、平板部20aと中空形状部20bとを有し、中空形状部20bは平板を丸めて加工している。また、中空形状部20bの中心導体24aの挿入側は中空入口の内面をコーナーカットし中心導体24aの挿入を中空の中央に導く加工を施している。
また、平板部20aに穴20dを設け(図6参照)、平板部20aと信号伝送線路11aとのハンダ接合領域を大きくすることで導電部材20を信号伝送線路11aに確実強固に導電接続固定させることができる。
次に、図7を用いて本実施の形態の導電部材20と接続する同軸型伝送線路24の構造について説明する。
同軸型伝送線路24は同軸伝送線路の外部導体と導通させたフランジ24bを有する。このフランジ24bは、肉厚の金属材料で構成し、その略中央部に同軸伝送線路の絶縁部材24cを嵌め合い貫通させる穴241、その穴241を中心として周囲を円形座ぐり加工した凹部242を配する。
また、筐体側板23aにネジ組立することに対応した4個の穴243〜246、穴243〜246を中心としてそれぞれ周囲を円形座ぐり加工した凹部247〜250を配する。円形座ぐり凹部242および247〜250の座ぐり深さは同等としている。
同軸型伝送線路24の絶縁部材24cの一端は、フランジ24bの略中央に設けた円形座ぐり凹部242の凹部底と同一面とし、円形座ぐり凹部242には同軸型伝送線路24の中心導体24aのみを所定長さだけ突出させ、その先端を尖らせている。中心導体24aの突出長は、導電部材20の中空形状部20bに少なくとも2mm以上挿入できる長さとしている。
一方、この同軸型伝送線路24が接続実装される筐体側板23aには、同軸型伝送線路のフランジ24bに設けた円形座ぐり凹部242および247〜250に対応しこの座ぐり凹部に嵌め合わされる凸状の絞り部231、232、233(他の2個の絞り部は図示していない)を設けている。
凸状の絞り部231が円形座ぐり凹部242に嵌めあわされる。筐体側板23aは薄板であるが凸状絞り部の形成によって肉厚になり、凸状の絞り部231は導電部材20の絶縁部材20cを同心状に支持する。
また、凸状の絞り部232、233にはネジ部を加工してフランジ24bを筐体側板23aにネジ組立することができる。この凹凸の嵌め合い構造により、薄板で構成した筐体側板23aの機械的強度を高めている。
また、この凹凸の嵌め合い構造によりフランジ24bと筐体側板23aとの隙間は電磁波シールドされ、平面回路の信号伝送線路11aを伝送する信号を不要輻射させることなく、確実に同軸型伝送線路24に信号を伝送させることができる。
本実施の形態による同軸型伝送線路のフランジ24bは、同軸型伝送線路の絶縁部材24cの突出をなくした構造であり、同軸型伝送線路の中心導体24aのみが突出した構造であり、中心導体24aを筐体側の導電部材の中空形状部20bに嵌めあわせることで、すべての凹凸部も嵌め合わされネジ組立することができる。
(実施の形態3)
図8は本発明の実施の形態3に関わる接続構造体の断面構成図、図9は、図8の同軸型伝送線路に実装されたフランジの構成図である。
実施の形態3が実施の形態2と相違する点は、筐体側板と同軸型伝送線路のフランジとの接合に弾性を有する金属ガスケットを介在させた構成にある。
すなわち図8〜図9において、一端に同軸型伝送線路34の中心導体34aを着脱挿入できる中空形状を有する導電部材20およびその周辺部材の構成は実施の形態2と同一であり詳細な説明は省略する。
まず、図9を用いて本実施の形態の導電部材20と接続する同軸型伝送線路34の構造について説明する。同軸型伝送線路34は同軸伝送線路の外部導体と導通させたフランジ34bを有する。このフランジ34bは、肉厚の金属材料で構成し、その略中央部に同軸伝送線路の絶縁部材34cを嵌め合い貫通させる穴341を配する。
また、筐体側板23a(図8参照)にネジ組立することに対応した4個の穴342〜345を配する。すなわち、フランジ34bの筐体側板23aと対峙する面は凹部を有さずフラットな面にて構成している。
同軸型伝送線路34の絶縁部材34cの一端は、フランジ34bのフラット面と同一面とし、このフラット面から同軸型伝送線路34の中心導体34aのみを所定長さだけ突出させ、その先端は尖らせた加工を施している。中心導体34aの突出長は、導電部材20の中空部に少なくとも2mm以上挿入させる長さとしている。
一方、この同軸型伝送線路34が接続実装される筐体側板23aには、導電部材20を絶縁部材20c(図6参照)を介して固定支持する凸状絞り部231と、凸状絞り部231と同心状にリング形状の弾性を有する金属ガスケット31を配設している(図8参照)。
そして、同軸型伝送線路のフランジ34bを筐体側板23aに組立取付した時に、この金属ガスケット31が押圧される弾性厚さを有する構造体としている。この金属ガスケット31によりフランジ34bと筐体側板23aとの隙間は電磁波シールドされ、平面回路の信号伝送線路11aを伝送する信号を不要輻射させることなく、確実に同軸型伝送線路34に信号を伝送させることができる。
本実施の形態による同軸型伝送線路のフランジ34bは、同軸型伝送線路の絶縁部材34cの突出をなくすとともに筐体側板23aに対峙するフランジ34bの面をフラット構造にしたものであり、同軸型伝送線路のフランジ構成の簡便化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態において、中空形状の内径とそれに挿入する同軸型伝送線路の中心導体の外径との関係について詳述していないが、挿入長さを、たとえば5mm程度と、長くすることで、中心導体が中空形状部の内壁に非接触であっても、容量結合により信号を低損失で伝送させることができる。したがって、筐体内にゆとり空間が採れる場合は、信号伝送線路上に長い中空形状部を有する導電部材を配置させることができる。
また、本発明の接続構造体は、薄板構成の筐体に対して、特に有効性を発揮させることができる。
以上のように本発明にかかる接続構造体は、筐体内に収納された平面回路と同軸型伝送線路との接続構造において、平面回路の信号伝送線路の端部に前記信号伝送線路と導通固定され前記同軸型伝送線路の中心導体が着脱可能に挿入される導電部材を配設し、同軸型伝送線路の外部導体と導通するフランジを筐体にネジ組立する構成としたものであり、高周波発振器、高周波増幅器と他の機器との接続、たとえば検査用同軸ケーブル接続、あるいはアンテナ接続に利用できる。
11 平面回路
11a 信号伝送線路
13、23 筐体
13a、23a 筐体側板
14、24、34 同軸型伝送線路
14a、24a、34a 中心導体
14b、24b、34b フランジ
14c、20c、24c、34c 絶縁部材
15、20 導電部材
15a、20a 平板部
15b、20b 中空形状部
20c 絶縁部材
31 金属ガスケット
131〜135、231〜233 絞り部
142、147〜150、242、247〜250 凹部
143〜146、243〜246、342〜345 ネジ組立穴

Claims (8)

  1. 筐体内に収納された平面回路と同軸型伝送線路との接続構造において、平面回路の信号伝送線路の端部に前記信号伝送線路と導通固定され前記同軸型伝送線路の中心導体が着脱可能に挿入される導電部材を配設し、同軸型伝送線路の外部導体と導通するフランジを平面回路のグランドと導通した筐体にネジ組立する構成とした接続構造体。
  2. 導電部材は、平板部と中空形状部とを有し、中空形状部は平板を丸めて中空形状に加工した請求項1に記載の接続構造体。
  3. 導電部材に挿入される同軸型伝送線路の中心導体の一部は平面回路の信号伝送線路上に存在するように導電部材を平面回路に導通固定した請求項1に記載の接続構造体。
  4. 筐体内に収納された平面回路と同軸型伝送線路との接続構造において、平面回路の信号伝送線路に導電接続され前記同軸型伝送線路の中心導体が着脱可能に挿入される中空の穴を有する導電部材と、前記導電部材の一端に配し導電部材を中心導体とし平面回路のグランドと導通した筐体を外部導体とした同軸型線路を形成する絶縁部材と、前記筐体にネジ組立される同軸型伝送線路の外部導体と導通したフランジとで構成した接続構造体。
  5. 導電部材は、平面回路の信号伝送線路にハンダ付けした構成からなる請求項1または4に記載の接続構造体。
  6. 同軸型伝送線路の中心導体は導電部材に少なくとも2mm以上挿入されるように構成した請求項1または4に記載の接続構造体。
  7. 同軸型伝送線路に設けたフランジの面と平面回路を収納する筐体面とは、互いに嵌め合わされる凹凸部を設けた請求項1または4に記載の接続構造体。
  8. 同軸型伝送線路に設けたフランジの面と平面回路を収納する筐体面との間に弾性を有する導電性ガスケットを介在させた請求項7に記載の接続構造体。
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