JP2012109448A - ZnO系化合物半導体素子の製造方法 - Google Patents

ZnO系化合物半導体素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 成長膜中のTe濃度を制御可能にする。
【解決手段】 ZnO系化合物半導体素子の製造方法は、基板を準備する工程と、前記基板上に、少なくとも窒素(N)元素と、酸素(O)元素以外のVI族元素が含まれるZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程とを有し、前記ZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程において、電子線を成長表面へ照射することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ZnO系化合物半導体素子の製造方法に関する。
酸化亜鉛(ZnO)は、室温で3.37eVのバンドギャップエネルギーを持つ直接遷移型の半導体であり、励起子の結合エネルギーが60meVと他の半導体と比較して非常に大きい。この値は、室温のエネルギーである25meVに比べても十分に大きく、室温でも励起子が解離しないことから、励起子発光を用いた高効率な発光素子としての研究が進められている。
また、現在広く普及している窒化ガリウム(GaN)系発光素子の屈折率(2.4)と比較して、ZnOの屈折率(2.0)は小さい。したがって、エポキシやシリコーン等の樹脂で封止した場合、これらとの屈折率差を小さくできるため、ZnO系発光素子を作製した場合の光取り出し効率は、GaN系発光素子を作製した場合よりも高くなる。
さらに、ZnOは、原材料自体が安価であるとともに、環境や人体に無害であるという特徴を有する為、環境性に優れた発光素子の作製が可能である。
ZnO系化合物半導体を製造する方法としては、例えば、超高真空雰囲気中で13.56MHzの高周波を用い、無電極放電管内でラジカル化された酸素ラジカルビームと、クヌーセンセル(Kセル)からの亜鉛ビームとを、成長温度まで昇温されている基板に対して同時に照射し、基板上でZnOの成長を行わせる分子線エピタキシ(Molecular beam epitaxy; MBE)法がある。
特許文献1は、MBE法にてN−doped MgZn1−xO(0≦x≦0.5)結晶を成長することを開示している。特許文献1では、例えば、Zn(純度7N)を固体ソースに用いた亜鉛ビーム、Mg(純度6N)を固体ソースに用いたマグネシウムビーム、酸素ガス(純度6N)に高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる酸素ラジカルビーム、窒素ガスに高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる窒素ラジカルビームのそれぞれを、同時に+c面基板に供給して所望のN−doped MgZn1−xO層を成長している。
ZnO系化合物半導体の伝導性制御、特にp型化に関しては、再現性や信頼性に難があるものが多く、未だp型ZnO系化合物半導体を用いたアプリケーショーンが製品化されて市場に出るに至っていないのが現状である。
一方、新規なZnO系化合物半導体のp型化の方法として、窒素(N)元素とテルル(Te)元素を複合ドープ(co−doping)する方法が発表されている。これによると、MBE法においてZnO基板上に成長したN元素とTe元素を複合ドープしたZnO膜(以下、「ZnO:[N+Te]膜」とする)において、キャリア密度4×1016cm−3、抵抗率13(Ω・cm)のp型が報告されている(非特許文献1参照)。
なお、LEDなどの光半導体素子を作製する場合、少なくとも1×1016cm−3以上のp型のキャリア密度が望ましい。
特許文献2は、電子線照射によるドーピングの方法を開示している。この方法では、電子線を被ドーピング基板とは別に用意したドーパント基材に照射することによりドーパント基材を構成している元素にエネルギーを与えて自由原子とし、この自由原子となった元素を表面拡散させて被ドーピング基板へドーピングする。
図13は、比較例によるZnO:[N+Te]膜のサンプル1〜3の層構造を表す概略断面図である。
本発明者らは、比較例として、従来技術を用いてTeビームフラックスのみを変化させたZnO:[N+Te]膜のサンプル1〜3を作製した。
まず、洗浄された+c面ZnO基板51上に、アンドープZnO緩衝層(バッファ層)52を形成した。成長温度350℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、O流量2sccm/RFパワー300Wにておよそ30nm程度積層した。
次に、緩衝層(バッファ層)52を高品質化させるためにアニールを行った。アニール温度は900℃で、アニール時間は20分とした。
さらに、緩衝層(バッファ層)52の表面上に、アンドープZnO層53を形成した。成長温度900℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、O流量2sccm/RFパワー300Wにておよそ400nm程度積層した。
ここまでの工程は、サンプル1〜3で共通であり、サンプルによりZnO:[N+Te]層54の成長条件を異ならせた。以下、それぞれのサンプルにおけるZnO:[N+Te]層54の成長条件を説明する。
サンプル1〜3のいずれにおいても、Zn(純度7N)を固体ソースに用いた亜鉛ビーム、Te(純度6N)を固体ソースに用いたテルルビーム、酸素ガス(純度6N)に高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる酸素ラジカルビーム、窒素ガスに高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる窒素ラジカルビームのそれぞれをアンドープZnO層53上に同時に照射した。
サンプル1では、成長温度500℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、Teビームフラックス=0.03Å/s、O流量2sccm/RFパワー300W、N流量1sccm/RFパワー100Wにておよそ300nm程度、ZnO:[N+Te]層54を積層した。
サンプル2では、成長温度500℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、Teビームフラックス=0.06Å/s、O流量2sccm/RFパワー300W、N流量1sccm/RFパワー100Wにておよそ300nm程度、ZnO:[N+Te]層54を積層した。
サンプル3では、成長温度500℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、Teビームフラックス=0.10Å/s、O流量2sccm/RFパワー300W、N流量1sccm/RFパワー100Wにておよそ300nm程度、ZnO:[N+Te]層54を積層した。
すなわち、サンプル1、サンプル2、サンプル3で、Teビームフラックスを0.03Å/s、0.06Å/s、0.10Å/sと変化させた。
特開2005−197410号公報 特開平09−157099号公報
Seunghwan Park et al, Applied Physics Express 3 (2010) 031103, The Japan Society of Applied Physics
図14は、比較例として作製したZnO:[N+Te]層54のTeビームフラックスの変化に対する膜中のN濃度、Te濃度を表す表である。ZnO:[N+Te]層54中のTe濃度はSIMS(Secondary Ionmicroprobe Mass Spectrometer)分析によるものである。
表に示すように、比較例によるサンプル1〜3のTe濃度は、それぞれ8.6×1019cm−3、7.2×1019cm−3、9.6×1019cm−3であり、N濃度は、それぞれ2.4×1020cm−3、2.1×1020cm−3、1.5×1020cm−3であった。
この計測結果によると、上記比較例の成長条件で成長されたZnO:[N+Te]層54に対して、サンプル1〜3のようにTeビームフラックスを変化させてもTeの濃度はほとんど変化しない(全て1019cm−3台の後半で、ドーピング量の増減ができない)ことが判明した。つまり、ZnO:[N+Te]層54において、Teビームフラックスを調整しても、所望のTe濃度の制御ができない。
本発明の目的は、成長膜中のTe濃度を制御可能にすることである。
本発明の一観点によれば、ZnO系化合物半導体素子の製造方法は、基板を準備する工程と、前記基板上に、少なくとも窒素(N)元素と、酸素(O)元素以外のVI族元素が含まれるZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程とを有し、前記ZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程において、電子線を成長表面へ照射することを特徴とする。
本発明の他の観点によれば、ZnO系化合物半導体素子の製造方法は、基板を準備する工程と、前記基板上に、n型半導体層を結晶成長する工程と、前記n型半導体層上に活性層を結晶成長する工程と、前記活性層上に、少なくとも窒素(N)元素と、酸素(O)元素以外のVI族元素が含まれるp型半導体層を結晶成長する工程とを有し、前記p型半導体層を結晶成長する工程において、電子線を成長表面へ照射することを特徴とする。
本発明によれば、成長膜中のTe濃度が制御可能となる。
ZnO系化合物半導体の製造装置の概略図である。 本発明の第1の実施例によるZnO系化合物半導体の素子構造及び作製方法を説明するための概略的な断面図である。 電子線照射時の基板回転方向をあらわす概念図である。 図2に示す第1の実施例によるZnO系化合物半導体の発光スペクトルを示すグラフである。 図2に示す第1の実施例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]膜4のTe濃度及び、比較例によるサンプル2のZnO:[N+Te]膜54(図13)のTe濃度を表す表である。 本発明の第2の実施例によるZnO系化合物半導体の素子構造及び作製方法を説明するための概略的な断面図である。 本発明の第2の実施例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]層41〜43のSIMS分析結果を表すグラフである。 第1の実施例及び第3の実施例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]層4のN濃度及びTe濃度を加速電圧に対してプロットしたグラフである。 本発明の実施例の第1の応用例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]層4の深さ方向のN濃度及びTe濃度プロファイルを表すグラフである。 本発明の実施例の第2の応用例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]層4の深さ方向のN濃度及びTe濃度プロファイルを表すグラフである。 本発明の実施例の第3の応用例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]層4の深さ方向のN濃度及びTe濃度プロファイルを表すグラフである。 本発明の第1から第3のいずれかの実施例によるZnO系化合物半導体の製造方法により作製されるZnO系化合物半導体発光素子の構造例を示す概略断面図である。 比較例によるZnO:[N+Te]膜のサンプル1〜3の層構造を表す概略断面図である。 比較例として作製したZnO:[N+Te]層54のTeビームフラックスの変化に対する膜中のN濃度、Te濃度を表す表である。
図1は、ZnO系化合物半導体の製造装置の概略図である。
ZnO系化合物半導体を製造する方法としては、たとえば、13.56MHzの高周波を用い無電極放電管内でラジカル化された酸素ラジカルビームと、クヌーセンセル(Kセル)からの亜鉛ビームとを、成長温度まで昇温されている基板に同時照射し、基板上でZnOの成長を行わせる分子線エピタキシ(molecular beam epitaxy; MBE)法がある。
基板としては例えばZnO基板が用いられる。ZnO基板上にZnO系化合物半導体層をエピタキシャル成長させる方法としては、ZnO基板上に低温でZnOバッファ層を形成後、高温でアニール処理を施し、その後所定の温度でZnO層を成長させる方法や、ZnO基板上にバッファ層なしで直接ZnO層を成長させる方法がある。ZnO系化合物半導体層の成長温度(成長時の基板温度)は、結晶性を良くする観点からは高いほうが良く、少なくとも500℃以上、好ましくは700℃以上が望ましい。基板温度が500℃未満になると平坦性,結晶性が著しく悪化してしまう。
超高真空容器11内に、基板加熱ヒータ16が配置され、基板17が、基板加熱ヒータ16に保持される。超高真空容器11が、亜鉛(Zn)ソースガン14、酸素(O)ラジカルソースガン15、マグネシウム(Mg)ソースガン18、窒素(N)ラジカルソースガン19、及び、テルル(Te)ソースガン20を備える。亜鉛ソースガン14、マグネシウムソースガン18、及びテルルソースガン20は、それぞれ、Zn、Mg、及びTeの固体ソースを収容するクヌーセンセル(Kセル)を含み、それぞれ、亜鉛ビーム、マグネシウムビーム、及びテルルビームを出射する。なお、各ソースガンからのビームは、基板上に同時に照射して供給することができる。
酸素ラジカルソースガン15及び窒素ラジカルソースガン19は、それぞれ、高周波(例えば13.56MHz)を用いる無電極放電管を含む。酸素ラジカルソースガン15及び窒素ラジカルソースガン19は、それぞれ、無電極放電官内で酸素ガス及び窒素ガスをラジカル化して、酸素ラジカルビーム及び窒素ラジカルビームを出射する。基板17上に、所望のタイミングで所望のビームを供給することにより、所望の組成のZnO系化合物半導体層を成長させることができる。
なお、例えば発光ダイオード(LED)等の作製時、必要に応じて、ガリウム(Ga)を固体ソースに用いたガリウムソースガンが備えられる。さらに、窒素ラジカルソースガン19の代わりにNHソースガンなどを用い、NHガスをそのまま基板表面に照射してもよい。
超高真空容器11にはまた、反射高速電子線回折(RHEED)用のガン12、及び、RHEEDの回折像を映すスクリーン13が取り付けられている。RHEEDの回折像から、基板17上に形成されたZnO系化合物半導体層の結晶性を評価できる。ZnO系化合物半導体層が、平坦な表面を有する(2次元成長した)単結晶である場合は、RHEED回折像がストリークパタンを示し、平坦でない表面を有する(3次元成長した)単結晶である場合は、RHEED回折像がスポットパタンを示す。なお、ZnO系化合物半導体層が、多結晶である場合は、RHEED回折像がリングパタンを示す。
排気ポンプが超高真空容器の内部を排気する。なお、本明細書において超高真空とは圧力が1×10−7Torr以下の事を言う。
基板17を回転させながら、成長温度まで基板加熱ヒータ16の温度を上げ、そこへZn(7N)を固体ソースに用いた亜鉛ビーム、Te(6N)を固体ソースに用いたテルルビーム、酸素ガス(6N)に高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる酸素ラジカルビーム、窒素ガス(6N)に高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる窒素ラジカルビームを、同時に基板に供給して所望のZnO:[N+Te]層を成長させる。
ZnO系化合物半導体素子において、n型層を成長させる際には、ラジカル化された酸素ラジカルビームと、Kセルから亜鉛ビーム及び、ガリウムビームを成長温度まで昇温されている基板17に同時照射する。
その他、ZnO系化合物半導体発光素子を作製する上でホールキャリア注入層(p型層)、を成長させる際には、例えば、窒素ガスをラジカル化して得られた窒素ラジカルビームガン19を用い、クラッド層を成長させる際には、例えば、マグネシウム(Mg)ビームを出射するマグネシウムガン18などを用いて、所望の層を所望の組成で積層させる。
ZnO系化合物半導体の作製に用いられる基板には、酸化亜鉛基板(ZnO)、サファイア基板(Al)、炭化珪素基板(SiC)、窒化ガリウム基板(GaN)、六方晶系MgZn1−xO基板(0<x≦0.5)、立方晶系MgZn1−xO基板(0.5<x≦1)、Si基板などがある。結晶性の良い酸化亜鉛(ZnO)層を得るためには格子不整合度の小さい基板ほどよく、特に好ましいのは酸化亜鉛(ZnO)基板である。また発光素子を作製する場合は、基板が活性層からの放射光を吸収しないようにし、素子からの放射光の取り出し効率を落とさないように、ZnOに比べてバンドギャップが大きいMgZn1−xO基板(0<x≦1)を用いるのも好ましい。
基板は、+c面、−c面、a面、m面など種々の面を用いて、その上にZnO系化合物半導体層を成長させることができる。さらに、例えば+c面基板について、m方向やa方向などにオフ角をつけた種々の基板を用いることもできる。また、上記基板上に、MgZnO、ZnO、GaN膜を1μm以上形成したテンプレートを用いても良い。
図2は、本発明の第1の実施例によるZnO系化合物半導体の素子構造及び作製方法を説明するための概略的な断面図である。
本発明の第1の実施例によるZnO系化合物半導体は、例えば、図1に記載の分子線エピタキシ(MBE)法にて作製した。
この第1の実施例では、上述した図13に示す比較例のサンプル2と同じ成長条件(成長温度500℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、Teビームフラックス=0.06Å/s、O流量2sccm/RFパワー300W、N流量1sccm/RFパワー100W)にて、ZnO:[N+Te]層の成長中に同時に基板表面に電子線を照射して成長させた。
まず、ZnO基板1にサーマルアニールを施し、基板表面を洗浄した。サーマルアニールは1×10−9Torrの高真空下において、900℃で30分行った。
続いて、基板温度を350℃とし、Znビーム及びOラジカルビームを洗浄された+c面ZnO基板1上に照射して、アンドープZnO緩衝層(バッファ層)2を作製した。バッファ層2は、Znビームフラックス=1.2Å/s、O流量2sccm/RFパワー300Wにて、およそ30nm程度積層した。続いて、バッファ層2の結晶性を向上させるため、基板温度を900℃に上げて、20分のアニールを行った。
次に、基板温度を900℃とし、Znビーム及びOラジカルビームを緩衝層(バッファ層)2の表面上に照射して、アンドープZnO層3を形成した。アンドープZnO層3は、Znビームフラックス=1.2Å/s、O流量2sccm/RFパワー300Wにて、およそ400nm程度積層した。
次に、アンドープZnO層3の表面上に、ZnO:[N+Te]層4を形成した。Zn(純度7N)を固体ソースに用いた亜鉛ビーム、Te(純度6N)を固体ソースに用いたテルルビーム、酸素ガス(純度6N)に高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる酸素ラジカルビーム、窒素ガスに高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる窒素ラジカルビームのそれぞれをアンドープZnO層3上に同時に照射した。
さらに、これらのビーム照射と同時に、加速電圧を印加して加速された電子線を基板表面へと照射した。この際の基板に対する電子線の照射角度は、基板の表面に対しておよそ1〜5度程度の低視野角での照射である。また、電子線の太さはおよそ数百μm径程度であるが、基板に照射される際は、入射角度に応じて入射方位に長く伸びた楕円形が照射面積となる。1〜5度程度の低視野角での照射の場合、基板上の電子線はほぼ一直線のライン形状として照射される。また、電子線を基板の全面に照射する為に、基板は図3に示すように回転させた。また、本実施例では、基板回転の回転中心からはずして電子線を照射したので、基板全面に渡って、ほぼ均一なドーパント濃度を得ることができた。なお、電子線の加速電圧は30kV以下であることが好ましい。
ZnO:[N+Te]層4は、成長温度500℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、Teビームフラックス=0.06Å/s、O流量2sccm/RFパワー300W、N流量1sccm/RFパワー100W、電子線の加速電圧は20kV、基板の回転数は10回/分にて、およそ300nm程度積層した。
なお、第1の実施例によるZnO系化合物半導体に電流を印加する為に、以下の手順でZnO系化合物半導体の上下に電極を形成した。ZnO基板1の表面にn型電極として、厚さ50Åのチタン層、厚さ4000Åのアルミニウム層をEB蒸着によって順次積層した。また、ZnO:[N+Te]層4表面にp型透光性電極として、厚さ10Åのニッケル層と、厚さ100Åの金層をそれぞれEB蒸着によって順次積層した。その後、300℃の酸素ガス雰囲気中で、電極の合金化処理を行った。合金処理時間は30秒である。
図4は、図2に示す第1の実施例によるZnO系化合物半導体の発光スペクトルを示すグラフである。横軸に波長[nm]を、縦軸に発光強度を示している。印加電流は20mAである。本測定では、第1の実施例によるZnO系化合物半導体のZnOのバンド端付近からの発光が確認された。
図5は、図2に示す第1の実施例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]膜4のTe濃度及び、比較例によるサンプル2のZnO:[N+Te]膜54(図13)のTe濃度を表す表である。なお、膜中のTe濃度はSIMS分析によるものである。
この測定結果によると、比較例(サンプル2)と同一の成長条件において、電子線の照射を施した第1の実施例によるZnO:[N+Te]膜4のTe濃度は、およそ4.7×1020cm−3であり、電子線の照射を施さなかった比較例のTe濃度(7.2×1019cm−3)のおよそ6.5倍程度に増加している。
比較例と第1の実施例では、電子線照射の有無のみが異なるので、Teビームフラックスを増加させてもそれに対応して増えていかなかった膜中のTe濃度が、電子線の照射だけで増加することが明らかになった。
電子線照射により膜中のTe濃度が増える効果の原因は以下のように推測される。MBE法において、基板にテルルビームを供給する際にテルル源として固体の高純度テルルを用いた場合、テルルはTeという形の分子線として基板へと供給される。このため、膜中へ取り込まれるためにはTe−Te間の結合を切らなくてはならない。基板表面への電子線の照射によるエネルギーが、供給された材料原子(分子)や、ラジカル化された酸素や窒素などを励起した結果、Te−Te間の結合を切るような方向へ反応が進み、その結果Teの取り込み効率を向上させたものと推測される。
このことから、電子線照射によって与えるエネルギーを調整することで、Te濃度の増加量をある程度コントロールすることが可能であると考えられる。具体的には、本実施例の場合は、電子線の加速電圧、電子線源であるフィラメントへの印加電流、基板面への照射角度(照射面積)などで電子線照射によって与えるエネルギーを調整可能である。なお、電子線だけではなく、レーザー光や放射光など(紫外光、可視光、X線など)の照射によってもこの効果を得ることができると推察される。
また、N濃度も、電子線照射の有無によって、2.1×1020cm−3から、7.1×1020cm−3へと3.4倍程度に増加している。これは、N−doped ZnSeにテルル(Te)をドーピングした際に窒素(N)のドーピング効率が上がる現象(Appl. Phys. Lett. 70, 1143 (1997)参照)と同様の現象として考えられ、本実施例においてもTeの膜中濃度が増加したことによって、窒素の取り込み効率が上がったと考えられる。
図6は、本発明の第2の実施例によるZnO系化合物半導体の素子構造及び作製方法を説明するための概略的な断面図である。
この第2の実施例では、ZnO:[N+Te]層成長中に電子線照射の有無によってドープ量を変調する。以下、第2の実施例によるZnO系化合物半導体の作製方法を説明する。
まず、ZnO基板1にサーマルアニールを施し、基板表面を洗浄した。サーマルアニールは1×10−9Torrの高真空下において、900℃で30分行った。
続いて、基板温度を350℃とし、Znビーム及びOラジカルビームを洗浄された+c面ZnO基板1上に照射して、アンドープZnO緩衝層(バッファ層)2を作製した。バッファ層2は、Znビームフラックス=1.2Å/s、O流量2sccm/RFパワー300Wにて、およそ30nm程度積層した。続いて、バッファ層2の結晶性を向上させるため、基板温度を900℃に上げて、20分のアニールを行った。
次に、高品質化された緩衝層(バッファ層)の表面上に、電子線を照射しながら、ZnO:[N+Te]層41〜43を成長させた。
ただし、ZnO:[N+Te]層42を成長する際には、電子線の照射の有無によってドーピング量の変調が可能かどうかを調べる為に、電子線の照射をしなかった。すなわち、ZnO:[N+Te]層41の成長中には電子線を照射し、その後、ZnO:[N+Te]層42の成長中には電子線の照射を一旦停止し、次いでZnO:[N+Te]層43の成長中には電子線の照射を再開させた。
ZnO:[N+Te]層41〜43は、成長温度500℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、Teビームフラックス=0.06Å/s、O2流量2sccm/RFパワー300W、N2流量1sccm/RFパワー95Wにて、およそ400nm程度の厚さ(ZnO:[N+Te]層41〜43を合わせた厚さ)で成長させた。なお、ZnO:[N+Te]層41及び43成長中の電子線照射における電子線の加速電圧は20kV、照射角度は1〜2度、基板の回転数は10回/分とした。
図7は、本発明の第2の実施例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]層41〜43のSIMS分析結果を表すグラフである。
このSIMS分析結果によると、ZnO:[N+Te]層41〜43の成長中の電子線の照射の有無によって、Te濃度を変調できたことがわかる。電子線照射をしていない部分(ZnO:[N+Te]層42)のTe濃度は、およそ7.0×1019cm−3であり、電子線照射をした部分(ZnO:[N+Te]層41及び43)のTe濃度は、およそ4.5×1020cm−3であり、Te濃度は電子線照射により、およそ6.4倍に増加している。
また、電子線照射の有無によって、Te濃度プロファイルは深さ方向に急峻に変化しており、層内でTeが拡散する(濃度が均一になってしまう)などの現象は見られなかった。よって、電子線照射によって膜厚方向にTe濃度を制御することが可能であると考えられる。
さらに、このSIMS分析結果によると、ZnO:[N+Te]層41〜43の成長中の電子線照射の有無によって、Nの濃度も変調することができることがわかる。すなわち、電子線照射によってNの濃度を増加させることができ、さらにそのプロファイルは深さ方向に急峻に変化させることができると考えられる。
電子線を照射しない部分(ZnO:[N+Te]層42)のN濃度はおよそ2.0×1020cm−3であり、電子線を照射した部分(ZnO:[N+Te]層41及び43)のN濃度はおよそ7.0×1020cm−3であり、N濃度は電子線照射により、およそ3.5倍程度に増加している。
この第2の実施例における電子線照射によるドーピング量の変調方法を用いると、例えば、ZnO:[N+Te]層上に金属電極を設ける際に、金属電極に近い部分のみN及びTeの濃度を増やすことで、電極とのコンタクト抵抗を下げるといったドーピング方法に適用できる。
次に、第3の実施例として、図2に示す第1の実施例によるZnO系化合物半導体と同様の構造において、照射する電子線のエネルギーを変化させてZnO:[N+Te]層4を成長させた。
第1の実施例では、ZnO:[N+Te]層4成長中に20kVの加速電圧で電子線を照射したのに対し、この第3の実施例では、加速電圧を10kVに変えてZnO:[N+Te]層4を成長させた。その他の成長条件は第1の実施例と同様である。また、素子構造は、図2に示す第1の実施例と同等である。
すなわち、第3の実施例によるZnO:[N+Te]層4は、成長温度500℃、Znビームフラックス=1.2Å/s、Teビームフラックス=0.06Å/s、O流量2sccm/RFパワー300W、N流量1sccm/RFパワー100W、電子線の加速電圧は10kV、基板の回転数は10回/分にて、およそ300nm程度積層した。
第3の実施例によるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]層4のN濃度及びTe濃度は、それぞれ、2.6×1020cm−3、1.2×1020cm−3であった。
図8は、本発明の第1〜第3の実施例及び第1〜第3の応用例のいずれかによるZnO系化合物半導体のZnO:[N+Te]層4のN濃度及びTe濃度を加速電圧に対してプロットしたグラフである。
Te濃度は、0kVで7.2×1019cm−3、10kVで1.2×1020cm−3、20kVで4.7×1020cm−3と増加していることがわかる。また、N濃度は、0kVで2.1×1020cm−3、10kVで2.6×1020cm−3、20kVで7.1×1020cm−3と増加していることがわかる。
すなわち、加速電圧を0kVから10kV、20kVに増加させていくと、それに伴ってN濃度及びTe濃度も増加していく傾向が見られた。
第2の実施例のSIMS分析結果より、ZnO:[N+Te]層において膜厚方向にN濃度及びTe濃度を変化させた場合、N及びTeは拡散することなく膜厚方向に急峻にドーピングされることが分かっており、図8に示すデータと合わせて考慮すると、例えば、ZnO:[N+Te]層成長中に照射する電子線の加速電圧を断続的に変化させることで、図9に示すように、NとTeの濃度をステップ状に変化させる(第1の応用例)ことが可能であると考えられる。
また電子線の加速電圧のみでなく、フィラメントへの印加電流や基板面への照射角度(照射面積)を調整することによってもZnO:[N+Te]層の厚さ方向に、NとTeの濃度を変化させていくことが可能であろう。
なお、図9においては、N及びTe濃度が深さ方向に対してステップ上に減少していく例を示したが、電子線の加速電圧を調整すれば、例えば、図10のような所望の深さに所望のN、Te濃度をドーピングするというようなZnO:[N+Te]層4の作製(第2の応用例)も可能であろう。
また、照射する電子線のエネルギーを変化させていくことで、ZnO:[N+Te]膜4中のNとTeの濃度を図11に示すように、δドーピング的に面状ドーピングすること(第3の応用例)も可能であろう。
図12は、本発明の実施例によるZnO系化合物半導体の製造方法により作製されるZnO系化合物半導体発光素子の構造例を示す概略断面図である。
まず、+c面ZnO基板1にサーマルアニールを施し、基板表面を洗浄した。サーマルアニールは1×10−9Torrの高真空下において、900℃で30分行った。
次に、洗浄されたZnO基板1上に、緩衝層(バッファ層)2を基板温度200℃〜400℃で成長させる。厚さは100Å〜300Å程度とすることが望ましい。
続いて、緩衝層(バッファ層)2を高品質化させるためにアニールを行う。アニール温度は500℃〜1000℃で、アニール時間は3分〜30分である。
その後、高品質化させた緩衝層(バッファ層)2の表面上に、アルミニウム(Al)をドーピングしたn型半導体層(MgZn1−xO(0≦x≦0.6))30を形成する。厚さは50〜2000Åでアルミニウム(Al)の濃度は1×1017cm−3以上が好ましい。なお、成長温度は、700〜1000℃とする。なお、n型半導体層30は、1×1017cm−3程度のn型キャリア密度を有すればアンドープでも構わないし、アルミニウム(Al)以外のその他のドナー元素をドーピングしても構わない。
さらに、n型半導体層30の表面上に、アンドープMgZn1−yO(0≦y≦0.6)活性層40を形成する。活性層40は単一の層でも構わないし、例えばMgZnOとZnOを用いた量子井戸(QW)構造もしくは多重量子井戸(MQW)構造をとっても構わない。成長温度は、500℃〜1000℃である。
次に、活性層40の表面上に、上述した実施例及び応用例のいずれかを用いて窒素(N)、テルル(Te)を複合ドープしたp型半導体層(MgZn1−zO(0≦z≦0.6))5を形成する。厚さは50〜2000Åで、成長温度300〜1000℃で成長させる。
例えば、第1の実施例を適用し、図1に示すZnO系化合物半導体の製造装置によりp型半導体層5を成長する場合は、基板1を回転(例えば、10回/分)させながら、成長温度まで基板加熱ヒータ16の温度を上げ、そこへZn(7N)を固体ソースに用いた亜鉛ビーム、マグネシウム(Mg)を固体ソースに用いたマグネシウムビーム、Te(6N)を固体ソースに用いたテルルビーム、酸素ガス(6N)に高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる酸素ラジカルビーム、窒素ガス(6N)に高周波を用いて無電極放電管内でプラズマ化して得られる窒素ラジカルビームを同時に供給しつつ、加速電圧(例えば、20kV)を印加して加速された電子線を基板表面へと照射する。この際の基板に対する電子線の照射角度は、基板の表面に対しておよそ1〜5度程度とし、基板上の電子線はほぼ一直線のライン形状とする。また、電子線の照射を基板の全面に照射する為に、基板は図3に示すように回転させる。なお、電子線の加速電圧は30kV以下であることが好ましい。さらに、第2の実施例のようにp型半導体層5の成長中に電子線照射の有無を切り替えることによりドープ量を変調することもできる。さらに、第3の実施例及び応用例のように、照射する電子線のエネルギーを変化させることもできる。
上記の層形成(成膜)工程に続いて、電極を作製した。基板1の表面にn型電極(例えば厚さ20〜100Åのチタン層上に、3000〜5000Åのアルミニウム層)8を形成し、p型半導体層表面にp型透光性電極(例えば厚さ5〜50Åのニッケル層と、その表面上に形成される厚さ10〜200Åの金層)6及び、p型透光性電極6上にボンディング用パッド電極(例えば厚さ1000Åのニッケル層と、厚さ10000Åの金)7を作製する。電極を形成する工程は、例えばレジスト膜などを用いたリフトオフ技術が用いられる。
この後、例えば300〜800℃の酸化性ガス雰囲気中で、電極合金化処理を行う。合金処理時間は例えば30秒〜10分程度である。以上のようにして、ZnO系化合物半導体発光素子(ZnO系LED)の製造を行う。
なお、本実施例による発光デバイスの作製例については、+c面ZnO基板(n型伝導性)を用いたが、例えばサファイア(Al)などの絶縁性基板を用いる場合には、電極を素子の上下に作製することができない為、ドライエッチング法などを用いてn型半導体層3を上面へ表出させてその上部にn型電極8を作製するなど、発光素子の作製工程が一部異なる。
以上、本発明の実施例によれば、N元素とTe元素を複合ドープしたZnO膜を作製する際に、Znビーム、Teビーム、酸素ラジカルビーム、窒素ラジカルビームを基板上へ供給しながら、同時に電子線を照射して結晶を成長させる。成長中に電子線を照射していない場合と比較して、Teのドーピング量を増加させることができる。すなわち、Teビームフラックスの調整だけでは制御できなかった膜中のTe濃度が、電子線の照射によって制御可能となる。
なお、上述の実施例では、ZnO:[N+Te]及びMgZn1−xO(0≦x≦0.6)に対する電子線の照射の例を示したが、本発明の実施例や応用例は、[CdZn1−aO、BeZn1−aO、CaZn1−aO(ともに、0<a<1)]や、[ZnO1−b、ZnO1−bSe(ともに0<b<1)]などといった種々のZnO系多元混晶にも適用が期待できる。
また、上述の実施例では、テルル(Te)元素と窒素(N)元素を複合ドープしたが、Te元素以外を用いることもできる。例えば、Teと同属の元素であるSや、Seなどを用いたZnO:[N+S]膜や、ZnO:[N+Se]膜などにも上述の実施例による製造方法を適用することができるであろう。
さらに、上述の実施例では、電子線の入射角度を1度〜5度としたが、電子線の入射角度は0度〜90度の範囲で所望の角度に変えることができる。ただし、成長表面に対し照射面積を大きくとる為には、低視野角で入射するほうが良い。好ましくは1度〜5度程度であろう。また、電子線のエネルギーは、0keV(照射無し)及び0.1keV〜30keV程度の範囲で可変することができる。
また、Nのドーピングに用いるものは、N元素を含むものであれば、N、NO、NO、N+O、NHなどの種々のソースを用いてもかまわない。
また、上述の各実施例では、MBE法による結晶成長例を示したが、本発明における成長はこの方法に限られるものではなく、例えばPLD(Pulsed Laser Deposition)法など公知のエピタキシャル成長法に適用することができる。
なお、本発明の実施例は、短波長(紫外線〜青色の波長)発光ダイオード(light emitting diode;LED)或いは、短波長レーザーダイオード(Laser diode;LD)及び、その応用製品、例えば、各インジケータやLEDディスプレイなどに適用可能である。
また、白色LED及び、その応用製品、例えば、照明器具、各インジケータ、ディスプレイ、各表示器のバックライトなどにも適用可能である。また、ZnO系電極(例えば透明導電膜)、及びその応用製品、ZnO系トランジスタなど種々の電子デバイス及びその応用製品、ZnO系センサ(例えば湿度センサ、紫外線センサなど)及びその応用製品にも適用可能である。
さらに、ZnO系化合物半導体発光素子だけではなく、例えば、トランジスタや、透明導電膜、圧電素子、熱電素子、紫外線センサなどZnO系半導体層をその一部に包括するような種々のZnO系化合物半導体素子及びその半導体素子の応用製品に適用可能である。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
1、51 ZnO基板
2、52 バッファ層
3、53 アンドープZnO層
4、41、42、43、54 ZnO:[N+Te]層
5 p型半導体層
6 p型透光性電極
7 ボンディング用パッド電極
8 n型電極
11 超高真空容器
12 反射高速電子線回折(RHEED)用ガン
13 反射高速電子線回折(RHEED)用スクリーン
14 亜鉛(Zn)ソースガン
15 酸素(O)ラジカルソースガン
16 基板加熱ヒータ
17 基板
18 マグネシウム(Mg)ソースガン
19 窒素(N)ラジカルソースガン
20 テルル(Te)ソースガン
30 n型半導体層
40 活性層

Claims (9)

  1. 基板を準備する工程と、
    前記基板上に、少なくとも窒素(N)元素と、酸素(O)元素以外のVI族元素が含まれるZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程とを有し、
    前記ZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程において、電子線を成長表面へ照射することを特徴とするZnO系化合物半導体素子の製造方法。
  2. 前記ZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程において、前記基板を回転させることを特徴とする請求項1記載のZnO系化合物半導体素子の製造方法。
  3. 前記電子線の入射角度が、前記基板の成長面に対して1〜5度の範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載のZnO系化合物半導体素子の製造方法。
  4. 前記電子線の加速電圧が30kV以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のZnO系化合物半導体素子の製造方法。
  5. 前記ZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程において、電子線の成長表面への照射の有無を切り替えることにより、結晶中に取り込まれる窒素(N)元素と、酸素(O)元素以外のVI族元素の濃度を変調しながら結晶成長を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のZnO系化合物半導体素子の製造方法。
  6. 前記ZnO系化合物半導体層を結晶成長する工程において、前記電子線の加速電圧を変調することで、結晶中に取り込まれる窒素(N)元素と、酸素(O)元素以外のVI族元素の濃度を変調しながら結晶成長を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のZnO系化合物半導体素子の製造方法。
  7. 前記ZnO系化合物半導体層に含まれる酸素(O)元素以外のVI族元素がテルル(Te)元素であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のZnO系化合物半導体素子の製造方法。
  8. 基板を準備する工程と、
    前記基板上に、n型半導体層を結晶成長する工程と、
    前記n型半導体層上に活性層を結晶成長する工程と、
    前記活性層上に、少なくとも窒素(N)元素と、酸素(O)元素以外のVI族元素が含まれるp型半導体層を結晶成長する工程とを有し、
    前記p型半導体層を結晶成長する工程において、電子線を成長表面へ照射することを特徴とするZnO系化合物半導体素子の製造方法。
  9. 前記p型半導体層に含まれる酸素(O)元素以外のVI族元素がテルル(Te)元素であることを特徴とする請求項8記載のZnO系化合物半導体素子の製造方法。
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