JP2012107150A - ポリアセタール樹脂組成物及びそれからなる成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリアセタール樹脂の分解に由来するホルムアルデヒドの発生が少なく、金型汚染が非常に少ないポリアセタール樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、ヒドラジド化合物(B)0.01〜5質量部、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)をポリアセタール樹脂(A)1gに対するカルボキシル基量で0.07〜30mmolを含有することを特徴とするポリアセタール樹脂組成物による。
【選択図】なし

Description

本発明はポリアセタール樹脂組成物及びそれから成る成形品に関する。詳しくは、ポリアセタール樹脂の分解に由来するホルムアルデヒドの発生が少なく、金型汚染の非常に少ないポリアセタール樹脂組成物及びそれからなる成形品に関する。
ポリアセタール樹脂は、機械的物性(耐摩擦性・磨耗性、耐クリープ性、寸法安定性等)のバランスに優れ、また極めて優れた耐疲労性を有している。また、この樹脂は耐薬品性にも優れており、かつ吸水性も少ない。従って、ポリアセタール樹脂は、これらの特性を生かして、エンジニアリングプラスチックとして、自動車内装部品、家屋の内装部品(熱水混合栓等)、衣料部品(ファスナー、ベルトバックル等)、建材用途(配管・ポンプ部品等)、機械部品(歯車等)等に幅広く利用され、需要も伸びている。
しかし、ポリアセタール樹脂は、樹脂の製造時や加工成形時等における熱履歴によって、僅かながら熱分解する。その結果、極めて微量ながらもホルムアルデヒドが発生し、成形金型の汚染や、成形作業時の労働(衛生)環境を悪化させる。また樹脂製品から発生するホルムアルデヒドは、シックハウス症候群等を引き起こす可能性もあるとされる。
このため、ポリアセタール樹脂に各種添加剤を配合することにより、ペレットや成形品からのホルムアルデヒド発生を抑制することが提案されている。例えば、メラミン−ホルムアルデヒド重合物(特許文献1)、ポリアミンと塩化シアヌルの反応物にアンモニア又はその誘導体を反応させて得られるポリアミン反応物(特許文献2)、ジシアンジアミド化合物(特許文献3)、シラン化合物(特許文献4)、窒素含有化合物−ホウ酸塩(特許文献5)、グリオキシジウレイド化合物(特許文献6)、尿素誘導体及び/又はアミジン誘導体(特許文献7)、フェノール類と塩基性窒素含有化合物とアルデヒド類との縮合物(特許文献8)、トリアジン環含有スピロ化合物(特許文献9)等が提案されている。
また、トリフルオロメタンスルホン酸等の強プロトン酸を触媒としてポリアセタール樹脂を製造することにより、ホルムアルデヒド発生を抑制する方法(特許文献10)も提案されている。
さらにはホルムアルデヒドの吸着剤として、アジピン酸ジヒドラジドや1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸ヒドラジド化合物等の脂肪族ジヒドラジド化合物(特許文献11)が提案されており、ヒドラジド化合物は、上記したアミン系や尿素誘導体に比べ、少量の配合でホルムアルデヒド捕捉効果を発現するので、次第に使用されつつある。
しかしながら、ヒドラジド化合物は、そのホルムアルデヒド捕捉効果により、ヒドラジド化合物とホルムアルデヒドの反応物が生成し、これが成形時にモールドデポジットとなって金型に付着しやすく、金型の型離れを悪化させ、成形品の外観不良や、寸法精度を悪くするという欠点を有している。
そのため、ヒドラジド化合物を使用する際に、モールドデポジットの発生がないポリアセタール樹脂組成物の開発が望まれていた。
特開平5−271516号公報 特開平7−207118号公報 特開平8−208946号公報 特開平9−235447号公報 特開平10−36630号公報 特開平10−182928号公報 特開2000−34417号公報 特開2002−212384号公報 特開2003−113289号公報 特開2000−86738号公報 特開平6−80619号公報
本発明の目的は、ヒドラジド化合物をホルムアルデヒドキャッチャーとして使用する場合において、モールドデポジットが抑制され、ホルムアルデヒドの発生が少ないポリアセタール樹脂組成物及びそれからなる樹脂成形品を提供することにある。
本発明者らは、ポリアセタール樹脂に、ヒドラジド化合物と、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステルを配合したものが、モールドデポジットが抑制され、ホルムアルデヒドの発生が少ないことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、ヒドラジド化合物(B)0.01〜5質量部、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)をポリアセタール樹脂(A)1gに対するカルボキシル基量で0.07〜30mmolを含有することを特徴とするポリアセタール樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)が、沸点又は熱分解温度が230℃以上のものであることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、カルボキシル基を有する化合物の含有量が、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、0.001〜1.5質量部であることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、ポリエステルの含有量が、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、0.1〜5質量部であることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、ヒドラジド化合物(B)が、ジヒドラジド化合物であることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明のポリアセタール樹脂組成物を成形してなる成形品が提供される。
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、成形時のモールドデポジットが抑制され、成形加工性に優れ、ホルムアルデヒドの発生が少ない。また、ポリアセタール樹脂が本来有する耐摺動性、耐クリープ特性、耐疲労特性、耐薬品性等も損なうことがないので、本発明のポリアセタール樹脂組成物を成形してなる成形品は、自動車内装部品等に好適に使用することができる。
図1は、本発明の実施例において金型汚染性の評価で使用したしずく型金型の模式図である。
[1.発明の概要]
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、ヒドラジド化合物(B)0.01〜5質量部、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)をポリアセタール樹脂(A)1gに対するカルボキシル基量で0.07〜30mmolを含有することを特徴とする。
以下、本発明の内容について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定して解釈されるものではない。
本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
[2.ポリアセタール樹脂(A)]
本発明に用いるポリアセタール樹脂(A)は、−(−O−CRH−)−(但し、Rは水素原子、有機基を示す。)で示されるアセタール構造の繰り返しを有する高分子であり、通常は、Rが水素原子であるオキシメチレン基(−CHO−)を主たる構成単位とするものである。本発明に用いるポリアセタール樹脂(A)は、このオキシメチレン単位のみからなるホモポリマー以外に、オキシメチレン単位以外の構成単位を含むコポリマー(ブロックコポリマーを含む)やターポリマー等であってもよく、更には線状構造のみならず分岐、架橋構造を有していてもよい。
オキシメチレン単位以外の構成単位としては、オキシエチレン基(−CHCHO−)、オキシプロピレン基(−CHCHCHO−)、オキシブチレン基(−CHCHCHCHO−)等の炭素数2〜10の、分岐していてもよいオキシアルキレン基が挙げられる。これらのなかでも、炭素数2〜4の分岐をしていてもよいオキシアルキレン基が好ましく、特にオキシエチレン基が好ましい。ポリアセタール樹脂に占めるオキシメチレン基以外のオキシアルキレン基の含有量は、通常は0.1〜20質量%である。
ポリアセタール樹脂(A)の製造方法は公知であり、本発明ではそのいずれの方法で製造されたポリアセタール樹脂も用いることができる。
例えば、オキシメチレン基と、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を構成単位とするポリアセタール樹脂の製造方法としては、ホルムアルデヒドの3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のオキシメチレン基の環状オリゴマーと、エチレンオキサイド、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキソカン、1,3−ジオキセパン等の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を含む環状オリゴマーとを共重合することによって製造することができる。ポリアセタール樹脂としては、トリオキサンやテトラオキサン等の環状オリゴマーと、エチレンオキサイド又は1,3−ジオキソランとの共重合体を用いるのが好ましく、トリオキサンと1,3−ジオキソランとの共重合体を用いるのが特に好ましい。
ポリアセタール樹脂(A)のメルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16Kg)は、通常1〜100g/10分であるが、0.5〜80g/10分が好ましい。
[3.ヒドラジド化合物(B)]
本発明に用いるヒドラジド化合物(B)としては、脂肪族或いは芳香族の何れのヒドラジドでも使用することができる。
脂肪族ヒドラジド類としては、プロピオン酸ヒドラジド、チオカルボヒドラジド等のモノヒドラジド類;カルボジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、1、12−ドデカンジカルボヒドラジド、1,18−オクタデカンジカルボヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド等のジヒドラジド類が挙げられる。
芳香族ヒドラジド類としては、サリチル酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、アミノベンズヒドラジド、4−ピリジンカルボン酸ヒドラジド等のモノヒドラジド類;イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、1,5−ナフタレンジカルボヒドラジド、1,8−ナフタレンジカルボヒドラジド、2,6−ナフタレンジカルボヒドラジド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、1,5−ジフェニルカルボノヒドラジド等のジヒドラジド類が挙げられる。また、アミノポリアクリルアミド、1,3,5−トリス(2−ヒドラジノカルボニルエチル)イソシアヌレート等のポリヒドラジド類を用いてもよい。
これらのヒドラジドの中、本発明に使用するヒドラジド化合物(B)としては、ジヒドラジド化合物が好ましく、特に、ジヒドラジド化合物として、芳香族ジヒドラジド化合物及び20℃における水100gに対する溶解度が1g未満の脂肪族ジヒドラジド化合物より成る群から選ばれたジヒドラジド化合物を用いるのが好ましい。
芳香族ジヒドラジド化合物とは、2個のカルボン酸基やスルホン酸基を有する芳香族化合物のそれぞれの酸基にヒドラジンが反応した化合物で、例えば、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、1,5−ナフタレンジカルボヒドラジド、1,8−ナフタレンジカルボヒドラジド、2,6−ナフタレンジカルボヒドラジド、1,5−ジフェニルカルボノヒドラジド、2,4−トルエンジスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。
また、20℃における水100gに対する溶解度(以下、水溶解度という場合がある。)が1g未満の脂肪族ジヒドラジド化合物としては、例えば、シュウ酸ジヒドラジド(水溶解度0.2g以下)、セバシン酸ジヒドラジド(同0.01g以下)、1,12−ドデカンジカルボヒドラジド(同0.01g以下)、1,18−オクタデカンジカルボヒドラジド(同0.1g以下)等が挙げられる。水溶解度が1g以上の脂肪族ジヒドラジド化合物は、ポリアセタール樹脂組成物からのホルムアルデヒド発生抑制効果が十分でない傾向がある。
ジヒドラジド化合物のなかでも好ましいものとしては、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、1,12−ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、2,6−ナフタレンジカルボヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド等が挙げられる。特にセバシン酸ジヒドラジド、1,12−ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド等を用いるのが好ましい。
ヒドラジド化合物(B)の含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対して、0.01〜5質量部である。含有量が0.01質量部未満では成形品からのホルムアルデヒドの発生を低減させる効果が不十分で、逆に5質量部を超えると射出成形時の金型付着物が増加し、成形を効率的に行えなくなりやすい。ヒドラジド化合物のより好ましい含有量は0.03〜3質量部であり、さらに好ましくは、0.05〜1質量部、特には、0.05〜0.5質量部である。
[4.カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)]
(1)カルボキシル基を有する化合物(C1)
本発明においては、成形加工時の金型汚染を低減させるために、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)を配合する。(C)成分を配合することにより金型汚染が低減する理由は定かではないが、例えば、次のようなことが理由のひとつとして考えられる。金型汚染の原因であるモールドデポジットの主成分は、ヒドラジド化合物(B)とホルムアルデヒドとの反応物と考えられる。(C)成分中のカルボキシル基は、このヒドラジド化合物(B)とホルムアルデヒドの反応物を分解し又は(C)成分中に溶解させることにより、モールドデポジットとなりにくい形にしている、又はその一部をガスとして発生させることにより、金型汚染を低減させていると考えられる。
本発明において使用されるカルボキシル基を有する化合物(C1)としては、例えば、飽和脂肪族モノカルボン酸、飽和脂肪族ジ、トリまたはテトラカルボン酸、不飽和脂肪族カルボン酸、不飽和脂肪族ジカルボン酸、炭素環系カルボン酸、複素環系カルボン酸、ヒドロキシ酸、アルコキシ酸、オキソ酸、多価カルボン酸の酸無水物等が挙げられる。
飽和脂肪族モノカルボン酸としては、炭素数1〜50の直鎖または分岐鎖のカルボン酸が挙げられ、炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖のカルボン酸が好ましく、炭素数1〜27の直鎖または分岐鎖のカルボン酸がより好ましく、炭素数13〜27の直鎖脂肪族カルボン酸が更に好ましい。
このような飽和脂肪族カルボン酸としては、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、デカン酸、ドデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、メリシン酸、2−エチルヘキサン酸等が挙げられる。
飽和脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数2〜50の直鎖または分岐鎖のジカルボン酸が挙げられ、炭素数2〜30の直鎖又は分岐鎖のジカルボン酸が好ましく、炭素数2〜20の直鎖脂肪族ジカルボン酸が更に好ましい。
このような飽和脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられる。
飽和脂肪族テトラカルボン酸としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等が挙げられる。
また、不飽和脂肪族カルボン酸としては、炭素数1〜50の直鎖または分岐鎖の不飽和脂肪族カルボン酸が挙げられ、炭素数1〜30の直鎖又は分岐鎖の不飽和脂肪族カルボン酸が好ましく、炭素数1〜25の直鎖または分岐鎖の不飽和脂肪族カルボン酸がより好ましく、炭素数2〜25の直鎖不飽和脂肪族カルボン酸が更に好ましい。
このような直鎖不飽和脂肪族カルボン酸としては、プロピオン酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、オレイン酸、エライジン酸、フマル酸等が挙げられる。
不飽和脂肪族ジカルボン酸としては、マレイン酸、イタコン酸、クロロマレイン酸、シトラコン酸、ブテニルコハク酸、テトラヒドロフタル酸が挙げられる。
また、炭素環系カルボン酸としては、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフトエ酸、トルイル酸、2−フェニルプロパン酸、2−フェニルプロペン酸、桂皮酸、トリメリット酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸、ピロメリット酸等が、複素環系カルボン酸としては、フランカルボン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸等が挙げられる。
さらに、ヒドロキシ酸またはアルコキシ酸としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシマロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、3−ヒドロキシ−2−フェニルプロパン酸、ベンジル酸、サリチル酸、アニス酸、没食子酸等が挙げられ、オキソ酸としては、5−オキソペンタン酸、ホルミルコハク酸、マロンアルデヒド酸等が挙げられる。
また、本発明においては、カルボキシル基を有する化合物(C1)として、水和によりカルボン酸を生じる化合物も使用することができる。このような化合物としては、例えば、多価カルボン酸の酸無水物が挙げられ、無水マレイン酸、無水イタコン酸、クロロ無水マレイン酸、無水シトラコン酸、ブテニル無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸が好ましい。
本発明においては、これらのカルボキシル基を有する化合物(C1)の中でも、セバシン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸が好ましい。
(2)ポリエステル(C2)
本発明において使用されるポリエステル(C2)としては、主鎖にエステル結合を有する高分子化合物であり、芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜12個の炭素原子を有する脂肪族ジオールとから、あるいは炭素原子1〜12個の脂肪族ジカルボン酸と炭素数2〜12個の炭素原子を有する脂肪族ジオールとから、あるいは炭素原子1〜12個のヒドロキシ酸から製造されたポリエステル樹脂であり、ブロックポリマーであってもランダムコポリマーであってもよい。
ポリエステル(C2)の例としては、例えば、ポリアルキレンテレフタレート(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリC〜Cアルキレンテレフタレート)、ポリアルキレンナフタレート(例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリC〜Cアルキレンナフタレート)、芳香族ポリエステル(例えば、ビスフェノールAなどの芳香族ジオールと、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸とのエステル化により生成するポリアリレートなど)などが挙げられる。
また、D−乳酸又はL−乳酸から成る乳酸ホモポリマー、D−乳酸とL−乳酸とから成る乳酸コポリマー、乳酸モノマー又はラクチドと共重合可能な他の成分との共重合乳酸ポリマーを用いることもできる。共重合成分としては、エステル結合形成性の官能基を2個以上持つジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等のいずれであっても良い。
また、ポリエステルエラストマーや液晶性ポリエステルも使用できる。ポリエステルエラストマーには、ポリエステルブロックコポリマー、例えば、低分子量ジオールを含むポリエステル単位で構成されたハードセグメントと、ポリエーテルジオール又は脂肪族ポリエステルジオールを含む(ポリ)エステル単位で構成されたソフトセグメントとを含有するブロックコポリマー等が挙げられる。
本発明においては、これらのポリエステル(C2)の中でも、ポリ乳酸が好ましい。
カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)としては、本発明のポリアセタール樹脂組成物を製造する際の加工温度又は成形加工時の温度よりも高い沸点又は熱分解温度を有するものが好ましい。具体的には、沸点又は熱分解温度が180℃以上のものが好ましく、200℃以上がより好ましく、230℃以上のものがさらに好ましく、240℃以上のものが特に好ましい。
なお、沸点又は熱分解温度は、熱重量測定(TG)法により測定することができる。具体的には、熱重量測定(TG)装置を用い、窒素雰囲気下、温度範囲40℃から予想される沸点又は熱分解温度以上の温度、例えば、40〜500℃で、昇温速度10℃/分の条件で測定した時の、昇温開始前の重量からの重量減少が確認される温度をいう。
カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)の含有量は、ポリアセタール樹脂(A)1gに対するカルボキシル基量で0.07〜30mmоlであり、好ましくは0.1〜30mmolであり、より好ましくは0.2〜25mmolであり、さらに好ましくは0.5〜20mmolである。
カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)の含有量が、0.07mmolを下回ると、モールドデポジットの低減が不十分となり、金型汚染物を多量に付着し易く、30mmol/gを上回ると、ホルムアルデヒドの発生が多くなる。
カルボキシル基を有する化合物(C1)の含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、0.001〜1.5質量部であることが好ましい。より好ましくは0.003〜1質量部であり、さらに好ましくは0.06〜0.7質量部である。0.001重量部を下回ると、モールドデポジットの低減が不十分となり、金型汚染物を多量に付着し易く、1質量部を上回ると、ホルムアルデヒドの発生が多くなる。
また、ポリエステル(C2)の含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、0.1〜5質量部であることが好ましい。より好ましくは0.2〜4質量部であり、さらに好ましくは0.5〜3質量部である。0.1質量部を下回ると、モールドデポジットの低減が不十分となり、金型汚染物を多量に付着し易く、5質量部を上回ると、ホルムアルデヒドの発生が多くなる。
[5.その他配合成分]
(1)離型剤
本発明の樹脂組成物においては、離型剤を配合することも好ましい。
離型剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、脂肪族炭化水素化合物、ポリシロキサン系シリコーンオイルなどが挙げられる。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルにおける脂肪族カルボン酸としては、例えば、飽和または不飽和の脂肪族一価、二価または三価カルボン酸を挙げることができる。ここで脂肪族カルボン酸とは、脂環式のカルボン酸も包含する。これらの中で好ましい脂肪族カルボン酸は炭素数6〜36の一価または二価カルボン酸であり、炭素数6〜36の脂肪族飽和一価カルボン酸がさらに好ましい。脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルにおける脂肪族カルボン酸の具体例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モンタン酸、アジピン酸、アゼライン酸などが挙げられる。
一方、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルにおけるアルコールとしては、例えば、飽和または不飽和の一価または多価アルコールが挙げられる。これらのアルコールは、フッ素原子、アリール基などの置換基を有していてもよい。これらの中では、炭素数30以下の一価または多価の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族飽和一価アルコールまたは脂肪族飽和多価アルコールがさらに好ましい。なお、ここで脂肪族とは、脂環式化合物も含有する。
かかるアルコールの具体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
また、上記のエステルは、純物質であってもよいが、複数の化合物の混合物であってもよい。さらに、結合して一つのエステルを構成する脂肪族カルボン酸及びアルコールは、それぞれ、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルの具体例としては、蜜ロウ(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。
脂肪族炭化水素化合物としては、粘度平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素化合物が好ましく、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャ−トロプシュワックス、炭素数3〜12のα−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。なお、ここで脂肪族炭化水素化合物としては、脂環式炭化水素化合物も含まれる。また、これらの炭化水素化合物は部分酸化されていてもよい。
また、脂肪族炭化水素化合物の粘度平均分子量は、より好ましくは10,000以下である。
これらの中では、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスまたはポリエチレンワックスの部分酸化物が好ましく、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスがさらに好ましい。
なお、脂肪族炭化水素化合物は単一物質であってもよいが、構成成分や分子量が様々なものの混合物であっても、主成分が上記の範囲内であれば使用できる。
ポリシロキサン系シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル、フッ素化アルキルシリコーン等が挙げられる。
なお、上述した離型剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
離型剤の含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対して、通常0.001質量部以上、好ましくは0.01質量部以上であり、また、通常2質量部以下、好ましくは1質量部以下である。離型剤の含有量が前記範囲の下限値未満の場合は、離型性の向上効果が十分でない場合があり、離型剤の含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、耐加水分解性の低下、射出成形時の金型汚染などが生じる可能性がある。
(2)ヒンダードアミン系光安定剤
本発明の樹脂組成物においては、ヒンダードアミン系光安定剤を配合することも好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤は、下記一般式(1)で示されるピペリジン構造を有するアミンである。
Figure 2012107150
上記一般式(1)において、Xは窒素原子との結合部が炭素原子である有機基を示し、Yは酸素原子または窒素原子を介してピペリジル基と結合する有機基または水素原子を示す。
好ましいXとしては、炭素数1〜10のアルキル基等が挙げられる。Xがアルキル基の場合は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等の炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基が挙げられ、特にメチル基が好ましい。また、ヒンダードアミン系光安定剤は、分子中に複数のピペリジン構造を有することができるが、全てのピペリジン構造が、N−炭素原子−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル構造であることが好ましい。
好ましいヒンダードアミン系光安定剤の具体例として、以下の化合物を挙げることができる。
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、
1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル及びトリデシル−1,2,3,4ブタンテトラカルボキシレート(ブタンテトラカルボキシレートの4つのエステル部の一部が1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基で他がトリデシル基である化合物の混合物)、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β,β−テトラメチル−3,9(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウデンカン)−ジエタノールとの縮合物、
コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの縮合物、
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、
N,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、
ヒンダードアミン系光安定剤の好ましい含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対して、0.01〜5質量部である。含有量が0.01質量部未満では十分な耐候性(クラック発生時間の遅延効果)が得られにくく、5質量部を超えると機械物性の低下が著しく、金型汚染も多くなりやすい。ヒンダードアミン系光安定剤のより好ましい含有量は0.01〜3質量部であり、さらに好ましくは0.03〜2質量部である。
(3)紫外線吸収剤
本発明の樹脂組成物においては、紫外線吸収剤を配合することも好ましい。
本発明において使用される紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する作用を有する化合物である。好ましくは、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、芳香族ベンゾエート系化合物、シアノアクリレート系化合物、及び、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤の中から選ばれる。
紫外線吸収剤の具体例としては、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、
2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−イソアミル−フェニル)ベンゾトリアゾール、
2−〔2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、
p−t−ブチルフェニルサリシレート、
p−オクチルフェニルサリシレート、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、
エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、
N−(2−エトキシ−5−t−ブチルフェニル)シュウ酸ジアミド、
N−(2−エチルフェニル)−N’−(2−エトキシフェニル)シュウ酸ジアミドなどが挙げられる。
これらの紫外線吸収剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
好ましい紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であり、特に好ましくは、20℃における蒸気圧が1×10−8Pa以下のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である。
具体的には、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、
2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]が挙げられる。
紫外線吸収剤の好ましい含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対して、0.01〜5質量部である。含有量が0.1質量部未満では十分な耐候性が得られにくく、5質量部を超えると機械物性の低下が顕著となりやすい。紫外線吸収剤のより好ましい含有量は、0.01〜3質量部であり、さらに好ましくは0.03〜2質量部である。
本発明のポリアセタール樹脂組成物に、紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤を含有させることによって、優れた熱安定性と成形性やホルムアルデヒド発生抑制効果に加えて、ペレットや成形品の耐候性をより向上させることができる。
(4)立体障害性フェノール化合物
本発明の樹脂組成物には、立体障害性フェノール(ヒンダードフェノール)化合物を配合することも好ましい。立体障害性フェノール化合物とは、下記一般式(2)で示されるフェノール性水酸基のオルト位に置換基を有する構造を分子内に少なくとも一個有する化合物をいう。
Figure 2012107150
一般式(2)において、R及びRは、各々独立して、置換又は非置換のアルキル基を示す。またフェノール性水酸基に対しメタ位及び/又はパラ位に、任意の置換基Rを有していてもよい。nは0〜3の整数であり、好ましくは0又は1である。
、Rが示すアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基等炭素数1〜6のものが挙げられる。なかでもt−ブチル基のような嵩高い分岐アルキル基が好ましく、R、Rのうちの少なくとも一つはこのような分岐アルキル基であるのが好ましい。アルキル基の置換基としては塩素等のハロゲン原子が挙げられる。
Rとしては、炭素数4以上のものが好ましい。また、この置換基Rは、芳香環の炭素原子と炭素−炭素結合により結合していてもよく、炭素以外の原子を介して結合していてもよい。
本発明に用いる立体障害性フェノール化合物としては、例えば2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルジメチルアミン、ジステアリル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、2,6,7−トリオキサ−1−ホスファ−ビシクロ〔2,2,2〕−オクト−4−イル−メチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−3,5−ジステアリル−チオトリアジルアミン、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリト−ル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2’−チオジエチル−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等が挙げられる。
これらのなかでも好ましいのは,N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)のような下記式(3)で示される構造を有する化合物である。
Figure 2012107150
一般式(3)において、R及びRは、それぞれ、一般式(2)と同義であり、好ましい範囲も同義である。
また、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトール−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2’−チオジエチル−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等のような、3−位に3,5−ジアルキルー4−ヒドロキシフェニル基を有するプロピオン酸と多価アルコールのエステルも好ましい。
立体障害性フェノール化合物の含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し好ましくは0.01〜1質量部である。含有量が0.01質量部未満では熱分解抑制効果が低く、その結果成形品からのホルムアルデヒド発生を抑制する効果が小さい傾向にある。逆に1重量部を超えると成形品表面からのブリード物が顕著になる場合がある。より好ましい含有量は0.1〜0.5質量部である。本発明のポリアセタール樹脂組成物に立体障害性フェノール化合物を含有させることによって、優れた熱安定性と成形性やホルムアルデヒド発生抑制効果に加えて、ペレットや成形品の機械的特性の低下も抑制することができる。
(5)アミノ置換トリアジン化合物
本発明の樹脂組成物には、アミノ置換トリアジン化合物を配合することも好ましい。アミノ置換トリアジン化合物とは、下記一般式(4)で示される構造を有するアミノ置換トリアジン類、又はこれとホルムアルデヒドとの初期重縮合物である。
Figure 2012107150
一般式(4)において、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、炭素数1〜10のアルキル基、アルキル基で置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は置換されていてもよいアミノ基を示すが、R〜Rのうち少なくとも一つは置換されていてもよいアミノ基を示す。
アミノ置換トリアジン化合物の具体例としては、例えばグアナミン、メラミン、N−ブチルメラミン、N−ブチルメラミン、N−フェニルメラミン、N,N−ジフェニルメラミン、N,N−ジアリルメラミン、N,N’,N’’−トリフェニルメラミン、N,N’,N’’−トリメチロールメラミン、ベンゾグアナミン、2,4−ジアミノ−6−メチル−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ブチル−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ベンジルオキシ−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ブトキシ−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−シクロヘキシル−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−クロロ−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メルカプト−sym−トリアジン、アメリン(N,N,N’,N’−テトラシアノエチルベンゾグアナミン)が挙げられる。これらのアミノ置換トリアジン化合物は、ホルムアルデヒドとの初期重縮合物(プレポリマー)として用いてもよい。例えばメラミン、メチロールメラミン、ベンゾグアナミン等とホルムアルデヒドとの初期重縮合物を用いるのが好ましく、水溶性のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を用いるのが特に好ましい。
アミノ置換トリアジン化合物の含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100重量部に対し、0.01〜10質量部が好ましく、7質量部以下がより好ましく、特に5質量部以下が好ましい。含有量が多すぎると、樹脂組成物の調製時に樹脂への分散が不良となり、ポリアセタール樹脂組成物中で凝集し、いわゆる異物となる場合がある。
(6)無機充填材
本発明の樹脂組成物においては、無機充填材を配合することも好ましい。
無機充填材としては、熱可塑性樹脂に一般に用いられている任意の無機充填材を用いることができる。無機充填材は、繊維状、板状、針状、球状、粉末等、いずれの形状であってもよい。無機充填材としては、ガラス繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維、ステンレス等の金属繊維、アラミド繊維等の繊維状強化充填剤;カーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドファイバー、ガラスバルーン、ガラス粉、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、カオリン、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如きケイ酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属酸化物、炭酸カルシウムの如き金属炭酸塩、硫酸バリウムの如き硫酸塩、フェライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、各種金属粉末等の粉末状無機充填剤;マイカ、タルク、ガラスフレーク等の板状充填材等を例示することができ、これらを単独で用いてもいくつかを併用してもよい。
これらの中でも、ガラス繊維、タルク又はマイカを用いるのが好ましいが、特に、機械的物性及び耐熱性の点からガラス繊維を用いるのが好ましい。
また、無機充填材は、その取扱い及び樹脂成分との密着性の見地から、必要ならばシランカップリング剤やチタネート化合物、イソシアネート化合物等の表面処理剤で表面処理を施したものを使用してもよい。その付着量は、無機充填材の0.01質量%以上とすることが好ましく、0.05質量%以上とすることがより好ましい。
無機充填材の含有量は、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、0〜150質量部が好ましい。含有量が150質量部を越えると、樹脂組成物の成形加工性が低下し、これから得られる成形品の外観も低下する。無機充填材の含有量は120質量部以下、特に100質量部以下が好ましい。また配合効果を十分に発現させるには、35質量部以上配合するのが好ましい。
(7)その他添加剤
また、本発明のポリアセタール樹脂組成物には、上記の成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲内で公知の種々の添加剤を配合してもよい。
添加剤としては、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、滑剤、核剤、可塑剤、流動性改良剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、抗菌剤等が挙げられる。
[6.ポリアセタール樹脂組成物の製造方法]
本発明のポリアセタール樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、上記の(A)〜(C)成分、及び必要に応じて添加されるその他の成分を、任意の順序で混合、混練することによって製造することができる。
混合・混練の温度、圧力等の条件は、従来公知のポリアセタール樹脂組成物の製造方法に鑑みて適宜選択すればよい。例えば、混練はポリアセタール樹脂の溶融温度以上で行えばよいが、通常は180℃以上、230℃以下で行うのが好ましい。製造装置としても従来からこの種の樹脂組成物の製造に用いられている慣用の押出機や混練機、例えば、押出機、ブラベンダー、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールミル等を利用することができるが、特に好ましい溶融混合機又は混練機としては、押出機、ニーダー等の密閉式装置を挙げることができる。
具体的には、例えば、ポリアセタール樹脂(A)に対して、ヒドラジド化合物(B)、、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)、さらに必要により配合するその他成分の所定量を、同時に又は任意の順序で配合し、ミキサー、押出機又は混練機等によって混合する。また、各成分は、個別に、あるいは順次供給したり、予め、前記配合原料の一部を混合したマスターバッチとして、供給してもよい。次いで得られた混合物を一軸又は二軸押出機で溶融混練してストランド状に押出し、ペレット化することにより、所望の組成のポリアセタール樹脂組成物を得ることができる。
またペレットを経由せずに、押出機で溶融混練された樹脂を直接、射出成形品、ブロー成形品あるいは押出成形品等にすることもできる。
[7.成形品]
本発明ポリアセタール樹脂組成物は、射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形、押出成形、ブロー成形、射出ブロー成形等の成形法により、種々の成形品とすることができる。流動性、加工性の観点から、射出成形が好ましい。
成形品としては、ペレット、丸棒、厚板等の素材、シート、チューブ、各種容器、機械、電気、自動車、建材その他の各種部品等の製品が挙げられる。例えば、自動車内装用部品としては、ウィンドウレギュレータシステム部品やドアロック機構部品、自動車のドアミラーステー、ギヤチェンジフック、シフトレバー関係部品、ドアハンドル、シートベルトガイド及び燃料タンク等、その他、クリップ、ギア、キャップ、バネ、ローラー、シートベルトバックル、ポンプ部品、パソコン等のキー部品、カメラ、プリンター、DVDプレイヤー等に代表される電気機器の機構部品、時計等精密機器のウオッチメカ部品、電化製品の各種スイッチ部品、多層ボトル、フィルム等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は、以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
実施例及び比較例で使用した各原料成分は以下のとおりである。
(A)ポリアセタール樹脂
コモノマーとして1,3−ジオキソランを樹脂に対して4.2質量%となるように用いて製造したアセタールコポリマー、メルトインデックス(ASTM−D1238規格:190℃、2.16Kg)10.5g/10分
(B)ヒドラジド化合物
(B−1)アジピン酸ジヒドラジド
(B−2)セバシン酸ジヒドラジド
(B−3)1,12−ドデカン二酸ジヒドラジド
(B−4)イソフタル酸ジヒドラジド
(D)上記(B)以外の他のホルムアルデヒド補足剤
(D−1)ベンゾグアナミン
(C)カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル
(C−1)ステアリン酸(沸点376℃(分解)、分子量284)
(C−2)セバシン酸(沸点294℃、分子量202)
(C−3)ポリ乳酸(ユニチカ社製「商品名:テラマックTE―2000」、重量平均分子量(Mw)120,000))、熱分解温度340℃
(C−4)安息香酸(沸点249℃、分子量122)
(E)上記(C)以外の他のカルボン酸誘導体
(E−1)ステアリルステアレート(分子量536)
(E−2)ステアリン酸カルシウム(分子量606)
(実施例1〜14、比較例1〜11)
上記ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、表1および表2に記載の上記各成分を、表1〜2に記載した量で、秤取り、川田製作所社製スーパーミキサーを用いて均一に混合したのち、常法に従って、2軸押出機(池貝社製PCM−30、スクリュー径30mm)を用いて、スクリュー回転数120rpm、シリンダー設定温度190℃の条件下に、溶融混練したのち、ペレット化した。
得られたペレットを、温度80℃の熱風乾燥機を用いて4時間乾燥させ、日精樹脂工業社製射出成形機PS−40を用い、シリンダー温度215℃、金型温度80℃にて100mm×40mm×2mmの平板試験片を成形した。
以下の評価方法を行うことにより、表1および表2に示す結果を得た。
[測定及び評価方法]
測定及び評価は、以下の方法で行った。
(1)ホルムアルデヒド発生量
前記平板試験片を、その成形翌日に、ドイツ自動車工業組合規格VDA275(自動車室内部品−改訂フラスコ法によるホルムアルデヒド放出量の定量)に記載された方法に準拠して、下記の方法によりホルムアルデヒド発生量(HCHO発生量)を測定した。
ポリエチレン容器中に蒸留水50mlを入れ、試験片を空中に吊るした状態で蓋を閉め、密閉状態で60℃にて、3時間加熱し、ついで、室温で60分間放置後、試験片を取り出し、ポリエチレン容器内の蒸留水中に吸収されたホルムアルデヒド量を、UVスペクトロメーターにより、アセチルアセトン比色法で測定した。
なお、ホルムアルデヒド発生量は、ポリアセタール樹脂1gに対するホルムアルデヒド量(μg/g−POM)として表した。
(2)金型汚染性
住友重機械工業社製ミニマットM8/7A成形機を用い、図1に示すようなしずく型金型を用いて、シリンダー温度200℃、金型温度80℃で1,000ショット連続成形し、終了後金型付着物の状態を肉眼で観察し、下記のA〜Dの4段階の基準で評価した。
図1のしずく型金型は、ゲートGから樹脂組成物を導入し、尖端P部分に発生ガスが溜まり易くなるように設計した金型である。ゲートGの幅は1mm、厚みは1mmであり、図1において、幅h1は14.5mm、長さh2は7mm、長さh3は27mmであり、成形部の厚みは3mmである。
<金型付着物の状態>
A:金型付着物が殆ど少なく、金型汚染性は極めて良好
B:金型付着物が少しあるものの、金型汚染性は良
C:金型付着物が多く、金型汚染性が不良
D:金型付着物が全体に及び、金型汚染性が極めて不良
Figure 2012107150
Figure 2012107150
表1より明らかなとおり、本発明のポリアセタール樹脂組成物は、ホルムアルデヒドの発生量を抑えられ、金型汚染が少ないことが分かる。
一方、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)を含有しない比較例1〜6では、金型汚染が生じてしまっている。また、カルボキシル基を有する化合物(C1)の量が多い比較例7〜8では、ホルムアルデヒドの発生量が多く、ヒドラジド化合物ではないホルムアルデヒド補足剤を使用した比較例9では、ホルムアルデヒドの発生も多く金型汚染も酷く悪い結果となった。さらに、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)ではないカルボン酸誘導体を配合した比較例10〜11ではモールドデポジットが発生し金型汚染が生じていることが分かる。
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂の分解に由来するホルムアルデヒドの発生が少なく、金型汚染が非常に少ないポリアセタール樹脂材料であり、さらに、ポリアセタール樹脂が本来有する耐摺動性、耐クリープ性、耐疲労特性等の機械特性や耐薬品性も損なうことがない。
従って、本発明のポリアセタール樹脂組成物は、その成形品を自動車内装部品、電子電気機器等の部品として、好適に使用することができ、産業上の利用性は非常に高いものがある。

Claims (6)

  1. ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、ヒドラジド化合物(B)0.01〜5質量部、カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)をポリアセタール樹脂(A)1gに対するカルボキシル基量で0.07〜30mmolを含有することを特徴とするポリアセタール樹脂組成物。
  2. カルボキシル基を有する化合物またはポリエステル(C)が、沸点又は熱分解温度が230℃以上のものであることを特徴とする請求項1に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  3. カルボキシル基を有する化合物の含有量が、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、0.001〜1.5質量部であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. ポリエステルの含有量が、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、0.1〜5質量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  5. ヒドラジド化合物(B)が、ジヒドラジド化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリアセタール樹脂組成物を成形してなる成形品。
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