JP2012106532A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエット性能を確保しつつ、雪上性能と操縦安定性を高度に両立可能な空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】第1周方向溝14と第2周方向溝16との間の陸部に傾斜溝30を複数形成してタイヤ赤道面を横断する傾斜陸部22を区画し、ウエット性能を確保する。傾斜陸部22には、第1周方向溝14側に向けて円弧形状のサイプ38A−1、サイプ38A−2、第2の副溝36、サイプ38B、第1の副溝34、サイプ38Cを順に形成する。雪上走行では、傾斜溝30、端部浅溝63、端部浅溝73、傾斜陸部22に形成した第1の副溝34、及び第2の副溝36に雪が入り込んで雪柱剪断力を発生するため、高い雪上性能を得ることができる。傾斜陸部22においては、中央部分にサイプと副溝を交互に配置し、長手方向両端にはサイプを配置したので、高い陸部剛性を確保できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤにかかり、特には、基本的なウエット性能を確保しつつ、雪上性能、及び操縦安定性を高度に両立可能な空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤとして、周方向溝と、タイヤ幅方向に対して傾斜する傾斜溝とで区画される略平行四辺形の傾斜したブロックを備え、該ブロックに傾斜溝と逆方向に傾斜して延びるサイプを複数形成してウエット性能を確保した、所謂オールシーズンタイプの空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−206020号公報
しかしながら、オールシーズンタイプの空気入りタイヤであっても、近年では、雪上性能の向上が求められている。雪上性能を向上するための一般的な手法としては、ブロックにラグ溝を複数配置すれば良いが、ブロック剛性が低下し操縦安定性が低下する問題がある。
本発明は、ウエット性能を確保しつつ、雪上性能と操縦安定性を高度に両立可能な空気入りタイヤを提供することが目的である。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであって、請求項1に記載の空気入りタイヤは、トレッドに、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝と、周方向溝間に配置され、周方向溝間にタイヤ周方向に間隔を開けて形成されたタイヤ幅方向に対して同一方向に傾斜する複数本の傾斜溝で区画された傾斜陸部を備え、少なくとも前記傾斜陸部の中央側には、タイヤ幅方向に延びかつタイヤ周方向の一方側に対して凸なるように湾曲し接地時に閉じる複数のサイプと、タイヤ幅方向に延びかつタイヤ周方向の一方側に前記サイプと同一方向に凸なるように湾曲し接地時に閉じない複数の副溝とが、交互に形成されている。
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項1の空気入りタイヤのトレッドには、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝が形成され、周方向溝間には、タイヤ周方向に間隔を開けて形成されたタイヤ幅方向に対して同一方向に傾斜する複数本の傾斜溝で区画された傾斜陸部が備えられている。このため、ウエット路面走行時、トレッドとトレッドとの間の接地面の水は周方向溝、及び傾斜溝によって排水される。周方向溝には、タイヤ幅方向に対して傾斜する傾斜溝は、タイヤ幅方向に対して傾斜していない横溝に比較して周方向溝へ水を流し易いため、接地面の水を効率的に接地面外へ排水でき、基本的に高いウエット性能を有している。
雪上では、傾斜陸部が雪面に引っ掛かり、タイヤ幅方向に対して傾斜して延びる傾斜溝、及び傾斜陸部に形成されたタイヤ幅方向に延びかつタイヤ周方向に凸なるように湾曲した副溝に雪が入り込んで雪柱剪断力(タイヤ周方向)を発生するため、雪上直進時のトラクション性能、及びブレーキ性能を向上することができる。
また、雪上でのコーナリング時では、傾斜陸部が雪面に引っ掛かり、周方向溝、傾斜溝及びタイヤ幅方向に延びかつタイヤ周方向に凸なるように湾曲した副溝に雪が入り込んで雪柱剪断力(タイヤ幅方向)を発生するため、雪上でのコーナリング性能を得ることができる。なお、副溝は、タイヤ周方向に凸なるように湾曲しているため、タイヤ幅方向の溝成分のみならず、タイヤ周方向の溝成分を有しているため、副溝内に入り込んだ雪がコーナリング時にずれ難く、タイヤ幅方向に直線状に延びる副溝に比較して、雪上でのコーナリング性能を向上することができる。
さらに、少なくとも傾斜陸部の中央側に、サイプと、接地時に閉じない副溝とを交互に配置することで、副溝に隣接するサイプが閉じる際に、サイプが閉じる分だけ副溝が開くこととなり(サイプと副溝との間の陸部分がサイプ側に倒れる結果。)、開いた副溝が雪上で雪を掴み易くなっている(複数の副溝のみを間隔を開けて配置した場合対比で)。
傾斜陸部にサイプを形成することで、傾斜陸部は複数の小陸部に区画されるが、サイプはタイヤ周方向に凸となるように湾曲しているので、小陸部の湾曲した凸部分が、隣接する小陸部の湾曲した凹部分に嵌合した形態となっており、横力が入力した際、凸部分と凹部分とが互いに引っ掛かり合い、傾斜陸部の剛性の低下が抑えられる。
さらに、サイプや副溝のエッジは、タイヤ周方向に凸となるように湾曲しているので、例えば、タイヤ幅方向のエッジ成分が効くウエット路面や雪上でのブレーキ性能だけでなく、横力に効くタイヤ周方向のエッジ成分も備えているので、ウエット路面や雪上でのコーナリング性能も向上することができる。
請求項1の空気入りタイヤでは、このように傾斜陸部にサイプと副溝とを交互に配置することで、陸部剛性が確保され、ドライ路面での操縦安定性も確保できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜陸部がタイヤ赤道面を横断し、前記傾斜陸部のタイヤ幅方向中心がタイヤ赤道面よりも車両装着時の車両幅方向外側に位置している。
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
接地圧をトレッドの幅方向で見ると、タイヤ赤道面側がショルダー部側よりも接地圧が高い傾向にある。雪上性能を確保するには、溝内に雪上の雪を入り込ませることが必要であり、溝内に雪を入り込ませるには、接地圧が高い方が好ましい。
したがって、傾斜陸部に形成した副溝に雪を入り込ませて雪上性能を確保するには、副溝の形成されている傾斜陸部を、タイヤ赤道面近傍に配置することが好ましい。このため、請求項2の空気入りタイヤでは、傾斜陸部がタイヤ赤道面を横断している。
また、傾斜陸部のタイヤ幅方向中心をタイヤ赤道面よりも車両装着時の車両幅方向外側に位置させているのは、コーナリング時の排水性を考慮しての事である。
即ち、車両がコーナリングする場合、車両に作用する遠心力により、車両の旋回半径方向外側の空気入りタイヤに作用する荷重が大となり(旋回半径方向内側対比)、さらに、車両の旋回半径方向外側の空気入りタイヤのトレッドの中でも、車両幅方向外側の方が内側よりも接地面積も大となり、かつ接地圧も高くなる。したがって、ウエット路面でのコーナリングでは、トレッドの中でも車両幅方向外側の部分が排水性にとっても重要となる。
請求項2に記載の空気入りタイヤでは、傾斜陸部のタイヤ幅方向中心がタイヤ赤道面よりも車両装着時の車両幅方向外側に位置している、即ち、コーナリング時に、タイヤ赤道面よりも車両装着時の車両幅方向外側に配置される傾斜溝の割合が多くなるため、コーナリング時のウエット性能を向上することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜陸部の踏面を平面視した時の前記サイプの長手方向両端部を直線状に結ぶ仮想線は、タイヤ幅方向に対して45°以下に設定されている。
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
仮想線のタイヤ幅方向に対する角度を45°以下に設定することで、トラクション、及びブレーキング(直進時)に効くタイヤ幅方向のエッジ成分を十分に確保することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜陸部の踏面を平面視した時の前記サイプは、曲率半径が100mm以下の円弧状とされている。
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
サイプの曲率半径を100mm以下とすることで、タイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保することが出来る。サイプの曲率半径が100mmを超えると、サイプのエッジが直線状に近づき、タイヤ周方向のエッジ成分が不足し、コーナリング性能の向上が望めなくなる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜陸部のタイヤ幅方向中央側に最も近く配置される前記副溝は、前記傾斜陸部のタイヤ幅方向中央から離れた位置に配置される前記副溝よりも、溝幅が狭く、かつ溝深さが深い。
次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
雪上性能を考えると、タイヤ幅方向に延びる副溝は、溝幅を広く、かつ溝深さが深い方が好ましいが、傾斜陸部に形成する副溝の全てを、溝幅を広く、かつ溝深さ深くすると、傾斜陸部の剛性が低下して好ましく無い場合がある。
傾斜溝の長手方向に沿って延びる傾斜陸部の剛性を考えた場合、長手方向端部側、即ち、タイヤ幅方向端部側に溝幅が広くかつ溝深さが浅い副溝を配置し、長手方向中央側、即ち、タイヤ幅方向中央側に溝幅が狭く、かつ溝深さが深い副溝を配置した方が、傾斜陸部全体の剛性が長手方向に渡って均一化して好ましい。長手方向端部側に溝深さが深い副溝を配置すると、端部側の陸部剛性が低下して好ましくない。
なお、雪上性能を確保するには、副溝内に雪上の雪を入り込まさなければ成らない。長手方向端部側の副溝は溝幅を広くかつ溝深さを浅くし、長手方向中央側の副溝は溝幅を狭くかつ溝深さを深くすることで、雪上の雪を入り込ませるために必要となる前者の副溝の溝体積と後者の副溝の溝体積を同等に近づけることができ、雪上性能を向上する上で好ましい形態となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜陸部のタイヤ幅方向最外側には前記サイプが形成されている。
次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
傾斜溝に沿って延びる傾斜陸部のタイヤ幅方向端部側は、タイヤ幅方向中央側よりも相対的に剛性が低い部分となるので、剛性を低下させる副溝は形成せず、サイプを形成する。サイプは、接地時に閉じてサイプ壁面同士が密着するので、陸部剛性の低下を抑えることができ、接地時に閉じない副溝を形成するよりも傾斜陸部のタイヤ幅方向端部側の陸部剛性の低下を抑えることが出来る。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜溝は、タイヤ赤道面に近い側がショルダー部に近い側よりも溝幅が狭く、かつ溝深さが浅く形成されている。
次に、請求項7に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
接地圧をトレッドの幅方向で見ると、タイヤ赤道面側がショルダー部側よりも接地圧が高い傾向にあり、陸部は、タイヤ赤道面に近い方が変形し易く、ショルダー部に近い方が変形し難い傾向にある。
また、溝幅が狭く、かつ溝深さが浅く形成されている溝に隣接している陸部と、溝幅が広く、かつ溝深さが深く形成されている溝に隣接している陸部とを比較した場合、前者の陸部の方が、後者の陸部よりも剛性が高く変形し難い。
このため、傾斜溝の長手方向の一方側がタイヤ赤道面に近く、他方側がショルダー部に近く配置されている場合、傾斜溝で区画される傾斜陸部の剛性を確保し、また排水性を考慮すると、傾斜陸部を区画する傾斜溝は、タイヤ赤道面に近い側をショルダー部に近い側よりも溝幅を狭く、かつ溝深さを浅く形成することが好ましい。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記傾斜溝には、溝底と前記傾斜陸部とで形成される隅部を埋めるように第1の突出部が形成されている。
次に、請求項8に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
傾斜溝に、溝底と傾斜陸部とで形成される隅部を埋めるように第1の突出部を形成することで、傾斜陸部の傾斜溝側の剛性を向上させることができ、傾斜陸部の倒れ込み変形を抑制することができる。また、第1の突出部を形成した側の傾斜陸部のエッジ効果を高めることもできる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、少なくとも前記傾斜陸部を区画する前記周方向溝には、溝底と前記傾斜陸部とで形成される隅部を埋めるように第2の突出部が形成されている。
次に、請求項9に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
雪上走行時、周方向溝に入り込んだ雪が第2の突出部に引っ掛かるため、周方向溝に入り込んだ雪と周方向溝とのずれが抑えられ、雪上でのトラクション性能、及びブレーキ性能を向上することが出来る。
また、第2の突出部により、傾斜陸部の第2の突出部を設けた部分の補強を行うことができ。
なお、第2の突出部は、傾斜陸部を区画していない他の周方向溝に形成しても良い。
以上説明したように請求項1に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、ウエット性能を確保しつつ、雪上性能と操縦安定性を高度に両立することができる。
請求項2に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、コーナリング時のウエット性能を向上することができる。
請求項3に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、トラクション、及びブレーキングに効くタイヤ幅方向のエッジ成分を十分に確保することができる。
請求項4に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、タイヤ周方向のエッジ成分を十分に確保することが出来る。
請求項5に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、傾斜陸部の剛性確保と、雪上性能の向上を図ることができる。
請求項6に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、傾斜陸部のタイヤ幅方向端部側の陸部剛性の低下を抑えることが出来る。
請求項7に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、傾斜陸部の剛性の確保と、排水性の向上を図ることができる。
請求項8に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、傾斜陸部の倒れ込み変形を抑制することができ、また、エッジ効果を高めることもできる。
請求項9に記載の空気入りタイヤは上記構成としたので、雪上でのトラクション性能、及びブレーキ性能を向上することが出来る。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。 傾斜陸部付近のトレッドの拡大平面図である。 傾斜陸部の一部分を示す斜視図である。 第1周方向溝の断面図である。
以下、図面にしたがって、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ10について説明する。
図1には、空気入りタイヤ10のトレッド12が示されている。なお、トレッド12の接地端12Eは、空気入りタイヤ10をJATMA YEAR BOOK(日本自動車タイヤ協会規格、2009年度版)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときのものである。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
また、本実施形態の空気入りタイヤ10は、タイヤ赤道面CLを挟んで左右非対称のパターン形状とされており、図面左側が車両装着時の内側(矢印INで表示)、図面右側が車両装着時の外側(矢印OUTで表示)となるように車両に装着される。なお、この空気入りタイヤ10は、車両の左右何れにも装着できる。
本実施形態の空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ周方向に沿って延びる複数(本実施形態では3本)の周方向溝である、第1周方向溝14、第2周方向溝16、及び、第3周方向溝18が、形成されている。
第1周方向溝14は、タイヤ赤道面CLの一方側(車両装着時の外側)に配置され、第2周方向溝16及び第3周方向溝18は、タイヤ赤道面CLの他方側(車両装着時の内側)に配置されている。また、第2周方向溝16は第3周方向溝18よりもタイヤ赤道面CL側に配置されている。第1周方向溝14は、OUT側の最外側の周方向溝であり、第3周方向溝は、IN側の最外側の周方向溝である。なお、第2周方向溝16は、第1周方向溝14よりもタイヤ赤道面CLに近い位置に形成されている。
第1周方向溝14と第2周方向溝16との間には、陸部20が形成されている。陸部20には、第1周方向溝14と第2周方向溝16とを横断するように、傾斜溝30が周方向に複数形成されている。傾斜溝30は、第1周方向溝14から第2周方向溝16へ向けて左下がりに傾斜して延出されており、第1周方向溝14と第2周方向溝16とを連通している。
なお、第2周方向溝16が第1周方向溝14よりもタイヤ赤道面CLに近い位置に形成されているため、陸部20のタイヤ幅方向中心は、タイヤ赤道面CLよりも車両装着時の外側(矢印OUT方向側)に位置することになる。
図2、及び図3に示すように、傾斜溝30は、タイヤ赤道面CLに近い第2周方向溝16側が、ショルダー側(トレッド端12E側)に近い第1周方向溝14側よりも溝底の浅い浅溝30Aとされている。本実施形態では、浅溝30Aは、タイヤ赤道面CLよりも第2周方向溝16側に配置されているが、第1周方向溝14側へ延びていても良い。
図2に示すように、傾斜溝30は、第2周方向溝16側からタイヤ赤道面CLよりも車両装着時の外側(矢印OUT方向側)に位置する第1周方向溝14側に向けて溝幅が徐々に広くなるように形成されており、第1周方向溝14側へ排水し易い構成としている。また、傾斜溝30は、図の左上側がわずかに膨出する湾曲形状とされている。
なお、傾斜溝30のタイヤ赤道面CLに対する角度は、20°〜60°の範囲内とすることが好ましい。角度が20°未満になると、後述する傾斜陸部22がタイヤ周方向に長くなり過ぎるため、運動性能の悪化が懸念される。一方、傾斜溝30のタイヤ周方向に対する角度が60°を超えると、排水性能に対するメリットが無くなる。そこで、傾斜溝30のタイヤ赤道面CLに対する角度は、20°〜60°の範囲内とすることが好ましい。
隣り合う傾斜溝30の間には、傾斜陸部22が形成されている。傾斜陸部22の角部24は、角部26よりも鋭角となっている。傾斜陸部22の角部24側には、傾斜溝30に面して段部40が形成されている。段部40は、傾斜陸部22の第1周方向溝14側端部から浅溝30Aにかけて隅部を埋める様に形成されている。
図3に示すように、段部40は、傾斜溝30の溝底から立ち上がり、傾斜陸部22の踏面よりも低い段差面42を有している。本実施形態では、段部40の段差面42と浅溝30Aの溝底とは、面一とされている。
傾斜陸部22には、隣り合う傾斜溝30を連結するように、第2周方向溝16側から第1周方向溝14側に向けてサイプ38A−1、サイプ38A−2、第2の副溝36、サイプ38B、第1の副溝34、及びサイプ38Cが順に形成されている。なお、サイプ38A−1、サイプ38A−2、サイプ38B、及びサイプ38Cは、傾斜陸部22が路面に接地した際に閉じる程度の溝幅を有しており、第1の副溝34及び第2の副溝36は、接地時に閉じることの無い溝幅に設定されている。
傾斜陸部22の高さ寸法(第1周方向溝14、第2周方向溝16の溝底から計測。本実施形態では9.8mm)に対して、傾斜陸部22に形成する各サイプの深さ寸法は、40〜80%の範囲内が好ましく、本実施形態では7.1mmとしている。
また、傾斜陸部22に形成する各サイプは、傾斜陸部22が路面に接地した際に閉じる狭い溝幅であり、一例として0.3〜1.0mmの範囲内が好ましく、本実施形態では0.7mmに設定されている。
トレッド平面視で、これらサイプ38A−1、サイプ38A−2、第2の副溝36、サイプ38B、第1の副溝34、及びサイプ38Cは、タイヤ周方向の一方側、本実施形態では図面矢印A方向側に凸となる円弧形状とされている。
ここで、本実施形態の空気入りタイヤ10では、第1の副溝34の溝断面積(単位長さ当たりの溝体積)と第2の副溝36の溝断面積(単位長さ当たりの溝体積)とを同じにする方向とするため、タイヤ赤道面CLに近い位置に形成される第2の副溝36は、タイヤ赤道面CLから遠い位置に形成される第1の副溝34よりも相対的に溝幅が狭く、かつ溝深さが深く形成されている。
但し、第1の副溝34、及び第2の副溝36の何れも雪上走行時に溝内に雪を入り込ませる必要がある。
また、本実施形態の第1の副溝34、及び第2の副溝36は、タイヤ赤道面CL側の溝幅が最も広く、タイヤ赤道面CLとは反対側へむけて溝幅が漸減している。
第1の副溝34は、溝深さ寸法を傾斜陸部22の高さ寸法の10〜40%の範囲内、溝幅を1.0〜5.0mmに範囲内とすることが好ましい。一方、第2の副溝36は、溝深さ寸法を傾斜陸部22の高さ寸法の40〜80%の範囲内、溝幅を1.0〜5.0mmに範囲内とすることが好ましい。
ここで、本実施形態の傾斜陸部22に形成されるサイプ38A−1、サイプ38A−2、サイプ38B、サイプ38Cは、トレッド平面視で円弧形状である。また、これらサイプ38A−1、サイプ38A−2、サイプ38B、サイプ38Cは、全体的に略タイヤ幅方向に形成することが好ましい。
なお、第1の副溝34、及び第2の副溝36の向き、形状及び曲率半径についても、サイプ38A−1、サイプ38A−2、サイプ38B、及びサイプ38Cと同様の規定とすることが好ましい。
図2に示すように、傾斜陸部22の角部24側には、第1周方向溝14に突出する第1突部46が形成されている。第1突部46は、図4に示すように、タイヤ周方向からみて三角形状とされているが、矩形等、他の形状であっても良い。雪上を走行する際、第1周方向溝14に入り込んだ雪が、溝内に突出した第1突部46に引っ掛かることによって溝長手方向にずれることが抑えられ、雪上でのブレーキング性能、及びトラクション性能を向上させることが出来る。また、第1突部46は、傾斜陸部22の鋭角の角部24を補強して剛性を向上することができる。
図1に示すように、第2周方向溝16と第3周方向溝18との間には、第2陸部50が形成されている。第2陸部50のタイヤ幅方向の中央には、吸音空洞部52が形成されている。吸音空洞部52は、吸音浅溝54を介して第2周方向溝16と連通されている。吸音空洞部52の容積と、吸音浅溝54の断面積及び長さは、ヘルムホルツ共鳴理論式に基づいて、走行時に発生する第2周方向溝16の騒音を軽減するように、共鳴周波数が設定されている。
なお、第2陸部50には、吸音空洞部52の第3周方向溝18側に、一端部が第3周方向溝18と連通され、吸音空洞部52とは非連通とされているサイプ56が形成されている。
第2陸部50の吸音浅溝54と第2周方向溝16とが交差する部分には、鋭角な角部51が形成されている。第2周方向溝16には、角部51に、第2周方向溝16に突出する第2突部58が形成されている。第2突部58は、第1突部46と略同様の形状であり、雪上でのブレーキング性能、及びトラクション性能を向上させることが出来、角部51を補強して剛性を向上することができる。
第3周方向溝18のショルダー側には、イン側ショルダー陸部60が形成されている。イン側ショルダー陸部60のタイヤ幅方向中央部には、タイヤ周方向に延びるサイプ62が形成されている。サイプ62と第3周方向溝18との間には、タイヤ幅方向に対して傾斜したサイプ64が形成されている。サイプ64は、サイプ62及び第3周方向溝18に連通されている。
第3周方向溝18には、イン側ショルダー陸部60のサイプ64と第3周方向溝18とで形成される鋭角な角部61に、第3周方向溝18に突出する第3突部66が形成されている。第3突部66は、第2突部58、及び第1突部46と略同様の形状であり、雪上でのブレーキング性能、及びトラクション性能を向上させることが出来、角部61を補強して剛性を向上することができる。
サイプ62よりもショルダー側には、端部浅溝63が形成されている。端部浅溝63は、タイヤ幅方向に延びるように配置されている。隣り合う端部浅溝63の間には、2本のサイプ65、67が形成されている。サイプ65、67は、タイヤ周方向に配置されるサイプ69で連結されている。
第1周方向溝14のショルダー側には、アウト側ショルダー陸部70が形成されている。アウト側ショルダー陸部70のタイヤ幅方向中央部には、タイヤ周方向に延びるサイプ72、74が形成されており、サイプ72よりもショルダー側には、端部浅溝73が形成されている。
サイプ72と第1周方向溝14との間には、サイプ76が形成されている。
また、アウト側ショルダー陸部70の第1周方向溝14側には、傾斜溝30に対応する位置に切欠部79が形成されている。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレッド12に、タイヤ周方向に沿って延びる第1周方向溝14、第2周方向溝16、及び第3周方向溝18の3本の周方向溝を配置していると共に、第1周方向溝14と第2周方向溝16とを連結するように、タイヤ幅方向に対して傾斜した傾斜溝30が形成されているため、基本的な排水性が確保されている。
この傾斜溝30は、第1周方向溝14に向けて溝幅が広くなるように形成されているので、第1周方向溝14へ向かっての排水性を高めることができる。
本実施形態の傾斜溝30は、第1周方向溝14側に向かってタイヤ赤道面に対する傾斜角度が漸増する方向に湾曲されているので、傾斜溝30を直線状とした場合と比較して、傾斜溝30から第1周方向溝14へ向かっての距離を短縮でき、排水性を高めることができる。
本実施形態の空気入りタイヤ10で雪上を走行した際には、主には、タイヤ幅方向に延びる溝成分、即ち、タイヤ幅方向に対して傾斜して延びる傾斜溝30、端部浅溝63、端部浅溝73、さらには、傾斜陸部22に形成した第1の副溝34、及び第2の副溝36に雪が入り込んでタイヤ周方向の雪柱剪断力を発生するため、直進時のトラクション性能、及びブレーキ性能を得ることができる。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレッド12の中でも接地圧の高いトレッド中央付近、即ちタイヤ赤道面CLを横断するように傾斜陸部22を形成しているため、傾斜陸部22を区画している傾斜溝30、及びタイヤ赤道面CLに近い位置に形成された第2の副溝36、及び第1の副溝34に雪が入り込み易く、雪上性能を向上させることができる。
なお、雪上でのコーナリング時では、主には、タイヤ周方向に延びる溝成分、即ち、第1周方向溝14、第2周方向溝16、第3周方向溝18、傾斜溝30に雪が入り込んでタイヤ幅方向の雪柱剪断力を発生するため、雪上でのコーナリング性能を得ることができる。さらに、傾斜陸部22に形成した第1の副溝34、及び第2の副溝36は、全体的にタイヤ幅方向に延びてはいるが、タイヤ周方向に凸なるように湾曲して、タイヤ周方向に延びる溝成分を有しているため、タイヤ幅方向に直線状に延びるラグ溝対比で、タイヤ幅方向の雪柱剪断力を発生させることができ、これによっても雪上でのコーナリング性能を向上させることができる。
また、傾斜陸部22の中央側では、接地時に閉じるサイプと接地時に閉じない溝とを交互に配置しているので(サイプ38A−2、第2の副溝36、サイプ38B、第1の副溝34)、サイプと副溝との間の小陸部分がサイプ側に倒れる結果として、副溝に隣接するサイプが閉じる際にサイプが閉じる分だけ副溝が開くこととなり、開いた副溝が雪上で雪を掴み易くなっており、これによって、雪上性能を更に向上することが出来る。
細長い陸部を考えた時に、陸部の長手方向中央部と長手方向端部とを比較すると、長手方向端部側の方が長手方向中央部よりも陸部の剛性は低い。本実施形態の空気入りタイヤ10では、図2に示すように、傾斜陸部22の長手方向中央に近い第2の副溝36よりも、傾斜陸部22の長手方向端部近い第1の副溝34の溝幅及び溝深さを広くかつ浅く形成しているので、傾斜陸部22全体の剛性を長手方向に渡って均一化する方向となり好ましい形態となっている。また、雪上性能を確保するには、溝内に雪上の雪を入り込まさなければ成らないが、本実施形態では、第2の副溝36よりも第1の副溝34の溝幅及び溝深さを広くかつ浅く形成しているので、雪上の雪を入り込ませるために必要となる第2の副溝36の溝体積と第1の副溝34の溝体積を同等に近づけることができ、雪上性能を確保する上で好ましい形態となっている。
本実施形態の傾斜陸部22には、複数のサイプ(サイプ38A−1、サイプ38A−2、サイプ38B、サイプ38C、サイプ38D)が形成されているが、各サイプはタイヤ周方向に凸となるように湾曲しており、小陸部の湾曲した凸部分が、隣接する小陸部の湾曲した凹部分に嵌合した形態となっているため、横力が入力した際、凸部分と凹部分とが互いに引っ掛かり合い、傾斜陸部22の変形が抑えられ、各サイプを直線状とした場合に比較して陸部剛性が向上する。
傾斜陸部22の長手方向両端側には、サイプ38A−1及びサイプ38Cが形成されており、これらのサイプは、傾斜陸部22が路面に接地した時に閉じてサイプ壁面同士が密着するので、接地時に閉じない副溝を形成するよりも傾斜陸部22の長手方向両端側の変形を抑えることができる。
さらに、傾斜陸部22に形成された各サイプは、タイヤ周方向に凸となるように湾曲しているので、例えば、タイヤ幅方向のエッジ成分が効くウエット路面や雪上でのブレーキ性能だけでなく、タイヤ周方向のエッジ成分も備えているので、コーナリング時にタイヤ周方向のエッジ成分を効かすことができ、ウエット路面や雪上でのコーナリング性能を向上することができる。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、傾斜陸部22を区画している傾斜溝30のタイヤ幅方向中心を、タイヤ赤道面CLよりも車両装着時の車両幅方向外側に位置させているので、コーナリング時に接地面がタイヤ赤道面CLの車両幅方向外側へ変位した時に、接地面における傾斜溝30の割合が多くなるため、コーナリング時のウエット性能を向上することができる。
傾斜溝30は、ショルダー部側よりも接地圧の高いタイヤ赤道面CL側を浅くしているので、傾斜陸部22のタイヤ赤道面CL側の接地圧の高い部分における陸部剛性を向上させることができ、傾斜陸部22のタイヤ赤道面CL側の変形を抑えることができる。これにより、操縦安定性を向上させることができる。また、傾斜溝30は、第1周方向溝14側で溝幅を広くすると共に、溝深さを深くしているので、傾斜溝30の水を第1周方向溝14へ効率的に排水することができる。
また、傾斜陸部22には、角部24の形成されている側(矢印A方向側)に傾斜溝30に面して段部40が形成されているので、傾斜溝30での排水性を確保しつつ、傾斜陸部22の剛性を向上させて倒れを抑制することができる。本実施形態では、傾斜陸部22の矢印A方向側のみに段部40を形成したが、矢印A方向とは反対方向側にも段部40と同様の構成の段部を形成してもよい。
なお、本実施形態の段部40は断面形状が矩形であるが、段部40の断面形状は、三角形等、他の形状であっても良い。
また、本実施形態では、タイヤ周方向に沿って延びる第1周方向溝14、第2周方向溝16、及び第3周方向溝18の各々に、第1突部46、第2突部58、及び第3突部66を設けているので、これらの突起がない場合と比較して、雪上でのトラクション性能、ブレーキ性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、第2陸部50に吸音空洞部52を構成しているので、より高い騒音抑制効果を得ることができる。
なお、傾斜陸部22に形成されるサイプ38A−1、サイプ38A−2、サイプ38B、サイプ38Cの曲率半径Rが大き過ぎると、サイプのエッジが直線状に近づき、タイヤ周方向のエッジ成分が不足し、コーナリング性能の向上が望めなくなる。
また、これらのサイプの長手方向一端と他端とを直線状に結ぶ仮想線FLとタイヤ幅方向との成す角度θが大き過ぎると、トラクション、及びブレーキング(直進時)に効くタイヤ幅方向のエッジ成分が不足する。
なお、第1の副溝34、及び第2の副溝36の曲率半径及びタイヤ幅方向と成す仮想線の角度についても上記サイプと同様であり、規定を外れると雪上性能の向上が望めなくなる。
[その他の実施形態]
上記実施形態では、傾斜陸部22に接地時に閉じない溝として、第1の副溝34及び第2の副溝36の2本の溝を形成したが、接地時に閉じない溝は3本以上形成しても良い。傾斜陸部22に形成するサイプ、及び副溝の数は、雪上性能、操縦安定性(陸部剛性)のバランスを考慮して決定すれば良く、各々の本数は上記実施形態のものに限定されない。
傾斜陸部22に形成したサイプ38A−1、サイプ38A−2、サイプ38B、サイプ38C、第1の副溝34、及び第2の副溝36は、トレッド12を平面視したときの形状が曲率半径が単一のRの円弧形状であったが、周方向に凸形状となっていれば良く、複数の曲率半径を有する形状であっても良く、円弧以外の曲線形状であっても良い。
本実施形態の傾斜溝30は、ショルダー部側よりも接地圧の高いタイヤ赤道面CL側を浅くしているが、傾斜溝30はショルダー部側からタイヤ赤道面CL側に向けて溝深さを徐々に浅くしても良い。
上記実施形態では、傾斜陸部22に形成したサイプ、及び副溝の凸の向きが矢印A方向であったが、場合によっては凸の向きは矢印A方向と反対方向としても良い。
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
14 第1周方向溝(周方向溝)
16 第2周方向溝(周方向溝)
18 第3周方向溝(周方向溝)
22 傾斜陸部
30 傾斜溝
40 段部(第1の突出部)
46 第1突部(第2の突出部)
58 第2突部(第2の突出部)
66 第3突部(第2の突出部)

Claims (9)

  1. トレッドに、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の周方向溝と、周方向溝間に配置され、周方向溝間にタイヤ周方向に間隔を開けて形成されたタイヤ幅方向に対して同一方向に傾斜する複数本の傾斜溝で区画された傾斜陸部を備え、
    少なくとも前記傾斜陸部の中央側には、タイヤ幅方向に延びかつタイヤ周方向の一方側に対して凸なるように湾曲し接地時に閉じる複数のサイプと、タイヤ幅方向に延びかつタイヤ周方向の一方側に前記サイプと同一方向に凸なるように湾曲し接地時に閉じない複数の副溝とが、交互に形成されている、空気入りタイヤ。
  2. 前記傾斜陸部がタイヤ赤道面を横断し、前記傾斜陸部のタイヤ幅方向中心がタイヤ赤道面よりも車両装着時の車両幅方向外側に位置している、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記傾斜陸部の踏面を平面視した時の前記サイプの長手方向両端部を直線状に結ぶ仮想線は、タイヤ幅方向に対して45°以下に設定されている、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記傾斜陸部の踏面を平面視した時の前記サイプは、曲率半径が100mm以下の円弧状とされている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記傾斜陸部のタイヤ幅方向中央側に最も近く配置される前記副溝は、前記傾斜陸部のタイヤ幅方向中央から離れた位置に配置される前記副溝よりも、溝幅が狭く、かつ溝深さが深い、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記傾斜陸部のタイヤ幅方向最外側には前記サイプが形成されている、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記傾斜溝は、タイヤ赤道面に近い側がショルダー部に近い側よりも溝幅が狭く、かつ溝深さが浅く形成されている、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記傾斜溝には、溝底と前記傾斜陸部とで形成される隅部を埋めるように第1の突出部が形成されている、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 少なくとも前記傾斜陸部を区画する前記周方向溝には、溝底と前記傾斜陸部とで形成される隅部を埋めるように第2の突出部が形成されている、請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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