以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
まず、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2の表面側(図1の紙面手前側)に遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置された透明なガラス板(不図示)を支持する部材であり、遊技盤2に対して開閉可能に構成されている。
枠部材3に支持されたガラス板と遊技盤2との間には、遊技球が移動する遊技領域20が形成されている。遊技者がハンドル31を握ってレバー32を時計方向へ回転させると、皿39に溜められた遊技球が不図示の発射装置へ供給されて、ハンドル31の回転角度に応じた打球力で発射装置から遊技球が発射される。発射された遊技球は、不図示のガイド部材によって遊技領域20の上部位置へ案内され、遊技領域20に配置された不図示の遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2の表面に沿って落下する。なお、発射装置による遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン33を操作することによって一時的に停止される。また、皿39と近接する位置には取り出しボタン34が設けられており、遊技者が取り出しボタン34を操作すると、皿39の下面の一部が開口されて、皿39に溜まった遊技球が皿39の下方に配置された不図示の箱へ落下する。
遊技領域20には、入賞や抽選に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24、及びゲート25が設けられている。また、遊技領域20における大入賞口23の下方には、始動口21,22、又は入賞口23,24に入らなかった遊技球を遊技領域20の外へ排出する排出口26が設けられている。
第1始動口21及び第2始動口22は、第1始動口21を第2始動口22の上側として所定の間隔を隔てて上下に並んで配置されている。パチンコ遊技機1では、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞することで、皿39に賞球が払い出されると共に大当たり抽選が実行される。なお、以下の説明では、第1始動口21への遊技球の入賞を契機として実行される大当たり抽選を「第1特別図柄抽選」と呼び、第2始動口22への遊技球の入賞を契機として実行される大当たり抽選を「第2特別図柄抽選」と呼び、これらの抽選を総称して「特別図柄抽選」と呼ぶものとする。
第1始動口21と第2始動口22との間には、チューリップの花を模した一対の羽根部材を有する電動チューリップ27が配置されている。電動チューリップ27は、一対の羽根部材が閉じた閉姿勢(図1参照)と、一対の羽根部材が開いた開姿勢(不図示)との間で姿勢変化可能に構成されており、不図示の電動ソレノイドが作動することによって閉姿勢から開姿勢に姿勢変化する。
電動チューリップ27の一対の羽根部材が閉姿勢の状態では、第1始動口21を構成する部材及び電動チューリップ27によって第2始動口22への遊技球の進入経路が塞がれており、遊技球が第2始動口22へ入ることはない。これに対して、遊技球がゲート25を通過すると、普通図柄抽選(電動チューリップ27の開閉抽選)が実行され、この普通図柄抽選に当選すると、電動チューリップ27の一対の羽根部材が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、普通図柄抽選に当選することで、第2始動口22への遊技球の進入経路が開放されて、遊技球が第2始動口22に入賞可能となる。すなわち、第2特別図柄抽選の実行が可能な状態となる。ちなみに、普通入賞口24に遊技球が入賞した場合には抽選は実行されないが、第1始動口21や第2始動口22に遊技球が入賞した場合よりも多い賞球が皿39に払い出される。
大入賞口23は、特別図柄抽選の結果に応じて開放される。大入賞口23の開口部には、大入賞口23を開閉するプレートが配置されている。特別図柄抽選に当選していない状態では、このプレートが遊技盤2の表面と同一平面を形成する姿勢となっているために、大入賞口23に遊技球が入らない状態となっている。これに対して、特別図柄抽選に当選すると、プレートの下端側を軸としてプレートの上端側が遊技盤2の前方へ傾倒して大入賞口23が開放され、遊技者が多量の賞球を得ることが可能な大当たり遊技を楽しむことができる。
遊技盤2の表面における遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示器として機能する液晶表示器5が設けられている。液晶表示器5には、例えば、特別図柄抽選の結果を報知するための装飾図柄、予告演出を行うキャラクタやアイテム、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトが表示される。
液晶表示器5の上方に盤ランプ8が設けられている。盤ランプ8は、遊技者による遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。液晶表示器5の側方に可動役物7が配置されている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成されており、例えば内蔵された発光素子を発光させながら回動することによって各種の演出を行う。
皿39と近接する位置に、演出ボタン51が設けられている。演出ボタン51は、遊技者が操作情報を入力するための操作手段として機能するものである。図には示されていないが、パチンコ遊技機1では、演出ボタン51の操作を促す演出画像が液晶表示器5に表示される。これに対して、遊技者が演出ボタン51を操作(例えば連打)することで、例えば液晶表示器5に表示されている演出画像の切り替えが行われる。なお、この演出ボタン51の構成及び動作については、後に詳述する。
スピーカ35は、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。枠ランプ36は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更、光の照射方向の変更等の光による各種の演出を行う。
表示器4は、上述した特別図柄抽選と普通図柄抽選の結果やこれらの抽選の保留数、パチンコ遊技機1の遊技状態等の情報を表示するものである。なお、この表示器4は、本発明とは直接関係しないので、ここでのその詳細な説明は省略する。
[ボタンユニット50の構成及び演出ボタン51の動作]
以下、図2〜図12を参照しつつ、演出ボタン51を含むボタンユニット50の構成、及び演出ボタン51の動作について詳細に説明する。ここで、図2は、演出ボタン51が飛び出していない状態におけるボタンユニット50の上面側を示す斜視図である。図3は、演出ボタン51が飛び出した状態におけるボタンユニット50の上面側を示す斜視図である。図4は、演出ボタン51が飛び出していない状態におけるボタンユニット50の内部構成を示す縦断面図である。図5は、演出ボタン51の下面側を示す斜視図である。図6は、飛び出していない演出ボタン51が押圧された状態におけるボタンユニット50の内部構成を示す縦断面図である。図7は、演出ボタン51が飛び出した状態における電飾基板96周辺の構成を示す部分拡大図である。図8は、飛び出した演出ボタン51が押圧された状態における電飾基板96周辺の構成を示す部分拡大図である。図9は、ユニット本体80の上面側を示す斜視図である。図10は、ボタンユニット50の駆動伝達機構90を示す斜視図である。図11は、演出ボタン51が飛び出していない状態におけるローラ59の位置を示す円筒カム83の斜視図である。図12は、演出ボタン51が飛び出した状態におけるローラ59の位置を示す円筒カム83の斜視図である。なお、図4及び図6においては、電飾基板96の実装部品の図示が省略されている。
ボタンユニット50は、皿39と近接する枠部材3の上面側に固定されている。このボタンユニット50は、図2〜図4に示されるように、大別して、演出ボタン51、カバー70、ユニット本体80、及びボタンモータ97を有して構成されている。
演出ボタン51は、遊技者によって押下される押ボタンとして機能するものである。本実施形態では、演出ボタン51は、図4に示されるように、3層の樹脂部材を積層した下面に開口を有する略円筒形状に形成されている。この演出ボタン51の内部には、演出ボタン51を電飾する複数のボタンランプ98(図7参照)が実装された電飾基板96が設けられている(図4参照)。このため、演出ボタン51の上面を通してボタンランプ98の光を遊技者が視認できるように、演出ボタン51は半透明な樹脂で形成されている。図4に示されるように、演出ボタン51の下端には、演出ボタン本体52の外周面に対して径方向の外側に突出した突部53が形成されている。この突部53は、演出ボタン51が上方へ移動した際に、後述するカバー70のストッパ72(図4参照)に当接するものである。このため、突部53の外径寸法は、ストッパ72の内径寸法よりも大きく設定されている。
図5に示されるように、演出ボタン51の突部53には、演出ボタン51の下面を構成する略円板形状の第1可動体54が固定されている。この第1可動体54の裏面には、第1可動体54から下方に突出する遮光板57が設けられている。遮光板57は、演出ボタン51が飛び出していない状態(図2に示される状態、以下「通常状態」という。)において、演出ボタン51が遊技者によって操作されたことを検知するために、第1光センサ81(本発明の第1検知センサの一例)(図4参照)によって検知される。
また、図7に示されるように、第1可動体54には、電飾基板96の裏面に設けられた第2光センサ82(本発明の第2検知センサの一例)と対応する位置に、遮光板63が設けられている。遮光板63は、演出ボタン51が飛び出した状態(図3に示される状態、以下「飛び出し状態」という。)であることを検知するために、第2光センサ82によって検知される。また、図4に示されるように、第1可動体54には、後述する円筒カム83を挿通するための挿通孔55と、2本の支柱84を挿通するための2つの挿通孔56が形成されている。
第1可動体54の裏面に第2可動体58が固定されている(図4及び図5参照)。図5に示されるように、第2可動体58の裏面には2つのローラ59が設けられている。これらのローラ59は、円筒カム83の中心を通る円筒カム83の径方向を軸方向として回転自在に構成されている。これらのローラ59は、円筒カム83の凹部86(図11参照)に配置される。ローラ59の動作については、後に詳述する。
図5に示されるように、第2可動体58における挿通孔55,56と対応する位置に、挿通孔60,61が形成されている。挿通孔60は、挿通孔55と同様に円筒カム83を挿通するためのものである。挿通孔61は、挿通孔56と同様に支柱84を挿通するためのものである。なお、第2可動体58には、上述した遮光板57を第2可動体58の下方に突出させるための切り欠き62が形成されている。
カバー70は、演出ボタン51を上下動可能に支持するものであり、上下に開口を有する略円筒形状に形成されている(図4参照)。このカバー70のカバー本体71は、演出ボタン51の突部53を上下方向にスライド可能に支持するものである。このため、カバー本体71の内径寸法は、突部53の外径寸法よりも若干大きく設定されている。このカバー本体71の上端には、断面が略L字型のストッパ72(図4参照)が形成されている。このストッパ72は、演出ボタン本体52を上下方向にスライド可能に支持するとともに、所定の位置まで上昇した演出ボタン51の上方への更なる移動を規制するものである。このため、ストッパ72の内径寸法は、演出ボタン本体52の外径寸法よりも若干大きく、且つ突部53の外径寸法よりも小さく設定されている。
上述したように、演出ボタン51に第1可動体54及び第2可動体58が固定されており、演出ボタン51がカバー本体71及びストッパ72によって上下方向にスライド可能に支持されているので、演出ボタン51、第1可動体54、及び第2可動体58は、一体的に上下動可能である。また、図には示されていないが、第2可動体58は、支柱84を囲繞するように配置されたコイルバネによって上方に付勢されている。これに対して、遊技者がコイルバネの弾性力に抗して演出ボタン51を押し下げることによって演出ボタン51、第1可動体54、及び第2可動体58が一体的に下方へ移動する。そして、第2可動体58が所定の最下点位置まで下降すると、第2可動体58がユニット本体80に当接して、演出ボタン51の下方への更なる移動が規制される(図6参照)。また、カバー70にストッパ72が設けられていることにより、演出ボタン51がコイルバネの弾性力によってカバー70に対して大きく飛び出して所定の最上点位置まで上昇すると、突部53がストッパ72に当接して、演出ボタン51の上方への更なる移動が規制される。
カバー本体71の下端は、例えばネジ止め等によってユニット本体80に固定されている。このユニット本体80には、遮光板57と対応する位置に、第1光センサ81が設けられている。この第1光センサ81は、通常状態において、遊技者によって演出ボタン51が操作されたことを検知するためのものである。本実施形態では、第1光センサ81として、発光部と受光部とが所定の間隔を隔てて対向配置されたフォトインタラプタが使用される。第1光センサ81では、受光部によって受光された輝度に応じた信号レベルのセンサ信号(電気信号)が生成され、生成されたセンサ信号が演出制御部130(図13参照)へ出力される。このようにして演出制御部130へ出力されるセンサ信号の信号レベルは、第1光センサ81の受光部によって受光される輝度に応じて変化する。遊技者によって演出ボタン51が押下されていない状態では、図4に示されるように、第1光センサ81の発光部から受光部への光路が開放されている。これに対して、遊技者によって演出ボタン51が押下されると、第1可動体54に設けられている遮光板57がユニット本体80に形成された挿通孔79(図4参照)を介して第1光センサ81の発光部と受光部との間に進入する。このため、通常状態において、遊技者による演出ボタン51の操作の前後、つまり、演出ボタン51が操作されていないときと、演出ボタン51が操作されたときとで、第1光センサ81からのセンサ信号の信号レベルが相異なることになる。したがって、演出制御部130のCPU131は、第1光センサ81から出力されるセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、演出ボタン51が操作されたことを検知することができる。
ユニット本体80には、2本の支柱84が立設されており、これら2本の支柱84の上端部には、電飾基板96を支持する支持板95が固定されている(図7参照)。電飾基板96は、演出ボタン51を電飾するものであって、図7に示されるように、その表面に複数のボタンランプ98、及びショックセンサ99が実装されている。ボタンランプ98は、演出ボタン51を電飾する発光素子であって、本実施形態ではカラーLEDが使用されている。支柱84によって、ボタンランプ98が実装された電飾基板96がカバー70のストッパ72と略同じ高さに配置されているので(図4参照)、演出ボタン51がカバー70に対して上方に大きく飛び出した飛び出し状態(図3に示される状態)においても、遊技者がボタンランプ98の光を十分に視認することができる。
ショックセンサ99は、本実施形態では、圧電効果により、外部から与えられた加速度に比例した電気信号を出力する加速度センサである。このショックセンサ99としては、例えば株式会社村田製作所製のPKGSシリーズのショックセンサが好適に用いられるが、基板実装タイプであり且つ小型のものであれば、他のショックセンサを用いてもよい。
本実施形態では、ショックセンサ99は、その加速度の検知方向が図7における上下方向と一致するように電飾基板96に実装されている。すなわち、ショックセンサ99は、演出ボタン51の操作に伴う演出ボタン51の移動方向(上下方向)の加速度に比例した電気信号を出力可能に電飾基板96に実装されている。上述したように、通常状態において遊技者によって演出ボタン51が押下されると、第2可動体58がユニット本体80に衝突する。このユニット本体80には、2本の支柱84と支持板95を介して電飾基板96が固定されている。このため、第2可動体58がユニット本体80に衝突したことによる衝撃が電飾基板96に伝達されて、ショックセンサ99によって検知される。また、演出ボタン51がコイルバネの弾性力によって飛び出したとき、或いは飛び出した状態から遊技者によって押し下げられていた演出ボタン51がコイルバネの弾性力によって飛び出し状態に戻るときに、演出ボタン51の突部53がカバー70のストッパ72に衝突する。このカバー70には、ユニット本体80、2本の支柱84と支持板95を介して電飾基板96が固定されている。このため、突部53がストッパ72に衝突したことによる衝撃が電飾基板96に伝達されて、ショックセンサ99によって検知される。そして、ショックセンサ99では、検知した衝撃に応じた大きさの電気信号が生成される。
ショックセンサ99からの電気信号は、第1光センサ81や第2光センサ82からのセンサ信号と同様に演出制御部130へ出力される。図には示されていないが、電飾基板96と、演出制御部130として機能する基板との間には、ショックセンサ99からのアナログの電気信号をA/D変換してデジタルの電気信号として出力する入力回路が設けられている。このため、ショックセンサ99からの電気信号は、デジタル信号(例えば4ビット(0〜15)の衝撃データ)として演出制御部130に入力される。このため、演出制御部130のCPU131(図13参照)は、衝撃データに基づいて、遊技者の操作による演出ボタン51の動作に伴う衝撃や、コイルバネの弾性力による演出ボタン51の動作に伴う衝撃を検知することができる。このように、本実施形態では、ショックセンサ99と演出制御部130のCPU131とが本発明の衝撃検知手段として機能する。
なお、ショックセンサ99を実装する位置は、演出ボタン51の動作に伴う衝撃が伝達され易い位置であれば特に限定されるものではなく、例えば電飾基板96の裏面であってもよい。また、電飾基板96とは別の基板を設けて、その基板にショックセンサ99を実装するようにしても構わない。
電飾基板96の裏面には、遮光板63と対応する位置に第2光センサ82が実装されている。この第2光センサ82は、飛び出し状態にある演出ボタン51が遊技者によって操作されたことを検知するためのものである。本実施形態では、第2光センサ82として、第1光センサ81と同様にフォトインタラプタが使用される。この第2光センサ82で生成されるセンサ信号は、第1光センサ81で生成されるセンサ信号と同様に、演出制御部130へ出力される。演出ボタン51が完全に飛び出した飛び出し状態(突部53がストッパ72に当接した状態)では、第2光センサ82の発光部と受光部との間に遮光板63が位置している(図7参照)。これに対して、遊技者によって演出ボタン51が押下されると、第1可動体54に設けられた遮光板63が下方に移動して、第2光センサ82の発光部から受光部への光路が開放される。このため、飛び出し状態にある演出ボタン51の操作の前後、つまり、演出ボタン51が完全に飛び出した位置にあるときと、演出ボタン51が飛び出し状態の位置から下降した位置にあるときとで、第2光センサ82から演出制御部130へ出力されるセンサ信号の信号レベルが相異なることになる。したがって、演出制御部130のCPU131は、第2光センサ82から出力されるセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、演出ボタン51が完全に飛び出した飛び出し状態から遊技者によって押下されたことを検知することができる。なお、演出ボタン51がコイルバネの弾性力によって飛び出すとき、及び飛び出し状態の演出ボタン51が後述するボタンモータ97(図4参照)の駆動力によって下降するときにも第2光センサ82からのセンサ信号の信号レベルが変化する。このため、第2光センサ82の検知結果に基づいて、演出ボタン51の操作だけでなく、弾性力による演出ボタン51の飛び出し動作、及びボタンモータ97による演出ボタン51の押し下げ動作も検知することができる。
このように、本実施形態では、第1可動体54に設けられた遮光板57,63を検知する第1光センサ81及び第2光センサ82と、演出制御部130のCPU131とが、本発明における操作検知手段として機能する。
ユニット本体80の中心部には、演出ボタン51の移動方向(上下方向)を軸方向として回転可能な円筒カム83が設けられている。この円筒カム83は、演出ボタン51を遊技者の操作とは無関係に動作させるためのものである。図9及び図10に示されるように、この円筒カム83の外周面85には、外周面85に対して円筒カム83の径方向の内側に凹んだ凹部86が形成されている。外周面85と凹部86との段差部分には、円筒カム83の軸方向(上下方向)に延びる2つの垂直面87と、円筒カム83の軸方向に対して傾斜した方向に延びる2つの傾斜面88と、垂直面87の下端部と傾斜面88の下端部とを両端として水平方向に延びる2つの水平面89とが形成されている。
この円筒カム83の下方には、駆動伝達機構90が設けられている。駆動伝達機構90は、ユニット本体80の下方に設けられたボタンモータ97の駆動力を円筒カム83に伝達するものである。図9及び図10に示されるように、駆動伝達機構90は、第1ギヤ91、第2ギヤ92、第3ギヤ93、及び第4ギヤ94を有して構成されている。第1ギヤ91は、ボタンモータ97の回転軸に固定されている。第2ギヤ92は、第1ギヤ91と噛み合わされた状態で、ユニット本体80に回転可能に支持されている。第3ギヤ93は、第2ギヤ92と軸方向が一致するように一体的に構成されており、円筒カム83の下端部に設けられた第4ギヤ94と噛み合わされている。
ボタンモータ97が駆動すると、その駆動力が第1ギヤ91、第2ギヤ92、及び第3ギヤ93を介して円筒カム83の第4ギヤ94に伝達される。これにより、円筒カム83が回転する。なお、ボタンモータ97の回転方向を切り換えることによって、円筒カム83の回転方向を図11に示される第1方向75と第2方向76との間で切り換えることができる。
上述したように、演出ボタン51に固定された第2可動体58には、2つのローラ59が設けられている。これらのローラ59は、円筒カム83の凹部86に配置されている。これらのローラ59は、第2可動体58が受けるコイルバネの弾性力によって、常に上方に付勢されている。これらの2つのローラ59は、円筒カム83が回転することによって、円筒カム83からの摩擦力を受けて、垂直面87、傾斜面88、又は水平面89に沿って回転する。
図11は、図2に示される通常状態におけるローラ59の位置を示している。この状態では、上方に付勢されているローラ59の上方への移動が円筒カム83の水平面89によって規制されている。このため、遊技者が演出ボタン51を押下した場合にローラ59が下方へは移動するものの、ローラ59が水平面89よりも上側に移動することはない。この状態から図11に示されるようにボタンモータ97の駆動力によって円筒カム83が第1方向75に回転すると、水平面89がローラ59を第3方向77に回転させながらローラ59に対して第1方向75に移動する。そして、垂直面87と接する水平面89の端部がローラ59よりも第1方向75側へ移動すると、ローラ59に対する規制が解除されて、ローラ59が垂直面87に沿って回転しながらコイルバネの弾性力によって上方へと移動する(図11及び図12参照)。その結果、演出ボタン51、第1可動体54、及び第2可動体58が、突部53がストッパ72に当接する飛び出し位置(図3に示される位置)まで勢い良く飛び出すことになる。
なお、円筒カム83を第1方向75とは逆の第2方向76に回転させてローラ59を上方へ移動させることも可能である。図11に示されるようにローラ59の上方への移動が円筒カム83の水平面89によって規制されている状態から、円筒カム83が第2方向76に回転するようにボタンモータ97を駆動させると、水平面89がローラ59を第3方向77とは逆方向に回転させながらローラ59に対して第2方向76に移動する。そして、傾斜面88と接する水平面89の端部がローラ59よりも第2方向76側へ移動すると、ローラ59の外周面が円筒カム83と接する位置が、円筒カム83が回転するに連れて傾斜面88のより上方の位置へと変化するので、ローラ59が傾斜面88に沿って回転しながらコイルバネの弾性力によって上方へと移動する。その際、ローラ59が傾斜面88から常に下方への抵抗を受けているので、ローラ59が垂直面87に沿って上昇する場合に比べて、演出ボタン51、第1可動体54、及び第2可動体58がより遅い速度で飛び出すことになる。
このように、円筒カム83の回転方向(すなわちボタンモータ97の回転方向)を切り換えることによって、演出ボタン51を飛び出させる際の飛び出し速度を変化させることができる。
また、カバー70から大きく飛び出した演出ボタン51をボタンモータ97の駆動力によって押し下げることも可能である。ボタンモータ97を駆動させて、図12に示される状態から円筒カム83を第1方向75(図11参照)に回転させると、ローラ59の外周面が傾斜面88の上端部に接触する。この状態から円筒カム83を第1方向75に更に回転させると、ローラ59は、傾斜面88との摩擦力によって回転しながら、傾斜面88から受ける下方向への押圧力によって下方に押し下げられる。そして、水平面89と接する傾斜面88の端部がローラ59よりも第1方向75側へ移動すると、ローラ59が水平面89と接触した元の状態へと復帰する。これにより、飛び出し状態にある演出ボタン51がボタンモータ97の駆動力によって通常状態に戻る。
このように、演出ボタン51は、遊技者の操作(演出ボタン51を押下する操作)とは無関係に動作可能(本実施形態では上下動可能)に構成されている。
なお、図2〜図12には表れていないが、ユニット本体80には、水平面89の略中央部がローラ59と接している状態を検知するための原点検知センサ78(図13参照)が設けられている。演出制御部130のCPU131は、この原点検知センサ78の検知結果に基づいて、演出ボタン51が通常状態であるか否かを判断することができる。
ところで、上述したボタンユニット50は、ボタンモータ97の駆動力によって演出ボタン51が遊技者の操作とは無関係に動作可能に構成されている。このため、遊技者による演出ボタン51の操作に伴う衝撃をショックセンサ99で検知することを考えた場合、遊技者による操作とは無関係な演出ボタン51の動作(飛び出し動作)に伴う衝撃が遊技者の操作によるものであるとして誤検知されないようにする必要がある。そこで、本実施形態に係るパチンコ遊技機1は、第1光センサ81及び第2光センサ82の検知結果に基づいて、ショックセンサ99によって衝撃が検知されたときの演出ボタン51の動作が遊技者の操作によるものであるか否かを判別して、遊技者の操作に応じた演出ボタン51の動作に伴う衝撃だけを取得して、演出に利用することとしている。以下、このような機能を実現するためのパチンコ遊技機1の構成及び動作について詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側(図1の紙面奥側)には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。
以下、図13を参照しつつ、パチンコ遊技機1の制御装置の構成について説明する。ここで、図13は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図である。図13に示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、遊技制御部100、払出制御部120、演出制御部130、画像音響制御部140、及びランプ制御部150を備えている。
[遊技制御部100の構成]
遊技制御部100は、CPU101、ROM102、及びRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。ROM102には、上記プログラムの他に、第1特別図柄抽選の最大保留数Umax1、第2特別図柄抽選の最大保留数Umax2等が記憶されている。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。この遊技制御部100の主な機能は以下の通りである。
遊技制御部100は、各種演出に必要なデータを演出制御部130へ送信する。例えば、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を実行し、その抽選結果を示すデータを演出制御部130へ送信する。
遊技制御部100は、電動チューリップ27の羽根部材が開姿勢となる開時間、羽根部材が開閉する回数、及び羽根部材が閉じてから次に開くまでの開閉時間間隔を制御する。また、遊技制御部100は、遊技球が第1始動口21又は第2始動口22へ入賞したことによる特別図柄抽選の保留数、及び遊技球がゲート25を通過したことによる普通図柄抽選の保留数を管理する。
遊技制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、所定条件(例えば、大入賞口23が開いてから30秒が経過、大入賞口23への10個の遊技球の入賞、又は大入賞口23の開放累積時間が1.8秒以内)を満たすまで、大入賞口23のプレートが突出傾倒して大入賞口23の開状態を維持するラウンドを所定回数(例えば15回)繰り返す。
遊技制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、及び普通入賞口24に遊技球が入賞すると、入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御部120に指示する。払出制御部120が遊技制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払い出された賞球の個数に関する情報が払出制御部120から遊技制御部100へ送られる。遊技制御部100は、払出制御部120から取得した情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
これらの機能を実現するために、遊技制御部100には、第1始動口スイッチ(SW)111、第2始動口スイッチ(SW)112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ(SW)114、大入賞口スイッチ(SW)115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ(SW)117、及び表示器4が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ出力する。電動チューリップ開閉部113は、電動チューリップ27の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを有している。遊技制御部100からの制御信号に応じて電動ソレノイドが作動して、電動チューリップ27の一対の羽根部材が姿勢変化する。ゲートスイッチ114は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ出力する。大入賞口スイッチ115は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ出力する。大入賞口制御部116は、大入賞口23のプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを有している。遊技制御部100からの制御信号に応じて電動ソレノイドが作動して、大入賞口23が開閉される。普通入賞口スイッチ117は、普通入賞口24に遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号を遊技制御部100へ出力する。
遊技制御部100は、第1特別図柄抽選の結果、第1特別図柄抽選の保留数、第2特別図柄抽選の結果、第2特別図柄抽選の保留数、普通図柄抽選の結果、普通図柄抽選の保留数、及びパチンコ遊技機1の遊技状態を表示器4に表示させる。
[払出制御部120の構成]
払出制御部120は、CPU121、ROM122、及びRAM123を備えている。CPU121は、ROM122に記憶されたプログラムに基づいて、賞球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。RAM123は、CPU121が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
払出制御部120は、遊技制御部100からの指示に基づいて、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球が皿39へ払い出されるように、球タンクから皿39へ遊技球を送り出す払出モータ125を制御する。
払出制御部120には、払出モータ125の他に、払出球検出部126、球有り検出部127、及び満タン検出部128が接続されている。払出球検出部126は、払出モータ125により球タンクから皿39へ払い出された賞球の数を検出する。球有り検出部127は、球タンクにおける遊技球の有無を検出する。満タン検出部128は、皿39が遊技球で満タンになったことを検出する。払出制御部120は、払出球検出部126、球有り検出部127、及び満タン検出部128の検出結果に応じて所定の処理を実行する。
[演出制御部130の構成]
演出制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測する。
演出制御部130は、遊技制御部100から送られる特別図柄抽選の結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン51からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。演出制御部130は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する。
演出制御部130には、上述したボタンユニット50が備える第1光センサ81、第2光センサ82、原点検知センサ78、及びショックセンサ99が接続されている。
演出制御部130は、第1光センサ81(図4参照)からのセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、通常状態(図2参照)の演出ボタン51が操作されたことを検知する。また、演出制御部130は、第2光センサ82(図7参照)からのセンサ信号の信号レベルの変化に基づいて、飛び出し状態(図3参照)の演出ボタン51が操作されたことを検知する。また、演出制御部130は、原点検知センサ78の検知結果に基づいて、演出ボタン51が通常状態であるか否かを判断する。
また、演出制御部130は、ショックセンサ99からの衝撃データに基づいて、演出ボタン51の操作に伴う衝撃を検知する。そして、演出制御部130は、検知した衝撃に応じて、画像音響制御部140及びランプ制御部150によって実行される演出を変化させる。
[画像音響制御部140の構成]
画像音響制御部140は、CPU141、ROM142、及びRAM143を備えている。CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出内容を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。図には示されていないが、画像音響制御部140は、液晶表示器5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)、及びスピーカ35から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)を備えている。CPU141は、演出制御部130からのコマンド及びROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP及び音響DSPへ出力することにより、VDP及び音響DSPの動作を制御する。
音響DSPには、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSPによるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSPは、CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ35へ出力する。
VDPは、液晶表示器5に表示される演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、及び描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示器5へ出力する出力回路を有している。描画エンジンは、CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて描画処理を実行する。具体的には、各ピクセルの色を計算し、計算した色の値をフレームバッファに書き込むレンダリング処理を行う。フレームバッファに描画された演出画像は、1フレーム分の演出画像に対応する複数の画素データから構成されており、各画素データは、R(Red)、G(Green)、B(Blue)を示す色情報と、画素の透過度を示すアルファ値とを含んでいる。出力回路は、フレームバッファに描画された演出画像を所定の表示タイミングで液晶表示器5へ出力する。
[ランプ制御部150の構成]
ランプ制御部150は、CPU151、ROM152、及びRAM153を備えている。CPU151は、盤ランプ8や枠ランプ36、可動役物7、ボタンランプ98、及びボタンモータ97の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM152には、CPU151によって実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM153は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ROM152には、発光パターンデータ、及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ36、盤ランプ8、可動役物7に設けられた役物ランプ、ボタンランプ98のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7の動作パターンやボタンモータ97の動作パターン(ボタンモータ97の回転方向や回転速度)を示すデータである。
ランプ制御部150のCPU151は、ROM152に記憶されている発光パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータを読み出して、盤ランプ8、枠ランプ36、役物ランプ、及びボタンランプ98の発光を制御する。また、CPU151は、ROM152に記憶されている動作パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータを読み出して、可動役物7を回動させる役物モータや演出ボタン51を上下動させるボタンモータ97の動作を制御する。
[演出制御部130による演出制御処理]
以下、図14及び図15を参照しつつ、演出制御部130によって実行される演出制御処理について説明する。ここで、図14及び図15は、演出制御部130によって実行される演出制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、図14及び図15のフローチャートに基づいて説明する演出制御部130で行われる処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいてCPU131が発行する命令に従って行われる。
演出制御部130のCPU131は、例えば遊技制御部100から装飾図柄の変動表示の開始を指示するコマンドを受信してからの経過時間に基づいて、液晶表示器5における装飾図柄の変動表示を伴う演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS101)。CPU131は、装飾図柄の変動表示を伴う演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS101:NO)、装飾図柄の変動表示の開始を指示する変動開始コマンドを遊技制御部100から受信したか否かを判定する(ステップS102)。
CPU131は、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS102:YES)、変動開始コマンドを解析して(ステップS103)、変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報(図柄、変動パターン等)に基づいて演出パターンを決定する(ステップS104)。このステップS104の処理が行われることにより、液晶表示器5に表示される装飾図柄の変動パターン、可動役物7の動作パターンや発光パターン、盤ランプ8や枠ランプ36の発光パターン、スピーカ35から出力される音声の出力パターン、ボタンモータ97の動作パターン、ボタンランプ98の発光パターンといった遊技演出の内容が決定される。
そして、CPU131は、遊技制御部100から受信した変動パターンの設定情報に基づく液晶表示器5での装飾図柄の変動表示の開始、及びステップS104の処理で決定した演出パターンに対応する演出の開始を指示する変動演出開始コマンドを生成して、その変動演出開始コマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する(ステップS105)。このステップS105の処理が行われることによって、演出制御部130で決定された演出が画像音響制御部140及びランプ制御部150によって実現されることになる。
上記ステップS101において、CPU131は、装飾図柄の変動表示を伴う演出の実行中であると判定した場合(ステップS101:YES)、ショックセンサ99の検知結果に基づいて、設定強度以上の衝撃が検知されたか否かを判定する(ステップS107)。具体的には、CPU131は、ショックセンサ99から入力回路を介して入力される衝撃データが示す衝撃値が、ROM132に記憶されている設定値以上であるか否かを判定する。
CPU131は、設定強度以上の衝撃が検知されていないと判定した場合(ステップS107:NO)、装飾図柄の変動表示の停止を指示する変動停止コマンドを遊技制御部100から受信したか否かを判定する(ステップS108)。CPU131は、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(ステップS108:YES)、画像音響制御部140を介して液晶表示器5に特別図柄抽選の結果を示す装飾図柄を停止表示させると共に、ステップS105の処理に応じて開始された演出を画像音響制御部140及びランプ制御部150に終了させる(ステップS109)。このステップS109の処理が行われた場合、又は変動停止コマンドを受信していないとCPU131によって判定された場合(ステップS108:NO)、一連の演出制御処理が終了して、処理がステップS101へ戻される。
図16は、通常状態の演出ボタン51が遊技者によって3回押下されたときのセンサ信号の変化の一例を示すタイミングチャートである。演出ボタン51が通常状態のときは、図11に示されるようにローラ59の上方への移動が円筒カム83の水平面89によって規制されているので、遮光板63(図7参照)が第2光センサ82に検知されることはない。このため、演出ボタン51が通常状態のときには、図16に示されるように、遮光板63が検知されていないことを示すOFF信号が第2光センサ82から連続的に出力される。一方、通常状態の演出ボタン51が遊技者によって押下されると、第1光センサ81の上方に位置していた遮光板57が押し下げられて第1光センサ81の発光部と受光部との間の空間に進入する(図4及び図6参照)。このため、演出ボタン51の操作前には遮光板57が検知されていないことを示すOFF信号が第1光センサ81から出力されていたのが、演出ボタン51の操作直後には遮光板57が検知されていることを示すON信号が第1光センサ81から出力されることになる(図16参照)。ちなみに、ボタンモータ97の駆動によってローラ59を水平面89と当接する位置よりも下に押し下げることはできないので、遊技者が演出ボタン51を押下しなければ、遮光板57が第1光センサ81によって検知されることはない。このように、演出ボタン51が通常状態にあるときは、遊技者によって演出ボタン51が操作されたときにだけ、第1光センサ81からのセンサ信号がOFF信号からON信号へと一時的に変化する。
このため、CPU131は、設定強度以上の衝撃が検知されたと判定した場合(ステップS107:YES)、衝撃データに基づいて、第1光センサ81からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化したか否かを判定する(ステップS111)。ここで、第1光センサ81からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化していないとCPU131によって判定された場合(ステップS111:NO)、検知された衝撃が演出ボタン51の飛び出し動作によるものであるか、或いは飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって押下されたことによるものであるので、処理が後述するステップS115へ進められる。
衝撃取得手段として機能するCPU131は、第1光センサ81からのセンサ信号がOFF信号からON信号へと変化したと判定した場合(S111:YES)、ステップS107の処理で設定強度以上であると判定した衝撃を、通常状態における演出ボタン51の操作に伴う衝撃であると判定して、その衝撃を取得する(ステップS112)。具体的には、CPU131は、ステップS107の処理で設定強度以上であると判定した衝撃データが示す衝撃値を、遊技者による通常状態の演出ボタン51の操作に伴う衝撃であることを示す識別情報と関連付けてRAM133の所定領域に格納する。この衝撃データは、本実施形態では4ビットのデジタルデータであり、この衝撃データによって、演出ボタン51の操作に伴う衝撃が「0」〜「15」の16段階の数値として示されることになる。したがって、CPU131は、ショックセンサ99から入力回路を介して入力された衝撃データに基づいて、演出ボタン51の操作に伴う衝撃を数値化した形で検知することができる。
このように、第1光センサ81によって演出ボタン51の操作が検知されたタイミング、ここでは、第1光センサ81からのセンサ信号の信号レベルが、OFF信号が示す信号レベルからON信号が示す信号レベルへと変化したタイミングでショックセンサ99によって検知された衝撃を、遊技者による通常状態の演出ボタン51の操作に伴う衝撃として取得する。
ステップS112の処理で遊技者の演出ボタン51の操作に伴う衝撃を取得した場合、CPU131は、取得した衝撃に応じた演出を実行する(ステップS113)。具体的には、CPU131は、ステップS112の処理で取得した衝撃が設定強度以上であるものの相対的に小さい場合には例えばボタンランプ98を青色で発光させ、衝撃が相対的に大きい場合には例えばボタンランプ98を赤色で発光させる。
このように、演出制御部130のCPU131は、ショックセンサ99によって取得された衝撃に基づいて、パチンコ遊技機1が備える演出手段によって実行される演出を制御する。なお、このステップS113においては、通常状態での演出ボタン51の操作に伴う衝撃に応じてボタンランプ98の発光を制御することとしているが、他の演出手段を制御するようにしてもよい。例えば、ステップS112の処理で取得した衝撃が設定強度以上であるものの相対的に小さい場合にはスピーカ35から所定の効果音を小さい音量で出力させ、衝撃が相対的に大きい場合にはスピーカ35から効果音を大きい音量で出力させるような形態が考えられる。また、ステップS112において、液晶表示器5に表示される演出画像を、衝撃に応じて異ならせるような制御を行ってもよいし、複数の演出手段を複合的に制御して、衝撃に応じて異なる演出が行われるようにしてもよい。
このステップS113の処理が行われた場合、処理が上述したステップS108へ進められる。
図17は、通常状態の演出ボタン51がコイルバネの弾性力によって飛び出したときのセンサ信号の変化の一例を示すタイミングチャートである。円筒カム83の回転により演出ボタン51が通常状態から飛び出し状態に変化するときは、第1光センサ81の上方に位置している遮光板57が更に上方へと移動するので、図17に示されるように、第1光センサ81から出力されるセンサ信号がOFF信号からON信号に変化することはない。また、円筒カム83の回転により演出ボタン51が通常状態から飛び出し状態に変化するときは、第2光センサ82の下方に位置している遮光板63が第2光センサ82の発光部と受光部との間に進入して、その状態が維持されることになる。このため、演出ボタン51が飛び出す前は遮光板63が検知されていないことを示すOFF信号が第2光センサ82から出力されていたのが、演出ボタン51が飛び出し状態となって以降は、遮光板63が検知されていることを示すON信号が第2光センサ82から出力されることになる(図17参照)。
図18は、飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって3回押下されたときのセンサ信号の変化の一例を示すフローチャートである。演出ボタン51が飛び出し状態のときは、遮光板57が第1光センサ81に対して上方に移動しているので、図18に示されるように、遮光板57が検知されていないことを示すOFF信号が第1光センサ81から連続的に出力される。一方、飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって押下されると、第2光センサ82の発光部と受光部との間に位置していた遮光板63が演出ボタン51と共に下降して第2光センサ82の発光部と受光部との間の空間が開放される。このため、演出ボタン51の操作前には遮光板63が検知されていることを示すON信号が第2光センサ82から出力されていたのが、少なくとも演出ボタン51が押下されている間は、遮光板63が検知されていないことを示すOFF信号が第2光センサ82から出力されることになる。
このように、演出ボタン51の飛び出し動作の際には、第2光センサ82からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化する(図17参照)。また、飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって押下された際には、第2光センサ82からのセンサ信号がON信号からOFF信号に一旦変化してから、押圧力が解除される(遊技者が演出ボタン51から指を離す)ことで、OFF信号からON信号に戻ることになる。したがって、第1光センサ81からOFF信号が連続的に出力されている状態で、第2光センサ82から出力されるセンサ信号のパターンに基づいて、ショックセンサ99によって検知された衝撃が、演出ボタン51の飛び出し動作に伴うものであるか、或いは飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって操作されたことに伴うものであるかを判別することが可能である。
そこで、CPU131は、第1光センサ81からのセンサ信号がOFF信号からON信号へと変化していない(OFF信号のままである)と判定した場合(ステップS111:NO)、図15に示されるように、第2光センサ82からのセンサ信号のパターンを取得する(ステップS115)。そして、CPU131は、ステップS115の処理で取得したパターンが、第2光センサ82からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化したことを示すものであるか否かを判定する(ステップS116)。すなわち、コイルバネの弾性力によって通常状態の演出ボタン51が飛び出したか否かを判定する。ここで、CPU131は、第2光センサ82からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化したことを示すパターンであると判定した場合(ステップS116:YES)、ステップS107の処理で設定強度以上であると判定した衝撃を、演出ボタン51の飛び出し動作に伴う衝撃であると判定して、その衝撃を取得する(ステップS117)。具体的には、CPU131は、ステップS107の処理で設定強度以上であると判定した衝撃データが示す衝撃値を、演出ボタン51の飛び出し動作に伴う衝撃であることを示す識別情報と関連付けてRAM133の所定領域に格納する。
ステップS117の処理に続いて、CPU131は、演出ボタン51の飛び出し動作に連動して表示演出を変化させる(ステップS118)。具体的には、CPU131は、画像音響制御部140を介して、ステップS117の処理が行われるまで液晶表示器5に表示されていた演出画像を変化させる。その際、CPU131は、ステップS112の処理で取得した衝撃が設定強度以上であるものの相対的に小さい場合には演出画像を第1の演出画像(不図示)に変化させ、衝撃が相対的に大きい場合には第2の演出画像(不図示)に変化させる。
このように、CPU131は、演出ボタン51が飛び出した瞬間に、ショックセンサ99の検知結果に応じて相異なる演出画像が表示されるように、画像音響制御部140を制御する。なお、このステップS117における演出の変化は一例であって、例えばスピーカ35や可動役物7等の他の演出手段の演出を変化させるものであってもよい。
CPU131は、ステップS115の処理で取得したパターンが、第2光センサ82からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化したことを示すものではないと判定した場合(ステップS116:NO)、ステップS115の処理で取得したパターンが、第2光センサ82からのセンサ信号がON信号からOFF信号に変化した後にON信号に戻ったことを示すものであるか否かを判定する(ステップS119)。すなわち、飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって押下されたか否かを判定する。
CPU131は、ステップS115の処理で取得したパターンが、第2光センサ82からのセンサ信号がON信号からOFF信号に変化した後にON信号に戻ったことを示すものでもないと判定した場合(ステップS119:NO)、枠部材3を叩く不正行為が行われたと判定して(ステップS120)、例えばスピーカ35から警告音を出力するといったエラー報知を行う(ステップS121)。
CPU131は、ステップS115の処理で取得したパターンが、第2光センサ82からのセンサ信号がON信号からOFF信号に変化した後にON信号に戻ったことを示すものであると判定した場合(ステップS119:YES)、ステップS107の処理で設定強度以上であると判定した衝撃を、飛び出し状態の演出ボタン51の操作に伴う衝撃であると判定して、その衝撃を取得する(ステップS122)。具体的には、CPU131は、ステップS107の処理で設定強度以上であると判定した衝撃データが示す衝撃値を、飛び出し状態の演出ボタン51の操作に伴う衝撃であることを示す識別情報と関連付けてRAM133の所定領域に格納する。
このように、CPU131は、第2光センサ82からのセンサ信号の信号レベルがON信号が示す第1の信号レベル(HIGHレベル)からOFF信号が示す第2の信号レベル(LOWレベル)に変化してからON信号が示す第1の信号レベルに戻った場合に、第1の信号レベルに戻ったタイミングでショックセンサ99によって検知された衝撃を、遊技者による飛び出し状態の演出ボタン51の操作に伴う衝撃として取得する。
CPU131は、ステップS122の処理に続いて、取得した衝撃に応じた演出を実行する(ステップS123)。具体的には、CPU131は、ステップS112の処理で取得した衝撃が設定強度以上であるものの相対的に小さい場合には例えば可動役物7を2回だけ回転させ、衝撃が相対的に大きい場合には可動役物7を5回回転させる。
なお、このステップS123で実行される演出は、ここで例示したものに限定されるものではなく、他の演出であってもよいし、ステップS113の処理で実行される処理と同様の処理であってもよいし異なる処理であってもよい。
このように、ステップS118の処理が行われた場合、ステップS121の処理が行われた場合、又はステップS123の処理が行われた場合、ステップS107で「NO」と判定された場合と同様に、処理がステップS108に進められる。
なお、通常状態の演出ボタン51が飛び出し状態へと変化した後、一旦通常状態へと戻ってから再び飛び出し状態へと変化するというように、演出ボタン51が連続的に飛び出すような制御を行うことが考えられる。この場合、第2光センサ82からのセンサ信号が、OFF信号からON信号に変化した後、OFF信号に変化してから再びON信号に戻るというように、第2光センサ82からのセンサ信号が、飛び出し状態の演出ボタン51が操作された場合と一部同様のパターン変化を示す可能性がある。そこで、第2光センサ82からのセンサ信号がON信号からOFF信号に変化してからON信号に戻った場合に、センサ信号がON信号からOFF信号に変化してからON信号に戻るまでの経過時間が、予め設定された設定時間T(図17及び図18参照)以上であるか否かに基づいて、演出ボタン51の飛び出し動作と飛び出し状態の演出ボタン51の操作とを判別するようにしてもよい。この場合、経過時間が設定時間T以上(図17の場合)であれば演出ボタン51の飛び出し動作であると判別でき、経過時間が設定時間T未満(図18の場合)であれば演出ボタン51が操作されたと判別することができる。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、ショックセンサ99によって検知された衝撃のうち、演出ボタン51の操作が検知されたタイミングで検知された衝撃が遊技者による演出ボタン51の操作に伴う衝撃として取得される。したがって、演出ボタン51の飛び出し動作といった遊技者の操作とは無関係な演出ボタン51の動作に伴う衝撃が遊技者による演出ボタン51の操作に伴う衝撃として誤検知されるのを防止することができる。
また、本実施形態では、通常状態においては、演出ボタン51が遊技者による操作とは無関係に動作した場合(飛び出した場合)には第1光センサ81から出力されるセンサ信号の信号レベルが変化しない一方で、遊技者による操作に応じて演出ボタン51が動作した場合には、その操作の前後で第1光センサ81から出力されるセンサ信号の信号レベルが変化する。このため、第1光センサ81の検知結果に基づいて、遊技者によって演出ボタン51が操作されたか否かを容易に判別して、遊技者による演出ボタン51の操作に伴う衝撃だけを容易に取得することができる。
また、本実施形態では、通常状態の演出ボタン51が遊技者によって押下されたときの他に、通常状態の演出ボタン51がコイルバネの弾性力によって飛び出し状態となるとき、及び飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって押下されてからその押圧力が解除されるときに、ショックセンサ99によって衝撃が検知される。演出ボタン51が通常状態から飛び出し状態になる際には、第2光センサ82から出力されるセンサ信号の信号レベルが第2の信号レベル(LOWレベル)から第1の信号レベル(HIGHレベル)へと変化する。これに対して、飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって押下された際には、第2光センサ82から出力されるセンサ信号の信号レベルが第1の信号レベルから第2の信号レベルへと変化し、押圧力が解除されるのに伴って第2の信号レベルから第1の信号レベルへと戻ることになる。このように、本実施形態における演出ボタン51は、演出ボタン51が飛び出すときと飛び出し状態の演出ボタン51が遊技者によって操作されたときとで、第2光センサ82の検知パターンが相異なる。したがって、第2光センサ82の検知パターンに基づいて、遊技者によって演出ボタン51が操作されたか否かを容易に判別して、遊技者による飛び出し状態の演出ボタン51の操作に伴う衝撃だけを容易に取得することができる。
また、本実施形態では、本発明の衝撃検知手段を構成するショックセンサ99が電飾基板96に実装されているので、ショックセンサ99を設けるための基板を追加することなく、演出ボタン51の操作に伴う衝撃を取得することができる。また、ショックセンサ99を演出ボタン51自体に設けた場合にはショックセンサ99から信号線を引き回す必要があるが、これに対して、本実施形態では、枠部材3に固定された電飾基板96にショックセンサ99が設けられているので、演出ボタン51の操作が繰り返されることによって信号線が断線し、それが原因で衝撃を検知できなくなるといった問題が生じることがないという利点がある。
また、本実施形態では、取得された衝撃に基づいて、ボタンランプ98、液晶表示器5、可動役物7、スピーカ35等の演出手段によって行われる演出が制御されるので、例えばショックセンサ99を用いて取得された衝撃の大きさに応じて異なる演出画像を液晶表示器5に表示するといった従来にない演出の変化のさせ方を実現することができる。
[演出制御処理の変形例]
ところで、演出ボタン51は、円筒カム83による規制が解除されることによって飛び出すように構成されているので、演出ボタン51が通常状態から飛び出し状態へと変化するのは、ボタンモータ97が駆動しているときである。そこで、上記実施形態において説明したように第2光センサ82の検知パターンに基づいて演出ボタン51の飛び出し動作と遊技者による飛び出し状態の演出ボタン51の押下とを判別する代わりに、第2光センサ82の検知結果、及びボタンモータ97の動作状況に基づいて、演出ボタン51の飛び出し動作と遊技者による飛び出し状態の演出ボタン51の押下とを判別するようにしてもよい。以下、図19を参照しつつ、演出制御処理の変形例について説明する。図19は、演出制御部130によって実行される演出制御処理の変形例を示すフローチャートである。なお、図19においては、図15に示されている処理と共通する処理が含まれているので、共通する処理については同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
演出制御部130のCPU131は、上述したステップS115の処理で第2光センサ82からのセンサ信号のパターンを取得した後、そのパターンが第2光センサ82からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化したことを示すものであるか否かを判定する(ステップS116)。ここで、CPU131は、センサ信号のパターンがOFF信号からON信号に変化したことを示すものではないと判定した場合(ステップS116:NO)、上述したステップS120以降の処理を実行する。
一方、CPU131は、センサ信号のパターンがOFF信号からON信号に変化したことを示すものであると判定した場合(ステップS116:YES)、ボタンモータ97が動作中であるか否かを判定する(ステップS131)。具体的には、CPU131は、ランプ制御部150からボタンモータ97の動作に関する情報を取得して、第2光センサ82からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化したタイミングでボタンモータ97が動作しているか否かを判定する。
CPU131は、ボタンモータ97が動作中であると判定した場合(ステップS131:YES)、すなわち第2光センサ82からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化したタイミングでボタンモータ97が動作している場合、上述したステップS117以降の処理を実行する。これに対して、CPU131は、ボタンモータ97が動作中ではないと判定した場合(ステップS131:NO)、すなわち第2光センサ82からのセンサ信号がOFF信号からON信号に変化したタイミングでボタンモータ97が動作していない場合、上述したステップS122以降の処理を実行する。
このように、第2光センサ82の検知結果に加えてボタンモータ97の動作状況に基づいて判定処理を行うことで、ショックセンサ99によって衝撃が検知されたときに、その衝撃が演出ボタン51の飛び出し動作によるものであるか、或いは遊技者による飛び出し状態の演出ボタン51の押下によるものであるかを正確に判別することができる。
[その他の変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、第1光センサ81及び第2光センサ82を用いて演出ボタン51の操作を検知する場合について説明したが、本発明の第1検知センサ及び第2検知センサはこれに限定されるものではなく、他のセンサや接触型のスイッチ等であってもよい。
また、上記実施形態では、本発明の操作手段が遊技者によって押下される演出ボタン51である場合について説明したが、本発明における操作手段はこれに限定されるものではなく、例えば枠部材3に設けられたジョイスティックであってもよい。
また、上記実施形態では、本発明の加速度センサが基板実装タイプのショックセンサ99である場合について説明したが、基板実装タイプではない他の加速度センサを用いてもよい。また、加速度センサ以外のもの(例えば圧力センサ)を用いて衝撃検知手段を構成しても構わない。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えばスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。