JP2012104451A - アルカリ電池用正極缶及びアルカリ電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルカリ電池の漏液を確実に防止することができるアルカリ電池用正極缶を提供すること。
【解決手段】アルカリ電池10の正極缶11は、開口部16、胴部17及び底部18を有する有底筒状のプレス加工品であり、胴部17には正極合剤12が圧入され、開口部16には封口ガスケット23が装着されている。正極缶11において、開口部16の内面の表面粗さRaが1μm以上3μm以下であり、胴部17の内面の表面粗さRaが0.5μm以上2μm以下であり、開口部16の内面の表面粗さが胴部17の内面の表面粗さよりも大きくなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、開口部、胴部及び底部を有する有底筒状にプレス加工されたアルカリ電池用正極缶、及びその正極缶を用いて構成されたアルカリ電池に関するものである。
一般に、アルカリ電池は、有底筒状の正極缶と、その正極缶内に収納されるリング状の正極合剤と、正極缶の中心部に配置されるゲル状負極合剤と、正極合剤とゲル状負極合剤との間に介在される有底筒状のセパレータと、正極缶の開口部に装着される集電体とを備えている。なお、集電体は、負極端子板、封口板、及び封口ガスケットからなる。また、アルカリ電池の正極缶は、ニッケルめっき鋼板を有底筒状にプレス成形することで作製されている。正極合剤は、二酸化マンガンやオキシ水酸化ニッケルを主成分とする正極合剤粉を整粒した後、円筒状にプレス成形することで作製され、正極缶の内側に圧入されている。
従来のアルカリ電池では、正極缶において正極合剤が配置される胴部の内面を粗くすることにより、正極缶と正極合剤との接触面積を確保し放電性能を向上させている(例えば、特許文献1参照)。また、正極缶において、封口ガスケットが装着される開口部の表面を滑らかにすることにより、正極クリープ(正極缶と封口ガスケットの間を電解液が這う現象)による漏液を防いでいた(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2003−249232号公報 特開2006−179227号公報 特開2007−5167号公報
ところで、正極缶をプレス加工する際に胴部の表面を粗くすると、その表面のニッケルめっきが割れ、下地の鉄が部分的に露出してしまうことがある。この場合、電池の長期保存時において、正極缶の鉄素地がアルカリ電解液によって腐食され、電池内でガスが発生してしまう。また、正極缶の開口部の表面を滑らかにして、正極缶とガスケットとの間を密着させすぎると、そこから抜けるガスが少なくなり、電池内部にガスが蓄積されてしまう。従って、正極缶において、胴部の内面を粗くして開口部の内面を滑らかにすると、ガス発生に伴い電池圧力が上昇してガスケットの安全弁が早期に作動する。このため、安全弁の作動による漏液の発生タイミングを早める原因となってしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アルカリ電池の漏液を確実に防止することができるアルカリ電池用正極缶を提供することにある。また、別の目的は、耐漏液性能に優れた信頼性の高いアルカリ電池を提供することにある。
上記課題を解決するための手段[1]〜[5]を以下に列挙する。
[1]開口部、胴部及び底部を有する有底筒状のプレス加工品であり、前記胴部には電極合剤が圧入され、前記開口部には封口ガスケットが装着されるアルカリ電池用正極缶において、前記開口部の内面の表面粗さが前記胴部の内面の表面粗さよりも大きいことを特徴とするアルカリ電池用正極缶。
手段1に記載の発明によると、正極缶の胴部の内面を滑らかにすることにより、鉄素地の露出が少なくなり、その正極缶が腐食し難くなる。この結果、長期保存時においても電池内で発生するガスを抑制することができる。また、電池内部でガスが発生したとしても、正極缶の開口部の内面が粗くなっているので、その開口部と封口ガスケットとの間からガスを効率よく逃がすことができる。従って、アルカリ電池の長期保存時においても漏液を防止することができる。
[2]手段1において、前記開口部の内面の表面粗さRaが1μm以上3μm以下であり、前記胴部の内面の表面粗さRaが0.5μm以上2μm以下であることを特徴とするアルカリ電池用正極缶。
手段2に記載の発明のように、正極缶において開口部の内面の表面粗さRaを1μm以上3μm以下とすることにより、電池内部で発生したガスを開口部と封口ガスケットとの間から効率よく逃がすことができ、かつ正極クリープによる漏液を防ぐことができる。また、胴部の内面の表面粗さRaを0.5μm以上2μm以下とすることにより、電池内部で発生するガスを確実に低減することができ、正極缶と正極合剤との接触を保つことができる。
[3]手段1または2において、前記胴部の内面に導電塗料が塗布されていることを特徴とするアルカリ電池用正極缶。
手段3に記載の発明によると、胴部の内面に導電塗料が塗布されているので、正極合剤と正極缶とを確実に接触させることができ、アルカリ電池の放電性能を高めることができる。
[4]手段1乃至3のいずれかに記載の正極缶を用いて構成されたアルカリ電池。
手段4に記載の発明によると、耐漏液性能を向上させることができ、長期信頼性の高いアルカリ電池を提供することができる。
[5]手段4において、前記開口部に装着される前記封口ガスケットの材質がポリプロピレンであることを特徴とするアルカリ電池。
手段5に記載の発明によると、比較的柔らかい材質であるポリプロピレンを用いて封口ガスケットが形成されているので、、正極クリープによる漏液を防ぎつつ、電池内部で発生したガスをその封口ガスケットと開口部との間から確実に逃がすことができる。
以上詳述したように、手段1乃至3に記載の発明によると、アルカリ電池の漏液を確実に防止することができるアルカリ電池用正極缶を提供することができる。また、手段4または5に記載の発明によると、耐漏液性能に優れた信頼性の高いアルカリ電池を提供することができる。
一実施の形態のアルカリ電池を示す断面図。 一実施の形態の正極缶を示す断面図。
以下、本発明をアルカリ電池に具体化した一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるアルカリ電池10の概略構成を示す断面図である。なお、本実施の形態のアルカリ電池10は、LR6タイプ(単3形)の電池である。
図1に示されるように、アルカリ電池10は、有底筒状の正極缶11と、リング状の正極合剤12と、有底筒状のセパレータ13と、ゲル状負極合剤14と、集電体15とを備える。アルカリ電池10において、正極合剤12は、正極缶11の内面に沿って嵌着され、正極合剤12の内側にセパレータ13が挿入されている。ゲル状負極合剤14は、正極缶11の中心部となるセパレータ13の中空部に配置される。
正極缶11は、ニッケルめっき鋼板製のプレス加工品であり、開口部16、胴部17及び底部18を有する有底筒状にプレス成形されている。この正極缶11の胴部17に正極合剤12が圧入されるとともに、開口部16に集電体15が装着される。また、正極缶11における底部18の中央には正極端子19が突設されている。
セパレータ13は、ビニロン・レーヨン不織布やポリオレフィン・レーヨン不織布などのセパレータ原紙を円筒状に巻回し、重なり合う部分を熱融着させることで作製される。ゲル状負極合剤14は、水と酸化亜鉛と水酸化カリウムとを混ぜて溶解し、ポリアクリル酸などのゲル化剤と亜鉛粉とを混合することで作製される。
集電体15は、負極端子板21、負極集電子22、及び封口ガスケット23を含んで構成されている。正極缶11の開口部16付近には、集電体15を載置するためのビード部24が形成されている。そして、そのビード部24上に集電体15を載置した状態で、正極缶11の開口部16にカール及び絞り加工を施すことにより、正極缶11が封口されている。
集電体15は、真鍮を用いて棒状に形成された負極集電子22をその基端側の頭部で負極端子板21に抵抗溶接するとともに、負極集電子22の首部に封口ガスケット23を嵌着することで、形成されている。そして、負極集電子22の先端側がゲル状負極合剤14に挿入されている。負極端子板21は、正極缶11と同じくニッケルめっき鋼板をプレス成形することで作製され、封口ガスケット23を介して正極缶11の開口部16を封口している。
封口ガスケット23は、樹脂材料を用いて射出成形された樹脂成形品である。封口ガスケット23の形成材料としては、ポリプロピレン樹脂が好適であり、6,12ナイロン樹脂、6,10ナイロン樹脂、6,6ナイロン樹脂などのポリアミド樹脂を用いてもよい。
本実施の形態の封口ガスケット23は、負極集電子22が挿通されるボス部31と、正極缶11の内周面に接触した状態で固定される缶接触部32と、ボス部31と缶接触部32とを連結すべくボス部31の外周面から径方向に延びるように設けられた円盤状部33とを備える。また、封口ガスケット23におけるボス部31と円盤状部33との連結部分には、安全弁として機能する環状薄肉部34が設けられている。アルカリ電池10内において、ガスの発生により内圧が高まった場合には、その圧力上昇により封口ガスケット23の環状薄肉部34を破断させてガスを外部に放出する。
次に、本実施の形態のアルカリ電池10に使用されている正極缶11の構成について詳述する。
図2に示されるように、正極缶11は、開口部16の内径D1よりも胴部17の内径D2のほうが小さくなるよう形成されている。また、正極缶11において、開口部16の板厚は、胴部17の板厚とほぼ等しく、例えば0.2mmの厚さを有している。この正極缶11の開口部16において、胴部17との境界部分には、その胴部17側(図2では下側)ほど縮径するよう傾斜面が形成されている。
正極缶11において、開口部16の内面の表面粗さが胴部17の内面の表面粗さよりも大きくなっている。具体的には、開口部16の内面の表面粗さRaを1μm〜3μmとし、胴部17の内面の表面粗さRaを0.5μ〜2μmとしている。本実施の形態の正極缶11は、段階的に深絞りを行う多段絞り加工にて形成されている。その多段絞り加工における一工程(例えば最終工程)にて開口部16の部分の金型への流れを悪くすることで、開口部16の内面を胴部17内面よりも粗く形成している。
さらに、正極缶11の胴部17の内面には導電塗料が塗布されており、正極合剤12との接触抵抗が低く抑えられている。また、正極缶11において、封口ガスケット23が装着される開口部16の内面にはシール剤25が塗布されている。本実施の形態では、シール剤25として、アスファルトとポリブデンとを含むシール剤が用いられている。このように、正極缶11の開口部16と封口ガスケット23との間にシール剤25を介在させることで密着性が増し、正極クリープによる漏液が防止される。
[実施例]
本実施例では、LR6タイプ(単3形)のアルカリ電池10のサンプルを17種類用意し、これらを対象として、表1に示す試験を行った。その試験結果を表2及び表3に示している。
Figure 2012104451
Figure 2012104451
Figure 2012104451
具体的には、正極漏液の評価試験では、70℃の温度で4時間保持、30分で20℃まで温度を下げて2時間保持、30分で−20℃まで温度を下げて4時間保持、1時間で70℃の温度に戻すといった合計12時間のヒートサイクル試験を各アルカリ電池10に対して繰り返し行う。そして、試験の判定基準としては、20日間の試験後に漏液がない場合に「○」、10日以上20日未満の試験期間中に漏液があった場合に「△」、10日未満で漏液がある場合には「×」としている。
また、安全弁作動の評価試験では、60℃の温度、90%の湿度で各アルカリ電池10を保存する。そして、試験の判定基準としては、100日間の試験後に安全弁作動(封口ガスケット23における環状薄肉部34の破断)による漏液がない場合に「○」、80日以上100日未満の試験期間中に漏液があった場合に「△」、80日未満で漏液がある場合には「×」としている。
さらに、放電性能の評価試験では、250mAにて1日に1時間放電し、最終電圧(EPV)が0.9Vとなるまでの放電時間をそれぞれのアルカリ電池10で確認する。そして、放電時間が8時間以上である場合に「○」、放電時間が7時間以上8時間未満である場合に「△」、放電時間が7時間未満である場合に「×」としている。
表2に示されるように、サンプル1〜10では、正極缶11の開口部16の表面粗さRaを0.5μm〜5μmの範囲で変更し、胴部17の表面粗さRaを1μmとした。また、サンプル1〜4,6,8,10ではポリプロピレン製の封口ガスケット23を用い、サンプル5,7,9ではナイロン製の封口ガスケット23を用いた。さらに、各サンプル1〜10において、内面に導電塗料を塗布することで導電膜を形成した正極缶11を用いた。
表3に示されるように、サンプル11〜17では、正極缶11の開口部16の表面粗さRaを2μmとし、胴部17の表面粗さRaを0.3μm〜3μmの範囲で変更した。また、サンプル11,12,14,16,17では、内面に導電塗料を塗布することで導電膜を形成した正極缶11を用い、サンプル13,15では、導電膜を形成しない正極缶11を用いた。さらに、各サンプル11〜17では、ポリプロピレン製の封口ガスケット23を用いた。
表2に示されるように、正極漏液の試験では、胴部17の表面粗さRaを1μmとし、ポリプロピレン製の封口ガスケット23を使用する場合、サンプル1〜4,6のように開口部16の表面粗さRaを3μm以下とすると、20日間の試験期間で漏液が生じることはなかった。また、ナイロン製の封口ガスケット23を使用する場合では、ポリプロピレン製の封口ガスケット23を使用する場合よりも若干耐漏液性能が低下し、サンプル7のように開口部16の表面粗さRaを3μmとすると、10日以上20日未満の試験期間で漏液が生じた。但し、ナイロン製の封口ガスケット23を使用した場合でも、サンプル5のように開口部16の表面粗さRaを2μmとすると、20日間の試験後に漏液が生じることはなかった。これに対して、サンプル8〜10のように開口部16の表面粗さRaを4μm以上とすると、ポリプロピレン製及びナイロン製のいずれの封口ガスケット23を使用した場合でも、10日未満の試験で漏液が生じた。
安全弁作動の試験では、サンプル1〜3のように開口部16の表面粗さRaを1μm以下とした場合、80日未満の試験期間で安全弁が作動(環状薄肉部34が破断)して漏液が生じた。また、サンプル4,5のように開口部16の表面粗さRaを2μmとした場合、80日以上100日未満の試験期間で漏液が生じた。さらに、サンプル6〜10のように開口部16の表面粗さRaを3μm以上とした場合、100日の試験期間で安全弁が作動せず、漏液が生じることはなかった。また、放電性能の試験では、各サンプル1〜10で8時間以上の放電時間が確保されることが確認された。
表3に示されるように、正極漏液の試験では、サンプル11〜17のように開口部16の表面粗さRaを2μmとした場合、20日間の試験期間で漏液が生じることはなかった。
安全弁作動の試験では、サンプル11〜15のように胴部17の表面粗さRaを1μm以下とすると、100日の試験期間で安全弁が作動せず、漏液が生じることはなかった。また、サンプル16,17のように胴部17の表面粗さRaを2μm以上とする場合には、80日未満の試験期間で安全弁が作動して漏液が生じた。
放電性能の試験では、サンプル11のように胴部17の表面粗さRaを0.3μmとすると、放電時間が7時間未満に悪化した。また、サンプル13,15のように胴部17の表面粗さRaを0.5μ〜1μmとし、その表面に導電膜を形成しない場合、放電時間が7時間以上8時間未満となった。さらに、サンプル12,14,16,17のように胴部17の表面粗さRaを0.5μm以上としてその表面に導電膜を形成した場合、放電時間が8時間以上となることが確認された。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態のアルカリ電池10では、正極缶11の胴部17の内面を従来よりも滑らかにすることにより、鉄素地の露出が少なくなり、正極缶11が腐食しにくくなる。この結果、長期保存時においてもアルカリ電池10内で発生するガスを抑制することができる。また、アルカリ電池10内部でガスが発生したとしても、正極缶11の開口部16の内面を胴部17よりも粗くすることにより、開口部16と封口ガスケット23との間からガスが抜けやすくなる。従って、アルカリ電池10の長期保存時においても漏液を確実に防止することができる。
(2)本実施の形態のアルカリ電池10では、正極缶11において開口部16の内面の表面粗さRaを1μm以上3μm以下とすることにより、電池内部で発生したガスを開口部16と封口ガスケット23との隙間から効率よく逃がすことができる。また、胴部17の内面の表面粗さRaを0.5μm以上2μm以下とすることにより、電池内部で発生するガスを低減することができる。
(3)本実施の形態のアルカリ電池10において、正極缶11の胴部17の内面に導電塗料が塗布されているので、正極合剤12と正極缶11との接触を十分に確保することができ、放電性能を高めることができる。
(4)本実施の形態のアルカリ電池10において、比較的柔らかい材質であるポリプロピレンを用いて封口ガスケット23を形成すると、電池内部で発生したガスをその封口ガスケット23と開口部16との隙間から逃がすことができ、耐漏液性能をより高めることができる。
(5)本実施の形態のアルカリ電池10において、正極缶11は、開口部16の内径D1よりも胴部17の内径D2のほうが小さくなるよう形成されている。この場合、正極缶11において、開口部16から胴部17内に正極合剤12を容易に充填することができる。また、開口部16と胴部17との内径が異なるので、プレス加工時において、開口部16と胴部17とで表面粗さの差を容易につけることができる。
(6)本実施の形態では、正極缶11において、封口ガスケット23が装着される開口部16の内面には、ポリブデンを含んだシール剤25が塗布されている。この場合、開口部16の内面を粗くしても正極漏液を防止することができ、アルカリ電池10の耐漏液性能を高めることができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、開口部16の内径D1よりも胴部17の内径D2のほうが小さい正極缶11を用いてアルカリ電池10を構成していたが、これに限定されるものではない。開口部16及び胴部17の内径が等しく形成された正極缶を用いてアルカリ電池を構成してもよい。また、正極缶11において開口部16及び胴部17を同じ厚さ(0.2mmの厚さ)で形成していたが、これに限定されるものではない。例えば、正極缶11において、開口部16を胴部17よりも厚く形成してもよい。このように正極缶11を形成すると、開口部16と胴部17とで表面粗さの差を容易につけることができる。また、正極缶11において開口部16の強度を高めることができるため、集電体15を開口部16に確実に固定することができる。
・上記実施の形態では、LR6タイプ(単3形)のアルカリ電池10に具体化したが、LR20タイプ(単1形)、LR14タイプ(単2形)、LR03タイプ(単4形)等の他の電池に具体化してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)手段1乃至3のいずれか1項において、前記開口部の内径よりも前記胴部の内径のほうが小さいことを特徴とするアルカリ電池用正極缶。
(2)手段5において、前記開口部には、ポリブデンを含んだシール材が塗布されていることを特徴とするアルカリ電池。
10…アルカリ電池
11…正極缶
12…電極合剤としての正極合剤
16…開口部
17…胴部
18…底部
24…封口ガスケット

Claims (5)

  1. 開口部、胴部及び底部を有する有底筒状のプレス加工品であり、前記胴部には電極合剤が圧入され、前記開口部には封口ガスケットが装着されるアルカリ電池用正極缶において、
    前記開口部の内面の表面粗さが前記胴部の内面の表面粗さよりも大きいことを特徴とするアルカリ電池用正極缶。
  2. 前記開口部の内面の表面粗さRaが1μm以上3μm以下であり、前記胴部の内面の表面粗さRaが0.5μm以上2μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ電池用正極缶。
  3. 前記胴部の内面に導電塗料が塗布されていることを特徴とする請求項1または2に記載のアルカリ電池用正極缶。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の正極缶を用いて構成されたアルカリ電池。
  5. 前記開口部に装着される前記封口ガスケットの材質がポリプロピレンであることを特徴とする請求項4に記載のアルカリ電池。
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