JP2008311198A - 電池缶およびそれを備えた電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】側部内面において、クラックやピンホールの発生による鉄の露出が抑制された電池缶を提供する。
【解決手段】筒状側部と底部とを有する開口電池缶40において、電池缶40はニッケルめっき鋼板から形成され、側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.01〜0.1μm以下である。電池缶40はしごき率45〜80%でしごき加工される。電池缶40の側部内面に導電性被膜42が形成される。正極合剤43、ゲル状負極46、セパレータ44、電解液およびこれらを収容する電池缶40を備えて電池を構成する。
【選択図】図8

Description

本発明は、アルカリ乾電池、ニッケル系一次電池、ニッケル・水素蓄電池、リチウムイオン電池などに用いられる高品質の電池缶、およびそれを備えた電池に関する。
最近のポータブル機器の進展にともなって電池の使用数量は拡大の一途をたどっており、二次電池、一次電池ともに価格の低減が市場から強く求められている。
電池缶の生産性を高め、その価格を低減するために、ニッケルめっき鋼板からなる電池缶の製造方法として、例えば、DI工法(Drawing and Ironing)が提案されている。DI工法では、プレス機による深絞り工程によってカップ状中間製品を作製し、前記カップ状中間製品に絞り加工としごき加工とを一挙に連続的に施すことにより、所定形状の電池缶が作製される。すなわち、DI工法では、絞り加工としごき加工の両方が一工程で行われる。
電池缶については、種々の検討が行われている。
例えば、特許文献1では、電池缶の側部内面において、主部の表面粗さを0.1〜1.9μmとし、電池缶のかしめ部の表面粗さを0.01〜1.0μmとすることが提案されている。主部が粗いことにより、正極合剤との接触抵抗が低減され、かしめ部が平滑であることにより、この電池缶を用いた電池の耐漏液性が向上する。
しかし、側部内面の主部を粗くするために、しごき率1〜25%でしごき加工した後、さらに再絞り加工するため、工程が複雑となり生産性が低下する。また、再絞り加工の際、材料と金型との間にクリアランスが存在するため、ニッケルめっき鋼板の表面に多くの凹凸が生じ、その凹凸が引っ張られて、ニッケルめっき層に亀裂が生じ、側部内面のニッケルめっき鋼板の下地である鉄が露出する可能性がある。鉄が露出した電池缶を用いた一次電池では、鉄の露出部分から鉄が正極合剤に溶出し、イオンとなり負極に達して、水素ガスが発生し、漏液する可能性がある。また、鉄が露出した電池缶を用いた二次電池では、鉄の露出部分から、過放電時に鉄が溶出し、電池缶に穴が開く可能性がある。
また、上記の凹凸が大きいと、電池缶内面にクラックやピンホールが発生し、鉄が露出しやすい。さらに、電池缶へ正極合剤等の発電要素を挿入しにくい。
電池缶の側部内面における鉄の露出を抑制する方法としては、例えば、鋼板を用いて製缶した後に、バレルめっき等により電池缶にニッケルめっきを施す方法があるが、コストが増大する。
特開平9−161736号公報
そこで、本発明は、上記従来の問題を解決するため、側部内面において、クラックやピンホールの発生による鉄の露出が抑制された電池缶を提供することを目的とする。また、この電池缶を用いることにより、高信頼性の電池を提供することを目的とする。
本発明は、筒状側部と底部とを有する開口電池缶であって、前記電池缶はニッケルめっき鋼板から形成され、前記側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.01〜0.1μmである。
前記電池缶は、しごき率45〜80%でしごき加工することにより得られる。
前記電池缶は、例えば、アルカリ乾電池やニッケル系一次電池では、正極合剤と接触して導通する正極缶として用いられる。このとき、前記側部内面に導電性被膜が形成されているのが好ましい。
また、本発明は、正極、負極、セパレータ、電解液およびこれらを収容する、上記の電池缶を備えた電池に関する。
本発明によれば、側部内面において、クラックやピンホールの発生による鉄の露出が抑制された電池缶を提供することができる。この電池缶を用いることにより、耐漏液性および保存特性に優れた高信頼性の電池を提供することができる。
本発明は、筒状側部と底部とを有する開口電池缶であって、前記電池缶はニッケルめっき鋼板から形成され、前記側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.01〜0.1μmである。
これにより、側部内面(ニッケル層表面)は凹凸が小さく、平滑であるため、クラックやピンホールの発生による鉄の露出を抑制することができる。また、電池缶内に正極合剤等の発電要素を容易に確実に挿入することができる。なお、表面粗さ(Ra)は、JIS B0601(1982)に準拠する。
前記電池缶の側部内面に導電性被膜が形成されているのが好ましい。アルカリ乾電池やニッケル系一次電池では、電池缶内面に正極合剤が接触した状態で、電池缶内に正極合剤が収納される。このような電池では、上記のように、電池缶の側部内面に導電性被膜を形成することにより、電池缶内面よりも比較的凹凸が多い導電性被膜に正極合剤が接触するため、電池缶の側部内面に正極合剤が密着しやすくなり、電池缶と正極合剤との間の接触抵抗を低減することができる。
導電性被膜の塗布量は、例えば、単3形のアルカリ乾電池やニッケル系一次電池の場合、3〜40mg/缶である。
本発明の電池缶の製造方法は、例えば、
(1)ニッケルめっき鋼板を加工してカップ状中間製品を作製する第1工程と、
(2)前記カップ状中間製品に、少なくとも1つの絞りダイスによる絞り加工と、多段配置したしごきダイスによるしごき加工とを施す第2工程を含み、
前記第2工程の前記しごき加工におけるしごき率が45〜80%である。
上記製造方法において,しごき率を45〜80%とすることにより側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.01〜0.1μmの電池缶を容易にかつ安価に得ることができる。
これにより、ニッケルめっき鋼板を用いて、DI工法により製缶する際のしごき加工において、材料と金型との間にクリアランスがないため、鋼板表面のNi層が圧縮されて延ばされることにより、ピンホールの少ない緻密かつ平滑なNi層が形成される。このようにして、鉄の露出が抑制された電池缶が得られる。
しごき率が45%未満である、すなわち、得られる電池缶の側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.1μmを超えると、電池缶の側部内面の平滑性が十分に得られない。しごき率が80%を超えると、塑性力学上、電池缶の量産が技術的に困難となる。しごき率が80%のとき、表面粗さ(Ra)は0.01μmとなる。
上記製造方法において、しごき率45〜65%として、側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.025〜0.1μmの電池缶を得るのが好ましい。この場合、電池缶と正極合剤等の発電要素との間の接触抵抗が小さい電池が得られる。
より好ましくは、上記製造方法において、しごき率55〜65%として、側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.025〜0.04μmの電池缶を得るのが好ましい。
さらに、前記電池缶の側部内面に黒鉛を含む導電剤を塗布した後、乾燥させて導電性被膜を形成する工程を含むのが好ましい。上記導電剤には、例えば、有機系または水の分散媒に黒鉛粉末を分散させたものが用いられる。
黒鉛粉末の平均粒径は、例えば、2〜30μmが好ましい。
上記で得られる導電性被膜の表面粗さ(Ra)は例えば0.1〜2.0μmである。
また、本発明は、正極、負極、セパレータ、電解液およびこれらを収容する、上記の電池缶を備えた電池に関する。これにより、耐漏液性および保存特性に優れた高信頼性の電池が得られる。
本発明の電池缶の製造方法の一実施の形態として有底円筒形の電池缶の製造方法を、図1〜5を参照しながら説明する。図1は、ニッケルめっき鋼板の斜視図である。図2は、図1のニッケルめっき鋼板のX部分を拡大した断面図である。図3は、カップ状中間製品の斜視図である。図4は、DI工法における絞り加工時の状態を示す断面図である。図5は、しごき加工時の状態を示す断面図である。
図1に示すようなニッケルめっき鋼板10をプレス機に供給し、所定形状に打ち抜き、深絞り工法によって、図3に示すようなカップ状中間製品20を作製する。この時、カップ状中間製品20の底部と側部において、鋼素材の肉厚、Ni層の厚さは、カップ状に加工される前とほとんど同一である。
ニッケルめっき鋼板10は、図2に示すように、所定の熱処理を経た冷間圧延鋼板11、および鋼板11の両面に、電解めっき法により形成されたNi層12からなる。冷間圧延鋼板11の厚さは、例えば0.2〜0.7mmである。Ni層12の厚さは、例えば0.1〜10μmである。
電池缶強度の観点から、冷間圧延鋼板11は、例えば、マンガンまたはリンを含むのが好ましい。鋼板11中のマンガン含有量は0.1〜0.45重量%であることが好ましい。鋼板11中のリン含有量は0.005〜0.05重量%であることが好ましい。
次に、図4および5に示すような絞り兼しごき機21とパンチ23を用いて、カップ状中間製品20を筒状体22に加工する。図2の絞り兼しごき機21は、1つの絞りダイス21aおよび3段配置したしごきダイス21b〜21dを有することから、カップ状中間製品20に1段の絞り加工と3段のしごき加工を一挙に施すことができる。そして、筒状体22の開口部付近の耳部を切除し、所定の直径および高さを有する電池缶を得る。
ここで、図6は、上記の製造方法で得られた電池缶30の断面図である。図7は、図6のY部分を拡大した断面図である。
側部32および底部31を有する開口電池缶30は、鋼板から形成されたFe缶21、およびこの内外面に形成されたNi層22からなる。電池缶30の底部31の肉厚は、カップ状に加工される前のそれとほとんど同一である。一方、電池缶30の側部32の肉厚は、しごき加工が施されたことにより減少している。この減少した割合をしごき率という。具体的には、しごき率は、電池缶30の底部31の厚さt0および電池缶30の側部32の厚さt1を用いて、以下の式(1)により得られる。
しごき率(%)={1−(t1/t0)}×100 (1)
また、側部32の肉厚の減少と同時に、しごき加工により、側部32の内外面のNi層34の厚さがほぼ同じ比率で減少する。すなわち、底部31の内面のNi層34の厚さtAに対する側部32の内面のNi層34の厚さtBの比tB/tAは、t1/t0とほぼ同じである。
電池缶の側部32の内外面のNi層34の厚さtBは、例えば、0.05〜5μmである。
しごき率は、例えば、しごきダイス21b〜21dの内径を調整することにより制御することができる。
上記では、電池缶の形状として、有底円筒形すなわち、筒形の軸方向に垂直な断面の形状が円形の場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。これ以外に筒形の軸方向に垂直な断面の形状が正方形、小判形、矩形、楕円形、多角形などであってもよい。
上記では、両面にニッケルめっきを施した鋼板を用いたが、片面にニッケルめっきを施した鋼板を用いてもよい。
電池缶の底部は平坦であってもよいし、正・負極のどちらか一方の端子を兼ねる突起を有していてもよい。
また、本発明の電池缶は、アルカリ乾電池、ニッケル系一次電池、ニッケル・水素蓄電池、リチウムイオン電池などの電池の外装ケースとして用いられる。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
《実施例1》
(1)Niめっき処理
厚さ0.4mmであるフープ状の冷間圧延鋼板(鋼板中に含まれる各元素の含有量は、C:0.05%、Si:0.01%、Mn:0.2%、P:0.012%、S:0.006%、Al:0.046%であり、残りはFeである。)の両面に電解Niめっきを施した後、500℃で焼鈍して図1のニッケルめっき鋼板10を得た。ニッケルめっき鋼板10において、Ni層12の厚さは表裏ともに2μmであった。
(2)ニッケルめっき鋼板の電池缶への加工
ニッケルめっき鋼板10を円形に打ち抜いて、深絞り加工を行い、図3のカップ状中間製品20を得た。なお、ここではニッケルめっき鋼板に光沢Niめっきを施さなかったが、光沢Niめっきを施してもよい。
次いで、カップ状中間製品20に、図4および5と同じ、パンチ23を用い、1つの絞りダイス21aによる絞り加工と3つのしごきダイス21b〜21dによるしごき加工とを連続的に施すDI工法により、円筒形に成形し、筒状体22を得る。その後、耳部を切除して電池缶とした。なお、電池缶底部の中央には、端子を兼ねる突起(電池缶の外側に向けて突出している)を設けた。得られた電池缶は、外径14mm、高さ50mm(突起を含む高さ)の円筒形であった。
DI加工におけるしごき加工により、電池缶の側部の厚さt1は、元の厚さ(電池缶の底部の厚さt0と同じ)と比較して減少し、電池缶側部内面のNi層の厚さも同じ比率で減少した。
このとき、しごき率が表1に示す値となるように、しごきダイス21b、21c、および21dの内径を調整して、電池缶の側部の厚さt1の寸法を変えて、No.1〜6の電池缶を得た。なお、表1のしごき率は、上記式(1)より得られた値を表す。
Figure 2008311198
各電池缶について以下の測定を行った。
No.1〜6の電池缶を5個ずつ準備し、各電池缶の側部内面の表面粗さ(Ra)を、東京精密(株)製の表面粗さ測定機を用いて、JIS B0601(1982)に基づいて測定した。測定条件は、JIS B0633(2001)に基づいた。具体的には、Raが0.006<Ra≦0.02を満たす場合、カットオフ0.08mmおよび評価長さ0.4mmとした。Raが0.02<Ra≦0.1を満たす場合、カットオフ0.25mmおよび評価長さ1.25mmとした。電池缶の側部内面における測定箇所は、電池缶の高さ方向(軸方向)における3箇所、すなわち電池缶の底部より5mm上方の位置、中央部、および電池缶の開口部より5mm下方の位置とした。そして、3箇所で得られた各値の平均値を測定値とした。なお、表1中の表面粗さ(Ra)の値は、5個の電池缶の測定値を平均した値を示す。
なお,本実施例では、高さ方向に沿って数点測定したが、高さ方向と垂直な方向である周方向に沿って数点測定した場合でも、上記と同様の測定値が得られる。
また、電池缶内面の鉄の露出度を調べるため、JIS Z 2371(1994)に基づいて塩水噴霧試験を90分間行った。
上記の測定結果を表1に示す。なお、表1中の◎、○、△、および×は、それぞれ錆の程度を示すレイティングナンバーが9.8−3、9.5−3、9.3−3、および9−3の場合を示し、値が大きいほど、錆の度合い(鉄の露出)が小さいことを示す。○または◎であれば合格とした。
表1の結果から、No.4〜6の電池缶では、電池缶内面の鉄の露出が抑制されていることがわかった。特に、No.5および6の電池缶では、電池缶内面の鉄の露出が大幅に抑制されていることがわかった。
なお、本実施例では、パンチ23に表面粗さRa0.02の金型を用いたが、それより表面の粗い、例えば表面粗さRa0.5の金型を用いた場合でも、上記と同様に、しごき率が45%以上で、側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.1μm以下の電池缶が得られる。
《実施例2》
以下の手順で、実施例1のNo.5の電池缶を用いて、図8に示す本発明の実施例の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。図8は、本発明の実施例の円筒形アルカリ乾電池の一部を断面にした正面図である。
(1)正極合剤の作製
正極活物質として二酸化マンガン粉末と、導電材として黒鉛粉末と、アルカリ電解液として40重量%の水酸化カリウム水溶液とを、重量比90:10:3の割合で混合し、充分に攪拌した後、フレーク状に圧縮成形した。ついで、フレーク状の正極合剤を粉砕して顆粒状とし、これを篩によって分級し、10〜100メッシュのものを中空円筒状に加圧成形してペレット状の正極合剤43を得た。
(2)ゲル状負極の作製
ゲル化剤としてポリアクリル酸ナトリウムと、アルカリ電解液として40重量%の水酸化カリウム水溶液と、負極活物質として亜鉛粉末とを重量比1:33:66の割合で混合し、ゲル状負極46を得た。
(3)円筒形アルカリ乾電池の組み立て
図3に示す構造の単3形アルカリ乾電池(LR6)を下記の手順により作製した。図3は、円筒形アルカリ乾電池の一部を断面とする正面図である。
電池缶40の側部内面に、導電剤を塗布した後、乾燥し、導電性被膜42を形成した。導電剤には、黒鉛粉末を水に分散させたものを用いた。導電剤の塗布量は、10mg/缶とした。
上記で得られた正極合剤43を電池缶40内に複数個挿入し、加圧治具により正極合剤43を再成形して電池缶40の内壁に密着させた。電池缶40の内壁に密着させた正極合剤43の中空内面および電池缶40の底部内面に、セパレータ44および絶縁キャップ45を配置した。セパレータ44内にアルカリ電解液として40重量%の水酸化カリウム水溶液を所定量注入した。所定時間経過した後、上記で得られたゲル状負極46をセパレータ44内に充填した。なお、セパレータ44には、ポリビニルアルコール繊維およびレーヨン繊維を主体として混抄した不織布を用いた。
負極集電子50をゲル状負極46の中央に差し込んだ。なお、負極集電子50には、樹脂製の封口体47、負極端子を兼ねた底板48、および絶縁ワッシャ49を予め一体化させた。そして、電池缶40の開口端部を封口体47の端部を介して底板48の周縁部にかしめつけ、電池缶40の開口部を封口した。外装ラベル41で電池缶40の外表面を被覆した。こうしてアルカリ乾電池(No.1)を完成させた。
また、導電性皮膜42を形成しない以外、上記と同様の方法によりアルカリ乾電池(No.2)を作製した。
[評価]
No.1および2の電池について、初期および60℃で1週間保存後の閉路電圧(CCV)を測定した。
閉路電圧は,20℃の雰囲気下で1個の電池に1Ωの抵抗を接続し、100ms後の電池の電圧を測定した。試験数はそれぞれ10個で、それぞれの平均値を測定値として表2に示した。
上記測定結果を表2に示す。
Figure 2008311198
初期および60℃保存後のいずれにおいても、電池缶の側部内面に導電性被膜が形成されたNo.1の電池では、電池缶の側部内面に導電性被膜が形成されていないNo.2の電池よりも、正極合剤と電池缶との間の密着性が改善されたため、閉路電圧が大幅に改善した。
上記実施例2では、アルカリ乾電池の場合を示したが、正極活物質にオキシ水酸化ニッケルを用いたニッケル系一次電池においても、上記と同様の効果が得られる。
本発明の電池缶は、アルカリ乾電池、ニッケル系一次電池、ニッケル・水素蓄電池、リチウムイオン電池などの電池の外装ケースとして好適に用いられる。
ニッケルめっき鋼板の斜視図である。 図1のニッケルめっき鋼板のX部分を拡大した断面図である。 カップ状中間製品の斜視図である。 DI工法における絞り加工時の状態を示す断面図である。 しごき加工時の状態を示す断面図である。 本発明の電池缶の縦断面図である。 図6のY部分を拡大した断面図である。 本発明の実施例のアルカリ乾電池の一部を断面とする正面図である。
符号の説明
10 ニッケルめっき鋼板
11 冷間圧延鋼板
12 Ni層
20 カップ状中間製品
21 絞り兼しごき機
21a 絞りダイス
21b、21c、21d しごきダイス
22 筒状体
23 パンチ
30 電池缶
31 底部
32 側部
33 Fe缶
34 Ni層
40 電池缶
41 外装ラベル
42 導電性被膜
43 正極合剤
44 セパレータ
45 絶縁キャップ
46 ゲル状負極
47 封口体
48 底板
49 絶縁ワッシャ
50 負極集電子

Claims (4)

  1. 筒状側部と底部とを有する開口電池缶であって、前記電池缶はニッケルめっき鋼板から形成され、前記側部内面全体の表面粗さ(Ra)が0.01〜0.1μmである電池缶。
  2. しごき率45〜80%でしごき加工することにより得られた請求項1記載の電池缶。
  3. 前記側部内面に導電性被膜が形成された請求項1または2記載の電池缶。
  4. 正極、負極、セパレータ、電解液およびこれらを収容する電池缶を備えた電池であって、前記電池缶が請求項1〜3のいずれかに記載の電池缶である電池。
JP2007160480A 2007-06-18 2007-06-18 電池缶およびそれを備えた電池 Pending JP2008311198A (ja)

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