JP2012100732A - 遊技機 - Google Patents

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JP2012100732A JP2010249444A JP2010249444A JP2012100732A JP 2012100732 A JP2012100732 A JP 2012100732A JP 2010249444 A JP2010249444 A JP 2010249444A JP 2010249444 A JP2010249444 A JP 2010249444A JP 2012100732 A JP2012100732 A JP 2012100732A
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Hitoshi Kobayashi
仁 小林
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Abstract

【課題】演出可動体による演出の趣向性を向上することが可能な遊技機の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の遊技機10は、可動台座100に対して鉛直な主動回転軸J1を中心にして回動する主動演出可動体81と、その主動演出可動体81に対して、水平な従動回転軸J2を中心にして回動する従動演出可動体82を備えた。主動演出可動体81が第1の演出位置から第2の演出位置に向かって回動すると、これに連動して従動演出可動体81が閉止端位置から開放端位置に向かって回動する。また、主動演出可動体81の回動によって従動演出可動体82が主動演出可動体81に対して回動するように、主動演出可動体81と従動演出可動体82との間をメイン連動機構によって連結した。
【選択図】図15

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来の遊技機としては、遊技領域内で移動する第1の演出可動体と第2の演出可動体とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−29255号公報(段落[0036]〜[0038]、第6図)
ところが、上述した従来の遊技機では、第1と第2の演出可動体のうち、何れか一方の移動中は他方が停止する構成となっているため演出の趣向性が低かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、演出可動体による演出の趣向性を向上することが可能な遊技機の提供を目的とする
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る遊技機は、ベース体に対して回動可能に支持された主動演出可動体と、主動演出可動体に配置されて、主動演出可動体の所定部位を覆った閉止位置と所定部位を露出させた開放位置との間で直動可能又は所定の回転軸を中心として回転可能に支持された従動演出可動体と、主動演出可動体を回動するための主動駆動源とを備え、主動演出可動体及び従動演出可動体の連動した動作によって遊技を演出するものであって、主動演出可動体の側面の回動方向に少なくとも第1装飾部と第2装飾部とを配置し、遊技機に正対した遊技者から主に第1装飾部を視認可能な第1の演出位置と、主に第2装飾部を視認可能な第2の演出位置との間を主動演出可動体が回動可能となるように主動演出可動体の回動可能範囲を設定し、第1と第2の演出位置の何れか一方の演出位置から他方の演出位置に向けて主動演出可動体が回動するにつれて、メイン連動機構の作動により従動演出可動体が閉止位置から開放位置に向けて移動し、主動演出可動体が他方の演出位置に到達した際に従動演出可動体が開放位置で停止した状態に維持され、一方の演出位置において、従動演出可動体は閉止位置で停止した状態に維持されるように、従動演出可動体と主動演出可動体との間を連動可能に連結したメイン連動機構を備えたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の遊技機において、第1の演出位置から第2の演出位置に向けて主動演出可動体が回動するにつれて、従動演出可動体が閉止位置から開放位置に向けて移動するように構成して、主動演出可動体が第2の演出位置に到達した際に、従動演出可動体が開放位置で停止した状態に維持され、第1の演出位置において従動演出可動体は閉止位置で停止した状態に維持され、第1装飾部には、従動演出可動体とは別個に主動演出可動体に対して移動可能に支持された第1のサブ演出可動体が備えられたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載の遊技機において、第2装飾部には、従動演出可動体とは別個に主動演出可動体に対して移動可能に支持された第2のサブ演出可動体が備えられると共に、第1と第2のサブ演出可動体を連動可能に連結するサブ連動機構を設けて、1つの駆動源で第1と第2のサブ演出可動体が駆動されるようにしたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の遊技機において、第1と第2のサブ演出可動体は、主動演出可動体に対して回動可能又は直動可能に支持されたところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項3又は4に記載の遊技機において、第1及び第2のサブ演出可動体は、互いに平行でかつ主動演出可動体の回転軸との直交軸と平行な回転軸を中心に回転可能となるように主動演出可動体に支持され、一方の主動演出可動体の回動と他方の主動演出可動体の回動とが互いに逆方向或いは同方向に回動するようにサブ連動機構を構成したところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載の遊技機において、主動演出可動体は、主動回動本体部の外面を装飾カバーで覆ってなり、第1及び第2のサブ演出可動体からは、それぞれ主動回動本体部を側方から挟んだ状態で回動可能に連結された1対の回動支持アームが突出形成され、第1及び第2のサブ演出可動体の回動中心を、第1装飾部と第2装飾部との分割面に対して第2装飾部側に偏在させると共に、それら回動中心より第1装飾部側に配置されて、主動演出可動体の回転軸と平行に直動する連結直動部材を設け、第1のサブ演出可動体から突出した回動支持アームは、主動回動本体部に対する回転軸と第1のサブ演出可動体との中間部分が連結直動部材に回動可能に連結され第2のサブ演出可動体から突出した回動支持アームは、主動回動本体部に対する回転軸を挟んで第2のサブ演出可動体と反対側に延びた端部が連結直動部材に回動可能に連結されたところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項6に記載の遊技機において、主動演出可動体の回動中心に沿ってベース体から突出しかつベース体に固定された中心固定筒と、中心固定筒の内側に挿通されて、先端部が中心固定筒の先端開口から突出し、駆動源から動力を受けて直動する中心直動ロッドとを設け、主動回動本体部の内部で、中心直動ロッドの先端部と連結直動部材とを一体に直動可能に連結し、中心固定筒の外周面にカムレールを設け、主動演出可動体の回動時におけるカムレールの案内によって従動演出可動体を回動可能としたところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項7に記載の遊技機において、主動演出可動体の回転軸と平行に直動可能となるように主動演出可動体に支持されて主動演出可動体と共に中心固定筒に対して回転しかつカムレールに摺動可能なカムフォロアを有した直動ラックと、従動演出可動体と共に回動しかつ直動ラックに噛合したピニオンとを備えたところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れか1の請求項に記載の遊技機において、主動演出可動体の回動可能範囲の一部に、主動演出可動体の動作中に従動演出可動体が停止する休止区間を設けたところに特徴を有する。
請求項10の発明は、請求項9に記載の遊技機において、主動演出可動体が少なくとも第1と第2の演出位置を含む第1回動位置と第2回動位置との間を回動するように主動演出可動体の回動可能範囲が設定され、第1回動位置から回動可能範囲の中間位置までを休止区間に設定し、中間位置から第2回動位置に向かって回動するにつれて従動演出可動体が閉止位置から開放位置に移動するところに特徴を有する。
請求項11の発明は、請求項1乃至10の何れか1の請求項に記載の遊技機において、従動演出可動体が主動演出可動体と同じ分割面で第1装飾部と第2装飾部とに分割されると共に、従動演出可動体は、分割面と直交する回転軸を中心に回転可能に主動演出可動体に支持されているところに特徴を有する。
請求項12の発明は、請求項11に記載の遊技機において、主動演出可動体の回転軸は、鉛直方向に向けられ、従動演出可動体は、主動演出可動体の上端面に配置されたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の遊技機によれば、主動演出可動体がベース体に対して回動すると共に、その主動演出可動体の回動中に、主動演出可動体に対して従動演出可動体が移動するように、主動演出可動体と従動演出可動体との間がメイン連動機構によって機構的(機械的)に連動可能に連結されている。詳細には、主動演出可動体が第1と第2の何れか一方の演出位置から他方の演出位置へと回動する間に、従動演出可動体が、主動演出可動体の所定部位を覆った閉止位置と所定部位を露出させた開放位置との間で移動する。このように、従動演出可動体の移動動作を様々な向きから多面的に見ることができ、これに伴い主動演出可動体の所定部位の見え方も徐々に変化するので、演出の趣向性が向上する。また、共通の主動駆動源によって主動演出可動体と従動演出可動体とを駆動することができるので、別々の駆動源を備えたものに比べて、コンパクト化を図ることができる。
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、第1の演出位置から第2の演出位置に向けて主動演出可動体が回動するに従って、主動演出可動体の所定部位が徐々に見えてくるという演出動作を行うことができる。また、主動演出可動体、従動演出可動体及び第1のサブ演出可動体の少なくとも3つの可動体の動作の組み合わせによって演出を行うことができ、演出動作のパターンのバリエーションを増やすことができる。
[請求項3及び4の発明]
請求項3の発明によれば、主動演出可動体、従動演出可動体、第1及び第2のサブ演出可動体の少なくとも4つの可動体の動作の組み合わせによって演出を行うことができ、演出動作のパターンのバリエーションをさらに増やすことができる。また、1つの駆動源によって第1と第2のサブ演出可動体を駆動することができるので、別々の駆動源を備えたものに比べてコンパクト化を図ることができる。ここで、第1と第2のサブ演出可動体は、主動演出可動体に対して回動可能又は直動可能とすることが好ましい(請求項4の発明)。
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、第1と第2のサブ演出可動体の回転軸を、主動演出可動体の回転軸との直交軸と平行にすることで、主動演出可動体の回動と第1及び第2のサブ演出可動体の回動とを明確に区別することが可能になる。また、第1と第2のサブ演出可動体とを互いに逆方向に回動するようにした場合には、第1装飾部における演出動作と、第2装飾部における演出動作との違いを明確にすることができる。
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、連結直動部材が主動演出可動体の回動軸と平行な直動方向の一方側に向かって直動した場合、第1と第2のサブ演出可動体は以下のように動作する。即ち、第1のサブ演出可動体から突出した回動支持アームの中間部が、その回動中心に対して前記直動方向の一方側に移動することで、第1のサブ演出可動体は前記直動方向の一方側に回動する。これに対し、第2のサブ演出可動体から突出した回動支持アームの端部が、その回動中心に対して前記直動方向の一方側に移動することで、第2のサブ演出可動体は前記直動方向の他方側に回動する。つまり、請求項6の発明の構成により、第1と第2のサブ演出可動体とを互いに逆方向に回動させることができる。
[請求項7の発明]
請求項7の発明によれば、駆動源からの動力により中心直動ロッドを直動させることで連結直動部材を直動させて、第1と第2のサブ演出可動体を逆方向に回動させることができる。また、主動演出可動体の回動時に、中心固定筒の外周面に設けられたカムレールの案内により、従動演出可動体を回動させることができる。
[請求項8の発明]
請求項8の発明によれば、主動演出可動体が中心固定筒に対して回転すると、カムフォロアがカムレールに摺動して直動ラックが主動演出可動体の回転軸と平行に直動する。そして、直動ラックの直動によってピニオンが回動して、従動演出可動体が主動演出可動体に対して回動する。
[請求項9の発明]
請求項9の発明によれば、従動演出可動体が停止して主動演出可動体のみが回動する区間と、主動演出可動体と従動演出可動体の両方が動作する区間とが設定されたので、演出動作に変化を与えることができる。
[請求項10の発明]
請求項10の発明によれば、第1回動位置から回動可能範囲の中間位置までの区間では、従動演出可動体が停止して主動演出可動体のみが回動し、中間位置から第2回動位置までの区間では主動演出可動体の回動に加えて従動演出可動体が閉止位置から開放位置に向かって移動するという、発展性のある演出を行うことができる。
[請求項11の発明]
請求項11の発明によれば、第1と第2の演出位置の何れか一方の演出位置では、主動演出可動体と従動可動演出体とで第1装飾部及び第2装飾部を構成することができ、主動演出可動体が回動して第2の演出位置になったときには、第1装飾部及び第2装飾部が、主動演出可動体側と従動演出可動体側とに分離するという動作で遊技を演出することができる。
[請求項12の発明]
請求項12の発明によれば、鉛直方向の回転軸回りで回動中の主動演出可動体の上端部において、従動演出可動体が水平方向の回転軸回りで回動するという動作で遊技の演出を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る遊技機の正面図 演出役物が出現待機位置のときの遊技板の正面図 演出役物が中間出現位置で演出可動体が中間演出位置のときの遊技板の正面図 演出役物が最終出現位置で演出可動体が最終演出位置のときの遊技板の正面図 裏セット盤の正面図 出現待機位置のときの演出役物の正面図 中間出現位置で演出可動体が中間演出位置のときの演出役物の正面図 最終出現位置で演出可動体が最終演出位置のときの演出役物の正面図 出現待機位置のときの演出役物の背面図 中間出現位置で演出可動体が中間演出位置のときの演出役物の背面図 最終出現位置で演出可動体が最終演出位置のときの演出役物の背面図 可動台座の内部構造を示す背面図 可動台座の内部構造を示す正断面図 演出役物におけるメイン連動機構及びサブ連動機構を示す斜視図 演出役物におけるメイン連動機構及びサブ連動機構を示す斜視図 演出役物におけるメイン連動機構及びサブ連動機構を示す斜視図 演出役物におけるメイン連動機構及びサブ連動機構を示す斜視図 主動回動本体部に回転ステム及び中心直動ロッドを挿入した状態の斜視図 演出可動体の分解斜視図 演出可動体の分解斜視図 第1及び第2のサブ演出可動体と連結直動部材との連結構造を示す側面図 力受けピンの配置と演出役物に発生するトルクとの関係を示すモデル図 第2実施形態に係る駆動コマンド設定処理のフローチャート 駆動制御設定処理のフローチャート 駆動出力データ作成処理のフローチャート 駆動出力データ作成処理のフローチャート
[第1実施形態]
以下、本発明を適用した遊技機10に係る一実施形態を、図1〜図22に基づいて説明する。図1に示すように、遊技板11の前面には、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域R1が形成されている。
遊技板11の前面は、遊技機10の前面に開閉可能に取り付けられた前面枠10Zにて覆われ、その前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して遊技領域R1の全体が視認可能となっている。ガラス窓10Wの周囲には、装飾ランプ35が設けられ、ガラス窓10Wより下方には、上皿26及び下皿27が上下2段にして設けられている。上皿26の両側には、スピーカ25,25が備えられ、下皿27の右端部には操作ノブ28が設けられている。そして、操作ノブ28を回動操作すると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。なお、上皿26に備えたボタン29を押すと上皿26に収容されている遊技球が下皿27へと移動する。
遊技板11のうち遊技領域R1の中央には、異形の遊技板表示窓11Hが貫通形成されており、その遊技板表示窓11Hに遊技板11の裏面側から表示装置30が対向している。表示装置30は、液晶モジュール(例えば、TFT−LCDモジュール)で構成され、その表示画面30Gが、遊技板11の奥側に配置されている。
遊技板11の前面中央には、表示画面30Gを囲むように表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23は、遊技板11の前面側から遊技板表示窓11Hに嵌め込まれ、遊技板表示窓11Hの内側に張り出すと共に、遊技板11の前面から突出している。そして、遊技領域R1を流下する遊技球が、表示装飾枠23の前側を通過して表示装飾枠23の内側に進入しないように構成されている。
遊技領域R1のうち表示装飾枠23の下方における左右方向の中央部には、第1及び第2の始動入賞口14A,14B、大入賞口15及びアウト口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。また、大入賞口15の左右両側には、サイド入賞口21,21が設けられ、始動入賞口14A,14Bの左側には、ガイドレール12に沿って一般入賞口20,20が設けられている。また、表示装飾枠23の左側には風車19が設けられ、表示装飾枠23の右側には始動ゲート18が設けられている。また、図示しないが、遊技領域R1には多数の障害釘が植設されている。
遊技領域R1の各部位についてさらに詳説する。始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなしている。始動ゲート18を遊技球が通過すると当否判定が行われる。その当否判定の結果は、表示装置30の表示画面30G或いは、表示装置30とは別の表示装置(図示せず)にて表示される。例えば、当たり(以下、「小当たり」という)の場合は「○」が表示され、外れの場合は「×」が表示される。
第1及び第2の始動入賞口14A,14Bは、共に遊技板11の前面から突出した部材の上面に遊技球が1つずつ入賞可能な開口を備えた、所謂、ポケット構造をなしている。
第2の始動入賞口14Bは、第1の始動入賞口14Aの真下に配置され、その開口の左右両側には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっている。また、第2の始動入賞口14Bの上方空間は、常には、第1の始動入賞口14Aを構成する部材と可動翼片14C,14Cとで囲まれて、遊技球が入らないようになっている。そして、上述した「小当たり」となった場合に可動翼片14C,14Cが所定期間に亘って横に倒される。すると、第2の始動入賞口14Bの上方空間が側方に開放し、第1の始動入賞口14Aの両脇を通過した遊技球が可動翼片14Cに受け止められて第2の始動入賞口14Bに案内されるようになる。
また、各始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき4個の遊技球が上皿26に払い出されると共に当否判定が行われる。その判定結果は、表示装置30にて表示される。
具体的には、表示装置30には、図1に示すように、通常、3つの左、中、右の特別図柄32A,32B,32Cが横並びに停止表示されている。これら各特別図柄32A,32B,32Cは、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄32A,32B,32Cごと、所定の種類のものが停止表示されている。そして、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞したときに、これら3つの特別図柄32A,32B,32Cが、上下方向にスクロール表示され、所定時間後に、例えば、左、右、中の順で各特別図柄32A,32B,32Cが停止表示される。始動入賞口14A,14Bへの入賞に起因した当否判定結果が当たり(以下、「大当たり」という)の場合には、図1に示すように3つの特別図柄32A,32B,32Cが全て同じ図柄(ゾロ目)で停止表示され、その後、遊技が「大当たり状態」に移行する。これに対し、判定結果が外れの場合には、ゾロ目以外の組み合わせで停止表示され、通常の遊技状態が続行する。
大入賞口15は横長矩形状をなしており、通常の遊技状態では、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、「大当たり状態」になると、図1に示すように可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒される。すると、大入賞口15が前方に開放し、可動扉15Tを案内にして大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能となる。
大入賞口15に遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき15個の遊技球が上皿26に払い出される。
サイド入賞口21,21及び一般入賞口20,20に遊技球が入賞した場合も、1個の入賞につき所定複数個の賞球が上皿26に払い出される。
上述した各入賞口14A,14B,15,20,21の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域R1の下端に配置されたアウト口16に全て取り込まれる。
表示装飾枠23は、中央に開口部を備え、前面が、表示装置30で行われる表示演出に対応したデザイン形状をなしている。表示装飾枠23の下辺の内側上面は、遊技球が左右に転動可能なステージ24となっている。また、表示装飾枠23には、遊技領域R1を流下する遊技球をステージ24に誘導するためのワープ路23Wが形成されている。ワープ路23Wは、例えば、表示装飾枠23の右側辺を貫通しており、表示装飾枠23の右側方を流下する遊技球をステージ24に誘導可能となっている。ステージ24は、左右両側から中央部に向かって下るように傾斜しており、ステージ24上で左右に転動した遊技球は、ステージ24のほぼ中央前端縁から流下する。
ところで、本実施形態の遊技機10は、表示装飾枠23の内側領域で往復動するセンター演出役物50を備えている。センター演出役物50は、表示装飾枠23の左下隅部に配設されており、通常は、図2に示すように表示装飾枠23の左側辺の裏側に隠れた「出現待機位置」に配置されている。
これに対し、特定の演出開始条件が成立すると、センター演出役物50は「出現待機位置」から表示画面30Gと平行に右側方に水平移動して、図3に示す「中間出現位置」に配置される。中間出現位置では、センター演出役物50が表示画面30Gの左下部分と重なった状態になる。
センター演出役物50は、「中間出現位置」からさらに、直動方向と直交した水平な搭載回転軸J4(具体的には、図5に示すヒンジピン51P)を中心として回動する。即ち、図3から図4への変化に示すように、センター演出役物50は搭載回転軸J4を中心にして時計回り方向に回動して、センター演出役物50全体が表示画面30Gの中央寄りに傾いた「最終出現位置」(図8参照)になる。「出現待機位置」から「中間出現位置」への直動及び、「中間出現位置」から「最終出現位置」への回動は遊技者から視認可能であると共に、表示画面30Gと重なった状態で行われ、表示画面30Gに表示される演出用画像とセンター演出役物50の動作とによる一体的な演出が可能となる。
図5に示すように、センター演出役物50は、遊技板11の裏面に重ねた固定された裏セット盤40に取り付けられている。裏セット盤40は、遊技板11の裏面と対向した主板壁41と、その外縁部から前方に起立した囲壁42とを有し、前後方向で扁平な箱形構造をなしている。囲壁42の四隅には、その前端縁から側方に張り出した複数の鍔壁43,43が一体形成され、それら鍔壁43,43が遊技板11の裏面に宛われて固定されている。
裏セット盤40の上側部分には、主板壁41を貫通した矩形の裏表示窓44が形成されている。裏表示窓44には、裏セット盤40の後方から表示装置30が嵌め込まれており、主板壁41の前面と表示画面30Gとが略面一に配置されている。そしてセンター演出役物50は、裏セット盤40の主板壁41のうち、裏表示窓44の左下隅部に取り付けられている。
具体的には、センター演出役物50は直動ベース51に搭載されている。直動ベース51は、水平方向で対向した1対の対向壁51A,51Aの下端部同士を中間壁51Bで連結した門形構造をなしており、1対の対向壁51A,51Aでセンター演出役物50を遊技機10の前後方向(図6の紙面と直交する方向)から挟んでいる。なお、図6〜図11には、1対の対向壁51A,51Aの一方のみが示されている。
直動ベース51には、センター演出役物50の下面と当接して支持する支持壁51C(図9〜図11参照)が一体に備えられている。支持壁51Cは、中間壁51Bから直角に起立しかつ上端部が直角曲げされた形状となっている。この支持壁51Cが、センター演出役物50にかかる重力に抗してセンター演出役物50を、図6及び図7に示す「回動原点姿勢」に位置決めしている。
直動ベース51における1対の対向壁51A,51A間には、前記した搭載回転軸J4としてのヒンジピン51Pが差し渡されており、このヒンジピン51Pがセンター演出役物50における右端寄り部分を貫通している。ヒンジピン51Pによってセンター演出役物50と直動ベース51とが連結され、センター演出役物50が直動ベース51に対して、図7に示す「回動原点姿勢」と図8に示す「回動終点姿勢」との間で回動可能になっている。
直動ベース51は、裏セット盤40の主板壁41に固定された直動ガイド部53に連結されている(図5参照)。直動ガイド部53は、ブラケット53Bを介して主板壁41に組み付けられている。詳細には、直動ベース51と主板壁41との間で左右方向に延びたスライドレール54と、その直動ベース51の下方でスライドレール54と平行に延びたガイドロッド55とから構成されている。
スライドレール54は、主板壁41に固定されたアウターレールと、直動ベース51の一方の対向壁51Aに固定されたインナーレールと、それらアウターレール及びインナーレールに対してスライド係合した中間レールとから構成されている。
一方、ガイドロッド55は、スライドレール54の長手方向で対向した左右1対のストッパ壁55A,55Bによって両端部が支持されている。ストッパ壁55A,55Bは、ブラケット53Bから前方に曲げ起こされて主板壁41に対して直角になっており、ガイドロッド55は、それらストッパ壁55A,55Bによって両端部が支持されている。
そのガイドロッド55に対して、直動ベース51の中間壁51Bの下面には、ガイドブロック56が固定されている。このガイドブロック56をガイドロッド55が貫通しており、ガイドブロック56がガイドロッド55に沿ってストッパ壁55A,55Bの間を直動可能となっている。
そして、上述した直動ガイド部53(スライドレール54及びガイドロッド55)の案内によって、直動ベース51(及びセンター演出役物50)が、図6に示す「直動始端位置」と図7に示す「直動終端位置」との間で水平移動可能になっている。ここで、左側のストッパ壁55Bとガイドブロック56との当接により、直動ベース51が「直動始端位置」に位置決めされ、右側のストッパ壁55Aとガイドブロック56との当接により直動ベース51が「直動終端位置」に位置決めされるようになっている。
ここで、上述したセンター演出役物50の「出現待機位置」、「中間出現位置」、「最終出現位置」を、直動ベース51の直動位置と直動ベース51に対するセンター演出役物50の姿勢とで言い換えると以下のようになる。即ち、「出現待機位置」では、直動ベース51が「直動始端位置」でかつセンター演出役物50が「回動原点姿勢」となっている。また、「中間出現位置」では、直動ベース51が「直動終端位置」でかつセンター演出役物50が「回動原点姿勢」となっている。そして、「最終出現位置」では、直動ベース51が「直動終端位置」でかつセンター演出役物50が「回動終点姿勢」となっている。
図9に示すように、センター演出役物50のうち、直動ベース51に対する回転中心であるヒンジピン51P(搭載回転軸J4)とは反対側の端部寄り位置には、役物動力伝達機構59が連結されている。また、その役物動力伝達機構59には演出役物用モータ58が連結され、これら演出役物用モータ58及び役物動力伝達機構59が、表示装飾枠23の裏側に配設されている。なお、演出役物用モータ58はステッピングモータである。
図9に示すように、役物動力伝達機構59は、セクターギヤ60及び力伝達レバー61を有している。セクターギヤ60は略扇形状をなし、その回転軸60Jが、演出役物用モータ58の出力回転軸から下方にオフセットした位置に配置されている(図6参照)。演出役物用モータ58の出力回転軸にはピニオン(図示せず)が固定されており、そのピニオンとセクターギヤ60とが噛合している。本実施形態では、演出役物用モータ58の出力回転軸からセクターギヤ60に回転が減速して伝達されるように構成され、モータ動力のトルクアップが図られている。
図9に示すように、力伝達レバー61は、セクターギヤ60の後面に重ねて配置され、その回転軸61Jが演出役物用モータ58の出力回転軸から側方にオフセットした位置に配置されている(図6参照)。力伝達レバー61は、回転軸61Jを中心にして略扇形に張り出した扇形板部62と、扇形板部62の一端部外周縁から径方向外側に向かって延設された力伝達アーム63とを一体に備えている。
セクターギヤ60の裏面のうち、その回転軸60Jからオフセットした位置からは、力伝達レバー61に向かって連動ボス60Aが突出している。これに対し、力伝達レバー61の扇形板部62には径方向に延びた第1長孔62Aが貫通形成され、その第1長孔62Aに連動ボス60Aが往復動可能に受容されている(図10参照)。
力伝達レバー61の力伝達アーム63は、回転軸61Jから下方に向かって延びており、回転軸61Jから離れた先端部には第2長孔63Aが貫通形成されている。第2長孔63Aも、第1長孔62Aと同様に径方向に延びており、この第2長孔63Aをセンター演出役物50に備えた力受けピン50Pが往復動可能に貫通している(図10参照)。
力受けピン50Pは、センター演出役物50の裏面側に配置されており、搭載回転軸J4(ヒンジピン51P)及び力伝達レバー61の回転軸61Jと平行な水平方向に延びている(図17参照)。また、力受けピン50Pは、搭載回転軸J4(ヒンジピン51P)よりも上方にオフセットした位置に配置されている。
力伝達レバー61は、演出役物用モータ58の動力によって回動し、力受けピン50Pに動力を伝達する。具体的には、図9に示す回動始端位置と図11に示す回動終端位置との間で回動する。回動始端位置のとき、直動ベース51は「直動始端位置」に位置し、センター演出役物50は「出現待機位置」に位置する。
力伝達レバー61が回動始端位置から回動終端位置に向かって回動すると、力伝達アーム63が上方(遊技機10の裏側から見て時計回り方向)に回動する。この回動に伴い、直動ベース51を「直動始端位置」から「直動終端位置」に向かわせる力成分を含んだ押圧力(以下、「特定押圧力」という)がセンター演出役物50に付与され、図9から図10への変化に示すように、直動ガイド部53の案内により、直動ベース51が直動始端位置から直動終端位置に向かって直動する。即ち、センター演出役物50が「出現待機位置」から「中間出現位置」に向かって移動する。
ここで、直動ベース51の直動が許容されている区間(直動始端位置から直動終端位置の直前までの区間)では、第2長孔63Aが、直動ベース51の直動に伴う回転軸61Jと力受けピン50Pとの軸間距離の変化を吸収する。即ち、力伝達レバー61の回動に伴い、力受けピン50Pが力伝達アーム63の第2長孔63A内を移動するので、センター演出役物50がヒンジピン51Pを中心にして回動することはなく、センター演出役物50は自身にかかる重力と直動ベース51の支持壁51Cとにより回動原点姿勢を保持したまま、直動終端位置に向かって直動する。
図7に示すように、ガイドブロック56が右側のストッパ壁55Aに当接すると、直動ベース51が「直動終端位置」に位置決めされる。その状態で、さらに力伝達レバー61が回動終端位置に向かって回動すると、力伝達アーム63からセンター演出役物50の力受けピン50Pに付与された特定押圧力によって、センター演出役物50にヒンジピン51P(搭載回転軸J4)を中心にしたモーメント即ち、トルクが発生し、そのトルクによりセンター演出役物50が自身にかかる重力に抗して回動する(図8及び図11参照)。つまり、センター演出役物50が、直動終端位置に位置決めされた直動ベース51に対して、「回動原点姿勢」から「回動終点姿勢」に変化する。さらに言い換えれば、センター演出役物50が「中間出現位置」から「最終出現位置」に向かって移動する。
ここで、力伝達アーム63とセンター演出役物50とを連結した力受けピン50Pを、直動ベース51に対するセンター演出役物50の回動中心である搭載回転軸J4(ヒンジピン51P)よりも上方にオフセットした位置に配置すると、以下の効果を奏する。
例えば、図22に示すように、演出役物用モータ58から力伝達アーム63に付与されるトルクをTとし、力受けピン50Pを搭載回転軸J4の上方にオフセットした場合の力伝達アーム63の回転軸61Jから力受けピン50Pまでの距離をL1とし、その力受けピン50Pが受けるセンター演出役物50を回動終点姿勢に向かわせる力成分をF1とする。また、力受けピン50Pを搭載回転軸J4と同一高さの位置に配置した場合の力伝達アーム63の回転軸61Jから力受けピン50Pまでの距離をL2とし、その力受けピン50Pが受けるセンター演出役物50を回動終点姿勢に向かわせる力成分をF2とすると、
T=F1・L1=F2・L2
L1<L2
上記関係式が成立するから、F1>F2の関係が成立する。
また、これらの力成分F1,F2によってセンター演出役物50に発生する搭載回転軸J4回りのモーメント(トルク)をそれぞれN1,N2とすると、
N1=F1・S1
N2=F2・S2
上記関係式が成り立ち、S1>S2の関係が成り立つから、N1>>N2の関係が成り立つ。このように、力受けピン50Pを搭載回転軸J4の上方にずらした位置に配置することで、力受けピン50Pと搭載回転軸J4とを同じ高さに配置した場合に比べて、センター演出役物50に発生するヒンジピン51P回りのトルクをより大きくすることができる。
図9に示すように、セクターギヤ60及び力伝達レバー61の上方位置には、力伝達レバー61の回動位置によって、センター演出役物50が「出現待機位置」に位置するか否かを検出するための位置センサ64が設けられている。位置センサ64は、例えば、発光素子と受光素子とを対向配置してなるフォトカプラである。力伝達レバー61の扇形板部62のうち、力伝達アーム63とは反対側に位置する角部には遮蔽板62Bが設けられ、センター演出役物50が「出現待機位置」に配置されると、遮蔽板62Bが発光素子と受光素子の間に入ってフォトカプラの光を遮蔽する。このとき、位置センサ64は、待機位置検出信号を出力する。
また、図6に示すように、セクターギヤ60の前方かつ回転軸60Jの側方位置には、セクターギヤ60の回動位置によって、センター演出役物50が「中間出現位置」に位置するか否かを検出するための位置センサ65が設けられている。この位置センサ65もフォトカプラである。セクターギヤ60の前面からは位置センサ65に向かって遮蔽板60Bが起立しており、センター演出役物50が「中間出現位置」に配置されると、遮蔽板62Bが発光素子と受光素子の間に入ってフォトカプラの光を遮蔽する。このとき、位置センサ65は、中間位置検出信号を出力する。
さらに、図示しないが、本実施形態では、力伝達レバー61又はセクターギヤ60の回動位置によって、センター演出役物50が「最終出現位置」に位置するか否かを検出するための位置センサも設けられている。この位置センサもフォトカプラである。そして、センター演出役物50が「最終出現位置」に配置されると、最終位置検出信号を出力する。
以上が、役物動力伝達機構59の説明である。なお、役物動力伝達機構59を構成するセクターギヤ60、力伝達レバー61及び位置センサ64,65と、演出役物用モータ58は、共通のブラケット66を介して、裏セット盤40の主板壁41のうち裏表示窓44の左側部に組み付けられている。
次に、センター演出役物50の構成について詳説する。図6に示すように、センター演出役物50は、大きく分けて、可動台座100(本発明の「ベース体」に相当する)と演出可動体80とから構成される。可動台座100は、直動ガイド部53及び直動ベース51を介して遊技機本体(より正確には、裏セット盤40)に連結され、遊技機本体に対して上記の如く表示画面30Gの前面側で直動及び回動する(図7及び図8参照)。これに対し、演出可動体80は、可動台座100に対して回動可能に支持されている。
可動台座100は、演出可動体80に備えた後述する可動部分を作動させるための演出可動体用モータ102(本発明の「主動駆動源」に相当する)及びソレノイド103と、その他部品を樹脂ハウジング101内に収納している。樹脂ハウジング101は、遊技機10の前後方向に対して左右方向が長くなった略箱形構造をなしている。図13に示すように、樹脂ハウジング101の天井壁101Aのうち、正面視左側部分は段付き状に高くなっており、その高くなった部分に演出可動体用モータ102が内蔵されている(図13参照)。なお、演出可動体用モータ102は、ステッピングモータである。
演出可動体80は、樹脂ハウジング101の天井壁101Aのうち、段付き状に低くなった右側上面から起立している。演出可動体80は演出可動体用モータ102の動力により、主動回転軸J1を中心にして所定の角度範囲で回動可能となっている。主動回転軸J1は、センター演出役物50を回動原点姿勢にした状態で鉛直方向を向いている。つまり、搭載回転軸J4(ヒンジピン51P)の軸方向と主動回転軸J1の軸方向とが直角な関係となっている。
演出可動体80の外面は、例えば、表示装置30で行われる表示演出に関連したキャラクター形状になっている。詳細には、演出可動体80の外面は、主動回転軸J1を中心とした回動方向で第1装飾部80Aと第2装飾部80Bとに2分割されている。第1装飾部80Aと第2装飾部80Bは互いにデザイン(形状や色)が異なっており、主動回転軸J1と略平行な分割面で2分割されている。即ち、第1装飾部80Aが遊技機10に正対した遊技者側を向いたとき(図7に示す状態)に、第2装飾部80Bはその裏側、即ち、表示画面30G側を向き(図10参照)、第2装飾部80Bが遊技機10に正対した遊技者側を向いたときに(図8に示す状態)、第1装飾部80Aはその裏側を向く(図11参照)ように配置されている。なお、第1装飾部80Aは、例えば、銀メッキされた「頭蓋骨」のデザインであり、第2装飾部80Bは、例えば、金メッキされた「ライター」のデザインである。
可動台座100に対する演出可動体80の回動位置は、遊技機本体に対するセンター演出役物50の位置に応じて変化するようになっている。例えば、図6に示すように、センター演出役物50が「出現待機位置」に配置されているとき、演出可動体80は、第1装飾部80Aが右側方を向いた「演出待機位置」(本発明の「第1回動位置」に相当する)に配置される(図6参照)。
センター演出役物50が「中間出現位置」に配置されると、演出可動体80は主動回転軸J1回りで所定角度だけ回動する。例えば、「演出待機位置」から第1装飾部80Aが遊技者側を向いた「中間演出位置」(本発明の「第1の演出位置」に相当する)まで回動する(図7参照)。
さらに、センター演出役物50が「最終出現位置」に配置されると、演出可動体80はさらに主動回転軸J1回りで回動し、中間演出位置から第2装飾部80Bが遊技者側を向いた「最終演出位置」(本発明の「第2の演出位置」及び「第2回動位置」に相当する)まで回動する(図8参照)。そして、演出可動体80は、「演出待機位置」と「最終演出位置」との間で往復回動するようになっている。
図8に示すように、演出可動体80は、可動台座100に対して主動回転軸J1回りで回動可能に支持された主動演出可動体81と、主動演出可動体81に対して回動可能に支持された従動演出可動体82とから構成される。従動演出可動体82は、演出可動体80の上端部に配置されて、例えば、略円蓋形状をなしている。従動演出可動体82はヒンジピン83を介して主動演出可動体81の上端部に連結されたヒンジ蓋形状になっており、主動演出可動体81の上端面を開閉可能となっている。ヒンジピン83は、主動回転軸J1の直交軸と平行でかつ第2装飾部80Bと第1装飾部80Aとの分割面に略直交する従動回転軸J2方向(図6参照)に延びている。
従動演出可動体82は、通常は閉じていて(本発明の「閉止位置」に相当する)、主動演出可動体81と合体した形態となっている。また、主動演出可動体81の上端面に配置された部品81Aを視認不可能に覆っている(図7,図10参照)。
これに対し、所定の作動条件が成立すると、従動演出可動体82がヒンジピン83を中心に上方に回動して開放位置で停止し、図8及び図11に示すように主動演出可動体81の上端面(部品81A)が露出する。主動演出可動体81の上端面の部品81Aは、例えば、「ライターの点火装置」を模した形状となっており、従動演出可動体82が開いた状態で演出可動体80を第2装飾部80B側から見ると、あたかも、ライターの蓋が開いたかのような状態になる。なお、同じ状態を第1装飾部80A側から見ると、あたかも、頭蓋骨の頭部が開いたかのような状態になる(図11参照)。
主動演出可動体81及び従動演出可動体82は、後述するメイン連動機構を介して演出可動体用モータ102と連結している。メイン連動機構は、可動台座100に対する主動演出可動体81の主動回転軸J1回りの回動と、主動演出可動体81に対する従動演出可動体82の従動回転軸J2回りの回動とを連動させるように構成されている。
主動演出可動体81の側面には、第1のサブ演出可動体84と第2のサブ演出可動体85とが設けられている。これら第1と第2のサブ演出可動体84,85は、主動回転軸J1を挟んで第1装飾部80Aと第2装飾部80Bとに分かれて配置されている(図6参照)。第1と第2のサブ演出可動体84,85は、互いに平行でかつ主動回転軸J1の直交軸と平行なサブ回転軸J3,J3を中心にして回動可能となっている(図14及び図17参照)。
図7に示すように、第1装飾部80Aに配置された第1のサブ演出可動体84は、主動演出可動体81における下端寄り位置に設けられており、例えば、「頭蓋骨」における「下顎」を模した形状となっている。そして、通常は「下顎」が閉じた閉止状態になっており、特定の作動条件が成立するとサブ回転軸J3を中心に下方に回動して、図3に示すように、あたかも頭蓋骨が口を開けたかのような動作を行う。
図8に示すように、第2装飾部80Bに配置された第2のサブ演出可動体85は、主動演出可動体81における上端寄り位置に設けられており、例えば、「瞼」を模した形状となっている。そして、通常は「瞼」を閉じた閉止状態になっており、特定の作動条件が成立するとサブ回転軸J3を中心に上方に回動して、図4に示すように、あたかも瞼が開いたかのような動作を行う。
これら第1と第2のサブ演出可動体84,85は、後述するサブ連動機構によって連動可能に連結されて、上述の如く互いに逆方向(第1のサブ演出可動体84は下方、第2のサブ演出可動体85は上方)に回動するようになっている。また、サブ連動機構にはソレノイド103が連結されており、そのソレノイド103の動力により第1のサブ演出可動体84と第2のサブ演出可動体85とが連動するように構成されている。
以下、メイン連動機構及びサブ連動機構に関する構成について説明する。
図13に示すように、可動台座100の樹脂ハウジング101のうち、演出可動体80の真下位置には、天井壁101Aを貫通した円形の天井孔101A1が形成されている。天井孔101A1の開口縁からは、上方(演出可動体80側)及び下方(樹脂ハウジング101の内側)に向かって円筒囲壁107が突出している。
円筒囲壁107の内側には回転ステム108が遊嵌している。回転ステム108は両端部が開放した円筒構造をなしており、円筒囲壁107の上方及び下方に突出している。回転ステム108の下端部には入力ギヤ108Gが一体形成されている。入力ギヤ108Gは、回転ステム108の外周面から側方に張り出したフランジ状をなし、その外周面に歯部を備えている。
入力ギヤ108Gの外径は円筒囲壁107よりも大径であって、円筒囲壁107の下端部から側方にはみ出している。樹脂ハウジング101における天井壁101Aと底壁101Bとの中間には第1中間壁101Cが設けられており、その第1中間壁101Cの上面に円筒囲壁107の下端部が隙間を空けて付き合わされている。その隙間に入力ギヤ108Gの外周縁部が配置されることで、回転ステム108の傾き及び上下動が規制されている。
樹脂ハウジング101の内部には、前記第1中間壁101Cよりも段付き状に高くなった第2中間壁101Dが設けられており、その上面に演出可動体用モータ102が固定されている。演出可動体用モータ102の出力回転軸は、第2中間壁101Dを貫通して垂下しており、その下端部には平歯車で構成された出力ギヤ102Gが固定されている。この出力ギヤ102Gと回転ステム108の下端部に形成された入力ギヤ108Gとが樹脂ハウジング101内で噛合して一体回転可能となっている(図12及び図13参照)。
第1中間壁101Cには、天井孔101A1より小径な中間孔101C1が貫通形成されている。中間孔101C1は天井孔101A1と同軸線上に配置され、中間孔101C1の開口縁から上方に向かって中心固定筒109が起立している。中心固定筒109は、回転ステム108の内側を貫通してその上方に突出しかつ、上端部が開放している。
中心固定筒109のうち、回転ステム108の上方に突出した部分の外周面には、溝状のカムレール109Mが形成されている。カムレール109Mは、中心固定筒109の周方向の所定範囲に亘って形成されている。カムレール109Mの一端部から中間部までの区間は中心固定筒109の軸方向と直交した平面と平行な水平レール部109M1で構成され、中間部から他端部までの区間が水平レール部109M1の一端から斜め上方に向かって延びた傾斜レール部109M2となっている。例えば、本実施形態では、中心固定筒109の周方向の約270度の範囲に亘ってカムレール109Mが形成されており、そのうち連続した約180度の範囲が水平レール部109M1で構成され、残りの連続した約90度の範囲が傾斜レール部109M2で構成されている。
中心固定筒109の内側には中心直動ロッド110が遊嵌されている。中心直動ロッド110は、両端部が開放した円筒構造をなし、中心固定筒109の上端開口から突出している。中心直動ロッド110の上端部は筒壁の一部を切除した形状となっており、残った筒壁には円形の連結横孔110Aが貫通形成されている。
中心直動ロッド110は、樹脂ハウジング101内で第1中間壁101Cの下方に突出している。樹脂ハウジング101の底壁101Bには、天井孔101A1及び中間孔101C1と同心の底孔101B1が貫通形成されており、その底孔101B1の開口縁から起立した筒壁の内側に中心直動ロッド110の下端部が遊嵌している。そして、遊技機本体から延びた図示しないケーブルが、底孔101B1を介して中心直動ロッド110内に挿入されかつ中心直動ロッド110の上端部から引き出されており、演出可動体80の内部に備えた回路基板94(例えば、発光素子を実装した回路基板)にコネクタ接続されている。
中心直動ロッド110の下端部には、動力変換機構112が連結されている。動力変換機構112に対し、中心直動ロッド110の下端部側方には、ソレノイド103が備えられている。そのソレノイド103の中心にはプランジャ103Pが挿通され、遊技機10の前後方向に直動するようになっている。また、プランジャ103Pの外側にはプランジャ103Pをソレノイド103から突出させる方向に付勢する図示しないコイルスプリングが挿通され、ソレノイド103を励磁することでプランジャ103Pの先端部がソレノイド103側(図13の紙面奥側)に移動し、ソレノイド103の励磁を止めるとコイルスプリングの弾発力により、プランジャ103Pの先端部がソレノイド103から離れる側(図13の紙面手前側)に移動する。そして、そのプランジャ103Pの直動が動力変換機構112によって中心直動ロッド110の上下方向の直動に変換される。
動力変換機構112の具体的な構成は以下の通りである。即ち、動力変換機構112には、プランジャ103Pの先端に固定された直動リンク部材113と、樹脂ハウジング101に回転支持されかつ中心直動ロッド110の下端部に連結した回動リンク部材114とが備えられ、これら直動リンク部材113と回動リンク部材114とによってプランジャ103Pと中心直動ロッド110との間の動力伝達経路が構成されている(図14及び図15参照)。そして、例えば、ソレノイド103を励磁すると直動リンク部材113がソレノイド103側に移動して回動リンク部材114が下方に回動し、中心直動ロッド110を下方に直動させる一方、ソレノイド103の励磁を止めるとコイルスプリングの弾発力により直動リンク部材113がソレノイド103から離れる側に移動して回動リンク部材114が上方に回動し、中心直動ロッド110を上方に直動させる。
演出可動体80のうち主動演出可動体81は、主動回動本体部86(図14参照)の外側面を、第1の装飾カバー87と第2の装飾カバー88(図18,図19参照)とで覆った構造をなしている。第1の装飾カバー87は、第1のサブ演出可動体84と共に第1装飾部80Aを構成する一方、第2の装飾カバー88は、第2のサブ演出可動体85と共に第2装飾部80Bを構成する。
図18に示すように、主動回動本体部86は、略円筒構造をなした下側円筒部86Aと、略四角筒構造をなした上側角筒部86Bとを一体に備えている。上側角筒部86Bは、第1装飾部80Aと第2装飾部80Bとの分割面と略直交した方向で対向した1対の長辺筒壁と、それら1対の長辺筒壁を連結した1対の短辺筒壁とを備えている。そして、主動回動本体部86を1対の長辺筒壁の対向方向から挟むようにして第1と第2の装飾カバー87,88が主動回動本体部86に組み付けられている(図19及び図20参照)。
主動回動本体部86の内側には、可動台座100の天井壁101Aから上方に突出した回転ステム108、中心固定筒109及び中心直動ロッド110が挿入されている。主動回動本体部86のうち下側円筒部86Aの内周面には複数の連結ボス86A1,86A1(図20参照。同図には、1つの連結ボス86A1のみが示されている)が突出形成されている。これら複数の連結ボス86A1,86A1が、回転ステム108の筒壁を貫通した複数の連結横孔108A,108A(図19及び図20参照)に嵌合することで、回転ステム108と主動回動本体部86とが一体回転するように(相対回転不可能に)連結されている。つまり、演出可動体用モータ102の動力によって、演出可動体80が主動回転軸J1を中心にして回動するようになっている。なお、連結ボス86A1,86A1と連結横孔108A,108Aは、回転ステム108に対して主動回動本体部86を正規の位置に配置しないと嵌合しないようになっている。
図18に示すように、主動回動本体部86の上端部には1対のヒンジ片89,89が形成されている。1対のヒンジ片89,89は、上側角筒部86Bにおける一方の短辺筒壁の上端縁から側方に張り出すと共に、1対の長辺筒壁の対向方向で対向配置されている。それら1対のヒンジ片89,89の間には、従動演出可動体82に備えたヒンジ筒90が挟まれており、ヒンジ片89,89とヒンジ筒90とをヒンジピン83が貫通している(図17参照)。ここで、従動演出可動体82に備えたヒンジ筒90の外周面にはピニオン90Gが一体形成されている。
第1のサブ演出可動体84及び第2のサブ演出可動体85からは、それぞれ1対の回動支持アーム84A,84A,85A,85Aが突出形成されている。それら各回動支持アーム84A,84A,85A,85Aは、主動回動本体部86の上側角筒部86Bを1対の短辺筒壁の対向方向から挟んだ状態で、主動回動本体部86に回動可能に連結されている。
第1及び第2のサブ演出可動体84,85の回動中心(サブ回転軸J3,J3)は、図21において二点鎖線で示した第1装飾部80Aと第2装飾部80Bとの分割面に対して、第2装飾部80B側に偏在して設けられている。また、図16に示すように、上側角筒部86Bのうち、ヒンジ片89,89が突出した短辺筒壁とは反対側の短辺筒壁の外側面には、主動回転軸J1に沿って直動可能な連結直動部材91が組み付けられている。
連結直動部材91は短辺筒壁の外側面に沿って上下方向に延びた平板状をなすと共に、その中央部に主動回転軸J1に沿って延びた長孔91Aを有している。そして、長孔91Aを貫通して上側角筒部86Bに螺子止めされた保持具93と短辺筒壁の外側面との間で上下動可能に保持されている。また、図21に示すように、連結直動部材91は、第1及び第2のサブ演出可動体84,85の回動中心(サブ回転軸J3,J3)より第1装飾部80A側に配置されている。
第1のサブ演出可動体84から突出した回動支持アーム84A,84Aは、サブ回転軸J3と第1のサブ演出可動体84との中間部分に連結凸部84A1,84A1を備えて、その連結凸部84A1,84A1が、連結直動部材91の下端部に形成された先割れ凹部91Cに係合している。
また、第2のサブ演出可動体85から突出した回動支持アーム85A,85Aは、サブ回転軸J3を挟んで第2のサブ演出可動体85とは反対側に延びた端部に連結凸部84A1,84A1を備えて、その連結凸部84A1,84A1が、連結直動部材91の上端部に形成された先割れ凹部91Bに係合している。
このような連結構造により、連結直動部材91が主動回転軸J1に沿って直動したときに、第1のサブ演出可動体84と第2のサブ演出可動体85とが互いに逆向きに回動するように構成されている。
上側角筒部86Bのうち連結直動部材91が保持された方の短辺筒壁には、主動回転軸J1に沿って延びた長孔86Cが貫通形成されている(図20参照)。その長孔86Cに連結直動部材91から突出した連結ピン91D(図20参照)が挿入されて主動回動本体部86の内側に突出している。さらに、連結ピン91Dは中心直動ロッド110の上端部に形成された連結横孔110A(図19参照)と嵌合して、中心直動ロッド110と連結直動部材91とが連結されている。これにより、ソレノイド103の動力によって第1と第2のサブ演出可動体84,85が、それぞれサブ回転軸J3,J3を中心に回動するようになっている。サブ連動機構は、ソレノイド103から第1と第2のサブ演出可動体84,85までの動力伝達経路を構成する部品、即ち、プランジャ103P、直動リンク部材113、回動リンク部材114、中心直動ロッド110及び連結直動部材91等を含んで構成されている。
主動回動本体部86のうち、上側角筒部86Bの内側には直動ラック92(図19及び図20参照)が収容されている。直動ラック92は、主動回転軸J1に沿って延びた長板形状をなしており、その上端部分に形成されたギヤ部92Gが従動演出可動体82のヒンジ筒90に形成されたピニオン90Gと噛合している。
直動ラック92は、上側角筒部86Bのうち、ヒンジ片89,89が形成された側の短辺筒壁の内側面と、主動回動本体部86の内側に挿入された中心固定筒109(図13参照)の外側面との間に配置され、主動回転軸J1に沿ってスライド可能となっている。詳細には、直動ラック92と上側角筒部86Bの短辺筒壁との互いの対向面には、主動回転軸J1に沿って延びた直動レール86R,92Rが形成され(図18〜図20参照)、それら直動レール86R,92R同士が凹凸係合している。これにより、直動ラック92は主動回動本体部86に対して主動回転軸J1に沿って直動すると共に、主動回動本体部86と直動ラック92とが主動回転軸J1を中心にして一体回転するようになっている。
図19に示すように、直動ラック92のうち中心固定筒109との対向面は、中心固定筒109の外周面に沿った円弧面となっており、その円弧面の下端寄り位置から中心固定筒109に向かってカムフォロア92Cが突出している。そして、カムフォロア92Cが中心固定筒109の外周面に形成されたカムレール109M(図13参照)に突入している。
以上の構成から次の動作が可能になる。即ち、演出可動体用モータ102の動力により回転ステム108が主動回転軸J1を中心に回転すると、その回転ステム108と共に主動回動本体部86及び直動ラック92が一体回転し、直動ラック92のカムフォロア92Cが中心固定筒109の外周面のカムレール109M内を移動する。そのカムレール109Mの案内により、直動ラック92が主動回転軸J1に沿って上下動し、従動演出可動体82のピニオン90Gを回動させることで、従動演出可動体82がヒンジピン83を中心にして回動する。
つまり、主動演出可動体81と従動演出可動体82とが共通の演出可動体用モータ102によって駆動され、しかも、主動演出可動体81が可動台座100上で主動回転軸J1を中心にして回動している最中に、従動演出可動体82が主動回転軸J1の直交軸と平行な従動回転軸J2(ヒンジピン83)を中心にして主動演出可動体81に対して回動する。そして、メイン連動機構は、演出可動体用モータ102から主動演出可動体81及び従動演出可動体82までの動力伝達経路を構成する部品、即ち、回転ステム108、主動回動本体部86、直動ラック92、中心固定筒109、ピニオン90G等を含んで構成されている。
ここで、前記したようにカムレール109Mは、水平レール部109M1と傾斜レール部109M2とを備えている。カムフォロア92Cが水平レール部109M1内を移動している間は直動ラック92は主動回転軸J1方向に直動せず、カムフォロア92Cが傾斜レール部109M2内を移動するときに直動ラック92は主動回転軸J1方向に直動する。つまり、主動演出可動体81の回動可能範囲の一部には、主動演出可動体81の回動中に従動演出可動体82の回動が停止する休止区間が設けられている。本実施形態では、演出可動体80の回動可能範囲(約270度)のうち、「演出待機位置」(図6に示す位置)から「中間演出位置」(図7に示す位置)を所定角度だけ越えた位置(具体的には、「演出待機位置」から約180度回動した位置)までを休止区間に設定してある。従って、従動演出可動体82は、「中間演出位置」を所定角度越えた位置から「最終演出位置」(図8に示す位置)までの残り区間(具体的には約90度の範囲)の間で主動演出可動体81に対して上下に回動(主動演出可動体81の上端面を開閉)するようになっている。
本実施形態の遊技機10の構成は以上であって、次に動作説明を行う。遊技者が操作ノブ28を操作すると遊技領域R1に遊技球が弾き出される。その遊技球は、遊技領域R1に配設された障害釘や表示装飾枠23等に衝突してランダムに方向を変えなから流下する。
遊技領域R1を流下する遊技球が始動ゲート18を通過して小当たりになると、第2の始動入賞口14Bに備えた可動翼片14C,14Cが拡開して、第2の始動入賞口14Bに遊技球が入賞可能となる。
第1の始動入賞口14A又は第2の始動入賞口14Bに入賞すると、表示装置30に表示された特別図柄32A,32B,32Cが、上下方向にスクロールして変動表示される。このとき、スピーカ25,25や装飾ランプ35等によって様々な演出が行われる。
特別図柄32A,32B,32Cがゾロ目で停止表示すると、通常の遊技状態から大当たり状態に移行する。
さて、遊技中は、表示装置34、装飾ランプ35及び音声による演出に加えて、センター演出役物50による演出動作が行われる。以下、センター演出役物50による演出動作の一例を説明する。センター演出役物50は、通常は図6に示す「出現待機位置」(直動ベース51が直動始端位置かつセンター演出役物50が回動原点姿勢)で停止している。このとき、センター演出役物50における演出可動体80は、第1装飾部80A(頭蓋骨を模した装飾部)が左側を向いた「演出待機位置」にて停止している。そして、図2に示すようにセンター演出役物50のほぼ全体が、表示装飾枠23の裏側に隠れて、遊技機に正対した遊技者からは殆ど視認できない状態になっている。
これに対し、所定の演出開始条件が成立すると、センター演出役物50による演出動作が開始される。まず、演出役物用モータ58の動力を受けて回動する力伝達レバー61がセンター演出役物50を側方に押すことで、センター演出役物50が直動ベース51と共に右側方に水平移動する。これを遊技者側から見ると、センター演出役物50が「回動原点姿勢」でかつ演出可動体80の第1装飾部80Aが右側方を向いたままの状態で、表示装飾枠23の裏側から表示画面30Gの前方に出現する。
直動ベース51が右側のストッパ壁55Aと当接して直動終端位置に位置決めされ、センター演出役物50が「中間出現位置」(直動ベース51が直動終端位置かつセンター演出役物50が回動原点姿勢)になると、位置センサ65がこれを検出し、演出役物用モータ58が停止する。
次いで、センター演出役物50を「中間出現位置」に維持したまま、可動台座100に対する演出可動体80の回動が行われる。具体的には、演出可動体用モータ102の動力によって演出可動体80が主動回転軸J1を中心にして約90度回動して停止する。すると、右側方を向いていた第1装飾部80Aが図3に示すように遊技者側を向いた「中間演出位置」で停止する。この動作を遊技者側から見ると、頭蓋骨がこちらを振り向いたかのような動きになる。
次いで、センター演出役物50を「中間出現位置」で停止しかつ演出可動体80を「中間演出位置」で停止した状態で、ソレノイド103の動力により第1のサブ演出可動体84が下方に回動する。この動作を遊技者側から見ると、図3に示すように、頭蓋骨が口を開けたような動きになり、この動きに同期して音声を発生させることで、あたかも頭蓋骨が喋っているかのような演出を行う。なお、遊技者側からは見えないが、第2のサブ演出可動体84に連動して第2のサブ演出可動体85が上方に回動する。
第1のサブ演出可動体84による演出動作が終わると、演出役物用モータ58が再起動し、その動力を受けて回動する力伝達レバー61が、センター演出役物50をさらに右側に押す。このとき、直動ベース51はストッパ55Aと当接して直動終端位置に位置決めされているので、演出役物用モータ58の動力(特定押圧力)によって、センター演出役物50にヒンジピン51P(搭載回転軸J4)を中心としたトルクが発生する。そのトルクによって回動原点姿勢のセンター演出役物50がヒンジピン51Pを中心にして時計回り方向に回動して回動終点姿勢に向かう。即ち、直動ベース51を直動終端位置に残した状態で、その直動ベース51に対してセンター演出役物50が回動(傾動)し、「中間出現位置」から「最終出現位置」(直動ベース51が直動終端位置かつセンター演出役物50が回動終点姿勢)へと変化する。この回動動作の間、演出可動体80は「中間演出位置」を維持する。この動作により、演出可動体80が表示画面30Gの中央側に進出して、演出可動体80の存在感が増す。
センター演出役物50が「最終出現位置」になると、図示しない位置センサがこれを検出し、演出役物用モータ58が停止する。そして、「最終出現位置」を維持した状態で、演出可動体用モータ102の動力により演出可動体80が主動回転軸J1回りに約180度回動する。このとき、演出可動体80は、図3に示す「中間演出位置」から図4に示す「最終演出位置」まで回動し、第2装飾部80Bが遊技者に正対する。この動作を遊技者側から見ると、今まで見えていた第1装飾部80Aが見えなくなって、替わりに今まで殆ど見えなかった第2装飾部80Bが見えるようになり、演出内容の変化に期待感が増す。
ここで、演出可動体80が「中間演出位置」から約180度回動して「最終演出位置」に至る間に、演出可動体80に備えた従動演出可動体82が主動演出可動体81に対して回動する。具体的には、演出可動体80が「中間演出位置」から「最終演出位置」に向かって約90度回動するまでの前半区間では、従動演出可動体82が停止しており、その位置からさらに約90度回動して「最終演出位置」に至るまでの後半区間で、従動演出可動体82が主動演出可動体81に対して従動回転軸J2(ヒンジピン83)を中心にして回動する。そして、演出可動体80が「最終演出位置」に至ると、演出可動体用モータ102が停止すると共に、従動演出可動体82が主動演出可動体81の上端面を全開にする。この動作を遊技者側から見ると、第1装飾部80Aから第2装飾部80Bへの切り替わりに連動して、あたかもライターの蓋が開いたかのような演出動作になる。
次いで、センター演出役物50を「最終出現位置」で停止しかつ演出可動体80を「最終演出位置」で停止した状態で、ソレノイド103の動力により第2のサブ演出可動体85が上方に回動する。これを遊技者側から見ると、図4に示すように、ライター側面で閉じていた「瞼」が開いたかのような演出になる。なお、第2のサブ演出可動体85の裏側に、LEDを配置しておき、第2のサブ演出可動体85が回動したときにLEDを点灯させれば、見開いた目が光ったかのような演出になる。以上の演出動作は一例であって、上述した一連の動作に含まれる個々の動作を適宜組み合わせて演出演出を行えばよい。
センター演出役物50による演出を終えたら、上述した一連の動作を逆に行なって、演出可動体80を「演出待機位置」まで戻すと共に、センター演出役物50を「出現待機位置」まで戻す。具体的には、例えば、センター演出役物50を「最終出現位置」に維持したまま、演出可動体用モータ102を逆回転させて演出可動体80を「最終演出位置」から「演出待機位置」まで戻す。次いで、演出役物用モータ58を逆回転させて、センター演出役物50を「最終出現位置」から「中間出現位置」まで戻す。このときのセンター演出役物50の姿勢変化は、演出役物用モータ58の動力と、センター演出役物50にかかる重力とによって行われる。
センター演出役物50が「中間出現位置」まで戻った後で、さらに演出役物用モータ58が逆回転すると、センター演出役物50及び直動ベース51が直動終端位置から直動始端位置に向けて引き戻される。そして、センター演出役物50が「出現待機位置」に至ると、これを位置センサ64が検出して演出役物用モータ58が停止する。そして、次に役物演出開始条件が成立するまでセンター演出役物50は「出現待機位置」で待機する。
このように、本発明の遊技機によれば、主動演出可動体81が可動台座100上で主動回転軸J1回りに回動している最中に、その主動演出可動体81の上端部で、従動演出可動体82が、主動回転軸J1とは非平行な従動回転軸J2回りに回動するので、従動演出可動体82の回動動作を、様々な向きから多面的に見ることができ、センター演出役物50による演出の趣向性が向上する。
また、主動演出可動体81が演出待機位置と最終演出位置との中間位置に至るまでは従動演出可動体82が停止し、中間位置から最終演出位置に至る間に主動演出可動体81上で従動演出可動体82が回動するという、発展性のある演出を行うことができる。
また、主動演出可動体81が回動することで、第1装飾部80Aと第2装飾部80Bとの異なる装飾部を見ることができ、主動演出可動体81による演出の趣向性をさらに高めることができる。また、主動演出可動体81は、主に第1装飾部80Aを視認可能な中間演出位置と、主に第2装飾部80Bを視認可能な最終演出位置で停止するので演出の変化にメリハリをつけることができる。
また、第1装飾部80Aと第2装飾部80Bとに分けて第1と第2のサブ演出可動体84,85を設けたことにより、演出動作のバリエーションを増やすことができる。また、共通の1つのソレノイド103によって第1と第2のサブ演出可動体84,85を駆動することができるので、別々の駆動源を備えたものに比べてコンパクト化を図ることができる。
また、第1と第2のサブ演出可動体84,85が、互いに逆方向に回動するので、第2装飾部80Bにおける演出動作と、第1装飾部80Aにおける演出動作との違いを明確にすることができる。
また、力伝達アーム63とセンター演出役物50とを連結した力受けピン50Pを、直動ベース51に対するセンター演出役物50の回動中心である搭載回転軸J4よりも上方にオフセットした位置に配置したので、演出役物用モータ58から力受けピン50Pに付与される特定押圧力に起因したトルクが発生し易くなる。
[第2実施形態]
本実施形態は、直動ベース51が直動始端位置から直動終端位置に到達して演出役物用モータ58の停止処理をしたにも拘わらず、ストッパ壁55Aとの当接に起因したトルクによりセンター演出役物50が搭載回転軸J4回りで回動してしまい、「中間出現位置」をオーバーランしてしまった場合に、センター演出役物50を「中間出現位置」に戻すための構成を備えている点が、上記第1実施形態とは異なる。その他の構成は、上記第1実施形態と同一であるので、重複する説明は省略する。
センター演出役物50の演出動作のうち、「出現待機位置」と「中間出現位置」との間での直動動作及び、「中間出現位置」と「最終出現位置」との間での回動動作は、遊技機10に備えた役物制御装置(図示せず)が所定周期で実行する駆動コマンド設定処理PG1(図23参照)と駆動制御設定処理PG2(図24〜図26参照)とに従って行われる。
図23に示すように、駆動コマンド設定処理PG1では、センター演出役物50による演出動作を開始するための駆動コマンドが有効か否かを判定する(S10)。駆動コマンドが無効である場合(S10でNO)には、直ちにこの処理(PG1)を抜ける一方、駆動コマンドが有効である場合には(S10でYES)、駆動シナリオデータを設定する(S11)。駆動シナリオデータは、複数の単位動作を組み合わせて構成されたセンター演出役物50の演出動作において、個々の単位動作の実行順序を定めたものであり、その駆動シナリオデータに基づいて、演出役物が例えば、「出現待機位置」→「中間出現位置」→「最終出現位置」→「中間出現位置」→「出現待機位置」の順に往復動する。次いで、駆動シナリオカウンタ及び駆動シナリオタイマをクリアし(S12,S13)、駆動動作フラグをONする(S14)。その後、センター演出役物50を停止させる処理を設定(S15)してから、この処理(PG1)を抜ける。なお、駆動シナリオカウンタは、センター演出役物50の演出動作の進行に伴い増加するカウンタであり、この駆動シナリオカウンタと駆動シナリオデータとに基づいて次に実行する単位動作が決定される。駆動シナリオタイマは、演出動作に含まれる個々の単位動作毎に設定されたカウントダウンタイマであって、この値が「0」になると次の単位動作が開始される。
図24に示す駆動制御設定処理(PG2)では、まず、駆動動作フラグがONか否かをチェックする(S20)。駆動動作フラグがOFFの場合(S20でNO)は、ステップS28にジャンプする一方、駆動動作フラグがONの場合(S20でYES)は、駆動シナリオタイマが「0」か否かをチェックする(S21)。
駆動シナリオタイマが「0」ではない場合(S21でNO)は、ステップS28にジャンプする一方、駆動シナリオタイマが「0」ある場合(S21でYES)は、「駆動動作処理」として、センター演出役物50が「中間出現位置」であるか否かを検出する処理(以下、「中間出現位置検出処理」という)が設定されているか否かを判定する(S22)。
「中間出現位置検出処理」が設定されている場合(S22でYES)には、位置センサ65が「中間出現位置」を検出した(中間位置検出信号を出力しているか)否かを判定する(S29)。位置センサ65が中間出現位置を検出した場合(S29でYES)には、駆動シナリオカウンタが予め設定された終了値か否かを判定し(S23)、駆動シナリオカウンタが終了値である場合(S23でYES)には、駆動動作フラグをOFFする(S30)。
一方、駆動シナリオカウンタが終了値ではない場合(S23でNO)には、駆動シナリオデータと駆動シナリオカウンタとに基づいて、駆動方向データの設定を行う(S24)。例えば、センター演出役物50を「最終出現位置」側に向けて移動させる場合には、演出役物用モータ58の回転方向を「正回転(FW)」に設定し、センター演出役物50を「出願待機位置」側に向けて移動させる場合には、演出役物用モータ58の回転方向を「逆回転(BK)」に設定する。
次いで、駆動動作処理の設定を行う(S25)。駆動動作処理は、駆動シナリオデータと駆動シナリオカウンタとに基づいてステップ動作処理、出現待機位置検出処理、中間出現位置検出処理、最終出現位置検出処理の中から設定される。
駆動動作処理の設定(S25)に次いで、駆動シナリオタイマの設定(S26)及び駆動シナリオカウンタの更新(S27)が行われ、その後、駆動出力データ作成処理(S28)が行われる。即ち、駆動シナリオカウンタは、駆動動作処理の設定(S25)が行われる毎(駆動動作処理の内容が変更される毎)に更新され、駆動動作処理の内容に応じて駆動シナリオタイマが設定される。また、駆動シナリオタイマは、例えば、ステップS21でNOであった場合にカウントダウンされる。ステップS29で中間出現位置が検出されなかった場合の処理(S31〜S34)については後述する。
駆動出力データ作成処理(S28)の詳細は、図25,図26に示されており、先ず、駆動動作フラグがONか否かをチェックする(S40)。駆動動作フラグがOFFである場合(S40でNO)には、コモン信号をOFF(S67)してからステップS68にジャンプする。コモン信号がONである場合にのみ演出役物用モータ58への通電が可能であり、コモン信号がOFFすると演出役物用モータ58への通電が停止される。
駆動動作フラグがONの場合(S40でYES)には、コモン信号をONしてから駆動方向データが「正回転(FW)」であるか否かを判定する(S42)。駆動方向データが正回転(FW)である場合(S42でYES)には、前記したステップS25(図24参照)にて設定されたステップ動作処理(S45)、中間出現位置検出処理(S43)、最終出現位置検出処理(S44)の何れかを実行する。
ステップ動作処理(S45)では、演出役物用モータ58が駆動シナリオデータに基づいて設定された指定ステップ数分だけ正回転したか否かを判定する(S52)。指定ステップ数分の正回転が行われていない場合(S52でNO)には、さらに正回転させるべく励磁データを更新する(S54)。一方、指定ステップ数分の正回転が行われた場合(S54でYES)には、コモン信号をOFF(演出役物用モータ58を停止処理)する(S53)。そして、コモン信号をOFFした後で行われる次の駆動動作処理の設定(S25)において、駆動シナリオデータと駆動シナリオカウンタの値とに応じて、中間出現位置検出処理(S43)又は最終出現位置検出処理(S44)の何れかが設定される。
中間出現位置検出処理(S43)は、まず、位置センサ65(図7参照)が「中間出現位置」を検出したか(中間位置検出信号を出力しているか)否かを判定する(S46)。「中間出現位置」を検出した場合(S46でYES)には、コモン信号をOFF(演出役物用モータ58を停止処理)する(S47)。一方、センター演出役物50が「出現待機位置」から「中間出現位置」まで到達しておらず、位置センサが「中間出現位置」を検出しなかった場合(S46でNO)には、センター演出役物50を中間出現位置に近づける(演出役物用モータ58を正回転させる)ための励磁データ(FW)を更新する(S48)。
最終出現位置検出処理(S44)は、まず、位置センサ(図示せず)が最終出現位置を検出したか(最終位置検出信号を出力しているか)否かを判定する(S49)。最終出現位置を検出した場合(S49でYES)には、コモン信号をOFFする(S50)。一方、センター演出役物50が「中間出現位置」から「最終出現位置」まで到達しておらず、位置センサが「最終出現位置」を検出しなかった場合(S49でNO)には、センター演出役物50を最終出現位置に近づける(演出役物用モータ58を正回転させる)ための励磁データ(FW)を更新する(S51)。
上記ステップS42において、駆動方向データが逆回転(BK)である場合(S42でNO)には、図26に示すように、前記ステップS26(図24)にて設定されたステップ動作処理(S57)、中間出現位置検出処理(S55)、出現待機位置検出処理(S56)の何れかを実行する。
ステップ動作処理(S57)では、演出役物用モータ58が駆動シナリオデータに基づいて設定された指定ステップ数分だけ逆回転したか否かを判定する(S64)。指定ステップ数分の逆回転が行われていない場合(S64でNO)には、さらに逆回転させるべく励磁データを更新する(S66)。一方、指定ステップ数分の逆回転が行われた場合(S64でYES)には、コモン信号をOFF(演出役物用モータ58を停止処理)する(S65)。そして、コモン信号をOFFした後で行われる駆動操作処理(S26)の設定において、駆動シナリオデータと駆動シナリオカウンタの値とに応じて、中間出現位置検出処理(S55)又は出現待機位置検出処理(S56)の何れかが設定される。
中間出現位置検出処理(S55)は、まず、中間出現位置を位置センサ65(図7参照)にて検出したか(中間位置検出信号を出力している)否かを判定する(S58)。中間出現位置を検出した場合(S58でYES)には、コモン信号をOFFする(S59)。一方、センター演出役物50が最終出現位置から中間出現位置まで到達しておらず、位置センサ65が中間出現位置を検出しなかった場合(S58でNO)には、センター演出役物50を中間出現位置に近づける(演出役物用モータ58を逆回転させる)ための励磁データ(BK)を更新する(S60)。
出現待機位置検出処理(S56)は、まず、出現待機位置を位置センサ64(図9参照)にて検出したか(待機位置検出信号を出力しているか)否かを判定する(S61)。出現待機位置を検出した場合(S61でYES)には、コモン信号をOFFする(S62)。一方、センター演出役物50が中間出現位置から出現待機位置まで到達しておらず、位置センサ64が出現待機位置を検出しなかった場合(S61でNO)には、センター演出役物50を出現待機位置に近づける(演出役物用モータ58を逆回転させる)ための励磁データ(BK)を更新する(S63)。
そして、上記したステップ動作処理(S45,S57)、出現待機位置検出処理(S56)、中間出現位置検出処理(S43,S55)、最終出現位置検出処理(S44)により設定されたコモン信号又は励磁データを、演出役物用モータ58のモータ駆動回路(図示せず)に出力(S68,S69)して、この処理(PG2)を抜ける。コモン信号をOFFすることで、演出役物用モータ58への通電が停止してセンター演出役物50が停止する。また、励磁データを更新することで、励磁データに応じたステップ数分だけ演出役物用モータ58が回転する。
ところで、本実施形態の説明の冒頭でも述べたように、直動ベース51が直動始端位置から直動終端位置に向かって直動した場合には、演出役物用モータ58を停止処理(コモン信号をOFF)したにも拘わらず、センター演出役物50が中間出現位置で停止せずに、最終出現位置側にオーバーランしてしまう可能性がある。
このとき駆動制御設定処理(PG2)では、ステップS29において、位置センサ65が中間出現位置を検出していない(中間位置検出信号が出力されない。S29でNO)ということになり、駆動方向データが「逆回転(BK)」に設定される(S31)と共に、駆動動作処理として「中間出現位置検出処理」が設定される(S32)。そして、中間出現位置検出処理(S32)の繰り返しによってセンター演出役物50を中間出現位置まで戻すのに要する時間よりも長い時間の駆動シナリオタイマを設定(S33)してから、駆動シナリオカウンタを終了値に設定する(S34)。
その後、駆動シナリオタイマが「0」になるまで(ステップS21でYESになるまで)、駆動出力データ作成処理(S28)の中間出現位置検出処理(S55)が繰り返され、位置センサ65が中間出現位置を検出する(中間位置検出信号が出力される)まで、演出役物用モータ58を逆回転させる。そして、位置センサ65が中間出現位置を検出して、その後駆動シナリオタイマが「0」になると、駆動制御設定処理(PG2)におけるステップS29,S23の順に進んで駆動動作フラグをクリアする(S30)。即ち、中間出現位置をオーバーランしてしまったセンター演出役物50を中間出現位置に戻して、その中間出現位置で所定の演出(演出可動体80の回動や、第1のサブ演出可動体84の回動)を行わせることができる。
本実施形態によれば、センター演出役物50が予め定められた中間出現位置に位置することを位置センサ65にて検出し、これを起因にして演出役物用モータ58を停止処理したにも拘わらず、直動ベース51とストッパ壁55Aとの当接に起因したトルクによりセンター演出役物50が中間出現位置をオーバーランしてしまった場合でも、そのセンター演出役物50を演出役物用モータ58の動力によって中間出現位置まで戻すことができるから、中間出現位置において行うべき演出を確実に行うことができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例示したが、本発明はこれに限られず、センター演出役物50を有する他の遊技機に適用してもよい。
(2)上記実施形態では、従動演出可動体82が、主動演出可動体81に対して従動回転軸J2回りに回動する構成であったが、主動演出可動体81に対して直動する構成でもよい。直動方向は、主動回転軸J1と平行でもよいし、非平行でもよい。
(3)上記実施形態では、従動演出可動体82の回転軸(従動回転軸J2)を、主動演出可動体81の回転軸(主動回転軸J1)に対する直交軸と平行としていたが、これに限るものではなく、主動回転軸J1と非平行であればよい。例えば、主動回転軸J1に対して斜めでもよい。
(4)上記実施形態では、主動演出可動体の動作中に従動演出可動体が停止する休止区間を、演出待機位置から回動可能範囲の中間位置(具体的には、演出待機位置から180度回動した位置)までとしていたが、休止区間を、演出待機位置と最終演出位置との中間区間に設定してもよいし、最終演出位置から回動可能範囲の中間位置までを休止区間に設定してもよい。
(5)上記実施形態では、演出可動体80に対して、第1装飾部80Aと第2装飾部80Bとの2つの装飾部を設けていたが、3つ以上の装飾部を設けてもよい。
(6)上記実施形態では、演出可動体80の回転軸(主動回転軸J1)を表示画面30Gと平行に配置していたが、表示画面30Gに対して傾斜させて配置してもよい。
(7)上記実施形態では、搭載回転軸J4を、直動ベース51の直動方向に対して直交しかつ水平になるように構成していたが、直動ベース51の直動方向に対して斜めに交差させてもよいし、直動ベース51の直動方向と交差しかつ非水平になるようにしてもよい。
(8)上記実施形態では、第1と第2のサブ演出可動体84,85が互いに逆方向に回動するように連動させていたが、同一方向に回動するように連動させてもよい。また、第1と第2のサブ演出可動体84,85の回動が、同時に開始して同時に終わるようにしてもよいし、開始又は終わりがずれるようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、カムレール109Mを溝状としていたが、溝状にする必要はなく、中心固定筒109の外周面を段付き状に拡径させてその周方向に延びた段差面をカムレールにしてもよい。あるいは、中心固定筒109の端面をカムフォロア92Cが摺接するカム面にしてもよい。
(10)上記実施形態では、センター演出役物50を回動原点姿勢に付勢する回動付勢手段として、センター演出役物50にかかる重力を利用していたが、搭載回転軸J4が非水平に配置されていたり、センター演出役物50が回動原点位置から回動終点位置に向かって下方に回動するように構成されて、センター演出役物50にかかる重力では回動原点位置に戻すことができない場合には、回動付勢手段としてバネ或いは磁石を使用してもよい。
(11)上記第2実施形態では、センター演出役物50が中間出現位置を越えてオーバーランしてしまった場合に、中間出現位置に戻すように構成されていたが、センター演出役物50が演出待機位置より最終演出位置から遠ざかった位置まで移動可能である場合には、同様な構成により、演出待機位置を越えてオーバーランしたセンター演出役物50を、演出役物用モータ58の正回転(FW)により、演出待機位置まで戻すようにしてもよい。
(12)また、センター演出役物50が、最終演出位置より演出待機位置から遠ざかった位置まで移動可能である場合には、同様な構成により、最終演出位置を越えてオーバーランしたセンター演出役物50を、演出役物用モータ58の逆回転(BK)により、最終演出位置まで戻すようにしてもよい。
10 遊技機
50 センター演出役物
50P 力受けピン
51 直動ベース
51C 支持壁
51P ヒンジピン
55A ストッパ壁
58 演出役物用モータ
59 役物動力伝達機構
60 セクターギヤ
63 力伝達アーム
63A 第2長孔
64 位置センサ
65 位置センサ
80 演出可動体
80A 第1装飾部
80B 第2装飾部
81 主動演出可動体
82 従動演出可動体
83 ヒンジピン
84 第1のサブ演出可動体
85 第2のサブ演出可動体
84A,84A 回動支持アーム
85 サブ演出可動体
85A,85A 回動支持アーム
86 主動回動本体部
87 第1の装飾カバー
88 第2の装飾カバー
90G ピニオン
91 連結直動部材
92 直動ラック
92C カムフォロア
100 可動台座(ベース体)
102 演出可動体用モータ(主動駆動源)
103 ソレノイド(駆動源)
103P プランジャ
109 中心固定筒
109M カムレール
110 中心直動ロッド
113 直動リンク部材
114 回動リンク部材
J1 主動回転軸
J2 従動回転軸
J3,J3 サブ回転軸
J4 搭載回転軸

Claims (12)

  1. ベース体に対して回動可能に支持された主動演出可動体と、
    前記主動演出可動体に配置されて、前記主動演出可動体の所定部位を覆った閉止位置と前記所定部位を露出させた開放位置との間で直動可能又は所定の回転軸を中心として回転可能に支持された従動演出可動体と、
    前記主動演出可動体を回動するための主動駆動源とを備え、
    前記主動演出可動体及び前記従動演出可動体の連動した動作によって遊技を演出するものであって、
    前記主動演出可動体の側面の回動方向に少なくとも第1装飾部と第2装飾部とを配置し、
    遊技機に正対した遊技者から主に前記第1装飾部を視認可能な第1の演出位置と、主に前記第2装飾部を視認可能な第2の演出位置との間を前記主動演出可動体が回動可能となるように前記主動演出可動体の回動可能範囲を設定し、
    前記第1と第2の演出位置の何れか一方の演出位置から他方の演出位置に向けて前記主動演出可動体が回動するにつれて、前記従動演出可動体が前記閉止位置から前記開放位置に向けて移動して前記主動演出可動体が前記他方の演出位置に到達した際に前記従動演出可動体が前記開放位置で停止した状態に維持され、前記一方の演出位置において、前記従動演出可動体は前記閉止位置で停止した状態に維持されるように、前記従動演出可動体と前記主動演出可動体との間を連動可能に連結したメイン連動機構を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1の演出位置から前記第2の演出位置に向けて前記主動演出可動体が回動するにつれて、前記従動演出可動体が前記閉止位置から前記開放位置に向けて移動するように構成して、前記主動演出可動体が前記第2の演出位置に到達した際に、前記従動演出可動体が前記開放位置で停止した状態に維持され、前記第1の演出位置において前記従動演出可動体は前記閉止位置で停止した状態に維持され、
    前記第1装飾部には、前記従動演出可動体とは別個に前記主動演出可動体に対して移動可能に支持された第1のサブ演出可動体が備えられたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第2装飾部には、前記従動演出可動体とは別個に前記主動演出可動体に対して移動可能に支持された第2のサブ演出可動体が備えられると共に、前記第1と第2のサブ演出可動体を連動可能に連結するサブ連動機構を設けて、1つの駆動源で前記第1と第2のサブ演出可動体が駆動されるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記第1と第2のサブ演出可動体は、前記主動演出可動体に対して回動可能又は直動可能に支持されたことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記第1及び第2のサブ演出可動体は、互いに平行でかつ前記主動演出可動体の回転軸との直交軸と平行な回転軸を中心に回転可能となるように前記主動演出可動体に支持され、
    前記一方の主動演出可動体の回動と他方の主動演出可動体の回動とが互いに逆方向或いは同方向に回動するように前記サブ連動機構を構成したことを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技機。
  6. 前記主動演出可動体は、主動回動本体部の外面を装飾カバーで覆ってなり、
    前記第1及び第2のサブ演出可動体からは、それぞれ前記主動回動本体部を側方から挟んだ状態で回動可能に連結された1対の回動支持アームが突出形成され、
    前記第1及び第2のサブ演出可動体の回動中心を、前記第1装飾部と前記第2装飾部との分割面に対して前記第2装飾部側に偏在させると共に、それら回動中心より前記第1装飾部側に配置されて、前記主動演出可動体の回転軸と平行に直動する連結直動部材を設け、
    前記第1のサブ演出可動体から突出した前記回動支持アームは、前記主動回動本体部に対する回転軸と前記第1のサブ演出可動体との中間部分が前記連結直動部材に回動可能に連結され
    前記第2のサブ演出可動体から突出した前記回動支持アームは、前記主動回動本体部に対する回転軸を挟んで前記第2のサブ演出可動体と反対側に延びた端部が前記連結直動部材に回動可能に連結されたことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記主動演出可動体の回動中心に沿って前記ベース体から突出しかつ前記ベース体に固定された中心固定筒と、
    前記中心固定筒の内側に挿通されて、先端部が前記中心固定筒の先端開口から突出し、前記駆動源から動力を受けて直動する中心直動ロッドとを設け、
    前記主動回動本体部の内部で、前記中心直動ロッドの先端部と前記連結直動部材とを一体に直動可能に連結し、
    前記中心固定筒の外周面にカムレールを設け、前記主動演出可動体の回動時における前記カムレールの案内によって前記従動演出可動体を回動可能としたことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記主動演出可動体の回転軸と平行に直動可能となるように前記主動演出可動体に支持されて前記主動演出可動体と共に前記中心固定筒に対して回転しかつ前記カムレールに摺動可能なカムフォロアを有した直動ラックと、前記従動演出可動体と共に回動しかつ前記直動ラックに噛合したピニオンとを備えたことを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
  9. 前記主動演出可動体の回動可能範囲の一部に、前記主動演出可動体の動作中に前記従動演出可動体が停止する休止区間を設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1の請求項に記載の遊技機。
  10. 前記主動演出可動体が少なくとも前記第1と第2の演出位置を含む第1回動位置と第2回動位置との間を回動するように前記主動演出可動体の前記回動可能範囲が設定され、
    前記第1回動位置から前記回動可能範囲の中間位置までを前記休止区間に設定し、前記中間位置から前記第2回動位置に向かって回動するにつれて前記従動演出可動体が前記閉止位置から前記開放位置に移動することを特徴とする請求項9に記載の遊技機。
  11. 前記従動演出可動体が前記主動演出可動体と同じ分割面で前記第1装飾部と前記第2装飾部とに分割されると共に、前記従動演出可動体は、前記分割面と直交する回転軸を中心に回転可能に前記主動演出可動体に支持されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1の請求項に記載の遊技機。
  12. 前記主動演出可動体の回転軸は、鉛直方向に向けられ、前記従動演出可動体は、前記主動演出可動体の上端面に配置されたことを特徴とする請求項11に記載の遊技機。
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