JP2012099418A - 非水電解質デバイス用のリード部材、及びその製造方法 - Google Patents

非水電解質デバイス用のリード部材、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リード導体に設ける絶縁フィルムを薄肉化して密封性を高め、かつ架橋層を均質に作製可能とすることで非水電解質電池の品質安定性及び信頼性を向上させる。
【解決手段】リード部材1は、架橋層3a及び熱可塑性樹脂層3bが2層押出により一体成型された絶縁フィルム3と、絶縁フィルム3を融着したリード導体2とを備える。架橋層3aは、二重結合を分子内に2つ以上もつ多官能モノマーを含みメルトインデックスが熱可塑樹脂層3bより小さい樹脂材料が架橋されてなり、熱可塑性樹脂層3bは、フェノール基またはアミノ基をもつ酸化防止剤を含みメルトインデックスが架橋層3aよりも大きい樹脂材料からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極板、負極板及び電解液を外装ケースに収納してなる非水電解質デバイス用のリード部材、及びその製造方法に関する。
従来からリチウムイオン2次電池等の非水電解質電池が、様々な電子機器の電源として用いられている。図4は、非水電解質電池の構成例を示す斜視図で、図4(A)は、外装ケース5の内部にリード部材1と積層電極・隔膜4とを挿入する状態を示す図で、図4(B)は、非水電解質電池10の完成状態を示す図である。
非水電解質電池10は、1対のリード部材1、積層電極・隔膜4、及び外包体としての外装ケース5を備える。1対のリード部材1は、それぞれ非水電解質電池10の正極、負極に対応するもので、リード導体2と樹脂フィルムを使用した絶縁フィルム3とを有している。
1対のリード部材1は、外装ケース5のシール部分6から外部に取り出す形態で薄形に形成される。外装ケース5は、金属箔層とその両側の絶縁層による多層体を使用し、周縁部のシール部分6を熱融着して袋状としたものである。外装ケース5の内部には、積層電極・隔膜4と、非水の溶媒(例えば、有機溶媒)に電解質(例えばリチウム化合物)が溶解された非水電解質媒体とが密封収納される。
1対のリード部材1のリード導体2は、それぞれ積層電極の正極および負極に接続される。また、リード導体2は、外装ケース5の積層体の金属箔と短絡しないように、絶縁フィルム3で覆われる。絶縁フィルム3は、外装ケース5の所定の縁部に融着されて密封される。
外装ケース5に対するリード部材1の取り付けに際しては、絶縁フィルム3をそれぞれ設けた1対のリード部材1を外装ケース5の取り出し口に挟み込み、外装ケース5をヒートシールで封止する。このとき絶縁フィルム3を熱可塑性樹脂層と架橋層とにより構成することで、リード部材1と外装ケース5との間に架橋層を介在させることができる。このため、ヒートシールによる加熱時にも架橋層の変形なく、リード部材1と外装ケース5の金属箔との短絡が生じないように維持される。
上記のような構成の非水電解質電池において、例えば、特許文献1には、リード導体に貼り合わせる絶縁フィルムとして、厚さ20〜40μmの1層構成の絶縁フィルムを用い、リード導体に絶縁フィルムを融着させた後、絶縁フィルム全体を架橋させたリード部材が開示されている。
また、特許文献2には、熱可塑性フィルムと架橋した熱可塑性フィルムとを熱ラミネートにより貼り合わせて2層構成のフィルムとし、この2層構成のフィルムでリード導体を挟み込み、熱可塑性フィルム層を加熱溶融して融着させたリード部材が開示されている。また、特許文献2の他の方法では、1層構成の熱可塑性フィルムでリード導体を挟み込んで熱融着した後、熱可塑性フィルムの厚さよりも透過距離が小さくなるような強度で電子線を照射することで、1層構成の熱可塑性フィルムに架橋部分と未架橋部分を作成するようにしている。
特開2009−43719号公報 特開2003−297336号公報
リード導体2の取り出し部分に設けられる一般的な絶縁フィルム3は、熱可塑性樹脂層と架橋層とから構成される。この場合、例えば熱可塑性樹脂層を形成するためのフィルムと、架橋層を形成するためのフィルムとを別々に製造し、これらを貼り合わせることで絶縁フィルム3を作製することができる。
この場合には、それぞれのフィルムは、貼り合わせ工程の安定化等の観点から30μm程度の厚さが必要となる。従って、熱可塑性樹脂層と架橋層とによる2層構成の絶縁フィルム3は、60μm以上の厚さとなる。電池をさらに薄くするためにリード部材をさらに薄くしたいという要求がある。
また、架橋層を形成するために、絶縁フィルム3をリード導体に貼り合わせてから電子線等の照射を行う場合には、リード導体2の影響等により架橋度にムラが生じる場合がある。また、連続した一括操作ができないため、生産性も低下する。
本発明は、上述のごとき実状に鑑みてなされたもので、リード導体に設ける絶縁フィルムを薄肉化し、かつ架橋層を均質に作製可能とすることで非水電解質電池の品質安定性及び信頼性を向上させるようにしたリード部材と、該リード部材の製造方法とを提供することを目的とする。
本発明によるリード部材は、絶縁フィルムと、前記絶縁フィルムを融着したリード導体とを備え、非水電解質デバイスに使用されるリード部材である。絶縁フィルムは、架橋層及び熱可塑性樹脂層が2層押出により一体成型されてなる。架橋層は、二重結合を分子内に2つ以上もつ多官能モノマーを含みメルトインデックスが熱可塑樹脂層より小さい樹脂材料が架橋されてなり、熱可塑性樹脂層は、フェノール基またはアミノ基をもつ酸化防止剤を含みメルトインデックスが前記架橋層よりも大きい樹脂材料からなる。
また、本発明によるリード部材の製造方法は、架橋層及び熱可塑性樹脂層からなる絶縁フィルムと、絶縁フィルムを融着したリード導体とを備え、非水電解質デバイスに使用されるリード部材の製造方法である。この方法は、二重結合を分子内に2つ以上もつ多官能モノマーを含みメルトインデックスが熱可塑性樹脂層より小さい樹脂材料による未架橋の架橋層と、フェノール基またはアミノ基をもつ酸化防止剤を含み、かつメルトインデックスが架橋層よりも大きい熱可塑性樹脂層とからなる絶縁フィルムを2層押出成形によって製造する絶縁フィルム製造工程とを有する。そしてさらに絶縁フィルムに放射線を照射して、未架橋の架橋層を架橋させる架橋工程と、架橋工程で架橋層が架橋された絶縁フィルムをリード導体に融着する融着工程と、を有する。なお、架橋層は放射線照射等によって架橋構造を形成する樹脂材料によって構成されるものであり、未架橋の状態であっても架橋層というものとする。
さらに本発明によるリード部材の製造方法は、上記の絶縁フィルム製造工程と架橋工程の間に、絶縁フィルムの架橋層の表面に樹脂フィルムを重ね合わせる工程を有している。そして架橋工程は、熱可塑性樹脂層を大気と接触させた状態で、かつ架橋層に樹脂フィルムを重ね合わせた状態で放射線を照射する。
本発明によれば、リード導体に設ける絶縁フィルムを薄肉化し、かつ架橋層を均質に作製可能とすることで非水電解質電池の品質安定性及び信頼性を向上させることができる。
特に本発明によれば、2層押出成型により絶縁フィルムを成型することにより、従来別々のフィルムを貼り合わせる工程が不要となり、絶縁フィルムを薄肉化することができる。
また、絶縁フィルムが架橋層と熱可塑性樹脂層の2層構成になっているため、リード導体に融着する前に放射線を照射して架橋させることができ、連続的な照射が可能となって、均質な架橋が得られるとともに生産性も向上させることができる。
また絶縁フィルムの架橋層は、二重結合を分子内に2つ以上もつ多官能モノマーを含みメルトインデックスが熱可塑樹脂層より小さい樹脂材料が架橋されてなり、熱可塑性樹脂層は、フェノール基またはアミノ基をもつ酸化防止剤を含みメルトインデックスが架橋層よりも大きい樹脂材料からなることにより、放射線を一括照射したときに架橋層の架橋度をより高くし、熱可塑性樹脂層の不要な架橋を抑えることができる。
そしてこれらにより、品質安定性及び信頼性を向上させた非水電解質電池を得ることができる。
本発明によるリード部材を適用した非水電解質電池の構成例を示す図である。 本発明によるリード部材が有する絶縁体フィルムに保護フィルムを積層した状態を示す図である。 本発明によるリード部材の製造方法を説明する図である。 非水電解質電池の一般的な構成例を示す斜視図である。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明に係る非水電解質電池の構成例を示す図で、図1(A)は非水電解質電池の断面構成図、図1(B)は図1(A)のb−b断面を示す図である。
電極体及び非水電解質媒体等を収納する外装ケース5は、2枚の多層フィルムを重ね合わせ、その周縁部をヒートシールして袋状としたものである。外装ケース5内には、正極4a、負極4b、隔膜4c等と非水の溶媒(例えば、有機溶媒)に電解質(例えばリチウム化合物)が溶解された非水電解質媒体(電解液)7が密封収納されている。
外装ケース5の多層フィルムは、最内層フィルム5aと最外層フィルム5cとの間に、密封性を高めるためのアルミニウム等の金属からなる金属箔層5bが挟み込まれて貼り合わされている。最内層フィルム5aとしては、電解液で溶解することなく電解液の漏出を防止するのに適した材料として、ポリオレフィン樹脂(例:無水マレイン酸変性低密度ポリエチンまたはポリプロピレン)が用いられる。また、最外層フィルム5cは、内側の金属箔層5bを保護するためのもので、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の材料が用いられる。
1対のリード部材1は、リード導体2とそのリード導体2に融着した絶縁フィルム3からなる。そして各リード部材1は、外部への電気接続のために外装ケース5のシール部分から取り出され、その取り出し部分に絶縁フィルム3が配置されることで、外装ケース5が含む金属箔層との間で電気的接触が生じないようにしている。
電極体は、隔膜4cの両側に配設された正極4aと負極4bからなり、集電体と呼ばれる金属箔またはエキスパンドメタルの金属基材上に活物質層を形成した構造を有している。隔膜4cは、電気的絶縁性を保持し、かつ、イオン伝導性保持するポリオレフィン系の多孔膜で形成される。正極4a、負極4bには、リード部材1のリード導体2がそれぞれ接続され、外部に電気的に取り出される。
リード導体2としては、非水電解質デバイスの種類に応じて様々な材質の導体を使用することができるが、主として、アルミニウム、ニッケル、銅、ニッケルメッキ銅などが用いられる。また、耐食性や接着性を向上させるためにこれらの材料に表面処理を施してもよい。
絶縁フィルム3は、耐熱性の架橋層3aと加熱により熱融着させるための熱可塑性樹脂層3bとの2層構造になっている。
絶縁フィルム3の製造方法として、本発明においては、2層押出成型設備を使用する。ここでは架橋層3aと熱可塑性樹脂層3bの樹脂材料をそれぞれ押出機にて溶融させて押し出し、ダイス出口までの流路内で積層してダイス出口からフィルム状にして流出させる。このフィルム状の溶融樹脂を冷却することで絶縁フィルム3が得られる。この時点では、架橋層3aはまだ架橋されていない。そして、押出成型により得られた絶縁フィルム3に対して電子線やガンマ線等の放射線を照射し、架橋層3aを架橋させる。
電子線を用いる場合には、照射対象となる絶縁フィルム3の厚さに応じて、透過距離が小さい加速電圧の電子線を架橋層3a側から照射することができる。
架橋層3aの材料としては、MI(メルトインデックス)が熱可塑性樹脂層3bより小さい樹脂材料に架橋助剤を配合した材料を用いる。架橋助剤としては、二重結合を分子内に2つ以上もつ多官能モノマーを用いることができる。例えば、架橋助剤として、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリストールトリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシヌレート、トリアリルイソシアヌレート等を使用することができる。
また、熱可塑性樹脂層3bを成形する材料は、MIが架橋層3aよりも大きい樹脂材料に酸化防止剤を配合した材料を用いる。架橋層3aまたは熱可塑性樹脂層3bとしては、例えば、ポリエチレ、酸変性ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、酸変性ポリプロピレン(例えば無水マレイン酸変性ポリプロピレン)、アイオノマー等の樹脂材料を用いることができる。
また、上記の酸化防止剤としては、分子内にフェノール基またはアミノ基をもつ酸化防止剤を用いることができる。フェノール基を有する酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリストール−テトラキス[3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などを用いることができる。
また、アミノ基をもつ酸化防止剤としては、p−(p−トルエン・スルホニルアミド)−ジフェニルアミン、4−4´−ジオクチル・ジフェニルアミン、N−N´−ジフェニル−p−フェニレンジアミンなどを用いることができる。
上記のような構成で、架橋層3aと熱可塑性樹脂層3bの材料を2層押出成型機により押出て2層構成の絶縁フィルム3を作製することで、絶縁フィルム3を薄肉化することができる。そして、架橋層3aには、二重結合を分子内に2つ以上もつ多官能モノマーを含みMIが熱可塑性樹脂層3bより小さい樹脂材料を使用し、熱可塑性樹脂層3bには、フェノール基またはアミノ基をもつ酸化防止剤を含みMIが架橋層の材料よりも大きい熱可塑性樹脂材料を用いることにより、電子線等の放射線を一括照射した場合に、架橋層3aの架橋度をより高くし、熱可塑性樹脂層3bの架橋を抑えてその架橋度をより低くすることができる。
また、押出成形した2層構成の絶縁フィルム3は、熱可塑性樹脂層3bと架橋層3aとの2層構成になっているため、その絶縁フィルムをリード導体2に融着させる前に連続的に効率よく電子線等の照射を行うことができ、架橋度のばらつきがない均質な絶縁フィルム3を得ることができる。
図2は、本発明のリード部材を構成する絶縁フィルムに放射線を照射する際の他の実施形態を説明する図である。
他の実施形態では、架橋層3aと熱可塑性樹脂層3bの材料が積層された未架橋の絶縁フィルム3に対して、架橋層3a側の表面にPET等による保護フィルム8を積層する。保護フィルム8は、未架橋の絶縁フィルム3の架橋層3a側に単に重ね合わせて、後で剥離できるようにする。
そして、保護フィルム8を重ね合わせた未架橋の絶縁フィルム3に対して電子線やガンマ線による放射線を照射し、架橋層3aを架橋させる。これにより、熱可塑性樹脂層3bは大気(酸素)に触れた状態で酸素による架橋阻害が生じ易い状態とし、かつ架橋層3aは保護フィルム8により覆われた状態で酸素による架橋阻害が生じにくい状態として架橋が行われるため、架橋層3aの架橋度をより向上させることができるとともに、熱可塑性樹脂層3bが架橋することを抑えることができる。保護フィルム8は、後に剥離することができる。
(実施例1)
第1の実施例として、架橋層3aと熱可塑性樹脂層3bとが積層された絶縁フィルム3を2層押出成形した。押出成形機には、多層押出が可能なTダイを使用し、溶融樹脂を積層してTダイから吐出し、これを冷却することで2層構成の絶縁フィルム3を得た。
架橋層3aの材料としては、MIが1の酸変性ポリプロピレンを使用し、これに架橋助剤としてトリメチロールプロパントリアクリレートを5重量部配合した。
また、熱可塑性樹脂層3bの材料としては、MIが8の酸変性ポロプロピレンを使用し、これに酸化防止剤として2,6−ジ−第三−ブチル−4−メチルフェノールを1重量部配合した。得られた絶縁フィルム3における架橋層3aの厚さは25μmで、熱可塑性樹脂層3bの厚さも25μmであった。
次に上記の未架橋の絶縁フィルム3に対して50kGyのガンマ線を照射して架橋層3aを架橋させた。そして図3に示すように、絶縁体3を所定寸法に裁断したものを2枚用意し、アルミニウムのリード導体2の両側にそれぞれ熱可塑性樹脂層3bをリード導体2側に向けて配置し、これらを重ね合わせた。そして、リード導体2を挟んだ2枚の絶縁フィルム3をヒータにより加熱して熱可塑性樹脂層3bを溶融させ、2枚の絶縁フィルム3とリード導体2とを一体に熱融着させた。これによりリード部材1が得られた。
(実施例2)
実施例1で作製した架橋前の絶縁フィルム3の架橋層3a側に、保護フィルム8としてPETフィルムを重ね合わせた。この場合の積層構成は、PETフィルム、架橋層3a、熱可塑性樹脂層3bの順になる。この積層体を巻き取ると、PETフィルムが重ねられた架橋層3aと、そのPETフィルム上に巻き取られた次の周回の熱可塑性樹脂層3bとの間にPETフィルムが介在することになる。
そして、得られたPETフィルムと架橋前の絶縁フィルム3との積層体を巻き取ったリールから繰り出して電子線を照射して、架橋層3aを架橋させた。そして、架橋後にPETフィルムを剥離することで、架橋層3aと熱可塑性樹脂層3bとの2層構成の絶縁フィルム3を得た。得られた絶縁フィルム3を所定寸法に裁断したものを2枚用意し、実施例1で説明した図3に示す方法によりリード部材1を作製した。
上述した各絶縁フィルム3は、リード導体2の表面に熱融着により良好に接着してリード導体2を密封することができる。また、絶縁フィルム3は熱融着された後、架橋層3aにより表面の耐熱性を向上させることができ、絶縁フィルム3の形状変化を抑え、外装ケース5の最内層フィルムに熱融着して良好に密封封止することができる。
1…リード部材、2…リード導体、3…絶縁フィルム、3a…架橋層、3b…熱可塑性樹脂層、4…積層電極・隔膜、4a…正極、4b…負極、4c…隔膜、5…外装ケース、5a…最内層フィルム、5b…金属箔層、5c…最外層フィルム、6…シール部分、7…非水電解質媒体(電解液)、8…保護フィルム、10…非水電解質電池。

Claims (3)

  1. 絶縁フィルムと、前記絶縁フィルムを融着したリード導体とを備え、非水電解質デバイスに使用されるリード部材であって、
    前記絶縁フィルムは、架橋層及び熱可塑性樹脂層が2層押出により一体成型されてなり、
    前記架橋層は、二重結合を分子内に2つ以上もつ多官能モノマーを含みメルトインデックスが前記熱可塑樹脂層より小さい樹脂材料が架橋されてなり、
    前記熱可塑性樹脂層は、フェノール基またはアミノ基をもつ酸化防止剤を含みメルトインデックスが前記架橋層よりも大きい樹脂材料からなることを特徴とするリード部材。
  2. 架橋層及び熱可塑性樹脂層からなる絶縁フィルムと、前記絶縁フィルムを融着したリード導体とを備え、非水電解質デバイスに使用されるリード部材の製造方法であって、
    二重結合を分子内に2つ以上もつ多官能モノマーを含みメルトインデックスが前記熱可塑性樹脂層より小さい樹脂材料による未架橋の架橋層と、フェノール基またはアミノ基をもつ酸化防止剤を含み、かつメルトインデックスが前記架橋層よりも大きい熱可塑性樹脂層とからなる前記絶縁フィルムを2層押出成形によって製造する絶縁フィルム製造工程と、
    前記絶縁フィルムに放射線を照射して、前記未架橋の架橋層を架橋させる架橋工程と、
    前記架橋工程で前記架橋層が架橋された前記絶縁フィルムを前記リード導体に融着する融着工程と、を有することを特徴とするリード部材の製造方法。
  3. 前記絶縁フィルム製造工程と前記架橋工程との間に、前記絶縁フィルムの前記架橋層の表面に保護用の樹脂フィルムを重ね合わせる工程を有し、
    前記架橋工程は、前記熱可塑性樹脂層を大気と接触させた状態で、かつ前記架橋層に前記保護用の樹脂フィルムを重ね合わせた状態で放射線を照射することを特徴とする請求項2に記載のリード部材の製造方法。
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