JP2012098256A - 表面プラズモン共鳴蛍光分析装置及び表面プラズモン共鳴蛍光分析方法 - Google Patents

表面プラズモン共鳴蛍光分析装置及び表面プラズモン共鳴蛍光分析方法 Download PDF

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    • G01N21/648Specially adapted constructive features of fluorimeters using evanescent coupling or surface plasmon coupling for the excitation of fluorescence

Abstract

【課題】プリズム毎の測定精度のばらつきを抑えることが可能な表面プラズモン共鳴蛍光分析装置、及び表面プラズモン共鳴蛍光分析方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、所定の面53上に金属膜55が形成されたプリズム51を用意して金属膜55上に検体を含む試料液を流し、金属膜55で反射して当該金属膜55に表面プラズモン共鳴が生じるようにプリズム51内に励起光αを入射させ、金属膜55に表面プラズモン共鳴が生じている状態でプリズム51に内に入射する励起光αの光量と金属膜55で反射された励起光である反射励起光αの光量とから当該金属膜55に入射した励起光αのP波光量Pを測定し、このP波光量Pの測定に基づいてプリズム51に照射する励起光αの光量及び偏向方向の少なくとも一方を調整することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance:SPR)を利用して試料液中に含まれる検体の検出を行う表面プラズモン共鳴蛍光分析装置及び表面プラズモン共鳴蛍光分析方法に関する。
従来、タンパク質やDNA等を検出するバイオ測定において、検体(被検出物質)を高感度に検出する方法として、表面プラズモン共鳴蛍光分析(表面プラズモン励起増強蛍光分光:SPFS)法が知られている。
SPFS法は、金や銀等からなる金属膜が所定の面上に形成されたプリズムにおいて、全反射条件でプリズム側から金属膜に励起光を入射させ、屈折率の異なるプリズムと金属膜との界面で励起光が全反射する際にこの界面からしみ出す光(エバネッセント波)を利用する。具体的に、SPFS法は、励起光が全反射する際にしみ出すエバネッセント波によって、金属膜の表面上の試料液中に含まれる検体又はこの検体に標識された蛍光物質(標識物質)が励起されて発する蛍光(励起蛍光)を分析することにより、上記検体の存在又はその量を検出することができる。
このようなSPFS法を利用する光学測定では、表面プラズモン共鳴により増強された増強電場(エバネッセント波)の強度が大きいほど高感度且つ高精度に検体を検出することができる。
そこで、表面プラズモン共鳴の発生条件を最適化して増強電場の強度を向上させるために、特許文献1に記載の分析装置では、励起光光源からプリズムの間における励起光の光路上に、励起光の偏光状態を調整可能することができる偏光素子を配置している。詳しくは、励起光にはP波成分とS波成分とが含まれ、金属膜とプリズムとの界面で励起光が全反射された際に、P波成分は表面プラズモンの励起に有効に寄与するが、S波成分は表面プラズモンの励起に寄与しない。そこで、上記の分析装置では、金属膜で反射される際の励起光の全光量に占めるP波成分の光量(強度)が最大となるように、プリズムに入射する前の励起光の偏光状態を調整している。このように、励起光の全光量に占めるP波成分の光量を最大にした状態の励起光を金属膜で反射させることにより、金属膜における表面プラズモンの励起が好適に行われ、その結果、表面プラズモン共鳴に基づく増強電場の強度の向上を図ることができる。
特開2009−236709号公報
しかし、上記の分析装置において所定の面上に金属膜が形成されたプリズムを交換すると、同一の試料液に含まれる検体の検出を行っても、プリズム毎に測定結果がばらつく場合があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、プリズム毎の測定精度のばらつきを抑えることが可能な表面プラズモン共鳴蛍光分析装置、及び表面プラズモン共鳴蛍光分析方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意研究を行った結果、上記の分析装置において所定の面上に金属膜が形成されたプリズムを交換すると、プリズム毎に金属膜に入射する励起光における当該励起光の全光量に占めるP波成分の光量のばらつきが生じ、これにより、上記の測定結果のばらつきが生じることを見出した。即ち、上記の分析装置では、プリズムが交換されると、各プリズムにおいて金属膜に入射する励起光における当該励起光の全光量に占めるP波成分の光量は最大となるが、各プリズムにおいて金属膜に入射する励起光のP波成分の光量が一定とならない場合があった。
本発明は、このような知見によりなされたものであり、検体に付された蛍光物質が表面プラズモン共鳴に基づく電場により励起されて発した蛍光を測定する表面プラズモン共鳴蛍光分析装置であって、所定の面上に金属膜が形成されたプリズムを含む分析チップを着脱できるように保持可能なチップ保持部と、励起光を射出し、前記チップ保持部で保持された状態の前記分析チップに含まれるプリズムの金属膜で反射されるように当該プリズム内に前記励起光を入射させる光源部と、前記金属膜で反射された励起光である反射励起光の光量を測定する反射光測定部と、前記光源部から射出される励起光の光量と前記反射光測定部で測定された反射励起光の光量とに基づいて前記金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を特定の光量に調整するP波光量調整部と、を備えるものである。
また、検体に付された蛍光物質が表面プラズモン共鳴に基づく電場により励起されて発した蛍光を測定する表面プラズモン共鳴蛍光分析装置であって、所定の面上に金属膜が形成されたプリズムと、励起光を射出し、前記プリズムの金属膜で反射されるように当該プリズム内に前記励起光を入射させる光源部と、前記金属膜で反射された励起光である反射励起光の光量を測定する反射光測定部と、前記光源部から射出される励起光の光量と前記反射光測定部で測定された反射励起光の光量とに基づいて前記金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を特定の光量に調整するP波光量調整部と、を備えるものである。
本発明によれば、所定の面上に金属膜が形成されたプリズムを交換しても金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を一定にすることができ、これにより、プリズム毎の測定結果のばらつきが抑えられる。
詳しくは、プリズム内に向けて照射する励起光においてP波成分の光量を一定にしても、プリズムを交換すると、例えば、プリズム毎の複屈折率の違い等によって金属膜に入射する励起光のP波成分の光量が一定にならない場合がある。そのため、プリズムに入射する前の励起光の光量と金属膜で反射された後の反射励起光の光量とに基づいて金属膜に入射するP波成分の光量を求め、この光量がプリズムを交換しても一定となるように調整することで、プリズム毎の測定精度のばらつきが抑えられる。
具体的には、光源部から射出された励起光に含まれるP波成分は金属膜で反射されるときに表面プラズモンの励起に用いられ、反射励起光にはS波成分しか含まれなくなる。そこで、前記P波光量調整部は、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量との差から前記金属膜に入射するP波成分の光量を求め、この光量に基づいて前記励起光の状態を調整する。尚、励起光の状態とは、励起光の出力や偏向方向等のことをいう。
例えば、前記P波光量調整部は、前記光源部と前記プリズムとの間において当該光源部から射出される励起光の光路上に配置される1/2波長板と、前記金属膜に対する励起光の偏光方向が変わるように前記1/2波長板を回転させる回転駆動部と、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて前記回転駆動部を駆動する制御部とを有してもよい。
このように光源部とプリズムとの間に1/2波長板を設けてこの1/2波長板を回転させると、励起光の偏向方向が回転して金属膜に入射する励起光のP波成分の光量が変化する。そのため、金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を検出しつつ1/2波長板を回転させることで、金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を目標とする光量に調整することができる。
しかも、1/2波長板を回転させることによって金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を目標とする光量とすることで、励起光の光量の変化に伴った波長変動による測定結果への影響を抑えることができる。即ち、光源部の射出する励起光の光量を変化させると、励起光の波長が変化してこの波長変化が検体の測定結果に影響を及ぼす場合があるが、1/2波長板を回転させて金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を目標とする光量とすることで、光源部の射出する励起光の光量を一定にすることができ、その結果、前記励起光の波長変化に伴う測定結果への影響を抑えることが可能となる。
また、前記光源部は、供給される電流量に応じて射出する励起光の光量を変化させ、前記P波光量調整部は、前記光源部に電流を供給する電流供給部と、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて前記電流供給部が供給する電流量を制御する制御部とを有してもよい。
このように金属膜に入射する励起光の光量を変化させても金属膜に入射する励起光のP波成分の光量が変化する。そのため、金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を検出しつつ光源部が射出する励起光の光量を調整することで、金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を目標とする光量に調整することができる。
尚、前記光源部は、供給される電流量に応じて射出する励起光の光量を変化させ、前記P波光量調整部は、前記光源部と前記プリズムとの間において当該光源部から射出される励起光の光路上に配置される1/2波長板と、前記金属膜に対する励起光の偏光方向が変わるように前記1/2波長板を回転させる回転駆動部と、前記光源部に電流を供給する光源電流供給部と、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて前記回転駆動部を駆動すると共に前記光源電流供給部が供給する電流量を制御する制御部とを有することが好ましい。
このように、金属膜に入射する励起光の偏光方向と光量とをそれぞれ調整可能とすることで、金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を目標とする光量に確実に調整することができる共に、S/Nの向上を図ることが可能となる。
詳しくは、1/2波長板を回転させて金属膜に入射する励起光の全光量に占めるP波成分の光量を最大にしても、金属膜に入射する励起光のP波成分の光量が目標とする光量に達しない場合でも、光源部から射出される励起光の光量を大きくして金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を目標とする光量とすることができる。
また、プリズム内に入射する励起光の光量は小さいほどプリズム内での自家蛍光等の不要光(ノイズ)を小さくすることができる。そのため、金属膜に入射する励起光の全光量に占めるP波成分の光量を最大とし且つ光源部が射出する励起光の光量を最小とした状態で、金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を目標とする光量とすることにより、プリズム毎の測定結果のばらつきを抑えると共に、プリズム内等で生じるノイズを減らしてS/Nを向上させることができる。その結果、高精度且つ高感度な検体の検出が可能となる。
この場合、前記制御部は、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて金属膜に入射する励起光の全光量に占めるP波成分の光量が最大となるように前記回転駆動部を制御して前記1/2波長板の回転量を調整する回転量調整部と、前記励起光の全光量に占めるP波成分の光量が最大となった状態で、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて前記光源電流供給部を制御して前記光源部に供給する電流量を調整する電流量調整部と、を有する。
本発明に係る表面プラズモン共鳴蛍光分析装置は、前記励起光が前記金属膜で反射されることにより当該金属膜における前記プリズムと反対の面側で生じる前記蛍光の強度を測定可能な蛍光測定部と、前記蛍光測定部によって測定される蛍光の光量に基づいて前記プリズム内に入射する励起光の強度を変更する強度変更部と、前記強度変更部による励起光の強度変更に基づいて前記蛍光測定部による蛍光の測定結果を補正する補正部と、を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、蛍光測定部の測定可能な光量の範囲よりも広い測定レンジを得ることができる。具体的に、最大検出量以上の検体が金属膜上に在る場合には、金属膜で生じた表面プラズモン共鳴に基づく増強電場で励起される蛍光の光量が蛍光測定部の測定可能な光量の上限を超え測定できない。しかし、金属膜に入射する励起光の光量(詳しくは、金属膜に入射する励起光のP波成分の光量)を下げることで増強電場の強度が小さくなるため、この増強電場で励起される蛍光の光量も小さくなって蛍光測定部の測定可能な光量の上限よりも小さくなり測定可能となる。この場合、金属膜に入射する励起光の光量が変化(即ち、蛍光を励起する増強電場の強度が変化)しているため、この変化に合わせて蛍光測定部での測定結果を補正する(例えば、励起光の光量を1/10にしたときは蛍光測定部で得られた測定結果(光量)を10倍にし、励起光の光量を1/100にしたときは蛍光測定部で得られた測定結果(光量)を100倍する)ことが必要となる。
前記励起光が前記金属膜で反射されることにより当該金属膜における前記プリズムと反対の面側で生じる前記蛍光の強度を測定可能な蛍光測定部を備え、前記特定の光量は、励起光が金属膜で反射することにより前記検体又は前記検体に付された蛍光物質から生じた蛍光の光量が前記光測定部で測定可能な光量の下限以上であることが好ましく、さらに、前記特定の光量は、励起光が金属膜で反射することにより前記検体又は前記検体に付された蛍光物質から生じた蛍光の光量が前記光測定部で測定可能な光量の上限以下であることが好ましい。これにより、蛍光測定部によって検体又は検体に付された蛍光物質が発する蛍光を確実に測定することができる。
また、本発明は、検体又は検体に付された蛍光物質が表面プラズモン共鳴に基づく電場により励起されて発した光を測定する表面プラズモン共鳴蛍光分析方法であって、所定の面上に金属膜が形成されたプリズムを用意し、前記金属膜上に前記検体を含む試料液を流す準備工程と、前記金属膜で反射して当該金属膜に表面プラズモン共鳴が生じるように前記準備工程後のプリズム内に励起光を入射させる励起光照射工程と、前記金属膜に表面プラズモン共鳴が生じている状態で、前記プリズムに内に入射する励起光の光量と前記金属膜で反射された励起光である反射励起光の光量とから当該金属膜に入射した励起光のP波光量を測定する測定工程と、前記測定工程でのP波光量の測定に基づいて前記励起光照射光程で照射される励起光の光量及び偏向方向の少なくとも一方を調整する調整工程と、を備える方法である。
本発明によれば、所定の面上に金属膜が形成されたプリズムを交換しても金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を一定にすることができ、これにより、プリズム毎の測定結果のばらつきが抑えられる。
以上より、本発明によれば、プリズム毎の測定精度のばらつきを抑えることが可能な表面プラズモン共鳴蛍光分析装置、及び表面プラズモン共鳴蛍光分析方法を提供することができる。
本実施形態に係る表面プラズモン共鳴蛍光分析装置において分析チップが設置された状態の構成を示す機能ブロック図である。 前記表面プラズモン共鳴蛍光分析装置におけるチップ保持部及びこのチップ保持部に保持された状態の分析チップの構成を示す拡大図である。 前記表面プラズモン共鳴蛍光分析装置の制御処理部の機能ブロック図である。 前記表面プラズモン共鳴蛍光分析装置において検体の検出を行うときのフローチャートである。 共鳴角と励起入射角(増強電場が最大になる角)との関係を示す図である。 他実施形態に係る表面プラズモン共鳴蛍光分析装置であって、(A)は励起光射出部の機能ブロック図であり、(B)は制御処理部の機能ブロック図である。 他実施形態に係る表面プラズモン共鳴蛍光分析装置での検体の測定における光測定部の出力及び測定レンジと、検出される検体量(励起蛍光の光量)との関係を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る表面プラズモン共鳴蛍光分析装置(以下、単に「分析装置」とも称する。)は、プリズムに全反射条件で入射した励起光の反射界面からしみ出すエバネッセント波(増強電場)を利用して被検出物質(以下、単に「検体」とも称する。)又は検体に標識された(付された)蛍光物質を励起させ、これにより生じた蛍光(励起蛍光)の光量を検出することによって検体の検出を行う装置である。
分析装置は、図1に示されるように、分析チップ50を保持するチップ保持部12と、チップ保持部12に保持された状態の分析チップ50に励起光αを出射する励起光射出部20と、分析チップ50から射出される光(反射励起光α)の光量を測定する反射光測定部30と、分析チップ50で生じた光(励起蛍光)の強度を測定する光測定部(蛍光測定部)32と、これらチップ保持部12、励起光射出部20、反射光測定部30及び光測定部32等の分析装置10の各構成要素の制御を行うと共に各種演算処理を行う制御処理部(制御部)40と、演算結果等の各種情報を表示する表示部16とを備える。また、分析装置10は、患者からの血液等の前処理を行う前処理部(図示省略)も備える。この前処理部は、試薬チップ(図略)を受け入れ、この試薬チップに注入されている血液等の前処理(血球分離や希釈、混合等)を行って試料液を生成し、この試料液を分析チップ50に注入する部位である。試薬チップには、複数の収納部が設けられ、各収納部には血液等の他に、試薬、希釈液、洗浄液等が個別に封入されている。
分析チップ50は、図2にも示されるように、プリズム51と、プリズム51の表面に形成される金属膜55と、金属膜55上を当該金属膜55に接しつつ検体を含む試料液や洗浄液等が流れる流路58を形成する流路部材57とを備える。本実施形態の分析チップ50は、検体の検出(分析)毎に交換される。
プリズム51は、励起光射出部20からの励起光αを内部に入射させる入射面52と、この内部に入射した励起光αが反射される金属膜55が形成される成膜面(所定の面)53と、金属膜55で反射された励起光(反射励起光)αがプリズム51の外部に射出される射出面54とをその表面に含み、透明なガラス又は樹脂により形成されている。射出面54は、励起光αが金属膜55(詳細には、金属膜55と成膜面53との界面)で反射した後に最初に当る面であり、金属膜55で反射した反射励起光αのS波成分の光がプリズム51の内部で留まらないように、入射面52と同様に、光学面に形成される。尚、プリズム51は、入射面52と成膜面53と射出面54とをその表面に含み、入射面52から内部に入射した励起光αが成膜面53上の金属膜55で全反射され、この反射励起光α(詳しくは、励起光αのS波成分)が内部で乱反射して留まらずに射出面54から外部に射出されるような形状であればよい。
金属膜55は、プリズム51の成膜面53上に成膜(形成)された金属製の薄膜であり、本実施形態では、金により形成されている。この金属膜55は、全反射条件でプリズム51内に入射した励起光αが金属膜55と成膜面53との界面で全反射することにより生じるエバネッセント波(増強電場)を増幅するための部材である。即ち、成膜面53上に金属膜55を設けてこの金属膜55に表面プラズモン共鳴を生じさせることにより、金属膜55のない面(成膜面53)で励起光αを全反射させてエバネッセント波を生じさせる場合に比べ、形成されるエバネッセント波を増幅させる(即ち、金属膜55の表面55a近傍に増強電場を形成する)ことができる。
尚、金属膜55の素材は、金に限定されず、表面プラズモン共鳴を生じさせる金属であればよく、例えば、銀、銅、アルミ等(合金を含む)であってもよい。
また、金属膜55の表面(プリズム51と反対側の面)55aには、特定の抗原を捕捉するための捕捉体56が固定されている。この捕捉体56は、表面処理によって金属膜55の表面55aに固定される。
流路部材57は、プリズム51の成膜面53上に設けられ、この成膜面53と共に試料液が流れる流路58を形成する。この流路部材57は、透明な樹脂により形成され、接着剤、レーザ溶着や超音波溶着、クランプ部材を用いた圧着等によってプリズム51に接合されている。
このように構成される分析チップ50は、分析装置10の前処理部に設置されると、この前処理部において前処理が終わった試料液が流路58内に注入(供給)される。そして、試料液が注入された分析チップ50は、金属膜55上に固定された捕捉体56と検体(特定の抗原)との反応が終了するとチップ保持部12まで搬送され、このチップ保持部12に所定の姿勢で保持される。
チップ保持部12は、検体の検出のときに分析チップ50を保持する。具体的に、このチップ保持部12は、励起光射出部20から射出された励起光αが全反射条件で入射面52からプリズム51の内部に入射してこの入射した励起光αが金属膜55で反射されるような姿勢で分析チップ50を着脱可能に保持する。
励起光射出部20は、チップ保持部12で保持された状態の分析チップ50に含まれるプリズム51の金属膜55で反射されるように当該プリズム51内に励起光αを入射させる。具体的に、励起光射出部20は、光源部21と、光源部21が射出した励起光αを直線偏光にする直線偏光部22と、励起光αの金属膜55に対する偏光方向を調整する偏光方向調整部26と、を有する。この励起光射出部20は、射出した励起光αが入射面52からプリズム51の内部に入射して金属膜55で全反射している状態でこの励起光αの金属膜55に対する入射角θを変更するように、チップ保持部12に保持された状態の分析チップ50(詳しくは、プリズム51の金属膜55)に対する姿勢を変更できる(図1の矢印A参照)。詳しくは、励起光射出部20は、金属膜55における励起光αの反射される位置を変えることなく金属膜55への励起光αの入射角θを変更するように、チップ保持部12に保持された状態の分析チップ50に対する姿勢を変更可能に構成される。本実施形態の励起光射出部20は、制御処理部40に接続され、この制御処理部40からの指示信号に従って分析チップ50に対する姿勢を変更する。
光源部21は、励起光αを射出する励起光源(図示省略)と温調回路(図示省略)とを有し、供給される電流量に応じて射出する励起光αの光量を変化させる。この光源部21は、制御処理部40に接続され、当該制御処理部40の電流供給部43から電流を供給される(図3参照)。本実施形態では、励起光源としてレーザーダイオードが用いられる。この励起光源は、波長変動の少ない安定的な波長の出力光を出力させるために、温調回路によって常に温調されて定温に維持される。
直線偏光部22は、光源部21が射出する励起光αの光路上に配置され、励起光αを偏光方向が一意な直線偏光となるようにろ波する。具体的に、直線偏光部22は、チップ保持部12に保持された分析チップ50のプリズム51の金属膜55に対してP偏光光が入射するような偏光方向となるように、光源部21が射出する励起光αをろ波する。
偏光方向調整部26は、1/2波長板27と、この1/2波長板27を回転させる回転駆動部28と、を有する。
1/2波長板27は、光源部21が射出する励起光αの光路上に配置され、励起光αの偏光方向を連続的に回転させる偏光回転子として用いられる。
回転駆動部28は、1/2波長板27を回転させることにより、金属膜55に対する励起光αの偏光方向を回転させる。本実施形態の回転駆動部28は、ステップモーターを有する。そして、回転駆動部28は、制御処理部40からの指示信号に基づいてステップモーターにより1/2波長板27を回転させる。このように1/2波長板27を回転させると、直線偏光部22において直線偏光された励起光αの偏光方向が回転し、これにより、金属膜55に入射する励起光αにおけるP波成分の光量とS波成分の光量とが変化する。即ち、回転駆動部28が1/2波長板27を回転させることにより、金属膜55においてエバネッセント波が最大限しみ出す条件(即ち、金属膜55の表面55a近傍に形成される増強電場の電場増強度が最大となる条件)から全くしみ出さない条件(即ち、金属膜55の表面55a近傍に増強電場が全く形成されない条件)まで偏光方向を自在に変化させることが可能となる。
反射光測定部30は、金属膜55で反射されて射出面54から射出される反射励起光αの光量を測定する。具体的に、反射光測定部30は、分析チップ50のプリズム51から射出される反射励起光αを受光してその強度(光量)に応じた強度信号を出力する。反射光測定部30は、制御処理部40に接続され、前記強度信号を制御処理部40に出力する。この反射光測定部30は、プリズム51から射出された反射励起光αを受光できるように、チップ保持部12に保持された状態の分析チップ50プリズム51の射出面54と対向する位置に配置されている。本実施形態の反射光測定部30は、例えば、フォトダイオード(PD)で構成されているが、これに限定されない。即ち、反射光測定部30は、光エネルギーを電気エネルギーへ変換する光電変換素子を備えて構成されていればよい。
光測定部32は、分析チップ50内で生じた蛍光の強度を測定する。具体的に、光測定部32は、分析チップ50の金属膜55の近傍で生じる蛍光(励起蛍光)を受光してその強度(光量)に応じた強度信号を出力する。光測定部32は、制御処理部40に接続され、前記強度信号を制御処理部40に出力する。本実施形態では、検体に標識された蛍光物質が励起されて発する蛍光(励起蛍光)等の微弱な光を検出するため、光測定部32として感度とS/Nの高い光電子倍増管(Photomultiplier Tube:PMT)が用いられる。尚、光測定部32は、PMTに限定されず、冷却CCD型イメージセンサ等の光エネルギーを電気エネルギーへ変換する光電変換素子を備えているものであればよい。
制御処理部40は、当該分析装置10を構成する各構成要素に指示信号を出力して制御を行うと共に、各構成要素からの出力信号に基づいて演算を行う。この制御処理部40は、図3にも示されるように、例えば、P波光量導出部41と、偏光方向調整部26の回転駆動部28を制御する回転量調整部42と、光源部21に電流を供給する電流供給部(光源電流供給部)43と、電流供給部43を制御する電流量調整部44と、演算部45とを有する。本実施形態では、これらP波光量導出部41と回転量調整部42と電流供給部43と電流量調整部44とは、偏光方向調整部26と共にP波光量調整部を構成する。このP波光量調整部は、励起光射出部20(詳しくは光源部21)から射出される励起光αの光量と反射光測定部30で測定された反射励起光αの光量とに基づいて金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量を目標とする光量(目標光量)に調整する。
P波光量導出部41は、光源部21が射出する励起光αの光量と反射光測定部30により測定される反射励起光αの光量とから金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量を求める。具体的に、P波光量導出部41は、光源部21が射出する励起光αの光量Pと、反射光測定部30により測定される反射励起光αの光量Pとの差(即ち、P−P)から金属膜55に入射するP波成分の光量Pを求める。これは、光源部21から射出された励起光αに含まれるP波成分は金属膜55で反射されるときに表面プラズモンの励起に用いられ、反射励起光αにはP波成分が殆んど含まれず、ほぼS波成分しか含まれなくなるからである。即ち、当該分析装置10においては、反射励起光αに含まれるP波成分の光量は無視できる程度である。
尚、P波光量導出部41は、電流供給部43から光源部21に供給される電流量を電流量調整部44から取得し、この電流量から光源部21が射出する励起光αの光量を導出する。
回転量調整部42は、金属膜に入射する励起光の全光量に占めるP波成分の光量が最大になるように、1/2波長板27の回転量を調整する。具体的に、回転量調整部42は、反射光測定部30により測定された反射励起光αの光量Pが最小になる回転位置まで1/2波長板27を回転駆動部28により回転させる。即ち、励起光αに含まれるP波成分は、励起光αが金属膜55で反射されるときに表面プラズモンの励起に寄与して反射励起光αには殆んど含まれない状態となるため、偏光方向を回転させて励起光α中のP波成分とS波成分との割合を変化させると、励起光αの全光量に占めるP波成分の光量が最大のときに反射励起光αの光量が最小になる。
尚、回転量調整部42は、P波光量導出部41が求めたP波成分の光量Pに基づいて回転駆動部28を駆動して1/2波長板27の回転量を調整してもよい。具体的に、回転量調整部42は、P波光量導出部41により求められたP波成分の光量Pに基づいて金属膜55に入射する励起光αの全光量に占めるP波成分の光量Pが最大となるように1/2波長板27の回転量を調整してもよい。即ち、回転量調整部42は、P波光量導出部41により求められたP波成分の光量Pが最大になる位置まで1/2波長板27を回転させる。
電流量調整部44は、P波光量導出部41が求めたP波成分の光量Pに基づいて電流供給部43を制御することによって光源部21に供給される電流量を調整する。具体的に、電流量調整部44は、P波光量導出部41により求められたP波成分の光量Pが目標とするP波成分の光量Pとなるように光源部21に供給される電流量を調整する。
演算部45は、検体を分析するときに、光測定部32から送られてきた出力信号に基づいて演算し、この光測定部32により測定された励起蛍光に関する分析を行う。例えば、演算部45は、光測定部32により検出した単位面積あたりの励起蛍光の数のカウントや時間の経過に伴う励起蛍光の増加量の算出等を行う。そして、演算部45は、この演算結果を制御処理部40に接続される表示部16に出力する。
このように構成される制御処理部40が、例えば、当該分析装置10が検体を分析するときに、前処理部、光源部21、偏光方向調整部26、反射光測定部30、及び光測定部32等を制御することによって、当該分析装置10では、前処理工程、共鳴角走査工程、P波光量調整工程、励起蛍光測定工程等が行われる。
尚、制御処理部40による具体的な制御等についての詳細は後述する。
表示部16は、制御処理部40からの出力信号に基づき、演算結果を表示する。表示部16は、液晶ディスプレイ等のように演算結果等を画面に表示するものでもよく、プリンター等のように演算結果等をプリントアウトするものであってもよい。また、これらを組み合わせたものでもよい。
このように構成される分析装置10における検体の分析について、図4も参照しつつ以下に説明する。尚、制御処理部40による分析装置10の各構成要素の制御等についての詳細も併せて説明する。
<前処理工程>
患者から血液等が採取され、この採取された血液等が試薬チップに注入される。この血液等が注入された試薬チップが分析装置10の前処理部にセットされる。制御処理部40は、前処理部により、このセットされた試薬チップの血液等の前処理(血球分離や希釈、混合等)を行い試料液を生成する。この状態で、分析チップ50が前処理部に設置されると、制御処理部40は、前処理部により、前処理の終わった試料液を分析チップ50の流路58内に注入し、金属膜55の表面に固定された捕捉体56に検体(特定の抗原)を捕捉させる(即ち、捕捉体56と検体とを反応させる)。本実施形態では、蛍光物質(本実施形態では、蛍光色素)が標識された検体を捕捉体56に捕捉させているが、これに限定されず、捕捉体56に検体を捕捉させた後に分析チップ50に蛍光物質を注入し、捕捉体56に捕捉された状態の検体に対して蛍光物質を標識してもよい。また、金属膜55で生じた表面プラズモン共鳴に基づく増強電場によって検体自身が励起されて蛍光を発する場合には、この検体に蛍光物質を標識しなくてもよい。
このように反応が行われた分析チップ50は、チップ保持部12まで搬送され、チップ保持部12に保持される(ステップS1)。
<共鳴角走査工程>
分析チップ50がチップ保持部12に保持されると、制御処理部40は、当該分析チップ50における最適な表面プラズモン共鳴条件の走査(共鳴角走査)を行う。そして、この走査の結果に基づき、制御処理部40は、金属膜55で生じる増強電場の電場強度が最も大きくなる入射角である励起入射角θで励起光αが金属膜55に入射するように、励起光射出部20の金属膜55に対する姿勢を変更する。
具体的に、制御処理部40は、励起光射出部20(光源部21)から励起光αを射出させた状態で当該励起光射出部20の姿勢を変更しながら反射光測定部30により反射励起光αの光量Pを測定することにより、分析チップ50に含まれるプリズム51の金属膜55への励起光αの入射条件(励起入射角θ)の走査を行う。
このようにして測定された反射励起光αの光量Pは、図5に示されるように、金属膜55への励起光αの入射角θが所定の角度になったときに急激に落ち込む。この反射励起光αの光量Pが最も小さくなった金属膜55への励起光αの入射角(即ち、金属膜55における反射率が最も小さくなった入射角)が共鳴角θとなる。ここで、金属膜55において表面プラズモン共鳴が生じる共鳴角θと、この表面プラズモン共鳴に基づき金属膜55近傍に形成される増強電場の強度が最大となる金属膜55への励起光αの入射角(励起入射角)θとの間には、ズレが生じる、即ち、共鳴角θと励起入射角θとは一致しない。そのため、制御処理部40は、求めた共鳴角θから所定の角度を加減(例えば、±0.5°)して、励起入射角θを決定する(ステップS2)。
制御処理部40は、励起入射角θを決定すると、金属膜55への励起光αの入射角θが励起入射角θとなるように、励起光射出部20の金属膜55に対する姿勢を変更する(ステップS3)。
<P波光量調整工程>
次に、制御処理部40は、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pが目標とする光量(目標光量)Pとなるように調整する。
具体的に、制御処理部40は、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを目標とする光量Pにするために、金属膜55に入射する励起光αの全光量Pに占めるP波成分の光量Pを調整する。そして、これによりP波成分の光量Pが目標とする光量Pにならなければ、制御処理部40は、励起光αの光量Pを調整する。
詳しくは、先ず、制御処理部40は、回転量調整部42により1/2波長板27を回転させて励起光αの偏光方向を回転させて、金属膜55に入射する励起光αの全光量Pに占めるP波成分の光量Pを変更する。そして、制御処理部40は、1/2波長板27の回転により金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pが目標とする光量Pになれば、1/2波長板27の回転を止めてこの工程を終了し、目標とする光量Pにならなければ次のステップに進む(ステップS4)。このとき、制御処理部40は、P波光量導出部41で求めた金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pに基づき、P波成分の光量Pが目標とする光量Pになったか否かを判断する。
制御処理部40は、反射光測定部30により測定される反射励起光αの光量が最小になる位置まで1/2波長板27を回転させる(ステップS5)。このようにして金属膜55に入射する励起光αの全光量Pに占めるP波成分の光量Pが最大となったときに、P波成分の光量Pが目標とする光量Pになっていなければ、次に、制御処理部40は、励起光αの光量Pを変更する。
具体的に、制御処理部40は、光源部21に供給される電流量を増加させて当該光源部21が射出する励起光αの光量を増加させることにより、金属膜55に入射する励起光のP波成分の光量Pを目標とする光量Pまで増加させる(ステップS6)。即ち、制御処理部40は、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pが目標とする光量Pとなるように、電流量調整部44により電流供給部43から光源部21に供給される電流量を調整する。
<励起蛍光測定工程>
制御処理部40は、以上のようにして設定した励起光αを金属膜55に入射させ、検体の検出を行う。具体的に、制御処理部40は、金属膜55におけるP波成分の光量Pが調整された励起光αを励起光射出部20から射出させる。これにより、励起光αが金属膜55に表面プラズモン共鳴を生じさせ、これに基づく増強電場によって金属膜55の捕捉体56に捕捉された検体に標識された蛍光物質が励起して励起蛍光を発する。そして、制御処理部40は、光測定部32により励起蛍光の測定を行う(ステップS7)。
詳しくは、制御処理部40は、演算部45により、光測定部32から送られてきた出力信号に基づいて単位面積あたりの励起蛍光の数のカウント等を行い、励起蛍光の光量を求める。
<記憶・表示工程>
以上のようにして制御処理部40は、励起蛍光の光量を求めた後、これを検体番号と関連付けて記憶し、その他の記憶を消去する(ステップS8)。また、制御処理部40は、この検体番号と関連付けて記憶した励起蛍光の光量に基づく情報を表示部16に出力し、表示部16はこれを表示する。
最後に、制御処理部40は、励起光射出部20を初期姿勢に復帰させて(ステップS9)一連の測定を終了する。
本実施形態の分析装置10によれば、分析チップ50(所定の面53上に金属膜55が形成されたプリズム51)を交換しても金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを一定にすることができ、これにより、プリズム51毎の測定結果のばらつきが抑えられる。
詳しくは、プリズム51内に向けて照射する励起光αにおいてP波成分の光量Pを一定にしても、プリズム51を交換すると、例えば、プリズム51毎の複屈折率の違い等によって金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pが一定にならない場合がある。そのため、プリズム51に入射する前の励起光αの光量Pと金属膜55で反射された後の反射励起光αの光量Pとに基づいて金属膜55に入射するP波成分の光量Pを求め、この光量Pがプリズム51を交換しても一定(即ち、目標とする光量P)となるように調整することで、プリズム51毎の測定精度のばらつきが抑えられる。
また、本実施形態によれば、金属膜55に入射する励起光αの偏光方向と光量とをそれぞれ調整可能であるため、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pが目標とする光量Pとなるように確実に調整することができる共に、S/Nの向上を図ることが可能となる。
詳しくは、1/2波長板27を回転させて金属膜55に入射する励起光αの全光量Pに占めるP波成分の光量Pを最大にしても、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pが目標とする光量Ptに達しない場合でも、光源部21から射出される励起光αの光量を大きくすることにより金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを目標とする光量Pとすることができる。
また、プリズム51内に入射する励起光αの光量は小さいほどプリズム51内での自家蛍光等の不要光(ノイズ)を小さくすることができる。そのため、金属膜55に入射する励起光αの全光量Pに占めるP波成分の光量Pを最大とし且つ光源部21が射出する励起光αの光量Pを最小とした状態で、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを目標とする光量Pとすることにより、プリズム51毎の測定結果のばらつきを抑えると共に、プリズム51内等で生じるノイズを減らしてS/Nを向上させることができる。その結果、高精度且つ高感度な検体の検出が可能となる。
尚、本発明の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置及び表面プラズモン共鳴蛍光分析方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態に係る分析装置10では、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを目標とする光量Pにするために、制御処理部40は、励起光αの全光量Pに占めるP波成分の光量P(全光量Pに占めるP波成分の割合)を最大にした後、励起光αの光量自体を変更することにより調整しているが、これに限定されない。
例えば、制御処理部は、光源部21が射出する励起光αの光量を一定にした状態で、金属膜55に入射する励起光αの偏光方向を回転させる、即ち、1/2波長板27の回転量を調整することによって金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを調整してもよい。
このように、光源部21が射出する励起光αの光量を一定にした状態で1/2波長板27の回転によりP波成分の光量Pを目標とする光量Pとすることで、励起光αの光量を変更することに起因した波長変化による測定結果への影響を抑えることができる。即ち、光源部21の射出する励起光αの光量を変化させると、励起光αの波長が変化してこの波長変化が検体の測定結果に影響を及ぼす場合があるが、1/2波長板27を回転させて励起光αのP波成分の光量Pを目標とする光量Pとすることで、光源部21の射出する励起光αの光量を一定にすることができ、その結果、前記励起光αの波長変化に起因する測定結果への悪影響を抑えることが可能となる。
また、光源部21が射出する励起光αの光量を一定にした状態で、P波成分の光量Pを調整する分析装置では、図6(A)及び図6(B)に示されるように、励起光射出部20Aに減光部23を設けると共に制御処理部40Aに光量調整部46を設け、励起光射出部20Aから射出される励起光αの光量を減光可能に構成することが好ましい。このような構成とすることにより、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pが大きすぎて励起蛍光を光測定部32で測定できない場合に、光源部21が射出する励起光αの光量を変えることなく、金属膜55に入射する励起光αの光量を小さくすることができる。即ち、光源部21が出射する励起光αの光量を一定にして当該励起光αの波長変化を抑えつつ、金属膜55に入射する励起光αの光量Pを小さくすることができる。
具体的には、減光部23は、NDフィルター24と位置切換部25とを有し、光源部21が射出する励起光αの光量を調整する。NDフィルター24は、いわゆる減光フィルターであり、入射した光を所定の光量だけ減衰させて出射する。位置切換部25は、NDフィルター24の位置をフィルタリング位置と退避位置との間で切り換える。この位置切換部25は、制御処理部40からの指示信号に従ってNDフィルター24の位置の切り換えを行う。尚、フィルタリング位置とは励起光αの光路上の位置であり、退避位置とは励起光αの光路から外れた位置である。また、NDフィルター24の初期位置は、退避位置であり、金属膜55に入射する励起光αを減光する必要があるときに位置切換部25によってフィルタリング位置に切り換えられる。
また、制御処理部40Aは、P波光量導出部41と、回転量調整部42と、光量調整部46と、演算部45とを備える。光量調整部46は、P波光量導出部41で求めたP波成分の光量Pに基づいて、励起光αの光量Pを下げる必要があると判断した場合には、位置切換部25を駆動してNDフィルター24をフィルタリング位置に切り換え、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを所定の量だけ減光する。一方、光量調整部46は、P波光量導出部41で求めたP波成分の光量Pに基づいて、励起光αの光量Pを下げる必要がないと判断した場合には、位置切換部25を駆動せずにNDフィルター24を初期位置のままにする。
また、例えば、制御処理部40は、励起光射出部20が射出する励起光αの光量Paを変更することにより、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを増減させて目標とする光量Pにしてもよい。この場合、直線偏光部22や偏光方向調整部26(1/2波長板27及び回転駆動部28)等がなくてもよく、装置の簡素化、小コスト化を図ることができる。
上記実施形態では、光源部21とプリズム51との間に直線偏光部22と1/2波長板27とを配置し、1/2波長板27を回転させることにより、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを調整しているが、これに限定されない。例えば、光源21とプリズム51との間に直線偏光板等で構成される直線偏光部22と1/4波長板とを配置し、直線偏光部(直線偏光板)を回転させることにより、金属膜55に入射する励起光αのP波成分の光量Pを調整してもよい。
上記実施形態では、分析装置10における励起蛍光(検体に標識された蛍光物資からの蛍光)の光量の測定レンジ(測定範囲の広さ)は、光測定部32の測定レンジと同じであるが、励起光射出部20が射出する励起光αの光量を段階的に切り換え可能にして、分析装置10における励起蛍光の光量の測定レンジを光測定部32の測定レンジより広くしてもよい。このような分析装置10では、例えば、制御処理部40は、光測定部32によって測定される励起蛍光の光量に基づいて励起光射出部20が射出する励起光αの強度を変更する強度変更部47と、この強度変更部47による励起光αの強度変更に基づいて光測定部32による励起蛍光の測定結果を補正する補正部48とを備える。尚、上記実施形態では、電流供給部43と電流量調整部44とが強度変更部47としても機能し、演算部45が補正部48としても機能する(図3参照)。
この分析装置では、例えば、以下のようにして検体の測定を行う。
制御処理部40は、励起光射出部20が射出する励起光αの出力(光量)を光測定部32の最低検出感度を達成する100μWにする。この最低検出感度とは、検体に標識された蛍光物質を表面プラズモン共鳴に基づく増強電場で励起させることにより生じる励起蛍光を測定したときに、光測定部32が測定することができる最小光量のことである。一方、最大検出感度とは、励起蛍光を測定したときに、光測定部32が測定することができる最大光量のことである。
制御処理部40は、上記の出力の励起光αを用いて検体の検出、即ち、増強電場により検体に標識された蛍光物質が発する励起蛍光の測定を光測定部により測定する。このとき、制御処理部40は、励起蛍光の光量が光測定部32の測定レンジ(測定範囲)よりも大きいと判断すると、図7に示されるように、励起光射出部20が射出する励起光αの光量を1μWに調整する。励起光αの光量が下がると、金属膜55近傍に形成される増強電場の強度が下がるため、この増強電場によって励起された蛍光物質が発する蛍光の光量も下がる。これにより、励起蛍光の光量が光測定部32の測定レンジ内に入ると、光測定部32によって励起蛍光の光量が測定され、制御処理部40(演算部45等)において検体の検出が行われる。
一方、このように励起光αの光量を下げても、励起蛍光の光量が光測定部32の測定レンジよりも大きいときは、制御処理部40は、さらに、励起光射出部20が射出する励起光αの光量を0.01μWに調整する。これにより、励起蛍光の光量が光測定部32の測定レンジ内に入ると、上記同様に、検体の検出が行われる。
このように、制御処理部40は、励起光射出部20が射出する励起光αの光量を段階的に切り換えることで、分析装置10自体の測定レンジを光測定部32の測定レンジよりも広くすることができる。
尚、この場合、金属膜55に入射する励起光αの光量が変化(即ち、蛍光を励起する増強電場の強度が変化)しているため、この変化に合わせて制御処理部40(詳しくは、補正部48)は光測定部32での測定結果を補正する。例えば、補正部48は、励起光αの光量を1/10にしたときは光測定部32で得られた測定結果(励起蛍光量)を10倍にし、励起光αの光量を1/100にしたときは光測定部32で得られた測定結果(励起蛍光量)を100倍する。
また、段階的に切り換える光量は、図7に示すように、光量を下げる前の光量での最大検出感度よりも、光量を一段下げた後の光量での最小検出感度の方が、図の横軸方向において僅かに小さくなるように各光量(出力)を設定することが好ましい。図の横軸方向において光量を下げる前の光量での最大検出感度よりも、光量を一段下げた後の光量での最小検出感度の方が大きい場合には、連続した測定レンジが得られない。
上記実施形態の分析装置10では、検体の検出毎に分析チップ50が交換されるが、これに限定されない。即ち、分析装置10の一部に分析チップが組み込まれ、一つの分析チップを繰り返し利用して検体の検出を行う分析装置10であってもよい。
10 表面プラズモン共鳴蛍光分析装置
12 チップ保持部
21 光源部
27 1/2波長板
28 回転駆動部
30 反射光測定部
32 光測定部(蛍光測定部)
40,40A 制御処理部(制御部)
50 分析チップ
51 プリズム
53 成膜面(所定の面)
55 金属膜
励起光の光量
励起光のP波成分の光量
反射励起光の光量
目標とする光量
α 励起光
α 反射励起光
θ 金属膜への励起光の入射角

Claims (11)

  1. 検体又は検体に付された蛍光物質が表面プラズモン共鳴に基づく電場により励起されて発した蛍光を測定する表面プラズモン共鳴蛍光分析装置であって、
    所定の面上に金属膜が形成されたプリズムを含む分析チップを着脱できるように保持可能なチップ保持部と、
    励起光を射出し、前記チップ保持部で保持された状態の前記分析チップに含まれるプリズムの金属膜で反射されるように当該プリズム内に前記励起光を入射させる光源部と、
    前記金属膜で反射された励起光である反射励起光の光量を測定する反射光測定部と、
    前記光源部から射出される励起光の光量と前記反射光測定部で測定された反射励起光の光量とに基づいて前記金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を特定の光量に調整するP波光量調整部と、を備えることを特徴とする表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  2. 検体又は検体に付された蛍光物質が表面プラズモン共鳴に基づく電場により励起されて発した蛍光を測定する表面プラズモン共鳴蛍光分析装置であって、
    所定の面上に金属膜が形成されたプリズムと、
    励起光を射出し、前記プリズムの金属膜で反射されるように当該プリズム内に前記励起光を入射させる光源部と、
    前記金属膜で反射された励起光である反射励起光の光量を測定する反射光測定部と、
    前記光源部から射出される励起光の光量と前記反射光測定部で測定された反射励起光の光量とに基づいて前記金属膜に入射する励起光のP波成分の光量を特定の光量に調整するP波光量調整部と、を備えることを特徴とする表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  3. 前記P波光量調整部は、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量との差から前記P波成分の光量を求め、この光量に基づいて前記励起光の状態を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  4. 前記P波光量調整部は、前記光源部と前記プリズムとの間において当該光源部から射出される励起光の光路上に配置される1/2波長板と、前記金属膜に対する励起光の偏光方向が変わるように前記1/2波長板を回転させる回転駆動部と、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて前記回転駆動部を駆動する制御部とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  5. 前記光源部は、供給される電流量に応じて射出する励起光の光量を変化させ、
    前記P波光量調整部は、前記光源部に電流を供給する光源電流供給部と、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて前記光源電流供給部が供給する電流量を制御する制御部とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  6. 前記光源部は、供給される電流量に応じて射出する励起光の光量を変化させ、
    前記P波光量調整部は、前記光源部と前記プリズムとの間において当該光源部から射出される励起光の光路上に配置される1/2波長板と、前記金属膜に対する励起光の偏光方向が変わるように前記1/2波長板を回転させる回転駆動部と、前記光源部に電流を供給する光源電流供給部と、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて前記回転駆動部を駆動すると共に前記光源電流供給部が供給する電流量を制御する制御部とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  7. 前記制御部は、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて金属膜に入射する励起光の全光量に占めるP波成分の光量が最大となるように前記回転駆動部を制御して前記1/2波長板の回転量を調整する回転量調整部と、
    前記励起光の全光量に占めるP波成分の光量が最大となった状態で、前記光源部が射出する励起光の光量と前記反射光測定部によって測定される反射励起光の光量とに基づいて前記光源電流供給部を制御して前記光源部に供給する電流量を調整する電流量調整部と、を有することを特徴とする請求項6に記載の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  8. 前記励起光が前記金属膜で反射されることにより当該金属膜における前記プリズムと反対の面側で生じる前記蛍光の強度を測定可能な蛍光測定部と、
    前記蛍光測定部によって測定される蛍光の光量に基づいて前記プリズム内に入射する励起光の強度を変更する強度変更部と、
    前記強度変更部による励起光の強度変更に基づいて前記蛍光測定部による蛍光の測定結果を補正する補正部と、を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  9. 前記励起光が前記金属膜で反射されることにより当該金属膜における前記プリズムと反対の面側で生じる前記蛍光の強度を測定可能な蛍光測定部を備え、
    前記特定の光量は、励起光が金属膜で反射することにより前記検体又は前記検体に付された蛍光物質から生じた蛍光の光量が前記光測定部で測定可能な光量の下限以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  10. 前記特定の光量は、励起光が金属膜で反射することにより前記検体又は前記検体に付された蛍光物質から生じた蛍光の光量が前記光測定部で測定可能な光量の上限以下であることを特徴とする請求9に記載の表面プラズモン共鳴蛍光分析装置。
  11. 検体又は検体に付された蛍光物質が表面プラズモン共鳴に基づく電場により励起されて発した光を測定する表面プラズモン共鳴蛍光分析方法であって、
    所定の面上に金属膜が形成されたプリズムを用意し、前記金属膜上に前記検体を含む試料液を流す準備工程と、
    前記金属膜で反射して当該金属膜に表面プラズモン共鳴が生じるように前記準備工程後のプリズム内に励起光を入射させる励起光照射工程と、
    前記金属膜に表面プラズモン共鳴が生じている状態で、前記プリズムに内に入射する励起光の光量と前記金属膜で反射された励起光である反射励起光の光量とから当該金属膜に入射した励起光のP波光量を測定する測定工程と、
    前記測定工程でのP波光量の測定に基づいて前記励起光照射光程で照射される励起光の光量及び偏向方向の少なくとも一方を調整する調整工程と、を備えることを特徴とする表面プラズモン共鳴蛍光分析方法。
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