JP2012098133A - 異常検知装置、異常検知方法、及び異常検知プログラム - Google Patents

異常検知装置、異常検知方法、及び異常検知プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】インバータ機器を採用した電気機器を含む電気機器を対象として、トラッキング現象等の異常を検知できる異常検知装置、異常検出方法、及び異常検知プログラムを提供する。
【解決手段】異常検知装置1は電流計測部3と、特徴量取得部40と、異常判定部41とを備える。電流計測部3は負荷機器7に交流電力を供給する電力供給線2に流れる電流をサンプリング計測して得られる時系列データを電流波形データとして取得する。特徴量取得部40は電流波形データからインパルス成分を抽出し、抽出されたインパルス成分から特徴量を取得する。異常判定部41は電力供給線2を含めて負荷機器7が正常であるときのインパルス成分の特徴量と特徴量取得部40で取得された特徴量とを比較し、比較の結果に基づき前記負荷機器7の異常を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気機器及びその電気機器の電力供給線接続部近傍の配線路において発生したトラッキング現象、グロー現象などの電気的な異常を検出するための異常検知装置、異常検知方法、及び異常検知プログラムに関する。
トラッキング現象は、絶縁材料の表面が湿潤汚染された場合に、埃の汚れや水分等の付着物を通して表面に電流が流れ、これが繰り返されて付着物に沿うように炭化導電路が形成され、この炭化導電路に沿って電流が流れるという現象、及び導体に電流が流れることによって損失熱が過度に生じた場合に、熱劣化によって有機絶縁材料表面に形成された炭化導電路を通して電流が流れる現象を言う。
グロー現象は、電気接続部で発生するもので、電路の接続部での接触不良時または断線初期に電流の断続が生じる際の現象である。
これらの異常を早期に検知する技術が開発されている。
従来の異常検知装置では、例えば、電流波形の半波毎に、電圧波形の零クロス点から閾値S1または−S1を最初に通過するまでの時間を通過位相A(n)、B(n)として検出し、検出した通過位相A(n)、B(n)と1周期後に検出した通過位相A(n+1)、B(n+1)との差の絶対値|A(n+1)−A(n)|、|B(n+1)−B(n)|が変動値K1を超えると、通過位相変動があったと判断して、所定時間T1間で積算した通過位相変動の回数が回数Z1を超えた場合に、コード断線時に生じるスパークの発生を検出している(特許文献1)。これはグロー現象の検出に対応する。
また、他の従来技術では、電力供給線の電流波形を計測しその波高率又は波形率、又は波高率と波形率の両方を演算により求め、その結果を基にトラッキング現象の発生の有無を判定している(特許文献2)。
さらに、他の従来技術では、計測した電流から1サイクル毎のピーク値を抽出し、抽出した複数のピーク値からあらかじめ設定した閾値以上のものを選択し、選択されたピーク値から、その直前に抽出したピーク値を減算し、あらかじめ設定した複数の閾値に対してそれぞれの閾値に当てはまる減算結果の個数を計数し、それぞれの計数結果があらかじめ設定した閾値以上となった場合、トラッキング現象及びグロー現象の発生と判断して報知信号を出力する(特許文献3)。
特開2005−117750号公報 特開2006−292555号公報 特開2008−249546号公報
しかし、特許文献1に記載の従来技術は、トラッキング現象については対応していない。また、変動値K1は周波数に依存するため周波数が変わればその値を変えなければならず、インバータを採用した機器においては誤動作する恐れがある。
特許文献2に記載の従来技術は、トラッキング現象については対応していない。また、周波数の変化により影響を受ける波高率や波形率を求めるので、インバータを採用した機器においては誤動作する恐れがある。
特許文献3に記載の従来技術は、トラッキング現象及びグロー現象のいずれについても検知対象としているが、周波数の変化で影響を受ける1サイクル毎のピーク値を求めてこれを利用して異常検知を行っているので、インバータを採用した機器においては誤動作する恐れがある。
近年、インバータを採用した機器が増えてきており、上記の従来技術ではその機器の正常な動作であってもトラッキング現象又はグロー現象の異常であると誤検知してしまう恐れがある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、電気機器全般を対象として、トラッキング現象、グロー現象等の異常を検知できる異常検知装置、異常検知方法、及び異常検知プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る異常検知装置は、電流計測部と、特徴量取得部と、異常判定部とを備える。電流計測部は負荷機器に交流電力を供給する電力供給線に流れる電流をサンプリング計測して得られる時系列データを電流波形データとして取得する。特徴量取得部は電流波形データからインパルス成分を抽出し、抽出されたインパルス成分から特徴量を取得する。異常判定部は電力供給線を含めて負荷機器が正常であるときのインパルス成分の特徴量と特徴量取得部で取得された特徴量とを比較し、比較の結果に基づき負荷機器の異常を判定する。
本発明によれば、電気機器全般を対象として、トラッキング現象、グロー現象等の異常を検知できる、異常検知装置、異常検知方法、及び異常検知プログラムを提供することができる。
本発明の実施形態1に係る異常検知装置の構成例を示す図である。 実施形態1に係るインパルス成分とその特徴量を説明する図である。 (a)実施形態1に係る正常時の積算電流波形データ例を示す図、(b)実施形態1に係る異常時(断続的な断線発生)の積算電流波形データ例を示す図である。 実施形態1に係る特徴量リストの例を示す図である。 実施形態1に係る異常検知処理の例を示すフロー図である。 実施形態1に係る異常検知処理の他の例を示すフロー図である。 本発明の実施形態2に係る異常検知装置の構成例を示す図である。 実施形態2に係る正常時及び異常時の電流実効値の変化を示す例である。 実施形態2に係る異常検知処理の例を示すフロー図である。 実施形態2に係る異常検知装置の構成の変形例を示す図である。 実施形態2に係る異常検知処理の変形例を示す概略フロー図である。 本発明に係る異常検知処理のハードウェア構成の例を示す図である。
実施形態1.
本発明の実施形態1に係る異常検知装置を説明する。異常検知装置1は、図1に示すように、電流計測部3、異常診断部4、記憶部5、異常情報出力部6を備える。図1の電力供給線2は負荷機器(電気機器で、以下では機器と略称する)7a、7b、7c等(7a、7b、7c等を代表して7とする)に動作用の電力を供給する線で、図1では単相で供給する例を示す。
電流計測部3は、電流検出部30、増幅器31、高周波通過フィルタ(HPF=High Pass Filter)32、AD変換器(ADC=Analogue Digital Converter)33、及びタイミング検出部34を備える。
電流検出部30は電力供給線2の一方の線を流れる電流を電流信号として測定する。具体例としては変流器である。増幅器31は電流検出部30からの電流信号を増幅する。HPF32は増幅された電流信号の低周波成分、具体的には商用電力の周波数である50Hz及び60Hz成分、をカットする。ADC33はフィルタリングされた電流信号をデジタル化された時系列データ、すなわち電流波形データに変換して出力する。タイミング検出部34は電力供給線2の電圧を測定し零クロス点を検出してタイミング信号としてADC33に出力する。タイミング信号は例えば電圧値が負から正になる零クロスの時点をとらえて出力されるので、ADC33は電流波形データを1周期毎に区別して出力する。
異常診断部4は特徴量取得部40と異常判定部41とを備える。特徴量取得部40は、電流計測部3で計測されデジタル値に変換された電流波形データからインパルスに該当する部分(インパルス成分)を抽出し、抽出したインパルス成分に対して特徴量と命名する量を取得し、取得された特徴量を1周期分集め、これを判定対象特徴量リストとする。異常判定部41はこの判定対象特徴量リストに基づき異常発生の有無を判定する。
記憶部5は、電流波形データ情報50、正常時特徴量情報51、異常時特徴量情報52、及び異常判定情報53を記憶する。電流波形データ情報50はハードディスク装置や半導体メモリなどのメモリ装置で構成され、電流計測部3で計測された電流波形データで、直近N周期分を含む。正常時特徴量情報51は機器7毎にその機器7の正常時の電流波形におけるインパルス成分の特徴量を1周期分集めた正常時特徴量リストである。異常時特徴量情報52は機器7毎に、また、異常要因毎に、その機器7のその要因による異常が発生したときの電流波形におけるインパルス成分の特徴量を1周期分集めた異常時特徴量リストである。異常判定情報53は異常判定部41で判定対象特徴量リストに基づき異常の発生の有無を判定する際に判定基準となる情報である。
異常情報出力部6は異常判定部41での判定結果を表示画面に出力するための例えば表示装置である。また、判定結果を印字出力するためのプリンタや通信回線を利用して出力するための通信回路等のいずれの装置であってもよい。
次に、本実施形態1に係る異常検知装置1の動作について説明する。異常検知装置1の電流波形データには正常動作時及び異常動作時にインパルス成分が出現する。インパルス成分とは、電流波形に現れる機器7に供給される商用電力の周波数50Hz又は60Hzよりも著しく高い周波数のパルス状の電流変化成分であり、且つ所定の閾値を超える高さを有するもののことを言い、電流変化は増加方向(正のインパルス成分)と減少方向(負のインパルス成分)共に生じうる。このインパルス成分のその正負の符号を含めた出現のパターンは、機器7毎に、正常時、異常時によって異なり、異常の要因によっても異なるが、再現性を有する。従って、このインパルス成分を電流波形データから抽出し、その出現パターンを正常時の出現パターンと比較することにより異常の発生を検知することができ、異常時の出現パターンと比較することにより異常の要因を判定することができる。
なお、処理の対象であるインパルス成分は商用周波数50Hz又は60Hzよりも著しく高い周波数の成分なので、これを抽出しやすくするため、さらにはADC33でのデジタル化の際のインパルス成分の分解能を向上させるために、電流計測部3にHPF32を導入し、商用電力周波数50Hz又は60Hzの成分をカットする。
このインパルス成分の出現パターンを定量化するために、特徴量取得部40はインパルス成分の特徴量を求める。図2にインパルス成分とその特徴量の概念を示す。特徴量は、図2に示すように、インパルス成分の出現する位置(位相といってもよい。以下ではインパルス成分の位置と呼ぶ)P、インパルス成分のピークの正味の高さ(インパルス成分の高さ)H、インパルス成分の代表的な幅(インパルス成分の幅)Wをセットにしたものである。なお、インパルス成分は、該当する状況において再現性のあるものを抽出する必要がある。そのため、N周期分電流波形データを重ね合わせて積算して生成した積算電流波形データを使用してインパルス成分の抽出とその特徴量の算定を行う。この積算処理は特徴量取得部40が、記憶部5に格納された電流波形データ情報50から直近の過去N周期分の電流波形データを読み出して実行する。
インパルス成分の位置Pは、タイミング検出部34から出力されるタイミング信号で決まる電圧信号の零クロス点から測った時間位置又は位相である。
インパルス成分の高さHはインパルス成分の裾野両端部数点についてのそれぞれの平均値を例えば直線で結び、ピーク位置でのこの直線の値をピーク値から差し引くことによりピークの正味の高さHとして算定できる。
インパルス成分の幅Wは、例えば半値幅とする。これは、ピークの正味の高さHの半分に相当する高さに該当するインパルス成分の幅を算定することにより求めることができる。図2に幅Wとして示すものが半値幅である。
特徴量は、このように、容易に算出できるという点で便利な指標となる。
特徴量リストとは、機器7の状況に対応した1周期に相当する積算電流波形データから抽出された再現性のあるインパルス成分全てについての特徴量を集めたものである。この特徴量リストが電流波形を計測したときの対象となる機器7のインパルス成分の出現パターンを示すことになる。
正常時の特徴量リスト(正常時特徴量リスト)を機器7毎(その機器7の運転条件毎を含む)に集めたものが正常時特徴量情報51で、異常時の特徴量リスト(異常時特徴量リスト)を機器7毎、異常要因毎に集めたものが異常時特徴量情報52である。これらはあらかじめ該当する電流波形データを計測し、これまで説明した方法により抽出したインパルス成分の特徴量を算定することにより作成される。なお、新たな異常が発生したときはその都度その情報を異常時特徴量情報52に追加することによりライブラリの充実化を図ることができる。
図3(a)にドライヤを対象となる機器7として正常時の電流波形データを、図3(b)に同じドライヤにおいて、電力供給線2から機器7への電力引き込み部で断続的な断線という異常が発生した時の電流波形データの一例を示す。いずれも100周期分(N=100)の電流波形データを1周期単位で位相を合わせて積算して得られた電流波形データである。ただし、この波形データはHPF32を通さずに測定したものである。そのため商用電力周波数成分が残ったままになっている。
図3(a)では特徴的なインパルス成分は矢印a、bで示す箇所に認められるが、その大きさは小さい。a、bのそれぞれについて特徴量を算定し集めたものが正常時特徴量リストである。一方、図3(b)では、A〜Dの矢印で示す箇所に大きなインパルス成分が出現している。A〜Dのそれぞれについて特徴量を算定し集めたものが異常時特徴量リストである。この異常時特徴量リストは対応する異常要因と共に異常時特徴量情報52に含めることができる。
次に、異常判定の対象となる機器7で異常検知装置1を動作させた場合を想定する。電流計測部3は電流検出部30により電力供給線2の一方の線を流れる電流を電流信号として測定し、増幅器31で電流信号を増幅し、HPF32で電流信号中の低周波成分をカットする。ADC33では電流信号をデジタル化された時系列データ、すなわち電流波形データとし、タイミング検出部34からのタイミング信号によりこの電流波形データを1周期毎に区別して出力する。このようにして測定された電流波形データは電流波形データ情報50として記憶部5に格納される。特徴量取得部40は電流波形データ情報50を記憶部5から例えば100周期分読み出して、1周期単位で互いに積算することにより、図3(b)に示すような積算電流波形データ(ただし、この積算電流波形データはHPF32を通す前の電流波形データを積算したものであるため商用電力の周波数成分が含まれている。HPF32を通すことによりこの周波数成分は低減する。)を生成する。そして、生成した積算電流波形データから所定の高さを有するインパルス成分(図3(b)の例ではインパルス成分A〜D)を抽出し特徴量の算定を行い、抽出したインパルス成分全てについての図2に示す特徴量を集めて判定対象特徴量リストを作成する。図4に判定対象特徴量リストの例を示す。図4の表中の特徴量P、H、W等は数値を示し、1周期分のインパルス成分A〜Dについてのそれぞれの特徴量を集めたものが判定対象特徴量リストとなる。正常時特徴量リスト、異常時特徴量リストも同じ構成である。ただし正常時特徴量リストは機器7毎(動作モード毎を含む)、異常時特徴量リストは機器7(動作モード毎を含む)及び異常要因毎のリストである。
異常判定部41は、特徴量取得部40で作成された判定対象特徴量リストを受け、記憶部5から正常時特徴量情報51と異常判定情報53とを読み出し、機器7毎の正常時特徴量リストと判定対象特徴量リストとの類似度を所定の要領に従って算定する。異常判定情報53には正常時特徴量リストとの類似度から正常、異常を判定する基準となる正常基準値が含まれている。異常判定部41は、類似度がこの正常基準値よりも大きければ判定対象特徴量リストは正常時特徴量リストに類似するとしてその動作は正常であると判定する。類似度が正常判定基準値以下であれば判定対象特徴量リストは正常時特徴量リストに類似しないとしてその動作は異常であると判定する。
類似度は、比較対象となるリスト間で、特徴量が一致するインパルス成分がどれほどあるかと言うことを示す指標である。従って、基本はインパルス成分の特徴量が一致するかどうかをどのように判断するかである。比較する両インパルス成分の位置、高さ、幅が全てそれぞれについて設定された所定の誤差範囲で一致しているとき、両インパルス成分の特徴量は一致すると判断する。類似度は、特徴量の一致するインパルス成分が両特徴量リスト間でどの程度の割合になるかを示す数値であり、いろいろな定義方法が考えられるがいずれの定義方法であってもよい。
図5に異常検知処理をフロー図で示す。このフロー図は異常検知方法、及び異常検知プログラムの内容を示すものでもある。異常検知装置1は電流計測部3を介して電流波形データを取得し、記憶部5に電流波形データ情報50として格納する。このデータは時系列データで所定の期間のデータが記憶される(ステップST1)。
特徴量取得部40は、記憶部5の電流波形データ情報50から所定の周期分(N周期分)の直近の電流波形データを読み出し、1周期分に重ね合わせて積算し積算電流波形データを生成する(ステップST2)。次に積算電流波形データからインパルスは形成分を抽出し(ステップST3)、抽出したインパルス成分について、その特徴量を算定する(ステップST4)。抽出したインパルス成分について算定した特徴量をリストにし、これを判定対象特徴量リストと呼ぶ(ステップST5)。
異常判定部41は、記憶部5から正常時特徴量情報51の中の機器7毎の正常時特徴量リストを読み出し、判定対象特徴量リストと正常時特徴量リストとの類似度を算定する(ステップST6)。また、異常判定情報53の中からこの場合の類似度の判定基準となる正常基準値を読み出し、算定した類似度がこの正常基準値より大きいかどうかを判定する(ステップST7)。大きい場合(ステップST7;YES)は両者は類似しているとして正常な動作状態であると判定し、ステップST1に戻り、異常状態の監視のための電流波形データの計測を続ける。小さいまたは等しい場合(ステップST7;NO)は両者は類似していないとして異常状態であると判定し、異常時の処理を実行する(ステップST8)。異常時の処理とは例えば表示装置への異常発生の表示や通信回線を介して所定の場所に異常の発生を知らせる等の処理である。
(変形例)
異常判定の変形例として、異常判定部41が、正常時特徴量情報51を利用した正常時特徴量リストと判定対象特徴量リストとの類似度算定結果から異常であるという判定を行った場合に、異常時特徴量情報52を利用して異常の要因を判定する。異常の要因を判定するために、記憶部5の異常時特徴量情報52から該当する機器7の異常時特徴量リストを異常要因毎に読み出して判定対象特徴量リストとの類似度を算定する。類似度が別途定める類似度の基準値(この場合は異常基準値と呼び、記憶部5の異常判定情報53に格納されている)よりも大きい場合は、その要因による異常と判定する。類似度が異常基準値以下の場合は、その要因の異常ではないと判定し、他の異常要因の異常時特徴量リストとの類似度を算定する。異常時特徴量情報52に含まれている全ての異常時特徴量リストと類似していない場合は、異常時特徴量情報52に含まれている異常要因以外の要因による異常と判定する。このときは、判定対象特徴量リストを異常時特徴量情報52に加えて記憶部5に格納することにより、異常時特徴量情報52の充実化を図ることができる。なおこの場合の異常要因は判明した時点で明確にすればよく、それまでは他の要因と識別できるような名称にしておけばよい。
図6に異常判定に正常時特徴量情報51及び異常時特徴量情報52を使用する場合の異常検知処理をフロー図で示す。このフロー図は異常検知方法、及び異常検知プログラムの内容を示すものでもある。図6のステップST1からステップST7までの処理は図5のステップST1からステップST7までの処理と同じ内容である。ステップST7で「NO」の判定となったときは、異常判定部41は、異常の要因を特定するために記憶部5の異常時特徴量情報52から該当する機器7の異常要因別の異常時特徴量リストを、異常判定情報53の中から、類似度判断基準となる異常基準値を読み出す。この異常基準値は正常基準値と同じ値にしてもよい。そして、それぞれの異常時特徴量リストに対する判定対象特徴量リストの類似度を逐次算定する(ステップST9)。算定した類似度は算定の都度、異常基準値よりも大きいかどうか判定する(ステップST10)。大きい場合(ステップST10;YES)、両リストは類似するとして、発生した異常は、対比した異常時特徴量リストの異常要因によるものであるとして異常要因を判定する(ステップST11)。全ての異常要因についての異常時特徴量リストに対して、いずれの場合も類似度が異常基準値以下の場合(ステップST10;NO)、判定対象特徴量リストを異常時特徴量情報52に加える(ステップST12)。これにより異常時特徴量情報52のライブラリが充実化する。ステップST11、ST12のいずれの場合も異常が生じていることでは共通しているので、図5のステップST8と同様に異常時の処理を実行する(ステップST8)。ただし、異常要因が判明したときはその異常要因を、異常要因が判明しなかったときは判定対象特徴量リストを異常時特徴量情報52に加えた旨を出力に加えてもよい。
なお、図1の電流計測部3でHPF32を削除し、得られた電流波形データに対して所定回数ウェーブレット変換を施し、その結果から高周波成分を抽出することによりHPF32を介して得られた電流波形情報と類似の低周波カット効果を有する電流波形データを得てもよい。このウェーブレット変換は積算電流波形データに対して実行してもよくその方が演算回数が少なくて済むという効果がある。なお、ウェーブレット変換処理は特徴量取得部40で実行するのが好ましい。
更に、図1の電流計測部3でHPF32を削除し、ウェーブレット変換も行わないという構成にしてもよい。この場合は商用電力の周波数成分が残った電流波形データを扱うことになる。そのため、電流信号をADC33でデジタル化する際のインパルス成分の分解能を向上させることができず、微弱なインパルス成分の抽出感度は低下するが、このような場合であってもADC33の分解能を向上させればインパルス成分の抽出は可能であり特徴量に基づく異常検知は可能である。
また、電流計測部3で計測された電流波形データは記憶部5に格納せずに必要な周期分異常診断部4のRAM(Random−Access Memory)に一時保存しつつ特徴量取得部40での処理を実行してもよい。
このように電流波形データ上のインパルス成分の特徴量リストが正常時、異常時において異なることを利用して正常/異常の判定をするので、周波数が変わるインバータを利用した機器を含めた電気機器について異常の検知が可能で、従来インバータ機器を利用した電気機器において起こりやすかった誤判定の確率も低減できる。また、変形例によればインパルス成分の特徴量リストが異常要因に応じて異なるものとなることから、トラッキング現象、グロー現象、配線のショートなどの異常要因を識別することも可能になる。
実施形態2.
図7は、本発明の実施形態2に係る異常検出装置の構成例を示す図である。図7のうち電流計測部3は図1に示す電流計測部3と同じ構成である。異なるのは異常診断部4と記憶部5に記憶される情報である。ただし、電流波形データは直接に異常診断部4に入力される。異常診断部4は入力された電流波形データから電流実効値を算定する電流実効値算定部42と、電流実効値算定結果から所定の基準に従って簡便に異常の判定を実施する簡易異常判定部43を備える。記憶部5は簡易異常判定部43での判定に使用する情報を簡易異常判定情報54として記憶する。
簡易異常判定部43は、算定された電流実効値の中から所定の閾値を超える電流実効値のみを選定し、所定の時間内に発生するこの閾値を超える電流実効値が何回発生したかを計数する。この回数を判定対象回数とする。次に、判定対象回数が、回数に関する判定基準である回数基準値よりも大きいかどうかを判定する。
次に異常検出装置1の動作原理について、実施形態1と異なる異常診断部4の動作を中心に説明する。電流計測部3で得られる電流波形データは、HPF32を通しているため商用電力の周波数成分が大幅に低減する。そのためインパルス成分が発生しても正常時であれば電流実効値算定部42で算定した電流実効値はインパルス成分が小さいことから非常に小さいものとなる。一方、異常が生じるとインパルス成分が大きくなり電流実効値が増加する。
図8は正常時及び異常時の電流実効値の変化を示す例である。実線は電力の時間変化を示し、黒の矩形を実線で結んだものは電流実効値の変化を示す。図の左端の縦軸は電力値を示し、右端の縦軸は電流実効値である電流値を示す。図中、「正常なON」として示した箇所の電力の時間変化はほぼ一定のままで推移している。この部分に対応する電力実効値は非常に小さい値である。一方、図中「異常なON/OFF」と記載した箇所は機器7への電力供給線2が途中で、例えば電源コードなどで破断しかかっておりそのために電力の異常なON/OFFが断続的に生じている部分である。このときの電流実効値は図8に示すとおり時間により急変し大きな値と小さな値との間を変動する。従って、電流実効値は異常判定の指標となりうるため電流実効値算定部42で、HPF32で商用周波数成分をカットした後の電流波形データに対して電流実効値を算定する。
簡易異常判定部43は、電流実効値の大きさが大きい場合に異常と判定することもできるが、この電流実効値は高周波ノイズの影響で短時間だけ急増する場合もある。この急増の程度は多くは小さいものである。従って、このノイズの影響を除くために、簡易異常判定部43は、まず所定の閾値を超える電力実効値の増加のみを取り出し、小さな電流実効値については判定対象外とする。この閾値は、正常時の電流実効値の平均値に基づいて例えばその1.5倍を閾値として記憶部5の簡易異常判定情報54に格納して利用する。
なお、電流実効値が正常時であっても運転条件により変化する場合は、この閾値を直近の過去所定周期分の電流実効値の平均値の例えば1.5倍として設定することもできる。この場合は閾値は簡易異常判定情報54に格納されたものではなく、電流実効値算定部42でその都度算定して求めることになる。
また、ノイズの影響は一過性であることがほとんどであるから、電流実効値の急変が一過性のものか、所定時間継続して発生するものかを判定するために、所定時間内の閾値を超える電流実効値の測定回数が所定の基準値(回数基準値)を超えるかどうかを判定する。基準値を超えれば異常と判定し、超えなければ正常と判定する。
このような電流実効値の変動の原因は実施形態1で説明したインパルス成分が機器7の状態により変動することによるものと考えることができる。正常時のインパルス成分は図3(a)で例示したとおり非常に小さいものである。従ってこれを実効値に換算してもその寄与は無視できる程でしかない。一方異常時のインパルス成分は図3(b)に示すように相対的に大きいものとなるためこれを実効値に換算すると実効値に対する大きな寄与となる。特に、図3(a)(b)では除かれていない商用電力周波数成分がHPF32により除かれるため、ベースとなる実効値そのものが小さい値となる。そのため電流実効値は図8に示すように正常時では小さく、異常時では大きな値となり、ON/OFFの断続に応じて変動する。この電流実効値はインパルス成分の特徴量の中の位置情報を除く高さと幅情報を1周期で抽出されるインパルス成分にわたり積分したものと考えることができる。
図9は、実施形態2に係る異常検知処理の例を示すフロー図である。このフロー図は異常検知方法、及び異常検知プログラムの内容を示すものでもある。まず電流計測部3を介して電流波形データを取得する(ステップST20)。この電流波形データは商用電力周波数成分をカットしたものである。次に電流実効値算定部42は、電流波形データから電流実効値を算定する(ステップST21)。なお、次のステップST22で使用する閾値を直近の過去所定周期分の電流実効値の平均値の例えば1.5倍として設定する場合は、ステップST21でこの閾値を算定する。簡易異常判定部43は、算定された電流実効値から所定の閾値を超えるものを抽出し、所定時間内の電流実効値の計測回数(判定対象回数)を計数する(ステップST22)。次に、判定対象回数が回数基準値を超えるかどうかを判定し(ステップST23)、判定対象回数が回数基準値を超えれば(ステップST23;YES)異常と判定し、次に異常時の処理が実行される(ステップST24)。超えなければ(ステップST23;NO)ステップST20に戻る。
この方法は、商用電力周波数成分をカットした後に電流実効値を求め、所定時間内の閾値を超える電流実効値の出現回数が所定の回数を超えることにより異常と判定するので、周波数が変化するインバータを利用した機器を含めた電気機器について簡便な処理により異常の検知が可能となり、従来インバータ機器を利用した電気機器において起こりやすかった誤判定の確率も低減できる。
図10に実施形態2に係る異常検知装置の変形構成例を示す。この構成例は実施形態1と2とを組み合わせたものである。図10において、電流計測部3の構成は図7で説明したものと同じである。異常診断部4、記憶部5は図1と図7の対応する部分の構成を含む。異常情報出力部6は図1、図7と同様である。
動作は以下の通りである。電流計測部3で得られたHPF32を経由した電流波形データは記憶部5の電流波形データ情報50として格納される。電流実効値算定部42はこの電流波形データを読み出して電流実効値を算定する。簡易異常判定部43はこの電流実効値算定結果に基づいて上記実施形態2で説明した手順に従って異常の判定を実行する。ここで「異常」と判定された場合に、特徴量取得部40は電流波形データ情報50から必要な周期分だけ電流波形データを読み出してインパルス成分の抽出と特徴量算定、及び判定対象特徴量リストの作成を実行する。異常判定部41は記憶部5の異常時特徴量情報52から該当する機器7の異常要因別の異常時特徴量リストを読み出し、各異常時特徴量リストと判定対象特徴量リストとの類似度を逐次算定し、実施形態1で説明した手順に従って類似するかどうかを判定する。この判定により異常の要因が特定できる。なお、異常判定部41は、異常時特徴量情報52に基づく異常要因の特定を実行する前に、正常時特徴量情報51を利用して実施形態1で説明した異常の判定を実施してもよい。これは、簡易異常判定部43での「異常」判定を異なる診断方法により再確認するという位置づけになる。記憶部5に格納された各種情報の使用はこれまで説明したとおりであるから説明を省略する。
なお、電流波形データについては必ずしも記憶部5に格納する必要はなく、異常診断部4の持つバッファメモリに一時的に保存してその後の処理に使用してもよい。
図11に上記実施形態2の変形例に対する異常検知処理の概略フロー図を示す。このフロー図は異常検知方法、及び異常検知プログラムの内容を示すものでもある。まず電流計測部3で電流波形データを取得する(ステップST30)。電流波形データはその後の特徴量に基づく異常検知処理用に記憶部5に電流波形データ情報50として格納する。
ステップST31、ST32は実施形態2で説明した電流実効値による異常検知処理である。得られた電流波形データに対して図9のステップST21、22の処理と同じ内容の処理を実行し(ステップST31)、ステップST31で得られた判定対象回数が回数基準値よりも大きいかどうかにより異常の判定を行う(ステップST32)。判定対象回数が回数基準値よりも大きくなければ(ステップST32;NO)正常と判定され、ステップST30に戻る。判定対象回数が回数基準値よりも大きければ(ステップST32;YES)異常と判定され、以下の特徴量に基づく異常検知処理(ステップST33〜39)に移行する。
まず、得られた電流波形データに対して判定対象特徴量リストを作成する(ステップST33;図6のステップST2〜5の内容と同じ)。得られた判定対象特徴量リストの正常時特徴量リストに対する類似度を算定し(ステップST34;図6のステップST6と同じ内容)、算定された類似度が正常基準値より大きいかどうかを判定する(ステップST35)。正常基準値より大きければ(ステップST35;YES)正常と判定する。この場合、ステップST32での判定結果と矛盾することになるので、あらかじめどちらの判定結果を優先するかを定めておく必要がある。ここではステップST35での判定結果を優先するとしてステップST30に戻る。ステップST32の判定結果を優先する場合はこの結果は参考扱いとして無視する。
次に、得られた判定対象特徴量リストと異常時特徴量リストと類似度を算定し(ステップST36;図6のステップST9と同じ内容)、算定された類似度が異常基準値以上かどうかを判定する(ステップST37;図6のST10と同じ内容)。異常基準値より大きければ(ステップST37;YES)対比した異常時特徴量リストの異常要因による異常と判定する(ステップST38;図6のST11と同じ内容)。異常基準値以下であれば(ステップST37;NO)その異常要因による異常ではないと判定し、他の異常要因の異常時特徴量リストに対する類似度を算定し、類似度が異常基準値以上かどうかを判定する(ステップST37)という作業を繰り返す。その結果、異常時特徴量情報52に含まれる全ての異常要因に対する異常時特徴量リストに対して類似度が異常基準値以下であれば(ステップST37;NO)発生した異常は異常時特徴量情報52に含まれるどの異常要因にも該当しない異常であると判定され、このときの判定対象特徴量リストを、異常要因がわかればその異常要因とともに、不明であれば他の異常要因と識別できる名称を付して、異常時特徴量情報52に加える(ステップST39;図6のステップST12と同じ内容)。これにより、ライブラリとしての異常時特徴量情報52が充実化される。異常要因が判定されてもされなくても、その後異常時の処理を実行する(ステップST40;図6のST8と同じ内容)。
ステップST34、35は正常時特徴量リストに基づいて異常検知を行う部分であり、ステップST31、32の異常検知結果と同内容の結果が得られるだけなので省略してもよい。ステップST36〜39は異常要因別の異常時特徴量リストに基づいて異常検知を行う部分で、異常要因を判定するための処理である。
この変形例によれば、電流実効値に基づく異常検知で異常とされた場合にのみ、特徴量に基づく異常検知を行うので、これまでの効果を保持したまま、電流実効値に基づく処理に比べて処理量の大きな、従って時間のかかる特徴量に基づく異常検知処理の件数を低減することができ、異常検出の効率を向上させることができる。
図12は図1、図7、または図10に示す異常検知装置1のハードウェア構成例を示すブロック図である。異常検知装置1は、制御部100、主記憶部110、外部記憶部120、入出力部130、及び入出力部130に接続された電流計測部3を備える。操作部140、表示部150を備えてもよい。主記憶部110、外部記憶部120、入出力部130、操作部140、表示部150、はいずれも内部バス160を介して制御部100に接続されている。
制御部100はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、外部記憶部120に記憶されている制御プログラム200に従って、本システムの処理を実行するとともに実施形態1、2に記載した記憶対象となるデータを記憶する。
主記憶部110はRAM(Random−Access Memory)等から構成され、外部記憶部120に記憶されている制御プログラム200をロードし、制御部100の作業領域として用いられる。制御プログラム200を破線で表示しているのは、制御プログラム200はシステムの動作時にだけ外部記憶部120から主記憶部110に読み出されるためである。
外部記憶部120は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random−Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリから構成される。外部記憶部120は、これまでの実施の形態で説明した各種処理を制御部100に行わせるためのプログラムを記憶する。また、このプログラムを実行する制御部100の指示に従って、外部記憶部120に記憶されているデータを制御部100に供給し、制御部100から供給されたデータを記憶する。図1、図7、図10の記憶部5は、外部記憶部120により構成される。
操作部140はキーボードおよびマウスなどのポインティングデバイス等と、キーボードおよびポインティングデバイス等を内部バス160に接続するインタフェース装置から構成されている。図1、図7、図10では明示していないが、ユーザーからの入力はこの操作部140を介して実行される。
表示部150は、CRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)などから構成される。図1、図7、または図10の異常情報出力部6はこの表示部150である。
図1、図7、図10に示す異常検知装置1の異常診断部4は制御部100と主記憶部110で構成され、記憶部5は外部記憶部120で構成される。なお、図1、図7、図10には入出力部130は省略されているが、電力計測部3からの電流波形データはこの入出力部130を介して異常診断部4に入力され、記憶部5に格納される。
このような構成により、図5、図6、図9、及び図11に示すフロー図に記載された処理手順を上記プログラム200に実行させることができ、その実行により図1、図7、図10に示す各構成要素はその機能を果たすことができ、その結果実施形態1及び2に係る発明の内容を実現することができる。
1 異常検知装置
2 電力供給線
3 電流計測部
4 異常診断部
5 記憶部
6 異常情報出力部
7、7a、7b、7c 負荷機器(電気機器、機器)
30 電流検出部(変流器)
31 増幅器
32 高周波通過フィルタ(HPF)
33 AD変換器(ADC)
34 タイミング検出部
40 特徴量取得部
41 異常判定部
42 電流実効値算定部
43 簡易異常判定部
50 電流波形データ情報
51 正常時特徴量情報
52 異常時特徴量情報
53 異常判定情報
54 簡易異常判定情報
100 制御部
110 主記憶部
120 外部記憶部
130 入出力部
140 操作部
150 表示部
160 内部バス

Claims (10)

  1. 負荷機器に交流電力を供給する電力供給線に流れる電流をサンプリング計測して得られる時系列データを電流波形データとして取得する電流計測部と、
    前記電流波形データからインパルス成分を抽出し、抽出されたインパルス成分から特徴量を取得する特徴量取得部と、
    前記電力供給線を含めて前記負荷機器が正常であるときのインパルス成分の特徴量と前記特徴量取得部で取得された特徴量とを比較し、比較の結果に基づき前記負荷機器の異常を判定する異常判定部と、
    を備える異常検知装置。
  2. 前記異常判定部は、前記電力供給線を含めて前記負荷機器が異常であるときの異常要因毎のインパルス成分の特徴量と前記特徴量取得部で取得された特徴量とを比較し、比較の結果に基づき前記負荷機器の異常の要因を判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の異常検知装置。
  3. 前記特徴量とはインパルス成分のピークの位置、正味の高さ、及び幅である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の異常検知装置。
  4. 前記特徴量の比較とは、比較対象となる特徴量がそれぞれ1以上のインパルス成分の特徴量で構成されるとき、前記比較対象となる前記1以上の特徴量の全体同士を比較することである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の異常検知装置。
  5. 前記特徴量取得部は、直近の所定周期分の電流波形データを積算して1周期分の積算電流波形データとし、これを電流波形データとしてインパルス成分を抽出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の異常検知装置。
  6. 前記電流計測部は、商用電力周波数を含む所定周波数以下の低周波数成分を除くための高域通過フィルタを備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の異常検知装置。
  7. 前記電流波形データから前記商用電力周波数の電流の実効値を判定対象実効値として算定する電流実効値算定部と、
    所定時間内での、所定の閾値を超える前記判定対象実効値のサンプリング計測回数が所定の回数基準値を超えるとき異常と判定する簡易異常判定部と、を備え、
    前記簡易異常判定部で異常と判定されたとき、前記特徴量取得部及び前記異常判定部は、その処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の異常検知装置。
  8. 前記電流実効値算定部は、直近の過去複数周期分の電流実効値とその平均値とを算定し、前記平均値に所定の倍率を乗じたものを前記閾値として前記簡易異常判定部に送る、
    ことを特徴とする請求項7に記載の異常検知装置。
  9. 負荷機器に交流電力を供給する電力供給線に流れる電流をサンプリング計測して得られる時系列データを電流波形データとして取得する電流計測ステップと、
    前記電流波形データからインパルス成分を抽出し、抽出されたインパルス成分から特徴量を取得する特徴量取得ステップと、
    前記電力供給線を含めて前記負荷機器が正常であるときのインパルス成分の特徴量と前記特徴量取得部で取得された特徴量とを比較し、比較の結果に基づき前記負荷機器の異常を判定する異常判定ステップと、
    を備える異常検知方法。
  10. 負荷機器に交流電力を供給する電力供給線に流れる電流をサンプリング計測して得られる時系列データを電流波形データとして取得する電流計測ステップと、
    前記電流波形データからインパルス成分を抽出し、抽出されたインパルス成分から特徴量を取得する特徴量取得ステップと、
    前記電力供給線を含めて前記負荷機器が正常であるときのインパルス成分の特徴量と前記特徴量取得部で取得された特徴量とを比較し、比較の結果に基づき前記負荷機器の異常を判定する異常判定ステップと、
    をコンピュータに実行させるための異常検知プログラム。
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