JP2012098006A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱コイルと操作ダイヤルとの対応関係をユーザにより直感的に認識しやすくするとともに、火力調整ダイヤルに突起部を設けてユーザの指等が滑りにくくすることにより、調理の際における利便性を改善する誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】直径の異なる3つの加熱コイルと、前記各加熱コイルの上方に位置する3つの円形状の加熱領域を有するトッププレート3と、前記各加熱コイルの火力を調整する3つの円形状の底面を有する円柱状の火力調整ダイヤル50,60,70とを備え、前記各火力調整ダイヤルは、円柱側面上に少なくとも1つの突起部を有し、前記各加熱領域の中心の位置関係が前記火力調整ダイヤル50,60,70の中心の位置関係と実質的に同一であり、該加熱領域の直径が大きいほど、これに対応する該火力調整ダイヤル50,60,70の直径が大きくなるように構成されている。
【選択図】図2

Description

本願発明は、直径の異なる3つの加熱コイルを有する誘導加熱調理器に関する。
たとえば特許文献1の記載の従来式の誘導加熱調理器において、さまざまな形状および直径を有する鍋(被加熱体)を効率よく加熱するために、直径の異なる複数の加熱コイルを設けることが提案されている。
一方、特許文献2のように、加熱コイルに対する加熱開始操作や出力調節操作の操作性を向上させるために、操作つまみ(操作ダイヤル)を回転操作式に構成した誘導加熱調理器も提案されている。
特開2004−186002号公報 特開平11−087033号公報
しかしながら、とりわけ3つ以上の加熱コイルと、これらを操作する各操作ダイヤルとの対応関係は必ずしも明確でなく、特に特許文献2のように操作ダイヤルを横一列に配置したとき、加熱コイルと操作ダイヤルとの対応関係が直感的に認識されにくいため、ユーザの使い勝手が悪く、意図しない加熱コイルを操作する場合があった。
また回転操作式の操作ダイヤルは、調理時にユーザの指に油分が付着することにより、滑りやすく、却って操作性を損なう場合があった。
そこで本願発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、加熱コイルと操作ダイヤルとの対応関係を直感的に認識しやすくして、ユーザの調理の際における利便性を向上させた誘導加熱調理器を実現することを目的とする。
すなわち本願発明に係る誘導加熱調理器は、直径の異なる3つの加熱コイルと、前記各加熱コイルの上方に位置する3つの円形状の加熱領域を有するトッププレートと、前記各加熱コイルの火力を調整する3つの円形状の底面を有する円柱状の火力調整ダイヤルとを備え、前記各火力調整ダイヤルは、円柱側面上に少なくとも1つの突起部を有し、前記各加熱領域の中心の位置関係が前記火力調整ダイヤルの中心の位置関係と実質的に同一であり、該加熱領域の直径が大きいほど、これに対応する該火力調整ダイヤルの直径が大きくなるように構成されていることを特徴とするものである。
本願発明に係る誘導加熱調理器によれば、加熱コイルと操作ダイヤルとの対応関係をユーザにより直感的に認識しやすくするとともに、火力調整ダイヤルに突起部を設けてユーザの指等が滑りにくくすることにより、調理の際における利便性を改善することができる。
本願発明に係る誘導加熱調理器の全体を示す概略斜視図である。 (a)は加熱領域およびIH操作パネルを上から見た平面図であり、(b)は火力調整パネルおよびグリル加熱部を水平方向から見た正面図である。 実施の形態1に係る火力調整パネルの拡大図である。 (a),(b),(c)は、図3のa−a線、b−b線、c−c線から見た火力調整パネルの拡大断面図である。 実施の形態2に係る火力調整パネルの図4と同様の断面図である。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器の全体を示す図1と同様の概略斜視図である。
以下、添付図面を参照して本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態を説明する。各実施の形態の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば、「上方」、「下方」、「右側」および「左側」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本願発明を限定するものでない。また以下の添付図面において、同様の構成部品については同様の符号を用いて参照する。
実施の形態1.
図1〜図4を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器1の実施の形態1について以下詳細に説明する。図1は本願発明に係る誘導加熱調理器1の全体を示す概略斜視図である。誘導加熱調理器1は、概略、筐体2と、その上側表面のほぼ全体を覆うガラスなどで形成されたトッププレート3と、3つのIH加熱部10,20,30と、グリル加熱部4とを有する。本願発明に係るIH加熱部10,20,30はそれぞれ、トッププレート3の下方において円形状に捲回された電磁誘導式の加熱コイル(以下、単に「加熱コイル」という。いずれも図示せず。)を有し、各加熱コイルは互いに異なる直径を有する。
すなわちトッププレート3は、各加熱コイルの上方に位置する3つの円形状の加熱領域(図1の実線で包囲した領域)12,22,32を有し、各加熱領域12,22,32は加熱コイルの直径に対応して直径D,D,Dを有する。
なお、加熱領域12,22,32(IH加熱部10,20,30)の配置位置は、これに限定されるものではないが、たとえば図1に示す誘導加熱調理器1によれば、最も大きい直径を有する加熱領域(以下、「大径加熱領域」という。)10が左側に配置され、次に大きい直径を有する加熱領域(以下、「中径加熱領域」という。)20が右側に配置され、最も小さい直径を有する加熱領域(以下、「小径加熱領域」という。)30が中央に配置されている。
誘導加熱調理器1は、筐体2内であって、グリル加熱部4の右側に配設された電源部(図示せず)を有し、電源部は回路基板に実装された駆動回路および制御回路を有する。この電源部から高周波電流が各加熱コイルに供給されると、当該加熱コイルの上方の各加熱領域12,22,32上に載置された金属材料からなる鍋(被加熱体)に渦電流を形成し、そのジュール熱により鍋を誘導加熱する。詳細説明しないが、電源部は、同様にグリル加熱部4内に配設したシーズヒータにも電源供給するものであってもよい
また誘導加熱調理器1は、トッププレート3上において、ユーザが各IH加熱部10,20,30を操作するためのIH操作パネル14,24,34と、これらの制御状態を表示するための液晶表示部5およびLEDインジケータ(火力バー)15,25とを有する。IH操作パネル14,24,34は、たとえば「入」または「切」スイッチ、「煮込み」や「揚げ物」などの調理モードを選択できる調理モード選択スイッチ、温度設定スイッチ、および火力調整スイッチ等を有する。さらに誘導加熱調理器1は、筐体2の後壁6aに隣接して配置された吸気窓7aおよび排気窓7bを有する。
本願発明に係る誘導加熱調理器1は、筐体2の前壁6bにおいて、火力調整パネル40を有する。火力調整パネル40は、3つのIH加熱部10,20,30のそれぞれの「火力」(供給される高周波電力)を調整する火力調整ダイヤル50,60,70を有し、たとえば時計回りに回転させることにより、対応するIH加熱部10,20,30の「火力」を大きく、時計回りに回転させることにより小さくすることができる。
図2(a)は加熱領域12,22,32およびIH操作パネル14,24,34等を上から見た平面図であり、図2(b)は火力調整パネル40およびグリル加熱部4を水平方向から見た正面図である。火力調整ダイヤル50,60,70は、詳細後述するが、円形状の底面と、円筒状の側面とを有する円柱体として構成されている。
図2(a)において、トッププレート3上の加熱領域12,22,32はそれぞれ、上述のように直径D,D,Dを有し、その中心がP,P,Pとして図示され、これらの中心P,P,Pを結ぶ三角形(△P)が一点鎖線で示されている。
一方、図2(b)において、火力調整パネル40上の火力調整ダイヤル50,60,70はそれぞれ、直径d,d,dを有し、その中心Q,Q,Qを結ぶ三角形(△Q)が同様に一点鎖線で示されている。
本願発明に係る誘導加熱調理器1によれば、各加熱領域12,22,32の中心の位置関係が火力調整ダイヤル50,60,70の中心の位置関係と実質的に同一であり、加熱領域12,22,32の直径D,D,Dが大きいほど、これに対応する火力調整ダイヤル50,60,70の直径d,d,dが大きくなるように構成されている。
好適には、トッププレート3上の各加熱領域12,22,32の中心を結ぶ三角形(△P)と、火力調整ダイヤルの中心を結ぶ三角形(△Q)とが実質的に相似形であり、各加熱領域12,22,32の直径D,D,Dの比と、各火力調整ダイヤル50,60,70の直径d,d,dの比とが実質的に同じとなるように構成されている。
たとえば大径加熱領域12、中径加熱領域22、および小径加熱領域32の直径D,D,Dがそれぞれ380mm,260mm,180mmであり、線分P、線分P、線分Pの距離が450mm,270mm,330mmであるとき、大径加熱領域12、中径加熱領域22、および小径加熱領域32に対応するIH加熱部10,20,30の火力を調節する大径、中径、小径の火力調整ダイヤル50,60,70の直径d,d,dはそれぞれ38mm,26mm,18mm(およびこれらの±10%の範囲内)であり、線分Q、線分Q、線分Qの距離が45mm,27mm,33mm(およびこれらの±10%の範囲内)であってもよい。
このように火力調整ダイヤル50,60,70の位置関係を、各加熱領域12,22,32の位置関係に類似するように配置することにより、ユーザは、操作したい加熱領域12,22,32に対応する火力調整ダイヤル50,60,70の位置を視覚的に、かつ直感的に正しく認識することができる。
図3および図4を参照して、火力調整パネル40についてさらに詳細に説明する。図3は火力調整パネル40の拡大図であり、図4(a),(b),(c)は、図3のa−a線、b−b線、c−c線から見た断面図である。
火力調整パネル40は、各火力調整ダイヤル50,60,70と、これらを収容する大径、中径、小径の収納部52,62,72とを有する。各火力調整ダイヤル50,60,70は図4の矢印で示すように水平方向(可動方向)に移動可能で、図4に示すように収納部52,62,72から突出した状態にあるとき、回転操作してIH加熱部10,20,30の火力を調節することができ、収納部52,62,72に収納した状態にあるとき(図示せず)、IH加熱部10,20,30に対する給電を停止することができる。
また実施の形態1に係る各火力調整ダイヤル50,60,70は、円筒状の側面上に、円周方向において少なくとも1つ(図3では4つ)の突起部54,64,74を有し、各突起部54,64,74は、図4(a)〜(c)に示すように、水平方向(可動方向)に長径を有し、円周方向に短径を有する楕円の平面形状を有する。好適には、各突起部54,64,74の長径は実質的に同一であり、その短径は火力調整ダイヤル50,60,70の直径d,d,dに応じて異なるように構成されている。たとえば大径、中径、小径の火力調整ダイヤル50,60,70の直径d,d,dがそれぞれ38mm,26mm,18mmであるとき、各突起部54,64,74の短径を3.8mm,2.6mm,1.8mm(およびこれらの±10%の範囲内)とし、その長径をすべて15mmとしてもよい。
なお図3に示す各火力調整ダイヤル50,60,70は、円周方向に4つの突起部54,64,74を有するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、3つ以下または5つ以上であってもよい。また各火力調整ダイヤル50,60,70は、円周方向において、たとえばそれぞれ6つ、4つ、3つ配置して、その直径d,d,dに応じて異なる数の突起部54,64,74を配置してもよい。
このように各火力調整ダイヤル50,60,70は、円筒状側面に設けた突起部54,64,74により、調理時にユーザの指に油分が付着したとしても、確実に保持しやすくなり、操作性を改善することができる。
また各火力調整ダイヤル50,60,70によれば、その直径d,d,dのみならず、各突起部54,64,74の短径またはその数を各加熱領域12,22,32の大きさに応じて変化するように構成することにより、ユーザは、操作したいIH加熱部10,20,30に対応する火力調整ダイヤル50,60,70を視覚的のみならず、触覚的にも正しく認識することができる。
実施の形態2.
図5を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態2について以下詳細に説明する。実施の形態1に係る突起部が楕円の平面形状を有するものであったのに対し、実施の形態2に係る突起部は、円形状の平面形状を有し、水平方向(可動方向)に配置されるその個数が異なる点を除き、同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図5は、実施の形態2に係る火力調整パネル40の図3のa−a線、b−b線、c−c線から見た図4と同様の断面図である。実施の形態2に係る各火力調整ダイヤル50,60,70は、上述のように、円形状の平面形状を有し、水平方向(可動方向)において3つ、2つ、1つ配置されている。なお、各火力調整ダイヤル50,60,70の突起部54,64,74の数は、これに限定されるものではないが、大径、中径、小径の火力調整ダイヤル50,60,70の直径d,d,dに応じて増減させてもよい。
また実施の形態2に係る各火力調整ダイヤル50,60,70は、実施の形態1と同様、円周方向に4つの突起部54,64,74を有するものであってもよいが、3つ以下または5つ以上であってもよい。さらに各火力調整ダイヤル50,60,70は、円周方向において、たとえばそれぞれ6つ、4つ、3つ配置して、その直径d,d,dに応じて異なる数の突起部54,64,74を配置してもよい。
このように各火力調整ダイヤル50,60,70は、円筒状側面に設けた円形状の突起部54,64,74により、調理時にユーザの指に油分が付着したとしても、確実に保持しやすくなり、操作性を改善することができる。
また実施の形態2に係る各火力調整ダイヤル50,60,70によれば、実施の形態1と同様、その直径d,d,dのみならず、各突起部54,64,74の短径またはその数を各加熱領域12,22,32の大きさに応じて変化するように構成することにより、ユーザは、操作したいIH加熱部10,20,30に対応する火力調整ダイヤル50,60,70を視覚的のみならず、触覚的にも正しく認識することができる。
実施の形態3.
図6を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態3について以下詳細に説明する。実施の形態3に係る各加熱領域12,22,32は、対応する各火力調整ダイヤル50,60,70の底面と同一または類似の色で着色されている点を除き、同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図6は、実施の形態3に係る誘導加熱調理器1の全体を示す図1と同様の概略斜視図である。実施の形態3に係る各加熱領域12,22,32は、上述のように、対応する各火力調整ダイヤル50,60,70の底面と同一または類似の色で着色されている。たとえば大径、中径、小径の火力調整ダイヤル50,60,70の底面が橙色、黄色、および緑色に着色されているとき、加熱領域12,22,32も同様に橙色、黄色、および緑色されている。
通常、火力調整ダイヤル50,60,70は、プラスティックなどの樹脂材料で成形されているので、樹脂材料に適当な顔料等を混ぜて成形することが好ましい。また各加熱領域12,22,32は、図6に示すようにトッププレート3の円形の加熱領域全体を印刷等により着色してもよいし、加熱領域を画定する円周部分のみを着色してもよい。
択一的には、各火力調整ダイヤル50,60,70をそれぞれの収納部52,62,72から突出させて、IH加熱部10,20,30の火力を調節できる状態にあるとき、各火力調整ダイヤル50,60,70の底面および加熱領域12,22,32(またはこれを規定する円周)を同一または類似の色で発光するLED発光部(図示せず)を用いて照明するようにしてもよい。
上記のように、各加熱領域12,22,32と、対応する各火力調整ダイヤル50,60,70の底面とを同一または類似の色で色付けすることにより、ユーザは、操作したいIH加熱部10,20,30に対応する火力調整ダイヤル50,60,70の位置をより視覚的に正しく認識することができる。
1:誘導加熱調理器、2:筐体、3:トッププレート、4:グリル加熱部、5:液晶表示部、6a:後壁、7a:吸気窓、7b:排気窓、10,20,30:IH加熱部、12,22,32:加熱領域、14,24,34:IH操作パネル、15,25:LEDインジケータ(火力バー)、40:火力調整パネル、50,60,70:火力調整ダイヤル、52,62,72:収納部、54,64,74:突起部。

Claims (6)

  1. 直径の異なる3つの加熱コイルと、
    前記各加熱コイルの上方に位置する3つの円形状の加熱領域を有するトッププレートと、
    前記各加熱コイルの火力を調整する3つの円形状の底面を有する円柱状の火力調整ダイヤルとを備え、
    前記各火力調整ダイヤルは、円柱側面上に少なくとも1つの突起部を有し、
    前記各加熱領域の中心の位置関係が前記火力調整ダイヤルの中心の位置関係と実質的に同一であり、該加熱領域の直径が大きいほど、これに対応する該火力調整ダイヤルの直径が大きくなるように構成されていることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 各加熱領域の中心を結ぶ三角形と、火力調整ダイヤルの中心を結ぶ三角形とが実質的に相似形であり、
    前記各加熱領域の直径の比と、前記各火力調整ダイヤルの直径の比とが実質的に同じであることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 加熱領域の直径が大きいほど、これに対応する火力調整ダイヤルの突起部が底面の円周方向においてより大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 加熱領域の直径が大きいほど、これに対応する火力調整ダイヤルの突起部が底面の円周方向または水平方向において、より数多く設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  5. トッププレート上の各加熱領域は、対応する火力調整ダイヤルの底面と同一または類似の色で着色されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
  6. トッププレート上の各加熱領域は、対応する火力調整ダイヤルが操作されたとき、当該火力調整ダイヤルの底面が照明される色と同一または類似の色で照明されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の誘導加熱調理器。
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