JP2012095096A - 通信装置及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のアンテナの送信指向性を制御するための送信ウェイトの精度を向上させることが可能な技術を提供する。
【解決手段】ウェイト処理部20の送信ウェイト処理部21は、送信ウェイトを送信信号に設定する場合に、当該送信ウェイトの算出に使用された第1既知信号よりも後に複数のアンテナで受信されるとともに、当該第1既知信号とは異なる送信周波数帯域で送信される第2既知信号が存在する際には、当該第2既知信号についての受信タイミングの遅延量を用いて当該送信ウェイトを補正する。そして、送信ウェイト処理部21は、補正後の送信ウェイトを送信信号に設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数のアンテナを用いて通信を行う通信技術に関する。
従来から無線通信に関して様々な技術が提案されている。例えば特許文献1には、LTE(Long Term Evolution)に関する技術が開示されている。LTEは、「E−UTRA」とも呼ばれている。
特開2008−099079号公報
特許文献1にも記載されているように、LTE等の通信システムにおいては、複数のアンテナから成るアレイアンテナの指向性を適応的に制御するアダプティブアレイアンテナ方式が採用されることがある。通信装置が、アダプティブアレイアンテナ方式を用いて通信相手装置と通信する際には、アレイアンテナの送信指向性を制御するための送信ウェイトが算出される。そして、通信装置は、算出した送信ウェイトを、アレイアンテナから送信される送信信号に設定する。このような通信装置の送信性能を向上するためには、送信ウェイトの精度を向上させることが望まれる。
そこで、本発明は上述の点に鑑みて成されたものであり、複数のアンテナの送信指向性を制御するための送信ウェイトの精度を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る通信装置は、通信相手装置と通信する通信装置であって、複数のアンテナと、前記複数のアンテナが受信する、前記通信相手装置からの既知信号に基づいて、当該複数のアンテナの送信指向性を制御するための送信ウェイトを算出し、当該送信ウェイトを、当該複数のアンテナが送信する送信信号に設定するウェイト処理部と、前記既知信号の受信タイミングの遅延量を求める遅延量取得部とを備え、前記ウェイト処理部は、前記送信ウェイトを前記送信信号に設定する場合に、当該送信ウェイトの算出に使用された前記既知信号である第1既知信号よりも後に前記複数のアンテナで受信される、当該第1既知信号とは異なる送信周波数帯域で送信される前記既知信号である第2既知信号が存在する際には、当該第2既知信号についての前記遅延量を用いて当該送信ウェイトを補正し、補正後の当該送信ウェイトを前記送信信号に設定する。
また、本発明に係る通信装置の一態様では、前記ウェイト処理部は、前記第2既知信号についての前記遅延量が、前記第1既知信号についての前記遅延量よりも大きい場合には、前記送信信号の送信距離が大きくなるように前記送信ウェイトを補正する。
また、本発明に係る通信装置の一態様では、前記ウェイト処理部は、前記第2既知信号についての前記遅延量が、前記第1既知信号についての前記遅延量よりも大きい場合には、前記送信信号の送信距離が大きくなり、かつ前記複数のアンテナの送信指向性に関するビームの幅が大きくなるように前記送信ウェイトを補正する。
また、本発明に係る通信装置の一態様では、前記ウェイト処理部は、前記第2既知信号についての前記遅延量が、前記第1既知信号についての前記遅延量よりも小さい場合には、前記送信信号の送信距離が小さくなるように前記送信ウェイトを補正する。
また、本発明に係る通信装置の一態様では、前記ウェイト処理部は、前記第2既知信号についての前記遅延量が、前記第1既知信号についての前記遅延量よりも小さい場合には、前記送信信号の送信距離が小さくなり、かつ前記複数のアンテナの送信指向性に関するビームの幅が大きくなるように前記送信ウェイトを補正する。
また、本発明に係る通信装置の一態様では、前記既知信号の送信に使用することが可能な周波数帯域は複数の部分周波数帯域に区分され、前記既知信号の送信周波数帯域は、前記複数の部分周波数帯域のいずれか一つに順次設定される。
また、本発明に係る通信装置の一態様では、前記ウェイト処理部は、前記第1既知信号に基づいて算出した送信ウェイトを、前記第1既知信号とは異なる送信周波数帯域で送信される前記第2既知信号についての前記遅延量を用いて補正し、補正後の当該送信ウェイトを、前記第1既知信号の送信周波数帯域に含まれる周波数帯域の前記送信信号に設定する。
また、本発明に係る通信方法は、複数のアンテナを用いて通信相手装置と通信する通信方法であって、(a)前記複数のアンテナが受信する、前記通信相手装置からの既知信号に基づいて、前記複数のアンテナの送信指向性を制御するための送信ウェイトを算出し、当該送信ウェイトを、前記複数のアンテナが送信する送信信号に設定する工程と、(b)前記既知信号の受信タイミングの遅延量を求める工程とを備え、前記工程(a)において前記送信ウェイトを前記送信信号に設定する場合に、当該送信ウェイトの算出に使用された前記既知信号である第1既知信号よりも後に前記複数のアンテナで受信される、当該第1既知信号の送信周波数帯域とは異なる前記既知信号である第2既知信号が存在する際には、当該第2既知信号についての、前記工程(b)で求められた前記遅延量を用いて当該送信ウェイトを補正し、補正後の当該送信ウェイトを前記送信信号に設定する。
本発明によれば、送信ウェイトの精度が向上する。
実施の形態に係る基地局を備える通信システムの構成を示す図である。 実施の形態に係る基地局の構成を示す図である。 実施の形態に係る制御部の構成を示す図である。 実施の形態に係る受信ウェイト処理部の構成を示す図である。 実施の形態に係るTDDフレームの構成を示す図である。 TDDフレームの構成の種類を示す図である。 実施の形態に係るTDDフレームの構成の詳細を示す図である。 SRS送信帯域の周波数ホッピングを示す図である。 送信信号に対する送信ウェイトの設定方法を説明するための図である。 送信ウェイトの補正方法を説明するための図である。 アレイアンテナの送信指向性に関するビームの一例を示す図である。 アレイアンテナの送信指向性に関するビームの一例を示す図である。 アレイアンテナの送信指向性に関するビームの一例を示す図である。 アレイアンテナの送信指向性に関するビームの一例を示す図である。
図1は本実施の形態に係る通信装置を備える通信システム100の構成を示す図である。本実施の形態に係る通信装置は、例えば、通信端末と通信する基地局である。以後、本実施の形態に係る通信装置を「基地局1」と呼ぶ。
通信システム100は、例えば、複信方式としてTDD(Time Division Duplexing)方式が採用されたLTEであって、複数の基地局1を備えている。各基地局1は、複数の通信端末2と通信を行う。LTEでは、下り通信ではOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式が使用され、上り通信ではSC−FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)方式が使用される。したがって、基地局1から通信端末2への送信にはOFDMA方式が使用され、通信端末2から基地局1への送信にはSC−FDMA方式が使用される。OFDMA方式では、互いに直交する複数のサブキャリアが合成されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号が使用される。
図1に示されるように、各基地局1のサービスエリア1aは、周辺基地局1のサービスエリア1aと部分的に重なっている。複数の基地局1は、図示しないネットワークに接続されており、当該ネットワークを通じて互いに通信可能となっている。ネットワークには図示しないサーバ装置が接続されており、各基地局1は、ネットワークを通じてサーバ装置と通信可能となっている。
図2は各基地局1の構成を示す図である。各基地局1は、時間軸と周波数軸とからなる2次元で特定される無線リソースを複数の通信端末2のそれぞれに個別に割り当てることによって、当該複数の通信端末2と同時に通信することが可能となっている。各基地局1は、送受信アンテナとしてアレイアンテナを有し、アダプティブアレイアンテナ方式を用いてアレイアンテナの指向性を制御することが可能である。
図2に示されるように、基地局1は、無線通信部10と、複数のD/A変換部14と、複数のA/D変換部15と、制御部16とを備えている。
制御部16は、例えばCPU、DSP及びメモリなどで構成されており、基地局1の動作を統括的に制御する。制御部16は、基地局1が接続されたネットワークからのビットデータ等を含むベースバンドの送信信号を生成して複数のD/A変換部14に出力する。また制御部16は、複数のA/D変換部15から出力される受信信号に含まれる、通信端末2が生成したビットデータを再生する。制御部16で再生されたビットデータのうち、ネットワーク向けのビットデータは、基地局1からネットワークに送信される。
無線通信部10は、複数のアンテナ13aから成るアレイアンテナ13と、複数の送信部11と、複数の受信部12とを備えている。各アンテナ13aは、通信端末2からの送信信号を受信する。複数のアンテナ13aでの受信信号は、複数の受信部12にそれぞれ入力される。また、複数の送信部11が出力する送信信号は複数のアンテナ13aにそれぞれ入力される。これにより、各アンテナ13aから信号が無線送信される。
各D/A変換部14は、制御部16から入力される、デジタル形式のベースバンドの送信信号をアナログ形式のベースバンドの送信信号に変換して出力する。複数の送信部11には、複数のD/A変換部14から出力される送信信号がそれぞれ入力される。各送信部11は、入力されたベースバンドの送信信号を搬送帯域の送信信号に変換して出力する。
各受信部12は、入力される搬送帯域の受信信号をベースバンドの受信信号に変換して出力する。複数のA/D変換部15には、複数の受信部12から出力されるアナログ形式の受信信号がそれぞれ入力される。各A/D変換部15は、入力されるアナログ形式の受信信号をデジタル形式の受信信号に変換して出力する。
図3は制御部16の主要な構成を示すブロック図である。図3に示されるように、制御部16は、ウェイト処理部20と、送信信号生成部23と、無線リソース割り当て部24と、受信データ取得部25とを備えている。さらに制御部16は、複数のIDFT部26と、複数のDFT部27と、遅延量取得部28とを備えている。
複数のA/D変換部15から出力される受信信号は、複数のDFT部27にそれぞれ入力される。各DFT部27は、入力される受信信号に対して離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)を行う。これにより、各DFT部27では、入力された受信信号を構成する複数のサブキャリアにそれぞれ対応する複数の複素信号(複素シンボル)が得られる。以後、DFT部27で得られる複素信号を「受信複素信号」と呼ぶ。また、DFT部27で得られる複数の複素信号を「受信複素信号列」と呼ぶ。各DFT部27で得られた受信複素信号列は、ウェイト処理部20に入力される。
送信信号生成部23は、ネットワークからのビットデータを含む、通信端末2に向けたビットデータを生成し、当該ビットデータに対して、符号化処理及びスクランブル処理を行う。そして、送信信号生成部23は、処理後のビットデータを、OFDM信号を構成する複数のサブキャリアに対応する、IQ平面上での複数の複素信号に変換してウェイト処理部20に入力する。以後、送信信号生成部23で生成される複素信号を「送信複素信号」と呼ぶ。また、送信信号生成部23で生成される複数の複素信号を「送信複素信号列」と呼ぶ。
ウェイト処理部20は、通信端末2からの既知信号に基づいて、アレイアンテナ13の送信指向性を制御するための送信ウェイトと、アレイアンテナ13の受信指向性を制御するための受信ウェイトとを算出する。ウェイト処理部20は、送信ウェイトを算出する送信ウェイト処理部21と、受信ウェイトを算出する受信ウェイト処理部22とを備えている。
受信ウェイト処理部22は、各アンテナ13aでの受信信号、つまり、各DFT部27から出力される受信複素信号列に設定する受信ウェイトを、例えばMMSE(最小二乗誤差法)を用いて算出する。受信ウェイトは、通信端末2からの送信信号に含まれる既知の複素信号に基づいて算出することができる。
受信ウェイト処理部22は、入力された複数の受信複素信号列のそれぞれについて、当該受信複素信号列を構成する複数の受信複素信号のそれぞれに対して、対応する受信ウェイトを設定(複素乗算)する。そして、受信ウェイト処理部22は、複数の受信複素信号列に含まれる、同一のサブキャリアについての受信ウェイト設定後の複数の受信複素信号を加算する。これにより、アレイアンテナ13の受信指向性に関するビーム、つまり複数のアンテナ13a全体での受信指向性に関するビームが、特定の通信端末2からの1つのサブキャリア(希望波)に向けられるようになり、当該1つのサブキャリアについての希望複素信号を取得することができる。つまり、複数の受信複素信号列に含まれる、同一のサブキャリアについての受信ウェイト設定後の複数の受信複素信号を足し合わせて得られる新たな複素信号では、干渉成分が除去されており、当該新たな複素信号が希望複素信号として取得される。受信ウェイト処理部22は、受信信号を構成する複数のサブキャリアのそれぞれについて希望複素信号を取得して出力する。このように、通信端末2からの受信信号に受信ウェイトを設定することによって、アレイアンテナ13の受信指向性に関するビームが当該通信端末2に向くようになり、当該通信端末2から送信されるユーザデータを適切に受信することができる。
送信ウェイト処理部21は、入力された送信複素信号列を、アンテナ13aの数だけ準備する。この複数の送信複素信号列は、複数のアンテナ13aからそれぞれ送信される。送信ウェイト処理部21は、各送信複素信号列に設定する送信ウェイト、言い換えれば、各アンテナ13aから送信する送信信号に設定する送信ウェイトを算出する。送信ウェイトは、受信ウェイト処理部22で算出された受信ウェイトに基づいて算出することができる。具体的には、送信ウェイト処理部21は、受信ウェイト処理部22で算出された受信ウェイトをキャリブレーション情報に基づいて補正し、補正後の受信ウェイトを送信ウェイトとする。キャリブレーション情報は、基地局1での送信系回路と受信系回路の特性の相違に基づいて生成される情報である。受信ウェイト処理部22で求められた受信ウェイトをそのまま送信ウェイトとして使用することも可能であるが、送信系回路と受信系回路の特性に相違(例えば、送信系回路と受信系回路の増幅部の特性の相違)があるため、キャリブレーション情報を使用して、その相違を吸収するように受信ウェイトを補正することによって、最適な送信ウェイトを得ることができる。
送信ウェイト処理部21は、入力された複数の送信複素信号列のそれぞれについて、当該送信複素信号列を構成する複数の送信複素信号のそれぞれに対して、対応する送信ウェイトを設定(複素乗算)する。そして、送信ウェイト処理部21は、送信ウェイト設定後の複数の送信複素信号列を、複数のIDFT部26にそれぞれ入力する。このように、通信端末2に向けた送信信号に対して送信ウェイトを設定することによって、アレイアンテナ13の送信指向性に関するビームが当該通信端末2に向くようになり、当該通信端末2に対してユーザデータを適切に送信することができる。
受信データ取得部25は、受信ウェイト処理部22から出力される、受信信号を構成する複数のサブキャリアについての希望複素信号に対して、等化処理を行った後、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse DFT)を行う。そして、受信データ取得部25は、逆離散フーリエ変換の実行によって得られた信号に対して復調処理を行って、当該信号をビットデータに変換する。その後、受信データ取得部25は、得られたビットデータに対してデスクランブル処理及び復号化処理を行う。これにより、受信データ取得部25では、通信端末2で生成された基地局1向けのビットデータが再生される。このビットデータのうち、ネットワーク向けのビットデータは、基地局1からネットワークに送信される。
各IDFT部26は、入力される送信複素信号列に対して逆離散フーリエ変換を行う。これにより、IDFT部26では、送信複素信号列を構成する複数の送信複素信号(複素シンボル)で変調された複数のサブキャリアが合成されたベースバンドのOFDM信号が得られる。複数のIDFT部26で生成されたベースバンドの送信信号は、複数のD/A変換部14にそれぞれ入力される。
無線リソース割り当て部24は、通信対象の各通信端末2に対して、当該通信端末2に基地局1が信号を送信する際に使用する無線リソース(以後、「下り無線リソース」と呼ぶことがある)を割り当てる。これにより、各通信端末2について、下り通信(OFDMA方式)に使用される周波数帯域(サブキャリア)及び通信時間帯が決定される。制御部16は、無線リソース割り当て部24での下り無線リソースの割り当て結果に基づいてベースバンドの複数の送信信号を生成するとともに、当該割り当て結果に基づいたタイミングで当該複数の送信信号を複数のD/A変換部14にそれぞれ入力する。これにより、無線通信部10は、各通信端末2に対して、当該通信端末2に割り当てられた下り無線リソースを用いて信号を送信する。
また、無線リソース割り当て部24は、各通信端末2に対して、当該通信端末2が基地局1に信号を送信する際に使用する無線リソース(以後、「上り無線リソース」と呼ぶことがある)を割り当てる。これにより、各通信端末2について、上り通信(SC−FDMA方式)に使用される周波数帯域及び通信時間帯が決定される。制御部16は、無線リソース割り当て部24において通信端末2に対して上り無線リソースが割り当てられると、当該上り無線リソースを当該通信端末2に通知するための通知信号を生成する。そして、制御部16は、生成した通知信号を含む、ベースバンドの複数の送信信号を生成して、これらを複数のD/A変換部14にそれぞれ入力する。これにより、各通信端末2には、当該通信端末2に基地局1で割り当てられた上り無線リソースが通知される。各通信端末2は、基地局1から通知された上り無線リソースを用いて信号を基地局1に送信する。
遅延量取得部28は、送信ウェイトを求める際に使用される既知信号の受信タイミングの遅延量を求める。遅延量取得部28の動作は後で詳細に説明する。
図4は受信ウェイト処理部22の構成を示すブロック図である。図4に示されるように、受信ウェイト処理部22は、複数の複素乗算部220と、加算部221と、受信ウェイト算出部222とを備えている。
複数の複素乗算部220には、複数のDFT部27で取得された、同一のサブキャリアについての受信複素信号RSがそれぞれ入力される。また、複数の複素乗算部220には、受信ウェイト算出部222から出力される複数の受信ウェイトRWがそれぞれ入力される。各複素乗算部220は、入力された受信複素信号RSに対して、入力された受信ウェイトRWを複素乗算し、受信ウェイトRWが乗算された受信複素信号RSを出力する。加算部221は、複数の複素乗算部220から出力される、受信ウェイトRWが乗算された受信複素信号RSを足し合わせて、それによって得られた新たな受信複素信号を復調複素信号DSとして出力する。
受信ウェイト算出部222は、加算部221で得られた既知の復調複素信号DSについての参照複素信号に対する誤差を示す誤差信号を生成する。この参照複素信号は、加算部221で得られた既知の復調複素信号DSについての理想状態の信号である。受信ウェイト算出部222は、逐次推定アルゴリズム、例えばRLSアルゴリズムに基づいて、生成する誤差信号が小さくなるように、複数の既知の復調複素信号DSを用いて複数の受信ウェイトRWを所定回数更新する。受信ウェイト算出部222は、複数の受信ウェイトRWを所定回数更新すると、複数の受信ウェイトRWの更新を終了する。更新終了後の複数の受信ウェイトRWは送信ウェイト処理部21に入力される。更新終了後の複数の受信ウェイトRWが複数の複素乗算部220にそれぞれ入力されると、加算部221からは、干渉成分が除去された復調複素信号DS、つまり希望複素信号が出力されるようになる。これにより、受信ウェイト処理部22からは、各サブキャリアについての希望複素信号が出力される。
<TDDフレームの構成>
次に基地局1と通信端末2との間で使用されるTDDフレーム300について説明する。TDDフレーム300は、時間軸と周波数軸とからなる2次元で特定される。TDDフレーム300の周波数帯域幅(システム帯域幅)は例えば20MHzであって、TDDフレーム300の時間長は10msである。基地局1の無線リソース割り当て部24は、TDDフレーム300から、各通信端末2に対して割り当てる上り無線リソース及び下り無線リソースを決定する。
図5はTDDフレーム300の構成を示す図である。図5に示されるように、TDDフレーム300は、2つのハーフフレーム301で構成されている。各ハーフフレーム301は、5個のサブフレーム302で構成されている。つまり、TDDフレーム300は10個のサブフレーム302で構成されている。サブフレーム302の時間長は1msである。以後、TDDフレーム300を構成する10個のサブフレーム302を、先頭から順に第0〜第9サブフレーム302とそれぞれ呼ぶことがある。
各サブフレーム302は、時間方向に2つのスロット303を含んで構成されている。各スロット303は、7個のシンボル期間304で構成されている。したがって、各サブフレーム302は、時間方向に14個のシンボル期間304を含んでいる。このシンボル期間304は、OFDMA方式の下り通信では、OFDMシンボルの1シンボル期間となり、SC−FDMA方式の上り通信では、DFTS(Discrete Fourier Transform Spread)−OFDMシンボルの1シンボル期間となる。
以上のように構成されるTDDフレーム300には、上り通信専用のサブフレーム302と、下り通信専用のサブフレーム302とが含められる。以後、上り通信専用のサブフレーム302を「上りサブフレーム302」と呼び、下り通信専用のサブフレーム302を「下りサブフレーム302」と呼ぶ。
LTEでは、TDDフレーム300において、周波数方向に180kHzの周波数帯域幅を含み、時間方向に7シンボル期間304(1スロット303)を含む領域(無線リソース)が「リソースブロック(RB)」と呼ばれている。リソースブロックには、12個のサブキャリアが含まれる。無線リソース割り当て部24での通信端末2に対する上り無線リソース及び下り無線リソースの割り当ては、1リソースブロック単位で行われる。なお、上り通信ではSC−FDMA方式が使用されていることから、上りサブフレーム302の1つのスロット303において、ある通信端末2に対して複数のリソースブロックが割り当てられる際には、周波数方向に連続した複数のリソースブロックが当該通信端末2に割り当てられる。以後、1リソースブロックの周波数帯域を「割り当て単位帯域」と呼ぶ。
また、LTEでは、TDDフレーム300の構成については、上りサブフレーム302と下りサブフレーム302の組み合わせが異なる7種類の構成が規定されている。図6は当該7種類の構成を示す図である。
図6に示されるように、LTEでは、0番〜6番までのTDDフレーム300の構成が規定されている。通信システム100では、この7種類の構成のうちの1つの構成が使用される。図6では、「D」で示されるサブフレーム302は、下りサブフレーム302を意味し、「U」で示されるサブフレーム302は、上りサブフレーム302を意味している。また、「S」で示されるサブフレーム302は、通信システム100において、下り通信から上り通信への切り替えが行われるサブフレーム302を意味している。このサブフレーム302を「スペシャルサブフレーム302」と呼ぶ。
例えば、0番の構成を有するTDDフレーム300では、第0及び第5サブフレーム302が下りサブフレーム302となっており、第2〜第4サブフレーム302及び第7〜第9サブフレーム302が上りサブフレーム302となっており、第1及び第6サブフレーム302がスペシャルサブフレーム302となっている。また、4番の構成を有するTDDフレーム300では、第0サブフレーム302及び第4〜第9サブフレーム302が下りサブフレーム302となっており、第2及び第3サブフレーム302が上りサブフレーム302となっており、第1サブフレーム302がスペシャルサブフレーム302となっている。
図7は、1番の構成を有するTDDフレーム300の構成を詳細に示す図である。図7に示されるように、スペシャルサブフレーム302は、時間方向に、下りパイロットタイムスロット(DwPTS)351と、ガードタイム(GP)350と、上りパイロットタイムスロット(UpPTS)352とを含んでいる。ガードタイム350は、下り通信から上り通信に切り替えるために必要な無信号期間であって、通信には使用されない。以下の説明では、通信システム100では、1番の構成を有するTDDフレーム300が使用されるものとする。
LTEでは、下りパイロットタイムスロット351、ガードタイム350及び上りパイロットタイムスロット352の時間長の組み合わせについて、複数種類の組み合わせが規定されている。図7の例では、下りパイロットタイムスロット351の時間長は3シンボル期間304に設定されており、上りパイロットタイムスロット352の時間長は2シンボル期間304に設定されている。
本実施の形態に係る通信システム100では、下りサブフレーム302だけではなく、スペシャルサブフレーム302の下りパイロットタイムスロット351においても下り通信を行うことが可能である。また、本通信システム100では、上りサブフレーム302だけではなく、スペシャルサブフレーム302の上りパイロットタイムスロット352においても上り通信を行うことが可能である。
本実施の形態では、基地局1は、下りパイロットタイムスロット351の各シンボル期間304においてデータを通信端末2に送信する。また、通信端末2は、上りパイロットタイムスロット352に含まれるシンボル期間304において、「サウンディング基準信号(SRS)」と呼ばれる既知信号を送信する。SRSは、複数のサブキャリアを変調する複数の複素信号(複素シンボル)で構成されている。SRSを構成する複数の複素信号が示す符号パターンは基地局1では既知となっている。以後、SRSを構成する複素信号を「SRS複素信号」と呼ぶ。
LTEにおいては、SRSは、上りの通信品質を推定する際に使用されることが多いが、本実施の形態では、上りパイロットタイムスロット352において送信されるSRSを、送信ウェイトを算出するために使用する。つまり、基地局1は、通信端末2が上りパイロットタイムスロット352で送信するSRSに基づいてアレイアンテナ13での送信指向性を制御する。
なお、アレイアンテナ13が受信する、通信端末2からのユーザデータを含む受信信号に対して設定する受信ウェイトについては、SRSではなく、上りサブフレーム302で通信端末2から送信される復調リファレンス信号(DRS:Demodulation Reference Signal)と呼ばれる既知信号に基づいて算出される。
また、SRSは、上りサブフレーム302の最後のシンボル期間304においても送信可能である。以後、特に断らない限り、SRSと言えば、上りパイロットタイムスロット352を使用して送信されるSRSを意味するものとする。
また、SRSは、スペシャルサブフレーム302の上りパイロットタイムスロット352ごとに送信されることから、スペシャルサブフレーム302の上りパイロットタイムスロット352の先頭から、その次のスペシャルサブフレーム302の上りパイロットタイムスロット352の先頭までを「SRS送信周期360」と呼ぶ。
また、上りパイロットタイムスロット352に含まれる各シンボル期間304を「SRS送信シンボル期間370」と呼ぶ。各通信端末2は、各スペシャルサブフレーム302において(SRS送信周期360ごとに)、上りパイロットタイムスロット352に含まれる2つのSRS送信シンボル期間370のうち少なくとも1つを使用してSRSを送信する。
<SRSの送信周波数帯域>
本通信システム100では、SRSの送信に使用可能な周波数帯域400(以後、「SRS送信可能帯域400」と呼ぶ)がシステム帯域の高周波側に寄せられて配置されたスペシャルサブフレーム302と、SRS送信可能帯域400がシステム帯域の低周波側に寄せられて配置されたスペシャルサブフレーム302とが交互に現れるようになっている。つまり、SRS送信可能帯域400は、SRS送信周期360ごとに、システム帯域の高周側及び低周波側に交互に配置されるようになっている。図7では、SRS送信可能帯域400が斜線で示されている。
また、本実施の形態に係る通信システム100では、1つの通信端末2がSRSの送信に使用する周波数帯域(以後、「SRS送信帯域」と呼ぶ)は、SRS送信可能帯域400内において、スペシャルサブフレーム302ごと(SRS送信周期360ごと)に変化し、1つの通信端末2がSRSを複数回送信することによって、SRS送信可能帯域400の全帯域にわたってSRSが送信されるようになっている。この動作は「周波数ホッピング」と呼ばれている。
図8は、ある通信端末2が使用するSRS送信帯域450が周波数ホッピングする様子の一例を示す図である。図8の例では、SRS送信可能帯域400が第1〜第4部分周波数帯域に区分され、SRS送信帯域450が、第1〜第4部分周波数帯域のいずれか一つに順次設定されている。具体的には、SRS送信可能帯域400の帯域幅の4分の1の帯域幅を有するSRS送信帯域450が、SRS送信周期360ごとに、第1部分周波数帯域、第3部分周波数帯域、第2部分周波数帯域、第4部分周波数帯域の順に変化している。
第1〜第4部分周波数帯域のそれぞれの幅は、例えば、24リソースブロック分の周波数帯域幅、つまり、割り当て単位帯域の幅の24倍に設定される。以後、第1〜第4部分周波数帯域を特に区別する必要がないときには、それぞれを「部分周波数帯域」と呼ぶ。また、SRS送信可能帯域400の全領域にわたってSRS送信帯域450が一通り変化する周期を「ホッピング周期」と呼ぶ。図8の例では、ホッピング周期は、4つのSRS送信周期360で構成されている。したがって、4つのSRS送信周期360が経過すると、SRSはSRS送信可能帯域400の全領域にわたって送信されることになる。
基地局1では、無線リソース割り当て部24が、通信対象の各通信端末2に対して、SRSの送信に必要な各種情報を割り当てる。具体的には、無線リソース割り当て部24は、各通信端末2に対して、SRS送信帯域の帯域幅(以後、「SRS送信帯域幅」と呼ぶ)、SRS送信シンボル期間370及びSRS送信帯域の周波数ホッピングの方法(SRS送信帯域をどのように変化させるか)を割り当てる。SRS送信帯域幅は、上記の部分周波数帯域の幅と一致する。したがって、SRS送信帯域幅が変化すると、ホッピング周期も変化することになる。
送信信号生成部23は、無線リソース割り当て部24において、通信端末2に割り当てられたSRS送信帯域幅等を当該通信端末2に通知するための制御信号を含む送信信号を生成する。この送信信号は、無線通信部10から当該通信端末2に向けて送信される。これにより、各通信端末2は、自身に割り当てられたSRS送信帯域幅、SRS送信シンボル期間370及びSRS送信帯域の周波数ホッピングの方法を認識することができる。各通信端末2は、自身に割り当てられたSRS送信帯域幅等に基づいて、SRS送信周期360ごとにSRSを送信する。
なお、上記の制御信号は、LTEにおいて、“RRCConnectionReconfiguration message”と呼ばれている。また、LTEにおいては、SRS送信帯域幅等を通信端末2に通知するための各種パラメータが定められている。例えば、SRS送信帯域幅は、“srs-BandwidthConfig”と呼ばれるパラメータCSRSと、“srs-Bandwidth”と呼ばれるパラメータBSRSとで決定され、パラメータCSRS,BSRSの値を通信端末2に通知することによって、当該通信端末2にSRS送信帯域幅を通知することができる。
<送信信号に対して送信ウェイトを設定する際の基地局の基本動作>
次に、基地局1がある通信端末2に向けた送信信号に対して送信ウェイトを設定する際の基本動作について説明する。以後、説明の対象となる通信端末2を「対象通信端末2」と呼ぶことがある。
本実施の形態に係る基地局1では、あるSRS送信周期360において対象通信端末2に送信される送信信号については、原則、当該SRS送信周期360で対象通信端末2が送信する、当該送信信号の周波数帯域を送信周波数帯域に含むSRSに基づいて送信ウェイトが算出され(より正確には、当該SRSに基づいて算出された受信ウェイトに基づいて算出され)、当該送信ウェイトが当該送信信号に設定される。
ただし、送信信号が送信されるSRS送信周期360において、当該送信信号の周波数帯域を送信周波数帯域に含むSRSが送信されない場合には、当該SRS送信周期360よりも前であって当該SRS送信周期360にできるだけ近いSRS送信周期360において送信される、当該送信信号の周波数帯域を送信周波数帯域に含むSRSに基づいて算出された送信ウェイトが、当該送信信号に設定される。以下に、送信信号に対する送信ウェイトの設定方法の具体例について図9を参照して説明する。
図9は対象通信端末2に対する下り無線リソースの割り当て例を示す図である。図9では、無線リソース割り当て部24において対象通信端末2に割り当てられた下り無線リソースが右下斜線で示されている。また図9では、第N番目のTDDフレーム300から第(N+2)番目のTDDフレーム300において現れる6つのSRS送信周期360を、先頭から順にSRS送信周期360a〜360fとしている。
図9において、例えば、SRS送信周期360aで対象通信端末2に送信される第1部分周波帯域の送信信号については、原則通り、SRS送信周期360aにおいて対象通信端末2から送信される、第1部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSに基づいて送信ウェイトが算出され、当該送信ウェイトが当該送信信号に設定される。
また、SRS送信周期360bで対象通信端末2に送信される第3部分周波帯域の送信信号については、SRS送信周期360bにおいて対象通信端末2から送信される、第3部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSに基づいて送信ウェイトが算出され、当該送信ウェイトが当該送信信号に設定される。
また、SRS送信周期360dで対象通信端末2に送信される第4部分周波帯域の送信信号(第(N+1)番目のTDDフレーム300の第9サブフレームで送信される第4部分周波帯域の送信信号と、第(N+2)番目のTDDフレーム300の第0サブフレームにおいて送信される第4部分周波帯域の送信信号)については、SRS送信周期360dにおいて対象通信端末2から送信される、第4部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSに基づいて送信ウェイトが算出され、当該送信ウェイトが当該送信信号に設定される。
これに対して、例えば、SRS送信周期360cで対象通信端末2に送信される、第1部分周波帯域の送信信号については、SRS送信周期360cにおいて、第1部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSが対象通信端末2から送信されていないことから、SRS送信周期360cよりも前のSRS送信周期360aにおいて送信される、第1部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSに基づいて算出された送信ウェイトが設定される。このとき、送信ウェイトは、補正された上で送信信号に設定される。この補正方法については後で詳細に説明する。
また、SRS送信周期360dで送信される第1部分周波帯域の送信信号については、SRS送信周期360dにおいて、第1部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSが送信されていないことから、SRS送信周期360dよりも前のSRS送信周期360aにおいて送信される、第1部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSに基づいて算出された送信ウェイトが補正された上で設定される。
また、SRS送信周期360dで送信される第2部分周波帯域の送信信号については、SRS送信周期360dにおいて、第2部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSが送信されていないことから、当該SRS送信周期360dよりも前のSRS送信周期360cにおいて送信される、第2部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSに基づいて算出された送信ウェイトが補正された上で設定される。
また、SRS送信周期360fで送信される第1部分周波帯域の送信信号(第(N+2)番目のTDDフレーム300の第9サブフレームで送信される第1部分周波帯域の送信信号と、その次のTDDフレーム300の第0サブフレームにおいて送信される第1部分周波帯域の送信信号)については、SRS送信周期360fにおいて、第1部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSが送信されていないことから、SRS送信周期360fよりも前のSRS送信周期360eにおいて送信される、第1部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRSに基づいて算出された送信ウェイトが補正された上で設定される。
ウェイト処理部20では、通信端末2に向けた送信信号に設定する送信ウェイトが算出される際には、まず受信ウェイト処理部22において、当該送信ウェイトの算出に使用するSRSを構成する複数のSRS複素信号のうち、当該送信信号の周波数帯域と同じ周波数帯域を用いて送信された複数のSRS複素信号に基づいて受信ウェイトが算出される。その後、送信ウェイト処理部21において、受信ウェイト算出部222で求められた受信ウェイトに基づいて送信ウェイトが算出される。
また、ウェイト処理部20では、送信ウェイトが、例えば、割り当て単位帯域ごとに算出される。例えば、対象通信端末2に送信される送信信号の周波数帯域が4つの割り当て単位帯域で構成されているとすると、4つの割り当て単位帯域のそれぞれについて送信ウェイトが求められる。ある割り当て単位帯域を用いて対象通信端末2に送信される送信信号に対して設定される送信ウェイトは、対象通信端末2から受信したSRSを構成する複数のSRS複素信号のうち、当該ある割り当て単位帯域を用いて送信された12個のSRS複素信号に基づいて求められる。1リソースブロックには12個のサブキャリアが含まれることから、1つの割り当て単位帯域を用いて12個の複素信号を送信することが可能である。以下に、ある割り当て単位帯域を用いて対象通信端末2に送信される送信信号に対して設定される送信ウェイトの算出方法について詳細に説明する。以後、説明の対象となる割り当て単位帯域を「対象割り当て単位帯域」と呼ぶ。
受信ウェイト処理部22では、受信ウェイト算出部222が、対象割り当て単位帯域を用いて送信される12個のSRS複素信号のうちの1つのSRS複素信号に相当する、加算部221から出力される復調複素信号DSについて、当該復調複素信号DSと、それに対応する参照複素信号との間の誤差を示す誤差信号を求める。そして、受信ウェイト算出部222は、求めた誤差信号を用いて複数の受信ウェイトRWを1回更新する。受信ウェイト算出部222は、この処理を、対象割り当て単位帯域を用いて送信される12個のSRS複素信号のそれぞれについて行う。これにより、複数の受信ウェイトRWが12回更新されて、複数の受信ウェイトRWの更新が終了する。送信ウェイト処理部21は、受信ウェイト処理部22において更新が完了した複数の受信ウェイトRWに基づいて、複数のアンテナ13aにそれぞれ対応する複数の送信ウェイトを算出する。これにより、各アンテナ13aについて、対象割り当て単位帯域を用いて送信される送信信号に設定される送信ウェイトが算出される。
なお、図9のように、例えば、SRS送信周期360cにおいて第1部分周波数帯域を利用して送信される送信信号の周波数帯域と、SRS送信周期360aにおいて第1部分周波数帯域を利用して送信される送信信号の周波数帯域とが一致する場合には、SRS送信周期360cにおいて送信ウェイトを求める必要はなく、SRS送信周期360aでの送信信号について算出された送信ウェイトを、SRS送信周期360cでの送信信号に設定することができる。
これに対して、図9とは異なり、SRS送信周期360cにおいて第1部分周波数帯域を利用して送信される送信信号の周波数帯域と、SRS送信周期360aにおいて第1部分周波数帯域を利用して送信される送信信号の周波数帯域とが異なる場合には、SRS送信周期360aでの送信信号について算出された送信ウェイトを、SRS送信周期360cでの送信信号に設定することはできず、SRS送信周期360cでの送信信号に設定する送信ウェイトを、SRS送信周期360aで送信されたSRSに基づいてあらためて算出することになる。
<SRSの受信タイミングの遅延量の取得方法>
上述の説明からも理解できるように、対象割り当て単位帯域を用いて送信される送信信号についての送信ウェイトは、当該対象割り当て単位帯域を用いて送信される12個のSRS複素信号と、当該12個のSRS複素信号にそれぞれ対応する12個の参照複素信号とを用いて算出された受信ウェイトに基づいて算出される。以後、1つの割り当て単位帯域を用いて送信される送信信号に設定される送信ウェイトを「単位送信ウェイト」と呼び、単位送信ウェイトを求める際に使用される受信ウェイトを「単位受信ウェイト」と呼ぶ。また、単位送信ウェイト及び単位受信ウェイトを総称して「単位ウェイト」と呼ぶ。また、単位ウェイトを求める際に使用される12個のSRS複素信号をまとめて「SRS信号列」と呼ぶ。そして、単位ウェイトを求める際に使用される12個の参照複素信号をまとめて「参照信号列」と呼ぶ。
本実施の形態に係る遅延量取得部28は、基地局1でのSRS信号列の受信タイミングの遅延量を求める。具体的には、まず遅延量取得部28は、あるアンテナ13aで受信されたSRS信号列と、それに対応する参照信号列との間の相関値を、当該参照信号列の位相を少しずつ遅らせながら算出する。そして、遅延量取得部28は、算出した相関値が最大となる参照信号列の位相の遅れ量、つまり、あるアンテナ13aで受信されたSRS信号列と相関がとれている参照信号列の位相の遅れ量を、基地局1でのSRS信号列の受信タイミングの遅延量とする。位相がαだけ遅れている参照信号列と、SRS信号列との間で相関がとれているということは、基地局1での当該SRS信号列の受信タイミングが、αに相当する時間だけ遅れていると考えることができることから、本実施の形態では、このαを基地局1での当該SRS信号列の受信タイミングの遅延量とする。
遅延量取得部28は、受信ウェイト算出部222が、アレイアンテナ13で受信されたSRS信号列に基づいて単位受信ウェイトを算出するたびに、当該SRS信号列の受信タイミングの遅延量を取得する。そして、遅延量取得部28は、あるSRS送信周期360で受信されるSRSを構成する複数のSRS送信信号列のうち、X個(Xは1以上の整数)のSRS信号列に基づいてX個の単位受信ウェイトが算出される場合には、当該X個のSRS信号列の受信タイミングの遅延量の平均値を、当該SRSの受信タイミングの遅延量βとする。ただし、X=1の場合には、当該SRSに含まれるSRS信号列の受信タイミングの遅延量が、そのまま当該SRSの受信タイミングの遅延量βとなる。この遅延量βは、後述する送信ウェイトの補正処理に使用される。
<送信ウェイトの補正処理>
図9を用いて説明したように、基地局1では、あるSRS送信周期360において送信される送信信号の周波数帯域を送信周波数帯域に含むSRSが当該SRS送信周期360で送信される場合には、当該送信信号の送信タイミングに近いタイミングで送信されたSRSに基づいて送信ウェイトを算出することができる。よって、この場合には、送信ウェイトの精度を十分に確保することができる。
これに対して、あるSRS送信周期360において送信される送信信号の周波数帯域を送信周波数帯域に含むSRSが当該SRS送信周期360で送信されない場合には、当該SRS送信周期360よりも前のSRS送信周期360で送信されたSRSに基づいて算出された送信ウェイトが当該送信信号に設定されることになる。この場合には、送信信号に設定される送信ウェイトは、その送信信号の送信タイミングから離れたタイミングで送信されたSRSに基づいて算出されることから、当該送信ウェイトの精度を十分に確保できないことがある。
そこで、本実施の形態では、送信信号に設定される送信ウェイトが、その送信信号の送信タイミングから離れたタイミングで送信されるSRSに基づいて算出される場合には、当該送信ウェイトを補正することによって、当該送信ウェイトの精度を向上させる。以下に、この補正処理について詳細に説明する。
本実施の形態に係る送信ウェイト処理部21は、送信ウェイトを送信信号に設定する場合に、当該送信ウェイトの算出に使用されるSRSよりも後にアレイアンテナ13で受信されるとともに、当該SRSとは異なる送信周波数帯域で送信される他のSRSが存在する際には、当該他のSRSの受信タイミングの遅延量βを用いて当該送信ウェイトを補正する。このとき、当該送信信号の送信タイミングに対してできるだけ近いタイミングで受信される他のSRSを用いることが望ましい。そして、送信ウェイト処理部21は、補正後の当該送信ウェイトを送信信号に設定する。送信ウェイト処理部21では、単位送信ウェイトごとに補正処理が行われる。送信ウェイト処理部21は、ある割り当て単位帯域で送信される送信信号に単位送信ウェイトを設定する場合に、当該単位送信ウェイトの算出に使用されるSRS(SRS信号列)よりも後にアレイアンテナ13で受信されるとともに、当該SRSとは異なる送信周波数帯域で送信される他のSRSが存在する際には、当該他のSRSの受信タイミングの遅延量βを用いて当該単位送信ウェイトを補正する。
図10は、送信ウェイト処理部21での対象通信端末2についての送信ウェイトの補正処理を説明するための図である。図10では、対象通信端末2に対して図9と同様の下り無線リソースが割り当てられている。以下では、図10のSRS送信周期360cに送信される、第1部分周波数帯域の送信信号501に設定される送信ウェイトを説明の対象とし、この送信ウェイトの補正処理について詳細に説明する。以後、説明の対象となる送信ウェイトを「対象送信ウェイト」と呼び、対象送信ウェイトが設定される送信信号を「対象送信信号」と呼ぶ。また、対象送信ウェイトの算出に使用されるSRSを「対象SRS」と呼ぶ。
対象送信信号501に設定される対象送信ウェイト502は、SRS送信周期360cよりも前のSRS送信周期360aにおいてアレイアンテナ13で受信される対象SRS503に基づいて算出される。つまり、対象送信ウェイト502は、対象送信信号501の送信タイミング(SRS送信周期360c)から離れたタイミング(SRS送信周期360a)で送信される対象SRS503に基づいて算出される。
一方で、対象SRS503よりも後にアレイアンテナ13で受信されるとともに、対象SRS501とはSRS送信帯域450が異なるSRSであって、対象送信信号501の送信タイミングにできるだけ近いタイミングでアレイアンテナ13で受信されるSRSとして、SRS送信周期360cで送信される、第2部分周波数帯域をSRS送信帯域450とするSRS504が存在する。送信ウェイト処理部21は、このSRS504の受信タイミングの遅延量βに基づいて対象送信ウェイト502を補正する。以後、対象送信ウェイトを補正する際に使用される遅延量βを、受信タイミングの遅延量とするSRSを「直近SRS」と呼ぶ。
ここで、対象通信端末2と基地局1との間の相対距離が変化すると、基地局1における、対象通信端末2からのSRSの受信タイミングの遅延量βは変化する。したがって、当該遅延量βは、対象通信端末2と基地局1との間の相対距離を示していることになる。上述の直近SRS504は、対象送信信号501の送信タイミングに近いタイミングで送信されることから、直近SRS504の受信タイミングの遅延量βは、対象送信信号501の送信タイミングに近いタイミングでの、対象通信端末2と基地局1との間の相対距離を示していると言える。よって、直近SRS504の受信タイミングの遅延量βに基づいて対象送信ウェイト502を補正することによって、つまり当該遅延量βに基づいて、対象送信信号501を送信する際のアレイアンテナ13の送信指向性を制御することによって、対象通信端末2に対して対象送信信号501を確実に送信することが可能となる。
<送信ウェイトの補正例>
次に、直近SRSの受信タイミングの遅延量βを用いて対象送信ウェイトを具体的にどのように補正するかについて説明する。
送信ウェイト処理部21は、対象送信ウェイトを補正する際には、まず、直近SRSの受信タイミングの遅延量β(以後、「新遅延量β」と呼ぶ)と、対象送信ウェイトの算出に使用する対象SRSの受信タイミングの遅延量β(以後、「旧遅延量β」と呼ぶ)とを比較する。送信ウェイト処理部21は、新遅延量βが旧遅延量βよりも大きければ、対象通信端末2が、基地局1に対して、対象SRSを受信したときよりも離れていると判断して、対象送信信号の送信距離が大きくなるように対象送信ウェイトを補正(調整)する。図11は、補正前後の対象送信ウェイトに対応した、アレイアンテナ13の送信指向性のビーム600を示す図である。図11では、補正前の対象送信ウェイトに対応した、アレイアンテナ13の送信指向性のビーム600が波線で示されており、補正後の対象送信ウェイトに対応した、アレイアンテナ13の送信指向性のビーム600が実線で示されている。また図11では、対象SRSを基地局1が受信する際の対象通信端末2が波線で示されており、対象送信信号が基地局1から送信される際の対象通信端末2が実線で示されている。後述の図12〜14についても同様である。
新遅延量βが旧遅延量βよりも大きい場合には、図11に示されるように、対象通信端末2が、基地局1に対して、対象SRSを受信したときよりも離れていることから、ビーム600が向く方向はそのままで当該ビーム600が延びるように対象送信ウェイトを補正することによって、対象送信信号が対象通信端末2で適切に受信される可能性が高くなる。つまり、対象送信ウェイトの精度が向上する。
なお、対象通信端末2は、図11に示されるように移動するとは限らないことから、つまり、移動する前の位置と基地局1とを結ぶ方向に移動するとは限らないことから、図12に示されるように、対象送信信号の送信距離が大きくなるとともに、ビーム600の幅が大きくなるように対象送信ウェイトを補正することが望ましい。これにより、対象通信端末2の移動方向にかかわらず、対象送信信号を対象通信端末2に適切に受信させることができる。
一方で、送信ウェイト処理部21は、新遅延量βが旧遅延量βよりも小さいときには、対象通信端末2が、基地局1に対して、対象SRSを受信したときよりも近づいていると判断して、対象送信信号の送信距離が小さくなるように対象送信ウェイトを補正(調整)する。図13は、新遅延量βが旧遅延量βよりも小さい場合における、補正前後の対象送信ウェイトに対応した、アレイアンテナ13の送信指向性のビーム600を示す図である。
新遅延量βが旧遅延量βよりも小さい場合には、図13に示されるように、対象通信端末2が、基地局1に対して、対象SRSを受信したときよりも近づいていることから、ビーム600が向く方向はそのままで当該ビーム600が短くなるように対象送信ウェイトを補正することによって、周辺に干渉を与えることを抑制しつつ、対象送信信号を対象通信端末2に送信することができる。つまり、対象送信ウェイトの精度が向上する。
なお、対象通信端末2は、図13に示されるように、移動する前の位置と基地局1とを結ぶ方向に移動するとは限らないことから、図14に示されるように、対象送信信号の送信距離が小さくなるとともに、ビーム600の幅が大きくなるように対象送信ウェイトを補正することが望ましい。これにより、対象通信端末2の移動方向にかかわらず、対象送信信号を対象通信端末2に適切に受信させることができる。
送信ウェイト処理部21は、新遅延量βと旧遅延量βとが同じである場合には、対象送信ウェイトを補正せずに、当該対象送信ウェイトを対象送信信号に設定する。あるいは、送信ウェイト処理部21は、対象送信信号の送信距離はそのままで、ビーム600の幅が大きくなるように対象送信ウェイトを補正する。後者の場合には、対象通信端末2が、基地局1との間の相対距離が変化しないように移動したとしても、対象送信信号を対象通信端末2に適切に受信させることができる。
なお、新遅延量βと旧遅延量βとの間の差の大きさに応じて、対象送信ウェイトに対する補正量を変化させてもよい。
例えば、新遅延量βが旧遅延量βよりも大きい場合には、それらの間の差の絶対値が所定量以上であるときの送信信号の送信距離が、当該絶対値が所定量未満であるときの送信信号の送信距離よりも大きくなるように、当該絶対値に応じて対象送信ウェイトの補正量を変化させる。これにより、送信ウェイトの精度がさらに向上する。
また、新遅延量βが旧遅延量βよりも小さい場合には、それらの間の差の絶対値が所定量以上であるときの送信信号の送信距離が、当該絶対値が所定量未満であるときの送信信号の送信距離よりも小さくなるように、当該絶対値に応じて対象送信ウェイトの補正量を変化させる。これにより、送信ウェイトの精度がさらに向上する。
以上のように、本実施の形態によれば、送信信号に設定する送信ウェイトの算出に使用されたSRSよりも後に受信された、当該SRSとは送信周波数帯域が異なる他のSRSが存在する場合には、当該他のSRSについての受信タイミングの遅延量βに基づいて、当該送信ウェイトを補正している。したがって、送信ウェイトの精度を向上することが可能となる。よって、基地局1の送信性能が向上する。
なお、上述の実施の形態では、送信ウェイトを算出する際に使用する既知信号としてSRSを例に挙げて説明したが、他の既知信号に基づいて送信ウェイトを算出する場合であっても同様にして送信ウェイトを補正することができる。上述のように、LTEにおいては、ユーザデータを含む受信信号に設定する受信ウェイトを算出する際に主に使用される、復調リファレンス信号(DRS)と呼ばれる既知信号が規定されているが、この既知信号に基づいて送信ウェイトを算出する場合であっても、同様にして送信ウェイトを補正することができる。
また、上述の実施の形態では、本願発明をLTEの基地局に適用する場合について説明したが、本願発明は、他の通信システムの基地局にも適用することができる。また、本願発明は、基地局以外の通信装置にも適用することができる。
1 基地局
2 通信端末
13a アンテナ
20 ウェイト処理部
28 遅延量取得部
222 受信ウェイト算出部
600 ビーム

Claims (8)

  1. 通信相手装置と通信する通信装置であって、
    複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナが受信する、前記通信相手装置からの既知信号に基づいて、当該複数のアンテナの送信指向性を制御するための送信ウェイトを算出し、当該送信ウェイトを、当該複数のアンテナが送信する送信信号に設定するウェイト処理部と、
    前記既知信号の受信タイミングの遅延量を求める遅延量取得部と
    を備え、
    前記ウェイト処理部は、
    前記送信ウェイトを前記送信信号に設定する場合に、当該送信ウェイトの算出に使用された前記既知信号である第1既知信号よりも後に前記複数のアンテナで受信される、当該第1既知信号とは異なる送信周波数帯域で送信される前記既知信号である第2既知信号が存在する際には、当該第2既知信号についての前記遅延量を用いて当該送信ウェイトを補正し、補正後の当該送信ウェイトを前記送信信号に設定する、通信装置。
  2. 請求項1に記載の通信装置であって、
    前記ウェイト処理部は、
    前記第2既知信号についての前記遅延量が、前記第1既知信号についての前記遅延量よりも大きい場合には、前記送信信号の送信距離が大きくなるように前記送信ウェイトを補正する、通信装置。
  3. 請求項2に記載の通信装置であって、
    前記ウェイト処理部は、
    前記第2既知信号についての前記遅延量が、前記第1既知信号についての前記遅延量よりも大きい場合には、前記送信信号の送信距離が大きくなり、かつ前記複数のアンテナの送信指向性に関するビームの幅が大きくなるように前記送信ウェイトを補正する、通信装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の通信装置であって、
    前記ウェイト処理部は、
    前記第2既知信号についての前記遅延量が、前記第1既知信号についての前記遅延量よりも小さい場合には、前記送信信号の送信距離が小さくなるように前記送信ウェイトを補正する、通信装置。
  5. 請求項4に記載の通信装置であって、
    前記ウェイト処理部は、
    前記第2既知信号についての前記遅延量が、前記第1既知信号についての前記遅延量よりも小さい場合には、前記送信信号の送信距離が小さくなり、かつ前記複数のアンテナの送信指向性に関するビームの幅が大きくなるように前記送信ウェイトを補正する、通信装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の通信装置であって、
    前記既知信号の送信に使用することが可能な周波数帯域は複数の部分周波数帯域に区分され、
    前記既知信号の送信周波数帯域は、前記複数の部分周波数帯域のいずれか一つに順次設定される、通信装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の通信装置であって、
    前記ウェイト処理部は、
    前記第1既知信号に基づいて算出した送信ウェイトを、前記第1既知信号とは異なる送信周波数帯域で送信される前記第2既知信号についての前記遅延量を用いて補正し、補正後の当該送信ウェイトを、前記第1既知信号の送信周波数帯域に含まれる周波数帯域の前記送信信号に設定する、通信装置。
  8. 複数のアンテナを用いて通信相手装置と通信する通信方法であって、
    (a)前記複数のアンテナが受信する、前記通信相手装置からの既知信号に基づいて、前記複数のアンテナの送信指向性を制御するための送信ウェイトを算出し、当該送信ウェイトを、前記複数のアンテナが送信する送信信号に設定する工程と、
    (b)前記既知信号の受信タイミングの遅延量を求める工程と
    を備え、
    前記工程(a)において前記送信ウェイトを前記送信信号に設定する場合に、当該送信ウェイトの算出に使用された前記既知信号である第1既知信号よりも後に前記複数のアンテナで受信される、当該第1既知信号の送信周波数帯域とは異なる前記既知信号である第2既知信号が存在する際には、当該第2既知信号についての、前記工程(b)で求められた前記遅延量を用いて当該送信ウェイトを補正し、補正後の当該送信ウェイトを前記送信信号に設定する、通信方法。
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