JP2012093564A - 光導波路の製法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属製基板10表面にアンダークラッド層1,コア2,アライメントマーク1aを形成する。一方、凹部21が形成され、上記アライメントマーク1aに対応するアライメントマーク22が形成された成形型Mを準備する。つぎに、上記対応する一対のアライメントマーク1a,22を基準に金属製基板10と成形型Mを位置合わせする際に、成形型M側から光を照射しその照射光を利用して位置合わせする。そして、上記コア2を被覆した状態でオーバークラッド層3を形成するという光導波路の製法である。上記アライメントマーク1aは、下記の(A)および(B)を含有する光硬化性組成物を用いて形成する。
(A)(メタ)アクリレート基を有する重合性化合物。
(B)光ラジカル重合開始剤。
【選択図】図2
Description
(A)(メタ)アクリレート基を有する重合性化合物。
(B)光ラジカル重合開始剤。
まず、光導波路の製法について詳しく説明する。
ついで、図1(a)に示すように、上記基板10の表面に、アンダークラッド層1を形成する。このアンダークラッド層1の形成材料としては、熱硬化性樹脂または感光性樹脂があげられる。上記熱硬化性樹脂を用いる場合は、その熱硬化性樹脂が溶媒に溶解しているワニスを塗布した後、それを加熱することにより、アンダークラッド層1に形成する。一方、上記感光性樹脂を用いる場合は、その感光性樹脂が溶媒に溶解しているワニスを塗布した後、それを紫外線等の照射線で露光することにより、アンダークラッド層1に形成する。アンダークラッド層1の厚みは、例えば、5〜30μmの範囲内に設定される。
つぎに、図1(b)に示すように、上記アンダークラッド層1の表面に、フォトリソグラフィ法により所定パターンのコア2およびアライメントマーク1aを形成する。上記コア2およびアライメントマーク1aの形成は、例えば、上記アンダークラッド層1の表面にコア形成材料(アライメントマーク形成材料)を塗工し、所定の条件にて乾燥させることにより塗膜層を形成する。つぎに、所定のフォトマスク(コアパターンおよびアライメントマーク形成用)を介して露光を行ない、続いて加熱処理を行なう。ついで、未露光部分を現像液にて現像、除去した後、水洗、乾燥することによりコア2パターンを形成するとともにアライメントマーク1aを形成する。上記形成されるコア2の幅は、例えば、10〜500μmの範囲内に設定される。また、コア2の厚み(高さ)は、例えば、25〜100μmの範囲内に設定される。
一方、図1(c)に示すように、オーバークラッド層形成用の成形型Mを準備する。上記成形型Mは、例えば、透光性樹脂(例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等)と透光性支持板G(例えば、石英ガラス、青板ガラス、ポリカーボネート、アクリル等)とを形成材料とし、オーバークラッド層の形状と同一形状の型部材を用いて型成形することにより、上記透光性樹脂を硬化させ、これを上記透光性支持板Gに固着させることにより作製することができる。上記成形型M〔図1(c)参照〕は、上記透光性樹脂の硬化体20の下面に、上記透光性支持板Gが固着され、上記透光性樹脂の硬化体20の上面に、上記オーバークラッド層3の形状に対応する型面を有する凹部21が2個形成されており、各凹部21の一端部分〔図1(c)では左端部分〕が、レンズ曲面21aに形成されている。
上記光導波路は、例えば、L字板状に形成することにより、タッチパネルにおける指等の触れ位置の検知手段(位置センサ)として用いることができる。すなわち、上記L字板状の光導波路において、複数のコア2を、上記L字板状の角部から内側端縁部に、等間隔に並列状態で延びたパターンに形成する。このようなL字板状の光導波路を2個作製する。そして、一方の光導波路の角部の外側に、発光素子を光結合し、他方の光導波路の角部の外側に、受光素子を光結合する。そして、それら光導波路を、タッチパネルの四角形のディスプレイの画面周縁部に沿って設置すると、タッチパネルにおける指等の触れ位置の検知手段として用いることができる。
〈アンダークラッド層形成用ワニスの調製〉
エポキシ樹脂(ダイセル社製、EHPE−3150)75重量部、エポキシ樹脂(日油社製、マープルーフG−0150M)25重量部、紫外線吸収剤(チバジャパン社製、TINUVIH479)5重量部、光酸発生剤(サンアプロ社製、CPI−200K)4重量部を、溶媒(和光純薬社製、シクロヘキサノン)70重量部に添加し、80℃の加熱下にて撹拌することにより完全に溶解した。このようにしてアンダークラッド層形成用ワニスを調製した。
得られた上記ワニスをスピンコーターを用いて、SUS基材(厚み50μm)上に塗工し(5000rpm×10秒)、乾燥炉内にて150℃で3分間乾燥を行なった。得られた未硬化のアンダークラッド層をUV照射機にて〔B線、1000mJ(365nm)〕露光することによりアンダークラッド層を作製した(膜厚15μm)。露光後に加熱は行なわず、露光時に発生する熱によりエポキシ基の重合反応を進行させた。
アクリル樹脂−酢酸ブチル溶液(固形分濃度55重量%:ナガセケムテックス社製、FNR−040)100重量部に対して、光ラジカル重合開始剤(チバジャパン社製、イルガキュア907)0.55重量部、光ラジカル重合開始剤(チバジャパン社製、イルガキュア184)5.5重量部を添加し、50℃の加熱下にて撹拌することにより完全に溶解した。このようにしてコアおよびアライメントマーク形成用ワニス(アクリル系ワニス)を調製した。
作製されたアンダークラッド層上に、アプリケーターを用いて上記アクリル系ワニスを塗工し(アプリケーターギャップ約150μm)、乾燥炉内にて150℃で3分間乾燥を行なった。乾燥後、光導波路パターン部(コアパターン)およびアライメントマークともに、フォトマスクを介して露光(I線、3000mJ)を行なった。つぎに、スプレー現像機によりγ−ブチロラクトンにて現像,水洗して未露光部を除去し、乾燥することによりアンダークラッド層上にコアパターンおよびアライメントマークを作製した。
コアおよびアライメントマーク形成用ワニスにおいて、光ラジカル重合開始剤(チバジャパン社製、イルガキュア907)の添加量を0.37重量部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてアンダークラッド層上にコアパターンおよびアライメントマークを作製した。
〈コアおよびアライメントマーク形成用ワニスの調製〉
エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、157S70)85重量部、エポキシ樹脂(日油社製、マープルーフG−0250SP)10重量部、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、エピコート828)5重量部、光酸発生剤(サンアプロ社製、CPI−200K)4重量部を、溶媒(和光純薬社製、乳酸エチル)55重量部に添加し、80℃の加熱下にて撹拌することにより完全に溶解した。このようにしてコアおよびアライメントマーク形成用ワニス(エポキシ系ワニス)を調製した。
〈コアパターンおよびアライメントマークの作製〉
作製されたアンダークラッド層上に、アプリケーターを用いて上記エポキシ系ワニスを塗工し(アプリケーターギャップ約125μm)、乾燥炉内にて150℃で3分間乾燥を行なった。乾燥後、光導波路パターン部(コアパターン)およびアライメントマークともに、フォトマスクを介して露光(I線、3000mJ)を行なった後、120℃×10分間の加熱処理を行なった。つぎに、スプレー現像機によりγ−ブチロラクトンにて現像,水洗して未露光部を除去し、乾燥することによりアンダークラッド層上にコアパターンおよびアライメントマークを作製した。
アンダークラッド層側から、画像処理システム(アライメントカメラ含む、マニュファクチャリングシステム、シャープ社製、IV−S210X)を用いて、その光を照射(波長660nm)してアライメントマークの機械視認性を確認し評価した。その結果、SUSの映り込みが抑制され、アライメントマークが通常通り鮮明に確認されたものを○、SUSの映り込みによりアライメントマークの視認が困難となったものを×として評価した。
得られた実施例品および比較例品について、カットバック法を用いて長さ5cmの波長850nmにおける伝播損失(dB/5cm)を測定した。
つぎに、光導波路を作製した。すなわち、図1(c)に示す、オーバークラッド層形成用の、透光性樹脂製(シリコーン樹脂)の硬化体20と石英ガラス板Gからなる成形型Mを準備するとともに、上記各実施例にて準備したアンダークラッド層形成用ワニス(オーバークラッド層形成にも使用)と、コアおよびアライメントマーク形成用ワニス(アクリル系ワニス)を用いて前述の実施の形態での光導波路の製法に基づき、光導波路(図5参照)を作製した。その際、画像処理システム(アライメントカメラ含む、マニュファクチャリングシステム、シャープ社製、IV−S210X)によるアライメントマークの視認が良好であったため、作業性良く光導波路を製造することが可能となった。
1a,22 アライメントマーク
2 コア
3 オーバークラッド層
M 成形型
Claims (6)
- 金属製基板の表面にアンダークラッド層を形成する工程と、このアンダークラッド層表面にコアをパターン形成する工程と、上記アンダークラッド層の所定位置にアライメントマークを形成する工程と、オーバークラッド層の形状に対応する型面を有する凹部が形成され、上記アンダークラッド層に形成されたアライメントマークに対応するアライメントマークが所定位置に形成された成形型を準備する工程と、この成形型を、上記コアおよびアンダークラッド層が形成された金属製基板に対面させ、上記対応する一対のアライメントマークを基準に金属製基板と成形型を位置合わせする際に、成形型側から波長400〜700nmの光を照射しその照射光を利用して位置合わせする工程と、上記コアを被覆した状態でオーバークラッド層を形成する工程とを備え、上記アンダークラッド層の所定位置に形成されるアライメントマークの形成材料として、下記の(A)および(B)を含有する光硬化性組成物を用いることを特徴とする光導波路の製法。
(A)(メタ)アクリレート基を有する重合性化合物。
(B)光ラジカル重合開始剤。 - 上記位置合わせが、アライメントカメラを用いて行なうものである請求項1記載の光導波路の製法。
- 上記アンダークラッド層の所定位置に形成されるアライメントマークの形状が、略円柱形状で、その頭頂面周縁部がテーパーに形成され、そのテーパー角度が30〜45°であり、かつそのテーパーの幅が3.5μm以上である請求項1または2記載の光導波路の製法。
- 上記アンダークラッド層の所定位置にアライメントマークを形成する工程が、アンダークラッド層表面にコアをパターン形成する工程と同時に行なわれ、コア形成材料とアライメントマーク形成材料が同じものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の光導波路の製法。
- 上記成形型が透光性樹脂製のものであり、上記アライメントマークを基準に金属製基板と成形型とを位置合わせする工程が、透光性樹脂製の成形型側の裏側から、その成形型を通して、アライメントカメラによって両者のアライメントマークを確認し合致させて行なわれ、かつ上記オーバークラッド層を形成する工程が、上記透光性樹脂製の成形型の凹部内に、オーバークラッド層形成用の感光性樹脂を充填し、その感光性樹脂内に上記コアを埋めた状態で、上記成形型を通して上記感光性樹脂を露光し硬化させてオーバークラッド層に形成することにより行なわれる請求項1〜4のいずれか一項に記載の光導波路の製法。
- 上記コアの先端部を被覆するオーバークラッド層部分に対応する、上記成形型の凹部の型面部分がレンズ曲面に形成されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の光導波路の製法。
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