JP2005165133A - 光導波路の製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コア層にクラック等の損傷が形成されることなく信頼性の高い光導波路を効率良く作製することのできる光導波路の製法を提供する。
【解決手段】型基板6面上に、溝8を形成した型と、アンダークラッド層2付き基板1を準備する。溝8に紫外線硬化型樹脂組成物10を充填した後、溝8形成面に、アンダークラッド層2が対峙するようアンダークラッド層2付き基板1を型に積層した後、基板1側から紫外線を照射して、コア層3を形成する。コア層3が形成されたアンダークラッド層2付き基板1から、型基板6のみを剥離して、コア層3および上記有機溶剤可溶性材料からなる付着部9を露呈させた後、付着部9のみを有機溶剤を用いて溶解し除去することにより、基板1上にアンダークラッド層2が積層形成され、アンダークラッド層2上に所定パターンのコア層3が形成され、このコア層3を包含するようオーバークラッド層4が形成された光導波路を製造する。
【選択図】図5
【解決手段】型基板6面上に、溝8を形成した型と、アンダークラッド層2付き基板1を準備する。溝8に紫外線硬化型樹脂組成物10を充填した後、溝8形成面に、アンダークラッド層2が対峙するようアンダークラッド層2付き基板1を型に積層した後、基板1側から紫外線を照射して、コア層3を形成する。コア層3が形成されたアンダークラッド層2付き基板1から、型基板6のみを剥離して、コア層3および上記有機溶剤可溶性材料からなる付着部9を露呈させた後、付着部9のみを有機溶剤を用いて溶解し除去することにより、基板1上にアンダークラッド層2が積層形成され、アンダークラッド層2上に所定パターンのコア層3が形成され、このコア層3を包含するようオーバークラッド層4が形成された光導波路を製造する。
【選択図】図5
Description
本発明は、光通信,光情報処理,その他一般光学で広く用いられる光導波路の製法に関するものである。
光導波路は、光導波路デバイス、光集積回路、光配線基板に組み込まれており、光通信、光情報処理、その他一般光学の分野で広く用いられている。そして、このような光導波路としては、近年、アクリル樹脂,エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂等の高分子材料で形成することが検討されている。
このような高分子材料を用いた光導波路の作製には、近年、成形型を用いた方法が提案されている。その一例として、紫外線硬化樹脂層が形成された基板に連続した凸部を有する他の基板を積層し、紫外線照射することにより上記紫外線硬化樹脂層を硬化させて上記基板面に溝部を形成した後、上記凸部を有する他の基板を剥離してこの溝部内に樹脂を充填してコア層を形成することにより光導波路を作製するという方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−327844号公報
しかしながら、上記成形型を用いた光導波路の製法では、紫外線硬化樹脂層を硬化させて溝部を形成した後、凸部を有する他の基板を剥離する際に、溝部が損傷し後工程で形成されるコア層の精度が悪くなるという問題がある。また、上記成形型を用いた光導波路の製法以外に、例えば、溝部が形成された成形型を用い、この溝部にコア層形成材料を充填して凸部のコア層を形成した後、この溝部が形成された成形型を剥離するという製法も実施されているが、上記成形型を剥離する際、成形型とコア層との離型性が悪く、コア層にクラックが生じる等の問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、クラック等の損傷が形成されることなく高精度のコア層を形成して信頼性の高い光導波路を効率良く作製することのできる光導波路の製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の光導波路の製法は、型基板面上に、有機溶剤可溶性材料からなる付着部と付着部の空隙を利用して所定パターンの溝を形成してなる型を準備する工程と、基板面にアンダークラッド層を形成してなるアンダークラッド層付き基板を準備する工程と、上記型基板面に形成された溝に紫外線硬化型樹脂組成物を充填する工程と、上記紫外線硬化型樹脂組成物が充填された溝形成面に、アンダークラッド層が対峙するようアンダークラッド層付き基板を上記型に積層する工程と、上記溝に充填された紫外線硬化型樹脂組成物に紫外線を照射して、紫外線硬化型樹脂組成物を硬化しコア層を形成する工程と、上記コア層が形成されたアンダークラッド層付き基板から、型基板のみを剥離して、アンダークラッド層上に形成されたコア層および上記有機溶剤可溶性材料からなる付着部を露呈させる工程と、上記露呈した有機溶剤可溶性材料からなる付着部のみを有機溶剤を用いて溶解し除去する工程とを備えたという構成をとる。
すなわち、本発明者らは、高精度で損傷のないコア層を効率良く製造するための方法を得るべく鋭意検討を重ねた。その結果、型基板面上に、有機溶剤可溶性材料を用いて溝を形成した型と、基板面にアンダークラッド層を形成したアンダークラッド層付き基板を準備して、上記溝に紫外線硬化型樹脂組成物を充填した後、上記溝形成面に、アンダークラッド層が対峙するようアンダークラッド層付き基板を上記型に積層した後、上記溝に充填された紫外線硬化型樹脂組成物を紫外線を照射することにより硬化させコア層を形成する。ついで、上記コア層が形成されたアンダークラッド層付き基板から、型基板のみを剥離して、上記コア層および上記有機溶剤可溶性材料からなる付着部を露呈させた後、上記露呈した有機溶剤可溶性材料からなる付着部のみを有機溶剤を用いて溶解し除去するという成形型を用いた新たな製法を突き止めた。このようにしてコア層を形成するため、従来のような、成形型を剥離する際にコア層にクラックが生じたりすることもなく、高精度のコア層を製造することができ、効率良く信頼性の高い光導波路が得られることを見出し本発明に到達した。
以上のように、本発明は、型基板面上に、有機溶剤可溶性材料を用いて溝を形成した型を準備するとともに、基板面にアンダークラッド層を形成したアンダークラッド層付き基板を準備して、上記溝に紫外線硬化型樹脂組成物を充填した後、上記溝形成面に、アンダークラッド層が対峙するようアンダークラッド層付き基板を上記型に積層した後、上記溝に充填された紫外線硬化型樹脂組成物を紫外線を照射することにより硬化させコア層を形成する。ついで、上記コア層が形成されたアンダークラッド層付き基板から、型基板のみを剥離して、上記コア層および上記有機溶剤可溶性材料からなる付着部を露呈させた後、上記露呈した有機溶剤可溶性材料からなる付着部のみを有機溶剤を用いて溶解し除去することにより光導波路を製造する方法である。このため、コア層形成時、成形型を用いた製造工程において、例えば、先に述べたように、成形型を剥離する際にコア層に応力がかかりクラック等の損傷が生じたりすることもなく、高精度のコア層が形成され、結果、効率良く信頼性の高い光導波路が得られる。
そして、上記紫外線硬化型樹脂組成物が、後述の一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を主成分とする紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物であると、形成されるコア層の屈折率を容易に調整することが可能となるため好ましい。
本発明の光導波路の製法により得られる光導波路の一例として、図8に示す層構成のものがあげられる。この光導波路は、基板1上にアンダークラッド層2が積層形成され、さらに上記アンダークラッド層2上に所定パターンのコア層3が形成され、このコア層3を包含するようオーバークラッド層4が形成されている。
上記基板1材料としては、特に限定するものではなく従来公知のもの、例えば、石英ガラス板、シリコンウエハ、セラミック基板、ガラスエポキシ樹脂基板、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、銅箔やステンレス箔等の金属箔等があげられる。なお、後述の製造工程において、基板1側から紫外線照射を行いコア層を形成する場合には、基板1形成材料として紫外線透過性を有するものでなければならず、例えば、上記石英ガラス板を用いることが好ましい。
上記基板1上に積層形成されるアンダークラッド層2形成材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等各種高分子材料が用いられるが、上記コア層3形成材料より屈折率が小さいことが必要である。具体的には、コア層3とアンダークラッド層2との屈折率の差は、0.1〜5%程度になるよう設計することが好ましい。
このように、上記アンダークラッド層2の形成材料として、具体的には、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂前駆体等があげられる。そして、コア層3の形成材料に用いられる紫外線硬化型樹脂組成物との接着力が良好なものを選択し用いることが好ましく、このような観点から、例えば、コア層3の形成材料として紫外線硬化型のエポキシ樹脂組成物を用いる場合は、アンダークラッド層2の形成材料としてもエポキシ樹脂組成物を用いることが好ましい。
なお、上記アンダークラッド層2形成材料に、このアンダークラッド層2と基板1との密着性を向上させるために、基板1をシランカップリング剤やアルミニウムキレート剤を用いて表面処理してもよい。
上記アンダークラッド層2上に所定パターンに形成されるコア層3形成材料としては、紫外線硬化型樹脂組成物が用いられる。そして、硬化後、光信号として用いられる波長(例えば、850nm、1300nm)に対して透明であることがあげられる。
上記紫外線硬化型樹脂組成物としては、例えば、エポキシ樹脂を主成分とする紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物があげられる。上記エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環式エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、フッ素化エポキシ樹脂等のエポキシ化合物があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。特に、下記の一般式(1)で表されるフッ素化エポキシ樹脂は、屈折率が1.38と低く、他のエポキシ樹脂と併用し、その併用割合を変えることにより屈折率を容易に調整することが可能となるため好ましい。したがって、上記紫外線硬化型樹脂組成物としては、下記の一般式(1)で表されるフッ素化エポキシ樹脂を主成分とする紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物であることが好ましい。なお、上記主成分とするとは、実質的に構成する主たる成分が上記フッ素化エポキシ樹脂であることであって、その使用量のみが関係するものではなく組成物全体の基本的特性を付与するものをいう。
上記エポキシ樹脂に紫外線硬化性を付与するために光重合開始剤が用いられる。上記光重合開始剤としては、特に限定するものではなく従来公知のもの、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホキソニウム塩、メタロセン化合物、鉄アレーン系化合物等があげられる。その中でも、光硬化性という観点から、芳香族スルホニウム塩を用いることが好ましく、特に芳香族スルホニウム・ヘキサフロロホスホニウム化合物、芳香族スルホニウム・ヘキサフロロアンチモネート化合物、またはその両者の併用が、硬化性および接着性等の観点から好ましい。さらに、上記光重合開始剤以外に、光増感剤や酸増殖剤等の添加剤を必要に応じて適宜添加することができる。
つぎに、上記所定パターンに形成されたコア層3を包含するオーバークラッド層4形成材料としては、前記アンダークラッド層2形成材料と同様のものがあげられる。
つぎに、上記基板および各層形成材料を用いた、本発明の光導波路の製造方法について説明する。
まず、図1に示すように、型基板6上に、有機溶剤可溶性材料からなる層7を形成する。この場合、上記層7の膜厚は好ましくは5〜100μmの範囲である。
上記型基板6としては、平坦性および寸法安定性を有することが望まれるため、具体的には、石英ガラス板、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、銅箔やステンレス箔等の金属箔等があげられる。そして、紫外線透過性を必要とする場合には、例えば、石英ガラス板等が好ましく用いられる。
上記有機溶剤可溶性材料としては、後述の有機溶剤を用いて溶解除去が可能な材料であれば特に限定するものではなく、例えば、市販のフォトレジスト材料等があげられる。具体的には、日立化成社製のH−6250,BD50、旭化成社製のサンフォート4059等であるドライフィルムレジスト、JSR社製のTHB−151N等の液状レジストがあげられる。
つぎに、図2に示すように、この層7にエッチング処理を行い所定パターンの溝8を形成する。上記エッチング方法としては、特に限定するものではなく従来公知の方法、例えば、プラズマを用いたドライエッチングを用いてもよいが、上記層7形成材料として前述のフォトレジスト材料を用いる場合は、所定パターンが形成されたフォトマスクを使用し、露光,現像等のフォトリソグラフィーによるウエットエッチング等があげられる。特に、溝8の表面(結果的にはコア層の表面)の平滑性を良好にするという観点から、上記フォトレジスト材料を用いたウエットエッチング方法が好ましい。このようにして、図2に示すように、型基板6上に、有機溶剤可溶性材料からなる付着部9と付着部9の空隙を利用することにより所定パターンの溝8が形成された型を作製する。
ついで、図3に示すように、所定パターンの溝8に、紫外線硬化型樹脂組成物10を上記溝8内を充分に満たすまで充填する。このとき、紫外線硬化型樹脂組成物10の充填量が不足すると、後工程で形成されるコア層の形状が不良となり好ましくない。つぎに、図4に示すように、基板1面にアンダークラッド層2を形成してなるアンダークラッド層2付き基板を予め別途作製し、上記紫外線硬化型樹脂組成物10が充填された溝8形成面に、アンダークラッド層2が対峙するようアンダークラッド層2付き基板1を上記型に積層する。この積層に際しては、例えば、加圧プレスや真空圧着等による方法が用いられ、均等に圧力がかかるように行うことが好ましい。
上記基板1面にアンダークラッド層2を形成してなるアンダークラッド層2付き基板1を作製するに際しては、前述の基板1材料およびアンダークラッド層2形成材料を用い、例えば、上記基板1面にアンダークラッド層2形成材料を塗布することが行われる。上記塗布方法としては、スピンコート、コーター、円コーター、バーコーター、スクリーン印刷等の塗工による一般的な成膜方法や、型板およびスペーサーを用いてギャップを形成し、その中に毛細管現象を利用してアンダークラッド層2形成材料を注入し、必要により硬化する方法等を用いることができる。
つぎに、図5に示すように、上記積層したアンダークラッド層2付き基板1の基板1側から紫外線を照射して、上記溝8に充填された紫外線硬化型樹脂組成物10を硬化する。
上記紫外線照射の際には、上記図5に示すように、上記アンダークラッド層2付き基板1の基板1側から紫外線を照射してもよいし、型基板6側から照射してもよく、特に限定するものではない。ただし、照射した紫外線が溝8に充填された紫外線硬化型樹脂組成物10に届く必要があるため、少なくとも紫外線が照射される側に位置する基板1、型基板6が紫外線を透過する材料で構成されていなければならない。また、照射される紫外線としては、平行光を用いることが好ましい。さらに、上記紫外線照射後、紫外線硬化型樹脂組成物10の硬化度を上げるために、必要により熱処理を行ってもよい。
上記紫外線照射により上記紫外線硬化型樹脂組成物10を硬化させた後、上記アンダークラッド層2付き基板1から、型基板6のみを剥離して、図6に示すように、アンダークラッド層2上に形成されたコア層3とともに上記有機溶剤可溶性材料からなる付着部9を露呈させる。つぎに、上記図6に示す状態のものに対して、有機溶剤を用いて露呈した付着部9のみを溶解し除去することにより、図7に示すように、アンダークラッド層2面にコア層3が残存する。
上記有機溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン等を用いることができる。さらに、必要により、イソプロピルアルコール等のアルコールや蒸留水を用いて洗浄を行ってもよい。また、上記有機溶剤を用いた溶解・除去方法としては、パドル法、ディップ法、スプレー法等の公知の技術を用いることができる。
上記洗浄除去の際、例えば、有機溶剤の使用により、上記アンダークラッド層2が、多少エッチングされても差し支えない。すなわち、アンダークラッド層2が1〜5μm程度エッチングされると、アンダークラッド層2表面がコア層3の底面からずれるために、アンダークラッド層2表面の欠陥が、光閉じ込め性に対する悪影響を及ぼすことを防止することができるからである。
つぎに、付着部9が除去され所定パターンのコア層3が残存したアンダークラッド層2上に、前述のオーバークラッド層形成材料を用いてオーバークラッド層を形成する。このようにして、図8に示すように、基板1上にアンダークラッド層2が積層形成され、さらに上記アンダークラッド層2上に所定パターンのコア層3が形成され、このコア層3を包含するようオーバークラッド層4が形成された光導波路が製造される。
このようにして得られた光導波路としては、例えば、直線光導波路、曲がり光導波路、交差光導波路、Y分岐光導波路、スラブ光導波路、マッハツエンダー型光導波路、AWG型光導波路、グレーティング、光導波路レンズ等があげられる。そして、これら光導波路を用いた光素子としては、波長フィルタ,光スイッチ,光分岐器,光合波器,光合分波器,光アンプ,波長変換器,波長分割器,光スプリッタ,方向性結合器、さらにはレーザダイオードやフォトダイオードをハイブリッド集積した、光伝送モジュール等があげられる。
つぎに、本発明について実施例に基づき説明する。
〔型の作製〕
図1に示すように、厚み100μmのポリイミドフィルム6を準備し、このポリイミドフィルム6上に、厚み50μmのフォトレジスト材料(ドライフィルムレジスト、日立化成社製のH−6250)をラミネート(ラミネート温度110℃、ラミネート圧力0.4MPa、ラミネート速度0.1m/s)してレジスト層7を形成した。ついで、このレジスト層7上に、幅50μm×長さ5cmの開口パターンを有するガラスマスクを載置し、その上方から100mJ/cm2 の紫外線を照射して露光した。そして、現像液として、1%の無水炭酸ナトリウム水溶液を使用してスプレー方式にて現像(スプレー圧力0.2MPa、25℃で70秒間)を行うことにより、図2に示すように、上幅が48μm、下幅が58μm、厚み50μmで長さ5cmのパターンのレジスト(付着部)9を形成して、所定パターンのコア層形成用の溝8(上記レジスト9が形成されていない部分)を形成し、型を作製した。
図1に示すように、厚み100μmのポリイミドフィルム6を準備し、このポリイミドフィルム6上に、厚み50μmのフォトレジスト材料(ドライフィルムレジスト、日立化成社製のH−6250)をラミネート(ラミネート温度110℃、ラミネート圧力0.4MPa、ラミネート速度0.1m/s)してレジスト層7を形成した。ついで、このレジスト層7上に、幅50μm×長さ5cmの開口パターンを有するガラスマスクを載置し、その上方から100mJ/cm2 の紫外線を照射して露光した。そして、現像液として、1%の無水炭酸ナトリウム水溶液を使用してスプレー方式にて現像(スプレー圧力0.2MPa、25℃で70秒間)を行うことにより、図2に示すように、上幅が48μm、下幅が58μm、厚み50μmで長さ5cmのパターンのレジスト(付着部)9を形成して、所定パターンのコア層形成用の溝8(上記レジスト9が形成されていない部分)を形成し、型を作製した。
〔エポキシ樹脂組成物の調製〕
前記一般式(1)で表されるフッ素化エポキシ樹脂(ダイキン工業社製、E−7432)と、脂環式エポキシ化合物(ダイセル化学社製、セロキサイド2021P)と、光カチオン重合開始剤(旭電化社製、SP−170)を準備し、下記の表1に示す配合量によりコア層形成材料,アンダークラッド層形成材料およびオーバークラッド層形成材料となるエポキシ樹脂組成物をそれぞれ調製した。なお、調製した各エポキシ樹脂組成物の屈折率も併せて下記の表1に示した。屈折率の測定には、アツベ屈折率計(25℃)を用いた。
前記一般式(1)で表されるフッ素化エポキシ樹脂(ダイキン工業社製、E−7432)と、脂環式エポキシ化合物(ダイセル化学社製、セロキサイド2021P)と、光カチオン重合開始剤(旭電化社製、SP−170)を準備し、下記の表1に示す配合量によりコア層形成材料,アンダークラッド層形成材料およびオーバークラッド層形成材料となるエポキシ樹脂組成物をそれぞれ調製した。なお、調製した各エポキシ樹脂組成物の屈折率も併せて下記の表1に示した。屈折率の測定には、アツベ屈折率計(25℃)を用いた。
〔アンダークラッド層の形成〕
ガラス基板(5cm×5cm×厚み2mm)を準備し、その表面に、エポキシ系シランカップリング剤(信越シリコーン社製、KBM−403)の10%エタノール溶液をスピンコータを用いて、回転数1500rpm×20秒の条件で塗布した。その後、後工程で形成するアンダークラッド層との密着性を向上させるため、110℃×1時間の熱処理を行い、ガラス基板の表面処理を行った。
ガラス基板(5cm×5cm×厚み2mm)を準備し、その表面に、エポキシ系シランカップリング剤(信越シリコーン社製、KBM−403)の10%エタノール溶液をスピンコータを用いて、回転数1500rpm×20秒の条件で塗布した。その後、後工程で形成するアンダークラッド層との密着性を向上させるため、110℃×1時間の熱処理を行い、ガラス基板の表面処理を行った。
つぎに、スピンコータを用いて1500rpm×30秒間の条件で、ガラス基板上に上記調製したアンダークラッド層形成材料を塗布した。その後、高圧水銀ランプを光源とする露光機を用いて、照度15mW/cm2 で5分間のトータル4.5J/cm2 の紫外線照射を行った後、100℃×1時間のポストキュアを行うことによりアンダークラッド層を形成した。得られたアンダークラッド層の厚みは10μmであった。
〔コア層の形成〕
つぎに、図3に示すように、上記型の所定パターンの溝8内に、上記調製したコア層形成材料10を充填した。ついで、図4に示すように、上記コア層形成材料10が充填された溝8形成面に、アンダークラッド層2が対峙するようアンダークラッド層2付きガラス基板1を上記型に積層した。これを、真空露光機内にセットし、図5に示すように、真空加圧しながら、上記アンダークラッド層2付きガラス基板1側から紫外線照射により露光(露光条件:3.75J/cm2 )して、上記溝8内に充填したコア層形成材料10を硬化しコア層を形成した。ついで、上記露光によるコア層の形成後、上記アンダークラッド層2付きガラス基板1から、型のうち石英ガラス板6のみを剥離して、図6に示すように、アンダークラッド層2上に形成されたコア層3およびレジスト9を露呈させた。
つぎに、図3に示すように、上記型の所定パターンの溝8内に、上記調製したコア層形成材料10を充填した。ついで、図4に示すように、上記コア層形成材料10が充填された溝8形成面に、アンダークラッド層2が対峙するようアンダークラッド層2付きガラス基板1を上記型に積層した。これを、真空露光機内にセットし、図5に示すように、真空加圧しながら、上記アンダークラッド層2付きガラス基板1側から紫外線照射により露光(露光条件:3.75J/cm2 )して、上記溝8内に充填したコア層形成材料10を硬化しコア層を形成した。ついで、上記露光によるコア層の形成後、上記アンダークラッド層2付きガラス基板1から、型のうち石英ガラス板6のみを剥離して、図6に示すように、アンダークラッド層2上に形成されたコア層3およびレジスト9を露呈させた。
〔洗浄工程〕
図6に示す状態のサンプル品の、アンダークラッド層2上に形成されたコア層3およびレジスト9において、アセトンを用いてディップ法によりレジスト9のみを溶解除去することにより、図7に示すように、アンダークラッド層2表面にコア層3のみを露呈させ、所定パターンのコア層3を形成した。
図6に示す状態のサンプル品の、アンダークラッド層2上に形成されたコア層3およびレジスト9において、アセトンを用いてディップ法によりレジスト9のみを溶解除去することにより、図7に示すように、アンダークラッド層2表面にコア層3のみを露呈させ、所定パターンのコア層3を形成した。
さらに、100℃×1時間のポストキュアを行い、コア層3を完全硬化した。硬化後のコア層3の断面形状は、厚み50μm、パターン上部幅が48μm、パターン下部幅が58μmの長さ5cmであった。
〔オーバークラッド層の形成〕
つぎに、図9に示すように、離型処理を行った厚み150μmのガラス板11と厚み70μmのスペーサー12からなるオーバークラッド層形成用キャップを作製し、これをコア層3が形成されたガラス基板1上に被せ、上記ガラス板11とスペーサー12により形成されるギャップ内に、上記調製したオーバークラッド層形成材料を毛細管現象を利用して注入した。
つぎに、図9に示すように、離型処理を行った厚み150μmのガラス板11と厚み70μmのスペーサー12からなるオーバークラッド層形成用キャップを作製し、これをコア層3が形成されたガラス基板1上に被せ、上記ガラス板11とスペーサー12により形成されるギャップ内に、上記調製したオーバークラッド層形成材料を毛細管現象を利用して注入した。
その後、高圧水銀ランプを光源とする露光機を用いて、照度15mW/cm2 で5分のトータルの露光エネルギー4.5J/cm2 の紫外線照射を行った後、100℃×1時間のポストキュアを行うことにより、上記注入したオーバークラッド層形成材料を硬化させてオーバークラッド層4を形成した。上記コア層3上部のオーバークラッド層4の厚みを測定したところ、21μmであった。
〔評価〕
まず、得られた実施例品のコア層3を目視により観察した結果、コア層3表面にクラック等の損傷が全くみられなかった。また、得られた実施例品の端面を形成するため、光導波路の長手方向に対して垂直となるようにダイサーを用いて切断を行い、光導波路の両端面を形成した。このとき、光導波路長は、2cmであった。そして、この光導波路に、830nmのレーザー光を導入し、出てきた光の強度をフォトディテクタ(浜松ホトニクス社製、G−8336)にて検出したところ、光導波路の全損失は2.3dBであった。ついで、赤外線吸収(IR)カメラ(浜松ホトニクス社製、C−2741)により主射ビーム形状を確認したところ、漏れのない良好な閉じ込め性が確認された。
まず、得られた実施例品のコア層3を目視により観察した結果、コア層3表面にクラック等の損傷が全くみられなかった。また、得られた実施例品の端面を形成するため、光導波路の長手方向に対して垂直となるようにダイサーを用いて切断を行い、光導波路の両端面を形成した。このとき、光導波路長は、2cmであった。そして、この光導波路に、830nmのレーザー光を導入し、出てきた光の強度をフォトディテクタ(浜松ホトニクス社製、G−8336)にて検出したところ、光導波路の全損失は2.3dBであった。ついで、赤外線吸収(IR)カメラ(浜松ホトニクス社製、C−2741)により主射ビーム形状を確認したところ、漏れのない良好な閉じ込め性が確認された。
本発明の光導波路の製法により得られる光導波路としては、例えば、直線光導波路、曲がり光導波路、交差光導波路、Y分岐光導波路、スラブ光導波路、マッハツエンダー型光導波路、AWG型光導波路、グレーティング、光導波路レンズ等があげられる。そして、上記光導波路を用いてなる光素子としては、波長フィルタ,光スイッチ,光分岐器,光合波器,光合分波器,光アンプ,波長変換器,波長分割器,光スプリッタ,方向性結合器、さらにはレーザダイオードやフォトダイオードをハイブリッド集積した、光伝送モジュール等があげられる。
1 基板
2 アンダークラッド層
3 コア層
4 オーバークラッド層
6 型基板
8 溝
9 付着部
10 紫外線硬化型樹脂組成物
2 アンダークラッド層
3 コア層
4 オーバークラッド層
6 型基板
8 溝
9 付着部
10 紫外線硬化型樹脂組成物
Claims (3)
- 型基板面上に、有機溶剤可溶性材料からなる付着部と付着部の空隙を利用して所定パターンの溝を形成してなる型を準備する工程と、基板面にアンダークラッド層を形成してなるアンダークラッド層付き基板を準備する工程と、上記型基板面に形成された溝に紫外線硬化型樹脂組成物を充填する工程と、上記紫外線硬化型樹脂組成物が充填された溝形成面に、アンダークラッド層が対峙するようアンダークラッド層付き基板を上記型に積層する工程と、上記溝に充填された紫外線硬化型樹脂組成物に紫外線を照射して、紫外線硬化型樹脂組成物を硬化しコア層を形成する工程と、上記コア層が形成されたアンダークラッド層付き基板から、型基板のみを剥離して、アンダークラッド層上に形成されたコア層および上記有機溶剤可溶性材料からなる付着部を露呈させる工程と、上記露呈した有機溶剤可溶性材料からなる付着部のみを有機溶剤を用いて溶解し除去する工程とを備えたことを特徴とする光導波路の製法。
- 上記紫外線硬化型樹脂組成物が、紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物である請求項1記載の光導波路の製法。
- 上記紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物が、下記の一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を主成分とするものである請求項2記載の光導波路の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003406217A JP2005165133A (ja) | 2003-12-04 | 2003-12-04 | 光導波路の製法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100851066B1 (ko) | 2007-08-27 | 2008-08-12 | 삼성전기주식회사 | 광배선 기판 제조방법 |
JP2011021177A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-02-03 | Nitto Denko Corp | 光硬化型樹脂組成物およびそれを用いた光学部品 |
US9056941B2 (en) | 2009-06-18 | 2015-06-16 | Nitto Denko Corporation | Photocurable resin composition and optical component using the same |
CN112731588A (zh) * | 2021-01-22 | 2021-04-30 | 季华实验室 | 零模波导孔结构及其制备方法 |
-
2003
- 2003-12-04 JP JP2003406217A patent/JP2005165133A/ja active Pending
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