JP2012092463A - 除菌方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維製品の除菌を効果的にでき、洗濯後のニオイも低減できる行う方法を提供する。
【解決手段】過酸化水素(A)100〜3000ppm、界面活性剤(B)100ppm以上、カチオン系化合物(C)1ppm以上を含有し、pHが3〜10未満である処理液に繊維製品を5分以上浸漬処理することを特徴とする繊維製品の除菌方法。漂白剤組成物に界面活性剤を含有することで、除菌効果を向上させるとともに、液体漂白剤組成物自体の漂白力も向上させる。
【選択図】なし

Description

本発明は繊維製品の除菌方法に関する。また、本発明は、液体漂白剤組成物を用いた繊維製品の除菌方法に関する。
近年、衣料に代表される繊維製品用漂白剤に要求される機能は多岐にわたり、なかでも、除菌やその効果に発する除臭効果が優れていることが求められている。
一方、衣料には洗剤組成物と漂白剤組成物を用いた洗浄が一般的に行われている。特に弱アルカリ性の洗剤組成物と漂白剤組成物を併用することで、漂白剤組成物中の過酸化水素等の漂白基材の酸化作用が向上し、効果的に汚れを分解、除去したり、除菌効果を発揮したりできる。
特開2009−155292号公報
しかしながら、市場における液体洗剤の比率が増えている今日、洗浄液のpHが中性付近となり、漂白基材の効果だけでは除菌効果も十分とはいえなくなっている。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、繊維製品の除菌を効果的に行う方法を提供することを目的とする。
本発明の繊維製品の除菌方法は、
過酸化水素(A)100〜3000ppm、界面活性剤(B)100ppm以上、カチオン系化合物(C)1ppm以上を含有し、pHが10未満である処理液に繊維製品を5分以上浸漬処理することを特徴とする。
本発明の繊維製品の除菌方法はまた、
過酸化水素(A)1〜6質量%と、界面活性剤(B)1〜60質量%と、カチオン系化合物(C)0.01〜5質量%とを含有する液体漂白剤組成物を、5℃〜50℃の水1Lに対し、前記液体漂白剤組成物10〜50mL加えて調製した、pHが10未満である処理液に繊維製品を5分以上浸漬処理することを特徴とする。
本発明の除菌方法によれば、衣料等の繊維製品上の菌を効果的に除菌でき、洗濯後のニオイも低減できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の繊維製品の除菌方法は、
過酸化水素(A)(以下、「(A)成分」という。)100〜3000ppm、界面活性剤(B)(以下、「(B)成分」という。)100ppm以上、カチオン系化合物(C)(以下、「(C)成分」という。)1ppm以上を含有し、pHが10未満である処理液に繊維製品を5分以上浸漬処理することを特徴とする。
[(A)成分]
(A)成分は、過酸化水素であり、酸化力を有する。
(A)成分を用いることで、本発明の液体漂白剤組成物に漂白機能を付与できる。
(A)成分の含有量は、本発明の効果を十分に発揮するため、繊維製品を浸漬処理する処理液中、100〜3000ppmであり、好ましくは150〜2500ppm、より好ましくは200〜2000ppmである。
液体漂白剤組成物を水に加えて処理液を調製する場合、液体漂白剤組成物100質量%中、1質量%以上であり、1.5質量%以上であればより好ましい。(A)成分の含有量が6質量%以下であると、安定性に優れ、より好ましくは5質量%以下である。
[(B)成分]
(B)成分は、界面活性剤である。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤を適宜組み合わせて使用できる。
本漂白剤組成物に界面活性剤を含有することで、除菌効果を向上させるとともに、液体漂白剤組成物自体の漂白力も向上させる。
アニオン性界面活性剤としては例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、アルキル硫酸塩(AS)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(AES)、α−オレフィンスルホン酸塩(AOS)、アルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩(α−SF)、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩等が挙げられる。
具体的には、炭素数8〜16のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜20のアルキル基を有するアルキル硫酸塩;炭素数10〜20のアルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数1〜10のポリオキシエチレンアルキルエ−テル硫酸塩;炭素数10〜20のアルキル基を有するα−オレフィンスルホン酸塩、炭素数10〜20のアルキル基を有するアルカンスルホン酸塩、炭素数10〜20のアルキル基を有するα−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、炭素数10〜20のアルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数1〜10のポリオキシエチレンアルキルエ−テルカルボン酸塩等が好ましく挙げられる。
上記のなかでも、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩が好ましく、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩がより好ましい
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩としてより具体的には、アルキル基の炭素数が8〜16のものが好ましく挙げられ、当該炭素数10〜14のものがより好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましく挙げられ、当該炭素数10〜14のものがより好ましく、また、エチレンオキサイドの平均付加モル数は1〜10ものが好ましく挙げられ、当該平均付加モル数1〜4がより好ましい。
また、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を構成する全エチレンオキサイド付加体中に質量を基準として最も多く存在するエチレンオキサイド付加体のエチレンオキサイドの付加モル数を「n1max」とした際、全エチレンオキサイド付加体に対する、エチレンオキサイドの付加モル数が(n1max−1)と(n1max)と(n1max+1)のエチレンオキサイド付加体の合計の割合が55質量%以上であるものも好ましく、55〜75質量%の範囲であるものがより好ましい。前記範囲であると、柔軟剤の使用に伴う黄ばみの抑制効果がより向上する。また、液体漂白剤組成物の液表面において、該液体漂白剤組成物自体がゲル化しにくくなって皮膜が形成されにくくなる。
アルカンスルホン酸塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましく、当該炭素数10〜14のものがより好ましく、また、2級アルカンスルホン酸塩であることが好ましい。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。なかでも、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が好ましい。
(B)成分に用いられるアニオン性界面活性剤としては、市販品を用いてよく、例えばライオン株式会社製の「ライポンLH−200」;クラリアントジャパン株式会社製の「SAS30」等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキル(ポリ)グリコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルオキシエチレンプロピレンブロック重合体、脂肪酸モノグリセライド等が挙げられる。
上記のなかでも、過酸化水素等の漂白成分を含有する液体漂白剤組成物中での安定性等の点から、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましく、下記式で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルが特に好ましい。
R−O−(AO)−H
[式中、Rは炭素数8〜16の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり;AOはオキシアルキレン基を示し;nはAOの平均付加モル数を示し、1〜20、好ましくは3〜15の数である。]
前記式中、Rにおいて、アルキル基の炭素数は8〜16であり、10〜14であるものが好ましく、12〜14であるものがより好ましい。アルケニル基の炭素数については、前記アルキル基の炭素数と同様である。炭素数が8以上であることにより洗浄力が良好となり、一方、炭素数が16以下であることにより溶解性が向上する。
なかでも、アルキル基が好ましく、具体的にはヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基が好ましく挙げられ、ドデシル基、テトラデシル基が特に好ましい。
AOとしては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシペンチレン基等が挙げられる。なかでも、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が好ましく、オキシエチレン基が好ましい。AOは、1種単独で付加されていてもよく、2種以上が付加されていてもよい。
nは、前記AOの種類にもよるが、たとえばAOがオキシエチレン基および/またはオキシプロピレン基の場合、3〜15とすることが好ましい。
また、nは、下記一般式(S)で表される、AOの付加モル数が異なるAO付加体の分布の割合を示すナロー率が55質量%以上のAO付加体であるものも好ましい。ナロー率は、55質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。該範囲の下限値以上であることにより、液体漂白剤組成物の液安定性が向上する。該ナロー率は、液安定性の点から高いほど好ましいが、上限値としては実質的には95質量%以下である。

・・・ (S)








[式中、nmaxは全体のエチレンオキシド付加体中に最も多く存在するエチレンオキシド付加体のエチレンオキシドの付加モル数を示す。iはエチレンオキシドの付加モル数を示す。Yiは全体のエチレンオキシド付加体中に存在するエチレンオキシドの付加モル数がiであるエチレンオキシド付加体の割合(質量%)を示す。]
前記ナロー率は、例えば前記式で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルの製造方法等によって制御することができる。かかる製造方法としては、特に制限されるものではないが、好適な方法としては、たとえば特開2000−144179号公報に記載の表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、脂肪酸アルキルエステルに酸化エチレンを付加重合させる方法等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型又はリン酸型の両性界面活性剤等が挙げられる。
アミドアミン塩型界面活性剤としては、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンの塩;パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド塩、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミド塩等が挙げられる。
(B)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(B)成分の含有量は、繊維製品を浸漬処理する処理液中、100ppm以上であり、好ましくは200ppm以上であり、より好ましくは300ppm以上である。繊維製品を浸漬処理する処理液中での(B)成分の含有量についての上限値については特に制限は無いが、20000ppm以下、好ましくは10000ppm以下、より好ましくは6000ppm以下である。
液体漂白剤組成物を水に加えて処理液を調製する場合、液体漂白剤組成物100質量%中1〜60質量%が好ましく、より好ましくは3〜20質量%である。
液体漂白剤組成物100質量%中の(B)成分の含有量が60質量%以下であると、低温時の液体漂白剤組成物のゲル化等が起きにくくなって、液表面において皮膜が形成されにくくなる。
[(C)成分]
(C)成分はカチオン性化合物である。
(C)成分を用いることにより、主として本発明の方法において除菌効果が向上される。
(C)成分としては、カチオン界面活性剤やカチオン性高分子が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖炭化水素型第4級アンモニウム塩、ジ長鎖炭化水素型第4級アンモニウム塩等の各種第4級アンモニウム塩、アミドアミン型界面活性剤、アミドエステル型界面活性剤等が挙げられる。
カチオン性高分子としては、カチオン性基を有する高分子であれば特に限定されず、ジメチルジアリルアンモニウム系ポリマー、ビグアニド系ポリマー、等が挙げられる。
好適なジメチルジアリルアンモニウム系ポリマーとしては、下記一般式(1)に示すジメチルジアリルアンモニウム塩を、重合して得られるポリマーが挙げられる。

特に好ましいポリマーとしては、下記一般式(2)で表わされる。

式(1)及び(2)中、Xは、塩化物イオン、臭化物イオン等の任意の陰イオンを示す。cは、平均重合度であり、6〜30000の範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜6000、さらに好ましくは30〜3000の範囲である。
このようなジメチルジアリルアンモニウム系ポリマーの市販品としては、MERQUAT100(Calgon社製)、アデカカチオエースPD−50(株式会社ADEKA製)、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(大同化成工業株式会社製)等が挙げられる。
好適なビグアニド系ポリマーとしては、例えば、下記一般式(3)で表されるポリヘキサメチレンビグアニド化合物等のポリアルキレンビグアニド化合物が挙げられる。

上記式(3)中、qは2〜14であり、好ましくは11〜13、より好ましくは12である。
HYは有機酸又は無機酸を示し、塩酸、グルコン酸、酢酸が好ましく、塩酸がより好ましい。
ポリヘキサメチレンビグアニド化合物は市販のものを用いることができ、上記一般式(3)のqが12である、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩、商品名Proxel IB(登録商標、アーチケミカルズジャパン株式会社製)が挙げられる。
カチオン性高分子としては、ポリヘキサメチレンビグアニド化合物が好ましい。
(C)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(C)成分の含有量は、繊維製品を浸漬処理する処理液中、1ppm以上であり、好ましくは2ppm以上であり、より好ましくは3ppm以上である。繊維製品を浸漬処理する処理液中での(C)成分の含有量についての上限値については特に制限は無いが、1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、より好ましくは100ppm以下である。
液体漂白剤組成物を水に加えて処理液を調製する場合、液体漂白剤組成物100質量%中0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜1質量%である。
[pH]
本発明の繊維製品を浸漬処理する処理液のpHは10未満であり、好ましくは2〜9未満であり、より好ましくは3〜8未満である。
本発明における繊維製品を浸漬処理する処理液のpH、及び液体漂白剤組成物のpHは、前記処理液または前記組成物を25℃に温度調節した時のpHメーター(東亜ディーケーケー社製、「HM−30G」)等により測定される値を示す。
液体漂白剤組成物を水に加えて処理液を調製する場合、液体漂白剤組成物は、25℃でのpHが3〜8であることが好ましく、4〜7であることがより好ましい。pHが上記範囲内であれば、液体漂白剤組成物の保存安定性を良好に維持できる。
液体漂白剤組成物のpHは、後述するpH調整剤により調整することができる。
[浸漬処理]
本発明において「浸漬処理」とは、(A)〜(C)成分を所定濃度で含有する処理液を衣料等の繊維製品に含浸させることを指す。
浸漬処理される部分は、繊維製品の除菌したい一部であっても繊維製品全体であってもよい。
前記処理液は、(A)〜(C)成分を所定濃度で含有すれば、任意の容器(例えば、洗面器や衣類用洗濯機(乾燥機付きを含む)の洗濯槽、浴槽等)を使用することが出来る。
また、浸漬処理される部分が一部である場合は、処理液を直接繊維製品に塗布、滴下またはトリガー等で噴霧することにより接触させて含浸させてもよい。
なお、前記処理液と浸漬処理される繊維製品との質量比(処理液の質量/浸漬処理される繊維製品の質量)は、5〜100倍であることが好ましく、10〜80倍であることがより好ましい。
浸漬処理の時間は、5分以上であり、好ましくは10分〜2時間である。
浸漬処理の処理液の温度は、5〜50℃が好ましく、より好ましくは10〜50℃である。
浸漬処理した後の繊維製品は、水道水ですすぎ洗いをするか、洗剤で洗浄し、すすぎ洗いをすることが好ましい。すすぎ洗い後は脱水し、自然乾燥あるいは乾燥機を使用して乾燥する。
[任意成分]
本発明の浸漬処理する処理液及び前記処理液を調製するための液体漂白剤組成物には、前記(A)〜(C)成分以外に必要に応じて、キレート剤、ホウ酸化合物、ポリオール化合物、漂白活性化剤、ラジカルトラップ剤、pH調整剤、減粘剤・可溶化剤、無機塩類、再汚染防止剤、香料、酵素、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、顔料・染料等の色素、水等のその他の成分を適宜、配合することができる。
(キレート剤)
キレート剤は、Fe3+およびCu2+に対するキレート安定化定数の対数値(logK)がそれぞれ10以上であって、Ca2+に対するキレート安定化定数の対数値(logK)がそれぞれ5.5以上であるキレート剤である。Fe3+およびCu2+に対するキレート安定化定数の対数値(logK)は、それぞれ12以上が好ましい。
本発明の液体漂白剤組成物中に、微量の鉄イオンまたは銅イオンが存在すると、(A)成分の安定性が低下する場合がある。これら金属イオンを封鎖するには、キレート剤が有効であり、キレート剤効率の指標として一般的にキレート安定度定数の対数値(logK)が用いられ、この値が大きいほどキレート剤効率に優れるといえる。
なお、キレート安定度定数は下記(I)式で求められる。
金属イオンとキレート剤の平衡反応・・・・M+AZ⇔MZ
M:金属イオン、Z:キレート剤、MZ:錯塩、A:1個のMと結合するZの数、
〔MZ〕:MZの濃度(mol/L)、〔M〕:Mの濃度(mol/L)、
〔Z〕:Zの濃度(mol/L)を表す。
キレート剤としては、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸等の有機ホスホン酸誘導体が挙げられる。これらのなかでも、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸が好ましく、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸が特に好ましい。
1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸としては、市販品を用いることができ、例えばローディアジャパン株式会社製の「フェリオックス115」;オルブライトウィルソン社製の「BRIQUEST ADPA」;キレスト株式会社製の「キレストPH−210」;モンサント社製の「DEQUEST 2010」等が挙げられる。これらの何れを使用しても同様の効果が得られる。
キレート剤の含有量は、液体漂白剤組成物100質量%中、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましく、0.3〜3質量%であることが特に好ましい。キレート剤の含有量が上記範囲内であれば、液外観がより良好になると共に、液体漂白剤組成物の保存安定性や、(A)成分および後述する漂白活性化剤の安定性がより向上しやすくなる。
前記液体漂白性組成物中のキレート剤/(C)成分で表される質量比は、1〜1000であることが好ましい。
(ホウ酸化合物)
ホウ酸化合物としては、例えばオルトホウ酸(HBO);ホウ酸イオン(BO 3−)もしくは(BO 5−)のつくる塩、またはそれらが縮合した陰イオンの塩(縮合ホウ酸塩)等が挙げられる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩;アンモニウム塩などが挙げられる。なかでも、アルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。
上述したホウ酸化合物のなかでも特に好適なものとしては、オルトホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、四ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸カリウム、四ホウ酸アンモニウム等が挙げられ、オルトホウ酸、四ホウ酸ナトリウムがより好ましい。
前記四ホウ酸ナトリウムとしては、例えば四ホウ酸ナトリウム・5水塩、四ホウ酸ナトリウム・10水塩(ホウ砂)等の含水塩が特に好ましい。
ホウ酸化合物は、1種または2種以上混合して用いることができる。
ホウ酸化合物の含有量は特に制限されるものではなく、液体漂白剤組成物100質量%中、0.2〜10.0質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。なお、ホウ酸化合物として四ホウ酸ナトリウムの含水塩を用いた場合の含有量は、四ホウ酸ナトリウム(Na)換算で算出した濃度(すなわち、Na量)を示す。
ホウ酸化合物の含有量が0.2質量%以上であると、特に水性のしみ汚れに対する除去効率が向上する。一方、ホウ酸化合物の含有量が10.0質量%以下であると、液体漂白剤組成物の低温における保存安定性が向上する。
(ポリオール化合物)
ポリオール化合物は、隣り合う炭素原子の両方にそれぞれ1つずつヒドロキシル基を有する部位が1つ以上存在する化合物である。このような化合物の具体例としては、下記(1)〜(4)に示す化合物が好適であり、下記(1)〜(4)に示す化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
(1):グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、アルキル(炭素数1〜10)ポリグリセリルエーテル(例えば、アルキル(炭素数1〜10)ジグリセリルエーテル、アルキル(炭素数1〜10)トリグリセリルエーテル)。
(2):ソルビトール、マンニトール、マルチトース、イノシトール、及びフィチン酸から選ばれる糖アルコール類。
(3):グルコース、アピオース、アラビノース、ガラクトース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロース、及びフルクトースから選ばれる還元糖類、及びこれらの誘導体(アルキル(ポリ)グリコシド等)。
(4)デンプン、デキストラン、キサンタンガム、グアガム、カードラン、プルラン、アミロース、及びセルロースから選ばれる多糖類。
ポリオール化合物は、上述したホウ酸化合物と相乗的に作用して液体漂白剤組成物の洗浄力を向上させる。ポリオール化合物の含有量は、液体漂白剤組成物100質量%中、0.3〜35.0質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましく、2〜20質量%であることが特に好ましい。ポリコール化合物の含有量が上記範囲内であれば、液体漂白剤組成物の洗浄力が向上する。
また、ポリコール化合物は、上述したホウ酸化合物とのモル比が、ポリオール化合物/ホウ酸化合物=1.0〜12.0となるように調整するのが好ましく、より好ましくは1.5〜10.0であり、さらに好ましくは1.5〜6.0であり、特に好ましくは2.0〜4.0である。ポリコール化合物とホウ酸化合物のモル比が上記範囲内であれば、優れたpHジャンプ効果が得られるようになる。さらに、(A)成分および後述する漂白活性化剤の安定性がより向上しやすくなるので、優れた漂白効果が得られるようになる。
(漂白活性化剤)
漂白活性化剤としては、テトラアセチルエチレンジアミン、ペンタアセチルグルコース、オクタノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタノイルオキシ安息香酸、ノナノイルオキシ安息香酸、デカノイルオキシ安息香酸、ウンデカノイルオキシ安息香酸、ドデカノイルオキシ安息香酸、オクタノイルオキシベンゼン、ノナノイルオキシベンゼン、デカノイルオキシベンゼン、ウンデカノイルオキシベンゼン、ドデカノイルオキシベンゼン等の有機過酸前駆体等が挙げられる。
これらのなかでも、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、デカノイルオキシ安息香酸が好ましく使用できる。
漂白活性化剤は、1種または2種以上混合して用いることができる。
漂白活性化剤の含有量は、液体漂白剤組成物100質量%中、0.1〜5.0質量%であることが好ましく、0.1〜2.0質量%であることがより好ましい。漂白活性化剤の含有量が上記範囲内であれば、液体漂白剤組成物の漂白力および保存安定性が向上すると共に、経済性も良好となる。
(ラジカルトラップ剤)
ラジカルトラップ剤としては、フェノール系ラジカルトラップ剤を用いるのが好ましい。特に、液体漂白剤組成物のpHが5以上になると、上述したキレート剤を配合するだけでは(A)成分の分解の抑制が不十分となる場合があるが、ラジカルトラップ剤をキレート剤と併用すれば、(A)成分の分解を効果的に抑制できる。
また、誤使用などで液体漂白剤組成物を衣類に塗布した後、長時間放置してしまった際などには、金属分や、(A)成分と反応性の高い成分による(A)成分の異常分解が起こり、これにより衣類が損傷される場合もある。このような場合において、フェノール系ラジカルトラップ剤が液体漂白剤組成物に配合されていると、衣類の損傷を抑制することができる。
フェノール系ラジカルトラップ剤とは、フェノールおよびフェノール誘導体であり、該フェノール誘導体としては、フェノール性のOH基を有する化合物、フェノール性のOH基のエステル誘導体、エーテル誘導体等が好ましく挙げられる。なお、置換位置は、オルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。これらなかでも、フェノール性のOH基を有する化合物がより好ましく、特に「G.E.Penketh,J.Appl.Chem」,7,512〜521頁(1957)に記載された酸化還元電位(O.P.)が1.25V以下(より好ましくは0.75V以下)の化合物が好ましい。
このようなフェノール誘導体としては、ジメトキシフェノール、カテコール、ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等が挙げられ、4−メトキシフェノールが特に好ましい。
ラジカルトラップ剤の含有量は、液体漂白剤組成物100質量%中、0.01〜6.00質量%であることが好ましく、0.05〜1.00質量%であることがより好ましい。ラジカルトラップ剤の含有量が上記範囲内であれば、(A)成分の分解抑制効果が十分に得られると共に、経済性も良好となる。
(pH調整剤)
pH調整剤としては、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;p−トルエンスルホン酸、クエン酸、ホスホン酸誘導体等の有機酸;ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニア等を使用できる。
pH調整剤は、1種または2種以上混合して用いることができる。
pH調整剤は、本発明の液体漂白剤組成物の25℃でのpHを、好ましくはpH2〜7に調整する量が適宜添加される。
(ハイドロトロープ剤)
ハイドロトロープ剤としては、水混和性の有機溶剤が挙げられる。具体的には、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、質量平均分子量が約200のポリエチレングリコール、質量平均分子量が約400のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルのアルキルエーテル類などが挙げられる。
ハイドロトロープ剤の含有量は、液体漂白剤組成物100質量%中、0.1〜15.0質量%であることが好ましい。
(減粘剤・可溶化剤)
減粘剤・可溶化剤としては、p−トルエンスルホン酸、安息香酸塩、尿素などが挙げられる。減粘剤・可溶化剤の含有量は、液体漂白剤組成物100質量%中、0.01〜10.00質量%であることが好ましい。
(無機塩類)
無機塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、塩化マグネシウムなどが使用できる。
(再汚染防止剤)
再汚染防止剤としては、アルキレンテレフタレート単位および/またはアルキレンイソフタレート単位と、オキシアルキレン単位および/またはポリオキシアルキレン単位とを有する水溶性ポリマー、カルボキシメチルセルロース、質量平均分子量600〜20000のポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンなどが使用できる。
このうち、アルキレンテレフタレート単位および/またはアルキレンイソフタレート単位と、オキシアルキレン単位および/またはポリオキシアルキレン単位とを有する水溶性ポリマーが好ましく、市販品の具体的例としては、クラリアントジャパン社製の「TexCare SRN−100(質量平均分子量3000)」、「TexCare SRN−300(質量平均分子量7000)」が挙げられる。
(香料)
液体漂白剤組成物には、商品の付加価値向上等を目的として、芳香のための香料を配合してもよい。
香料としては、特開2003−268398号公報に記載の香料成分が挙げられる。香料の含有量は、液体漂白剤組成物100質量%中、0.01〜2質量%であることが好ましい。
(水)
本発明にかかる液体漂白剤組成物において、水の含有量は、液体漂白剤組成物100質量%中、10〜50質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。該範囲であれば、「濃縮型」として安定な液体漂白剤組成物が得られやすくなる。繊維製品を浸漬処理する処理液に用いられる水は、例えばイオン交換水や水道水を用いることができる。
[液体漂白剤組成物の物性]
(粘度)
液体漂白剤組成物は、25℃での粘度が、10〜300mPa・sであることが好ましい。粘度が上記範囲内であれば、液体漂白剤組成物をキャップ等に計りとるときのキャップ計量性を良好に維持できる。
液体漂白剤組成物の粘度は、上述した無機塩類により調整できる。
なお、液体漂白剤組成物(25℃に調温)の粘度は、B型粘度計(TOKIMEC社製)等により測定される値を示す。
[液体漂白剤組成物の製造]
液体漂白剤組成物は、常法に準じて製造できる。例えば、上述した(A)〜(C)成分と必要に応じて任意成分とを、各成分の純分換算量で所望の含有量になるように、水(例えばイオン交換水など)等の溶媒に溶解して混合し、さらに必要に応じてpH調整剤を用いて所定のpHになるように調整することで得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[使用原料]
(A)成分として、以下に示す化合物を用いた。
A−1:過酸化水素(三菱ガス化学株式会社製)。
(B)成分中、非イオン界面活性剤として、以下に示す化合物を用いた。
B−1:下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル(エチレンオキサイド付加体)であって、前記一般式(S)で表されるナロー率(エチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布の割合)が特定されたエチレンオキサイド付加体、ライオン株式会社製。
O−(CHCHO)n’−H ・・・(I)。
[式中、Rはアルキル基を表し;nはエチレンオキシド平均付加モル数を表す。]
ナロー率84質量%、アルキル基R=C1225−、エチレンオキシド(EO)平均付加モル数n’=5。
B−2:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル基の炭素数12、EOの平均付加モル数7;商品名「EMALEX707」、日本エマルジョン株式会社製)。
なお、B−1及びB−2のナロー率は、以下のようにして求めた。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用い、下記測定条件により、得られた合成品におけるエチレンオキサイドの付加モル数が異なるエチレンオキサイド付加体の分布を測定した。そして、B−1〜B−4のナロー率(質量%)を前記数式(S)に基づいて算出した。
(HPLCによるエチレンオキサイド付加体の分布の測定条件)
装置 :LC−6A(株式会社島津製作所製)。
検出器 :SPD−10A。
測定波長:220nm。
カラム :Zorbax C8 (Du Pont社製)。
移動相 :アセトニトリル/水=60/40(体積比)。
流速 :1mL/分。
温度 :20℃。
また、(B)成分中、アニオン性界面活性剤として、以下に示す化合物を用いた。
B−3:セカンダリーアルカンスルホン酸Na(クラリアントジャパン株式会社製、商品名「SAS30」(純分30質量%))、表中の配合量は純分としての値(質量%)を示す。
B−4:LAS、直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸[ライオン株式会社製、「ライポンLH−200(LAS−H)」、純分96質量%)]、表中の配合量は、純分としての値(質量%)を示す。
(C)成分として、以下に示す化合物を用いた。
C−1:モノアルキル(C16,18)トリメチルアンモニウムクロライド(アルキル基の炭素数16のトリメチルアンモニウムクロライドと、アルキル基の炭素数18のトリメチルアンモニウムクロライドとの混合物;ライオン株式会社製、「アーカードT−800」
C−2:ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩(アーチケミカルズジャパン株式会社製、「Proxel IB」)。
任意成分として、以下に示す化合物等を用いた。
漂白活性化剤:4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(三井化学株式会社製)
SR剤:クラリアントジャパン株式会社製、商品名「Texcare SRN−100」。
HEDP:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(ローディアジャパン株式会社製、商品名「フェリオックス115」)。
ホウ酸Na:四ホウ酸ナトリウム・5水塩(Borax社製、商品名「Neobor」)。
MQ:4−メトキシフェノール(川口化学工業株式会社製、商品名「MQ−F」)。
香料A:特開2003−268398号公報の表7〜14に記載の香料組成物A。
香料B:特開2003−268398号公報の表7〜14に記載の香料組成物B。
香料C:特開2003−268398号公報の表7〜14に記載の香料組成物C。
[実施例1〜7、比較例1〜4]
<液体漂白剤組成物の調製>
表1〜2に示す組成の液体漂白剤組成物を、常法に準じて、以下のように製造した。
まず、長さ2cmの撹拌子の入った円筒ガラス瓶(内径50mm、高さ100mm)に、(B)成分を入れた。次に、任意成分の混合溶液を入れて、400rpmで撹拌子を撹拌させた。その後、全体量(全体量を100質量部とする。)が93質量部になるように精製水を入れ、撹拌混合した後、液温を40〜50℃にし、(C)成分を入れて撹拌した。次いで、25℃まで冷却した後、pHを3〜6に調整し、(A)成分を入れて攪拌した。最後に、全体量が100質量%になるように精製水を加えた後、pHを再度調整して液体漂白剤組成物を製造した。
pHの調整は、pH調整剤(硫酸または水酸化ナトリウム)を適量添加することにより行った。また、2度目のpH調整は、液体漂白剤組成物の25℃でのpHが表1〜2に示す値となるように行った。
なお、表1〜2中の配合量の単位は質量%であり、純分換算量を示す。
<評価>
(除菌力の評価)
滅菌した3cm角の綿布(金巾3号)に綿布上の菌数が10〜10となるように黄色ブドウ球菌水溶液を20μL滴下した。この綿布を200mLの表中に示す温度(5〜50℃)、表中に示す濃度(0.1〜5質量%)に液体漂白剤組成物を希釈した水溶液または水に入れ、1〜60分間静置した。ついで、綿布を取り出し、10mLの液体SCDLP培地(日水製薬株式会社製)が入った50mLのプラスチック製遠沈管に入れて十分撹拌し、菌を抽出した後、その液を標準寒天培地に混釈して菌数を測定した。除菌活性値は下記式(K)より算出した。
なお、水には東京都江戸川区の水道水を使用した。

除菌活性値=Log(水に入れたときの菌数)−Log(液体漂白剤組成物水溶液に入れたときの菌数) ・・・(K)

除菌力は以下の基準に基づき評価した。
(評価基準)
○:除菌活性値2以上
△:除菌活性値1以上2未満
×:除菌活性値1未満


表1から明らかなように、各実施例で示される漂白剤組成物による除菌力は良好であることが確認できた。
一方、表2に示す、(A)〜(C)成分のうち、(A)成分を欠く比較例1、(C)成分の含有割合が低い比較例2、(A)成分と(B)成分の含有割合がいずれも低い比較例3で得られた漂白剤組成物は、除菌力が低いことが確認された。
比較例4で示される浸漬時間1分の除菌方法は、十分な除菌効果を示さないことが確認された。

Claims (2)

  1. 過酸化水素(A)100〜3000ppm、界面活性剤(B)100ppm以上、カチオン系化合物(C)1ppm以上を含有し、pHが3〜10未満である処理液に繊維製品を5分以上浸漬処理することを特徴とする繊維製品の除菌方法。
  2. 過酸化水素(A)1〜6質量%と、界面活性剤(B)1〜60質量%と、カチオン系化合物(C)0.01〜5質量%とを含有する液体漂白剤組成物を、5℃〜50℃の水1Lに対し、前記液体漂白剤組成物10〜50mLを加えて調製した、pHが3〜10未満である処理液に繊維製品を5分以上浸漬処理することを特徴とする繊維製品の除菌方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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