JP2012091344A - 転写箔及びラベル付き物品の製造方法、並びに積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い品質を有した転写箔を高い収率で製造する技術を提供する。
【解決手段】本発明に係る転写箔の製造方法は、第1支持体層10と、前記第1支持体層10の一方の主面上に剥離可能に支持された第2支持体層20と、前記第1支持体層10の他方の主面上に剥離可能に支持された樹脂層50とを備えた積層体100を準備することと、前記積層体100の前記樹脂層50側の面の少なくとも一部に対して、エンボス加工を施すことと、前記エンボス加工の後に、前記積層体100から前記第2支持体層20を剥離することとを具備している。
【選択図】図2

Description

本発明は、転写箔及びラベル付き物品の製造方法、並びに、転写箔の製造に利用可能な積層体に関する。
従来、種々の感熱転写媒体が知られている。この感熱転写媒体としては、例えば、ワックス等の熱可塑性樹脂を転写する感熱転写リボン、及び、昇華性染料を昇華転移させる昇華転写リボンが挙げられる。このような感熱転写媒体は、一般的に、4μm乃至6μm程度の厚みを有した基材フィルムを含んでいる。
また、感熱転写媒体として、ホログラム転写リボンなどのホログラム転写箔も知られている。このホログラム転写箔は、基材フィルムと剥離層とホログラム形成層と反射層と接着層とがこの順に積層した構成を有している。ホログラム形成層の反射層側の主面には、レリーフホログラム、回折格子及び散乱構造などの凹凸構造が形成されている。このホログラム転写箔では、サーマルヘッドなどの熱転写手段を用いて、例えば、微細なドットの集合として、任意のパターンの転写を行う。
ホログラム転写箔から被転写体への転写の際には、高い解像性が要求される。また、転写箔から被転写体に転写された表示体には、被転写体との強固な接着が要求される。
しかしながら、ホログラム転写箔は、上述した通り、多数の層から構成されている。それゆえ、ホログラム転写箔は、膜厚が比較的大きい。それゆえ、上記の要求を満たすためには、基材フィルムをできる限り薄くし、熱転写手段から接着層への熱の移動を高い効率で行わせる必要がある。
特開平4−281489号公報 特開2007−118563号公報
本発明の目的は、高い品質を有した転写箔を高い収率で製造する技術を提供することにある。
本発明の第1側面によると、第1支持体層と、前記第1支持体層の一方の主面上に剥離可能に支持された第2支持体層と、前記第1支持体層の他方の主面上に剥離可能に支持された樹脂層とを備えた積層体を準備することと、前記積層体の前記樹脂層側の面の少なくとも一部に対して、エンボス加工を施すことと、前記エンボス加工の後に、前記積層体から前記第2支持体層を剥離することとを具備した転写箔の製造方法が提供される。
本発明の第2側面によると、被転写体に、第1側面に係る方法により製造された転写箔を熱転写することを具備したラベル付き物品の製造方法が提供される。
本発明の第3側面によると、第1側面に係る転写箔の製造方法に用いられる積層体であって、第1支持体層と、前記第1支持体層の一方の主面上に剥離可能に支持された第2支持体層と、前記第1支持体層の他方の主面上に剥離可能に支持された樹脂層とを具備した積層体が提供される。
本発明によると、高い品質を有した転写箔を高い収率で製造する技術が提供される。
本発明の一態様に係る転写箔の製造方法に用いられる積層体の一例を示す断面図。 本発明の一態様に係る方法の一工程を示す断面図。 本発明の一態様に係る方法の他の工程を示す断面図。 本発明の一態様に係る方法の他の工程を示す断面図。 本発明の一態様に係る方法により製造される転写箔の一例を示す断面図。 本発明の一態様に係る方法により製造される転写箔の他の例を示す断面図。 本発明の一態様に係る方法により製造されるラベル付き物品の一例を示す断面図。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、本発明の一態様に係る転写箔の製造方法について説明する。
図1は、本発明の一態様に係る転写箔の製造方法に用いられる積層体の一例を示す断面図である。図1に示す積層体100は、第1支持体層10と、第2支持体層20と、離型層30と、ラミネート層40と、樹脂層50と、剥離層60とを備えている。以下、これら各層について、順に説明する。
(第1支持体層)
第1支持体層10は、後述する転写箔200において、表示体210を剥離可能に支持するための基材として機能する。
この第1支持体層10は、例えば、フィルム又はシートからなる。第1支持体層10の材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、イミド系樹脂、及びスチレン系樹脂が挙げられる。また、第1支持体層10として、セルロース系フィルムを用いてもよい。第1支持体層10の材料は、ポリエステル系樹脂であることが好ましく、ポリエチレンテレフタレートであることがより好ましい。
第1支持体層10の厚みは、好ましくは2.5μm乃至12μmの範囲内とし、より好ましくは2.5μm乃至9.0μmの範囲内とし、更に好ましくは2.5μm乃至4.0μmの範囲内とする。この厚みが過度に大きいと、熱転写手段から転写箔200への熱拡散が生じ難くなる。そのため、転写箔200の転写効率が低下する。また、この厚みが過度に小さいと、転写の際の機械的強度が弱くなる。
(第2支持体層)
第2支持体層20は、第1支持体層10の一方の主面上に、剥離可能に形成されている。この第2支持体層20を設けると、後で詳しく説明するように、高い品質を有する転写箔200を、高い収率で製造することが可能となる。
この第2支持体層20は、例えば、フィルム又はシートからなる。第2支持体層20の材料としては、例えば、先に第1支持体層10の材料として説明したのと同様のものを用いることができる。第2支持体層20の材料は、ポリエステル系樹脂であることが好ましく、ポリエチレンテレフタレート−ポリブチレンテレフタレート−ポリエチレンナフタレート又はポリエチレンテレフタレートであることがより好ましい。このような構成を採用すると、第2支持体層20の耐熱性及び機械的強度が特に高くなる。
第2支持体層20の厚みは、好ましくは12μm乃至50μmの範囲内とし、より好ましくは16μm乃至25μmの範囲内とする。この厚みが過度に小さいと、後述する製造工程における第2支持体層20の効果が小さくなる。この厚みが過度に大きいと、転写箔200の製造コストが増大する。なお、第2支持体層20の厚みは、第1支持体層10の厚みより大きくてもよく、第1支持体層10の厚みと等しくてもよく、第1支持体層10の厚みより小さくてもよい。
(離型層)
離型層30は、第1支持体層10と第2支持体層20との間に設けられている。また、離型層30は、第1支持体層10の第2支持体層20と向き合った主面に接している。離型層30は、後述するラミネート層40と共に、第1支持体層10上に第2支持体層20を剥離可能に支持する役割を担っている。なお、離型層30の材料としては、公知のものを使用することができる。
(ラミネート層)
ラミネート層40は、第1支持体層10と第2支持体層20との間で、離型層30を間に挟んで第1支持体層10と向き合っている。また、ラミネート層40は、第2支持体層20の第1支持体層10と向き合った主面に接している。ラミネート層40は、上述した離型層30と共に、第1支持体層10上に第2支持体層20を剥離可能に支持する役割を担っている。
ラミネート層40の材料としては、例えば、ドライラミネート用の接着剤を用いることができる。ラミネート層40の材料としては、後述する製造工程における積層体100の強度を高くするため、硬度が高いものを用いることが好ましい。また、同様の理由により、ラミネート層40の材料として反応性の接着剤を用いる場合には、それを十分に硬化させておくことが好ましい。
上述した離型層30及びラミネート層40は、例えば、以下のようにして形成する。第1の方法では、第1支持体層10の一方の主面の上に、離型層30とラミネート層40とをこの順に積層させる。その後、得られた積層体のラミネート層40側の面と第2支持体層20の一方の主面とを貼り合わせる。第2の方法では、第1支持体層10の一方の主面の上に、離型層30を設けると共に、第2支持体層20の一方の主面の上に、ラミネート層40を設ける。その後、これらを互いに貼り合わせる。
なお、上では、第1支持体層10上に第2支持体層20を剥離可能に支持するために、離型層30及びラミネート層40を用いる構成を説明したが、第1支持体層10上に第2支持体層20を剥離可能に支持する手段は、これに限られない。
(樹脂層)
樹脂層50は、第1支持体層10の他方の主面に、剥離可能に支持されている。この樹脂層50には、後述するように、エンボス加工が施される。
樹脂層50の材料としては、例えば、後述する熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び放射線硬化樹脂が挙げられる。樹脂層50には、染料又は顔料を含有させてもよい。こうすると、着色された樹脂層50が得られる。
樹脂層50の厚みは、好ましくは0.3μm乃至3.0μmの範囲内とし、より好ましくは0.3μm乃至2.0μmの範囲内とする。こうすると、転写箔200の箔切れが良好になる。
樹脂層50は、例えば、一般的な印刷方法を用いて形成する。或いは、樹脂層50は、グラビアコート、マイクログラビアコート、ロールコート、キスコート、ダイコート、及びコンマコートなどの塗工方法を用いて形成してもよい。
(剥離層)
剥離層60は、第1支持体層10と樹脂層50との間に設けられている。剥離層60は、転写箔200からの転写の際に、第1支持体層50を剥離可能とする役割を担っている。
剥離層60の材料としては、公知のものを用いることができる。また、剥離性能を向上させるために、第1支持体層10と剥離層60との間に、離型層を更に設けてもよい。
なお、上では、第1支持体層10上に樹脂層50を剥離可能に支持するために、剥離層60を用いる構成を採用したが、第1支持体層10上に樹脂層50を剥離可能に支持する手段は、これに限られない。例えば、樹脂層50自体に剥離性能を有するものを用いることで、第1支持体層10上に、剥離可能な樹脂層50を直接設けてもよい。
図1に示す積層体100は、上述した通り、転写箔200の製造に用いられる。図1に示す積層体100を用いると、後で詳しく説明するように、高い品質を有する転写箔200を、高い収率で製造することが可能となる。
図2は、本発明の一態様に係る方法の一工程を示す断面図である。図3は、本発明の一態様に係る方法の他の工程を示す断面図である。図4は、本発明の一態様に係る方法の他の工程を示す断面図である。
図2に示す工程では、積層体100の樹脂層50側の面の少なくとも一部に対して、エンボス加工が施される。これにより、樹脂層50の一方の主面上に、レリーフ構造を形成する。
このエンボス加工は、例えば、微細な凸部を設けた金型を樹脂層50に押し付けることにより行うことができる。
より具体的には、例えば、熱可塑性樹脂を含んだ樹脂層50に対し、上記の原版を、熱を印加しながら押し当てる。この場合、上記の熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂、これらの混合物、又は、これらの共重合物を使用する。
或いは、このエンボス加工は、熱硬化性樹脂を含んだ樹脂層50に上記の原版を押し当てながら熱を印加し、その後、原版を取り除く方法により行ってもよい。この場合、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂、これらの混合物、又は、これらの共重合物を使用する。なお、このウレタン樹脂は、例えば、反応性水酸基を有したアクリルポリオール及びポリエステルポリオール等に、架橋剤としてポリイソシアネートを添加して、これらを架橋させることにより得られる。
或いは、このエンボス加工は、放射線硬化樹脂を含んだ樹脂層50に上記の原版を押し当てながら紫外線等の放射線を照射して上記材料を硬化させ、その後、原版を取り除く方法により行ってもよい。放射線硬化樹脂は、典型的には、重合性化合物と開始剤とを含んでいる。
エンボス加工に用いる上記の原版は、例えば、電子線描画装置を用いて製造する。こうすると、エンボス加工を高い精度で形成することができる。なお、通常は、原版の凹凸構造を転写して反転版を製造し、この反転版の凹凸構造を転写して複製版を製造する。そして、必要に応じ、複製版を原版として用いて反転版を製造し、この反転版の凹凸構造を転写して複製版を更に製造する。実際の製造では、通常、このようにして得られる複製版を使用する。
上記のエンボス加工により形成されるレリーフ構造としては、例えば、光拡散、光散乱、光反射、及び光回折などの機能を発揮する構造が挙げられる。或いは、このレリーフ構造は、特異な光輝性を発現するヘアライン柄、マット柄、万線柄、干渉パターン、又は、梨地柄を構成していてもよい。光回折性を有したレリーフ構造としては、例えば、物体光と参照光との光の干渉による干渉縞が凹凸模様で記録されたホログラム又は回折格子が挙げられる。
上記のレリーフ構造は、例えば、一次元的又は二次元的に配列した複数の凹部又は凸部からなる。これら複数の凹部又は凸部の最小中心間距離は、好ましくは0.2μm乃至10μmの範囲内とし、より好ましくは0.5μm乃至2.0μmの範囲内とする。
従来の転写箔の製造方法では、第2支持体層20を備えていない積層体に対して、上記エンボス加工が行われる。本発明者らは、この場合、以下の問題が生じ得ることを見出している。即ち、この場合、上記のエンボス加工により、基材フィルム(積層体100における第1支持体層10に対応)の伸縮が生じ易い。その結果、基材フィルムにおけるシワの発生、レリーフ構造により表現される画像の歪み、及び積層体の破壊などが生じ得る。それゆえ、この場合、転写箔の品質及び/又は収率は、比較的低い。なお、上記の問題は、基材フィルムの厚みが小さいほど顕著となる。
これに対し、先に説明した積層体100は、第2支持体層20を更に備えている。それゆえ、積層体100の膜厚及び強度は、第2支持体層20を省略した場合と比較して、より大きい。また、第2支持体層20を設けることにより、第1支持体層10におけるシワの発生も抑止できる。したがって、上記のエンボス加工を行った場合であっても、上述した問題は生じ難い。それゆえ、上記の構成を採用することにより、転写箔200の品質及び収率を向上させることが可能となる。
図3に示す工程では、樹脂層50のうち上記エンボス加工が施された部分の少なくとも一部の上に、反射層70が形成される。
反射層70は、例えば、上記のレリーフ構造に基づいた光学効果の視認性を向上させる役割を担っている。また、この反射層70を設けることにより、上記の視認性を低下させることなしに、後述する感熱接着層80を設けることが可能となる。
反射層70は、例えば、透明薄膜層又は不透明な金属薄膜層である。反射層70の材料としては、例えば、アルミニウム、錫、硫化亜鉛及び二酸化チタンが挙げられる。
反射層70は、例えば、金属材料の蒸着又はスパッタリングにより形成する。或いは、反射層70は、金属微粒子を含んだインキを用いて印刷することにより形成してもよい。この印刷方式としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、及びオフセット印刷などの一般的な方式が挙げられる。
反射層70を部分的に設ける場合、例えば、以下の方法を採用することができる。即ち、例えば、上記の蒸着又はスパッタリングの際にマスクを使用する。或いは、上記の印刷方式により、パターン印刷を行ってもよい。或いは、いったん反射性材料を全面に形成した後に、その一部を除去してもよい。この場合、例えば、反射性材料として水洗インキを使用して、その不要箇所を水による洗浄によって除去する方法を採用できる。或いは、この場合、マスクを介してエッチング処理を行う方法、及び、レーザ加工を行う方法も採用できる。なお、図3に示す工程は、省略してもよい。
図4に示す工程では、第2支持体層20が、離型層30及びラミネート層40と共に、第1支持体層10から剥離される。これにより、図4に示す転写箔200が得られる。
上述した通り、積層体100において、第2支持体層20は、第1支持体層10から剥離可能なように設けられている。それゆえ、第2支持体層20の剥離により、第2支持体層20を備えていない転写箔200を製造することができる。
図4に示す転写箔200は、図3に示す積層体100から、第2支持体層20、離型層30、及びラミネート層40が除かれた構成を有している。それゆえ、この転写箔200の厚みは、従来の方法により製造された転写箔の厚みと同等である。したがって、この転写箔200には、優れた熱転写特性を発揮させることができる。
また、第2支持体層20を備えた積層体100を用いると、転写箔200の品質及び収率を低下させることなしに、第1支持体層10の厚みを小さくすることも可能となる。この場合、転写箔200の厚みを、従来の方法により製造された転写箔の厚みと比較して、より小さくすることができる。それゆえ、この場合、更に優れた熱転写特性を有する転写箔200を製造することも可能となる。
この転写箔200は、樹脂層50と反射層70とを含んだ表示体210を備えている。転写箔200は、被転写体に表示体210を転写する機能を有している。転写箔200は、典型的には、転写リボンである。
図5は、本発明の一態様に係る方法により製造される転写箔の一例を示す断面図である。図5に示す転写箔200は、表示体210を間に挟んで第1支持体層10と向き合った感熱接着層80を更に備えていることを除いては、図4に示す転写箔と同様の構成を有している。
感熱接着層80の材料としては、公知のものを用いることができる。感熱接着層80の厚みは、好ましくは0.3μm乃至2.0μmの範囲内であり、より好ましくは0.3μm乃至1.0μmの範囲内である。こうすると、被転写体への接着性が強く且つ転写の際の箔切れに優れた転写箔200を得ることができる。
感熱接着層80は、例えば、先に樹脂層50について説明したのと同様の塗工方式により形成することができる。なお、感熱接着層80は、図4を参照しながら説明した工程の後に形成してもよく、上記工程の前に形成してもよい。
表示体210と感熱接着層80との間には、接着アンカー層を更に設けてもよい。こうすると、表示体210と感熱接着層80との密着性が更に向上する。
図6は、本発明の一態様に係る方法により製造される転写箔の他の例を示す断面図である。図6に示す転写箔200は、第1支持体層10を間に挟んで表示体210と向き合ったスティッキング防止層90を更に備えていることを除いては、図5に示す転写箔と同様の構成を有している。
スティッキング防止層90は、耐熱性のある熱可塑性樹脂バインダと、熱離型剤又は滑剤とを含んでいる。耐熱性のある熱可塑性樹脂バインダとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリアミドイミド樹脂が挙げられる。熱離型剤又は滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス及びパラフィンワックスなどのワックス、フッ素樹脂、並びに無機物質の粉末が挙げられる。
スティッキング防止層90の厚みは、好ましくは0.01μm乃至1.0μmの範囲内であり、より好ましくは0.1μm乃至0.4μmの範囲内である。スティッキング防止層90は、例えば、先に樹脂層50について説明したのと同様の塗工方式により形成することができる。
図7は、本発明の一態様に係る方法により製造されるラベル付き物品の一例を示す断面図である。図7に示すラベル付き物品300は、表示体210と、被転写体301と、これらの間に介在した感熱接着層80とを備えている。
図7に示すラベル付き物品は、先に説明した転写箔200を、被転写体301に熱転写することにより製造される。この熱転写は、例えば、サーマルプリンタなどの熱転写手段を用いて行われる。転写箔200では、上述した通り、第1支持体層10の厚みを特に小さくすることができる。この場合、表示体210の転写箔200から被転写体301への転写効率を、特に高くすることができる。
なお、ラベル付き物品300及びそれに対応した被転写体301の種類には、特に制限はない。例えば、ラベル付き物品300は、パスポート、査証、ID(identification)カード、及び証明書などの個別情報を含んだ媒体であってもよい。或いは、ラベル付き物品300は、商品又はその包装であってもよい。
(例1)
図6に示す転写箔200を、以下のようにして製造した。
まず、第1支持体層10として、膜厚が3μmのポリエチレンテレフタレートフイルムを準備した。次いで、このフイルムの一方の主面上に、離型層30を、グラビアコーティングにより形成した。この離型層30の膜厚は、0.4μmであった。
次いで、第2支持体層20として、膜厚が25μmのポリエチレンテレフタレートフイルムを準備した。次いで、このフイルムの一方の主面上に、ラミネート層40を、グラビアコーティングにより形成した。このラミネート層40の膜厚は、4μmであった。
続いて、第1支持体層10と第2支持体層20とを、離型層30とラミネート層40とが互いに接触するように向かい合わせて、熱ラミネート処理を行った。このようにして、第1支持体層10と離型層30とラミネート層40と第2支持体層20とがこの順に積層した積層体を得た。
次に、この積層体の第1支持体層10側の主面に、剥離層60及び樹脂層50を、グラビアコーティングにより形成した。剥離層60及び樹脂層50の膜厚は、共に0.6μmであった。以上のようにして、図1に示す積層体100を得た。
得られた積層体100の樹脂層50側の面に対して、ロールエンボス装置を用いた熱プレス処理を行った。これにより、樹脂層50に、ホログラム画像を表示可能なレリーフ構造を形成した。
続いて、樹脂層50のレリーフ構造を含んだ主面上に、アルミニウムを蒸着させて、反射層70を形成した。この反射層70の膜厚は、50nmであった。
次いで、反射層70上に、感熱接着層80を、グラビアコーティングにより形成した。この感熱接着層80の膜厚は、0.5μmであった。
次に、第2支持体層20を、ラミネート層40及び離型層30と共に、第1支持体層10から剥離した。このようにして、図5に示す転写箔200を得た。
その後、第1支持体層10の上に、スティッキング防止層90を、グラビアコーティングにより形成した。このスティッキング防止層90の膜厚は、0.4μmであった。
以上のようにして、図6に示す転写箔200を得た。この転写箔200の膜厚は、5μmであった。
このようにして得られた転写箔200は、上述した通り、第1支持体層10の厚みが3μmであり、全体の厚みが5μmである。この転写箔200は、従来の一般的なホログラム転写箔と比較して、膜厚が小さい。それにもかかわらず、上述した方法によると、このような転写箔200を、歪み、シワ、及び取り扱い時の破壊などの問題を生じることなしに、高い収率で製造することができた。即ち、上述した方法によると、高い品質を有した転写箔200を、高い収率で製造できることが分かった。
(例2)
続いて、例1で得られた転写箔200を用いて、熱転写を行った。被転写体としては、塩化ビニル製の白色カードを用いた。また、熱転写手段としては、サーマルヘッドを用いた。このサーマルヘッドとしては、解像度が600dpiのものを用いた。
以上のような構成において、独立したドットを、転写箔200から被転写体へと転写させた。その結果、転写されたドットの再現性は良好であった。また、熱転写の際に、サーマルヘッドと転写箔200との貼り付きは発生しなかった。加えて、転写部分には、欠けやピンホールなどは見られなかった。即ち、上記の転写箔200は、良好な熱転写特性を有していることが分かった。
10…第1支持体層、20…第2支持体層、30…離型層、40…ラミネート層、50…樹脂層、60…剥離層、70…反射層、80…感熱接着層、90…スティッキング防止層、100…積層体、200…転写箔、210…表示体、300…ラベル付き物品、301…被転写体。

Claims (10)

  1. 第1支持体層と、前記第1支持体層の一方の主面上に剥離可能に支持された第2支持体層と、前記第1支持体層の他方の主面上に剥離可能に支持された樹脂層とを備えた積層体を準備することと、
    前記積層体の前記樹脂層側の面の少なくとも一部に対して、エンボス加工を施すことと、
    前記エンボス加工の後に、前記積層体から前記第2支持体層を剥離することと
    を具備した転写箔の製造方法。
  2. 前記積層体は、前記第1支持体層と前記第2支持体層との間に、離型層と、前記離型層を間に挟んで前記第1支持体層と向き合ったラミネート層とを更に含んでいる請求項1に記載の転写箔の製造方法。
  3. 前記積層体は、前記第1支持層と前記樹脂層との間に、剥離層を更に含んでいる請求項1又は2に記載の転写箔の製造方法。
  4. 前記樹脂層の前記エンボス加工が施された部分の少なくとも一部の上に、反射層を形成することを更に具備した請求項1乃至3の何れか1項に記載の転写箔の製造方法。
  5. 前記エンボス加工の後に、前記樹脂層を間に挟んで前記第1支持体層と向き合った感熱接着層を形成することを更に具備した請求項1乃至4の何れか1項に記載の転写箔の製造方法。
  6. 前記第1支持体層の厚みは2.5μm乃至12μmの範囲内にある請求項1乃至5の何れか1項に記載の転写箔の製造方法。
  7. 前記第2支持体層の厚みは12μm乃至50μmの範囲内にある請求項1乃至6の何れか1項に記載の転写箔の製造方法。
  8. 被転写体に、請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法により製造された転写箔を熱転写することを具備したラベル付き物品の製造方法。
  9. 前記熱転写はサーマルプリンタを用いて行われる請求項8に記載のラベル付き物品の製造方法。
  10. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の転写箔の製造方法に用いられる積層体であって、第1支持体層と、前記第1支持体層の一方の主面上に剥離可能に支持された第2支持体層と、前記第1支持体層の他方の主面上に剥離可能に支持された樹脂層とを具備した積層体。
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