JP2012087512A - 中空壁用ダクト部材及びその部材を用いた中空壁の気密性ダクト構造 - Google Patents

中空壁用ダクト部材及びその部材を用いた中空壁の気密性ダクト構造 Download PDF

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Abstract

【課題】中空壁の外壁材と内壁材の貫通孔に容易に装着できるダクト部材を使用して、容易な施工でしかも室内での熱エネルギーの浪費が防止可能となる気密性ダクト構造を提供する。
【解決手段】 中空壁の内壁材Dの貫通孔A及び外壁材Eの貫通孔Bに、切り込み6、7を有する大径リング3及びネジ付き小径リング2aから成る挟み込みリングを切り込6、7みをずらして小径に絞って差し込み、その後復元させて大径リング3とネジ付き小径リング2aのフランジ8、9で内壁材D及び外壁材Eを挟み付け状態に凹凸5、4を嵌合させて装着する。そして、貫通孔A、Bの一方側から連通管材1を、貫通孔A、Bに装着したネジ付き小径リング2aの雌ネジ10に雄ネジ11、12を螺合させつつ連通管材1の端部フランジ13が突き当たるまで差し込んで成る。
【選択図】 図13

Description

本発明は、木造住宅等の中空壁にエアコン等の設備の配管や配線用に開口される貫通孔に対して、中空壁内の気密性を維持させるための中空壁用ダクト部材及びそのダクト部材を用いた中空壁の気密性ダクト構造に関する。
外壁材と内壁材とから成る中空壁の内面に気密シートを張設し、中空空間に断熱材を充填した木造住宅が、省エネルギー対策対象の高気密木造住宅として多く建設されている。
このような住宅にエアコンを設置する場合、通常外壁材と内壁材とを貫通した直径65mm程の貫通孔を開けて、該貫通孔に室内機と屋外機とを連結する排水管、冷媒管、電気コード等の配管や配線をしている。その配管、配線工事の際に、該貫通孔の両側は、室内と室外との気密性を保持するためにパテ等で塞がれている。
しかしながら、排水管、電気コード、冷媒管等の周囲のパテを施した部分には、パテの収縮や劣化等により亀裂、剥離、脱落等が発生し、生じた隙間によって気密性が損なわれ、壁面の断熱性が低下し、室内の冷暖房に熱エネルギーが大きく浪費されることとなる。
また外壁材側に施したパテに隙間が発生すると、その隙間から中空壁内に入り込んだシロアリ等の虫害で住宅の価値を損なってしまう場合もある。
一方、このような劣化し易いパテに、替えて劣化のし難いモルタルを使用した場合には、施工時において充填後の固化に時間がかかることと、壊れたエアコンを新しものと交換する際に固まったモルタルの除去が困難で施工し難くなる等の、上記の如きパテを用いた場合とは異なった問題が起こる。
このような問題を解決しようとして、下記引用文献1には、モルタルなどの充填材を使わずに、貫通孔に金属などの螺旋管を差し込んでその螺旋管と壁との隙間に弾性シール材を配し、この弾性シール材を螺旋管に螺合した固定リングで弾性シール材を壁に対して挟圧させることで隙間を塞ごうとする手法が提案されている。
しかし、この特許文献1の技術では、ダクト用の貫通孔が間柱や筋交等の耐力構造体を損傷するのを避けて外壁材側と内壁材側の中心位置をずらして設けられると、アルミニウムなどの金属やエンジニアプラスチック等の硬い素材で作られた螺旋管を殆ど曲げることができず、また無理に湾曲させると螺旋管が変形して固定リングが螺合できなくなり、取り付けることが不可能となる。
さらに、この方法では、専用の螺旋管及びその管に螺合する固定リング及び弾性シール材とを使用するものなので、資材のコストアップと固定リングの螺着等の施工に大変手間を要するという難点がある。
このような外壁材と内壁材との両貫通孔の中心位置が合わなくともその貫通孔に取り付け可能な構造を実現するため、本発明者は先に下記特許文献2の蛇腹状で管の長さを伸縮できる壁連通管材とその壁構造を提案し、また壁面の板材を気密シートとともに挟み着け、容易に気密性を図ることが可能となる特許文献3の挟み込みリングを提案している。
特開2000−179750号公報 特許第3848968号公報 特開2006−225847号公報
上記特許文献2では、イ)外壁材側と内壁材側の貫通孔の中心位置が上下左右にずれている場合であっても壁連通管材を貫通孔に装着でき、ロ)壁内の空間を外部の空間から長期間有効に遮断して中空壁内の気密性を維持して壁全体の断熱性の機能低下や虫等の侵入防止が可能となり、ハ)さらにエアコン等の装置の取付工事や交換工事などの施工も容易に行うことが可能となった。
しかしながら、上記特許文献2の技術を実施しようとしたとき、外壁材と内壁材の両貫通孔に壁連通管材を小さく潰して変形させて差し込む作業と、差し込んだ後で膨らまして形を復元させフランジを両貫通孔に密着させる作業とが面倒であるという難点があった。
また、実際の現場では外壁材又は内壁材の壁厚が大小様々であって、それに合わせて壁材に開けられている貫通孔の長さや径の状態は、実際には真円ではなく形が変形したり崩れていたり、また孔のサイズが大小各種あって、その状態によっては密閉性が充分には得られず、その結果、隙間が発生して中空壁内の気密性が損なわれてしまう虞があった。
一方特許文献3の挟み込みリングは、両貫通孔での外壁材と内壁材の壁材自体の気密性は図ることができても、中空壁全体の気密性を維持させることができるものではなかった。
そこで本発明は、中空壁の貫通孔での壁材自体の気密性を高めるとともに室内と室外と及び中空壁内の気密性が得られるように、外壁材と内壁材に形成された貫通孔に容易に装着できる中空壁用ダクト部材と、そのダクト部材を使用して、施工が容易で、しかも室内での熱エネルギーの浪費が防止可能となる中空壁の気密性ダクト構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の中空壁用ダクト部材は、中空壁の内壁材と外壁材に設けた貫通孔に用いるダクト部材であって、弾力性の大径リングと弾力性のネジ付き小径リングで一対を成し、貫通孔の開口縁に装着する挟み込みリングと、該挟み込みリングに挿通して前記貫通孔に貫装する連通管材とから成る。
前記挟み込みリングは、前記貫通孔の径と等しいか又は僅か小さい外径の円筒部の基端にフランジを形成した大径リングと、該大径リングの内径と等しい外径の円筒部の内周面に雌ネジを形成するとともに基端にフランジを形成したネジ付き小径リングとから成り、該大径リング及び小径リングにはそれぞれ周方向を切断する切り込みを設けるとともに前記大径リングの内周面と前記ネジ付き小径リングの外周面とにそれぞれ自由位置で嵌合可能な凹凸を形成して成る。
前記連通管材は、前記中空壁の壁厚よりも長く且つ前記ネジ付き小径リングの内径と略等しい外径の管材の基端に端部フランジを形成し、且つ前記ネジ付き小径リングの雌ネジに螺着可能とする雄ネジを形成し、該雄ネジの位置は、前記端部フランジが当たるまで前記貫通孔に差し込んだときに、前記中空壁の内壁材の貫通孔及び/又は外壁材の貫通孔の直内側となる部位の外周面としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記連通管材の中間部を、柔軟又は硬質の直状管に形成するか、又は柔軟な蛇腹状管に形成したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記各発明において、前記連通管材の中間部の外周面に、ネジ付き小径リングの雌ネジに螺着可能とする雄ネジを先端部及び基端部に形成した雄ネジと連続して形成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記各発明において、前記連通管材の先端部に、差込ガイド部を延設したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、上記請求項1から4のうちいずれかに記載の中空壁のダクト部材を用いた中空壁の気密性ダクト構造であって、中空壁の内壁材の貫通孔及び/又は外壁材の貫通孔に、挟み込みリングを切り込みをずらして小径に絞って差し込み、その後復元させて大径リングとネジ付き小径リングのフランジで内壁材及び/又は外壁材を挟み付け状態に装着し、前記貫通孔の一方側から連通管材を、貫通孔に装着したネジ付き小径リングの雌ネジに雄ネジを螺合させつつ端部フランジが突き当たるまで差し込んだことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、前記中空壁の外側へ突出した連通管材の先端側部分を切除したことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、上記請求項6に記載の発明において、前記筒部の基端に押えフランジを備え、先端部に切欠部を有するとともにその先端部に連通管材の内径より大径に開いた爪部を備えた端部押え部材を用い、切除した連通管材の先端部部分から該端部押え部材を前記押えフランジが連通管材の切除部分に当たるまで差し込み爪部で固定したことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、上記各発明において、前記貫通孔の径と等しいか又は僅か小さい外径の円筒部の基端にフランジを形成した大径リングと、前記大径リングの内径と等しい外径の円筒部の基端にフランジを形成したネジなし小径リングとにそれぞれ周方向を切断する切り込みを設け、且つ前記大径リングの内周面と前記ネジなし小径リングの外周面とにそれぞれ自由位置で嵌合可能な凹凸を形成した一対の弾力性のネジなし挟み込みリングを用い、ネジ付き小径リングを有した挟み込みリングを装着しない内壁材又は外壁材の貫通孔に対して、連通管材を差し込む前に、前記ネジなし挟み込みリングを切り込みをずらして小径に絞って差し込み、その後復元させて大径リングとネジなし小径リングのフランジで内壁材及び/又は外壁材を挟み付け状態に装着したことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、上記各発明において、前記貫通孔の径より大径リングの外径が小さい場合において、前記貫通孔の内部と大径リングの外周との間に納まるサイズの環状の充填材を用い、前記貫通孔の内部と大径リングの外周との間に該充填材を配着したことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、上記各発明において、前記中空壁が内壁材又は外壁材のいずれか一方の内側に気密シートを張設した中空壁であって、貫通孔が該気密シートとともに内壁材又は外壁材を貫通したものであることを特徴とする。
本発明の中空壁用ダクト部材は、挟み込みリングの大径リングとネジ付き小径リングを内壁材及び外壁材の貫通孔へ装着する際に、フランジ部分も含めて切り込みをずらして小径に絞ると貫通孔の中に簡単に差し入れることができる。
そして、貫通孔内に差し入れた前記挟み込みリングを復元させて、大径リングの内周面とネジ付き小径リングの外周面に対応して形成した凹凸を嵌合させることで貫通孔の内壁材と外壁材部分を各フランジで両側から挟み付け状態に装着することが可能となる。
その際、前記挟み込みリングは、どの嵌合位置においても自由に凹凸部分で嵌合可能なので、前記内壁材又は外壁材が厚さに大きな違いがあっても短時間で壁材を両側からフランジで隙間なく挟み付けて確実に固定することが可能となる。
さらに、ネジ付き小径リング内周面の雌ネジに連通管材の雄ネジを螺着して内壁材及び外壁材を貫通させ、前記連通管材を貫通孔へ確実に装着することが可能となる。
そして、前記連通管材が内壁材及び外壁材を架橋した状態となって、前記挟み込みリングと連通管材とは少なくとも一方の壁面では挟み込みリングに螺着部で密閉して室内と室外とを遮断することが可能となる。また、内壁材及び外壁材の両方の貫通孔に挟み込みリングを使用して密閉する場合では中空壁内の中空空間を外部から遮蔽し、該中空空間の気密性を確実に保持することが可能となる。
請求項2に記載の発明においては、前記連通管材の管材の中間部を、柔軟又は硬質の直状管に形成するか、又は柔軟な蛇腹状管に形成して成るものであり、これらはいずれも前記貫通孔に装着された前記挟み込みリングに対して中間部はスライドさせて、一方で螺着することが可能となる。
この内、柔軟又は硬い直状管を形成した場合では、差込側の前記挟み込みリングに対して先端側の雄ネジが通過後その直状管部分を一気にスライドさせて距離を稼いで先端側の雄ネジを先端側の挟み込みリングに螺着できるのでより速く連通管材を挟み込みリングに装着させることが可能となる。その際、直状管部分が柔軟であると、内壁材及び外壁材の両貫通孔の中心が前後左右に多少ずれていても装着が可能となる。
また、柔軟な蛇腹状部を形成した場合では、上記直状管と下場合と同様に、差込側の前記挟み込みリングに対して先端側の雄ネジが通過後その直状管部分を一気にスライドさせて距離を稼いで先端側の雄ネジを先端側の挟み込みリングに螺着できるのでより速く連通管材を挟み込みリングに装着させることが可能となる。そしてその際、蛇腹状部が極めて柔軟となるので、内壁材及び外壁材の両貫通孔の中心が前後左右に大きくずれていても装着が可能となる。
請求項3に記載の発明においては、前記連通管材の管材の中間部の外周面に、ネジ付き小径リングの雌ネジに螺着可能とする雄ネジが先端部から基端部まで連続して形成されているので、差込側の前記挟み込みリングに対して回転を続けることでそのまま先端側の挟み込みリングにまで進行して螺着させることが可能となる。中間部も続けて回転させなければならないので、この形態は内壁材と外壁材との間の距離が短い場合に適している。
請求項4に記載の発明においては、一方の貫通孔から前記連通管材の先端部を差し込む際に、差込ガイド部が奥の貫通孔に届いて先端を円滑に奥の貫通孔に貫通させるこができ、連通管材の装着作業が容易となり施工能率の向上が可能となる。
請求項5に記載の発明は、上記請求項1から4のうちいずれかに記載の中空壁用ダクト部材を用いた中空壁の気密性ダクト構造である。
この気密性ダクト構造は、前記挟み込みリングを用いるので、実際には真円ではなく形が変形したり崩れている貫通孔に対しても前記内壁材又は外壁材にそれぞれ装着されて密閉性を得ることが可能となり、さらに、その挟み込みリングに前記連通管材を貫装して内壁材と外壁材の両貫通孔に架橋した状態で、それぞれがネジで確実に螺着されて貫通孔が密閉される結果、中空空間の気密性を確実に保持することが可能となる。
その際、前記挟み込みリングと、両貫通孔に架橋状態の連通管材とは少なくとも一方の壁面では挟み込みリングに螺着部で密閉されて室内と室外を遮断することが可能となる。
また、内壁材及び外壁材の両方の貫通孔に挟み込みリングを使用して密閉する場合では中空壁内の中空空間を外部から遮蔽し、該中空空間の気密性を確実に保持することが可能となる。
そして施工の際には、中空壁の内壁材と外壁材に設けた貫通孔に、それぞれの一方端にフランジを備え且つ切り込みを有する大径リングとネジ付き小径リングからなる挟み込みリングを切り込みをずらして小径に絞って差し込んだ後、前記挟み込みリングを復元して凹凸を嵌合させることによって、前記貫通孔に対して容易に挟み込みリングを装着することが可能となる。
さらに、その挟み込みリングには貫通孔のいずれか一方側から連通管材をネジ付き小径リング内周面の雌ネジに外周面に備えた雄ネジを螺合させつつ差し込むものなので、連通管材そのものは小さく押し潰す必要はなく、また、その作業は壁の一方側から両貫通孔に手を入れて前記挟み込みリングを前記貫通孔に容易に装着することが可能となるので作業時間の大幅な短縮が可能となる。
請求項6に記載の発明においては、前記挟み込みリングのいずれか一方の外側へ突出した連通管材の先端側部分を切除することで、壁面がスッキリし、突出部分で壁面の外観を損ねる虞がない。
請求項7に記載の発明においては、切除した連通管材の先端部部分から該端部押え部材を前記押えフランジが連通管材の切除部分に当たるまで差し込み爪部で該端部押え部材を連通管材に固定して、前記連通管材の先端側部分の切除部分が剥き出しなっていた部分を端部押え部材のフランジ面で覆うことが可能となる。この結果、壁面の外観を損ねることを防止し、見映えを良くすることが可能となり、また同時に切除部分における気密性をより高めることが可能となる。
請求項8に記載の発明は、ネジ付き小径リングを有した挟み込みリングが装着されていない貫通孔に対して、連通管材を差し込む前にネジなし挟み込みリングのフランジで内壁材又は外壁材を両側から挟み付け状態に装着することで、前記挟み込みリングを装着しない内壁材又は外壁材の貫通孔の機密性を確保することが可能となる。
そして、ネジなし挟み込みリングには内周面にネジがないので、その中に連通管材を回転させずにストレートで貫通させることができ、前記連通管材に設けた雄ネジ部分では回転させるものの、ネジなし挟み込みリング部分では素早く連通管材を装着することが可能となる。
請求項9に記載の発明においては、貫通孔の内部と大径リングの外周との間に充填材を挟ように充填することで、貫通孔の径より大径リングの外径が小さい場合など、貫通孔と挟み込みリングとの間に大きな隙間があったとしても、その隙間が充填され貫通孔の中心に前記挟み込みリングの中心を重ね合わせるように中央寄せされて、貫通孔から挟み込みリングが外れることなく装着可能となる。
そして、切り込みで割れている挟み込みリングが外に開くのを大径リングの外周から中央に向って押さえ付け、挟み込みリングの小径リング内周面の雌ネジと前記連通管材の外周面の雄ネジとの密着性を確保し、その貫通孔周囲全体の気密性を維持することが可能となる。
請求項10に記載の発明においては、内壁材と外壁材の少なくとも一方の内面に気密シートを張設することで、該気密シートによって壁内の空気及び水蒸気の通過を防止し、中空空間の気密性を高めることが可能となり、熱エネルギーの浪費の防止に役立つものとなる。
以上のように本発明は、外壁材と内壁材の厚さがや貫通孔の形状が種々異なっていたとしても、切り込みをずらして小径に絞って貫通孔に容易に装着可能となる挟み込みリングを壁材の厚さに自由に対応して挟んで固定可能となり、装着した貫通孔との機密性を確保し、且つ該挟み込みリングを介して連通管材をその貫通孔に気密に固定することが可能となり、外壁材と内壁材の中空空間を外部空間から確実に遮断させることができるようになる。
この結果、中空壁の中空空間への貫通孔からの外気の侵入や湿気の侵入を防いで、壁面への結露の発生を防止するとともに室内温度を快適に維持するための冷暖房費の大幅な節約が可能となる。
本発明の挟み込みリングの(イ)は大径リング、(ロ)はネジ付き小径リング、(ハ)はネジなし小径リングを示す各斜視図である。 大径リングとネジ付き小径リングとの嵌合状態を示す挟み込みリングの斜視図である。 大径リングとネジなし小径リングとの嵌合状態を示す挟み込みリングの斜視図である。 大径リングを押して径を小さ絞った状態を示す斜視図である。 本発明の連通管材の(イ)は雄ネジが連続した形態、(ロ)は雄ネジを両側に形成した形態、(ハ)は雄ネジを先端側に形成した形態、(ニ)は雄ネジを端部フランジ側に形成した形態、(ホ)は両側の雄ネジ間に蛇腹を形成した形態を示す各斜視図である。 充填材を示す斜視図である。 端部押え部材の(イ)が縦断側面図(ロ)が斜視図である。 挟み込みリングの(イ)は側面図、(ロ)は縦断側面図である。 挟み込みリングに連通管材を嵌合した状態を示す斜視図である。 大径リングとネジなし小径リングとの嵌合状態を示すネジなし挟み込みリングの斜視図である。 挟み込みリングとネジなし挟み込みリングに連通管材を嵌合した状態を示す斜視図である。 本発明の気密性ダクト構造の施工工程を示し、(イ)がネジ付き小径リングを装着しよとしている状態、(ロ)が大径リングとネジ付き小径リングを嵌合した状態、(ハ)が挟み込みリングを装着完了した状態を示す各縦断側面図である。 本発明の気密性ダクト構造の施工工程を示し、(イ)が装着した挟み込みリングに連通管材を装着する前の状態、(ロ)が一方の貫通孔の挟み込みリングに連通管材を装着中の状態、(ハ)が両方の挟み込みリングに連通管材を装着完了した状態を示す各縦断側面図である。 気密性ダクト構造の(イ)が連通管材部分は縦断していない縦断側面図、(ロ)が連通管材も縦断した状態を示す縦断側面図である。 別の形態の気密性ダクト構造の施工工程を示し、(イ)が挟み込みリングに連通管材を装着中の状態、(ロ)が挟み込みリングに連通管材を装着完了した状態を示す各縦断側面図である。 気密性ダクト構造を示す縦断側面図である。 別の形態の気密性ダクト構造を示す縦断側面図である。 別の形態の気密性ダクト構造を示す縦断側面図である。 別の形態の気密性ダクト構造を示す縦断側面図である。 別の形態の気密性ダクト構造を示す縦断側面図である。 別の形態の気密性ダクト構造を示す縦断側面図である。
本発明を実施するための形態を以下説明する。
本発明は、図12の(イ)に示すように、内部に中空空間Cを有する内壁材Dと外壁材Eとから成る中空壁に設けた貫通孔A、Bに対して使用するダクト部材とそのダクト部材を用いた中空壁の気密性ダクト構造に関する。
このダクトには、後で室内のエアコンと外の室外機とを繋ぐ冷媒管や配水管等のパイプ及び電気コード等が貫通孔A、Bに設けられ、最後にパテ等の充填材を冷媒管や配水管等のパイプ及び電気コード等の周囲の隙間に施して、エアコンなどの設備工事が終了することとなる。
本発明は、このようなエアコン等の取り付け工事をする前の貫通孔A、Bに対して施す技術を提供する。
本発明において対象となる中空壁は、図12に示すように、室内側には石膏ボード等の内壁材Dを張り、間柱等により一定の間隔をおいて中空空間Cを形成し、その外側にセメント系外壁材等の外壁材Eを張った構造の中空壁である。
なお、該外壁材Eは各種板材を複数重ね合わせた構造としたものが多い。
このような内壁材Dと外壁材Eに設ける二つの貫通孔A、Bは、図12の(イ)に示すように、通常同じ径の孔が同じ高さの位置に貫通していることが多いが、両者が異なる径の孔となっている場合や、図15に示すように、中心位置が上下や左右に異なった場合など、実際の施工現場によって様々異なることもある。
通常、外壁材Eの内側に気密シートFを張るが、該気密シートFは内壁材Dの内側に張る場合もある。このような気密シートFは、壁内の空気と水蒸気の移動を遮断し、中空空間Cに充填したグラスウールなどの断熱材が結露水で機能低下を起こすのを防止する。
本発明の中空壁用ダクト部材は、前記貫通孔A、Bに装着し、中空壁内とその外部とを遮断して中空壁内の気密性の保持を可能とする中空壁用ダクト部材であり、そのダクト部材を用いた気密性ダクト構造では、後にエアコン等の設備をした貫通孔A、Bを塞いで室外と室内とを遮断する。
そこで先ず本発明の中空壁の貫通孔に用いるダクト部材から先に説明する。
本発明の中空壁用ダクト部材は、図9及び図11に示すように、弾力性を有するプラスチック製の大径リング3と、同じく弾力性を有する弾力性のネジ付き小径リング2aとで一対を成す挟み込みリングと、該挟み込みリングの中に差し込まれる連通管材1との組み合わせ部材である。
さらに前記挟み込みリングは、図1の(イ)に示す大径リング3と、図1の(ロ)に示す内周面に雌ネジ10を形成したネジ付き小径リング2aとを組み合わせ一対としたものであり、両リングにはそれぞれの周方向を切断する切り込み7、6を設ける。
該大径リング3は、図12の(ハ)に示すように、前記貫通孔A、Bの径と等しいか又は僅か小さい外径の円筒部の基端にフランジ9を形成し、また前記ネジ付き小径リング2aは、前記大径リング3の内径と等しい外径の円筒部の内周面に雌ネジ10を形成し、さらに基端にはフランジ8を形成する。
また図8の(イ)の側面図、(ロ)の従断側面図に示すように、前記大径リング3の内周面と前記ネジ付き小径リング2aの外周面とにそれぞれ自由位置で嵌合可能に形成した凹凸5、4を設ける。
この凹凸5、4は、前記大径リング3とネジ付き小径リング2aとを、図2に示すように、結合するために嵌合させるものである。従って、螺旋のネジ状の凹凸5、4とすると回転で嵌合幅がどの位置においても確実に嵌合させることが可能となる。
また、そのような螺旋の凹凸5、4ではなくとも、細かいピッチの円周溝とすれば自由位置での凹凸嵌合が可能となる。
そして、前記大径リング3とネジ付き小径リング2aは、いずれも弾力性を有するものとするので、その外側を押すと変形し、図4に示すように、径を小さく絞ることができ、中空壁の貫通孔A、Bの中に入れることが可能となる。
このため前記挟み込みリングの材質は復元可能に変形できるポリエチレン等の合成樹脂の使用が好ましい。
また、前記連通管材は、図13の(ハ)に示すように、前記中空壁の壁厚よりも長く、且つ前記ネジ付き小径リング2aの内径と略等しい外径の管材の基端に端部フランジ13を形成し、且つ前記ネジ付き小径リング2aの雌ネジ10に螺着可能とする雄ネジを、前記端部フランジ13が当たるまで前記貫通孔A、Bに差し込んだときに、前記中空壁の内壁材Dの貫通孔A及び外壁材Eの貫通孔Bのうち少なくともいずれかの直内側となる位置の外周面に形成する。
即ち連通管材1は、該連通管材1のフランジ13寄りの外周面と先端1a寄り外周面に前記ネジ付き小径リング2aの雌ネジ10に噛合可能とする雄ネジ11、12を形成する態様(図5の(ロ)に示す)と、前記連通管材1のフランジ13寄りの外周面にのみ前記ネジ付き小径リング2aの雌ネジ10に噛合可能とする雄ネジ11を形成する態様(図5の(ニ)に示す)と、前記連通管材1の先端寄り外周面にのみ前記ネジ付き小径リング2aの雌ネジ10に噛合可能とする雄ネジ12を形成する態様(図5の(ハ)に示す)と、前記連通管材1の中間部の外周面に、ネジ付き小径リング2aの雌ネジに螺着可能とする雄ネジ14を先端部及び基端部に形成した雄ネジ11、12と連続して形成する態様(図5の(イ)に示す)の、4つの各態様が可能となる。
また、前記連通管材1の中間部は、柔軟又は硬質の直状管(図5の(ロ)、(ハ)、(ニ)に示す)に形成するか、又は柔軟な蛇腹状管16(図5の(ホ)に示す)に形成することも可能である。
さらに、前記連通管材1の先端部には、円筒状(図5の(イ)に示す)や先細りテーパー筒状(図5の(ロ)、(ハ)、(ニ)に示す)の差込ガイド部17を延設することもでき、 該差込ガイド部17によって、施工中に上記連通管材1の先端1a側に備わる先細りテーパー状などの差込ガイド部17の先端が奥の貫通孔内に届いて直接入り易くなるので、前記連通管材1の装着作業が容易となる。
該連通管材1の材質は、ポリエチレン等の合成樹脂製とし、薄く柔い管や厚く硬い管などの使用が可能である。
このように本発明の中空壁用ダクト部材は、少なくとも前記挟み込みリング及び前記連通管材1が必要であり、これらのダクト部材を、図9及び図11に示すように組み合わせて中空壁の貫通孔に用いる。
従って、本発明の中空壁用ダクト部材は、中空壁の貫通孔A、Bとサイズとが密接な関係を有するものである。
例えば、前記大径リング3とネジ付き小径リング2aのフランジ9、8の部分は、図12の(ハ)に示すように、いずれも貫通孔A、Bの径よりは大きい径に形成する。これは内壁材Dと外壁材Eに設けた貫通孔A、Bの周囲の内壁材Dと外壁材Eと、をそれぞれ両側から挟むものだからである。
しかし、過度に大きいと、切り込み6、7を最大にずらしても図12の(イ)に示すように小さくは絞れず、このため貫通孔A、Bを通過できなくなる場合がある。このため、その絞りが少なくても貫通孔A、Bを通過可能とするためにも、前記フランジ8、9は小径の方がより好ましい。従って、前記フランジ8、9は、少なくとも貫通孔A、Bから容易に外れない程度の大きさの径に形成する。
また、前記挟み込みリングのネジ付き小径リング2aに差し込まれる前記連通管材1は、基端に前記貫通孔A、Bの径より大径の端部フランジ13を形成するが、この端部フランジ13は、機能的には図14に示すように、挟み込みリングのフランジ8、9に当たればそれ以上内部に進まないので、小さくとも機能的な問題はない。しかし前記挟み込みリングのフランジ8、9より大きい径に形成した方が、挟み込みリングのフランジ8、9部分が外から見えなくなるので見映えが良くなるので好ましい。
本発明で使用する中空壁用ダクト部材は、上記挟み込みリング及び前記連通管材1のほかにも図2の(ハ)に示すように、前記ネジ付き小径リング2aの構成のうち、円筒部の内周面に形成した雌ネジ10がない構成としたネジなし小径リング2bを用いて、前記挟み込みリングのうち大径リング3と組み合わせたネジなし挟み込みリングと、図6に示す環状の充填材23と、図7に示す端部押え部材18と、の3つのいずれの部材も前記挟み込みリングと前記連通管材1とを対応をさせて使用することが可能である。
そのうち前記ネジなし挟み込みリングは、図3、図10及び図11に示すように、大径リング3の内周面と前記ネジなし小径リング2bの外周面とにそれぞれ自由位置で嵌合可能な凹凸5、4を形成し、この凹凸5、4で前記大径リング3とネジなし小径リング2bとを結合する。
また前記端部押え部材18は、図7に示すように、筒部19の基端に押えフランジ20を備え、先端に切欠22を有するとともに、その先端部に連通管材1の内径より大径に開いた爪部21を有する態様のものが使用できる。
また、前記充填材23は、弾力性を備えた発泡樹脂製で、図16に示すように、前記大径リング3の外径と等しい内径の環状を成すものが使用できる。前記貫通孔A、Bの径が不規則状態でも柔軟に対応して充填できるため使用可能である。
以上、本発明のダクト部材を説明したが、次にこのようダクト部材及を中空壁の貫通孔A、Bに使用した中空壁の気密性ダクト構造について以下説明する。
その構造は、図12の(イ)に示すように、中空壁の内壁材Dと外壁材Eに設けた貫通孔A、Bに、図12の(ロ)に示すように、それぞれの基端にフランジ8、9を備え且つ切り込み6、7を有する大径のリング3と小径のネジ付き小径リング2aからなる挟み込みリングを使用し、両リング3、2aを前記切り込み7、6をずらして小径に絞って差し込み、その後挟み込みリングを復元して図12の(ハ)に示すように、内壁材Dと外壁材Eの貫通孔A、Bにそれぞれフランジ9、8で挟み付け状態に凹凸5、4を嵌合させて装着した構成とする。
そして、図13の(イ)に示すように、前記貫通孔A、Bの一方側から、図13の(ロ)に示すように、連通管材1をネジ付き小径リング2aの内周面の雌ネジ10に雄ネジ11、12を螺合させつつ、図13の(ハ)に示すように、端部フランジ13が大径リング3又はネジ付き小径リング2aのフランジ9に当接するまで差し込む。
その後、図14の(イ)、(ロ)に示すように、前記挟み込みリングの外側へ突出した連通管材1の先端1a側部分や差込ガイド部17を切除する。
このような構成の中空壁の気密性ダクト構造は、図14に示すように、前記挟み込みリングが貫通孔周囲の前記内壁材D又は外壁材Eにそれぞれ装着されて密閉性が得られ、さらに、その挟み込みリングに前記連通管材1を貫装して内壁材Dと外壁材Eの両貫通孔A、Bに架橋した状態で、ネジ付き小径リング2aの雌ネジ10と連通管材1の雄ネジ11、12とで確実に螺着されて貫通孔A、Bが密閉される結果、中空空間Cの気密性を確実に保持することが可能となる。
本発明では連通管材1の先端側部分を切除した後に、さらにその切除部分を図7に示す端部押え部材18で覆う形態が可能である。
この端部押え部材18は、図17に示すように、切除した連通管材1の先端部部分から前記押えフランジ20が連通管材1の切除部分に当たるまで差し込む。
このように差し込まれた端部押え部材18は、前記連通管材1の内周面1bに前記爪部21が押圧状態で接触し、その爪部21先端の摩擦抵抗で容易に抜けないように食い込み状態で固定される。
該端部押え部材18を用いると、剥き出しなっていた連通管材1の切除部分が押えフランジ20面で隠れるので、壁面の見映えを良くすることが可能となり、同時に切除部分を塞いで気密性を高めることが可能となる。
また、本発明の気密性ダクト構造では、図16に示すように、前記貫通孔A、Bの径より大径のリング3の外径が小さい場合において、前記貫通孔A、Bの内部と大径のリング3の外周との間に、図6に示す弾力性を備えた発泡樹脂製の環状の充填材23を配着した構造が可能である。
前記貫通孔A、Bの径より大径リングの外径が小さい場合は、この充填材23を前記貫通孔A、Bの内部と大径リング3の外周との間に充填することで、前記貫通孔A、Bと挟み込みリングの大径リングの外周との間に大きな隙間があったとしても、その隙間をなくすように充填でき、また貫通孔A、Bの中心に前記挟み込みリングの中心を合わせるように該挟み込みリングを中央に寄せるこが可能となる。
そしてさらに、前記充填材23は、切り込み6、7で割れている挟み込みリングの大径リング3の外周から中央に向って押さえ付けて、前記挟み込みリングが開いて緩くなるの防止し、また前記挟み込みリングのネジ付き小径リング2aの内周面の雌ネジ10と前記連通管材1の外周面の雄ネジ11、12との密着性を高め、全体の気密性を維持させることが可能となる。
また前記充填材23は、図18に示すように、ネジなし小径リング2bの挟み込みリングを使用した場合でもネジ付き小径リング2aを使用した場合と同様に、充填材23を前記貫通孔A、Bの内部と大径リング3の外周との間に充填でき、前記貫通孔A、Bと挟み込みリングの大径リングの外周との間に大きな隙間があったとしても、大径リング3外側の隙間をなくすように充填でき、また切り込み6、7で割れているネジなし挟み込みリングの大径リング3の外周から中央に向って押さえ付け、前記ネジなし挟み込みリングが開いて緩くなるの防止し、また前記ネジなし小径リング2aの内周面と前記連通管材1の外周面の密着性を高め、全体の気密性を維持させることが可能となる。
なお、図5の(イ)に示すように、両側の雄ネジ11、12との間に続く雄ネジ14を連続して形成した形態では、差込側の前記挟み込みリングに対して回転をし続けることでそのまま先端側の挟み込みリングにまで進行して螺着させるものなので、奥の挟み込みリングに到達するまで時間がかかり、このため内壁材Dと外壁材Eとの間の距離が短い場合の使用に適している。
また、図5の(ロ)(ハ)(ニ)に示すように、中間に柔軟又は硬い直状管を形成した形態では、差し込む際に直状管部分を一気にスライドさせて、より速く連通管材1を装着させることが可能となる。
さらに、直状管部分を図5の(ホ)に示すように、蛇腹状としたり、柔軟な直状管とすれば、図15の(イ)(ロ)に示すように、この部分が湾曲変形して内壁材D及び外壁材Eの両貫通孔A、Bの中心がそれぞれ上下左右に多少ずれていても連通管材1の中間を屈曲させて両貫通孔A、Bに確実に装着することが可能となる。
以上の気密性ダクト構造は、前記内壁材Dと外壁材Eの少なくとも一方の壁面には、挟み込みリングにより貫通孔A、Bに対する密閉性が得られ、さらにその挟み込みリングに螺着された前記連通管材1が、前記内壁材Dと外壁材E間に架橋されて、中空空間Cと外部とが遮断されるので、中空空間Cの気密性が確実に保持可能となる。
本発明では前記挟み込みリングを装着する貫通孔が前記内壁材Dの貫通孔Aであるか又は外壁材Eの貫通孔Bであるか又は両方であるかで使い方が異なる。
例えば、図18及び図19に示すように、前記挟み込みリングを装着する貫通孔が前記内壁材Dの貫通孔Aのみとする態様が可能であり、そのうち、図18は連通管材1を切除したままとした場合を示し、図19は連通管材1の切除部分に端部押え部材18を装着した場合を示している。
また、図20及び図21に示すように、前記挟み込みリングを装着する貫通孔が前記外壁材Eの貫通孔Bのみとする態様が可能であり、そのうち、図20は連通管材1を切除したままとした場合を示し、図21は連通管材1の切除部分に端部押え部材18を装着した場合を示している。
上記図18から図21には、いずれも外壁材Eの内側に気密シートFが張られた場合を示している。
このように外壁材Eの内側に気密シートFが張られた場合には、外壁材Eの貫通孔Bに挟み込みリングを装着し、これに螺着可能に前記連通管材1のうち、図5の(イ)(ロ)(ハ)(ホ)に示す雄ネジ12を備えた連通管材1を用いると、中空空間Cを含む中空壁内が外気から確実に遮断され、中空空間Cに充填したグラスウールなどの断熱材が結露水で機能低下を起こすのを防止することができる。
また、室内機と室外機のあるエアコン設置工事などを施工し、連通管材1の内周面1b内の室内側と室外側の開口隙間にパテ等を充填して開口部を塞いだ後において、内壁材Dの内側に気密シートFを張った場合には、内壁材Eの貫通孔Aに挟み込みリングを装着し、これに螺着可能に前記連通管材1のうち、図5の(イ)(ロ)(ニ)(ホ)に示す雄ネジ11を備えた連通管材1を用いると、内壁材Dの貫通孔Bに挟み込みリングと連通管材1とが螺着され、内壁材Dの室内側と中空空間Cを含む室外側とが確実に遮断され、室内と温度差のある外気が室内に侵入するのを防ぐことが可能となる。
したがって、最良となるのは、図12から図17に示すように、内壁材D及び外壁材Eの両方の貫通孔A、Bに挟み込みリングを使用する場合であり、この場合には中空空間Cが室外側と室内側の両方で確実に遮蔽され、中空空間Cの気密性を確実に保持することが可能となる。
本発明では、貫通孔A、Bのどちらにも、挟み込みリングを絞ることで容易に装着することができ、且つその作業は壁の一方側から装着することができるので作業時間を大幅に短縮させることが可能となる。
本発明は中空壁の内壁材と外壁材に設けた貫通孔に装着する中空壁用ダクト部材と、そのダクト部材を用いた中空壁の気密性ダクト構造であるが、本発明の中空壁用ダクト部材は壁面以外にも、床面、天井面などで間隔を開けて二重構造を成した部分に貫通孔を設ける場合には、その内部の気密性の保持を目的として使用が可能である。
1 連通管材
1a 連通管材の先端部
1b 連通管材の内周面
2a ネジ付き小径リング
2b ネジなし小径リング
3 大径リング
4 小径リングの凹凸
5 大径リングの凹凸
6 小径リングの切り込み
7 大径リングの切り込み
8 小径リングのフランジ
9 大径リングのフランジ
10 ネジ付き小径リングの雌ネジ
11 連通管材の雄ネジ
12 連通管材の雄ネジ
13 フランジ
14 連続雄ネジ
15 直状管
16 蛇腹状部
17 差込ガイド部
18 端部押え部材
19 端部押え部材の筒部
20 端部押え部材の押えフランジ
21 端部押え部材の爪部
22 端部押え部材の切欠部
23 充填材
A 貫通孔
B 貫通孔
C 中空空間
D 内壁材
E 外壁材
F 気密シート

Claims (10)

  1. 中空壁の内壁材と外壁材に設けた貫通孔に用いるダクト部材であって、
    弾力性の大径リングと弾力性のネジ付き小径リングとで一対を成し、前記貫通孔の開口縁に装着する挟み込みリングと、該挟み込みリングに挿通して前記貫通孔に貫装する連通管材と、から成り、
    前記挟み込みリングは、前記貫通孔の径と等しいか又は僅か小さい外径の円筒部の基端にフランジを形成した大径リングと、該大径リングの内径と等しい外径の円筒部の内周面に雌ネジを形成するとともに基端にフランジを形成したネジ付き小径リングとから成り、該大径リング及び小径リングにはそれぞれ周方向を切断する切り込みを設けるとともに前記大径リングの内周面と前記ネジ付き小径リングの外周面とにそれぞれ自由位置で嵌合可能な凹凸を形成し、
    前記連通管材は、前記中空壁の壁厚よりも長く且つ前記ネジ付き小径リングの内径と略等しい外径の管材の基端に端部フランジを形成し、且つ前記ネジ付き小径リングの雌ネジに螺着可能とする雄ネジを形成し、該雄ネジの位置は、前記端部フランジが当たるまで前記貫通孔に差し込んだときに、前記中空壁の内壁材の貫通孔及び/又は外壁材の貫通孔の直内側となる部位の外周面としたことを特徴とする中空壁用ダクト部材。
  2. 連通管材の中間部を、柔軟又は硬質の直状管に形成するか、又は柔軟な蛇腹状管に形成したことを特徴とする請求項1に記載の中空壁のダクト部材。
  3. 連通管材の中間部の外周面に、ネジ付き小径リングの雌ネジに螺着可能とする雄ネジを先端部及び基端部に形成した雄ネジと連続して形成したことを特徴とする請求項1に記載の中空壁のダクト部材。
  4. 連通管材の先端部に、差込ガイド部を延設したことを特徴とする請求項1から3のうちいずれかに記載の中空壁のダクト部材。
  5. 請求項1から4のうちいずれかに記載の中空壁のダクト部材を用いた中空壁の気密性ダクト構造であって、
    中空壁の内壁材の貫通孔及び/又は外壁材の貫通孔に、挟み込みリングを切り込みをずらして小径に絞って差し込み、その後復元させて大径リングとネジ付き小径リングのフランジで内壁材及び/又は外壁材を挟み付け状態に装着し、
    前記貫通孔の一方側から連通管材を、貫通孔に装着したネジ付き小径リングの雌ネジに雄ネジを螺合させつつ端部フランジが突き当たるまで差し込んだことを特徴とする中空壁の気密性ダクト構造。
  6. 請求項5に記載の中空壁の気密性ダクト構造において、
    中空壁の外側へ突出した連通管材の先端側部分を切除したことを特徴とする中空壁の気密性ダクト構造。
  7. 請求項6に記載の中空壁の気密性ダクト構造において、
    筒部の基端に押えフランジを備え、先端部に切欠部を有するとともにその先端部に連通管材の内径より大径に開いた爪部を備えた端部押え部材を用い、
    切除した連通管材の先端部部分から該端部押え部材を前記押えフランジが連通管材の切除部分に当たるまで差し込み爪部で固定したことを特徴とする中空壁の気密性ダクト構造。
  8. 請求項5から7のうちいずれかに記載の中空壁の気密性ダクト構造において、
    貫通孔の径と等しいか又は僅か小さい外径の円筒部の基端にフランジを形成した大径リングと、前記大径リングの内径と等しい外径の円筒部の基端にフランジを形成したネジなし小径リングとにそれぞれ周方向を切断する切り込みを設け、且つ前記大径リングの内周面と前記ネジなし小径リングの外周面とにそれぞれ自由位置で嵌合可能な凹凸を形成した一対の弾力性のネジなし挟み込みリングを用い、
    ネジ付き小径リングを有した挟み込みリングを装着しない内壁材又は外壁材の貫通孔に対し、連通管材を差し込む前に、前記ネジなし挟み込みリングを切り込みをずらして小径に絞って差し込み、その後復元させて大径リングとネジなし小径リングのフランジで内壁材及び/又は外壁材を挟み付け状態に装着したことを特徴とする中空壁の気密性ダクト構造。
  9. 請求項5から8の内のいずれかに記載の中空壁の気密性ダクト構造において、
    貫通孔の径より大径リングの外径が小さい場合において、前記貫通孔の内部と大径リングの外周との間に納まるサイズの環状の充填材を用い、
    前記貫通孔の内部と大径リングの外周との間に該充填材を配着したことを特徴とする中空壁の気密性ダクト構造。
  10. 請求項5から9の内のいずれかに記載の中空壁の気密性ダクト構造において、
    中空壁が内壁材又は外壁材のいずれか一方の内側に気密シートを張設した中空壁であって、貫通孔が該気密シートとともに内壁材又は外壁材を貫通したものであることを特徴とする中空壁の気密性ダクト構造。
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