JP2012085542A - 特定部位のアミノ酸を置換した緑色蛍光蛋白質又はそのホモログを用いたカルシウムセンサー蛋白質 - Google Patents
特定部位のアミノ酸を置換した緑色蛍光蛋白質又はそのホモログを用いたカルシウムセンサー蛋白質 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012085542A JP2012085542A JP2010232788A JP2010232788A JP2012085542A JP 2012085542 A JP2012085542 A JP 2012085542A JP 2010232788 A JP2010232788 A JP 2010232788A JP 2010232788 A JP2010232788 A JP 2010232788A JP 2012085542 A JP2012085542 A JP 2012085542A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sequence
- amino acid
- seq
- thr
- substituted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
本発明は、生体内(細胞外および細胞内)のカルシウム変動を探知し、カルシウム濃度を測定するのに用いられる、従来のものよりも高感度なカルシウムセンサーの提供を目的とする。
【解決手段】
蛍光特性に影響を及ぼすホットスポットアミノ酸残基の近傍でGFP又はそのホモログのアミノ酸配列を切断して該蛋白質の構造を改変した改変GFP又はそのホモログと、蛍光特性を変化させるように機能する機能性分子を連結し、該連結した蛋白質の特定部位にアミノ酸置換を導入した、感度に優れたカルシウムセンサー蛋白質。
【選択図】なし
Description
カルシウムセンサーは大きく分けて4種類のものがこれまでに開発されている。以下にその概要を示す。
(1)下記(a)〜(i)のアミノ酸配列を、N末端から順に有することを特徴とするカルシウムセンサー蛋白質:
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列;
(b)3つのアミノ酸からなる配列 Met−Xaa1−Xaa2(ここでXaa1及びXaa2はそれぞれ独立して任意のアミノ酸である)(リンカーX)(配列番号2);
(c)ミオシン軽鎖キナーゼ蛋白質、又はカルモジュリン結合部位を含むその部分アミノ酸配列;
(d)前述の(c)の配列と後述の(e)の配列とを連結する、Thr−Ser、Gly−Ser、Leu−Glu、Thr−Tyr、Thr−Asp、Thr−Cys、Thr−Phe、Thr−Met、Thr−Thr、Thr−Glu、Thr−His及びThr−Leuからなる群より選択される何れか一のアミノ酸配列(リンカーY);
(e)配列番号3で示される配列のX番目〜239番目までのアミノ酸配列であって、154番目及び/又は204番目及び/又は206番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したもの(ここで、Xは149〜151任意の位置である);
(f)前述の(e)の配列と後述の(g)の配列を連結する、6つのアミノ酸配列からなる配列Gly−Gly−Xaa5−Gly−Gly−Xaa6(ここでXaa5及びXaa6はそれぞれ独立して任意のアミノ酸である)(配列番号4);
(g)配列番号3で示される配列の1番目〜Y番目までのアミノ酸配列であって、106番目及び/又は125番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列(ここで、Yは141〜148の任意の位置である);
(h)前述の(g)の配列と後述の(i)の配列とを連結するアミノ酸配列Thr−Arg、Phe−Arg、Trp−Arg、Tyr−Arg、Gly−Arg、Ala−Arg又はThr(リンカーZ);
(i)配列番号9で示される配列の2番目〜148番目までのアミノ酸配列であって、36番目及び/又は60番目及び/又は78番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列。
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列;
(b)3つのアミノ酸からなる配列 Met−Xaa1−Xaa2(ここでXaa1及びXaa2はそれぞれ独立して任意のアミノ酸である)(リンカーX)(配列番号2);
(c)ミオシン軽鎖キナーゼ蛋白質、又はカルモジュリン結合部位を含むその部分アミノ酸配列;
(d)前述の(c)の配列と後述の(e)の配列とを連結する、Thr−Ser、Gly−Ser、Leu−Glu、Thr−Tyr、Thr−Asp、Thr−Cys、Thr−Phe、Thr−Met、Thr−Thr、Thr−Glu、Thr−His及びThr−Leuからなる群より選択される何れか一のアミノ酸配列(リンカーY);
(e)配列番号3で示される配列のX番目〜239番目までのアミノ酸配列であって、154番目及び/又は204番目及び/又は206番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したもの(ここで、Xは149〜151任意の位置である);
(f)前述の(e)の配列と後述の(g)の配列を連結する、6つのアミノ酸配列からなる配列Gly−Gly−Xaa5−Gly−Gly−Xaa6(ここでXaa5及びXaa6はそれぞれ独立して任意のアミノ酸である)(配列番号4);
(g)配列番号3で示される配列の1番目〜Y番目までのアミノ酸配列であって、106番目及び/又は125番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列(ここで、Yは141〜148の任意の位置である);
(h)前述の(g)の配列と後述の(i)の配列とを連結するアミノ酸配列Thr−Arg、Phe−Arg、Trp−Arg、Tyr−Arg、Gly−Arg、Ala−Arg又はThr(リンカーZ);
(i)配列番号9で示される配列の2番目〜148番目までのアミノ酸配列であって、36番目及び/又は60番目及び/又は78番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列。
また、上記配列(e)、(g)及び(i)は、少なくとも1の配列((e)、(g)又は(i))に上述のアミノ酸置換が含まれていればよく、例えば、配列(e)の204番目と206番目のアミノ酸のみが置換され、配列(g)が配列番号3で示される配列の1番目〜Y番目までのアミノ酸配列であってアミノ酸の置換を含まず(ここで、Yは141〜148の任意の位置である)、配列(i)が配列番号9で示される配列の2番目〜148番目までのアミノ酸配列であってアミノ酸の置換を含まないものであってもよい。
本発明において開発したカルシウムセンサー蛋白質(G−CaMP7)は、ヒト子宮癌由来株化細胞であるHeLa細胞に、該蛋白質をコードする遺伝子を導入して、カルシウムセンサーとしての性能評価を行った(図1)。
さらに、精製したカルシウムセンサー蛋白質(G−CaMP7及びG−CaMP4)のカルシウム濃度と蛍光量との関係を検討した結果、G−CaMP7は、G−CaMP4と比較すると、カルシウムイオンに対する感度が約2倍高く(G−CaMP7のKd値がG−CaMP4のそれより約2倍低く、かつ両者のHill係数は同程度である)、カルシウムイオンの有無での蛍光強度変化量が約4.5倍大きい(カルシウムイオンの有無での蛍光強度の比率を求めると、G−CaMP7は25.5倍であるのに対し、G−CaMP4は5.6倍である)ことを確認した(図4)。
このように本発明のカルシウムセンサー蛋白質は、従来のものに比して、より安定かつ高感度であることが証明されている。
(A)G−CaMP7の製法
(A−1)細菌発現用および哺乳動物発現用のプラスミド構築
G−CaMP7の細菌発現用プラスミドであるpRSETB−GCaMP7及び哺乳動物発現用プラスミドであるpN1−GCaMP7は、参考文献1(Proc. Natl. Acad. U.S.A., 103, 4753−4758 (2006))に記載のpRSETB−GCaMP2及びpN1−GCaMP2を後述のように改変することによって構築した。
すなわち、まずGCaMP2のアミノ酸配列(配列番号10)においてカルモジュリン部分のMet−36→Leu(配列番号9において36番目のMet)、及びGFP部分のAsn−105→Tyr(配列番号3において106番目のAsn)、Glu−124→Val(配列番号3において125番目のGlu)にアミノ酸置換されるよう、そのcDNA配列(配列番号11)中でカルモジュリン部分のMet−36をコードしている5’−ATG−3’を5’−CTG−3’に、およびGFP部分のAsn−105をコードしている5’−AAC−3’を5’−TAC−3’に、Glu−124をコードしている5’−GAG−3’を5’−GTG−3’に各々変異させてcfGCaMP2を構築した。
さらにGCaMP6の配列においてタグ部分のHis6→His5、およびGFP部分のSer−205→Asn(配列番号3において206番目のSer)にアミノ酸置換されるよう、そのcDNA配列中でタグ部分のHis6をコードしている5’−CATCATCATCATCATCAT−3’を5’−CATCATCATCATCAT−3’に、およびGFP部分のSer−205をコードしている5’−TCC−3’を5’−AAT−3’に各々変異させてGCaMP7を構築した。
5’−ACGGTGCTGCGGTCTCTGGGGCAGA−3’(rCaM−30)(配列番号12)
5’−AGACCGCAGCACCGTCCCCAGCTCCTT−3’ (rCaM−31)(配列番号13)
を用いてPCRによる点変異導入を後述の方法で行い、pN1−GCaMP2(CaM M36L)、およびpRSETB−GCaMP2(CaM M36L)を作成した。
5’−GACGGCTACTACAAGACCCGCGCCG−3’(GCaMP−66)(配列番号14)
5’−CTTGTAGTAGCCGTCGTCCTTGAAGAA−3’( GCaMP−67)(配列番号15)
を用いてPCRによる点変異導入を後述の方法で行い、pN1−GCaMP2(N105Y/CaM M36L)およびpRSETB−GCaMP2(N105Y/CaM M36L)を作成した。
5’−CGCATCGTGCTGAAGGGCATCGACT−3’(GCaMP−68)(配列番号16)
5’−CTTCAGCACGATGCGGTTCACCAGGGT−3’( GCaMP−69)(配列番号17)
を用いてPCRによる点変異導入を後述の方法で行い、pN1−cfGCaMP2およびpRSETB−cfGCaMP2を作成した。
5’−GACAACCACTACCTGAGCGTGCAGTCCAAACTTTCGAAAG−3’(GCaMP−84)(配列番号18)
5’−CTTTCGAAAGTTTGGACTGCACGCTCAGGTAGTGGTTGTC−3’( GCaMP−85)(配列番号19)
を用いてPCRによる点変異導入を後述の方法で行い、pN1−cfGCaMP2(T203V)およびpRSETB−cfGCaMP2(T203V)を作成した。
5’−CAAGAAAAATGAAATACACAGACAGTGAAGAAGAAATTAG−3’(GCaMP−86corr)(配列番号20)
5’−CTAATTTCTTCTTCACTGTCTGTGTATTTCATTTTTCTTG−3’( GCaMP−87corr)(配列番号21)
を用いてPCRによる点変異導入を後述の方法で行い、pN1−cfGCaMP3およびpRSETB−cfGCaMP3を作成した。
5’−GAACGTCTATATCAAGGCCGACAAGCAG−3’(GFP(M153K))(配列番号22)
5’−GATGCCGACGGTGATGGCACAATCG−3’(CaM(N60D))(配列番号23)
を用いてPCRによる同時多点変異導入を後述の方法で行い、pN1−GCaMP6およびpRSETB−GCaMP6を作成した。
5’−TCAGATCTCGCCACCATGCGGGGTTCTCATCATCATCATCAT−3’(N1RSETmod)(配列番号24)
5’−ATATTTCGAAAGTTTNNNCTGNNNGCTCAGGTAGTGGTTGTCGGG−3’(GCaMP−44)(配列番号25)
を用いてセミランダムにPCRによる変異導入を後述の方法で行った。このPCR産物で大腸菌KRXを形質転換して明るく緑色蛍光を発し、かつカルシウムの有無での明るさの差が大きいGCaMP6の変異体クローンをスクリーニングした結果、GCaMP6(His5/S205N)を発見した。このクローンをGCaMP7(配列番号26(アミノ酸配列)、配列番号27(核酸配列))と命名した。
5’−TCAGATCTCGCCACCATGCGGGGTTCTCATCATCATCATCAT−3’( N1RSETmod)(配列番号28)
5’−GCGCGGCCGCTCACTTCGCTGTCATCATTTGTAC−3’(rCaM−10)(配列番号29)
を用いてGCaMP7の全長cDNAを後述のPCR法で増幅し、BglIIとNotIで消化した1.37kbの断片をpN1−GCaMP6をBglIIとNotIで消化した3.94kbの断片とLigationさせてpN1−GCaMP7を作成した。
摂氏95度 1分
ステップ2
摂氏95度 50秒
摂氏60度 50秒
摂氏68度 5分
上記を18サイクル
ステップ3
摂氏68度 7分
上記混合液に20U/μlのDpnI(Agilent)を0.5μl加えて摂氏37度で1時間処理し、XL−10Goldに形質転換して出現したカナマイシン耐性またはアンピシリン耐性の大腸菌より回収した。
摂氏95度 1分
ステップ2
摂氏95度 1分
摂氏55度 1分
摂氏65度 9分
上記を30サイクル
多点変異を含むプラスミドの上記混合液の全量に20U/μlのDpnI(Agilent)を1μl加えて摂氏37度で1時間処理し、この処理後の多点変異を含むプラスミドは後述のようにXL−10Goldに形質転換して出現したカナマイシン耐性またはアンピシリン耐性の大腸菌より回収した。
摂氏98度 10秒
ステップ2
摂氏98度 10秒
摂氏55度 10秒
摂氏72度 25秒
上記を30サイクル
ステップ3
摂氏72度 30秒
上記混合液のうち10μlを下記の方法でアガロース電気泳動に付し、PCR産物の確認を行った。
10g/l Bacto−tryptone(ナカライテスク)、5g/l Bacto−yeast extract(ナカライテスク)、5g/l NaCl(ナカライテスク)、1g/l glucose(Wako Chemicals)。オートクレーブにて滅菌して調製。
10g/l Bacto−tryptone(ナカライテスク)、5g/l Bacto−yeast extract(ナカライテスク)、5g/l NaCl(ナカライテスク)、1g/l glucose(Wako Chemicals)、15g/l Agar(ナカライテスク)。オートクレーブにて滅菌後、温度が45度程度まで下がったところで抗生物質(100μg/mlのアンピシリンまたは50μg/mlのカナマイシン(Wako Chemicals))を加え、プラスチックディシュに流し込んで調製。
G−CaMP7蛋白質の精製にはこれらの蛋白質がHisタグを持っていることを利用して、Hisタグに特異的に結合するNi−NTA agarose(Qiagen)を用い、操作はそのマニュアルに従って行った。詳細には、pRSETB−GCaMP7をE.coliコンピテントセルKRXに形質転換し、100μg/mlのアンピシリンを含むLB選択培地に植え、摂氏37度で一晩培養した。コロニーを100μg/mlのアンピシリンを含む10mlの液体培地(LB培地)に植えつぎ、摂氏37度にて16時間培養した。培養液10mlをさらに100μg/mlのアンピシリンを含む200mlの液体培地(LB培地)に植えつぎ、吸光度OD600で0.5〜1となるまで摂氏37度で培養した後、最終濃度が1%になるようにラムノース(プロメガ)を加えて、摂氏18〜225度で4〜5時間さらに培養した。
(B−1)カルシウム結合能の測定
G−CaMP7蛋白質のカルシウム結合能はさまざまなカルシウム濃度溶液中における蛍光強度を測定して得られたカルシウム濃度―蛍光強度の容量反応曲線に基づいて算出した。既述のように精製したG−CaMP7蛋白質はKMバッファーで最終濃度が0.3μMとなるように希釈した。蛍光強度測定には、蛍光分光光度計F−2500(Hitachi)を用い470nmで励起し510nmで蛍光を記録した。まず測定標品に20mM BAPTA((Dojindo))を添加してカルシウム非存在下における測定を行った後、逐次CaCl2をさまざまな濃度になるように添加して測定した。測定は室温にて行った。
炭酸ガス培養器を用いて、培地(DMEM(Gibco)、10% Fetal Bovine Serum(Gibco)、1xペニシリン・ストレプトマイシン(Gibco))にてHeLa細胞を摂氏37度で培養し、Lipofectamine 2000(Invitrogen)を用いて培養細胞にpN1−GCaMP7のプラスミドを導入した。導入操作は試薬のマニュアルに従って行った。まず、血清を含まないDMEM50μlでプラスミド0.8μgを希釈した。次に2μlのLipofectamine 2000を血清を含まないDMEM50μlに加え室温で5分放置した。その後両希釈液を混合して室温で20分放置した。この混合液の全量を24穴培養シャーレ中のHeLa細胞に投与してプラスミドを導入した。プラスミドを導入した後細胞は摂氏37度で1〜3日培養した。
蛍光測定にはコンピューターにて制御(アクアコスモス(浜松ホトニクス))されたCCDカメラ(ORCA−ER、浜松ホトニクス)を搭載した倒立蛍光顕微鏡(IX70(オリンパス)、NIBAフィルターセット(オリンパス)、対物レンズ20xまたは40x(オリンパス))を用いた。プラスミドを導入した細胞を顕微鏡にセットし、HBSバッファー(107mM NaCl、6mM KCl、1.2mM MgSO4(ナカライテスク)、2mM CaCl2、1.2mM KH2PO4(ナカライテスク)、11.5mM glucose、20mM HEPES(Dojindo)(pH7.4))を細胞外液として還流し、100μM ATP(Sigma)を細胞外に投与して細胞を刺激し、その際に起こる細胞内カルシウム濃度変化を蛍光強度変化として検出した。測定は室温にて行った。
Claims (10)
- 下記(a)〜(i)のアミノ酸配列を、N末端から順に有することを特徴とするカルシウムセンサー蛋白質:
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列;
(b)3つのアミノ酸からなる配列 Met−Xaa1−Xaa2(ここでXaa1及びXaa2はそれぞれ独立して任意のアミノ酸である)(リンカーX)(配列番号2);
(c)ミオシン軽鎖キナーゼ蛋白質、又はカルモジュリン結合部位を含むその部分アミノ酸配列;
(d)前述の(c)の配列と後述の(e)の配列とを連結する、Thr−Ser、Gly−Ser、Leu−Glu、Thr−Tyr、Thr−Asp、Thr−Cys、Thr−Phe、Thr−Met、Thr−Thr、Thr−Glu、Thr−His及びThr−Leuからなる群より選択される何れか一のアミノ酸配列(リンカーY);
(e)配列番号3で示される配列のX番目〜239番目までのアミノ酸配列であって、154番目及び/又は204番目及び/又は206番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したもの(ここで、Xは149〜151任意の位置である);
(f)前述の(e)の配列と後述の(g)の配列を連結する、6つのアミノ酸配列からなる配列Gly−Gly−Xaa5−Gly−Gly−Xaa6(ここでXaa5及びXaa6はそれぞれ独立して任意のアミノ酸である)(配列番号4);
(g)配列番号3で示される配列の1番目〜Y番目までのアミノ酸配列であって、106番目及び/又は125番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列(ここで、Yは141〜148の任意の位置である);
(h)前述の(g)の配列と後述の(i)の配列とを連結するアミノ酸配列Thr−Arg、Phe−Arg、Trp−Arg、Tyr−Arg、Gly−Arg、Ala−Arg又はThr(リンカーZ);
(i)配列番号9で示される配列の2番目〜148番目までのアミノ酸配列であって、36番目及び/又は60番目及び/又は78番目のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列。 - 前記(a)の配列の5番目から10番目に存在するHisの数が0〜5であり、及び/又は前記(a)の配列の2番目のArgが欠失し、及び/又は前記(e)の配列の154番目のアミノ酸がLys、Arg、His、Thr、Ser、Gly若しくはAlaに置換され、及び/又は前記(e)の配列の204番目のアミノ酸がVal、Leu、Ile、Gly若しくはAlaに置換され、及び/又は前記(e)の配列の206番目のアミノ酸がAsn、Gln、Thr、Ser、Gly若しくはAlaに置換され、及び/又は前記(g)の配列の106番目のアミノ酸がTyr、Phe、Trp、Thr、Ser、Gly若しくはAlaに置換され、及び/又は前記(g)の配列の125番目のアミノ酸がVal、Leu、Ile、Gly若しくはAlaに置換され、及び/又は前記(i)の配列において、配列番号9で示される配列の36番目のアミノ酸がLeu、Ile、Val、Gly若しくはAlaに置換され、及び/又は前記(i)の配列において、配列番号9で示される配列の60番目のアミノ酸がAsp、Glu、Gly若しくはAlaに置換され、及び/又は前記(i)の配列において、配列番号9で示される配列の78番目のアミノ酸がTyr、Phe、Trp、Gly若しくはAlaに置換されることを特徴とする請求項1に記載のカルシウムセンサー蛋白質。
- 前記(e)の配列が配列番号3で示される配列の150番目〜239番目までのアミノ酸配列であり、前記(g)の配列が配列番号3で示される配列の1番目〜145番目までのアミノ酸配列であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカルシウムセンサー蛋白質。
- 前記(b)の配列が配列番号5若しくは配列番号6で示されるアミノ酸配列であり、及び/又は前記(c)の配列が配列番号7で示されるアミノ酸配列であり、及び/又は前記(f)の配列が配列番号8で示されるアミノ酸配列であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカルシウムセンサー蛋白質。
- 前記(b)の配列が配列番号6で示されるアミノ酸配列であり、前記(d)の配列がLeu−Gluであり、前記(h)の配列がThr−Argであることを特徴とする請求項4に記載のカルシウムセンサー蛋白質。
- 前記(e)の配列がアミノ酸の置換を含まない配列番号3で示される配列の150番目〜239番目までのアミノ酸配列であり、前記(g)の配列が配列番号3で示される配列の1番目〜145番目であって、106番目のアミノ酸がTyrに置換され、125番目のアミノ酸がValに置換され、前記(i)の配列において、配列番号9で示される配列の36番目のアミノ酸がLeu置換されていることを特徴とする請求項5に記載のカルシウムセンサー蛋白質。
- 前記(e)の配列が配列番号3で示される配列の150番目〜239番目であって、154番目のアミノ酸がLysに置換され、204番目のアミノ酸がValに置換され、前記(g)の配列がアミノ酸の置換を含まない配列番号3で示される配列の1番目〜145番目までのアミノ酸配列であり、前記(i)の配列において、配列番号9で示される配列の第60番目のアミノ酸がAspに置換され、78番目のアミノ酸がTyrに置換されていることを特徴とする請求項5に記載のカルシウムセンサー蛋白質。
- 前記(a)の配列の5番目から10番目に存在するHisの数が5であり、前記(e)の配列が配列番号3で示される配列の150番目〜239番目であって、206番目のアミノ酸がAsnに置換され、前記(g)の配列がアミノ酸の置換を含まない配列番号3で示される配列の1番目〜145番目までのアミノ酸配列であり、前記(i)の配列がアミノ酸の置換を含まない配列番号9で示される配列の2番目〜148番目までの配列であることを特徴とする請求項5に記載のカルシウムセンサー蛋白質。
- 前記(a)の配列の5番目から10番目に存在するHisの数が5であり、前記(e)の配列が配列番号3で示される配列の150番目〜239番目であって、154番目のアミノ酸がLysに置換され、204番目のアミノ酸がValに置換され、206番目のアミノ酸がAsnに置換され、前記(g)の配列が配列番号3で示される配列の1番目〜145番目であって、106番目のアミノ酸がTyrに置換され、125番目のアミノ酸がValに置換され、前記(i)の配列において、配列番号9で示される配列の36番目のアミノ酸がLeuに置換され、60番目のアミノ酸がAspに置換され、78番目のアミノ酸がTyrに置換されていることを特徴とする請求項5に記載のカルシウムセンサー蛋白質。
- 前記請求項1乃至9のいずれかに記載の蛋白質をコードするカルシウムセンサー遺伝子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010232788A JP5788160B2 (ja) | 2010-10-15 | 2010-10-15 | 特定部位のアミノ酸を置換した緑色蛍光蛋白質又はそのホモログを用いたカルシウムセンサー蛋白質 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010232788A JP5788160B2 (ja) | 2010-10-15 | 2010-10-15 | 特定部位のアミノ酸を置換した緑色蛍光蛋白質又はそのホモログを用いたカルシウムセンサー蛋白質 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012085542A true JP2012085542A (ja) | 2012-05-10 |
JP5788160B2 JP5788160B2 (ja) | 2015-09-30 |
Family
ID=46257888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010232788A Active JP5788160B2 (ja) | 2010-10-15 | 2010-10-15 | 特定部位のアミノ酸を置換した緑色蛍光蛋白質又はそのホモログを用いたカルシウムセンサー蛋白質 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5788160B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018130076A (ja) * | 2017-02-16 | 2018-08-23 | 国立大学法人埼玉大学 | 線虫を用いた物質の生理活性評価法 |
-
2010
- 2010-10-15 JP JP2010232788A patent/JP5788160B2/ja active Active
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
JPN6015000145; Nat Methods Vol.6, No.12, 2009, p.875-881 * |
JPN6015000148; Proc. Natl. Acad. Sci. USA Vol.103, No.12, 2006, p.4753-4758 * |
JPN6015000150; Synthetic construct G-CaMP2 mRNA, complete cds [online] , 2006 * |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018130076A (ja) * | 2017-02-16 | 2018-08-23 | 国立大学法人埼玉大学 | 線虫を用いた物質の生理活性評価法 |
JP7045680B2 (ja) | 2017-02-16 | 2022-04-01 | 国立大学法人東北大学 | 線虫を用いた物質の生理活性評価法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5788160B2 (ja) | 2015-09-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
ES2399563T3 (es) | Proteínas verdes fluorescentes modificadas y método para la utilización de las mismas | |
US20240027344A1 (en) | Fluorescent Probe for Branched Chain Amino Acids and Use Thereof | |
JP6051438B2 (ja) | 赤色蛍光蛋白質を用いたカルシウムセンサー蛋白質 | |
WO2019109017A1 (en) | Light-responsive fusion proteins for controlling binding to targets | |
US20120094377A1 (en) | Modified Fluorescent Proteins and Methods for Using Same | |
US20200079822A1 (en) | Methods for monomerization of near-infrared fluorescent proteins engineered from bacterial phytochromes | |
KR101790669B1 (ko) | 개선된 분할 녹색 형광 단백질 상보 시스템 및 이의 용도 | |
DK2687847T3 (en) | PROBE TO ANALYZE BIOLOGICAL Tissue AND PROCEDURE FOR USING SAME | |
JP2002153279A (ja) | 緑色蛍光蛋白質の蛍光特性を制御することが可能なバイオセンサー蛋白質の作成方法、および前記方法により作成されるバイオセンサー蛋白質 | |
CN109666068A (zh) | 脯氨酸光学探针及其制备方法和应用 | |
EP1349867A2 (en) | Dimeric fluorescent polypeptides | |
JP5788160B2 (ja) | 特定部位のアミノ酸を置換した緑色蛍光蛋白質又はそのホモログを用いたカルシウムセンサー蛋白質 | |
CN109748970B (zh) | α-酮戊二酸光学探针及其制备方法和应用 | |
JP2011097930A (ja) | 光活性化生理機能センサータンパク質 | |
JP6667897B2 (ja) | 蛍光特性を示すポリペプチド、およびその利用 | |
JP5669080B2 (ja) | 特定部位のアミノ酸を置換した緑色蛍光蛋白質またはそのホモログを用いたカルシウムセンサー蛋白質 | |
KR101101986B1 (ko) | 새로운 리포터와 분자 탐침자로서 빠르고 강한 형광이 유도되는 적색 형광 단백질 FmRed | |
KR101523834B1 (ko) | 적색 형광 단백질 변이체 | |
EP3947355A1 (en) | Split photoactive yellow protein complementation system and uses thereof | |
JP5665262B2 (ja) | Bcr−ablチロシンキナーゼ活性測定用試薬 | |
JP2018174774A (ja) | 光依存的遺伝子組換えに用いられるポリペプチドのセット | |
RU2535336C1 (ru) | Красный флуоресцентный биосенсор для детекции пероксида водорода в живых клетках | |
TWI580691B (zh) | 源自地毯海葵之藍色螢光蛋白 | |
WO2020263909A1 (en) | Methods for preparation of active separase | |
JP2018174818A (ja) | 蛍光カルシウムセンサー蛋白質 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130912 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150107 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150304 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150727 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150729 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5788160 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |