JP2012081055A - 内視鏡用高周波剥離ナイフ装置 - Google Patents

内視鏡用高周波剥離ナイフ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】術者の視界を遮ることなく且つ操作性を向上した内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の提供。
【解決手段】操作ワイヤー2の軸線の先端方向に向かって延出する方向に延びる直線部24上に先端方向に向かって延び且つ先端方向に対して垂直方向に突出した長方体形状の直線ナイフ部23及び直線部24の先端から垂直方向に突出した突起部22とを配置した高周波剥離ナイフ具20と、この高周波剥離ナイフ具20を操作ワイヤー2の進退によって折曲する折曲機構とを備え、直線ナイフ部23の上面に金属部分が露出した電極形成部29を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡の処置具案内管路内に進退自在に挿通されて、体腔内の癒着部位や粘膜組織等の生体組織を剥離切開し、もしくは切除するための内視鏡用高周波剥離ナイフ装置に係り、特に生体組織の施術状態を術者が容易に目視することができ、粘膜面に沿って平行に剥離切開でき穿孔の恐れを低減できる内視鏡用高周波剥離ナイフ装置に関する。
一般に内視鏡下において、粘膜剥離等、体腔内の生体組織の切除等を行う施術は、予め、内視鏡の案内管路内に針状メス等を挿入して先端から突出させて、患部の周囲にマーキングを行った後に、患部の粘膜下層に生理食塩水又はヒアルロン酸等を注入してその患部を隆起させ、次に、内視鏡の案内管路内に新たに高周波鋏等を挿入し直して、高周波電流を印加しながら移動させ、マーキングに沿って粘膜の表面の全周を初期切開し、粘膜下層と筋層間に注入したヒアルロン酸によってひきのばされた筋状繊維をマーキングに沿って露出させる。そして、この初期切開を行った粘膜下層と筋層との間に内視鏡の先端に取り付けられたフードを潜り込ませ、粘膜下層と筋層との間の筋状繊維等にテンションを与えながら、内視鏡の案内管路内に挿入されて先端から突出する高周波剥離ナイフ装置等に高周波電流を印加しながら移動させて筋状繊維を剥離切開する。
本発明の対象とする内視鏡用高周波剥離ナイフ装置は、上述のように筋状繊維等を剥離切開するものであるが、このような施術においては、粘膜等の生体組織を狙った通りの方向に狙った通りの深さで狙った範囲だけ切開する必要があり、非常に微妙な動作制御を必要とする場合が多いため、内視鏡を通して目視し易くする必要があり、且つ内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の高周波電極の向きや角度を所望される切開状態に合わせて調整する必要が生じる。
内視鏡は粘膜面に対して角度を持って患部を上方から観察するため、内視鏡の案内管路の先端から突出する高周波剥離ナイフ装置も患部である粘膜面を見下ろす方向から剥離操作をせねばならない。すなわち、患部である粘膜下層と筋層との間に挿入する高周波剥離ナイフ装置を粘膜表面と平行に近い角度から差し入れることができないため、粘膜面に突き刺す状態になり、深く切り込みすぎて穿孔や出血の危険が多かった。その為、操作に熟練を要し、慎重に剥離切開せねばならず、時間を要して患者の苦痛が多く、術者の疲労も激しかった。
なお、前記の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置及び施術に関する技術が記載された文献としては、下記の特許文献1が挙げられ、この特許文献1には、リンク機構によって開閉する鋏構造の一対のナイフ具を有し、前記ナイフ具の一方の先端に突起部を形成した刃部と直線状の刃部とを設け、前記ナイフ具の向かい合う部分のみに高周波電流を通電するように絶縁コーティングを除去した高周波電極部を形成する技術が記載されている。また、直線状の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置が記載された他の文献としては、下記の特許文献2が挙げられ、この特許文献2には、シースから金属部分が露出する細い棒状の高周波電極ナイフ具を操作ワイヤーの操作によって折曲する技術が記載されている。
特開2007−330723号公報 特開2007−202874号公報
前記の特許文献1に記載された技術は、筋状繊維を剥離切開する際、開閉する一対のナイフ具の内側に高周波電極部を配置しているため、使用する方向によっては、一方のナイフ具が内視鏡の対物レンズを通して見える視界を遮り、施術対象部分を目視することが困難であるという課題があり、また、処置具の先端の電極が内視鏡の軸方向に向いているので、剥離切開する場合には、どうしても粘膜面に対して鋭角に差し込む方向から切開しなければならず、筋層を突き破る恐れがあった。
前記の特許文献2に記載された技術は、高周波電極ナイフ具が導電性の金属部分を全周にわたって露出しているために目的とする患部以外の部位へ接触して焼灼による穿孔の危険性があると共に、細い棒状に形成されているため、処置中の心臓の鼓動や蠕動運動等による接触により、先端が抵抗なく粘膜深部にまで焼灼しながら切り込んでいってしまい、不必要な切開や、血管切断、穿孔等の危険があり、施術が困難であるという課題があった。
さらに、高周波電極の支軸がシースの中にあるために、電極の折曲角はシースの先端部分の口元で限定されてしまい、強く折曲することができない。このことから、粘膜を突き刺す方向から剥離切開せざるを得ない状態となるため、剥離操作が困難であるばかりでなく、筋層を突き破り穿孔の恐れが増加するという課題もあった。
なお、前述の特許文献1記載の鋏構造のナイフ具の一方を取り除き、突起部を有する1本のナイフ具を備える高周波剥離ナイフ装置を構成することも考えられるが、この場合には、高周波電極及び突起部が筋層方向を向いてしまい、このため筋層を突き破り穿孔の恐れが増加するという課題もあった。
本発明の目的は、前述の従来技術による課題を解決することであり、患部を上方から確実に観察しながら、内視鏡用高周波剥離ナイフの電極を粘膜表面と並行方向に向けて、筋層を突き破ることなく粘膜剥離を行うことができ、術者からの内視鏡を通した視界を遮ることを防止し、剥離する患部がよく観察できる内視鏡用高周波剥離ナイフ装置を提供することである。
本発明は、長筒形状の可撓性のシースと、シース内を貫通して一端が連結ロッドに固着された導電性の操作ワイヤーと、シースの一端と連結された先端支持枠と、折曲機構を介して先端支持枠及び連結ロッドに取り付けられ、所定の折曲角度内で折曲可能な導電性且つ長尺状の高周波剥離ナイフ具と、操作ワイヤーを軸線上に沿って進退させるための操作部とを備え、内視鏡の対物レンズを通した術者からの視界内において高周波剥離ナイフ具に高周波電流を印加することによって生体組織の剥離切開を行う内視鏡用高周波剥離ナイフ装置であって、高周波剥離ナイフ具は、操作ワイヤーの軸線に沿って延出した先端方向に延びる直線部上に先端方向に対して垂直方向に向かって所定高さ突出した長方体形状の直線ナイフ部と、直線部の先端から垂直方向に突出した突起部とを有し、直線ナイフ部の上面部分のみに高周波電流が通電する電極形成部を形成したことを第1の特徴とする。
また、本発明は、前記第1の特徴の高周波ナイフ装置において、突起部の直線ナイフ部に向かう内側面部分に高周波電流が通電する電極形成部を形成したことを第2の特徴とする。
また、本発明は、前記第1又は第2の特徴の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置において、前記突起部と前記直線ナイフ部の間に高周波電流が通電する電極形成部が形成されたことを第3の特徴とする。
また、本発明は、前記第1から第3何れかの特徴の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置において、高周波剥離ナイフ具の所定の折曲角度が30度から60度であることを第4の特徴とする。
また、本発明は、前記第1から第3何れかの特徴の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置において、高周波剥離ナイフ具の所定の折曲角度が45度であることを第5の特徴とする。
また、本発明は、第1から第5何れかの特徴の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置において、直線ナイフ具を先端方向に向かって伸ばした状態のとき、突起部の先端位置が操作ワイヤーの軸線上に位置するように構成されたことを第6の特徴とする。
また、本発明は、第1から第6何れかの特徴の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置において、折曲機構が、先端支持枠と、連結ロッドと、中央近傍が第1の軸を介して先端支持枠に回動自在に取り付けられた高周波剥離ナイフ具と、一端が第2の軸を介して高周波剥離ナイフ具の操作ワイヤーに向かう方向の端部に回動自在に取り付けられ、他端が第3の軸を介して連結ロッドの先端方向の端部と回動自在に取り付けられた板状のリンクプレートとから構成され、連結ロッドが先端方向へ移動されたとき、高周波剥離ナイフ具が第1の軸を回動中心として回動することにより折曲するように構成されたことを第7の特徴とする。
また、本発明は、第1から第7何れかの特徴の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置において、内視鏡の対物レンズを通して直線ナイフ部及び突起部を見る術者の視界を遮る部分を除去した傾斜部を有することを第8の特徴とする。
本発明による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置は、操作ワイヤー軸線の先端方向に向かって延出する方向に延びる直線部上に先端方向に対して垂直方向に突出した長方体形状の直線ナイフ部及び直線部の先端から垂直方向に突出した突起部とを配置し、直線ナイフ部の上面部分に電極形成部を形成した高周波剥離ナイフ具と、高周波剥離ナイフ具を操作ワイヤーの進退によって折曲させる折曲機構とを備えたことによって、高周波剥離ナイフ具を折曲させた状態とすることができ、術者の視界を遮ることなく且つ意図しない患部への焼灼による穿孔を防止することができる。
また、本発明による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置は、内視鏡のチャンネルに挿通するときは高周波剥離ナイフ具を折曲せずにシース軸に合わせて真直ぐな状態とし、内視鏡のチャンネルから突出させて剥離切開操作するときには、高周波剥離ナイフ具を折曲機構により折曲させて粘膜面と平行状態にして剥離操作ができるため、剥離切開操作が容易で穿孔を防止することができる。
本発明の実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の一部断面図。 本発明の実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の一部断面図。 本発明の実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の平面図。 本発明の実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の外観斜視図。 本発明の実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の施術状態を説明するための図。 本発明の実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の視野を説明するための図。
以下、本発明による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。本実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置は、内視鏡の処置具案内管路内に進退自在に挿通され、患部の筋状繊維等の切開等を行うためのものであって、図1から4に示すように、ステンレス線を密着巻きしたコイルパイプ1a及びこのコイルパイプ1aの外周を覆う電気絶縁性の可撓性チューブであるシース外皮1bから構成される可撓性のシース1と、このシース1内に軸方向に挿通される単線あるいは撚り線からなる導電性の操作ワイヤー2と、一端が操作ワイヤー2の一端に固定され、他端に後述するリンクプレート6を連結するための連結先端部10aを有する連結ロッド10と、コイルパイプ1aの先端およびシース外被1bの先端に固定的に取り付けられた先端口金3と、二股の支持枠延出腕部5aを有し、外周を絶縁コーティングされたステンレス鋼あるいは耐熱性の高いプラスチック材(PEEK、PPS、など)やセラミック等により形成され、先端口金3に取り付けられた先端支持枠5と、中央部近傍が支持枠延出腕部5aの先端近傍同士を渡る第1の軸8によって回動自在に取り付けられる長尺状の高周波剥離ナイフ具20と、一端が第2の軸9によって高周波剥離ナイフ具20の操作ワイヤーに向かう方向の端部に回動自在に取り付けられ、他端が第3の軸7によって連結ロッド10の連結先端部10aに回動自在に取り付けられる板状のリンクプレート6と、操作ワイヤー2の他端及びシース1の他端と連結されて操作ワイヤー2の進退操作を行って、高周波剥離ナイフ具20を第1の軸8を中心に回動させることにより折曲させ、また軸周りの回転操作を行うための図示しない操作部とを備える。なお、本発明で述べる「折曲」とは、高周波剥離ナイフ具20が図1に示す状態から図2に示す状態に変化すること、即ち、高周波ナイフ具20が操作ワイヤー2の軸方向に対して折れ曲がることを意味するものとする。また、シース1は、本実施形態に代えて、コイルパイプ1a及びシース外被1bとから構成せずに、PTFE、PEEK、PPS、ポリエチレン、ポリイミド樹脂等の可撓性チューブのみで構成しても良い。
本実施形態における高周波剥離ナイフ具20の折曲をするための折曲機構は、前述の先端支持枠5と、高周波剥離ナイフ具20の第1の軸8よりも第2の軸9側の部分と、リンクプレート6と、連結ロッド10から延びる連結先端部10aと、各軸7、8、9とから構成される。そして、この折曲機構は、図1の状態から操作ワイヤー2を矢印X方向に移動させた場合、この押圧力によって連結ロッド10の連結先端部10aが矢印X方向に直線移動し、この直線移動力をリンクプレート6が高周波剥離ナイフ具20の回動力に変換し、高周波剥離ナイフ具20を第1の軸8を回動中心として回動させて図2に示す折曲状態とすることができる。また、逆に、図2の状態から操作ワイヤー2を矢印Y方向に移動させた場合、この牽引力によって連結先端部10aが矢印Y方向に直線移動し、この直線移動力をリンクプレート6が高周波剥離ナイフ具20の回動力に変換し、高周波剥離ナイフ具20を第1の軸8を回動中心として回動させることにより延出した状態、即ち真っ直ぐな状態にさせて図1の状態とすることができる。なお、前記高周波剥離ナイフ具20の折曲角度は、30度から60度、好適には45度が好ましい。この折曲角度は、折曲機構の任意の部位に回動量(角度)を規制するストッパ等を設けることによって容易に設定することができ、本実施形態においては、このストッパは、図1に示した高周波剥離ナイフ具20を延ばした状態においては、連結先端部10aが先端支持枠5の開口部5cに接触することによって機能し、図2に示した高周波剥離ナイフ具20の折曲時においては、高周波剥離ナイフ具20に設けた段差部20aとリンクプレート6が当接することによって機能するものである。
また、図示しない操作部から供給される高周波電流は、導電性の操作ワイヤー2及び前述した折曲機構を介して高周波剥離ナイフ具20に供給されるように構成されている。また、支持枠延出腕部5aは、図1、2、4に示すように、先端方向に向かって後述する直線ナイフ部23と突起部22とを目視する術者の視界を遮らないように一部を傾斜して切断した傾斜部5bが設けられている。なお、本発明においては、図1に示した第3の軸7の回動中心Cから後述する突起部22の頂点Aに向かう操作ワイヤー4の軸線に沿って延びる方向(X方向)を先端方向と呼ぶ。
高周波剥離ナイフ具20は、長尺状に形成され、先端方向に向かって延出する方向に延びる直線部24と、この直線部24上に先端方向に向かって延び且つ垂直方向に所定高さ突出した長方体形状の直線ナイフ部23と、直線部24の先端に直線ナイフ部23と間隔を持って配置され、且つ垂直方向に直線ナイフ部23の所定高さよりも高く突出した突起部22とを備える。そして、直線ナイフ部23の上面と、突起部22の直線ナイフ部23に向かう内側面部分と、直線部24上の直線ナイフ部23と突起部22との間には、高周波電流が通電する金属部分が露出した電極形成部29が形成されている。なお、突起部22と直線ナイフ部23は、高周波剥離ナイフ具20が延出した状態において、先端支持枠5の傾斜部5b側に突出し、シース1の外径内に収まるように構成されている。また、突起部22の内側面部分と、直線部24の直線ナイフ部23と突起部22との間に形成された電極形成部29は、全面ではなく図3に示すようにスポット状に形成されている。
なお、電極形成部29は、連結ロッド10とリンクプレート6と高周波剥離ナイフ具20との全外周に絶縁性のコーティングを施した後に、直線ナイフ部23の上面と、突起部22の内側面部分と、直線部24上の直線ナイフ部23と突起部22との間の部分の絶縁コーティングをレーザ光照射によって蒸散させることによって形成することができるが、この製法に限られるものではない。
また、本実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置は、内視鏡の回転や湾曲、及び内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の回転によって所望の方向に向けて使用することができるが、突起部22を患部等に押しつけて使用する場合において、図1示すように、突起部22の頂部Aと第1の軸8の回動中心Bと第3の軸7の回動中心Cを結ぶZ−Z線分が操作ワイヤー2の中心線と一致し、且つ、第2の軸9の回動中心DがZ−Z線分を線対称として突起部22の頂部Aと反対側に位置するように構成していることによって、生体組織に力が作用する作用点位置(突起部22の頂部A)と操作ワイヤー2から与えられる加圧点位置(回動中心Cの位置)とを同軸上としたため、内視鏡操作によって突起部22の頂部Aを患部等に押しつけた場合、この押圧力が一直線のZ−Z線分を介して突起部22の頂部Aに加えられるため、内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の回転を防止することができる。なお、本実施形態においては作用点位置(頂点Aの位置)と加圧点位置(回動中心Cの位置)とを同軸上に配置する例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、加圧点(回動中心Cの位置)に対して作用点(頂点Aの位置)を図1の所定寸法だけ離れた下方位置に配置することによっても高周波剥離ナイフ装置の回転を防止することができ、図2のように高周波剥離ナイフ具20を折曲した状態においても同様である。
本実施形態による高周波剥離ナイフ装置は、図5に示すように、初期切開が行われた後の粘膜層200と筋層201の間に内視鏡100の透明なフード102を潜り込ませた後、高周波剥離ナイフ具20を図1の状態にして内視鏡100の先端から突出させた後に、操作部の操作で操作ワイヤーを牽引して図2に示すように高周波剥離ナイフ具20を最大限に折曲させ、直線部24の背面が筋層201(粘膜面)に平行となるように当てて、電極形成部29に高周波電流を印加させた状態で内視鏡100を先端方向に対して前後左右及び垂直方向に移動させることによって粘膜層200と筋層201の間の筋状繊維202を剥離切開することができ、この場合においては、筋層201に直線部24の背面(直線ナイフ部23が配置される面と反対の面)が接触することになるため、筋層201に絶縁コーティングされた直線部24の先端が接触することもなく傷をつけることがない。さらに、高周波剥離ナイフ具20が筋層201に平行に接するので、筋層201を突き破る危険性がなく安全に剥離切開できる。
また、本実施形態による高周波剥離ナイフ装置は、切開を行う手段として上述のような折曲可能な長尺状の1本の高周波剥離ナイフ具20を用い、先端支持枠5に支持枠延出腕部5aに傾斜部5bを形成したことにより、図6に示すように、この高周波剥離ナイフ具20を内視鏡100の対物レンズ101に対して比較的長い寸法Lだけ突出させることができると共に、施術の際に対物レンズ101の視野範囲W1のうち、術者の死角となる死角範囲W2に高周波剥離ナイフ具20が入らず、術者の視野範囲W3内に高周波剥離ナイフ具20および施術箇所を納めることができる。そして、電極形成部29が観察視野方向を向いているので観察下に剥離切開できる。
以上述べたように、本発明の各実施形態による内視鏡用高周波剥離ナイフ装置は、先端方向の一端部に直線ナイフ部23と垂直方向に突出した突起部22を設けた片刃のナイフ構造のため、生体組織に誤って突き刺すことを防止することができ、前記突起部22の内側面と直線ナイフ部23の上面、及び直線部24上の突起部22と直線ナイフ部23の間部分のみに高周波電流を通電する電極形成部29を設け、他の部位は絶縁材によってコーティングしているため、意図しない部位への焼灼による穿孔を防止することができ、操作ワイヤー2の力の作用点と突起部22の患部等に対する作用点と折曲機構の第1の軸8の中心点を同一線上に配置したため、突起部22を患部等に押しつけた際にも内視鏡用高周波剥離ナイフ装置の軸周りの回転を防止することができ、更に先端方向に延びる支持枠延出腕部5aの側部に傾斜部5bを形成したことによって、術者の施術対象への視野を確保することができる。また、電極形成部24以外が絶縁コーティングされた突起部22を設けたことにより、電極形成部24の向きが容易に分かるとともに、意図しない部位に突起部22が接触したとしても、筋層等の深部まで焼灼しながら切り込んでしまうようなこともなく安全である。さらに、高周波剥離ナイフ具20を折曲させて筋層201(粘膜面)に平行状態にすることができ、穿孔の危険を防げる。
1 シース
1a コイルパイプ
1b シース外皮
2 操作ワイヤ
5 先端支持枠
5a 支持枠延出腕部
5b 傾斜部
6 リンクプレート
7 第3の軸
8 第1の軸
9 第2の軸
10 連結ロッド
20 高周波剥離ナイフ具
22 突起部
23 直線ナイフ部
24 直線部
29 電極形成部
100 内視鏡
101 対物レンズ

Claims (8)

  1. 長筒形状の可撓性のシースと、該シース内を貫通して一端が連結ロッドに固着された導電性の操作ワイヤーと、前記シースの一端と連結された先端支持枠と、折曲機構を介して前記先端支持枠及び前記連結ロッドに取り付けられ、所定の折曲角度内で折曲可能な導電性且つ長尺状の高周波剥離ナイフ具と、前記操作ワイヤーを軸線上に沿って進退させるための操作部とを備え、内視鏡の対物レンズを通した術者からの視界内において前記高周波剥離ナイフ具に高周波電流を印加することによって生体組織の剥離切開を行う内視鏡用高周波剥離ナイフ装置であって、
    前記高周波剥離ナイフ具は、前記操作ワイヤーの軸線に沿って延出した先端方向に延びる直線部上に前記先端方向に対して垂直方向に向かって所定高さ突出した長方体形状の直線ナイフ部と、前記直線部の先端から前記垂直方向に突出した突起部とを有し、前記直線ナイフ部の上面部分のみに高周波電流が通電する電極形成部を形成したことを特徴とする高周波ナイフ装置。
  2. 前記突起部の前記直線ナイフ部に向かう内側面部分に高周波電流が通電する電極形成部を形成したことを特徴とする請求項1記載の高周波ナイフ装置。
  3. 前記突起部と前記直線ナイフ部の間に高周波電流が通電する電極形成部が形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置。
  4. 前記高周波剥離ナイフ具の前記所定の折曲角度が30度から60度であることを特徴とする請求項1から3何れかに記載の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置。
  5. 前記高周波剥離ナイフ具の前記所定の折曲角度が45度であることを特徴とする請求項1から3何れかに記載の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置。
  6. 前記直線ナイフ具を前記先端方向に向かって伸ばした状態のとき、前記突起部の先端位置が前記操作ワイヤーの軸線上に位置するように構成されたことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置。
  7. 前記折曲機構が、前記先端支持枠と、前記連結ロッドと、中央近傍が第1の軸を介して前記先端支持枠に回動自在に取り付けられた前記高周波剥離ナイフ具と、一端が第2の軸を介して前記高周波剥離ナイフ具の前記操作ワイヤーに向かう方向の端部に回動自在に取り付けられ、他端が第3の軸を介して前記連結ロッドの前記先端方向の端部と回動自在に取り付けられた板状のリンクプレートとから構成され、前記連結ロッドが前記先端方向へ移動されたとき、前記高周波剥離ナイフ具が第1の軸を回動中心として回動することにより折曲するように構成されたことを特徴とする請求項1から6何れかに記載の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置。
  8. 前記先端支持枠が、内視鏡の対物レンズを通して前記直線ナイフ部及び前記突起部を見る術者の視界を遮る部分を除去した傾斜部を有することを特徴とする請求項1から7何れかに記載の内視鏡用高周波剥離ナイフ装置。
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