JP2012077651A - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室の壁温を好適に低下させることが可能なエンジンを提供することを目的とする。
【解決手段】エンジン50Aは、燃焼室Eに対して設けられた複数の吸気弁54を備え、複数の吸気弁54のうち、一部の吸気弁である第1の吸気弁54Aで燃焼室Eに新気を吸入するとともに、複数の吸気弁54のうち、他の吸気弁である第2の吸気弁54Bで燃焼室Eから吸入した新気を掃気する。エンジン50Aは、吸気行程において複数の吸気弁54で新気を吸入および掃気する。複数の吸気弁54で新気を吸入および掃気するにあたっては、具体的には第1の吸気弁54Aに対応させて、燃焼室Eに吸入する新気を加圧する過給機30のコンプレッサ部31を設けている。
【選択図】図3

Description

本発明はエンジンに関し、特に燃焼室の壁温を低下させるエンジンに関する。
エンジンでは、燃焼室の断熱性を高めることで熱効率を向上させることができる。特許文献1では、多孔質セラミック材を用いた断熱エンジンの構造が開示されている。
特許文献2では、圧縮行程の途中段階で吸気弁を閉止する往復動式エンジンが開示されている。特許文献3では、圧縮行程後段で混合気を貯留室に閉じ込め、貯留室周壁で冷却した後、排気行程終期に燃焼室内に噴出する貯留室付エンジンが開示されている。特許文献4では、1つの燃焼室に対して設けられる同種の機関弁である第1、第2機関弁のバルブタイミングを変更する動弁装置が開示されている。
特開平1−257747号公報 特開2002−147262号公報 特開平6−330752号公報 特開2009−144521号公報
燃焼室の壁温が高まると、燃焼室内に吸入した吸気が燃焼室壁から受熱する。結果、吸気の圧縮端温度が高まる。そして、吸気の圧縮端温度が高まる結果、異常燃焼や異常燃焼によるノッキングが発生することがある。この点、燃焼室の壁温は特に燃焼室の断熱性を高めたエンジンで高まり易くなる。
また、燃焼室の断熱性を高めるには、使用する断熱材の熱伝導率および熱容量がともにほぼゼロであること、また断熱材の耐熱温度が最高使用温度よりも高いことが理想的である。しかしながら、現実には種々の制約があることから、熱物性や耐熱性をある程度妥協した材料が使用される。このため、燃焼室の断熱性を高めたエンジンでは、燃焼室の壁温が高まることで、断熱材の熱劣化も進行し易くなる。このため、燃焼室の断熱性を高めたエンジンでは、燃焼室の壁温低下が特に必要となる。
なお、燃焼室の壁温を低下させるには、例えば吸入した吸気で燃焼室内をブローしつつ、吸気を排気通路に吹き抜けさせることも考えられる。しかしながら、この場合、排気が吸気で希釈されてリーン化する結果、触媒の排気浄化処理が困難になることがある。また、触媒の温度が活性温度を下回る結果、排気浄化処理が困難になることがある。
本発明は上記課題に鑑み、燃焼室の壁温を好適に低下させることが可能なエンジンを提供することを目的とする。
本発明は燃焼室に対して設けられた複数の吸気弁を備え、前記複数の吸気弁のうち、一部の吸気弁で前記燃焼室に新気を吸入するとともに、前記複数の吸気弁のうち、他の吸気弁で前記燃焼室から吸入した新気を掃気するエンジンである。
また本発明は吸気行程において、前記複数の吸気弁で新気を吸入および掃気する構成であることが好ましい。
また本発明は前記複数の吸気弁で新気を吸入および掃気するにあたり、前記一部の吸気弁に対応させて、前記燃焼室に吸入する新気を加圧するコンプレッサを設けた構成であることが好ましい。
また本発明は前記複数の吸気弁で新気を吸入および掃気するにあたり、圧縮行程において、前記第1の吸気弁を前記第2の吸気弁よりも早く閉弁する構成であることが好ましい。
また本発明は前記燃焼室の壁面に多孔質構造を有する断熱材を設けた構成であることが好ましい。
また本発明は機関負荷に応じて、前記燃焼室の壁温が所定値よりも高くならないように前記複数の吸気弁で新気を吸入および掃気する構成であることが好ましい。
また本発明は前記燃焼室から掃気した新気を冷却可能な冷却手段を備え、前記冷却手段を介して前記燃焼室から掃気した新気を前記燃焼室に導く吸気通路構造をさらに設けた構成であることが好ましい。
また本発明は前記燃焼室から排出される排気を浄化する触媒と、前記燃焼室から掃気した新気を排気通路のうち、前記触媒よりも下流側の部分に導く吸気通路構造をさらに設けた構成であることが好ましい。
本発明によれば、燃焼室の壁温を好適に低下させることができる。
実施例1のエンジンとその周辺の全体構成図である。 エンジンのバルブ配置を示す図である。 吸気通路の要部を示す図である。 実施例1のECUの動作をフローチャートで示す図である。 断熱材の表面温度の変化を示す図である。 実施例2のエンジンとその周辺の全体構成図である。 複数の吸気弁のバルブタイミングを示す図である。 複数の吸気弁のバルブ動作を示す図である。 実施例2のECUの動作をフローチャートで示す図である。 第1の吸気通路構造を示す図である。 第2の吸気通路構造を示す図である。
図面を用いて、本発明の実施例について説明する。
図1はエンジン50Aおよびその周辺の全体構成図である。図2はエンジン50Aのバルブ配置を示す図である。図3は吸気通路の要部を示す図である。エンジン50Aには吸気通路を形成する吸気系10と、排気通路を形成する排気系20とが設けられている。
吸気系10はエアクリーナ11と、エアフロメータ12と、インタークーラ13と、電子制御スロットル14と、サージタンク15と、インテークマニホールド16とを備えている。エアクリーナ11は吸気を濾過する。エアフロメータ12は吸入空気量を計測する。インタークーラ13は吸気を冷却する。電子制御スロットル14は吸入空気量を調整する。サージタンク15は吸気を一時的に貯蔵する。インテークマニホールド16はエンジン50Aの各気筒に吸気を分配する。
排気系20はエキゾーストマニホールド21と触媒22とを備えている。エキゾーストマニホールド21はエンジン50Aの各気筒からの排気を合流させる。触媒22は排気を浄化する。過給機30はコンプレッサ部31とタービン部32とを備えている。過給機30は排気駆動式の可変容量型ターボチャージャであり、コンプレッサ部31が吸気系10に、タービン部32が排気系20に介在するようにして設けられている。コンプレッサ部31はコンプレッサに相当する。
エンジン50Aはシリンダブロック51と、シリンダヘッド52と、ピストン53と、吸気弁54と、排気弁55と、燃料噴射弁56と、点火プラグ57と、断熱材60とを備えている。シリンダブロック51にはシリンダ51aが形成されている。シリンダ51a内にはピストン53が収容されている。シリンダブロック51の上面にはシリンダヘッド52が固定されている。燃焼室Eはシリンダブロック51、シリンダヘッド52及びピストン53に囲まれた空間として形成されている。
シリンダヘッド52には、吸気ポート52aと排気ポート52bとが形成されている。吸気ポート52aは燃焼室Eに吸気を導き、排気ポート52bは燃焼室Eからガスを排気する。また、シリンダヘッド52には吸気弁54と排気弁55とが設けられている。吸気弁54は吸気ポート52aを、排気弁55は排気ポート52bを開閉する。吸気ポート52aおよび吸気弁54は燃焼室Eに対して複数(ここでは2つ)設けられている。
燃料噴射弁56と点火プラグ57とはシリンダヘッド52に設けられている。燃料噴射弁56は筒内に燃料を直接噴射する。点火プラグ57は混合気に点火する。すなわち、エンジン50Aは火花点火式内燃機関である。なお、燃焼噴射弁56は例えば吸気通路に燃料を噴射するように設けられてもよい。
断熱材60は燃焼室Eの壁面に設けられている。具体的には、シリンダ51aの壁面と、シリンダヘッド52のうち、燃焼室Eを形成する部分の壁面と、ピストン53の上面と、吸気弁54および排気弁55のバルブ下面とにそれぞれ設けられている。断熱材60は燃焼室Eの壁面をコーティングするように設けられており、薄膜状に形成されている。断熱材60は低熱伝導且つ低熱容量の熱物性を備える多孔質構造を有している。断熱材60には具体的には例えば多孔質セラミック材を適用できる。
図2に示すように、シリンダヘッド52には具体的には複数の吸気ポート52aとして、第1の吸気ポート52aAと第2の吸気ポート52aBとが形成されている。吸気ポート52aA、52aBは、シリンダヘッド52において互いに独立分離して設けられている。またシリンダヘッド52には、複数の吸気弁54として、第1の吸気弁54Aと第2の吸気弁54Bとが設けられている。第1の吸気弁54Aは第1の吸気ポート52aAに対応させて、第2の吸気弁54Bは第2の吸気ポート52aBに対応させて設けられている。
エンジン50Aは、複数の吸気弁54のうち、一部の吸気弁である第1の吸気弁54Aで燃焼室Eに吸気(新気)を吸入するとともに、複数の吸気弁54のうち、他の吸気弁である第2の吸気弁54Bで燃焼室Eから吸入した吸気を掃気する。なお、図2中、矢印は吸気を模式的に示している。第2の吸気弁54Bで燃焼室Eから吸気を掃気するため、複数の吸気弁54のバルブタイミングは、吸気弁54、排気弁55間でバルブオーバラップが生じないように設定されている。
エンジン50Aは、吸気行程において複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気する。吸気行程において複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気するため、複数の吸気弁54のバルブタイミングは、吸気行程において複数の吸気弁54を開弁するように設定されている。
複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気するにあたり、エンジン50Aでは、具体的には図3に示すようにコンプレッサ部31を設けている。すなわち、第1の吸気弁54Aに対応させてコンプレッサ部31を設けている。したがって、コンプレッサ部31は具体的には第1の吸気ポート52aAを介して燃焼室Eに流入する吸気を加圧する。そしてこれにより、複数の吸気弁54が同時に開弁している間に、矢印で模式的に示すように第1の吸気弁54Aで燃焼室Eに吸気を吸入するとともに、第2の吸気弁54Bで燃焼室Eから吸気を掃気する。
図1に示すECU70Aは電子制御装置であり、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータや入出力回路を備えている。ECU70Aには例えばエアフロメータ12のほか、クランク角度や機関回転数NEを検出するためのクランク角センサ81など各種のセンサ・スイッチ類が電気的に接続されている。また、電子制御スロットル14や過給機30や燃料噴射弁56などの各種の制御対象が電気的に接続されている。機関負荷はエアフロメータ12やクランク角度センサ81の出力に基づき、ECU70Aで検出される。
ROMはCPUが実行する種々の処理が記述されたプログラムやマップデータなどを格納するための構成である。CPUがROMに格納されたプログラムに基づき、必要に応じてRAMの一時記憶領域を利用しつつ処理を実行することで、ECU70Aでは各種の手段が機能的に実現される。例えばECU70Aでは以下に示す制御手段が機能的に実現される。
制御手段は、機関負荷に応じて、燃焼室Eの壁温が所定値αよりも高くならないように過給機30の過給圧を変更する。具体的には機関負荷が高い場合ほど、過給圧を高める。そしてこれにより、エンジン50Aは、機関負荷に応じて、燃焼室Eの壁温が所定値αよりも高くならないように複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気する。制御手段は、例えば機関負荷が所定値よりも高い場合に、所定値以下である場合よりも過給圧を高めてもよい。
図4はECU70Aの動作をフローチャートで示す図である。ECU70Aは機関負荷を検出する(ステップS1)。続いてECU70Aは、機関負荷に応じて過給圧を変更する(ステップS2)。過給圧については、機関負荷に応じて予めマップデータで設定したものをROMに格納しておくことができる。これにより、機関負荷に応じて、燃焼室Eの壁温が所定値αよりも高くならないように複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気できる。
次にエンジン50Aの作用効果について説明する。図5はクランク角度に応じた断熱材60の表面温度の変化を示す図である。図5では、1サイクル目と100サイクル目の燃焼サイクルにおける断熱材60の表面温度を示している。また、100サイクル目については比較のため、複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気しなかった場合を破線で示している。
エンジン50Aは、第1の吸気弁54Aで燃焼室Eに吸気を吸入するとともに、第2の吸気弁54Bで燃焼室Eから吸気を掃気する。そしてこれにより、複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気しなかった場合と比較して、断熱材60の表面温度を低下させることができる。
このときエンジン50Aは、第2の吸気弁54Bで燃焼室Eから吸気を掃気することで、吸気が排気通路に吹き抜けることを防止する。そしてこれにより、吸入した吸気で燃焼室E内をブローしつつ、触媒22の排気浄化処理が困難になることを回避する。このためエンジン50Aは、断熱材60の表面温度、すなわち燃焼室Eの壁温が高まることを好適に抑制できる。そしてこの結果、具体的には断熱効果の向上による燃費向上を図ることができる。
また、エンジン50Aは吸気行程において複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気する。そしてこれにより、吸気行程において燃焼室Eの壁温が高まることを抑制する。このためエンジン50Aは、さらに吸気の膨張による圧縮仕事の増加を抑制できる。
また、エンジン50Aは機関負荷に応じて、燃焼室Eの壁温が所定値αよりも高くならないように複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気する。この点、所定値αは、断熱材60の耐熱温度に設定されている。このためエンジン50Aは、断熱材60の表面温度が耐熱温度よりも高くなることも防止できる。そしてこれにより、さらに断熱材60の熱劣化の進行も抑制できる。
図6はエンジン50Bおよびその周辺の全体構成図である。エンジン50Bは、吸気側VVT(Variable Valve Timing)58をさらに備えている点以外、エンジン50Aと実質的に同一である。吸気側VVT58はシリンダヘッド52に設けられている。吸気側VVT58は動弁装置であり、吸気弁54A、54Bのバルブタイミングを可変にする。
吸気側VVT58には、吸気弁54A、54Bのうち、少なくとも第2の吸気弁54Bのバルブタイミングを変更可能なものを適用する。吸気側VVT58には、吸気弁54A、54Bのバルブタイミングを互いに独立して設定可能なものを適用できる。かかる吸気側VVT58としては、例えば前述した特許文献4が開示する動弁装置を適用できる。吸気側VVT58は、例えば吸気弁54A、54Bの駆動を電磁駆動化した場合の電磁駆動装置それぞれを有した構成として実現することもできる。
エンジン50Bに対しては、ECU70Aの代わりにECU70Bが設けられている。ECU70Bは、吸気側VVT58がさらに制御対象として電気的に接続される点と、制御手段がさらに以下に示すように実現される点以外、ECU70Aと実質的に同一である。
制御手段は吸気側VVT58を制御対象として、複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気するにあたり、圧縮行程において第1の吸気弁54Aを第2の吸気弁54Bよりも早く閉弁するように複数の吸気弁54のバルブタイミングを設定する。また、制御手段は機関負荷に応じて、燃焼室Eの壁温が所定値αよりも高くならないように複数の吸気弁54のバルブタイミングを設定する。
図7は複数の吸気弁54のバルブタイミングを示す図である。図8は複数の吸気弁54のバルブ動作を示す図である。図8(a)は吸気行程におけるバルブ動作を、図8(b)は圧縮行程におけるバルブ動作を示す。図7において、第2の吸気弁54Bのバルブタイミングについては、低負荷時のバルブタイミングを破線で、高負荷時のバルブタイミングを実線で示している。
図7に示すように、制御手段は具体的には複数の吸気弁54のうち、第2の吸気弁54Bの開弁時期と閉弁時期を一体的に遅角させることで、バルブタイミングを遅角させる(第2の吸気弁54Bを遅閉じにする)。そしてこれにより、圧縮行程において第1の吸気弁54Aを第2の吸気弁54Bよりも早く閉弁するように複数の吸気弁54のバルブタイミングを設定する。
この結果、エンジン50Bでは、図8(a)に示すように吸気行程でまず第1の吸気弁54Aが開弁することで、吸気が吸入される。また、図8(b)に示すように圧縮行程で第1の吸気弁54Aの閉弁後、第2の吸気弁54Bの開弁中に吸気が掃気される。すなわち、上述したようにバルブタイミングを設定したことで、エンジン50Bはこのようにして複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気する。
図7に示すように、制御手段はさらに機関負荷が高い場合ほど、吸気弁54A、54Bのバルブオーバラップ期間が長くなるように複数の吸気弁54のバルブタイミングを設定する。このとき制御手段は、複数の吸気弁54のうち、第2の吸気弁54Bのバルブタイミングを変更する。また、開弁時期と閉弁時期を一体的に変更することで、第2の吸気弁54Bのバルブタイミングを変更する。
そしてこれにより、制御手段は、機関負荷に応じて、燃焼室Eの壁温が所定値αよりも高くならないように複数の吸気弁54のバルブタイミングを設定する。この結果、エンジン50Bは機関負荷に応じて、燃焼室Eの壁温が所定値αよりも高くならないように複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気する。制御手段は、例えば機関負荷が所定値よりも高い場合に、所定値以下である場合よりもバルブオーバラップ期間が長くなるように複数の吸気弁54のバルブタイミングを設定してもよい。
図9はECU70Bの動作をフローチャートで示す図である。ECU70Bは機関負荷を検出する(ステップS11)。続いて、ECU70Bは機関負荷に応じて過給圧を変更する(ステップS12)。また、機関負荷に応じて吸気弁54A、54Bのバルブオーバラップ期間を変更する(ステップS13)。このとき、ECU70Bは第2の吸気弁54Bを遅閉じにした状態で、第2の吸気弁54Bのバルブタイミングを変更することで、バルブオーバラップ期間を変更する。
次にエンジン50Bの作用効果について説明する。エンジン50Bは、吸気行程においてまず第1の吸気弁54Aを開弁することで、ピストン53の下降に応じて吸気を吸入することができる(図8(a)参照)。また、圧縮行程において第1の吸気弁54Aを閉弁した後、第2の吸気弁54Bを開弁している間にピストン53の上昇に応じて吸気を掃気できる(図8(b)参照)。
このためエンジン50Bは、仮に第1の吸気弁54Aに対応させてコンプレッサ部31を備えていない場合であっても、複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気することができる。また、エンジン50Bは、第1の吸気弁54Aに対応させてコンプレッサ部31を備えることで、そうでない場合と比較してより好適に燃焼室E内をブローできるとともに吸気を掃気できる。
また、エンジン50Bは燃焼室Eの壁温が所定値αよりも高くならないように複数の吸気弁54で吸気を吸入および掃気することで、実施例1の場合と同様、断熱材60の表面温度が耐熱温度よりも高くなることを防止できる。そしてこれにより、断熱材60の熱劣化の進行も抑制できる。
本実施例では、燃焼室Eから掃気した吸気を導く第1および第2の吸気通路構造91、92について説明する。図10は第1の吸気通路構造91を示す図である。図11は第2の吸気通路構造92を示す図である。吸気通路構造91、92はともに前述したエンジン50A、50Bに対して設けることができる。
図10に示すように、第1の吸気通路構造91はサブインタークーラ17を備えており、サブインタークーラ17を介して燃焼室Eから掃気した吸気を燃焼室Eに導くように設けられている。サブインタークーラ17は燃焼室Eから掃気した吸気を冷却可能な冷却手段に相当する。なお、サブインタークーラ17の代わりに例えばインタークーラ13を用いてもよい。図11に示すように、第2の吸気通路構造92は、燃焼室Eから掃気した吸気を排気通路のうち、触媒22よりも下流側の部分に導くように設けられている。当該部分は具体的にはマフラー23よりも上流側の部分となっている。
次に吸気通路構造91または92を設けた場合のエンジン50Aまたは50Bの作用効果について説明する。第1の吸気通路構造91を設けた場合、燃焼室Eから掃気した吸気を再度吸入する前に冷却できる。このためこの場合には、燃焼室Eから掃気した吸気を再度吸入しつつ、燃焼室Eの壁温が高まることを抑制できる。第2の吸気通路構造92を設けた場合、燃焼室Eから掃気した吸気が触媒22を流通することを防止できる。このためこの場合には、触媒22の排気浄化処理が困難になることを回避できる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば上述した実施例では、第1の吸気弁54Aが一部の吸気弁、第2の吸気弁54Bが他の吸気弁である場合について説明した。しかしながら、本発明においてはこれに限られず、例えば一部の吸気弁や他の吸気弁は複数であってもよい。
また上述した実施例では、コンプレッサとして過給機30のコンプレッサ部31を設けた場合について説明した。しかしながら、本発明においてはこれに限られず、コンプレッサは適宜のものであってよい。
吸気系 10
インタークーラ 13
サブインタークーラ 17
排気系 20
触媒 22
過給機 30
コンプレッサ部 31
エンジン 50A、50B
吸気ポート 52a
第1の吸気ポート 52aA
第2の吸気ポート 52aB
吸気弁 54
第1の吸気弁 54A
第2の吸気弁 54B
点火プラグ 57
吸気側VVT 58
断熱材 60
ECU 70A、70B

Claims (8)

  1. 燃焼室に対して設けられた複数の吸気弁を備え、
    前記複数の吸気弁のうち、一部の吸気弁で前記燃焼室に新気を吸入するとともに、前記複数の吸気弁のうち、他の吸気弁で前記燃焼室から吸入した新気を掃気するエンジン。
  2. 吸気行程において、前記複数の吸気弁で新気を吸入および掃気する請求項1記載のエンジン。
  3. 前記複数の吸気弁で新気を吸入および掃気するにあたり、前記一部の吸気弁に対応させて、前記燃焼室に吸入する新気を加圧するコンプレッサを設けた請求項1または2記載のエンジン。
  4. 前記複数の吸気弁で新気を吸入および掃気するにあたり、圧縮行程において、前記第1の吸気弁を前記第2の吸気弁よりも早く閉弁する請求項1記載のエンジン。
  5. 前記燃焼室の壁面に多孔質構造を有する断熱材を設けた請求項1から4いずれか1項記載のエンジン。
  6. 機関負荷に応じて、前記燃焼室の壁温が所定値よりも高くならないように前記複数の吸気弁で新気を吸入および掃気する請求項1から5いずれか1項記載のエンジン。
  7. 前記燃焼室から掃気した新気を冷却可能な冷却手段を備え、前記冷却手段を介して前記燃焼室から掃気した新気を前記燃焼室に導く吸気通路構造をさらに設けた請求項1から6いずれか1項記載のエンジン。
  8. 前記燃焼室から排出される排気を浄化する触媒と、前記燃焼室から掃気した新気を排気通路のうち、前記触媒よりも下流側の部分に導く吸気通路構造をさらに設けた請求項1から6いずれか1項記載のエンジン。
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