JP2012077547A - プレキャスト部材の接合方法およびプレキャスト部材の接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】スリーブ内に充填する充填材と目地部に充填する充填材を打ち分けることが可能なプレキャスト部材の接合方法を提供すること。
【解決手段】第一プレキャスト部材1のコンクリート部11から突出した鉄筋12の雄ネジ部に、ナット32を有する蓋部材3を装着する蓋装着工程と、第二プレキャスト部材2の端部に埋設されたスリーブ23に鉄筋12を挿入させつつ、第一プレキャスト部材1と第二プレキャスト部材2とを対向させるPCa部材配置工程と、ナット32を回転させることにより、蓋手段3をスリーブ23の開口縁部に押し付ける蓋押付工程と、蓋部材3をスリーブ23の開口縁部に押し付けた状態で、スリーブ23内にスリーブ継手用充填材4を充填するとともに、コンクリート部11,21間の目地部に目地用充填材5を充填する充填工程と、を具備するプレキャスト部材の接合方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、スリーブ継手を利用したプレキャスト部材の接合方法およびプレキャスト部材の接合構造に関する。
鉄筋同士を繋ぎ合わせる際に使用される機械式継手の一つとして、無収縮モルタルなどの充填材(グラウト材)をスリーブ内に充填する形式の継手(いわゆるスリーブ継手)が種々提案されており、プレキャスト部材同士の接合部にも使用されている。スリーブ継手を利用したプレキャスト部材の接合構造は、特許文献1に開示されているように、一方のプレキャスト部材の端部に筒状のスリーブを埋設しておき、当該スリーブ内において両プレキャスト部材の鉄筋同士を突き合わせつつ、両プレキャスト部材同士を対向させ、その後、スリーブ内に充填材を充填する、というものである。
スリーブ継手用の充填材は、通常、プレキャスト部材のコンクリートよりも高強度であるから、両プレキャスト部材間の目地部(隙間)の充填材として使用されることが多い。
なお、スリーブ継手は、使用すべき材料(スリーブ、充填材)から施工手順までを含んだ内容で構造評定を取得している場合が多く、この場合には、メーカー指定の充填材等を使用する必要がある。
特開平10−147978号公報
プレキャスト部材のコンクリートとして、超高強度コンクリートを使用すると、スリーブ継手用充填材の圧縮強度がプレキャスト部材の圧縮強度を下回る場合がある。この場合には、スリーブ継手用充填材よりも圧縮強度の高い目地用充填材を別途用意することが望ましい。
ところが、スリーブ継手のスリーブは、筒状を呈しており、目地部に臨む面が開口しているため、スリーブ内に充填したスリーブ継手用充填材が目地部に混入するか、あるいは、目地部に充填した目地用充填材がスリーブ内に混入する虞がある。
このような観点から、本発明は、スリーブ内に充填する充填材と目地部に充填する充填材とを打ち分けることが可能なプレキャスト部材の接合方法およびプレキャスト部材の接合構造を提供することを課題とする。
本発明に係るプレキャスト部材の接合方法は、第一プレキャスト部材のコンクリート部から突出した鉄筋の雄ネジ部に、雌ネジ部を有する蓋手段を装着する蓋装着工程と、第二プレキャスト部材の端部に埋設されたスリーブに前記鉄筋を挿入させつつ、前記第一プレキャスト部材と前記第二プレキャスト部材とを対向させるPCa部材配置工程と、前記雌ネジ部を回転させることにより、前記蓋手段を前記スリーブの開口縁部に押し付ける蓋押付工程と、前記蓋手段を前記スリーブの開口縁部に押し付けた状態で、前記スリーブ内にスリーブ継手用充填材を充填するとともに、前記第一プレキャスト部材のコンクリート部と前記第二プレキャスト部材のコンクリート部との間の目地部に目地用充填材を充填する充填工程と、を具備することを特徴とする。
第一プレキャスト部材および第二プレキャスト部材の用途や形状に制限はなく、例えば、柱、梁、柱梁接合部(パネルゾーン)、壁、床などとして使用される。なお、第一プレキャスト部材および第二プレキャスト部材は、同種のもの(例えば、両方とも柱)であってもよいし、異種のもの(例えば、一方が柱で他方が梁)であってもよい。
雄ネジ部を有する鉄筋としては、ネジ節鉄筋のほか、ネジ加工が施された異形鉄筋などが含まれる。また、雌ネジ部を有する蓋手段には、例えば、蓋となる部材にナットを組み合わせたもの、座金付きナット、蓋となる部材に雌ネジ加工を施したものなどが含まれる。
充填工程における充填順序に制限はない。スリーブ継手用充填材および目地用充填材の一方の充填作業を行った後に他方の充填作業を行ってもよいし、同時に行ってもよい。
本発明によれば、スリーブの開口が蓋手段で塞がれた状態となるので、スリーブ内に充填したスリーブ継手用充填材が目地部に混入しないようになり、同様に、目地部に充填した目地用充填材がスリーブ内に混入しないようになる。すなわち、本発明によれば、スリーブ継手用充填材と目地用充填材とを明確に打ち分けることが可能になる。
なお、目地部の厚さ(高さ)は、蓋手段が納まるような大きさに設定する必要があるので、蓋手段の高さが大きくなるにつれて、目地部の厚さも大きくなり、目地用充填材の使用量が嵩む虞がある。目地部の厚さを抑えたい場合には、前記第一プレキャスト部材のコンクリート部の端面に凹部を形成するとともに、前記凹部の底面から前記鉄筋を突出させておき、前記蓋装着工程において、前記雌ネジ部の高さ方向の一部を前記凹部に収容すればよい。このようにすると、目地部の厚さを大きくせずとも、蓋手段を配置することが可能となり、ひいては、目地用充填材の使用量を抑制することが可能になる。
前記雄ネジ部と前記雌ネジ部との隙間にシール材を充填した後に、前記蓋押付工程を行ってもよい。このようにすると、雄ネジ部と雌ネジ部との隙間も塞がれるようになるので、スリーブ継手用充填材あるいは目地用充填材の漏れを確実に防ぐことが可能になる。
本発明に係るプレキャスト部材の接合構造は、第一プレキャスト部材と、スリーブ継手用のスリーブが埋設された第二プレキャスト部材と、スリーブの開口を塞ぐ蓋手段と、前記スリーブ内に充填されたスリーブ継手用充填材と、前記第一プレキャスト部材と前記第二プレキャスト部材との間の目地部に充填された目地用充填材とを備えるプレキャスト部材の接合構造であって、前記蓋手段は、前記第一プレキャスト部材のコンクリート部から突出した鉄筋に装着されており、前記目地用充填材は、前記スリーブ継手用充填材よりも高い圧縮強度を有する、ことを特徴とする。
本発明に係る接合構造によれば、超高強度コンクリートによってプレキャスト部材が形成されている場合であっても、目地部が弱部になることはない。
本発明に係るプレキャスト部材の接合方法によれば、スリーブ継手用充填材と目地用充填材とを明確に打ち分けることが可能になる。また、本発明に係るプレキャスト部材の接合構造によれば、プレキャスト部材が超高強度コンクリートからなる場合であっても、適切に対応することが可能となる。
本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合構造を示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合構造を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合方法を説明するための縦断面図であって、(a)は蓋装着工程の説明図、(b)はPCa部材配置工程の説明図である。 本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合方法を説明するための縦断面図であって、(a)は蓋押付工程の説明図、(b)は充填工程の説明図である。
本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合構造(以下、単に「接合構造」という。)は、スリーブ継手を利用した接合構造であり、図1の(a)に示すように、第一プレキャスト部材1と、第二プレキャスト2と、蓋手段3と、スリーブ継手用充填材4と、目地用充填材5とを備えている。
なお、本実施形態では、第一プレキャスト部材1および第二プレキャスト部材2がいずれも柱である場合を例示する。
第一プレキャスト部材1および第二プレキャスト部材2は、いずれも鉄筋コンクリート製である。コンクリートの種類や強度に制限はないが、本実施形態では、圧縮強度200kN/mm2クラスの超高強度コンクリートを使用している。
第一プレキャスト部材1は、超高強度コンクリートからなるコンクリート部11と、コンクリート部11に配筋された鉄筋(柱主筋)12,12,…と、コンクリート部11の端部に植設された受け部材13とを備えている。
コンクリート部11の接合面(第二プレキャスト部材2に対向する端面)には、複数の凹部1a,1a,…が形成されている。凹部1aは、ナット32の高さ方向(厚さ方向)の一部を収容可能な寸法・形状に成形されている。本実施形態の凹部1aは、逆円錐台状を呈している。なお、本実施形態では、一本の鉄筋12に対して一つの凹部1aを形成しているが(図2参照)、複数の鉄筋11に対して一つの凹部を形成してもよい。
鉄筋12は、ネジ節鉄筋である。鉄筋12の端部は、コンクリート部11(より具体的には、凹部1aの底面の中央部)から第二プレキャスト部材2に向かって突出していて、スリーブ23内に挿入されている。
受け部材13は、第二プレキャスト部材2をコンクリート部11上に仮置きする際のスペーサであり、鉄筋12および目地注入孔2cと干渉しない位置に複数配置されている(図2参照)。受け部材13は、目地用充填材5が硬化するまで第二プレキャスト部材2を支持し、かつ、第一プレキャスト部材1のコンクリート部11と第二プレキャスト部材2のコンクリート部21との間隔(目地部の厚さ)を一定に保持する。本実施形態の受け部材13は、ボルトからなり、高さ調節(突出量の調節)ができるよう、コンクリート部11に埋設されたインサートナットに螺合されている。
第二プレキャスト部材2は、超高強度コンクリートからなるコンクリート部21と、コンクリート部21に配筋された鉄筋(柱主筋)22,22,…と、スリーブ継手用のスリーブ23とを備えている。
コンクリート部21には、その側面からスリーブ23に至るスリーブ注入孔2aおよび空気抜き孔2bのほか、図1の(b)に示すように、コンクリート部21の側面から接合面(第一プレキャスト部材1に対向する端面)に至る目地注入孔2cが形成されている。
鉄筋22は、ネジ節鉄筋である。鉄筋22の端部は、スリーブ23内に突出していて、スリーブ23内において第一プレキャスト部材1の鉄筋12に突き合わされている。
スリーブ23は、コンクリート部21の端部に埋設されている。本実施形態のスリーブ23は、円筒状の鋼製部材であり、図2にも示すように、コンクリート部21の接合面に開口している。
蓋手段3は、スリーブ23の開口を塞ぐものであり、第一プレキャスト部材1の鉄筋12に装着されている。本実施形態の蓋手段3は、蓋プレート31とナット32の二部品にて構成されている。なお、図2では、蓋手段3の図示を適宜省略しているが、蓋手段3は、コンクリート部11から突出する総ての鉄筋12,12,…に装着される。
蓋プレート31は、スリーブ23の開口を覆い隠すことができる大きさの円板であり、スリーブ23の開口縁部に密着する(図1の(a)参照)。蓋プレート31の中央部には、鉄筋12よりも径の大きい開口が形成されている。
ナット32は、雌ネジ部を有する締結部品であり、蓋プレート31の下側(コンクリート部11側)において鉄筋12の雄ネジ部に螺合されている。ナット32を所定方向に回転させると、蓋プレート31を押し上げながら第二プレキャスト部材2側に移動し、蓋プレート31がスリーブ23の開口縁部に当接した状態でナット32を締め付けると、蓋プレート31がスリーブ23の開口縁部に押し付けられるようになる。
凹部1aの開口径をナット32の対角距離よりも大きくしているので、図3の(a)に示すように、ナット32の高さ方向の一部を凹部1aに入り込ませることができる。本実施形態では、凹部1aの深さをナット32の高さよりも小さくしているので、鉄筋12の突出部分の基端部にナット32を位置させると、ナット32の下半部が凹部1aに収容された状態となり、ナット32の上半部が凹部1aから食み出した状態となる。
ナット32には、その側面から内周面に至る貫通孔(図示略)が形成されている。この貫通孔は、ナット32の雌ネジ部と鉄筋12の雄ネジ部との隙間にシール材を充填する際に使用される。
スリーブ継手用充填材4は、図1の(a)に示すように、スリーブ23内に充填される。スリーブ継手用充填材4としては、例えば無収縮モルタルなどのセメント系グラウト材のほか、エポキシ樹脂などの樹脂系グラウト材を使用することができる。なお、構造評定等において使用すべき材料が指定されている場合には、指定の材料を使用する。
目地用充填材5は、第一プレキャスト部材1と第二プレキャスト部材2との間の目地部(コンクリート部11,12間の隙間)に充填される。目地用充填材5としては、セメント系グラウト材や樹脂系グラウト材を使用することができるが、スリーブ継手用充填材4よりも圧縮強度の高いものを使用する。本実施形態では、第一プレキャスト部材1および第二プレキャスト部材2の超高強度コンクリートと同等の圧縮強度を発現する超高強度モルタルを目地用充填材5として使用する。
以下、本発明の実施形態に係るプレキャスト部材の接合方法(以下、単に「接合方法」という。)を説明する。
本実施形態に係る接合方法は、蓋装着工程と、PCa部材配置工程と、蓋押付工程と、充填工程とを具備するものである。
蓋装着工程は、図3の(a)に示すように、第一プレキャスト部材1のコンクリート部11から突出した鉄筋12の雄ネジ部に蓋手段3を装着する工程である。本実施形態の蓋手段3は、蓋プレート31とナット32の二部品からなるので、蓋手段3を鉄筋12に装着する場合には、まず、ナット32を鉄筋12に螺合させ、その後、蓋プレート31を鉄筋12に通し入れればよい。
鉄筋12の突出部分にナット32を螺合したならば、突出部分の基端部(本実施形態では下端部)までナット32を移動させ、ナット32の下半部を凹部1aに入り込ませる。本実施形態では、蓋プレート31を設置する前に、鉄筋12の雄ネジ部とナット32の雌ネジ部との隙間(ネジ山の隙間)にシール材を充填する。シール材は、ナット32の上面から注入するとともに(図3の(a)の矢印a)、側面の貫通孔(図示略)から注入すればよい(図3の(a)の矢印b)。シール材の配合や材質等に制限はなく、各種接着材、セメント系グラウト材、樹脂系グラウト材、粘土などを使用することができるが、本実施形態では、無収縮モルタルを使用する。
ネジ山同士の隙間にシール材を充填したならば、蓋プレート31を鉄筋12に環装し、ナット32の上面に載置する。ナット32が鉄筋12の突出部分の基端部(凹部1aの底面付近)に位置している状態で蓋プレート31を配置すると、蓋プレート31は、受け部材13の支持面(本実施形態では上端面)よりもコンクリート部11側(本実施形態では下側)に位置する。なお、図示は省略するが、蓋プレート31の上面(スリーブ23の開口縁部に接触する面)にシール材又は接着材を塗着してもよい。
PCa部材配置工程は、図3の(b)に示すように、スリーブ23に鉄筋12を挿入させつつ、第一プレキャスト部材1と第二プレキャスト部材2とを対向させる工程である。本実施形態では、第一プレキャスト部材1の受け部材13,13,…に第二プレキャスト部材2を載置する。このようにすると、コンクリート部11の上端面とコンクリート部21の下端面との間に、受け部材13,13,…の突出量に対応した目開き量の隙間(目地部)が確保されるようになる。
蓋押付工程は、図4の(a)に示すように、蓋手段3のナット32(雌ネジ部)を回転させることにより、蓋手段3をスリーブ23の開口縁部に押し付ける工程である。なお、蓋押付工程は、ネジ山の隙間に充填したシール材が硬化する前に行う。
蓋押付工程では、まず、凹部1aに収容されたナット32を所定方向に回転させることにより、蓋プレート31とともにコンクリート部21に向けて移動させる。なお、図示は省略するが、スパナなどの締結工具は、接合部の外側から目地部に挿入する。ナット32が凹部1aの底面付近に位置している場合であっても、ナット32の上半部は、凹部1aから突出しているので、特殊な締付工具を使用せずとも、ナット32を回転させることができる。
蓋プレート31がスリーブ23の開口縁部(コンクリート部21の端面)に当接したならば、ナット32を締め上げることにより、蓋プレート31をスリーブ23の開口縁部に押し付ける。蓋プレート31をスリーブ23の開口縁部に押し付けると、スリーブ23の開口が閉塞される。総ての蓋手段3,3,…を締め付けたならば、図4の(b)に示すように、目地部の周囲に型枠6を設置する。
充填工程は、スリーブ23内にスリーブ継手用充填材4を充填するとともに、目地部に目地用充填材5を充填する工程であり、蓋手段3をスリーブ23の開口縁部に押し付けた状態で行われる。スリーブ継手用充填材4および目地用充填材5の充填順序に制限はなく、一方について充填作業を行った後に他方の充填作業を行ってもよいし、同時に充填作業を行ってもよい。
スリーブ継手用充填材4は、スリーブ注入孔2aからスリーブ23内に充填し、目地用充填材5は、目地注入孔2cから目地部に充填する。スリーブ23内の空気は、空気抜き孔2bから排出し、目地部の空気は、型枠6に設けた空気抜き孔(図示略)等から排出する。なお、充填工程は、ネジ山の隙間に充填したシール材が硬化した後に行うことが好ましい。
以上説明した本実施形態に係る接合方法によれば、スリーブ23の開口が蓋手段3で塞がれた状態となるので、スリーブ23内に充填したスリーブ継手用充填材4が目地部に混入しないようになり、同様に、目地部に充填した目地用充填材5がスリーブ23内に混入しないようになる。すなわち、本実施形態に係る接合方法によれば、スリーブ継手用充填材4と目地用充填材5とを明確に打ち分けることが可能になる。
さらに、本実施形態では、鉄筋12とナット32との隙間にシール材を充填し、雄ネジ部と雌ネジ部との隙間を塞いでいるので、スリーブ継手用充填材4あるいは目地用充填材5の漏れを確実に防ぐことが可能になる。
また、第一プレキャスト部材1に凹部1aを設け、PCa部材配置工程が終了するまで、ナット32の一部を凹部1aに収容するようにしたので、目地部の厚さ(コンクリート部11,21の離隔距離)を大きくせずとも、蓋手段3を配置することが可能となり、ひいては、目地用充填材5の使用量を抑制することが可能になる。
また、目地用充填材5は、第一プレキャスト部材1および第二プレキャスト部材2の超高強度コンクリートと同等の圧縮強度を発現するので、目地部が設計上の弱部になることもない。
なお、本実施形態では、第一プレキャスト部材1が所定位置に予め立設されている場合を例示したが、第一プレキャスト部材1および第二プレキャスト部材2を作業ヤード等において接合した後に、所定位置に建て込んでも勿論差し支えない。作業ヤード等において接合する場合には、第一プレキャスト部材1および第二プレキャスト部材2を立てた状態で接合してもよいし、横たえた状態で接合してもよい。
本実施形態では、第一プレキャスト部材1の上に第二プレキャスト部材2を配置する場合を例示したが、上下を逆転させても勿論差し支えない。この場合には、第二プレキャスト部材2の上に第一プレキャスト部材1が位置するようになるので、蓋プレート31とナット32を一体化する等して蓋プレートの落下を防いでおく。蓋押付工程では、蓋手段3のナット32を下方向へ移動させることになる。
本実施形態では、第一プレキャスト部材1に受け部材13を植設した場合を例示したが、受け部材の構成や配置を限定する趣旨ではない。図示は省略するが、第二プレキャスト部材2のコンクリート部21に受け部材を植設してもよいし、ブロック状の部材を受け部材とし、第一プレキャスト部材1の上端面に載置しただけでもよい。
本実施形態では、第一プレキャスト部材1および第二プレキャスト部材2が柱である場合を例示したが、プレキャスト部材の用途を限定する趣旨ではない。図示は省略するが、梁、柱梁接合部、壁、床などをプレキャスト部材で構築する場合にも、本発明を適用することができる。
1 第一プレキャスト部材
11 コンクリート部
1a 凹部
12 鉄筋
2 第二プレキャスト部材
21 コンクリート部
23 スリーブ
3 蓋手段
32 ナット(雌ネジ部)
4 スリーブ継手用充填材
5 目地用充填材

Claims (4)

  1. 第一プレキャスト部材のコンクリート部から突出した鉄筋の雄ネジ部に、雌ネジ部を有する蓋手段を装着する蓋装着工程と、
    第二プレキャスト部材の端部に埋設されたスリーブに前記鉄筋を挿入させつつ、前記第一プレキャスト部材と前記第二プレキャスト部材とを対向させるPCa部材配置工程と、
    前記雌ネジ部を回転させることにより、前記蓋手段を前記スリーブの開口縁部に押し付ける蓋押付工程と、
    前記蓋手段を前記スリーブの開口縁部に押し付けた状態で、前記スリーブ内にスリーブ継手用充填材を充填するとともに、前記第一プレキャスト部材のコンクリート部と前記第二プレキャスト部材のコンクリート部との間の目地部に目地用充填材を充填する充填工程と、を具備することを特徴とするプレキャスト部材の接合方法。
  2. 前記第一プレキャスト部材のコンクリート部の端面に凹部を形成するとともに、前記凹部の底面から前記鉄筋を突出させておき、
    前記蓋装着工程において、前記雌ネジ部の高さ方向の一部を前記凹部に収容する、ことを特徴とする請求項1に記載のプレキャスト部材の接合方法。
  3. 前記雄ネジ部と前記雌ネジ部との隙間にシール材を充填した後に、前記蓋押付工程を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプレキャスト部材の接合方法。
  4. 第一プレキャスト部材と、
    スリーブ継手用のスリーブが埋設された第二プレキャスト部材と、
    スリーブの開口を塞ぐ蓋手段と、
    前記スリーブ内に充填されたスリーブ継手用充填材と、
    前記第一プレキャスト部材のコンクリート部と前記第二プレキャスト部材のコンクリート部との間の目地部に充填された目地用充填材とを備えるプレキャスト部材の接合構造であって、
    前記蓋手段は、前記第一プレキャスト部材のコンクリート部から突出した鉄筋に装着されており、
    前記目地用充填材は、前記スリーブ継手用充填材よりも高い圧縮強度を有する、ことを特徴とするプレキャスト部材の接合構造。
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