JP2012077222A - 紫外線硬化型インクジェット用インク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット方式の記録方法により光沢度の良好な金属光沢画像を記録できると共に、保存安定性が良好である紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る紫外線硬化型インクジェット用インク組成物は、アルミニウム粒子の表面にテトラエトキシシランが化学的に結合した構造を有する被膜を備えたアルミニウム顔料(A)と、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)と、を含有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物に関する。
従来、印刷物上に金属光沢を有する塗膜を形成する手法として、真鍮、アルミニウム微粒子等から作製された金粉、銀粉を顔料に用いた印刷インキや金属箔を用いた箔押し印刷、金属箔を用いた熱転写方式等が用いられてきた。
近年、印刷におけるインクジェット方式の記録方法への応用例が数多く見受けられ、その中の一つの応用例としてメタリック印刷があり、金属光沢を有するインクの開発が進められている。この金属光沢を有するインクには、アルミニウム粒子を薄く延ばした平板状の顔料(以下、「平板状アルミニウム顔料」ともいう)がしばしば用いられる。
平板状アルミニウム顔料を製造する方法としては、例えば(1)アトマイザー法等で作製したアルミニウム粒子をボールミルで擂り潰して延ばす方法、(2)フィルムへ蒸着させたアルミニウムを溶媒中で超音波洗浄機等により剥離・粉砕し、分散させる方法(例えば、特許文献1参照)が挙げられる。
一方で、近年、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インクの開発が進められている。この紫外線硬化型インクによれば、インクジェット記録方法において、被記録媒体の表面に高い耐水性、耐溶剤性、および耐擦過性等を有する画像を記録することができる。そこで、前述した平板状アルミニウム顔料を紫外線硬化型インクに適用すれば、インクジェット方式の記録方法により、被記録媒体の表面に対して良好な金属光沢画像を記録できることが期待される。
特開2008−202076号公報
しかしながら、前述したような平板状アルミニウム顔料をインクジェット記録方式の紫外線硬化型インクに適用するためには、以下のような課題があった。
その1つは、紫外線硬化型インクの保存安定性が損なわれることである。前述したような平板状アルミニウム顔料を紫外線硬化型インクに適用すると、平板状アルミニウム顔料の活性面が露出しているため、その活性面において紫外線硬化型インクに用いるモノマーと反応することにより経時的に紫外線硬化型インクがゲル化する場合があった。
もう1つは、平板状アルミニウム顔料の大きさが制限されることである。一般的に金属光沢を得るためには、平板状アルミニウム顔料の径が大きい方がよいとされている。しかしながら、インクジェット記録方法においては、インクジェット記録装置のノズル径よりも径の小さい顔料を使用する必要がある。そのため、光沢度の良好な金属光沢画像を記録することが困難であった。
本発明に係る幾つかの態様は、上記課題を解決することで、インクジェット方式の記録方法により光沢度の良好な金属光沢画像を記録できると共に、保存安定性が良好である紫外線硬化型インクジェット用インク組成物を提供する。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る紫外線硬化型インクジェット用インク組成物の一態様は、
アルミニウム粒子の表面にテトラエトキシシランが化学的に結合した構造を有する被膜を備えたアルミニウム顔料(A)と、
フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)と、
を含有することを特徴とする。
適用例1の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物によれば、インクジェット方式の記録方法により光沢度の良好な金属光沢画像を記録できると共に、保存安定性が良好となる。
[適用例2]
適用例1の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、前記フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)が、インク組成物の総質量に対して、10質量%以上70質量%以下含まれることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、さらに、下記一般式(1)で示されるモノマー(C)を含有することができる。
CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R …(1)
(式(1)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。Rは、炭素数2〜20の2価の有機残基を表す。Rは、水素原子または炭素数1〜11の1価の有機残基を表す。)
[適用例4]
適用例3の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、前記モノマー(C)が、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルであることができる。
[適用例5]
適用例3または適用例4の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、前記モノマー(C)が、インク組成物の総質量に対して、10質量%以上70質量%以下含まれることができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか一例の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、さらに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有することができる。
[適用例7]
適用例6に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、前記ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが、インク組成物の総質量に対して、5質量%以上含まれることができる。
[適用例8]
適用例1ないし適用例7のいずれか一例の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、さらに、光重合開始剤を含有することができる。
[適用例9]
適用例1ないし適用例8のいずれか一例の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、前記アルミニウム粒子は、5nm以上30nm以下の平均厚みを有し、且つ、0.5μm以上3μm以下の50%平均粒子径を有する平板状粒子であることができる。
[適用例10]
適用例1ないし適用例9のいずれか一例の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、前記被膜の厚さは、0.5nm以上10nm以下であることができる。
[適用例11]
適用例1ないし適用例10のいずれか一例の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物において、前記アルミニウム顔料(A)は、前記被膜の表面にさらにポリカルボン酸およびその塩から選択される少なくとも1種を有することができる。
実施例で作製したアルミニウム顔料(A)の表面を示すSEM画像。 実施例で作製したアルミニウム顔料(A)の断面を示すTEM画像。 実施例で作製したアルミニウム顔料(A)の断面を示すTEM画像。 実施例で作製したアルミニウム顔料(A)の断面を示すTEM画像。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびそれに対応するメタクリレートのうち少なくともいずれか一方を意味し、「(メタ)アクリル」はアクリルおよびそれに対応するメタクリルのうち少なくともいずれか一方を意味する。
1.紫外線硬化型インクジェット用インク組成物
本発明の一実施形態に係る紫外線硬化型インクジェット用インク組成物(以下、単に「紫外線硬化型インク組成物」ともいう)は、アルミニウム粒子の表面にテトラエトキシシランが化学的に結合した構造を有する被膜を備えたアルミニウム顔料(A)と、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)と、を含有することを特徴とする。
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、アルミニウム顔料(A)の表面から活性面が露出することを抑制できるので、保存安定性を飛躍的に向上できる点で優れている。
以下、本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物に含まれるか、または含まれ得る添加剤(成分)について詳細に説明する。
1.1.アルミニウム顔料(A)
本実施の形態で用いられるアルミニウム顔料(A)は、アルミニウム粒子の表面にテトラエトキシシランが化学的に結合した構造を有する被膜(以下、単に「シリカ被膜」ともいう)を備えている。なお、本明細書中において、「化学的に結合した」とは、アルミニウム粒子の表面に存在する水酸基と、テトラエトキシシランと、が加水分解反応により結合したことを意味する。
このようなアルミニウム顔料(A)は、例えば以下に示す製造方法(工程(a)ないし工程(f))により製造することができる。
まず、下記の工程(a)ないし(b)により、有機溶媒中にアルミニウム粒子を分散させたアルミニウム粒子分散液を調製する。
(a)まず、シート状基材面に剥離用樹脂層とアルミニウムまたはアルミニウム合金層(以下、単に「アルミニウム層」という)とが、順次積層された構造からなる複合化顔料原体を用意する。
前記シート状基材としては、特に制限されないが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ナイロン66、ナイロン6等のポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセテートフィルム、ポリイミドフィルム等の離型性フィルムが挙げられる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレートまたはその共重合体が好ましい。
前記シート状基材の厚さは、特に制限されないが、好ましくは10〜150μmである。10μm以上であれば、工程等で取扱い性に問題がなく、150μm以下であれば、柔軟性に富み、ロール化、剥離等に問題がない。
前記剥離用樹脂層は、アルミニウム層のアンダーコート層であり、シート状基材面との剥離性を向上させるための剥離性層である。この剥離用樹脂層に用いる樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体、アクリル酸重合体または変性ナイロン樹脂が好ましい。
前記例示した樹脂の1種または2種以上の混合物の溶液をシート状基材に塗布し乾燥させることにより、剥離用樹脂層を形成することができる。塗布後は、粘度調整剤等の添加剤を添加することもできる。
前記剥離用樹脂層の塗布は、一般的に用いられているグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗布、ディップ塗布、スピンコート法等の公知の技術を用いることができる。塗布・乾燥後、必要であればカレンダー処理により表面の平滑化を行うことができる。
剥離用樹脂層の厚さは、特に制限されないが、好ましくは0.5〜50μmであり、より好ましくは1〜10μmである。0.5μm未満では分散樹脂としての量が不足し、50μmを超えるとロール化した場合、アルミニウム層との界面で剥離しやすいものとなってしまう。
前記剥離用樹脂層に前記アルミニウム層を積層させる手段としては、真空蒸着、イオンプレーティングまたはスパッタリング法を適用することが好ましい。
また、前記アルミニウム層は、特開2005−68250号公報に例示されるように、保護層で挟まれていてもよい。該保護層としては、酸化ケイ素層、保護用樹脂層が挙げられる。
前記酸化ケイ素層は、酸化ケイ素を含有する層であれば特に制限されるものではないが、ゾルゲル法によって、テトラアルコキシシラン等のシリコンアルコキシドまたはその重合体から形成されたものであることが好ましい。シリコンアルコキシドまたはその重合体を溶解したアルコール溶液を塗布し、加熱焼成することにより、酸化ケイ素層の塗膜を形成する。
前記保護用樹脂層としては、分散媒に溶解しない樹脂であれば特に制限されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロース誘導体等が挙げられる。これらのうち、ポリビニルアルコールまたはセルロース誘導体から形成されることが好ましい。
前記例示した樹脂1種または2種以上の混合物の水溶液を塗布し乾燥させると、前記保護用樹脂層を形成することができる。塗布液には、粘度調整剤等の添加剤を添加することができる。前記酸化ケイ素および樹脂の塗布は、前記剥離用樹脂層の塗布と同様の手法により行われる。
前記保護層の厚さは、特に制限されないが、50〜150nmの範囲が好ましい。50nm未満では機械的強度が不足であり、150nmを超えると強度が高くなりすぎるため粉砕・分散が困難となり、またアルミニウム層との界面で剥離してしまう場合がある。
また、特開2005−68251号公報に例示されるように、前記「保護層」と「アルミニウム層」との間に色材層を有していてもよい。色材層は、任意の着色複合顔料を得るために導入するものであり、本実施の形態に使用するアルミニウム顔料(A)の金属光沢、光輝性、背景隠蔽性に加え、任意の色調、色相を付与できる色材を含有できるものであれば特に制限されるものではない。この色材層に用いる色材としては、染料、顔料のいずれでもよい。また、染料、顔料としては、公知のものを適宜使用することができる。
この場合、色材層に用いられる「顔料」とは、一般的な工学の分野で定義される、天然顔料、合成有機顔料、合成無機顔料等を意味する。
前記色材層の形成方法としては、特に制限されないが、コーティングにより形成することが好ましい。また、色材層に用いられる色材が顔料の場合は、色材分散用樹脂をさらに含むことが好ましく、該色材分散用樹脂としては、顔料と、色材分散用樹脂と、必要に応じてその他の添加剤等と、を溶媒に分散または溶解させ、溶液としてスピンコートで均一な液膜を形成した後、乾燥させて樹脂薄膜として作製されることが好ましい。なお、複合化顔料原体の製造において、前記の色材層と保護層の形成がともにコーティングにより行われることが、作業効率上好ましい。
前記複合化顔料原体としては、前記剥離用樹脂層とアルミニウム層との順次積層構造を複数有する層構成も可能である。その際、複数のアルミニウム層からなる積層構造の全体の厚み、すなわち、シート状基材とその直上の剥離用樹脂層を除いた、アルミニウム層−剥離用樹脂層−アルミニウム層、または剥離用樹脂層−アルミニウム層の厚みは5000nm以下であることが好ましい。5000nm以下であると、複合化顔料原体をロール状に丸めた場合でも、ひび割れ、剥離を生じ難く、保存性に優れる。また、顔料化した場合においても金属光沢性に優れており好ましい。また、シート状基材面の両面に、剥離用樹脂層とアルミニウム層とが順次積層された構造も挙げられるが、これらに制限されるものではない。
(b)次いで、前記複合化顔料原体を有機溶媒中で、前記複合化顔料原体のシート基材面と剥離用樹脂層との界面を境界として剥離し、それを粉砕または微細化処理することにより、粗大粒子を含むアルミニウム粒子分散液を調製する。さらに、得られたアルミニウム粒子分散液をろ過し粗大粒子を除去することで、所定の平均粒子径を有する平板状アルミニウム粒子を含有する分散液を得ることができる。
前記有機溶媒としては、アルミニウム粒子の分散安定性や、後述するテトラエトキシシランとの反応性を損なわないものであれば制限されないが、極性有機溶媒であることが好ましい。極性有機溶媒としては、例えば、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、フッ化アルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)等が挙げられる。
以上例示した極性有機溶媒の中でも、常温常圧下で液体であるアルキレングリコールモノエーテルまたはアルキレングリコールジエーテルであることがより好ましい。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
これらの中でも、アルミニウム粒子の分散安定性に優れる観点から、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルであることがさらに好ましい。
前記シート状基材からの剥離処理法としては、特に制限されないが、前記複合化顔料原体を液体中に浸漬することによりなされる方法や、液体中に浸漬すると同時に超音波処理を行い剥離処理と剥離した複合化顔料の粉砕処理を行う方法が好ましい。前記のようにして得られた平板状アルミニウム粒子は、剥離用樹脂層が保護コロイドの役割を有し、有機溶媒中での分散処理を行うだけで安定な分散液を得ることが可能である。
ここで、「平板状粒子」とは、アルミニウム粒子の平面上の長径をX、短径をY、厚みをZとした場合、略平坦な面(X−Y平面)を有し、且つ、厚み(Z)が略均一である粒子をいう。より詳しくは、該アルミニウム粒子の略平坦な面(X−Y平面)の面積より求めた円相当径の50%平均粒子径R50(以下、単に「R50」ともいう)が0.5μm〜3μmであって、且つ、厚み(Z)が5nm〜30nmであることを満たすものをいう。
「円相当径」とは、アルミニウム粒子の略平坦な面(X−Y平面)を、該アルミニウム粒子の投影面積と同じ投影面積を持つ円と想定したときの当該円の直径である。例えば、アルミニウム粒子の略平坦な面(X−Y平面)が多角形である場合、その多角形の投影面を円に変換して得られた当該円の直径を、そのアルミニウム粒子の円相当径という。
R50は、良好な金属光沢性および吐出安定性を確保する観点から、好ましくは0.5μm〜3μmであることが好ましく、0.75μm〜2μmであることがより好ましい。R50が0.5μm未満の場合には、金属光沢性が不十分となることがある。一方、R50が3μmを超える場合、ノズルの目詰まりにより吐出安定性が低下することがある。
前記平板状粒子の略平坦な面(X−Y平面)の面積より求めた円相当径の最大粒子径は、10μm以下であることが好ましい。最大粒子径を10μm以下にすることで、インクジェット記録装置のノズルや、インク流路内に設けられた異物除去フィルター等に該平板状粒子が目詰まりすることを防止することができる。
前記平板状粒子の平面上の長径X、短径Y、円相当径は、粒子像分析装置を用いて測定することができる。粒子像分析装置としては、例えば、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2100」、「FPIA−3000」、「FPIA−3000S」(以上、シスメックス株式会社製)が挙げられる。
前記平板状粒子の粒度分布(CV値)は、下記式(2)より求めることができる。
CV値=粒度分布の標準偏差/粒子径の平均値×100 …(2)
ここで、得られるCV値は、好ましくは60以下であり、より好ましくは50以下であり、特に好ましくは40以下である。CV値が60以下の平板状粒子を選択することで、印字安定性に優れるという効果が得られる。
前記厚み(Z)は、金属光沢性を確保する観点から、好ましくは5nm以上30nm以下であり、より好ましくは10nm以上25nm以下である。厚み(Z)が5nm未満であると、アルミニウム粒子の表面に被膜が形成されたときに金属光沢性が低下する傾向がある。一方、厚み(Z)が30nmを超えても、金属光沢性が低下する傾向がある。
前記アルミニウム粒子は、コストの観点および金属光沢性を確保する観点から、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウム合金を用いる場合、アルミニウム以外に添加する他の金属元素または非金属元素としては、例えば、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅などが挙げられる。
ここで、アルミニウム粒子分散液中に含まれるアルミニウム粒子を洗浄する工程を設けてもよい。アルミニウム粒子分散液中には、前述の剥離用樹脂層が含まれていたり、剥離用樹脂層がアルミニウム粒子に付着している場合がある。該剥離用樹脂層は、後述する工程(c)において、テトラエトキシシランとアルミニウム粒子との反応を阻害する場合がある。そのため、アルミニウム粒子分散液中の剥離用樹脂層を除去しておくことが好ましい。アルミニウム粒子の洗浄には、前述した有機溶媒を用いるとよい。
(c)次いで、前記工程(b)で得られたアルミニウム粒子分散液中に、テトラエトキシシラン(以下、「TEOS」ともいう)を添加して撹拌する。これにより、前記アルミニウム粒子の表面に存在する水酸基とTEOSとが加水分解反応して、前記アルミニウム粒子の表面にシリカ被膜が形成されたアルミニウム顔料(A)が得られる。
加水分解反応における反応温度は、好ましくは10℃以上150℃以下、より好ましくは20℃以上130℃以下である。10℃未満では、加水分解反応の進行が遅くなり、アルミニウム粒子表面におけるシリカ被膜の形成が不十分となりやすい。150℃を超えると安全上格別の注意を要する。
加水分解反応における反応時間は、好ましくは0.5時間以上200時間以下、より好ましくは1時間以上180時間以下である。反応時間が0.5時間未満では、加水分解反応が十分に完結しない場合があり、アルミニウム粒子表面におけるシリカ被膜の形成が不十分となりやすい。200時間を超えると、アルミニウム粒子が凝集することがある。
TEOSの添加量は、シリカ被膜の厚みが0.5nm以上10nm以下、好ましくは5nmとなるような量を計算して決定すればよい。シリカ膜の厚みが10nmを超えると、金属光沢性が低下することがあるからである。
TEOSの添加量は、具体的には、アルミニウム粒子1質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上5質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上4質量部以下、さらに好ましくは1質量部以上3質量部以下である。TEOSの添加量が5質量部を超えると、未反応のTEOSによりアルミニウム粒子分散液が白濁化することがある。一方、0.2質量部未満では、アルミニウム粒子の表面に存在する活性面を完全に被覆できないことがある。
アルミニウム粒子分散液中にTEOSを添加した後、さらに塩基性触媒を添加することにより加水分解反応を促進させることができる。塩基性触媒としては、アンモニアが好適である。アンモニアの添加量は、アルミニウム粒子10質量部に対して、好ましくは1質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。アンモニアの添加量が前記範囲を超えると、アルミニウム粒子が凝集し、金属光沢を維持できなくなる場合がある。
(d)次いで、前記工程(c)で得られた分散液中の有機溶媒を除去する。分散液中の有機溶媒を分離する手段としては、ろ過、遠心沈降または遠心分離等が挙げられる。これらの手段により、前記有機溶媒と前記シリカ被膜の形成されたアルミニウム顔料(A)とを分離して前記分散液中に含まれる有機溶媒を除去することができる。前記手段の中でも操作が簡便であることから、遠心分離により分離して有機溶媒を除去する手段が好ましい。
(e)前記工程(a)ないし(d)によりシリカ被膜が形成されたアルミニウム顔料(A)を作製することができる。本実施の形態に用いられるアルミニウム顔料(A)は、さらに以下の工程を設けることにより、前記シリカ被膜の表面にポリカルボン酸およびその塩から選択される少なくとも1種を有するようにしてもよい。
まず、前記工程(d)によって有機溶媒が除去されたアルミニウム顔料(A)に、ポリカルボン酸およびその塩から選択される少なくとも1種を含有する水溶液を添加して十分に撹拌する。撹拌時間は、特に限定されないが、3時間〜120時間程度であることが好ましい。撹拌時間が前記範囲内であると、金属光沢性を損なわずに水分散性に優れたアルミニウム顔料(A)の水分散液を得ることができる。撹拌時間が120時間を超えると、粒子の凝集により金属光沢性が損なわれることがある。
本工程により、前記工程(d)で得られたアルミニウム顔料(A)のシリカ被膜の表面に、ポリカルボン酸およびその塩から選択される少なくとも1種を吸着させることができる。これにより、アルミニウム顔料(A)は、紫外線硬化型インク組成物中において、さらに良好な分散安定性が確保され、保存安定性を向上できる。
ポリカルボン酸およびその塩としては、下記の共重合体A、共重合体B、および共重合体Cから選択される少なくとも1種であることが好ましい。共重合体AないしCは、嵩高い分子構造を有している。そのため、アルミニウム顔料(A)の表面に共重合体AないしCが吸着すると、その分子構造に由来する立体障害作用により、紫外線硬化型インク組成物中においてアルミニウム顔料(A)同士の凝集を効果的に抑制することができる。
共重合体Aは、下記一般式(3)または(4)で表される構造単位および下記一般式(5)で表される構造単位を有する共重合体である。
共重合体Bは、下記一般式(3)または(4)で表される構造単位および下記一般式(6)で表される構造単位を有する共重合体である。
共重合体Cは、下記一般式(3)または(4)で表される構造単位および下記一般式(7)で表される構造単位を有する共重合体である。なお、共重合体Cは、下記一般式(6)で示される構造単位をさらに有していてもよい。
これらの共重合体は、交互共重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれの配列状態であってもよい。
式(5)中、lは1〜5の整数であり、1〜3の整数であることが好ましい。
式(6)中、mは1〜5の整数であり、1〜3の整数であることが好ましい。
式(7)中、nは1〜5の整数であり、1〜3の整数であることが好ましい。Rは、アルキル基を表す。
ポリカルボン酸およびその塩の重量平均分子量は、好ましくは2000〜50万、より好ましくは1万〜10万である。ポリカルボン酸およびその塩の重量平均分子量が前記範囲内であれば、紫外線硬化型インク組成物の粘度の上昇を抑制できるのでインクジェット記録ヘッドにおける吐出安定性への影響を小さくできると共に、アルミニウム顔料(A)の分散性を高めることができる。なお、ポリカルボン酸およびその塩の重量平均分子量は、例えば、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されたポリスチレン換算分子量により求めることができる。
共重合体Aの具体例としては、例えば、構造単位としてマレイン酸およびオレフィンを有する共重合体であるポリスターOM(商品名、日油株式会社製)が挙げられる。共重合体Bの具体例としては、例えば、構造単位としてマレイン酸およびスチレンを有する共重合体であるDSKディスコートN−10(商品名、第一工業製薬株式会社製)が挙げられる。共重合体Cの具体例としては、例えば、構造単位として無水マレイン酸およびポリオキシプロピレンアルキルエーテルを有する共重合体であるマリアリムAKM−0531(商品名、日油株式会社製)が挙げられる。
ポリカルボン酸およびその塩の添加量は、アルミニウム顔料(A)1質量部に対して、好ましくは0.02質量部以上1.5質量部以下、より好ましくは0.03質量部以上1.3質量部以下、特に好ましくは0.03質量部以上1.2質量部以下である。ポリカルボン酸およびその塩の添加量が前記範囲内であると、紫外線硬化型インク組成物中におけるアルミニウム顔料(A)の金属光沢性を損なうことなく、分散安定性を向上させることができる。
次いで、アルミニウム顔料(A)の水分散液中の水を除去する。水分散液中の水を除去する手段としては、ろ過、遠心沈降または遠心分離等が挙げられる。これらの手段により、水とシリカ被膜の形成されたアルミニウム顔料(A)とを分離することができる。分離して得られたアルミニウム顔料(A)の表面に付着した水を完全に除去するために、別途乾燥工程を設けてもよい。または、水およびモノマー(C)の両方と混合できる溶剤(例えば、前記例示した有機溶媒)での洗浄工程を設けてもよい。これにより、水が完全に除去され、各種モノマーとの混合時に不具合が少なくなる。
(f)最後に、工程(d)または工程(e)で得られたアルミニウム顔料(A)を紫外線硬化型インク組成物に添加し易くさせる観点から、アルミニウム顔料(A)をモノマー中に分散させた分散液を調製する。モノマーとしては、後述する各種モノマーを用いることができるが、アルミニウム顔料(A)の分散安定性を確保する観点から、前記一般式(1)で示されるモノマー(C)を用いることが好ましい。
なお、工程(e)を実施しなかった場合には、工程(f)で作製されたアルミニウム顔料(A)の分散液中または紫外線硬化型インク組成物中にポリカルボン酸またはその塩を直接添加して撹拌する工程を設けてもよい。本工程により、アルミニウム顔料(A)のシリカ被膜の表面にポリカルボン酸またはその塩を吸着させることができる。その結果、アルミニウム顔料(A)は紫外線硬化型インク組成物中において、さらに良好な分散安定性が確保され、保存安定性を向上できる。
アルミニウム顔料(A)の含有量は、インク組成物の総質量に対して、固形分として0.5質量%以上7質量%以下であることが好ましい。アルミニウム顔料(A)の含有量が前記範囲未満であると、記録された画像の金属光沢性が不十分となる場合がある。アルミニウム顔料(A)の含有量が前記範囲を超えると、紫外線硬化型インク組成物の粘度が上昇すると共に、アルミニウム顔料(A)の沈殿を生じる場合がある。
1.2.フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)を含有する。フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)は、柔軟性や伸張耐久性に優れた画像を記録媒体上に記録する目的で添加されるモノマーである。
また、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)は、後述する光重合開始剤を溶解する能力にも優れている。そのため、インク組成物がフェノキシエチル(メタ)アクリレートを含有すると、他のモノマーを含有した場合に比べてより多くの光重合開始剤をインク組成物中に溶かし込むことができるので、より低エネルギーの紫外線で硬化させることが可能となる。さらに、フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)は、他のモノマーに対する希釈性も良好であるため、非常に使い易いという特徴を有している。
フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)の含有量は、インク組成物の総質量に対して、好ましくは10質量%以上70質量%以下、より好ましくは20質量%以上60質量%以下、特に好ましくは30質量%以上55質量%以下である。フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)の含有量が前記範囲にあると、良好な硬化性が発揮されると共に、タック感のない良好な画像を記録することができる。なお、本明細書において、「硬化性」とは、紫外線照射により光重合開始剤の存在下または不存在下で重合硬化する性質をいう。
1.3.モノマー(C)
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、下記一般式(1)で示されるモノマー(C)を含有してもよい。
CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R …(1)
(式(1)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。Rは、炭素数2〜20の2価の有機残基を表す。Rは、水素原子または炭素数1〜11の1価の有機残基を表す。)
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、モノマー(C)を含有することにより、インクの硬化性を良好なものとすることができる。
前記一般式(1)において、Rで示される2価の有機残基としては、炭素数2〜20の直鎖状、分枝状または環状のアルキレン基、構造中にエーテル結合および/またはエステル結合による酸素原子を有する炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数6〜11の置換されていてもよい2価の芳香族基が好適である。これらの中でも、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基およびブチレン基等の炭素数2〜6のアルキレン基、オキシエチレン基、オキシn−プロピレン基、オキシイソプロピレン基およびオキシブチレン基等の構造中にエーテル結合による酸素原子を有する炭素数2〜9のアルキレン基が好適に用いられる。
前記一般式(1)において、Rで示される炭素数1〜11の1価の有機残基としては、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状または環状のアルキル基、炭素数6〜11の置換されていてもよい芳香族基が好適である。これらの中でも、メチル基またはエチル基である炭素数1〜2のアルキル基、フェニル基およびベンジル基等の炭素数6〜8の芳香族基が好適に用いられる。
前記一般式(1)で示されるモノマー(C)の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ビニロキシメチルプロピル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1,1−ジメチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸m−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸o−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシエトキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシイソプロポキシイソプロポキシ)イソプロピル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(イソプロペノキシエトキシエトキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル等が挙げられる。
前記例示したモノマー(C)の中でも、硬化性がより良好であるという有利な効果が得られる観点から、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5−ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6−ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4−ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p−ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチルが好ましい。
これらの中でも、インクの粘度を低く設計できるという有利な効果が得られる観点から、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルがより好ましく、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルが特に好ましい。
モノマー(C)の含有量は、インク組成物の総質量に対して、好ましくは10質量%以上70質量%以下、より好ましくは40質量%以上60質量%以下である。モノマー(C)含有量が前記範囲にあると、低粘度かつ硬化性が良好であるという有利な効果が得られる。
前記一般式(1)で示されるモノマー(C)の製造方法としては、以下に限定されないが、(メタ)アクリル酸と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法B)、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法C)、(メタ)アクリル酸無水物と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法D)、(メタ)アクリル酸エステル類と水酸基含有ビニルエーテル類とをエステル交換する方法(製法E)、(メタ)アクリル酸とハロゲン含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法F)、(メタ)アクリル酸アルカリ(土類)金属塩とハロゲン含有ビニルエーテル類とをエステル化する方法(製法G)、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類とカルボン酸ビニルとをビニル交換する方法(製法H)、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類とアルキルビニルエーテル類とをエーテル交換する方法(製法I)が挙げられる。これらの中でも、本実施形態に所望の効果を一層発揮することができるため、製法Eが好ましい。
1.4.その他のモノマー
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、前記フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)および前記モノマー(C)以外のその他のモノマーを含有してもよい。その他のモノマーとしては、従来公知の、単官能、2官能および3官能以上の多官能モノマーおよびオリゴマーが使用可能である。前記モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸およびマレイン酸等の不飽和カルボン酸やそれらの塩またはエステル、ウレタン、アミドおよびその無水物、アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、ならびに不飽和ウレタンが挙げられる。また、前記オリゴマーとしては、例えば、直鎖アクリルオリゴマー等の上記のモノマーから形成されるオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、他の単官能モノマーや多官能モノマーとして、N−ビニル化合物を含んでいてもよい。N−ビニル化合物としては、N−ビニルフォルムアミド、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、およびそれらの誘導体等が挙げられる。
その他のモノマーのうち、(メタ)アクリル酸のエステル、すなわち(メタ)アクリレートが好ましい。
上記(メタ)アクリレートのうち、単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ラクトン変性可とう性(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、およびジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記(メタ)アクリレートのうち、2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、およびポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記(メタ)アクリレートのうち、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、およびカプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、インク組成物が多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有すると、硬化性をより高めることが可能となる。ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの含有量は、インク組成物の総質量に対して、好ましくは5質量%以上、より好ましくは5質量%以上20質量%以下である。ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの含有量が5質量%以上であると、硬化性をより高めることができる。
これらの中でも、その他のモノマーは単官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。この場合、インク組成物が低粘度となり、光重合開始剤その他の添加剤の溶解性に優れ、且つ、インクジェット記録時の吐出安定性が得られやすい。さらに塗膜の強靭性、耐熱性、および耐薬品性が増すため、単官能(メタ)アクリレートと2官能(メタ)アクリレートとを併用することがより好ましい。
さらに、前記単官能(メタ)アクリレートは、芳香環骨格、飽和脂環骨格、および不飽和脂環骨格からなる群より選択される1種以上の骨格を有することが好ましい。上記その他のモノマーが上記骨格を有する単官能(メタ)アクリレートであることにより、インク組成物の粘度を低下させることができる。
芳香環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、飽和脂環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、不飽和脂環骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとして、例えば、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、アミノ(メタ)アクリレートを含有することも好ましい。インク組成物がアミノ(メタ)アクリレートを含有すると、共重合反応を促進させて、硬化性をより高めることが可能となる。
上記のその他のモノマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
1.5.光重合開始剤
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、光重合開始剤を含有してもよい。光重合開始剤は、紫外線照射によってラジカルやカチオン等の活性種を発生し、上記モノマーの重合反応を開始させるものであれば特に制限されない。光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤や光カチオン重合開始剤を使用することができるが、光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
なお、放射線の中でも紫外線(UV)を用いることにより、安全性に優れ、且つ、光源ランプのコストを抑えることができる。したがって、光重合開始剤は、紫外線領域に吸収ピークを有していることが好ましい。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルホスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物等)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物が挙げられる。
これらの中でも、モノマーへの溶解性および硬化性が良好という有利な効果が得られる観点から、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物から選択される少なくとも1種が好ましく、アシルホスフィンオキサイド化合物およびチオキサントン化合物を併用することがより好ましい。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、およびビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシドが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の市販品としては、例えば、IRGACURE 651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、IRGACURE 184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、DAROCUR 1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、IRGACURE 2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン)、IRGACURE 127(2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)、IRGACURE 907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)、IRGACURE 369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)、IRGACURE 379(2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン)、DAROCUR TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)、IRGACURE 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド)、IRGACURE 784(ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム)、IRGACURE OXE 01(1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)])、IRGACURE OXE 02(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム))、IRGACURE 754(オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物)、Lucirin TPO、LR8893、LR8970(以上、BASFジャパン社製)、KAYACURE DETX−S(2,4−ジエチルチオキサントン)(日本化薬株式会社製)、ユベクリルP36(UCB社製)、Speedcure TPO(ジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド)、Speedcure DETX(2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン)(以上、Lambson社製)等が挙げられる。
上記光重合開始剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤の含有量は、インク組成物の総質量に対して、0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が前記範囲であれば、紫外線硬化速度が十分大きく、且つ、光重合開始剤の溶け残りや光重合開始剤に由来する着色が殆どない。上述したように、インク組成物に含まれる光重合開始剤がアシルホスフィンオキサイド化合物および/またはチオキサントン化合物である場合には、前記アシルホスフィンオキサイド化合物の含有量は、インク組成物の総質量に対して2質量%以上であることが好ましい。一方、前記チオキサントン化合物の含有量は、インク組成物の総質量に対して1質量%以上であることが好ましい。
なお、前述のモノマーとして光重合性の化合物を用いることで、光重合開始剤の添加を省略することが可能であるが、光重合開始剤を用いた方が、重合の開始を容易に調整することができ、好適である。
1.6.分散剤
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、アルミニウム顔料(A)の分散性をより良好なものとする観点から、分散剤をさらに含有してもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤等の顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例としては、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマーおよびコポリマー、アクリル系ポリマーおよびコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、およびエポキシ樹脂のうち1種以上を主成分とするものが挙げられる。高分子分散剤の市販品として、味の素ファインテクノ株式会社製のアジスパーシリーズ、アベシア社から入手可能なソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYKChemie社製のディスパービックシリーズ、楠本化成株式会社製のディスパロンシリーズが挙げられる。
また、本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、界面活性剤としてポリカルボン酸またはその塩を含有してもよい。これにより、インク組成物中におけるアルミニウム顔料(A)の分散安定性が向上し、ひいてはインク組成物の保存安定性も向上する。ポリカルボン酸またはその塩としては、例えば、上記で例示した共重合体A、B、C等が挙げられる。
1.7.スリップ剤(レベリング剤)
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、レベリング作用により印刷物表面が平滑になり、さらに擦過性が向上するという有利な効果が得られるため、スリップ剤をさらに含有してもよい。スリップ剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系界面活性剤として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることができ、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンまたはポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
1.8.その他の添加剤
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、上記に挙げた添加剤以外の添加剤(成分)を含有してもよい。このような成分としては、特に制限されないが、例えば従来公知の、重合促進剤、重合禁止剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、その他の添加剤が挙げられる。上記のその他の添加剤として、例えば従来公知の、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤が挙げられる。
2.インクジェット記録方法
2.1.被記録媒体
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、後述するインクジェット記録方法によって、被記録媒体上に吐出されること等により、記録物が得られる。この被記録媒体としては、例えば、吸収性または非吸収性の被記録媒体が挙げられる。本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物を用いるインクジェット記録方法は、水溶性インクの浸透が困難な非吸収性被記録媒体から、水溶性インクの浸透が容易な吸収性被記録媒体まで、様々な吸収性能を持つ被記録媒体に幅広く適用できる。ただし、当該インク組成物を非吸収性の被記録媒体に適用した場合は、紫外線を照射し硬化させた後に乾燥工程を設けること等が必要となる場合がある。
吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、水性インクの浸透性が高い電子写真用紙等の普通紙、インクジェット用紙(シリカ粒子やアルミナ粒子から構成されたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層を備えたインクジェット専用紙)から、水性インクの浸透性が比較的低い一般のオフセット印刷に用いられるアート紙、コート紙、キャスト紙等が挙げられる。
非吸収性被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチック類のフィルムやプレート、鉄、銀、銅、アルミニウム等の金属類のプレート、またはそれら各種金属を蒸着により製造した金属プレートやプラスチック製のフィルム、ステンレスや真鋳等の合金のプレート等が挙げられる。
2.2.インクジェット記録方法
本実施の形態に係る紫外線硬化型インク組成物は、インクジェット記録方法に適用することができる。かかるインクジェット記録方法は、被記録媒体上に、上記インク組成物を吐出する吐出工程と、上記吐出工程により吐出されたインク組成物に紫外線を照射して上記インク組成物を硬化する硬化工程と、を含む。このようにして、被記録媒体上で硬化したインク組成物により塗膜(硬化膜)が形成される。
2.2.1.吐出工程
上記吐出工程においては、従来公知のインクジェット記録装置を用いることができる。インク組成物の粘度を好ましくは20mPa・s以下、より好ましくは3〜15mPa・sとすることで、良好な吐出安定性が実現される。20℃において20mPa・sを超えるような粘度の高いインク組成物は、ヘッドおよび/またはインク組成物を加熱して見かけ上の粘度を下げて吐出してもよい。
本実施の形態の紫外線硬化型インク組成物は、通常のインクジェット記録用インクで使用される水性インク組成物より粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。かかるインクの粘度変動は、液滴サイズの変化および液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こし得る。したがって、吐出時のインクの温度はできるだけ一定に保つことが好ましい。
2.2.2.硬化工程
次に、上記硬化工程においては、被記録媒体上に吐出されたインク組成物が、紫外線照射によって硬化する。これは、インク組成物中に含まれる光重合開始剤が紫外線照射により分解して、ラジカルやカチオン等の活性種を発生し、モノマーの重合反応がその活性種の機能によって促進されることによるものである。あるいは、紫外線照射によって、光重合性の化合物の重合反応が開始するためである。このとき、インク組成物において光重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が活性放射線を吸収して励起状態となり、光重合開始剤と接触することによって光重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
紫外線源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線硬化型インク組成物の硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。その一方で、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外線発光ダイオード(UV−LED)および紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線硬化型インクジェット用光源として期待されている。これらの中でも、UV−LEDが好ましい。
ここで、発光ピーク波長が、好ましくは350〜420nmの範囲の照射エネルギーで照射することにより、硬化可能であるような紫外線硬化型インク組成物を用いることが好ましい。この場合、UV−LEDを用いることが好ましい。このようなインク組成物は、上記波長範囲の紫外線照射により分解する光重合開始剤および/または上記波長範囲の紫外線照射により重合を開始するモノマーを含むことにより得られる。
3.実施例
以下、本発明の実施形態を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
3.1.アルミニウム顔料分散液1の調製
3.1.1.アルミニウム粒子分散液の調製
膜厚100μmのPETフィルム上に、セルロースアセテートブチレート(ブチル化率35〜39%、関東化学株式会社製)3.0質量%およびジエチレングリコールジエチルエーテル(日本乳化剤株式会社製)97質量%からなる樹脂層塗工液をバーコート法によって均一に塗布し、60℃、10分間乾燥することで、PETフィルム上に樹脂層薄膜を形成した。次いで、真空蒸着装置(「VE−1010型真空蒸着装置」、株式会社真空デバイス製)を用いて、前記の樹脂層上に平均膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成した。次いで、前記方法にて形成した積層体を、ジエチレングリコールジエチルエーテル中、VS−150超音波分散機(アズワン株式会社製)を用いて、剥離・微細化・分散処理を同時に行い、積算の超音波分散処理時間が12時間であるアルミニウム粒子分散液を作製した。得られたアルミニウム粒子分散液を、開き目5μmのSUSメッシュフィルターにて濾過処理を行い、粗大粒子を除去した。さらに、濾液を丸底フラスコに入れ、ロータリーエバポレーターを用いてジエチレングリコールジエチルエーテルを留去した。これにより、アルミニウム粒子分散液を濃縮し、その後、そのアルミニウム粒子分散液の濃度調整を行い、5質量%のアルミニウム粒子分散液(以下、「原分散液」ともいう)を得た。
3.1.2.シリカ被膜形成工程
次いで、得られた原分散液5.0gをビーカーに投入し、これにシリカ原料であるTEOS0.57g、塩基性触媒である1mol/Lアンモニア水0.1gを添加して、7日間室温で撹拌することにより加水分解反応させた。このようにして、アルミニウム粒子の表面にシリカ被膜を形成させたアルミニウム顔料(A)の分散液を得た。なお、アルミニウム顔料(A)の50%平均粒子径(R50)をフロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製、型式「FPIA−3000S」)を用いて測定したところ、1.9μmであった。
3.1.3.洗浄工程
得られたアルミニウム顔料(A)の分散液を遠心分離(12,000rpm、60分間)し、溶媒を除去した。その後、その除去した溶媒と同量のジエチレングリコールジエチルエーテルを添加して十分に撹拌した。さらに、これを遠心分離(12,000rpm、60分間)して溶媒を除去し、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(株式会社日本触媒製、商品名「VEEA」)を添加して溶媒を置換し、十分に撹拌することにより、固形分10質量%のアルミニウム顔料分散液1を得た。
3.2.アルミニウム顔料分散液2の調製
アルミニウム顔料分散液2は、「3.1.2.シリカ被膜形成工程」を省略したこと以外は上記「3.1.アルミニウム顔料分散液1の調製」と同様にして調製した。すなわち、アルミニウム顔料分散液2中のアルミニウム粒子の表面には、シリカ被膜が形成されていない。
3.3.アルミニウム顔料分散液3の調製
アルミニウム顔料分散液3は、アトマイズ法により得られたアルミニウム粉末を用いて作製した。まず、アルミニウム地金を溶解炉において融解させ、900℃の温度で保持した後、アルミニウム溶湯をアトマイズ機に付属した坩堝に流し込み、ガスアトマイズ法によりアルミニウム急冷凝固粉末(平均粒径;約10μm)を得た。なお、平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定法を用いて測定した。次いで、得られたアルミニウム急冷凝固粉末をボールミルで擂り潰すことにより、平板状アルミニウム粒子を得た。最後に、得られた平板状アルミニウム粒子とアクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(株式会社日本触媒製、略称名「VEEA」)とを混合して十分に撹拌することにより、固形分10質量%のアルミニウム顔料分散液3を得た。
3.4.電子顕微鏡による表面観察
3.4.1.走査型電子顕微鏡(SEM)による観察
「3.1.アルミニウム顔料分散液1の調製」で得られたアルミニウム顔料(A)を印画紙(「PM写真用紙(光沢)型番:KA450PSK」、セイコーエプソン株式会社製)に載置して、室温で1日間乾燥させた。そして、走査型電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、型式「S−4700」)を用いて、アルミニウム顔料(A)の表面を観察した。そのSEM画像を図1に示す。図1によれば、記録媒体上に平板状アルミニウム顔料が重なるように配置されていることが確認できた。これにより、「3.1.アルミニウム顔料分散液1の調製」で得られたアルミニウム顔料(A)の形状が、平板状の形状であることが示された。
3.4.2.透過型電子顕微鏡(TEM)による観察
「3.1.アルミニウム顔料分散液1の調製」で得られたアルミニウム顔料(A)について、透過型電子顕微鏡(フィリップス社製、型式「TecnaiG2f30」)を用いてその断面を観察した。そのTEM画像を図2ないし図4に示す。図2では、アルミニウム顔料(A)が複数重なり合っている様子が確認できた。図3は、図2の(a)領域を拡大した画像である。図3によれば、アルミニウム顔料(A)の表面には、約4.5nmの厚みを有するシリカ被膜が形成されていることが確認できた。なお、図3から、アルミニウム層とシリカ被膜との間に、約4.5nmの厚みを有する層が形成されていることも確認できた。この層は、酸化アルミニウムを有する層であると考えられる。該層は、アルミニウム粒子の表面に存在する水酸基とTEOSとが加水分解反応した後に生じたものと、TEOSと未反応のアルミニウム粒子表面に存在する水酸基に由来するものと、が考えられる。また、図4は、図3とは異なる領域を示したTEM画像である。図4の(b)領域は、アルミニウム顔料(A)の端部を示しており、端部においてもシリカ被膜が良好に形成されていることが確認できた。
3.5.紫外線硬化型インク組成物の調製
表1に記載の組成(質量%)となるように、モノマー、重合禁止剤、スリップ剤、光重合開始剤、必要に応じて界面活性剤を混合し完全に溶解させた後、これにアルミニウム顔料分散液1〜3のいずれかを表1に記載の濃度となるように撹拌しながら滴下した。滴下終了後、常温で1時間混合撹拌し、さらに5μmのメンブランフィルターで濾過して、各紫外線硬化型インク組成物を得た。但し、アルミニウム顔料分散液3を使用する場合には、メンブランフィルターで濾過する工程を省略した。
なお、表1中で使用した成分は、下記の通りである。
・アクリル酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル(株式会社日本触媒製、商品名「VEEA」)
・フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、商品名「V#192」)
・ジシクロペンテニルアクリレート(日立化成工業株式会社製、商品名「FA511ASL」)
・ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(日立化成工業株式会社製、商品名「FA512AS」)
・ベンジルメタクリレート(共栄社化学株式会社製、商品名「ライトエステルBZ」)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名「A−DPH」)
・アミノアクリレート(ダイセルサイテック株式会社製、商品名「EBECRYL7100」)
・ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(サートマー社製、商品名「SR833」)
・IRGACURE 819(BASFジャパン株式会社製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、光重合開始剤)
・Speedcure TPO(Lambson社製、ジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキサイド、光重合開始剤)
・Speedcure DETX(Lambson社製、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン、光重合開始剤)
・BYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社製、ポリエーテル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン、スリップ剤)
・p−メトキシフェノール(関東化学株式会社製、商品名「MEHQ」、重合禁止剤)
・ポリスターOM(日油株式会社製、高分子ポリカルボン酸ナトリウム)
3.6.紫外線硬化型インク組成物の評価
3.6.1.評価サンプルの作製
インクジェットプリンターPX−G5000(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、上記の紫外線硬化型インク組成物をそれぞれのノズル列に充填した。常温、常圧下でPETフィルム上に、インクのドット径が中ドットでインク塗膜の膜厚が2μmとなるようなA4ベタパターン画像を記録すると同時に、キャリッジの横に搭載した紫外線照射装置内のUV−LEDから波長395nmの紫外線を照射してA4ベタパターン画像の硬化処理を行った。以上のようにして、PETフィルム上にA4ベタパターン画像が記録された評価サンプルを作製した。
3.6.2.硬化性の評価
上記のように、PETフィルム上に記録されたベタパターン画像の硬化処理を行うに際し、タックフリー時における照射エネルギーを求めることにより硬化性を評価した。照射エネルギー[mJ/cm]は、光源から照射される被照射表面における照射強度[mW/cm]を測定し、これと照射継続時間[s]との積から求めた。照射強度の測定は、紫外線強度計「UM−10」、受光部「UM−400」(いずれもコニカミノルタセンシング社製)を用いて行った。また、タックフリーといえるか否かは、下記の条件で判断した。すなわち、綿棒にインクが付着するか否か、または被記録媒体上のインク硬化物に擦り傷が付くか否かで判断した。その際、使用した綿棒は、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製のジョンソン綿棒であった。擦る回数は往復10回とし、擦る強さは100g荷重とした。また、硬化性評価時のインク塗膜(硬化膜)の膜厚は2μmとした。評価基準は下記の通りである。評価基準のうち「AA」および「A」が実用上許容される基準である。評価結果を下記表1に併せて示す。
「AA」:タックフリー時の照射エネルギー 800mJ/cm未満
「A」 :タックフリー時の照射エネルギー 800mJ/cm以上1200mJ/cm未満
「B」 :タックフリー時の照射エネルギー 1200mJ/cm以上1600mJ/cm未満
「C」 :タックフリー時の照射エネルギー 1600mJ/cm以上
なお、タックフリー時の照射エネルギーで硬化性を評価するという本項目は、硬化したか否か自体を評価する試験ではなく、硬化性の良好さの目安を示すものである(あくまで綿棒で擦った時に所定の状態を示すか否かである。)。擦った時に傷などが付かない状態であっても完全に硬化したとは限らず、また、傷が付くとしても多少は硬化している場合もある。
3.6.3.光沢性の評価
「3.6.1.評価サンプルの作製」で記録された画像について、光沢度計(コニカミノルタ社製、型式「MULTI Gloss 268」)を用いて、60°の光沢度を測定した。得られた画像の光沢度の評価基準は、以下の通りである。評価基準のうち「A」が実用上許容される基準である。評価結果を下記表1に併せて示す。
「A」:光沢度300以上(クリアな金属光沢)
「B」:光沢度250以上300未満(つや消しの金属光沢)
「C」:光沢度250未満(金属光沢なし)
3.6.4.吐出安定性の評価
「3.6.1.評価サンプルの作製」で記録された画像について、吐出欠陥(ノズル抜け)の有無を目視観察し、下記の評価基準に従って吐出安定性を評価した。なお、「ノズル抜け」とは、通常プリントヘッドについているノズルから吐出されるはずのインクがノズルの詰まりによって吐出されず、印刷結果に影響を与えることをいう。吐出安定性の評価基準は、以下の通りである。評価基準のうち「A」および「B」が実用上許容される基準である。評価結果を下記表1に併せて示す。なお、参考までに各インク組成物の20℃における粘度を下記表1に併せて示しておいた。
「A」:吐出欠陥(ノズル抜け)の発生が認められない。
「B」:ベタ画像の一部が埋まっていない個所がある。
「C」:ベタ画像の複数箇所が埋まっていない。
3.6.5.保存安定性の評価
前記紫外線硬化型インク組成物をサンプル瓶に入れ、完全に密閉した。このサンプル瓶を60℃で7日間保存した後、20℃に戻したときの粘度を測定した。保存前の20℃における粘度と保存後の20℃における粘度との粘度変化率(Δη)を求めることにより、保存安定性を評価した。粘度の測定は、サンプル瓶を20℃の恒温槽に1時間入れた後、粘弾性試験機MCR−300(Pysica社製)により測定した。保存安定性の評価基準は、以下の通りである。評価基準のうち「AA」、「A」および「B」が実用上許容される基準である。評価結果を下記表1に併せて示す。
「AA」:60℃7日保存前後での粘度変化率 Δη=5%未満
「A」 :60℃7日保存前後での粘度変化率 Δη=5%以上10%未満
「B」 :60℃7日保存前後での粘度変化率 Δη=10%以上15%未満
「C」 :60℃7日保存前後での粘度変化率 Δη=15%以上20%未満
「D」 :60℃7日保存前後での粘度変化率 Δη=20%以上
3.6.6.評価結果
表1に示すように、実施例1〜実施例11の紫外線硬化型インク組成物によれば、硬化性および光沢性に優れており、インクジェット方式の記録装置で問題なく吐出することができた。また、保存安定性も良好であった。
一方、比較例1の紫外線硬化型インク組成物によれば、アルミニウム粒子の表面にシリカ被膜が形成されていないため活性面が露出しており、その活性面においてモノマーと反応することで経時的にゲル化し粘度が上昇した。そのため、他の評価試験を実施することができなかった。
比較例2の紫外線硬化型インク組成物によれば、アルミニウム粒子の粒子径が大きすぎることによりノズルの目詰まりが起こりインクを吐出することができなかった。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (11)

  1. アルミニウム粒子の表面にテトラエトキシシランが化学的に結合した構造を有する被膜を備えたアルミニウム顔料(A)と、
    フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)と、
    を含有することを特徴とする、紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  2. 前記フェノキシエチル(メタ)アクリレート(B)が、インク組成物の総質量に対して、10質量%以上70質量%以下含まれる、請求項1に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  3. さらに、下記一般式(1)で示されるモノマー(C)を含有する、請求項1または請求項2に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
    CH=CR−COO−R−O−CH=CH−R …(1)
    (式(1)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。Rは、炭素数2〜20の2価の有機残基を表す。Rは、水素原子または炭素数1〜11の1価の有機残基を表す。)
  4. 前記モノマー(C)が、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルである、請求項3に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  5. 前記モノマー(C)が、インク組成物の総質量に対して、10質量%以上70質量%以下含まれる、請求項3または請求項4に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  6. さらに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有する、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  7. 前記ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが、インク組成物の総質量に対して、5質量%以上含まれる、請求項6に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  8. さらに、光重合開始剤を含有する、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  9. 前記アルミニウム粒子は、5nm以上30nm以下の平均厚みを有し、且つ、0.5μm以上3μm以下の50%平均粒子径を有する平板状粒子である、請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  10. 前記被膜の厚さは、0.5nm以上10nm以下である、請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
  11. 前記アルミニウム顔料(A)は、前記被膜の表面にさらにポリカルボン酸およびその塩から選択される少なくとも1種を有する、請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の紫外線硬化型インクジェット用インク組成物。
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