JP2012076346A - 機能性化粧板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】透湿性、調湿性及び化学物質吸着性を有する溶剤フリーの接着層を設けることで、調湿性及び化学物質吸着性に優れた機能性化粧板、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】基板上に、接着層及び化粧シートをこの順に有する機能性化粧板であって、前記接着層が珪藻土及び電子線硬化樹脂を含有し、前記化粧シートが300g/m2・24h以上の透湿度を有する、機能性化粧板、及びその製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、壁、床、及び天井等の建築物の内装材として好適に使用される機能性化粧板、及びその製造方法に関する。
日本の気候下においては、夏季には湿度が上昇し不快指数が高まり、一方、冬季には湿度が低下し乾燥するといった問題がある。さらに、近年、建築物の気密性が向上してきており、屋外の温度、湿度の変化にともない室内の相対湿度が上昇することで生じる結露が問題となっている。結露はカビやダニの発生、建築材料の腐蝕などの原因となるため、結露への対策が求められている。
上記のような理由から屋内の湿度を適度な範囲に保つことを目的として、調湿性材料の化粧材への適用が検討されている。調湿性材料として、シリカゲルやゼオライトなどの研究もなされているが、珪藻土が特に注目を集めている。珪藻土は微細な孔を多数持ち、広い表面積を有するため優れた調湿性を有している。また、室内の煙草等のいやな臭いや新建材等から発生する有害ガスを吸着する化学物質吸着性も有している。
調湿性材料を化粧板へ適用した例として特許文献1が挙げられる。特許文献1は、調湿性基材と化粧シートを貼着してなる内装用化粧ボードであって、調湿性基材に珪藻土等の調湿性無機材料が使用される内装用化粧ボードが開示している。しかし、この内装用化粧ボードでは、調湿性基材と化粧シートが溶剤系接着剤によって接着されており、形成された接着層は透湿性が不十分であるため、調湿性基材が有する調湿性を阻害するおそれがある。さらに、接着層から発生する揮発性の化学物質は、健康に害を与えるおそれがある。
また、接着層自体に調湿性や化学物質吸着性を持たせることで、化粧板に調湿性及び化学物質吸着性を付与させた例は報告されていない。
特開2005−207156号公報
本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、透湿性、調湿性及び化学物質吸着性を有する接着層を設けることで、調湿性及び化学物質吸着性に優れた機能性化粧板、及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、
(1)基板上に、接着層及び化粧シートをこの順に有する機能性化粧板であって、前記接着層が珪藻土及び電子線硬化樹脂を含有し、前記化粧シートが300g/m2・24h以上の透湿度を有する、機能性化粧板、
(2)前記電子線硬化樹脂は、2官能ウレタンアクリレートオリゴマーと単官能モノマーを含む2種以上の重合性化合物が電子線の照射により架橋して形成されたものである、上記(1)に記載の機能性化粧板、
(3)前記珪藻土と前記電子線硬化樹脂の含有比(質量)が、珪藻土/電子線硬化樹脂で0.2/1〜1.5/1である、上記(1)又は(2)に記載の機能性化粧板、
(4)前記珪藻土の含有量が、機能性化粧板の単位面積当たり、20g/m2〜200g/m2である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の機能性化粧板、
(5)前記接着層の塗工量が30g/m2〜500g/m2である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の機能性化粧板、
(6)前記基板が調湿性基板である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の機能性化粧板、
(7)前記珪藻土が珪藻頁岩である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の機能性化粧板、
(8)前記化粧シートが、基材シートと、前記基材シート上に絵柄層及び/又は表面保護層を有する、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の機能性化粧板、
(9)前記表面保護層が電子線硬化樹脂を含む、(8)に記載の機能性化粧板、及び
(10)基板と300g/m2・24h以上の透湿度を有する化粧シートとを、珪藻土を含有する電子線硬化性接着剤によって接着して積層体を形成する工程、及び前記積層体に電子線を照射し、前記積層体中の前記電子線硬化性接着剤を硬化させ接着層を形成する工程、を含む、機能性化粧板の製造方法
を提供するものである。
本発明の機能性化粧板は、透湿性、調湿性及び化学物質吸着性を有する溶剤フリーの接着層が設けられており、調湿性及び化学物質吸着性に優れる。
本発明の機能性化粧板の例の断面を示す模式図である。 本発明の調湿性試験を説明するグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、以下の説明において、必要により図面を参照するが、それらの図面は単に図解のために提供されるものであって、本発明はそれらの図面により何ら限定されるものではない。
本発明の機能性化粧板は基板上に、接着層及び化粧シートをこの順に有する機能性化粧板であって、前記接着層が珪藻土及び電子線硬化樹脂を含有し、前記化粧シートが300g/m2・24h以上の透湿度を有する。また、前記化粧シートは、少なくとも基材シートを含むものであり、当該基材シート上に装飾層及び/又は表面保護層を任意に含む。
図1(a)〜(d)は、本発明の機能性化粧板の例の断面を示す模式図であり、機能性化粧板1は、基板2上に、接着層3及び化粧シート4をこの順に有している。図1(a)では化粧シート4が基材シート4aのみからなり、図1(b)では化粧シート4が基材シート4a及び装飾層4bからなり、図1(c)では化粧シート4が基材シート4a及び表面保護層4cからなり、図1(d)では化粧シート4が基材シート4a、装飾層4b及び表面保護層4cからなっている。
[接着層]
接着層3は、珪藻土3aと電子線硬化樹脂3bを含有するものであり、電子線硬化性接着剤に電子線を照射することで硬化して得られる。本発明の接着層3は、従来の接着層と比較して、以下の点で優れている。
(1)接着層3への珪藻土3aの添加により、接着層3は単に基板2と化粧シート4を接着させるだけでなく、調湿性及び化学物質吸着性を向上させることが出来る。
(2)接着剤層3が透湿性を有するため、基材に調湿性材料を有する場合にもその調湿性を妨げることがない。
(3)電子線硬化樹脂3bは高い架橋密度を有するため、珪藻土3aの保持性に優れる。従って、接着層3は接着性を維持しつつ、珪藻土3aを多量に含むことが可能であり、結果として、珪藻土3aが有する調湿性、化学物質吸着性及び透湿性を十分に発揮させることができる。
接着層3中における珪藻土3aと電子線硬化樹脂3bの含有比(質量)は、珪藻土/電子線硬化樹脂で0.2/1〜1.5/1が好ましく、0.4/1〜1.2/1がより好ましくは、0.6/1〜1/1がさらに好ましい。調湿性、化学物質吸着性、及び透湿性の観点からは、珪藻土3aの含有量は多いほど好ましいが、多すぎると接着性の低下のおそれがある。
同様に、調湿性、化学物質吸着性及び透湿性と接着性のバランスの観点から、珪藻土3aの含有量は、機能性化粧板1の単位面積当たり、20g/m2〜200g/m2が好ましく、30g/m2〜180g/m2がより好ましく、50g/m2〜150g/m2がさらに好ましい。
また、接着層3の厚さとしては、30μm〜500μmが好ましく、50〜450μmがより好ましく、80〜400μmさらに好ましい。
電子線の加速電圧については、用いる電子線硬化性接着剤や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常、加速電圧70〜300kV程度で電子線硬化性接着剤を硬化させることが好ましい。なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基板2として電子線により劣化する基板を使用する場合には、電子線が接着層3の最下面まで到達する透過能力になるように、加速電圧を選定することにより、基板2への余分な電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基板2の劣化を最小限にとどめることができる。また、照射線量は、接着層3の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜100kGy(1〜10Mrad)の範囲で選定される。さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
[珪藻土]
珪藻土3aは、含水コロイド珪酸であり蛋白石の1種で、珪藻類の遺骸が海底に堆積したできたものである。また珪藻の他に放散虫、海綿のとげ、石灰粒などを含む。一般に比重はおよそ2.0で粘土に似て硬度は高い。珪藻土は、内部に細孔を有し、雰囲気の湿度に応じ該細孔内に湿気(水分)を保持したり、細孔内部から湿気を放出して、吸放湿剤として働き、雰囲気の湿度変化を収束させることができる。尚、本発明でいう湿度とは、相対湿度を言う。珪藻土は、水に溶解したり、水で膨潤したりせず、更に空気中で長時間曝露されても、変質したりカビを生じたりせず、吸湿と放湿の周期を良好に繰り返すことができる。
珪藻土3aの平均粒径は、0.1〜100μmが好ましい。また、珪藻土3aの平均細孔径は、湿度を40〜60%に保つためには2〜6nmが好ましく、比表面積は100m2/g以上が好ましい。珪藻土3aは具体的には、稚内、秋田、岡山、石川、大分等で採掘された各地産のものがあるが、なかでも稚内産の珪藻頁岩を用いるのが好ましい。稚内産の珪藻頁岩は細孔半径2〜8nmの細孔容量が全細孔容量の70%以上を占め、その細孔容量も大きい。
[電子線硬化樹脂]
電子線硬化樹脂3bは、重合性モノマー及び重合性オリゴマー(プレポリマーとも呼ばれる)からなる群から選ばれる一種以上の重合性化合物が電子線の照射により架橋することで形成される。
本発明の重合性モノマー及び重合性オリゴマーとしては、従来電離放射線硬化性組成物中に慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味し、他の類似するものも同様の意である。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、前記多官能性(メタ)アクリレートとともに、その粘度を低下させるなどの目的で、単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。単官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)の反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
さらに、重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
電子線硬化樹脂3bを形成する重合性化合物としては、珪藻土保持性及び接着性の観点から、2官能ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーと単官能モノマーを併用することが好ましい。2官能ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーの重量平均分子量Mwは、特に限定されるわけではないが、4,000以上であると、珪藻土保持性及び接着性がより良好である。
[電子線硬化性接着剤]
本発明の電子線硬化性接着剤は、上記重合性化合物と、上記珪素土3aとを含む。電子線硬化性接着剤は、電子線の照射により硬化し接着層3を形成し、基板2と化粧シート4を接着させるものである。
珪藻土3aの含有量は、重合性化合物の含有量100重量部に対し、好ましくは20〜150質量部、より好ましくは40〜120質量部、さらに好ましくは60〜100部の範囲である。調湿性、化学物質吸着性、及び透湿性の観点からは、珪藻土3aの含有量は多いほど好ましいが、多すぎると電子線硬化性接着剤の流動性が低下して、塗工適性が低下するというおそれがある。また、接着性能が低下するというおそれもある。
電子線硬化性接着剤は、必要により、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の難燃材、10,10’−オキシビスフェノキシアルシン等の防カビ材、銀イオン担持ゼオライト等の抗菌剤、染料又は顔料等の着色剤、熱安定剤、可塑剤、及び体質顔料、紫外線吸収剤等の添加剤をさらに含有してもよい。
電子線硬化性接着剤は、無溶剤化が可能である(溶剤を含ませず使用が可能である)ことから、環境や人体への負荷を低減することができる。また、電子線硬化性接着剤に光重合用開始剤を含ませずとも安定な硬化特性が得られる点で優れている。
[基板]
基板2は、接着層3及び化粧シート4を支持する板状の支持体であればよく、特に限定されない。本発明においては接着層3が調湿性を有するため、基板2は調湿性を有する必要性は無いが、機能性化粧板1に対して高い調湿性を付与するという観点からは、基板2が調湿性基板であることが好ましい。本発明の接着層3は透湿性を有しているため、基板2の調湿性を阻害することなく利用することができる。基板2としては、公知の調湿性基板を使用でき、その具体例としては、石膏ボードや木質ボード等が挙げられる。調湿性を更に向上させる為に、石膏ボード中にゼオライト、シリカゲル及び珪藻土等の調湿性材料を含ませることも可能である。当該珪藻土としては、上述した接着層3中の珪藻土と同様のものが使用できる。
基板2の厚さとしては、特に限定するものではない。一般的には0.5〜150mm程度が好ましい。
[化粧シート]
化粧シート4は、少なくとも基材シート4aを含むものであり、当該基材シート4a上に装飾層4b及び/又は表面保護層4cを任意に含む。
また、化粧シート4は300g/m2・24h以上の透湿度を有する。透湿度が300g/m2・24h未満であると、接着層3の調湿性の発現を阻害してしまうおそれがある。好ましくは500g/m2・24h以上、より好ましくは1000g/m2・24h以上である。
[基材シート]
基材シート4aは、化粧シート4に必須に含まれる。化粧シート4に高い透湿度を付与する観点から、基材シート4aは高い透湿度を有することが好ましい。具体例としては、紙、織布、及び不織布等が挙げられ、より具体的には、上質紙、薄葉紙、クラフト紙、壁紙用裏打ち紙、並びに和紙等の紙、及び、ガラス繊維、石綿、ポリエステル繊維、並びにビニロン繊維等の繊維から成る織布又は不織布が挙げられる。紙の場合、水酸化アルミニウム粉末等の難燃剤を添加することもできる。基材シート4aの厚さとしては、1〜200μmが好ましい。
[装飾層]
装飾層4bは、化粧シート4に任意に含まれる。装飾層4bを設けることで、意匠性を向上させることができる。装飾層4bとしては、例えば公知のインキを用いた絵柄印刷層や全面ベタ層、及びアルミニウム、クロム等の金属薄膜層等が挙げられる。絵柄としては、木目柄、石目柄、布目柄、皮絞、タイル貼、煉瓦積、文字、幾何学図形等任意である。インキのバインダーとしては、2液硬化型ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン等が用いられる。インキの着色剤としては、弁柄、黄鉛、群青、カーボンブラック、チタン白、アルミニウム箔粉、二酸化チタン被覆雲母、箔粉等の無機顔料、ポリアゾレッド、キナクリドンレッド、ベンジジンイエロー、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料等が用いられる。装飾層4bは、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等公知の印刷方法、又は、グラビアコート、グラビアリバースコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の塗工方式を用いて設けられる。装飾層4bの厚さとしては、1〜20μmが好ましい。
[表面保護層]
表面保護層4cは、化粧シート4に任意に含まれる。表面保護層4cを設けることで、耐傷性、耐汚染性などの表面性能を向上させることができる。
表面保護層4cは、基材シート4a上、又は、装飾層4b上に硬化性組成物を塗工した後、硬化することで形成される。硬化性組成物の塗工方法としては、グラビアコート、グラビアリバースコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方式を用いることが出来る。硬化性組成物としては、熱硬化性組成物、電離放射線硬化性組成物等が挙げられる。
熱硬化性組成物が硬化して形成される熱硬化樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化アクリル樹脂等が挙げられる。中でもポリウレタン樹脂が好適に使用できる。ポリウレタン樹脂は、ポリオール(多価アルコール)を主剤として、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)として含む熱硬化性組成物を硬化して形成される熱硬化樹脂である。
ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アルキッド変性アクリルポリオール等が用いられる。中でもアルキッド変性アクリルポリオールが好ましい。
また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネートなどが用いられる。
本発明において、電離放射線硬化性組成物とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するものである。すなわち、紫外線または電子線などを照射することにより架橋する重合性化合物を含み、当該照射により硬化する組成物を指す。
電離放射線硬化性組成物のうち、電子線の照射により硬化する組成物を電子線硬化性組成物と呼び、紫外線の照射により硬化する組成物を紫外線硬化性組成物と呼ぶ。
電子線硬化性組成物及び紫外線硬化性組成物は、重合性モノマー及び重合性オリゴマー(プレポリマーとも呼ばれる)からなる群から選ばれる一種以上の重合性化合物を含み、当該重合性モノマー及び重合性オリゴマーとしては、従来電離放射線硬化性組成物中に慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーの中から適宜選択して用いることができる。その代表例は、電子線硬化樹脂3bの説明において例示した重合性モノマー及び重合性オリゴマーと同様である。
紫外線硬化性樹脂組成物を用いる場合には、光重合用開始剤を組成物100質量部に対して、0.1〜5質量部程度含有することが望ましい。光重合用開始剤としては、従来慣用されているものから適宜選択することができ、特に限定されず、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する重合性モノマーや重合性オリゴマーに対しては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタールなどが挙げられる。
また、分子中にカチオン重合性官能基を有する重合性オリゴマー等に対しては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。
また、紫外線硬化性樹脂組成物は光増感剤を含有することが好ましく、当該光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤などを用いることができる。
本発明においては、硬化性組成物として電子線硬化性組成物を用いることが好ましい。即ち、本発明の表面保護層4cは、上記重合性化合物が電子線の照射により架橋して形成された電子線硬化樹脂を含むことが好ましい。電子線硬化性組成物は、無溶剤化が可能である(溶剤を含ませず使用が可能である)ことから、環境や人体への負荷を低減することができる。また、電子線硬化性組成物に光重合用開始剤を含ませずとも安定な硬化特性が得られる点で優れている。
さらに、製造容易性の観点からも、電子線硬化性組成物を用いることが好ましい。接着層3の形成に用いる電子線硬化性接着剤と、表面保護層4cの形成に用いる電子硬化性組成物を、電子線の照射により同時に硬化することで、製造を容易にすることができる。
表面保護層4cに含有される電子線硬化樹脂を形成する重合性化合物としては、耐傷性、耐汚染性などの表面性能の観点から、少なくともその一部として多官能モノマーを用いることが好ましい。多官能モノマーとしては、特に限定されるわけではないが、2〜4官能の多官能モノマーが用いることができ、具体例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)が挙げられる。多官能モノマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
表面保護層4cを形成する硬化性組成物には、艶の制御、耐傷性向上等の表面物性の向上の目的で無機フィラーを含有させることができる。
無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、フライアッシュ、脱水汚泥、天然シリカ、合成シリカ、カオリン、焼成カオリン、クレー、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、焼成タルク、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、燐酸マグネシウム、セピオライト、ゾノライト、ホウ酸アルミニウム、シリカバルーン、ガラスフレーク、ガラスバルーン、シリカ、製鉄スラグ、銅、鉄、酸化鉄、カーボンブラック、センダスト、アルニコ磁石、各種フェライト等の磁性粉、セメント、ガラス粉末、珪藻土、三酸化アンチモン、マグネシウムオキシサルフェイト、水和アルミニウム、水和石膏、ミョウバン、等が挙げられる。中でも、分解温度が低く、吸熱量が大きく、低コストであることから水酸化アルミニウムが好適である。なお、これら無機フィラーは単独で用いられてもよいが、2種以上が併用されてもよい。
表面保護層4cの厚さとしては、1〜20μmが好ましい。
本発明の機能性化粧板1の製造方法は
(1)基板2と300g/m2・24h以上の透湿度を有する化粧シート4とを、珪藻土を含有する電子線硬化性接着剤によって接着して積層体を形成する工程、及び
(2)前記積層体に電子線を照射し、前記積層体中の前記電子線硬化性接着剤を硬化させ接着層3を形成する工程、
を含む。
前記工程(1)において、電子線硬化性接着剤の塗工は、基板2に施してもよいし、化粧シート4に施してもよい。即ち、基材2上に電子線硬化性接着剤を塗工し、その上に化粧シート4を貼付することで積層体を形成してもよいし、予め電子線硬化性接着剤を塗工しておいた化粧シート4を基板2に貼付することで積層体を形成してもよい。電子線硬化性接着剤の塗工方法については特に制限が無く、グラビアコート、グラビアリバースコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方法が使用できる。
また、表面保護層4cを含む化粧シート4を形成する場合で、かつ当該表面保護層4cを電子線硬化性組成物の硬化により形成する場合には、表面保護層4c形成用の電子線硬化性組成物と接着層3形成用の電子線硬化性接着剤とを同時に電子線照射して、硬化させてもよい。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
後述の実施例1〜4及び比較例1〜6で得た化粧板について、以下の評価を行った。
評価方法
(1)接着性
実施例1〜4及び比較例1〜6で得た各化粧板の表面(化粧シート側)に、化粧シートが切れる程度の深さにカッターで平行に切れ込みを2本入れた(切れ込み間の幅は25mmとした)。切れ込みを入れた化粧シートの端部を2〜3cm程剥がしてから、剥がした端部を持ちやすくするように端部をセロファンテープ(ニチバン(株)製のセロファン粘着テープ、「セロテープ(登録商標)」で補強し、セロファンテープの部分を手で持って斜め方向(約45°の方向)に急激に引っ張り、無理やり化粧シートを剥がした。剥離面を目視で観察し、以下の判定基準で評価した。
○:接着層内での凝集剥離も、接着層とその隣接層との間での層間剥離もしていない(基材シート内で凝集剥離する、もしくは石膏ボードの表面を構成している紙内で凝集剥離する)。
×:接着層内で凝集剥離する、又は接着層とその隣接層(基材シート、もしくは石膏ボードの表面を構成している紙)との間での層間剥離する。
(2)調湿性(吸放湿性能)
実施例1〜4及び比較例1〜6で得た各化粧板を10cm×10cm各にカットし、測定サンプルを作製した。各測定サンプルを60℃のオーブンに24時間以上放置した後、25℃90%の吸湿過程(24時間)と、25℃50%の放湿過程(24時間)を繰り返した(図2参照)。48時間後〜72時間後の吸湿過程の重量変化を吸湿量とし、72時間後〜96時間後の放湿過程の重量変化を放湿量とした。値は全てm2換算で示した。
参考例として、石膏ボード単体(接着層、化粧シート無し)を用いて同様の調湿性試験を行い、当該参考例と比較して、吸湿量及び放湿量がともに10g/m2以上向上したものを○、そうでないものを×とした。
(3)化学物質吸着性
実施例1〜4及び比較例1〜6で得た各化粧板を10cm×10cm各にカットし、測定サンプルを作製した。各測定サンプルを、内容量5リットル(L)のテドラーバック内に挿入し、テドラーバック内のアンモニア濃度が300ppとなるように体積比28%のアンモニア水溶液をテドラーバック内に送り込み、1時間静置後のアンモニア濃度を測定した。なお、テドラーバック内のアセトアルデヒド濃度の経時変化はガス検知管により測定した。
参考例として、石膏ボード単体(接着層、化粧シート無し)を用いて同様の化学物質吸着試験を行った。
1時間静置後のアンモニア濃度が10g/m2以下であったものを○、10g/m2より多く30g/m2以下であったものを△、30g/m2より多かったものを×とした。
実施例1
フリース壁紙(アールストロームジャパン社製「フラット8502」、坪量:147g/m2)上にグラビア印刷により印刷インキ(昭和インキ工業所株式会社製「INLJ」塗工量2g/m2、DICグラフィックス株式会社製「Ma」塗工量2g/m2)で塗工し木目模様の装飾層を形成した。さらに、前記装飾層上に、電子線硬化性組成物(大日精化工業株式会社製、M700クリヤー:M700マット(4:1)混合物)を塗工量4g/m2でグラビア印刷により塗工した後に、加速電圧165kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。このようにして、フリース壁紙上に装飾層及び表面保護層を有する化粧シートを作製した。
化粧シートの透湿度をJIS Z0208(条件A温度25℃±0.5℃)に準拠して測定したところ、2000g/m2・24hであった。
次に、2官能ウレタンアクリレート(重量平均分子量:5000)20質量部と単官能モノマーを80質量部の混合物に、平均粒径75μmの珪藻土(鈴木産業(株)製「稚内層珪藻頁岩」)150質量部を添加して、電子線硬化性接着剤を作製した。石膏ボード(吉野石膏株式会社製「タイガーボード」9.5mm厚)上に、当該電子線硬化性接着剤を塗工量300g/m2(珪藻土含有量は、120g/m2)でグラビア印刷により塗工し、さらにその上に上記化粧シートを積層した後、加速電圧165kV、照射線量10Mradの電子線を照射することで、電子線硬化性接着剤を硬化させ、化粧板を作製した。
実施例2
電子線硬化性接着剤の塗工量を200g/m2(珪藻土含有量80g/m2)に変更した以外は実施例1と同様の方法で、化粧板を作製した。
実施例3
電子線硬化性接着剤の塗工量を100g/m2(珪藻土含有量40g/m2)に変更した以外は実施例1と同様の方法で、化粧板を作製した。
実施例4
実施例2の化粧シートのフリース壁紙部分を、薄紙原紙(王子特殊紙株式会社「TプリントS30」、坪量:30g/m2)に変更した化粧シートを用いた以外は、実施例2と同様の方法で、化粧板を作製した。なお、当該化粧シートの透湿度は500g/m2・24hであった。
比較例1
実施例1の電子線硬化性接着剤の代わりに、水性2液硬化型ウレタン系接着剤(主剤BA−10L/硬化剤BA11B=100/2.5(質量比)、中央理化工業(株)製)を、石膏ボード(吉野石膏株式会社製「タイガーボード」9.5mm厚)上に塗工量100g/m2(珪藻土含有量は、0g/m2)でグラビア印刷により塗工し、その上に、実施例1と同じ化粧シートを積層して、化粧板を作製した。
比較例2
実施例1の電子線硬化性接着剤の代わりに、水性2液硬化型ウレタン系接着剤(主剤BA−10L/硬化剤BA11B=100/2.5(質量比)、中央理化工業(株)製)100質量部と平均粒径75μmの珪藻土(鈴木産業(株)製「稚内層珪藻頁岩」)150質量部の混合物を、石膏ボード(吉野石膏株式会社製「タイガーボード」9.5mm厚)上に塗工量200g/m2(珪藻土含有量は、80g/m2)でミヤバーにて塗工し、その上に、実施例1と同じ化粧シートを積層して、化粧板を作製した。
比較例3
実施例1の電子線硬化性接着剤の代わりに、壁紙用でんぷん系接着剤(株式会社サンゲツ製「ベンリダインエコロ」)を、石膏ボード(吉野石膏株式会社製「タイガーボード」9.5mm厚)上に塗工量100g/m2(珪藻土含有量は、0g/m2)でミヤバーにより塗工し、その上に、実施例1と同じ化粧シートを積層して、化粧板を作製した。
比較例4
実施例1の電子線硬化性接着剤の代わりに、壁紙用でんぷん系接着剤(株式会社サンゲツ製「ベンリダインエコロ」)100質量部と平均粒径75μmの珪藻土(鈴木産業(株)製「稚内層珪藻頁岩」)150質量部の混合物を、石膏ボード(吉野石膏株式会社製「タイガーボード」9.5mm厚)上に塗工量200g/m2(珪藻土含有量は、80g/m2)でミヤバーにより塗工し、その上に、実施例1と同じ化粧シートを積層して、化粧板を作製した。
比較例5
実施例2の化粧シートのフリース壁紙部分を、オレフィンシート(三菱樹脂株式会社製、厚さ:150μm)に変更した化粧シートを用いた以外は、実施例2と同様の方法で、化粧板を作製した。なお、当該化粧シートの透湿度4g/m2・24hであった。
比較例6
実施例2の化粧シートのフリース壁紙部分を、PETシート(東洋紡績株式会社製「A4300」、厚さ:50μm)に変更した化粧シートを用いた以外は、実施例2と同様の方法で、化粧板を作製した。なお、当該化粧シートの透湿度50g/m2・24hであった。
上記実施例1〜4及び比較例1〜6の評価結果を以下の表1及び表2に示した。
Figure 2012076346
Figure 2012076346
本発明の機能性化粧板1は、その用途として、壁、床、及び天井等の建築物の内装材が代表的であり、その他に、自動車、電車、船舶、及び航空機等の乗物の内装材、扉、襖、窓枠、及び手摺り等の建具、箪笥等の家具、間仕切り、及び容器等にも利用される。
1 機能性化粧板
2 基板
3 接着層
3a 珪藻土
3b 電子線硬化樹脂
4 化粧シート
4a 基材シート
4b 装飾層
4c 表面保護層

Claims (10)

  1. 基板上に、接着層及び化粧シートをこの順に有する機能性化粧板であって、前記接着層が珪藻土及び電子線硬化樹脂を含有し、前記化粧シートが300g/m2・24h以上の透湿度を有する、機能性化粧板。
  2. 前記電子線硬化樹脂は、2官能ウレタンアクリレートオリゴマーと単官能モノマーを含む2種以上の重合性化合物が電子線の照射により架橋して形成されたものである、請求項1に記載の機能性化粧板。
  3. 前記珪藻土と前記電子線硬化樹脂の含有比(質量)が、珪藻土/電子線硬化樹脂で0.2/1〜1.5/1である、請求項1又は2に記載の機能性化粧板。
  4. 前記珪藻土の含有量が、機能性化粧板の単位面積当たり、20g/m2〜200g/m2である、請求項1〜3のいずれかに記載の機能性化粧板。
  5. 前記接着層の塗工量が30g/m2〜400g/m2である、請求項1〜4のいずれかに記載の機能性化粧板。
  6. 前記基板が調湿性基板である、請求項1〜5のいずれかに記載の機能性化粧板。
  7. 前記珪藻土が珪藻頁岩である、請求項1〜6のいずれかに記載の機能性化粧板。
  8. 前記化粧シートが、基材シートと、前記基材シート上に絵柄層及び/又は表面保護層を有する、請求項1〜7のいずれかに記載の機能性化粧板。
  9. 前記表面保護層が電子線硬化樹脂を含む、請求項8に記載の機能性化粧板。
  10. 基板と300g/m2・24h以上の透湿度を有する化粧シートとを、珪藻土を含有する電子線硬化性接着剤によって接着して積層体を形成する工程、及び
    前記積層体に電子線を照射し、前記積層体中の前記電子線硬化性接着剤を硬化させ接着層を形成する工程、
    を含む、機能性化粧板の製造方法。
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