JP2012073653A - 透過型スクリーン及び投写型表示装置 - Google Patents

透過型スクリーン及び投写型表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012073653A
JP2012073653A JP2012000648A JP2012000648A JP2012073653A JP 2012073653 A JP2012073653 A JP 2012073653A JP 2012000648 A JP2012000648 A JP 2012000648A JP 2012000648 A JP2012000648 A JP 2012000648A JP 2012073653 A JP2012073653 A JP 2012073653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
fresnel lens
image light
screen
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012000648A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5048160B2 (ja
Inventor
Takao Endo
貴雄 遠藤
Akihisa Miyata
彰久 宮田
Takeshi Utakoji
雄 宇多小路
Yuzo Nakano
勇三 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2012000648A priority Critical patent/JP5048160B2/ja
Publication of JP2012073653A publication Critical patent/JP2012073653A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5048160B2 publication Critical patent/JP5048160B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】画像光の明るさを保持したままスペックルを低減することができる透過型スクリーン及び投写型表示装置を得ることを目的とする。
【解決手段】フレネルレンズスクリーン7から出射された画像光の波面を分割して、その波面の位相を変調する波面分割位相変調部材21を光拡散部材10の手前に配置する。あるいは、光拡散部材10により拡散された画像光の空間周波数を変調する空間周波数変調部材22を光拡散部材10の出光面側(観測者側)に配置する。
【選択図】図1

Description

この発明は、プロジェクタから照射された画像光を観測者側に折り曲げるフレネル光学部材と、その画像光を拡散する光拡散部材とが組み合わされている透過型スクリーンと、その透過型スクリーンを実装している投写型表示装置とに関するものである。
投写型表示装置は、CRT(Cathode Ray Tube)やPDP(Plasma Display Panel)と異なり、非発光型の表示装置である。
従来の投写型表示装置は、図25に示すように、ライトバルブ3を照明する照明光学系2と、画像信号に応じて光量を調整して画像光を生成するライトバルブ3と、ライトバルブ3により生成された画像光を照射して、画像を透過型スクリーン6に投影する投写光学系4とから構成されたプロジェクタ1を備えている。
また、投写型表示装置は、観測者から見て透過型スクリーン6の背面から画像光を投影する背面投写型と、観測者から見て透過型スクリーン6の手前から画像光を投影する前面投写型とに分類される。
背面投写型の投写型表示装置に用いられる透過型スクリーン6は、図25に示すように、プロジェクタ1から照射された画像光を観測者側に折り曲げるフレネル光学部材であるフレネルレンズスクリーン7と、その画像光に発散角度を与えて広げる光拡散部材10とから構成されている。
フレネルレンズスクリーン7を構成するフレネルレンズ9は、一般に投写画素より細かい周期(例えば、画素の1/10)で作られるため、厚み方向が非常に薄いものになる(例えば、プリズム部を含む厚みが100ミクロン)。
また、フレネルレンズスクリーン7は、厚み方向が非常に薄いフレネルレンズ9を保持するためのフレネルレンズ基盤8を備えている。
フレネルレンズ基盤8は、PMMA、MS、PCなどの樹脂やガラスで作られることが多く、フレネルレンズ9は、フレネルレンズ基盤8に直接形成されることが多い。
図25では、フレネルレンズ9がフレネルレンズスクリーン7の出光面側に形成される出光面側フレネルレンズの例を示しているが、図26に示すように、フレネルレンズ9がフレネルレンズスクリーン7の入光面側に形成される入光面側フレネルレンズの例もある。
光拡散部材10は、少なくともレンズ要素11と光拡散シート12から構成され、一般にレンチキュラースクリーンと呼ばれる。
図25の例では、反射鏡5が実装されているが、図26に示すように、反射鏡5が実装されていないものもある。
プロジェクタ1から照射された画像光を透過型スクリーン6を通じて観測すると、光拡散部材10の表面の凹凸又は内部の屈折率分布、位相分布及び透過率分布が画像光の波長より大きなゆらぎを有するため、無数の明暗の斑点(ぎらつき)が無秩序に認識される。
この明暗の斑点は、一般にスペックル、もしくは、シンチレーションと呼ばれ、画像劣化の問題となる。
以下の特許文献1には、スペックルを低減するために、フレネルレンズスクリーン7の光源側にスペックル妨害低減用マイクロレンチキュラーレンズを配置する例が開示されている。
スペックル妨害低減用マイクロレンチキュラーレンズを配置することにより、プロジェクタ1から照射された画像光に発散角度θvが与えられ、発散角度θvが与えられた画像光は、フレネルレンズスクリーン7とレンズ要素11の距離を伝搬する間に、その伝搬距離t0に比例して広がり、ブラックストライプ層より光源側にある光拡散シート12を照明する。
このように、プロジェクタ1から照射された画像光は、スペックル妨害低減用マイクロレンチキュラーレンズによって、フレネルレンズスクリーン7とレンズ要素11の距離を伝搬する間に広げられるが、伝搬距離t0が短い場合、スペックル妨害低減用マイクロレンチキュラーレンズが与える発散角度θvを大きくする必要がある。
図26に示すように、フレネルレンズ9がフレネルレンズスクリーン7の入光面側に形成される場合、フレネルレンズスクリーン7の入光面側にスペックル妨害低減用マイクロレンチキュラーレンズを配置することができないため、フレネルレンズスクリーン7の出光面側にスペックル妨害低減用マイクロレンチキュラーレンズを配置する必要がある。
レンズ要素11の厚みは、せいぜい数100ミクロンであり、伝搬距離t0のほとんどをフレネルレンズスクリーン7のフレネルレンズ基盤8が担っているので、仮に、伝搬距離t0が3ミリから、10分の1の300ミクロンになるとすると、10倍の発散角度θvが必要になる。
プロジェクタ1から照射された画像光は発散角度θvに比例して広がるが、エネルギー保存則によって全画像光が保存されるため、広がる分だけ画像光が暗くなる問題が発生する。
一般にプロジェクタのスクリーンは、「明るくて、視野角が広い」ものが望まれるが、エネルギー保存則より両者はトレードオフの関係にあり、この配分を無視して画像光を広げることができない。
なお、スペックル現象は、上述したように、光拡散部材10の表面の凹凸又は内部の屈折率分布、位相分布及び透過率分布のゆらぎが起源であり、ゆらぎ構造を透過した画像光、即ち、画像光の波面がゆらぎ構造によって乱され、その結果として、明暗の斑点が形成される。
このゆらぎ構造の特徴的な長さ(規則的にゆらいでいる場合、例えば、ゆらぎの周期)が問題になる。
特開2004−171011号公報(段落番号[0040]から[0051]、図11)
従来の投写型表示装置は以上のように構成されているので、スペックル妨害低減用マイクロレンチキュラーレンズを配置すれば、プロジェクタ1から照射された画像光に発散角度θvを与えることにより、スペックルを低減することができるが、その画像光に大きな発散角度θvを与えると、その画像光が暗くなってしまうなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、画像光の明るさを保持したままスペックルを低減することができる透過型スクリーン及び投写型表示装置を得ることを目的とする。
この発明に係る透過型スクリーンは、発光体から照射された画像光を入射して、上記画像光を所定の方向に出射するフレネル光学部材と、画像光を拡散する光拡散部材とを順に備えた透過型スクリーンにおいて、上記光拡散部材は、少なくとも表面に凹凸形状を有する光拡散層が形成されている光拡散シート、または、シート媒質と異なる屈折率を有する粒径の光拡散ビーズが配置されている光拡散シートの少なくとも一方から構成され、上記フレネル光学部材の入射面には、発光体から照射された画像光を屈折させる屈折面及び上記屈折面で屈折された画像光を反射させる反射面を有する全反射プリズムが鋸刃状に複数配置され、上記フレネル光学部材の出光面側には、曲面あるいは平面が連接されて構成される形状を周期的に有した構造を備え、上記曲面又は平面が連接されて構成される形状の単位周期が、画像光を形成する光の波長より長く、画像光を形成する投写画素より小さく、上記光拡散部材を構成する凹凸形状、もしくは、上記光拡散ビーズの粒径の特徴的な長さと同等以下であることを特徴とするものである。
この発明によれば、発光体から照射された画像光を入射して、上記画像光を所定の方向に出射するフレネル光学部材と、画像光を拡散する光拡散部材とを順に備えた透過型スクリーンにおいて、上記光拡散部材は、少なくとも表面に凹凸形状を有する光拡散層が形成されている光拡散シート、または、シート媒質と異なる屈折率を有する粒径の光拡散ビーズが配置されている光拡散シートの少なくとも一方から構成され、上記フレネル光学部材の入射面には、発光体から照射された画像光を屈折させる屈折面及び上記屈折面で屈折された画像光を反射させる反射面を有する全反射プリズムが鋸刃状に複数配置され、上記フレネル光学部材の出光面側には、曲面あるいは平面が連接されて構成される形状を周期的に有した構造を備え、上記曲面又は平面が連接されて構成される形状の単位周期が、画像光を形成する光の波長より長く、画像光を形成する投写画素より小さく、上記光拡散部材を構成する凹凸形状、もしくは、上記光拡散ビーズの粒径の特徴的な長さと同等以下であるように構成したので、画像光の明るさを保持したままスペックルを低減することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による投写型表示装置を示す構成図である。 干渉縞の重なり結果を示す説明図である。 光学的不変量を説明する説明図である。 光学系の模式図とスクリーンの関係を示す説明図である。 光学系の模式図とスクリーンの関係を示す説明図である。 光拡散シート12の内部を示す説明図である。 光拡散シート12の内部を示す説明図である。 光拡散シート12の内部を示す説明図である。 光拡散シート12の内部を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による他の投写型表示装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による他の投写型表示装置を示す構成図である。 図10の透過型スクリーン6の製法を示す説明図である。 図10の透過型スクリーン6の製法を示す説明図である。 図10の透過型スクリーン6の製法を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による投写型表示装置を示す構成図である。 空間周波数変調部材22が鋸刃状プリズム22aである場合の光束の経路を示す説明図である。 空間周波数変調部材22が鋸刃状プリズム22aである場合の光束の経路を示す説明図である。 空間周波数変調部材22を伝搬する画像光を示す説明図である。 プロジェクタ1の投写光学系3の光軸と、透過型スクリーン6のフレネルレンズスクリーン7との関係を模式的に示す説明図である。 光束A,Bは入射角θを示す説明図である。 光拡散部材10の構成例を示す斜視図である。 光拡散部材10の構成例を示す斜視図である。 光拡散部材10の構成例を示す斜視図である。 光拡散部材10の構成例を示す斜視図である。 従来の投写型表示装置を示す構成図である。 従来の投写型表示装置を示す構成図である。 従来の投写型表示装置を示す構成図である。 従来の投写型表示装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による投写型表示装置を示す構成図であり、図において、プロジェクタ1は画像光を照射する発光体であり、プロジェクタ1は画像信号に応じて光量を調整して画像光を生成するライトバルブ3と、そのライトバルブ3を照明する照明光学系2と、そのライトバルブ3により生成された画像光を照射して、画像を透過型スクリーン6に投影する投写光学系4とから構成されている。
透過型スクリーン6はフレネルレンズスクリーン7と光拡散部材10から構成されている。
透過型スクリーン6のフレネルレンズスクリーン7はプロジェクタ1から照射された画像光を入射して、その画像光を所定の方向に出射するフレネル光学部材である。
フレネルレンズスクリーン7はフレネルレンズ基盤8とフレネルレンズ9から構成されており、厚み方向が非常に薄いフレネルレンズ9がフレネルレンズ基盤8に保持されている。
波面分割位相変調部材21はフレネルレンズスクリーン7から出射された画像光の波面を空間的に細かく分割して、その波面の位相を変調する部材(波面に傾き、もしくは、光路長差を与える部材)であり、波面分割位相変調部材21の面形状は、例えば、凸レンズ形状、凹レンズ形状、正弦波状のような曲面から構成されるものや、格子状、鋸刃状のような平面から構成されるものでもよい。
光拡散部材10は波面分割位相変調部材21により波面の位相が変調された画像光を拡散する部材であり、光拡散部材10は少なくともレンズ要素11と光拡散シート12から構成され、一般にレンチキュラースクリーンと呼ばれる。
次に動作について説明する。
最初に、スペックル、もしくは、シンチレーションと呼ばれる現象が透過型スクリーン6で見られる原因について説明する。
物体の表面が光の波長のスケールに対して粗い凹凸を持つ場合、物体の表面で散乱、透過、反射したコヒーレント照明光の像が現れる。
これは異なる散乱点から発生した多数の振幅分布(強度分布ではない)の重畳からなされるものであり、光源の持つコヒーレンスによる干渉で説明することができる。
ここでは、説明の簡単化のため、下記の式(1)で表される単色波Ejkの重ね合わせを考える。
j(r,t)=Re[Ejkexpi(kr−ωt+δjk)] (1)
ただし、kは波数、rは位置、ωは角周波数、tは時間、δは位相である。
例えば、下記の式(2)に示すように、2つの単色波がある点で重なり合う状態では、単色波の強度の時間平均<E2>は、下記の式(3)で表される。
E=E1+E2 (2)
<E2>=<E1 2>+<E2 2>+2<E12> (3)
なお、単色波の強度の時間平均<E2>には、下記の式(4)に示すような干渉項、即ち、2<E12>が付加されていることから、各々の偏光や位相差によって強度が変化することになる。
2<E12>=ΣE1k2kcos(δ2k−δ1k) (4)
ただし、Σはk=1〜3まで足し和させる加算記号である。
一方で、例えば、遠方にある天体からの光を地上から観測する場合もスペックルを観測することがある。
天体からの光とレーザ光源の違いについて説明すると、天体からの光のスペクトルは連続でインコヒーレントであり、レーザ光源のスペクトルは単色でコヒーレントである。
図2に示すように、間隔dのスリットと、有限の大きさDのインコヒーレントな単色光源があり、その単色光源の上端を仮想的に第一の光源31、単色光源の下端を仮想的に第二の光源32として、第一の光源31と第二の光源32から光が出る場合を考える。
第一の光源31からの光は、異なる光路を通るため実線の干渉縞を作り、第二の光源32からの光も同様に破線の干渉縞を作る。
それぞれの干渉縞の原点は、単色光源の位置の差Dが小さければ、干渉縞の原点のずれも小さくなる。
第一の光源31と第二の光源32は、互いに相関がないので、実線の干渉縞と破線の干渉縞の重ね合わせは、振幅でなく、単純に強度の重ね合わせになる。
スリット間隔dが小さい場合、干渉縞の周期が逆に大きくなるので、干渉縞の原点のずれが周期に比べて小さい。このため、強度が足し合わされた結果、一点鎖線の縞のように強め合うことになる。
反対にスリット間隔dが大きい場合、干渉縞の周期が逆に小さくなるので、干渉縞の原点のずれが周期に比べて大きい。このため、強度が足し合わされた結果、山と谷が打ち消し合って均一化されることになる。
有限の大きさDを持つ単色光源からの波面は、大きさD/zの傾きを有し、スリット間隔dだけ離れた位置で、光路長差が1λと同等以下であれば干渉性を有する。
Dd/z≦λ (5)
また、この干渉性を保つ長さdは、下記の式(6)で表される。
d≦λz/D〜λF (6)
ただし、FはFナンバーであり、光束の広がりの逆数F〜z/Dを表している。したがって、光束の広がりが狭いほど(Fナンバーが大きいほど)、干渉性を保つ長さdが大きくなる。
ここで、光学的不変量について説明する。
図3は光学的不変量を説明する説明図である。
図3では、大きさy1の物体がレンズ41によって大きさy2の像を形成する例を示している。
このとき、像の大きさと見込み角θの関係は証明を省略するが、下記の式(7)の関係式で表される。
1θ1=y2θ2 (7)
この関係式は、像の大きさと見込み角θの積が光学系の中で不変であることを示しており、「Helmholz−Lagrange」の不変量と呼ばれ、厳密には近軸理論で成立する。
例えば、像の大きさをy2<y3<y4すると、見込み角θは順にθ2>θ3>θ4となることが分る。
つまり、光束の広がりは、光学系の横倍率βに反比例して小さくなることが分る。
β=y2/y1 (8)
プロジェクタ光学系の倍率は、一般に50〜100倍といった高倍率なものが多いため、光束の広がりはそれに反比例して小さくなる。
次に、背面投写型表示装置の光学系とスクリーンの関係について説明する。
図4は光学系の模式図とスクリーンの関係を示す説明図である。
図4では、照明光学系(図示せず)からの照明光をプロジェクタ1のライトバルブ3で画像を作り、この画像を投写光学系4である仮想投写レンズ42で、仮想コンデンサレンズ43を介して光拡散部材10まで投影する。
このとき、背面投写型表示装置のスクリーンの大きさが大きい場合には(例えば、1メートル四方の大きさ)、仮想コンデンサレンズ43として、フレネル光学素子であるフレネルレンズスクリーン7が用いられる。
画像は、投写光学系の横倍率β=y2/y1で拡大されるので、光束の広がり(見込み角θ2)は1/β倍になり、干渉性を保つ長さdは、下記の式(9)で表される。
d≦λFβ (9)
例えば、投写光学系の倍率β=100倍、照明光学系のFナンバーF=3.5、波長λ=530nmとすると、干渉性を保つ長さdは、d<186ミクロンとなる。
距離dは、倍率βやFナンバーに比例するため、Fナンバーと横倍率βが大きいほど(光束の広がりが狭いほど)、大きくなる。
光拡散部材10には、例えば、表面の凹凸で画像光を拡散させる表面拡散タイプのほか、媒質と異なる屈折率を有する様々な粒径のビーズが混在し、粒径のビーズが画像光を拡散させる体積拡散タイプのものなどがある。
表面の凹凸やビーズの特徴的な長さは、可視光の波長(約、380−780nm)より大きく、せいぜい1〜50ミクロン、実際には、5〜20ミクロン程度が主流である。
照明される面(被照面)の表面等のゆらぎの特徴的な長さが、干渉性を保つ長さdと比べて十分小さい場合、空間的なコヒーレンスから、画像光が部分的にコヒーレントな照明光となるため、明暗の斑点であるスペックルノイズが発生することになる。
証明は省略するが、上記の単色光の議論は、振幅でなく、強度の重ね合わせであることから、準単色光等の帯域幅を有する光源に適応することも可能である。
以上から、インコヒーレント光源であっても、有限の大きさを持つ光源の空間的なコヒーレンスから、部分的にコヒーレントな照明になり、振幅でなく、強度の重ね合わせでスペックル現象を説明することができる。
レーザ光源は、狭い帯域幅を有する準単色光源のため、仮にレーザ光源の持つ高いコヒーレンスを何らかの手段で低減したとしても、上記の議論からスペックルが観測される。
明暗の斑点であるスペックルノイズの発生を低減するには、上記の議論から明らかなように、光拡散部材10に入射する画像光を広げればよい。即ち、光拡散部材10の入射波面に様々な傾斜を与えればよい。
図5は光学系の模式図とスクリーンの関係を示す説明図である。
図5では、フレネル光学素子と等価な仮想コンデンサレンズ43と光拡散部材10の間に、波面分割位相変調部材21を挿入するようにしている。
図5では、説明の簡単化のため、波面分割位相変調部材21を小さいレンズで表しているが、凸レンズ形状、凹レンズ形状、正弦波状のような曲面から構成されているものでもよいし、格子状、鋸刃状のような平面から構成されているものでもよい。
これは、光拡散部材10の手前で波面を空間的に細かく分割し、かつ、波面に傾き、もしくは、光路長差を与えることを目的とするからである。
また、図5の波面分割位相変調部材21は、V断面が波面分割位相変調部材21の形状のH方向に長いレンズ(断面が円弧の場合には、シリンドリカルレンズ)をV方向に配列している例を示しているが、H断面が波面分割位相変調部材21の形状のV方向に長いレンズをH方向に配列したり、この双方を二層に積み重ねたり、H、V断面が波面分割位相変調部材21の形状の二次元のマイクロレンズを配列してもよい。
ここで重要なのは、波面分割位相変調部材21の単位長さが、投写画素より小さい必要があるが、上記の議論より、ゆらぎ構造の特徴長さと同等、できれば、それ以下にするのが望ましい。
図6及び図7は光拡散シート12の内部を示す説明図である。
図6では、光拡散シート12として、屈折率が異なる様々な粒子径の光拡散ビーズ52が光拡散シート媒質51に配置されている例を示している。
ここでは、説明の簡単化のため、広がりが小さい平面波が光拡散シート12に入射する場合を考える。
干渉性を保つ長さdが、光拡散ビーズ52の粒子径と比べて十分大きい場合(例えば、干渉性を保つ長さdが200ミクロンで、光拡散ビーズ52の粒子径が20ミクロン)、光拡散シート12を透過した画像光の波面には、明暗の斑点であるスペックルが観察されることになる。
一方、図7では、光拡散シート12の手前に波面分割位相変調部材21が配置されている例を示している。
ここでは、説明の簡単化のため、波面分割位相変調部材21が周期pの格子構造である場合を考える。
なお、周期pは波長λより十分大きく、光拡散ビーズ52の粒子径より小さいか、同等の大きさとする。
この場合、波面分割位相変調部材21を透過した画像光は、格子構造で光路長差が発生するが、上述したように、画像光が広がることはないので、干渉性を保つ長さdが小さくなる効果はないが、画像光の波面が空間的に分割されているため、分割後の各々の波面の光路長に差が生じて、明暗の斑点のパターンが変わることになる。
図7では、波面分割位相変調部材21の面形状が、平面が連接されている形状であるものを示したが、図8及び図9では、波面分割位相変調部材21の面形状が、曲面が連接されている形状であるものを示している。
画像光の波面は、波面分割位相変調部材21の長さで空間的に分割され、かつ、波面に傾斜と位相差が与えられる。
この場合、上述の議論から明らかなように、干渉性を保つ長さdが小さくなる効果を有する。
また、画像光の波面が長さpの波面に分割されているので、明暗の斑点パターンが変わることになる。
波面分割位相変調部材21の面形状が曲面である場合(図8を参照)、波面分割位相変調部材21の面形状が平面である場合と異なり、波面に傾斜が与えられているので、分割された波面同士が重ね合わせとなる。
即ち、波面に傾斜もしくは位相差を与えるだけでなく、空間的に細かく分割することで、様々な波面の重ね合わせによる平均化によって、波面の山と谷が打ち消し合って均一化される。
他方、波面分割位相変調部材21の長さが揺らぎ構造(光拡散シート媒質51に屈折率が異なる光拡散ビーズ52が配置)に対して相対的に大きい場合(図9を参照)、光拡散部材10に入射する画像光を広げることができるため(光拡散部材10の入射波面に様々な傾斜を与えることができるため)、干渉性を保つ長さdが小さくなる効果を有するが、様々な波面の重ね合わせによる平均化の効果がないことが分る。
以上より、フレネルレンズスクリーン7と光拡散部材10の間に波面分割位相変調部材21を配置すれば、スペックルの低減が可能になるが、実際には、スクリーンが複数の光学部材から構成されているため、各々の光学部材が持つ機能を低下させることがないよう配慮する必要がある。
透過型スクリーン6は、少なくともフレネルレンズスクリーン7と光拡散部材10から構成されるが、フレネルレンズスクリーン7は、プロジェクタ1の特性に応じて選択され、光拡散部材10は、視野角やスクリーンの輝度などの光学特性に応じて選択されるため、別々に設計・製作されて、各々独立に選択されることが多い。つまり、フレネルレンズスクリーン7と光拡散部材10は切り離して考えてよい。
ここでは、図1に示すように、フレネルレンズスクリーン7のフレネルレンズ9として、入光面側フレネルレンズを用いる場合を考える。
この場合、入光面側全反射・屈折混合式フレネルレンズ61(画像光を屈折させる屈折面及び屈折面で屈折された画像光を反射させる反射面を有する全反射プリズムと、画像光を屈折させる屈折面を有する屈折プリズムとが1つのピッチに形成されているフレネルレンズ)、入光面側全反射式フレネルレンズ62(画像光を屈折させる屈折面と、その屈折面で屈折された画像光を反射させる反射面を有するフレネルレンズ)、または、入光面側部分全反射式フレネルレンズ63(手前のフレネルプリズムに遮断されて、画像光が直接照射されない非入射面が、フレネルレンズ基盤8と略並行に形成されているフレネルレンズ)のいずれかになる。
図1の例では、フレネルレンズ基盤8の出光面側に波面分割位相変調部材21が配置されているものを示しているが、図10に示すように、フレネルレンズ9とフレネルレンズ基盤8の間に波面分割位相変調部材21が配置されていてもよい。
また、図11に示すように、光拡散部材10の入光面側に波面分割位相変調部材21が配置されていてもよい。
画像光は、境界面の屈折率差に比例して進行方向を変えるが、図1の透過型スクリーン6は空気との境界面を利用しており、図10の透過型スクリーン6はフレネルレンズスクリーン7のフレネルレンズ9との境界面を利用している点で、図1と図10の透過型スクリーン6は相違している。
図1の透過型スクリーン6の場合、例えば、薄い透明基板の上に形成された波面分割位相変調部材21をフレネルレンズ基盤8に貼り合せることで実現することができる。図1の透過型スクリーン6は境界面が空気であり、媒質との屈折率差で光が大きく傾斜する特徴を有している。
図10の透過型スクリーン6は、図12から図14に示すような製法で形成することができる。
例えば、波面分割位相変調部材21をフレネルレンズ基盤8に形成する(図12を参照)。
一方、フレネルレンズ9は、レンズ形状が刻まれている金型71に光硬化樹脂72を流し込み(図12を参照)、フレネルレンズ基板8を押しつけて光硬化させる(図13を参照)。
その後、金型71から離型することにより、フレネルレンズスクリーン7の入光面側にフレネルレンズ9を形成する(図14を参照)。
図13の透過型スクリーン6の場合、フレネルレンズ9と波面分割位相変調部材21の屈折率差は、お互いが媒質であるため、相手が空気の場合と比べて小さいことが予想される。即ち、画像光の波面に大きな傾斜や、位相差を与え難いことになる。
画像光の伝搬距離t0が短い場合、上述したように、画像光の発散角度θvを大きくする必要があり、画像光の伝搬距離t0のほとんどをフレネルレンズスクリーン7のフレネルレンズ基盤8が担っている。
しかしながら、図10の透過型スクリーン6のように、波面分割位相変調部材21がフレネルレンズ基盤8の手前に配置されている場合、波面分割位相変調部材21も伝搬距離t0を担うことができるため、画像光の発散角度θvを大きくする必要がなくなる利点がある。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、フレネルレンズスクリーン7から出射された画像光の波面を分割して、その波面の位相を変調する波面分割位相変調部材21を光拡散部材10の手前に配置するように構成したので、画像光の明るさを保持したままスペックルを低減することができる効果を奏する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、画像光の波面を分割して、その波面の位相を変調する波面分割位相変調部材21を光拡散部材10の手前に配置するものについて示したが、図15に示すように、光拡散部材10の出光面側(観測者側)に空間周波数変調部材22を配置して、その空間周波数変調部材22が光拡散部材10により拡散された画像光の空間周波数を変調するようにしてもよい。
なお、空間周波数変調部材22の面形状も、波面分割位相変調部材21の面形状と同様に、例えば、凸レンズ形状、凹レンズ形状、正弦波状のような曲面から構成されるものや、格子状、鋸刃状のような平面から構成されるものである。
図15の例では、フレネルレンズスクリーン7のフレネルレンズ9として、入光面側フレネルレンズを採用する。
例えば、入光面側全反射・屈折混合式フレネルレンズ61、入光面側全反射式フレネルレンズ62、または、入光面側部分全反射式フレネルレンズ63のいずれかを採用する。
また、図15の例では、空間周波数変調部材22として、図16に示すような鋸刃状プリズム22aを採用する。
空間周波数変調部材22として鋸刃状プリズム22aを採用すると、鋸刃状プリズム22aの頂角や屈折率にも依存するが、例えば、斜めに入射してきた第一の光束81は鋸刃状プリズム22aの境界面で屈折し、観測者の方向に曲げられる。
一部の光束(第二の光束82)は、鋸刃状プリズム22aの境界面で内部に全反射し、向かいの境界面から屈折して斜め方向に大きく曲げられる。
図17に示すように、ほぼ観測者の方向に光束が入射してきた場合、第五の光束85は観測者の方向に曲げられるが、第三の光束83と第四の光束84は、鋸刃状プリズム22aの境界面で内部に全反射する。
その後、第四の光束84は、向かいの境界面から屈折して斜め方向に大きく曲げられるが、第三の光束83は、隣の鋸刃状プリズム22aを伝わって大きく曲げられ、元来た方向(観測者と反対側)に戻る。
ここで、第三の光束83に注目すると、第三の光束83は、鋸刃状プリズム22aの境界面で内部に全反射することにより、光拡散部材10に再入射する。
第三の光束83が光拡散部材10に再入射して、光拡散部材10で散乱されることにより、例えば、第五の光束85のように観測者の方向に曲げられるとする。
第三の光束83は、鋸刃状プリズム22aを少なくとも一つ渡っているため、鋸刃状プリズム22aの一つ分だけ像がぼやけることになる。つまり、鋸刃状プリズム22aの単位長さqを適当に小さくすると(少なくとも、投影される画素よりも十分細かくする)、鋸刃状プリズム22aが低周波透過フィルターとして作用し、空間周波数の高周波を低減する効果を有する。
図18は空間周波数変調部材22を伝搬する画像光を示す説明図である。
レンズ要素11(光吸収部91、単位レンズ92)を通過して、光拡散シート12に入射した画像光は、空間周波数変調部材22によって、一部は元来た方向に戻り、一部は観測者の方向に出射される。
このとき、観測者の方向に出射する画像光は、長さqの空間周波数変調部材22を数個伝搬する。
なお、画像光が光拡散シート12を伝搬する間に像がぼやける弊害を未然に防ぐため、光拡散シート12の厚みは、長さqの数倍程度にしておく必要がある。
具体的には、投写画素の大きさが1mm、レンズ要素11の周期が50〜100ミクロン、光拡散シート12の厚みが20〜40ミクロン、空間周波数変調部材22の長さqが5〜20ミクロン程度である。いずれも、波長λ(0.3〜0.7ミクロン)より十分長い。
無数の明暗の斑点(ぎらつき)が無秩序に認識されるスペックルノイズは、被照面のゆらぎにも依存するが、非常に小さな斑点として認識される。
この実施の形態2のように、光拡散部材10の観測者側に空間周波数変調部材22を配置することで、空間周波数で高周波の細かい明暗の斑点を平均化することが可能になる。
例えば、画像光が空間周波数変調部材22である鋸刃状プリズム22aを3個ほど伝搬するように設計しておくと、それ以上(4個以上)には像がぼやけないことから、画素のような低周波には影響をほとんど与えることなく、スペックルノイズのみを選択的に平均化することが可能になる。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、波面分割位相変調部材21又は空間周波数変調部材22を実装している透過型スクリーン6について説明したが、透過型スクリーン6が単体だけで使用されることは稀であり、プロジェクタ1と組み合わせて利用される。
リアプロジェクタに代表される従来の背面投写型表示装置は、図25に示すように、投写光学系3の光軸と透過型スクリーン6の中心が略一致しており、投写型表示装置の奥行きを薄くしたり、小型化したりするために、反射鏡5を用いて、画像光を折り曲げるようにしている。
また、更なる薄型化を達成するため、図26に示すように、プロジェクタ1が透過型スクリーン6に対して、斜め急角度に画像光を投影する投写型表示装置もある。
例えば、コヒーレンスの大きいレーザ光源などを照明光源に用いると、レーザ光源は、小さい面積から小さい広がり角で光を放出するので、照明光学系2や投写光学系4の小型化を図ることができる利点がある。
中身の照明光学系2が小型になれば、投写型表示装置の全体も薄く、もしくは、小型化し易くなるのは言うまでもない。つまり、前述の透過型スクリーン6には斜め急角度に投影する方法が適している。
なお、図27や図28のように、光路の途中に反射鏡5を配置し、反射鏡5が画像光を折り曲げて薄型化や小型化を図るようにしてもよいことは言うまでもない。なお、透過型スクリーン6の上下は、図の例に限るものではない。
図25と図26の違いは、プロジェクタ1を傾けて配置しているだけのように見えるが、単純に斜めに傾けると四角い物体が台形に投影されることもあり、実はそうなってはいない。
図19はプロジェクタ1の投写光学系3の光軸と、透過型スクリーン6のフレネルレンズスクリーン7との関係を模式的に示す説明図である。
フレネルレンズスクリーン7のフレネルレンズ9のうち、出光面にプリズムを持つ出光面側フレネルレンズ9aは回転中心が画面の中心にあり、この回転中心が投写光学系10の光軸と略一致する。
一方、入光面側にプリズムを持つ入光面側フレネルレンズ9bは回転中心が画面の外にあり、この回転中心が投写光学系10の光軸と略一致する。
つまり、入光面側フレネルレンズ9bの光軸からの広がり角がθであり、この広がり角θがフレネルレンズスクリーン7への入射角θに相当し、出光面側フレネルレンズ9aの光軸からの広がり角と比べて大きい。即ち、図20に示すように、同じ大きさの画面を作る光束Aと光束Bに対して、光軸を含む光束Bは入射角θが小さく、光軸を外した光束Aは入射角θが大きいことがわかる。
フレネルレンズスクリーン7は、図20からも明らかなように、投写光学系10から照射される画像光を結像面である光拡散シート12に偏向するコリメートレンズであり、フィールドレンズであると考えることができる。
極端な斜め投写光をスクリーンの法線方向に偏向するには、画像光の進行方向を大きく変える必要がある。これを画像光の屈折現象のみを利用して行おうとすると、フレネル反射によるエネルギー損失と、光の分散現象による色分離が問題となる。
この場合、従来のようなプリズムが出光面側に形成されている出光面側フレネルレンズ9aではなく、プリズムが入光面側に形成されている入光面側フレネルレンズ9bが適している。入光面側フレネルレンズ9bは、例えば、以下に示すようなフレネルレンズがある。
(1)プリズムに入光した光束を対面にて全反射を利用して出光面方向に偏向する入光面側全反射式フレネルレンズ62
(2)全反射式フレネルレンズ62の谷を出光面に並行とした入光面側部分全反射式フレネルレンズ63
(3)全反射式フレネルレンズ62とプリズムに入光した光束を屈折のみ出光面方向に偏向する屈折式フレネルレンズが、ひとつのプリズム内に混合された入光面側全反射・屈折混合式フレネルレンズ61
なお、これらフレネルレンズ61〜63は、プロジェクタ1の設計に合わせて適宜選択すればよく、一つのスクリーン内に3種類を混在させなくてもよいことは言うまでもない。
光拡散部材10は、例えば、図21に示すように、入光面側にシリンドリカルレンズ90が構成され、シリンドリカルレンズ90の非集光部に相当する位置にストライプ状に光吸収部91が形成されているものや、入光面側にシリンドリカルレンズ90が構成されるものの代わりに、図22に示すように、入光した光線の一部を全反射部で全反射させた後、出光部から出光させる台形状の単位レンズ92が並設されていて、単位レンズ92の谷部に光吸収部91がストライプ状に形成されているものでもよい。
また、この組み合わせとして、図23に示すように、入光面側にシリンドリカルレンズが縦横に構成されている縦横シリンドリカルレンズ93の非集光部に相当する位置にストライプ状に光吸収部91が形成されているものや、図24に示すように、谷部に光吸収部91がストライプ状に形成されている台形状の単位レンズ92を縦横直交するように前後に並べたものでもよい。ただし、縦横の順は、これに限るものではないことは言うまでもない。
外光の影響を低減するために、光拡散部材10の光拡散シート12の出光面に表面に、光の反射を低減させる反射防止層(図示せず)を備えていてもよい。
また、見た目のぎらつきを押さえるためのアンチグレア層(図示せず)や、静電気によるほこりの付着を防止するための帯電防止層(図示せず)や、表面を保護するためのハードコート層(図示せず)を設けてもよい。
実施の形態1〜3では、全反射フレネルレンズ及びレンチキュラーレンズスクリーンを分り易くするため、各々独立の構成を示しているが、実際には、これらを一つの要素として、例えば、接着層で貼り合わせ構成にしてもよい。
また、上記の透過型スクリーン6を用いた投写型表示装置は、少なくとも画像を構成するライトバルブ3、これを照明する照明光学系2及び画像を投影する投写光学系4から構成されるプロジェクタ1と、上記の透過型スクリーン6と光拡散部材10から構成されていることを特徴としているが、これに加えて、例えば、筐体、保持機構、空調、スピーカー、テレビ台、リモコン受光部、電気回路、幾何学補正回路、色補正回路などの構成要素に持っていてもよい。
1 プロジェクタ(発光体)、2 照明光学系、3 ライトバルブ、4 投写光学系、5 反射鏡、6 透過型スクリーン、7 フレネルレンズスクリーン(フレネル光学部材)、8 フレネルレンズ基盤、9 フレネルレンズ、9a 出光面側フレネルレンズ、9b 入光面側フレネルレンズ、10 光拡散部材、11 レンズ要素、12 光拡散シート、21 波面分割位相変調部材、22 空間周波数変調部材、22a 鋸刃状プリズム、31 第一の光源、32 第二の光源、41 レンズ、42 仮想投写レンズ、43 仮想コンデンサレンズ、51 光拡散シート媒質、52 光拡散ビーズ、61 入光面側全反射・屈折混合式フレネルレンズ、62 入光面側全反射式フレネルレンズ、63 入光面側部分全反射式フレネルレンズ、71 金型、72 光硬化樹脂、81 第一の光束、82 第二の光束、83 第三の光束、84 第四の光束、85 第五の光束、90 シリンドリカルレンズ、91 光吸収部、92 単位レンズ、93 縦横シリンドリカルレンズ。

Claims (2)

  1. 発光体から照射された画像光を入射して、上記画像光を所定の方向に出射するフレネル光学部材と、画像光を拡散する光拡散部材とを順に備えた透過型スクリーンにおいて、
    上記光拡散部材は、少なくとも表面に凹凸形状を有する光拡散層が形成されている光拡散シート、または、シート媒質と異なる屈折率を有する粒径の光拡散ビーズが配置されている光拡散シートの少なくとも一方から構成され、
    上記フレネル光学部材の入射面には、発光体から照射された画像光を屈折させる屈折面及び上記屈折面で屈折された画像光を反射させる反射面を有する全反射プリズムが鋸刃状に複数配置され、
    上記フレネル光学部材の出光面側には、曲面あるいは平面が連接されて構成される形状を周期的に有した構造を備え、
    上記曲面又は平面が連接されて構成される形状の単位周期が、画像光を形成する光の波長より長く、画像光を形成する投写画素より小さく、上記光拡散部材を構成する凹凸形状、もしくは、上記光拡散ビーズの粒径の特徴的な長さと同等以下であることを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 請求項1記載の透過型スクリーンを備えた投写型表示装置。
JP2012000648A 2012-01-05 2012-01-05 透過型スクリーン及び投写型表示装置 Expired - Fee Related JP5048160B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000648A JP5048160B2 (ja) 2012-01-05 2012-01-05 透過型スクリーン及び投写型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000648A JP5048160B2 (ja) 2012-01-05 2012-01-05 透過型スクリーン及び投写型表示装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006156280A Division JP2007323013A (ja) 2006-06-05 2006-06-05 透過型スクリーン及び投写型表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012073653A true JP2012073653A (ja) 2012-04-12
JP5048160B2 JP5048160B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=46169793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012000648A Expired - Fee Related JP5048160B2 (ja) 2012-01-05 2012-01-05 透過型スクリーン及び投写型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5048160B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103488036A (zh) * 2013-09-24 2014-01-01 苏州苏大维格光电科技股份有限公司 全息立体投影屏及其投影方法
CN114660885A (zh) * 2020-12-22 2022-06-24 宁波激智科技股份有限公司 一种解散斑激光电视屏幕及其制备方法
CN114740683A (zh) * 2022-03-30 2022-07-12 中国计量大学 一种抑制激光散斑的投影屏幕

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05313252A (ja) * 1992-05-12 1993-11-26 Dainippon Printing Co Ltd レンチキュラーレンズシート
JP2000180973A (ja) * 1998-12-18 2000-06-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 透過型スクリーン
JP2003114481A (ja) * 2001-10-05 2003-04-18 Mitsubishi Electric Corp 透過型スクリーンおよび投写型表示装置
JP2004133478A (ja) * 1996-07-23 2004-04-30 Dainippon Printing Co Ltd 透過型スクリーン
WO2005059641A1 (ja) * 2003-12-17 2005-06-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha フレネル光学素子及び投写型表示装置
JP2005241920A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Dainippon Printing Co Ltd 光拡散性スクリーン

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05313252A (ja) * 1992-05-12 1993-11-26 Dainippon Printing Co Ltd レンチキュラーレンズシート
JP2004133478A (ja) * 1996-07-23 2004-04-30 Dainippon Printing Co Ltd 透過型スクリーン
JP2000180973A (ja) * 1998-12-18 2000-06-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd 透過型スクリーン
JP2003114481A (ja) * 2001-10-05 2003-04-18 Mitsubishi Electric Corp 透過型スクリーンおよび投写型表示装置
WO2005059641A1 (ja) * 2003-12-17 2005-06-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha フレネル光学素子及び投写型表示装置
JP2005241920A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Dainippon Printing Co Ltd 光拡散性スクリーン

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103488036A (zh) * 2013-09-24 2014-01-01 苏州苏大维格光电科技股份有限公司 全息立体投影屏及其投影方法
CN103488036B (zh) * 2013-09-24 2017-01-04 苏州苏大维格光电科技股份有限公司 全息立体投影屏及其投影方法
CN114660885A (zh) * 2020-12-22 2022-06-24 宁波激智科技股份有限公司 一种解散斑激光电视屏幕及其制备方法
CN114660885B (zh) * 2020-12-22 2023-05-23 宁波激智科技股份有限公司 一种解散斑激光电视屏幕及其制备方法
CN114740683A (zh) * 2022-03-30 2022-07-12 中国计量大学 一种抑制激光散斑的投影屏幕
CN114740683B (zh) * 2022-03-30 2024-01-12 中国计量大学 一种抑制激光散斑的投影屏幕

Also Published As

Publication number Publication date
JP5048160B2 (ja) 2012-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007323013A (ja) 透過型スクリーン及び投写型表示装置
JP5312234B2 (ja) 透過型スクリーン、投写型表示装置および画像表示方法
KR102266550B1 (ko) 공기에서 이미징을 위한 시스템
US8035894B2 (en) Transparent screen, projection display device, and image display method
JP7196832B2 (ja) 画像表示装置
JP6007478B2 (ja) 画像表示装置
JP5414891B2 (ja) 曲面付スペックル低減素子を有する光投射機
JPWO2005059641A1 (ja) フレネル光学素子及び投写型表示装置
WO2015041196A1 (ja) 光源装置およびプロジェクタ
JP5388938B2 (ja) 透過型スクリーン、透過型スクリーンの画像表示方法、および投写型表示装置
CN101762959A (zh) 激光投影装置以及制造激光投影装置的方法
JP2010060912A (ja) 画像表示装置
JP5048160B2 (ja) 透過型スクリーン及び投写型表示装置
WO2018180094A1 (ja) 画像表示装置、及び画像表示素子
US8274736B2 (en) Transmission-type screen, projection-type display device, and image displaying method
JP2005195740A (ja) 光偏向器および背面投射スクリーン
JP2020034966A (ja) 光学素子、光射出装置および画像表示システム
JP5821518B2 (ja) 光学素子および映像表示装置
JP2008145845A (ja) スクリーン、リアプロジェクタ、プロジェクションシステム
JP6681183B2 (ja) 画像投映装置およびプラネタリウム
JP2022139536A (ja) 表示装置
JP6128512B2 (ja) 画像表示装置
JP4828641B2 (ja) フレネル光学素子及び投写型表示装置
KR20150043114A (ko) 레이저 디스플레이 시스템
JP4954296B2 (ja) 透過型スクリーン、投写型表示装置および画像表示方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120718

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees